JP3218724U - 満空試験用プラグ及び満空試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】縦通配管系の漏水の有無検査において、漏水の有無を検査することのできない箇所が生じてしまうという事態の起こらない満空試験用プラグ及び満空試験装置を提供する。【解決手段】満空試験用プラグ10は、管継手の上下の段付部に各別に重なり合う上下の各フランジ部20,30と、各フランジ部を連結する伸縮可能な軸体40と、軸体伸縮手段と、給気路50と、を有する。フランジ部は、支持体21,31とパッキン22,32とからなる。満空試験装置は、2つ1組の満空試験用プラグ10と、給気管と、コンプレッサーと、漏洩検査手段と、を備える。良好な気密状態が得られ、信頼性の高い満空試験が可能となる。【選択図】図1

Description

本考案は、満空試験用プラグ及び満空試験装置、さらに詳しくは、立て管及び横行管のうちの立て管のみを有する縦通配管系、又は、立て管と横行管との両方を有する縦通配管系の満空試験に用いられる満空試験用プラグ及び満空試験装置に関する。
高層建造物の下水配管に見られるような縦通配管系には、立て管のみ、又は、立て管と横行管との両方を含むものが存在している。このような縦通配管系についての漏水箇所の有無を検査する手段として満水試験や満空試験が知られている。次に、この種の満水試験や満空試験に使用する部材及び試験方法などを説明する。
(i)満水試験
先行例(特許文献1参照)によって提案されている満水試験用治具(以下「プラグ」という。)を図8に正面図で示し、満水試験時の同プラグの使用状態を図9に説明図で示している。満水試験は、所謂水張り試験のことであり、縦通配管系に含まれる立て管の所定箇所をプラグで堰き止め、そのプラグの設置箇所よりも上方の管路に水を張って一定時間後の水位変化を検査するというものである。
図8に示されているプラグ100は、円板形の上側フランジ部110と下側フランジ部120とが伸縮可能な軸体130によって連結されている。そして、その軸体130に備わっているナット131を正回転させると、軸体130が収縮して上側及び下側の各フランジ部110,120の縦方向間隔が縮小するのに対して、ナット131を逆回転させると軸体130が伸長して各フランジ部110,120の縦方向間隔が拡大するようになっている。また、上側及び下側の各フランジ部110,120のうち、上側フランジ部110は、金属製の支持体111に円板状のパッキン112が重なり状に装備されてなる。これに対して、下側フランジ部120は金属製であって、上記支持体111と略同一のサイズに形成されている。軸体130にはコック140が設けられていて、このコック140を操作することによって、満水試験に使用する水を管路に堰き止めたり、満水試験に使用した水を接続口部150を経て排水することができるようになっている。
図9のように、満水試験の対象となる縦通配管系では、点検口や掃除口などに利用される開口210を周壁に有する管継手200が介在されている。この管継手200の開口210は、縦通配管系の施工工事の完了後には図示していない蓋体によって水密に閉塞される。また、この管継手200には、縦方向2箇所に位置して上下方向で対面している上側及び下側の各段付部220,230が備わっている。これらの段付部220.230は、管継手200の開口210を蓋体で塞いだときに、その蓋体に一体に設けられている短管部(不図示)の管壁を収容する凹入箇所を形成することに役立っている。
満水試験を実施するときには、管継手200の開口210を利用してその内部にプラグ100を挿入した後、ナット131を逆回転させて各フランジ部110,120の縦方向間隔を拡大させるという操作を行い、この操作を通じて下側フランジ部120を下側の段付部230に載架し、併せて、上側フランジ部110のパッキン112を上側の段付部220に押し付けてその箇所を水密に封止させる。また、コック140は閉栓しておく。この状態で、管継手200の上方に接続されている立て管300や、その立て管300に横行管が接続されている場合にはその横行管(不図示)の管路に試験用の水を張り、一定時間後の水位変化を目視検査する。
(ii)満空試験
