JP3219406U - 縫製装置 - Google Patents

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秀隆 後藤
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辰男 佐子
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Abstract

【課題】 被縫製物に対して所要の縫製を行うに際し、設置上の省スペース化を図ることができると共に生産性向上、生産コストの低減を期し得る縫製装置を提供する。【解決手段】 被縫製物2を保持した保持枠体3を固定状態に設置するための縫製台部5に、X方向に延長する直線状ガイドレール6を設ける。直線状ガイドレール6のX方向で見た左右側に位置させて第1のミシン7と第2のミシン9の2台のミシンを設ける。該第1のミシン7と該第2のミシン9は共に、該直線状ガイトレール6をX方向で往復移動し得る移動支持台10を具える。移動支持台10には、Y方向で往復移動し得るミシン本体11を設ける。【選択図】 図1

Description

本考案は、自動車の車室に設置されるカーテンエアバッグ装置を構成するための長さの長いカーテンエアバッグ形成用被縫製物のように長尺の被縫製物を縫製するに際し、省スペース化を図って設置できると共に生産性向上、生産コストの低減に寄与し得る縫製装置に関するものである。
自動車の車室に設置されるカーテンエアバッグ装置を構成するカーテンエアバッグは、車室においてサイドドアガラスに沿って前後方向に長く設置されるものであり、その一例が特許文献1に記載されている。該カーテンエアバッグは、例えば図12に示すように、長尺物として構成されたエアバッグ本体aの縁部分bに車両への取付け片cが所要間隔で取り付けられてなり、該取付け片cの基部dが該縁部分bに縫製により止着されている。そして該エアバッグ本体aは、例えば2m程度の長さを有しており、複数のチャンバーが設けられると共に、インフレータから噴出する高圧のガスがガス流入口eを介して該各チャンバーに供給されることによって展開状態に膨張し得る。
かかる構成を有するエアバッグ本体aの前記縁部分bに前記取付け片cの前記基部dを縫製する従来縫製の一例は、前記縁部分bに止着される例えば9枚の前記取付け片c(図12(a))の夫々に対応させて設けた9台のミシンを用いて行っていた。該9台のミシンは、例えば図13に示すように、L字壁fの入隅部g側に配設されており、第1〜第4のミシンh1,h2,h3,h4の4台が、該L字壁fの該入隅部gの一辺側jに固定状態に並設されており、第5〜第9のミシンh5,h6,h7,h8,h9が、該L字壁fの入隅部gの他辺側kに固定状態に並設されていた。
そして前記第1のミシンh1が、前記エアバッグ本体aの一端側に止着される第1の取付け片c1の基部d(図12(B))を前記縁部分bに所要の縫製パターンで縫製し、又、前記第2のミシンh2が、該第1の取付け片c1に続く第2の取付け片c2の基部dを前記縁部分bに所要の縫製パターンで縫製するといったように、対応のミシンが対応の取付け片cの基部dを前記縁部分bに順次縫製するものであり、作業者が所要の取付け片cの基部dを前記ミシンの縫製部にあてがって全ての取付け片cを前記縁部分bに縫製することとしていた。
この縫製は通常2名の作業者が共同して行い、一端側の4枚の取付け片c1〜c4を1番目の作業者が担当し、その作業終了後に前記エアバッグ本体aを2番目の作業者に受け渡し、該2番目の作業者が残りの5枚の取付け片c5〜c9の縫製を担当し、これによって、全ての取付け片cの基部dを前記縁部分bに縫製し該エアバッグ本体aに対する該取付け片cの止着を完了していた。しかしながら、かかる人手に頼る縫製作業は生産能率が悪かったこと及び、各作業者について見たとき、前記基部dの縫製に関与するミシンは1台ずつであり、該1台のミシンによる縫製の間、残りのミシンはストップしており、ミシン全体の稼働効率が悪かったことによってエアバッグの生産コストの上昇を招く問題があった。
