JP3219439B2 - 含フッ素重合体組成物 - Google Patents
含フッ素重合体組成物Info
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Description
に関するものである。
従来のフッ素樹脂の持つ特性を示すと同時に、特定の溶
媒に可溶であることが特開平2−129254により知
られている。特定の溶媒とは、パーフルオロアルカン、
パーフルオロ環状エーテル、パーフルオロアルキルアミ
ンといったパーフルオロ化合物であり、溶媒の種類を適
宜選択することにより、コーティング条件、乾燥条件に
応じた組成物を調製することができ、均一透明な塗膜が
得られる。しかし、これらパーフルオロ溶媒による溶液
は一般に高粘度であり、厚膜を形成させるために溶液中
の重合体濃度を上げると溶液粘度が非常に高くなり、脱
泡または濾過が困難になる等の問題点があった。
術の有していた前述の欠点を解消しようとするものであ
り、重合体濃度を上げても溶液粘度の増加が少なく、脱
泡または濾過が容易な含フッ素重合体組成物を提供する
ことである。
ッ素脂肪族環構造を有する重合体が、従来知られていた
ようなパーフルオロ化合物だけでなく、完全フッ素化ブ
ロック(Rfで表す)と炭化水素ブロック(Rhで表
す)とで構成されたRf−Rhで表されるブロック化合
物にも溶解可能であることを新規に見いだし、また、こ
のブロック化合物を溶剤として用いると溶液粘度が比較
的小さくなることを見いだした。本発明は、上記知見に
基づいて完成されたものであり、一般式Rf−Rh(た
だし、Rfは炭素原子数2以上のパーフルオロアルキル
基またはパーフルオロアルケニル基、Rhはアルキル基
またはアルケニル基)で表される炭素原子数30以下の
ブロック化合物であって、かつ、Rfを構成する炭素原
子の数がRhを構成する炭素原子の数より大きいブロッ
ク化合物を含んでなる溶媒と、その溶媒に溶解されてな
る含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体とを含
む含フッ素重合体組成物である。
溶媒として用いた場合、分子中にRhを有する効果によ
って前述のパーフルオロ化合物を溶媒として用いた場合
よりも同濃度での溶液粘度を低減することができ、脱
泡、濾過等の観点から、より作業性に優れた溶液を得る
ことができる。また、同粘度の場合、溶液濃度を上げる
ことができるため厚塗り性に優れた溶液を得ることがで
きる。
て、Rfは、炭素原子数2以上のパーフルオロアルキル
基またはパーフルオロアルケニル基を示す。具体的に
は、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、
パーフルオロブチル基などの炭素原子数2以上のパーフ
ルオロアルキル基や、CF2=CFCF2CF2−などの
パーフルオロアルケニル基が例示される。
基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基な
どのアルケニル基が例示される。特に、溶液粘度の低減
の観点から、Rhは少なくとも2個の炭素原子を有する
ことが好ましい。
子の数がRhを構成する炭素原子の数よりも大きい。こ
のことにより、含フッ素重合体の溶解性が高まる。特
に、Rfを構成する炭素原子の数が、Rhを構成する炭
素原子の数の2倍以上であることが好ましい。
きくなると、常温で液状でなくなる。または沸点が高く
なりすぎ、コーティング用溶剤としては適さなくなる。
したがって、その全炭素原子数は30以下である。さら
にRfの炭素原子数が少なすぎると含フッ素重合体の溶
解性が低下するため好ましくない。Rfを構成する炭素
原子の数は6以上であることが好ましい。
類、組合せを適宜選択することにより、沸点、粘度、溶
解性を広い範囲で選択することができ、コーティング条
件、乾燥条件に応じた組成物を調製することができ、任
意の膜厚の均一なコーティング膜を得ることができる。
られているパーフルオロ溶媒と任意の割合で混合するこ
とができ、混合溶媒として用いることもできる。
ては、Rfが炭素原子数6〜12のパーフルオロアルキ
ル基、Rhが炭素原子数1〜4のアルキル基またはアル
ケニル基であるブロック化合物が挙げられる。ここでR
hの具体例としては、炭素原子数1〜4のものであれば
特に制限はなく、−CH3、−CH2CH3、−CH=C
H2、−CH2CH=CH2、−CH=CHCH3、−C
(CH3)=CH2、−CH2CH2CH3、−CH2CH2
CH=CH2、−CH2CH=CHCH3、−CH=CH
CH2CH3、−CH2CH2CH2CH3等が例示される。
て合成することができる。
ラジカル開始剤存在下(1)とエチレンとを反応させる
ことにより得られる。このときエチレンの圧力が3〜8
kg/cm2・Gのとき選択的に1モル付加物を与え
る。またエチレンの圧力が20〜25kg/cm2・G
のとき2モル付加物を主生成物として与える。(3)
は、相間移動触媒存在下、(2)と塩基性水溶液と加熱