満空試験は、縦通配管系の漏水箇所の有無を管路の空気圧変化によって検査するというものである。この満空試験では、縦通配管系の立て管の上下2箇所を気密に封止し、それらの封止箇所の相互間の管路に閉じこめた空気の一定時間後の圧力変化を検査する。
a)満水試験用のプラグを利用する満空試験
図10は満空試験の一例を示した説明図である。この満空試験には、図8を参照して説明したものと同様の構成を有する満水試験用のプラグ100が利用されている。すなわち、縦通配管系の立て管300には、図9を参照して説明したものと同様の構成を有する管継手200が介在されていて、この管継手200に、図9を参照して説明したところと同様の手順でプラグ100が装着されている。そして、管継手200の上方に接続されている立て管300の管路に挿入された風船型のテストプラグ400を膨張させて管壁内面に密着させることによってその箇所を気密に封止させている。
満空試験を実施するときには、プラグ100のコック140を開き、そのコック140を通じてプラグ100とテストプラグ400との間の管路に圧縮空気を供給し、その後にコック140を閉じて管路の一定時間後の圧力変化の有無を検査する。なお、立て管300の所定箇所に集合継手320を介して横行管310が接続されていることもあり、その場合には、横行管310の始端部開口に気密栓500が装着される。
b)満空試験用治具を用いる満空試験
図11は満空試験の他の事例を示した説明図である。この満空試験には、満空試験用の治具が利用されている。すなわち、縦通配管系の立て管300の管路に挿入された風船型のテストプラグ410を膨張させて管壁内面に密着させることによってその箇所を気密に封止すると共に、立て管300の上端で開放されている管口に密閉蓋600を取り付け、この密閉蓋600に設けられているノズル610を通じて圧縮空気をテストプラグ410と密閉蓋600との相互間の管路に供給し、ノズル610を閉じて管路の一定時間後の圧力変化の有無を検査する。密閉蓋600には圧力計620のほか、テストプラグ410に空気を供給して膨張させることに利用される給気ノズル630などが設けられている。なお、この満空試験においても、立て管300の所定箇所に集合継手320を介して横行管310が接続されていることもあり。その場合には、横行管310の始端部開口に気密栓500が装着される。
特開平10−317448号公報
図9を参照して説明した項目(i)の満水試験は、プラグ100の設置箇所よりも上方の管路に水を張って一定時間後の水位変化を検査するものであるため、縦通配管系の施工工事途中の立て管300の管端開口から水を注入することが必要になり、縦通配管系の施工工事完了後に満水試験を実施することが困難であるだけでなく、プラグ100による水密封止箇所、具体的にはパッキン112と上側段付部220との接触箇所やその他の継手の介在箇所などで漏水が発生すると、漏れた水で周囲が濡れたり水浸しになったりするという難点が指摘されていた。
さらに、この満水試験は、パッキン112と上側段付部220との接触箇所よりも上方の流路に水を張って行う試験であるので、管継手200の下側の接続フランジ部240とその接続フランジ部240を介して接続されている下方の立て管301との接続箇所イでの漏水の有無を検査することができず、この接続箇所イが、どうしても漏水の有無を検査することのできない箇所になってしまうという問題点があった。
図10や図11を参照して説明した項目(ii)の満空試験では、水の代わりに空気を用いるところから、上記した(i)満水試験に見られるような漏水に伴う問題点を解消することができるけれども、次に説明するような別の問題点が知見された。
すなわち、図10を参照して説明した小項目a)の満空試験では、水を使用対象とする満水試験用のプラグ100を用いて空気を封止しようとするものであるため、封止箇所であるパッキン112と上側段付部220との接触箇所(図9参照)での気密信頼性を得にくいという問題点や、配管300の管端開口からテストプラグ400を挿入する必要があるために満空試験中には立て管300の施工工事をすることができないという問題点、さらには、テストプラグ400を挿入する立て管300の内面が気密状態を得るのに適したきれいな状態であることが条件になるという問題点があった。そのほか、テストプラグ400を管端開口から設置箇所まで挿入したり、樹脂パイプなどを利用してテストプラグ400を膨張させるための空気を送り込むための煩わしい作業を行う必要があるといった問題点もあった。