そこで図14に示す縫製装置m1を用いる縫製方法が実施されていた。該縫製装置m1は、縫製台nの定位置に1台のミシンpが固定され、前記エアバッグ本体aを保持した保持枠体qが該縫製台n上で横移動可能となされていた。そして、前記エアバッグ本体aの前記縁部分bに基部d(図12(B))が仮取り付けされている所要枚数の取付け片cの夫々の該基部dを、該保持枠体qの横移動に伴い該縁部分bに順次縫製するようになされていた。該縫製方法によるときは、エアバッグ本体aの前記縁部分bに対する全ての取付け片cの基部dの縫製を1台のミシンpで行うことができると共に、全ての取付け片cの縫製を前記保持枠体qの自動的な横移動によって順次行うことができるため、前記縫製方法に比して生産性向上を期し得る利点があった。
図15は、一層の生産性向上の要求に応じるために開発された縫製装置m2を示すものである。該縫製装置m2は、前記と同様構成の保持枠体qを設置するための縫製台nの全長が、図14に示す縫製台nの全長の約2倍に設定されていた。そして該縫製台nに、所要間隔を置いて第1、第2の2台のミシンr1,r2が定位置に固定状態に配置されると共に、第1の保持枠体q1と第2の保持枠体q2の2台の保持枠体が、該縫製台n上で一直線上に横移動可能に設けられていた。
該縫製装置m2を用いる縫製方法は例えば図15に示すように、前記第1のミシンr1によって、第1の保持枠体q1に保持されている前記エアバッグ本体aの、図12に示す略右側半分に止着される前記取付け片cの前記基部dを前記縁部分bに縫製した後、該第1の保持枠体q1を前記第2のミシンr2側に移動させ、該第2のミシンr2によって、残りの略左側半分に止着される前記取付け片cの前記基部dを前記縁部分bに縫製することとしていた。そして該第2のミシンr2が該略左側半分での縫製を行っている間に、前記第1のミシンr1が新たな保持枠体q2に保持されている前記エアバッグ本体aの略右側半分において前記縫製を行うようになされている。即ち、該第1のミシンr1と該第2のミシンr2が、縫製しているエアバッグ本体aは異なるが、前記第1の保持枠体q1に保持されているエアバッグ本体aに対する縫製と、前記第2の保持枠体q2に保持されているエアバッグ本体aに対する縫製を同時進行で行うことができるのである。
このように該縫製装置m2を用いて縫製するときは、前記保持枠体qが前記縫製台nを端から端まで横移動する間に前記エアバッグ本体aの前記縁部分bに対する全ての取付け片cの夫々の基部dの縫製を行うことができるのであり、これによって、定位置に固定した1台のミシンに対して保持枠体qを横移動可能とする前記縫製方法に比して生産性を2倍程度に高めることができた。
しかしながら、前記縫製台n上で前記保持枠体qを横移動させる前記縫製方法によるときは、縫製装置の設置のために、前記エアバッグ本体aの長さ(2m程度)の2倍程度の長さ(4m程度)のスペースが必要となり、広い設置スペースを要する問題点があった。特に第1、第2のミシンr1,r2を設置して行う前記縫製方法によるときは、1台のミシンを設置して行う縫製方法の2倍程度の長さ(8m程度)の相当広い設置スペースを要することとなった。このように縫製装置の設置スペースが大きくなるため、工場内スペースの単位面積当りのコスト上昇を招き、従って設備コストの上昇を招き、エアバッグ1枚当りの生産コストの上昇を招く問題があった。
国際公開番号WO2008/065964
本考案は、縫製物に対して所要の縫製を行うに際し、設置上の省スペース化を図ることができると共に生産性向上、生産コストの低減を期し得る縫製装置の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本考案は以下の手段を採用する。
即ち本考案に係る縫製装置の第1の態様は、被縫製物を保持した保持枠体を固定状態に設置するための縫製台部に、X方向に延長する直線状ガイドレールが設けられ、同一の該直線状ガイドレールの該X方向で見た左右側に位置させて第1のミシンと第2のミシンの2台のミシンが設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは共に、該直線状ガイドレールを前記X方向で往復移動し得る移動支持台を具え、該移動支持台には、Y方向で往復移動し得るミシン本体が設けられていることを特徴とするものである。