撹拌することにより定量的に得られる。(4)は、例え
ばラネーニッケルなどの水素添加反応触媒存在下、
(3)を水素添加することにより得られる。
プロピレンとを反応させることにより得られる。(6)
は、相間移動触媒存在下、(5)と塩基性水溶液と加熱
撹拌することにより定量的に得られる。(7)は、例え
ばラネーニッケルなどの水素添加反応触媒存在下、
(6)を水素添加することにより得られる。ここでRf
基は、炭素原子数6〜12の直鎖または分岐状のパーフ
ルオロアルキル基であり、次のようなものが例示され
る。
ては、含フッ素環構造を有する単量体を重合して得られ
るものや、少なくとも2つの重合性二重結合を有する含
フッ素単量体を環化重合して得られる主鎖に含フッ素脂
肪族環構造を有する重合体が公知または周知のものを含
めて広範囲にわたって例示される。
含フッ素単量体を環化重合して得られる主鎖に含フッ素
脂肪族環構造を有する重合体は、特開昭63−2381
11や特開昭63−238115等により知られてい
る。即ち、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパ
ーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の単量体の単
独重合、またはこれらの単量体とテトラフルオロエチレ
ンなどのラジカル重合性単量体とを共重合することによ
り得られる。
合して得られる主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する重
合体は、特公昭63−18964等により知られてい
る。即ち、パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソール)等の含フッ素環構造を有する単量体を単
独重合することにより、またはこの単量体とテトラフル
オロエチレンなどのラジカル重合性単量体とを共重合す
ることにより得られる。
1,3−ジオキソール)等の含フッ素環構造を有する単
量体とパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパーフ
ルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なくとも2つ
の重合性二重結合を有する含フッ素単量体とを共重合し
て得られる重合体でもよい。
ては、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する重合体が好
適である。また、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体
としては全重合単位に対して含フッ素脂肪族環構造を有
する重合単位を20モル%以上含有するものが透明性、
機械的特性等の面から好ましい。
説明するが、この説明が本発明を限定するものでないこ
とは勿論である。
成) パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)の35g、R
113の5g、イオン交換水の150g、および重合開
始剤として((CH3)2CHOCOO)2の90mg
を、内容積200mlの耐圧ガラス製オートクレーブに
入れた。系内を3回窒素で置換した後、40℃で22時
間懸濁重合を行った。その結果、重合体Aを28g得
た。この重合体のガラス転移点、10%熱分解温度およ
び光線透過率はそれぞれ108℃、46℃および95%
以上であった。この重合体は室温ではタフで透明なガラ
ス状であった。
成) パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソー
ル)とテトラフルオロエチレンをラジカル共重合し、ガ
ラス転移点160℃の共重合体Bを得た。この重合体は
無色透明で、屈折率は1.3であり、透過率も高い。
CH2(沸点150℃)またはCF3(CF2)7CH2C
H3(沸点155℃)に溶解し、固形分濃度9%の溶液
を調製し、組成物Aおよび組成物Bを得た。これらの溶
液粘度を表1に示す。
CF3(CF2)7CH2CH3と沸点の近いパーフルオロ
溶媒アフルードE−16(旭硝子製)(沸点155℃)
に重合体Aを溶解し、固形分濃度9%の溶液を調製し、
組成物Cを得た。この溶液粘度を表1に示す。この溶液
をアドバンテック製メンブランフィルターで濾過したと
ころ、濾過速度が非常に遅く、途中で目づまりがみられ
た。また、ガラス基板へのコーティングをスピンコータ
ーを用いて行ったが、このとき泡の巻き込みがみられ、
均一な塗膜を得ることができなかった。
て溶液粘度が低く、脱泡、濾過等の作業性に優れてい
た。
℃)に溶解し、固形分濃度9%の溶液を調製し、組成物
Dを得た。この溶液粘度を表2に示す。
3と沸点の近いパーフルオロ溶媒アフルードE−10
(旭硝子製)(沸点100℃)に溶解し、固形分濃度9
%の溶液を調製し、組成物Eを得た。この溶液粘度を表
2に示す。
く、脱泡、濾過等の作業性に優れていた。
F2)7CH2CH3を溶媒として調製し、固形分濃度8.