さらに、図9を参照して説明した項目(i)の満水試験の場合と同様に、空気を封入する箇所である管路に、開口210が開放されたままの管継手200の管路を含めることができず、そのために、管継手200の下側の接続フランジ部240とその接続フランジ部240を介して接続されている下方の立て管301との接続箇所イでの漏水の有無を検査することができなくなる。そして、試験可能領域Z1が図10に示した領域、具体的には、プラグ100による封止箇所、さらに具体的には図9に示したパッキン112と上側段付部220との接触箇所からテストプラグ400による封止箇所に至る領域になり、上記の接続箇所イが、どうしても漏水の有無を検査することのできない箇所になってしまうという問題点があった。
一方、図11を参照して説明した小項目b)の満空試験用治具を用いる満空試験では、立て管300の管端開口からテストプラグ410を挿入する必要があるために満空試験中には立て管300の施工工事をすることができないという問題点、テストプラグ410の挿入作業の状況を確認することに困難が伴うためにその挿入距離をそれほど長くすることができなくなり、図11に示したように試験可能領域Z2が短くなるという問題点があった。さらに、テストプラグ410を配備する立て管300の内面が気密に適したきれいな状態であることが条件になるという問題点があった。
本考案は以上の状況に鑑みてなされたものであり、縦通配管系の施工工事の途中であるか施工工事の完了後であるかに関係なく、漏水や水浸しになったりする余地のない信頼性の高い満空試験を行うことが可能になる満空試験用プラグ及び満空試験装置を提供することを目的としている。
また、立て管に風船型のテストプラグを挿入するという煩わしい作業を必要としない満空試験用プラグ及び満空試験装置を提供することを目的としている。
さらに、漏水の有無を検査することのできない箇所が生じてしまうことのない満空試験用プラグ及び満空試験装置を提供することを目的としている。
そのほか、縦通配管系の立て管に、周壁に掃除口などの開口を有する管継手が複数段に亘って介在されていても、相隣接段の2つの管継手の相互間で満空試験を同時に又は順次行うことのできる配管満空試験用プラグ及び配管満空試験装置を提供することを目的としている。
本考案に係る満空試験用プラグは、周壁に開口を有する管継手が介在された立て管を有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、その縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査する際に上記管継手に装着される満空試験用プラグであって、上記管継手の縦方向2箇所に位置して上下方向で対面している上側及び下側の各段付部に各別に重なり合う上側及び下側の各フランジ部と、上記各フランジ部を連結する伸縮可能な軸体と、この軸体を伸縮させることによって上記各フランジ部の縦方向間隔を拡縮させる軸体伸縮手段と、上記軸体に設けられた内部通路と、上記軸体に横向きに設けられた接続口部によって形成されて上記内部通路に連通する空気送入口と、及び、上記上側及び下側のいずれかのフランジ部のみに開設されて上記内部通路に連通する空気送出口と、からなる給気路と、を有し、上記各フランジ部のそれぞれが、上記軸体に固定された支持体とこの支持体に重なり状に装備されたパッキンとからなり、上記管継手に対する装着状態では、上記軸体伸縮手段で上記各フランジ部の縦方向間隔を拡張させることによって、各フランジ部の上記パッキンが上記各段付部に各別に気密に密着するように構成されている。
このように構成されたプラグを管継手に装着すると、当該プラグの上側及び下側の各フランジ部のパッキンが、管継手の上側及び下側の各段付部に各別に気密に密着する。そのため、管継手に接続される上方及び下方の各立て管の管路が管継手の内部空間から気密に遮断される。
本考案に係る満空試験用プラグにおいて、上記各フランジ部のパッキンは、上記段付部との密着箇所が、当該パッキンの表面に近付くほど漸次径小になるテーパー面に形成されていることが望ましい。この構成を採用しておくと、パッキンのテーパー面が管継手の段付部に押し付けられるために両者の接触箇所の気密信頼性が向上する。