本考案に係る縫製装置の第2の態様は、被縫製物を保持した保持枠体を固定状態に設置するための縫製台部に、X方向に延長する直線状ガイドレールが設けられ、該直線状ガイドレールの該X方向で見た左右側に位置させて第1のミシンと第2のミシンの2台のミシンが設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは共に、該直線状ガイトレールを前記X方向で往復移動し得る移動支持台を具え、該移動支持台には、Y方向で往復移動し得るミシン本体が設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは、互いに衝突しない限り前記直線状ガイドレールを前記X方向で往復移動できるようにプログラム制御されており、該第1のミシンと該第2のミシンが衝突することがないように衝突防止の安全装置が設けられていることを特徴とするものである。
本考案に係る縫製装置の第3の態様は、前記第1の態様において、前記直線状ガイドレールに、前記X方向に延長するラックが付設される一方、前記第1のミシンの前記移動支持台と前記第2のミシンの前記移動支持台の夫々に、該ラックに噛合でき且つ数値制御モータによって回転せしめられるピニオンが設けられていることを特徴とするものである。
本考案に係る縫製装置の第4の態様は、前記第1の態様において、前記直線状ガイドレールは、前記Y方向で見て所要間隔を隔てて前記X方向に延長する第1のガイドレールと第2のガイドレールとからなり、該第1のガイドレールと該第2のガイドレールとの間に、前記X方向に延長するラックが配設されており、前記移動支持台には、該ラックに噛合でき且つ数値制御モータによって回転せしめられるピニオンが設けられていることを特徴とするものである。
本考案に係る縫製装置の第5の態様は、前記第1の態様において、前記被縫製物はカーテンエアバッグであり、前記第1のミシンと前記第2のミシンは、該カーテンエアバッグを構成するエアバッグ本体の延長する縁部分に車両への取付け片を所要間隔で取り付けるに際し該取付け片の基部を該縁部分に縫製するものであり、前記第1のミシンは、延長する該縁部分の延長方向で見た一側部分で該縫製を行い、前記第2のミシンは、該縁部分の延長方向で見た他側部分で該縫製を行うことを特徴とするものである。
本考案は、前記構成を採用するため、縫製物に対して所要の縫製を行うに際し、設置上の省スペース化を図ることができると共に生産性向上、生産コストの低減を期し得る。
より具体的には本考案は、前記のような、2台のミシンを所要間隔で固定状態に設けると共に前記保持枠体を前記縫製台で移動させつつ縫製を行うという構成のものではなく、前記保持枠体を前記縫製台に固定状態に設置した状態で縫製を行うと共に、2台のミシンを、同一の直線状ガイドレールで往復移動させる構成を採用している。従って本考案によるときは、少ない設置スペースで縫製装置を設置できるのであり、かかる省スペース化によって、工場内スペースの単位面積当たりのコスト削減を図ることができ、従って設備コストを低減でき、エアバッグ等の縫製物の生産コストの低減を期し得ることとなる。
又本考案によるときは、同一の被縫製物に対して、その一側部分(左側部分)とその他側部分(右側部分)に対して、前記第1のミシンと前記第2のミシンが略同時進行で縫製を行うことができる。従って、前記被縫製物に対する所要の縫製を図13に示すように多数台のミシンで個別に行ったり、或いは図14に示すように、固定状態にある1台のミシンによって、前記保持枠体を前記縫製台で移動させながら縫製する場合に比し、単位時間当りの生産性向上を期し得る。