3%の組成物F(実施例3)を得た。また、重合体Aを
用いて粘度250cPの溶液をパーフルオロ溶媒アフル
ードE−18(旭硝子製)を溶媒として調製し、固形分
濃度6.9%の組成物G(比較例3)を得た。次に組成
物FとGからスピンコーターを用いて以下の条件でガラ
ス基板上に塗膜を形成した。
成物Gからは膜厚0.8μの塗膜が得られ、組成物Fの
方が厚塗り性に優れていた。
重合体Bを用いる他は同様に行ったところ、溶液とし
て、アフルードE−18を用いた組成物に比べCF
3(CF2)7CH2CH3を用いた組成物のほうが溶液濃
度が高く、厚塗り性に優れていた。
ティングにより均一透明なフッ素樹脂被膜を与えること
ができるという効果を有する。さらに、Rhを分子中に
含む化合物を溶媒として用いることによってパーフルオ
ロ化合物を溶媒として用いた場合よりも溶液粘度の低減
を達成することができ、作業性が良くなるという効果を
有する。また、同一粘度でより固形分濃度を高くするこ
とが可能なため、厚塗り性に優れた溶液を得ることがで
きるという効果を有する。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式Rf−Rh(ただし、Rfは炭素原
子数2以上のパーフルオロアルキル基またはパーフルオ
ロアルケニル基、Rhはアルキル基またはアルケニル
基)で表される炭素原子数30以下のブロック化合物で
あって、かつ、Rfを構成する炭素原子の数がRhを構
成する炭素原子の数より大きいブロック化合物を含んで
なる溶媒と、その溶媒に溶解されてなる含フッ素脂肪族
環構造を有する含フッ素重合体とを含む含フッ素重合体
組成物。 - 【請求項2】ブロック化合物におけるRfが炭素原子数
6〜12のパーフルオロアルキル基であり、Rhが炭素
原子数1〜4のアルキル基またはアルケニル基である、
請求項1に記載の含フッ素重合体組成物。 - 【請求項3】ブロック化合物におけるRfを構成する炭
素原子の数がRhを構成する炭素原子の数の2倍以上で
ある請求項1または2に記載の含フッ素重合体組成物。 - 【請求項4】含フッ素重合体がパーフルオロ重合体であ
る請求項1、2または3に記載の含フッ素重合体組成
物。
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JP32714691A JP3219439B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 含フッ素重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP32714691A JP3219439B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 含フッ素重合体組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05140400A JPH05140400A (ja) | 1993-06-08 |
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WO2007077722A1 (ja) * | 2006-01-05 | 2007-07-12 | Asahi Glass Company, Limited | 含フッ素重合体およびそれを含む含フッ素重合体組成物 |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP32714691A patent/JP3219439B2/ja not_active Expired - Fee Related
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