本考案に係る満空試験装置は、周壁に開口を有する管継手が介在された立て管を有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、上記縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査することに用いられる満空試験装置であって、上記立て管の縦方向2箇所に介在され、かつ、周壁に開口を有する第1及び第2の2つの管継手に、上記空気送出口の向きが同一になる姿勢で各別に装着される上記した構成を有する2つ1組の満空試験用プラグ(請求項1又は請求項2に記載した2つ1組の満空試験用プラグ)と、第1及び第2の2つの上記管継手の相互間の立て管の管路に対して上記空気送出口が連通している一方の上記プラグの接続口部に接続される給気管と、この給気管の管路に圧縮空気を供給するコンプレッサーと、上記給気管に介在されて第1及び第2の2つの上記管継手の相互間の立て管の管路の空気圧変化を検出する漏洩検査手段と、を備えている。
この構成を有する満空試験装置によると、第1及び第2の管継手の相互間に位置している立て管の管路が、それらの管継手に装着された2つ1組の満空試験用プラグによって気密に封止される。そのため、第1及び第2の管継手の相互間に位置している立て管の管路に、コンプレッサーから給気管を経て圧縮空気を供給することが可能になる。たとえば、2つ1組のプラグの空気送出口の向きが上向きになっているときには、下側の管継手に装着されているプラグの空気送出口から第1及び第2の管継手の相互間に位置している立て管の管路に圧縮空気を供給することが可能になる。また、2つ1組のプラグの空気送出口の向きが下向きになっているときには、上側の管継手に装着されているプラグの空気送出口から第1及び第2の管継手の相互間に位置している立て管の管路に圧縮空気を供給することが可能になる。
本考案では、上記立て管とその立て管に接続された横行管とを有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、その縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査することに用いられる満空試験装置であって、上記横行管の始端部開口を気密に封止する気密栓をさらに備えていてもよい。この構成を採用することは、立て管に横行管が接続されている縦通配管系の満空試験を行う場合に有益である。
以上説明したように、本考案の満空試験用プラグ及び満空試験装置によれば、縦通配管系の施工工事の途中であるか施工工事の完了後であるかに関係なく、漏水や水浸しになったりする余地のない信頼性の高い満空試験を行うことが可能になる。また、立て管に風船型のテストプラグを挿入するという煩わしい作業を必要としないだけでなく、漏水の有無を検査することのできない箇所が生じてしまうこともない。そのほか、縦通配管系の立て管に、周壁に掃除口などの開口を有する管継手が複数段に亘って介在されていても、相隣接段の2つの管継手の相互間で満空試験を同時に又は順次行うことが可能になる。
本考案に係る満空試験用プラグの縦断面図である。 図1のプラグを上方から見て示した平面図である。 図1のプラグを下方から見て示した平面図である。 管継手の縦断面図である。 満空試験装置の使用状態を例示した説明図である。 図5のVI部拡大図である。 図5のVII部拡大図である。 先行例によって提案されている満水試験用治具(プラグ)の正面図である。 満水試験時の図8のプラグの使用状態を示した説明図である。 満空試験の一例を示した説明図である。 満空試験の他の事例を示した説明図である。
図1は本考案に係る満空試験用プラグ10(以下「プラグ」という。)の縦断面図、図2は同プラグを上方から見て示した平面図、図3は同プラグを下方から見て示した平面図である。また、図4は管継手60の縦断面図である。
図1のように、プラグ10は、平面視円形の上側フランジ部20及び下側フランジ部30と、これら上下のフランジ部20,30の中心部同士を連結している軸体40とを有している。