本考案に係る縫製装置を、縫製を停止した状態で示す平面図である。 本考案に係る縫製装置を、縫製を行う状態で示す平面図である。 本考案に係る縫製装置を、縫製を停止した状態で示す側面図である。 本考案に係る縫製装置を、縫製を行っている状態で示す側面図である。 被縫製物としてのエアバッグ本体を、保持枠体に保持した状態で示す平面図である。 エアバッグ本体の縁部分に取付け片を縫製により取り付ける縫製工程を説明する平面図である。 エアバッグ本体の縁部分に取付け片を縫製により取り付ける縫製工程を説明する平面図である。 縫製装置の移動支持台をX方向で往復移動させるための構成を説明する斜視図である。 縫製装置の移動支持台をX方向で往復移動させる構成と、ミシン本体をY方向で往復移動させる構成を説明する説明図である。 ミシン本体をY方向で往復移動させる構成を説明する斜視図である。 保持枠体交換装置を説明する説明図である。 カーテンエアバッグを構成するエアバッグ本体の一例を示す平面図である。 エアバッグ本体の縁部分に取付け片を縫製により取り付ける従来の縫製工程を説明する平面図である。 定位置に固定されている1台のミシンに対して保持枠体を横移動可能とした従来の縫製装置の問題点を説明する説明図である。 定位置に固定されている2台のミシンに対して保持枠体を横移動可能とした従来の縫製装置の問題点を説明する説明図である。
図1〜4において本考案に係る縫製装置1は、被縫製物2を保持した保持枠体3を固定状態に設置するための縫製台部5に、X方向に延長する直線状ガイドレール6が設けられ、該直線状ガイドレール6の該X方向で見た左右側に位置させて第1のミシン7と第2のミシン9の2台のミシンが設けられている。該第1のミシン7と該第2のミシン9は共に、該直線状ガイドレール6を前記X方向で往復移動し得る移動支持台10を具え、該移動支持台10には、Y方向で往復移動し得るミシン本体11が設けられている。該縫製装置1は本実施例においては図1〜2に示すように、例えばカーテンエアバッグを構成するエアバッグ本体13(前記被縫製物2)の延長する縁部分15に車両への取付け片16を所要間隔で取り付けるに際し該取付け片16の基部17(図6〜7)を該縁部分15に縫製するために応用されている。以下、これをより具体的に説明する。
前記直線状ガイドレール6は、本実施例においては図1〜4に示すように、前記Y方向で見て所要間隔を隔てて前記X方向に延長する第1のガイドレール19と第2のガイドレール20とからなる。そして、該第1のガイドレール19と該第2のガイドレール20との間には、図1〜4、図8に示すように、前記X方向に延長するラック21が配設されており、前記移動支持台10,10の夫々には、該ラック21に噛合し得るピニオン22が設けられている。
前記第1のミシン7と前記第2のミシン9に係る前記ミシン本体11は同一の構成を有しており、図3〜4、図8〜10に示すように、例えばY方向に長い矩形板状を呈する前記移動支持台10と、該移動支持台10上において該Y方向で往復移動し得るベース部材23と、該ベース部材23上に設けられたベッド部25と、該ベッド部25上のY方向で見た外側部位で立設された脚柱部26と、該脚柱部26の上部で水平状態に突設されたアーム部27を具えている。該ベース部材23は例えば図10に示すように、前記Y方向に長い矩形板状をしており、該ベッド部25には下糸を供給する釜が設けられている。又、前記アーム部27の頭部29には、ミシン針30を上下動させる針棒駆動機構が設けられており、前記釜との協働によって、前記取付け片16の前記基部17(図6)を前記縁部分15に縫製する。
そして図3〜4、図8〜9に示すように、前記移動支持台10の下面部31の、前記Y方向で見た両側部位に、前記第1のガイドレール19と前記第2のガイドレール20に案内されてX方向に往復移動可能となされた摺動部材32,32が設けられている。又図1、図8〜9に示すように、前記移動支持台10の一側部分33(図8〜9)のY方向で見た中央部位で突設された張出し片35には、サーボモータやステッピングモータ等の数値制御モータ36が設けられており、該張出し片35の中央部位に設けられている透孔を挿通して下方に突出するモータ出力軸37(図3)に、前記ラック21に噛合し得る前記ピニオン22が固着されている。然して、該制御モータ36の正逆回転に伴って該ピニオン22が正逆回転すると前記移動支持台10が、前記第1のガイドレール19と前記第2のガイドレール20に案内されて前記X方向に移動でき、その移動量はプログラムにより所要に制御される。なお図8においては、説明の便宜上、前記移動支持台10を一点鎖線で示している。