上側フランジ部20は、円形の高剛性金属板でなる支持体21に、弾力性を備える円形のパッキン22が重なり状に装備されてなり、パッキン22の外周部には、当該パッキン22の表面に近付くほど漸次径小になるテーパー面23が環状に形成されている。下側フランジ部30も同様に、円形の高剛性金属板でなる支持体31に、弾力性を備える円形のパッキン32が重なり状に装備されてなり、パッキン32の外周部には、当該パッキン32の表面に近付くほど漸次径小になるテーパー面33が環状に形成されている。そして、これら上下のフランジ部20,30は対称形状を有していて、図示のように、それぞれのパッキン22,32のテーパー面23,33は、それらの幅方向では平坦な傾斜面になっている。
軸体40は、下側フランジ部30の支持体31から立ち上げられたボルト型の下軸部41と、この下軸部41にねじ合わされた操作ナット42と、上側フランジ部20の支持体21に結合された上軸部43とを有し、上軸部43の下端部44に、操作ナット42の上端部が回転のみ可能に嵌合している。そして、下軸部41と、操作ナット42と、上軸部43とにより、軸体40を伸縮させることによって上下の各フランジ部20,30の縦方向間隔を拡縮させる軸体伸縮手段が構成され、この軸体伸縮手段によって軸体40に伸縮機能が付与されている。したがって、図1の位置で、操作ナット42をたとえば逆方向に回転操作すると、軸体40が伸長して操作ナット42と共に上軸部43と上側フランジ部20とが矢印Y1のように上昇し、上下の各フランジ部20,30の縦方向間隔が拡張する。これに対し、軸体40が伸長した状態から操作ナット42をたとえば正方向に回転操作すると、軸体40が短縮して操作ナット42と共に上軸部43と上側フランジ部20とが矢印Y2のように下降し、上下の各フランジ部20,30の縦方向間隔が収縮する。なお、図1には、上側フランジ部20の最大上昇位置を仮想線で示している。
また、プラグ10には給気路50が具備されている。この給気路50は、上軸部43に設けられた内部通路51と、軸体40の上軸部43に横向きに設けられた接続口部52によって形成されて上記内部通路51に連通する空気送入口53と、上側のフランジ部20のみに開設されて上記内部通路51に連通する空気送出口54と、からなる。なお、図2及び図3を併せ見ることによって判るように、上側フランジ部20のパッキン22ではその中心部に上記空気送出口54が開口しているのに対し、下側フランジ部30のパッキン32は開口を有しない円板形に形成されている。
上記したプラグ10は、満空試験時に図4に示した管継手60に装着される。この管継手60は、縦通配管系の立て管同士を上下方向に連通連結する役割を持ち、その周壁には、点検口や掃除口として利用可能な開口61を有している。また、この管継手60は、上記の満空試験の終了後あるいは縦通配管系の施工工事の完了後には、図示のように蓋体62によって水密に閉塞される。また、この管継手60には、縦方向2箇所に位置して上下方向で対面している上側及び下側の各段付部63,64が備わっていて、これらの段付部63,64は、管継手60の開口61を蓋体62で塞いだときに、その蓋体62に一体に設けられている短管部65の管壁を収容する凹入箇所を形成することに役立っている。
次に、図5を参照して満空試験を説明する。図5は満空試験装置の使用状態を例示した説明図であり、図6は図5のVI部拡大図、図7は図5のVII部拡大図である。
図5に示したように、縦通配管系は、上下方向複数段に亘って配備された複数本の立て管70…と隣接段の立て管70,70同士を接続している上記した管継手60とを有し、場合によっては、所定の立て管70に集合継手71を介して横行管72が接続されている。このような縦通配管系は、高層建造物の下水配管などに見られ、立て管70…には下水配管の主管などが相当し、横行管72には各階の水回り箇所に始端を有する排水管などが相当する。