又図3〜4、図9〜10に示すように、前記移動支持台10の上面部39の、X方向で見た両側部位に、Y方向に延長する第1のレール40と第2のレール41が設けられており、前記ベース部材23の下面部42のX方向で見た両側部位には、該第1のレール40と該第2のレール41に案内されてY方向に往復移動可能となされた摺動部材43,43が設けられている。
そして、図1〜4、図10に示すように、該第1のレール40と該第2のレール41との間に、該ベース部材23をY方向で往復移動させる移動装置46が設けられている。今、説明の便宜上、Y方向で見て前記縫製台部5が存する側を「前側」乃至「前」といい、該縫製台部5が存する側に向かう方向を「前方向」という。又、これと逆側を「後側」乃至「後」といい、該逆側に向かう方向を「後方向」という。
前記移動装置46は図3〜4、図10に示すように、該第1のレール40と該第2のレール41との間に、例えばボールネジからなる駆動ネジ軸47がY方向に延長する如く配設されており、該駆動ネジ軸47の前端部分49が軸受50に支持されると共に、該駆動ネジ軸47の外端部に、サーボモータやステッピングモータ等の数値制御モータ52のモータ出力軸が連結されている。又、前記ベース部材23の下面部42の略中央部位には、図3〜4、図9〜10に示すように、前記駆動ネジ軸47に螺合し得るナット部材53が固定されている。なお図10においては、説明の便宜上、前記ベース部材23を一点鎖線で図示している。
然して、前記駆動ネジ軸47が前記数値制御モータ52により正回転されることにより、図2に示し、又図3に矢印F1で示すように、前記ベース部材23は前方向に向けて移動でき、従って、前記ミシン本体11が前方向に向けて移動できる。例えば300mm程度移動できる。又、該駆動ネジ軸47が逆回転されることにより、図4に矢印F2で示すように、前進状態にある該ベース部材23は後方向に向けて移動でき、従って、前記ミシン本体11が後方向に向けて移動できる。
かかる構成を有する前記第1のミシン7と前記第2のミシン9のX方向での往復移動の範囲は、本実施例においては図1〜2に示すように、該第1のミシン7が、前記エアバッグ本体13(前記被縫製物2)の前記縁部分15の左側部分(前記延長方向で見た一側部分)15Aで前記縫製を行い、前記第2のミシン9が、前記縁部分15の右側部分(前記延長方向で見た他側部分)15Bで前記縫製を行うようになされている。そして前記のように、該第1のミシン7と該第2のミシン9は同一の直線状ガイドレール6をX方向で往復移動するため、かかる縫製を行う際に両者が衝突することがないように衝突防止の安全装置が設けられる。該安全装置は本実施例においては、例えば、検知装置の検知信号を受けて前記ピニオン22を停止させることができるように前記数値制御モータ36を所要にプログラム制御する構成のものである。
前記縫製台部5に設置される前記保持枠体3は図1〜2に示すように、X方向に長い矩形状枠体を55を以て構成されている。そして、該矩形状枠体55の内側空間部56に、前記カーテンエアバッグ12を構成するエアバッグ本体13(被縫製物2)が所要に配置される。図1〜2、図5においては、該エアバッグ本体13の、吊下状態で見たときの上の縁部分57の右側部分15Bにおいて、間隔を置いて4枚の取付け片16,16,16,16の夫々が、図6に示すように、その基部17を該上の縁部分57に挟み込んだ状態で、平面視で前記外方に向けて突出するように仮に取り付けられている。
又図1〜2、図5に示すように、該上の縁部分57の左側部分15Aにおいて、間隔を置いて配置された3枚の取付け片16,16,16の夫々が、図6に示すと同様に、その基部17を該上の縁部分57に挟み込んだ状態で、平面視で前記外方に向けて突出するように仮に取り付けられている。