満空試験装置は、上記した管継手60が介在された立て管70…や集合継手71、横行管72を有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、その縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査することに用いられる。ここで便宜上、図5に示した複数段の立て管70…を、上段のものから順に、上段立て管70A、中段立て管70B及び下段立て管70Cと呼び、複数の上記管継手60…のうち、上段立て管70Aと中段立て管70Bとを接続している管継手60を第1管継手60A、中段立て管70Bと下段立て管70Cとを接続している管継手60を第2管継手60Bと呼ぶことにする。また、第1管継手60Aに装着されるプラグ10を第1プラグ10A、第2管継手60Bに装着されるプラグ10を第2プラグ10Bと呼ぶことにする。
この満空試験に用いられる満空試験装置は、第1及び第2の上記管継手60A,60Bに各別に装着される2つ1組の第1及び第2のプラグ10A,10Bと、第2のプラグ10Bの接続孔部52に接続される給気管11と、この給気管11に圧縮空気を供給するコンプレッサーCと、給気管11に介在されて第1及び第2の2つの管継手60A,60Bの相互間の立て管70の管路の空気圧変化を検出する漏洩検査手段Dと、上記横行管72の始端部開口を気密に封止する気密栓73と、を備えている。漏洩検査手段Dは、中段立て管70Bの管路の空気圧が検査圧として定められている一定値まで上昇したときに空気供給を自動的に遮断する機能と、遮断後一定時間を経過したときの管路の空気圧変化を自動検出する機能とを有していると共に、空気の供給及び遮断モードや管路の空気圧の値や変化をデジタル表示する機能を有している。
満空試験に際して、第1及び第2のプラグ10A,10Bは、それらの空気送出口54(図1参照)の向きが同一になる姿勢で第1管継手60Aや第2管継手60Bに各別に装着される。図例では、第1管継手60Aや第2管継手60Bの開口61,61を利用して、それらの第1管継手60Aや第2管継手60Bに、空気送出口54(図1参照)の向きを上向きにした正立姿勢で第1及び第2のプラグ10A,10Bが各別に挿入され、挿入後に、それらの第1及び第2のプラグ10A,10Bが第1管継手60Aや第2管継手60Bに装着される。
具体的には、第1管継手60Aに正立姿勢で挿入した第1プラグ10Aを位置決めした後、その軸体伸縮手段を構成している操作ナット42を所定方向に回転させて上下のフランジ部20,30の縦方向間隔を拡張する。この操作を行うと、上下の各フランジ部20,30のパッキン22,32が、第1管継手60Aの上側及び下側の各段付部63,64に各別に気密に密着する。図6に第1管継手60Aの上側段付部63と上側フランジ部20のパッキン22との密着状態を例示し、図7に第1管継手60Aの下側段付部64と下側フランジ部30のパッキン32との密着状態を例示している。図6及び図7によって類推できるように、上側段付部63には上側フランジ部20のパッキン22のテーパー面23が密着し、下側段付部64には下側フランジ部30のパッキン32のテーパー面33が密着する。このため、それらの密着箇所では、段付部にパッキンの平坦面が密着する場合に比べて信頼性の高い気密状態が得られる。第2管継手60Bに正立姿勢で挿入した第2プラグ10Bについても同様に、位置決め後、軸体伸縮手段を構成している操作ナット42を所定方向に回転させて上下のフランジ部20,30の縦方向間隔を拡張させて上下の各フランジ部20,30のパッキン22,32を第2管継手60Bの上側及び下側の各段付部63,64に各別に気密に密着させる。この場合も上記同様に、密着箇所では、段付部にパッキンの平坦面が密着する場合に比べて信頼性の高い気密状態が得られる。また、横行管72の始端部開口を気密栓73によって気密に封止する。
上記のように、第1管継手60Aや第2管継手60Bに正立姿勢で第1及び第2のプラグ10A,10Bを装着すると、第1管継手60Aの下側段付部64に密着しているパッキン32と、第2管継手60Bの上側段付部63に密着しているパッキン22と、気密栓73と、によって、中段立て管70B及び横行管72の管路が気密に封止される。そのため、図5に示した第1管継手60Aの下側段付部64に対するパッキン32の密着箇所及び第2管継手60Bの上側段付部63に対するパッキン22の密着箇所の相互間の中段立て管70Bの管路と横行管72の管路とが満空試験の試験可能領域Zに含まれる。したがって、第1及び第2の管継手60A,60Bと中段立て管70Bとの接続箇所での漏水の有無や、中段立て管70Bと集合継手71の接続箇所での漏水の有無を当該満空試験によって検査することができる。