又図5、図7に示すように、エアバッグ本体13の左右側の縁部分58,58の前記上の縁部分57寄り部位に、1枚の取付け片16が、その基部17を該縁部分58に挟み込んだ状態で、平面視で側方に向けて突出する状態で仮に取り付けられている。側方に向けて突出する該取付け片16の取付け部位は、例えば前記上の縁部分57の端縁57aから200mm程度離れている。
このようにして取付け片16が仮取付けされてなる該エアバッグ本体13は、前記矩形状枠体55の内周縁部66に適宜に取り付けられるクランプ装置(図示せず)を介して保持される。このように保持する際、前記取付け片16の基部17(図6〜7)を該エアバッグ本体13の縁部分15に縫製により止着する必要から、該基部17が存する部分はクランプされないようにする。
このようにしてエアバッグ本体13が保持された前記保持枠体3は、前記縫製台部5に固定状態に設置され、前記第1のミシン7が、前記縁部分15の左側部分15Aで前記縫製を行い、前記第2のミシン9が、前記縁部分15の右側部分15Bで前記縫製を行う。
図1、図3は、前記第1のミシン7と前記第2のミシン9が縫製を停止している状態を示すものであり、該第1、第2のミシン7,9は共に、その全体が前記移動支持台10に存する。又図2、図4は、前記基部17を前記縁部分15に縫製するために前記ミシン本体11が所要量前進した状態を示している。前記ミシン本体11が前記前進した状態で、図4に示すように、前記縫製台部5に固定状態に設置されている前記保持枠体3の後の部分67が、前記アーム部27と前記ベッド部材25との間に挿入された状態を呈し得る。前記縫製は、前記保持枠体3が前記縫製台部5に該固定状態で行われるものであり、前記第1、第2のミシン7,9がプログラム制御によってXY方向で所要に移動することによって行われる。
該縫製に伴って行われる、前記被縫製物2を保持した前記保持枠体3を前記第1のミシン7と前記第2のミシン9の縫製部70(図3)に供給するための前記保持枠体の取り付け作業と、縫製完了後における前記保持枠体の取り外し作業は人手によって行ってもよいのであるが、本実施例においては、省力化によって一層の生産性向上を図るために、該取り付け作業と該取り外し作業を保持枠体交換装置71(図1、図11)を用いて行うこととしている。
該保持枠体交換装置71は、図11に示すように、4枚の保持枠体3,3,3,3を、側面視で長方形を描くように所要順序で移動させて該保持枠体3の交換を行うものである。今、該4枚の保持枠体を便宜上、第1保持枠体3aと第2保持枠体3bと第3保持枠体3cと第4保持枠体3dとする。該第1保持枠体3aに保持されている前記エアバッグ本体13(被縫製物2)に対して前記第1、第2のミシン7,9が所要の縫製を行っている間に、作業者は、該第1保持枠体3aの前側に配置されている第2保持枠体3bに被縫製物2を保持させる。第1保持枠体3aに保持されている被縫製物2の縫製が完了すると、前記保持枠体交換装置71は該第1保持枠体3aを、第1、第2のミシン7,9から離れる前方向に向けて横移動させる。これに伴い、被縫製物2が保持されている前記第2保持枠体3bを下降させる。これと同時に、被縫製物2が保持されている第3保持枠体3cを第1、第2のミシン7,9が存する後方向に向けて横移動させ、且つ、被縫製物2が保持されている第4保持枠体3dを上昇させる。該上昇した第4保持枠体3dは、前記縫製台5に固定状態に設置された状態とされる。前記第1、第2のミシン7,9は、前記と同様にして、該第4保持枠体3dに保持されている被縫製物2に対して所要の縫製を行う。このサイクルが繰り返されて該被縫製物2が順次縫製される。
次に、前記第1のミシン7と前記第2のミシ9による縫製についてより具体的に説明する。該縫製は、前記被縫製物2の縫製時間を最も短縮できるように、該第1、第2のミシン7,9の縫製動作がプログラム制御される。今、図5において右側部分15Bに存する各取付け片16を、右端に存するものから順に、第1の取付け片16a、第2の取付け片16b、第3の取付け片16c、第4の取付け片16d、第5の取付け片16eとする。又、左側部分15Aに存する各取付け片16を、中央側に存するものから順に、第6の取付け片16f、第7の取付け片16g、該8の取付け片16h、第9の取付け片16iとする。
前記第2のミシン9は、プログラム制御により、前記第1の取付け片16aの基部17(図6〜7)を所要の縫製パターンで前記縁部分15に縫製した後、前記第2の取付け片16bの基部17を所要の縫製パターンで前記縁部分15に縫製し、その後、前記第3〜第5の取付け片16c,16d,16eの夫々の基部17を順次所要の縫製パターンで前記縁部分15に縫製して行く。そして該第2のミシン9は、本実施例においては縫製開始と略同時に、プログラムされたところに従って、前記第6〜9の取付け片16f,16g,16h,16iの夫々の基部17(図6〜7)を順次所要の縫製パターンで前記縁部分15に縫製して行く。そして本実施例においては、該第1、第2のミシン7,9による前記取付け片16の前記基部17に対する所要の縫製が略同時に完了するようにプログラムされている。
このように、前記第2のミシン9が前記縁部分15の右側部分15Bで前記縫製を行い、且つ、前記第1のミシン7が前記縁部分15の左側部分15Aで前記縫製を行う。そして、該第1、第2のミシン7,9による縫製は、縫製開始までに多少の時間差があっても、又、縫製の途中で幾らかの縫製停止時間があっても、両ミシンによる縫製は略同時進行で行われる。かかることから、定位置に固定した1台のミシンpに対して保持枠体qを横移動可能とした保持枠体移動方式の前記縫製装置m1(図14)による場合に比し、生産性を2倍程度に向上できる。又、該保持枠体移動方式の縫製装置によるときは、エアバッグ本体aの長さの約2倍の設置スペースを要したのであるが、本実施例に係る縫製装置1によるときは、該縫製装置m1との対比では、その設置スペースを略半減できる省スペース化を達成できる。これによって、工場内スペースの単位面積当りのコスト低減、即ち設備コストの低減、を図ることができる。これと相まって、前記生産性向上を期し得ることから、縫製物の生産コストの低減を期し得ることとなる。
又、2台のミシンr1,r2を定位置に固定してなる前記縫製装置m2(図15)によるときは、エアバッグ本体aの長さの4倍程度の設置スペースを要したのであるが、本実施例に係る縫製装置1によるときは、該縫製装置m2との対比では、その設置スペースを略1/4に削減でき、大幅な省スペース化を達成できる。これによって、工場内スペースの単位面積当りの大幅なコスト低減、即ち設備コストの低減、を図ることができ、縫製物の生産コストの低減を期し得ることとなる。
本考案は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記直線状ガイドレール6は、前記実施例においては、前後に位置された第1のガイドレール19と第2 のガイドレール20とから構成されているが、前記第1、第2のミシン7,9をX方向で安定的に走行させることができるならば、ガイドレールの本数は限定されず、1本のレールを以て構成されてもよい。
(2) 前記ミシン本体11が設けられてなる前記移動支持台10を前記Y方向で安定的に走行させることができるならば、前記第1のレール40と前記第2のレール41を、1本のレールで兼用するように構成してもよい。
(3) 前記第1、第2のミシン7,9を構成する前記移動支持台10をX方向で往復移動させる手段を、前記したラック21とピニオン22を以て構成する場合は、構成の簡素化によって縫製装置1の製造コストの低減を期し得て好ましい。この場合、該ラック21を前記第1のガイドレール19又は前記第2のガイドレール20に設けてもよい。
又、前記移動支持台10を前記X方向で往復移動させる手段としては、ボールネジを用いる移動手段やタイミングベルトを用いる移動手段等、公知の各種手段を用いることができる。
(4) 前記ベース部材23を前記Y方向で往復移動させる手段は、前記したボールネジ等からなる駆動ネジ軸47を用いる手段の他、ラックとピニオンを以て構成する手段やタイミングベルトを用いて構成する手段等、公知の各種手段を用いて構成できる。
(5) 前記第1のミシン7と前記第2のミシン9の縫製のための動作は多様であり、必要時に衝突防止の安全装置を作動させて行われるものであるが、該縫製は、前記被縫製物2の縫製時間を極力短縮できるようにプログラム制御される。
該プログラムの設計条件を満たすならば、前記第1のミシン7と前記第2のミシン9の縫製スピードが異なることもあるし、縫製のスタート時間が異なることもある。又、一方のミシンの縫製が終わっても他方のミシンが縫製中であることもある。
(6) 本考案に係る縫製装置1は、前記したカーテンエアバッグの製造に際して用い好適であるが、一般のカーテンの上縁部分にその全長に亘って所望の縫製を施す場合や、長さの長い被縫製物に刺繍を施す場合等、長さが長く且つ縫製工程が多い場合に応用して好ましい。
1 縫製装置
2 被縫製物
3 保持枠体
5 縫製台部
6 直線状ガイドレール
7 第1のミシン
9 第2のミシン
10 移動支持台
11 ミシン本体
13 エアバッグ本体
15 縁部分
16 取付け片
17 基部
19 第1のガイドレール
20 第2のガイドレール
21 ラック
22 ピニオン

Claims (5)

  1. 被縫製物を保持した保持枠体を固定状態に設置するための縫製台部に、X方向に延長する直線状ガイドレールが設けられ、同一の該直線状ガイドレールの該X方向で見た左右側に位置させて第1のミシンと第2のミシンの2台のミシンが設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは共に、該直線状ガイドレールを前記X方向で往復移動し得る移動支持台を具え、該移動支持台には、Y方向で往復移動し得るミシン本体が設けられていることを特徴とする縫製装置。
  2. 被縫製物を保持した保持枠体を固定状態に設置するための縫製台部に、X方向に延長する直線状ガイドレールが設けられ、同一の該直線状ガイドレールの該X方向で見た左右側に位置させて第1のミシンと第2のミシンの2台のミシンが設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは共に、該直線状ガイドレールを前記X方向で往復移動し得る移動支持台を具え、該移動支持台には、Y方向で往復移動し得るミシン本体が設けられており、該第1のミシンと該第2のミシンは、互いに衝突しない限り前記直線状ガイドレールを前記X方向で往復移動できるようにプログラム制御されており、該第1のミシンと該第2のミシンが衝突することがないように衝突防止の安全装置が設けられ、該第1のミシンと該第2のミシンによる縫製は、該第1、第2のミシンがプログラム制御によってXY方向で所要に移動することによって行われるようになされていることを特徴とする縫製装置。
  3. 前記直線状ガイドレールには、前記X方向に延長するラックが付設される一方、前記第1のミシンの前記移動支持台と前記第2のミシンの前記移動支持台の夫々には、該ラックに噛合でき且つ数値制御モータによって回転せしめられるピニオンが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の縫製装置。
  4. 前記直線状ガイドレールは、前記Y方向で見て所要間隔を隔てて前記X方向に延長する第1のガイドレールと第2のガイドレールとからなり、該第1のガイドレールと該第2のガイドレールとの間に、前記X方向に延長するラックが配設されており、前記移動支持台には、該ラックに噛合でき且つ数値制御モータによって回転せしめられるピニオンが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の縫製装置。
  5. 前記被縫製物はカーテンエアバッグであり、前記第1のミシンと前記第2のミシンは、該カーテンエアバッグを構成するエアバッグ本体の延長する縁部分に車両への取付け片を所要間隔で取り付けるに際し該取付け片の基部を該縁部分に縫製するものであり、前記第1のミシンは、延長する該縁部分の延長方向で見た一側部分で該縫製を行い、前記第2のミシンは、該縁部分の延長方向で見た他側部分で該縫製を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の縫製装置。
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