以上説明した手順による満空試験は、上端部と下端部とに管継手が接続されている上段立て管70Aの管路や上段立て管70Aに接続された横行管(不図示)の管路にも同様に適用することが可能である。また、上端部と下端部とに管継手が接続されている下段立て管70Cの管路や下段立て管70Cに接続された横行管(不図示)の管路にも同様に適用することが可能である。したがって、この満空試験によれば、漏水の有無を検査することのできない箇所が生じてしまうという事態がなくなる。しかも、縦通配管系の施工工事の途中であるか施工工事の完了後であるかに関係なく、漏水や水浸しになったりする余地のない信頼性の高い満空試験を行うことが可能になる。さらに、立て管70に風船型のテストプラグを挿入するという煩わしい作業も必要としなくなる。そのほか、縦通配管系の立て管70に、周壁に掃除口などの開口を有する管継手60が複数段に亘って介在されていても、相隣接段の2つの管継手60,60の相互間で満空試験を同時に又は順次行うことも可能になる。
図5を参照して説明した満空試験では、上下方向で相隣接して配備された2箇所の管継手60,60に、空気送出口54(図1参照)の向きを上向きにした正立姿勢で第1及び第2のプラグ10A,10Bを装着した事例を説明したけれども、この点は、2箇所の管継手60,60に、空気送出口54(図1参照)の向きを下向きにした倒立姿勢で2つ1組のプラグ10,10を装着してもよく、この場合には、上側のプラグの空気送出口54からその下側の立て管70の管路に対して給気が行われる。
また、図5では、中段立て管70Bに横行管72が接続されている場合の満空試験を説明したけれども、立て管に横行管が接続されていない箇所での満空試験を行うことも考えられる。その場合には、上記した満空試験装置から気密栓73が不要になるので、満空試験装置に必要な要素は、2つ1組の満空試験用プラグ10,10と、給気管11と、コンプレッサーCと、漏洩検査手段Dとなる。
10 プラグ(満空試験用プラグ)
10A 第1プラグ
10B 第2プラグ
20 上側フランジ部
21,31, 支持体
22,32 パッキン
23,33 テーパー面
30 下側フランジ部
40 軸体
41 下軸部(軸体伸縮手段の構成要素)
42 操作ナット(軸体伸縮手段の構成要素)
43 上軸部(軸体伸縮手段の構成要素)
50 給気路
51 軸体の内部通路
52 接続口部
53 空気送入口
54 空気送出口
61 開口
60 管継手
60A 第1管継手
60B 第2管継手
63 上側段付部
64 下側段付部
71 集合継手
72 横行管
73 気密栓

Claims (4)

  1. 周壁に開口を有する管継手が介在された立て管を有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、その縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査する際に上記管継手に装着される満空試験用プラグであって、
    上記管継手の縦方向2箇所に位置して上下方向で対面している上側及び下側の各段付部に各別に重なり合う上側及び下側の各フランジ部と、
    上記各フランジ部を連結する伸縮可能な軸体と、
    この軸体を伸縮させることによって上記各フランジ部の縦方向間隔を拡縮させる軸体伸縮手段と、
    上記軸体に設けられた内部通路と、上記軸体に横向きに設けられた接続口部によって形成されて上記内部通路に連通する空気送入口と、及び、上記上側及び下側のいずれかのフランジ部のみに開設されて上記内部通路に連通する空気送出口と、からなる給気路と、を有し、
    上記各フランジ部のそれぞれが、上記軸体に固定された支持体とこの支持体に重なり状に装備されたパッキンとからなり、
    上記管継手に対する装着状態では、上記軸体伸縮手段で上記各フランジ部の縦方向間隔を拡張させることによって、各フランジ部の上記パッキンが上記各段付部に各別に気密に密着するように構成されていることを特徴とする満空試験用プラグ。
  2. 上記各フランジ部のパッキンは、上記段付部との密着箇所が、当該パッキンの表面に近付くほど漸次径小になるテーパー面に形成されている請求項1に記載した満空試験用プラグ。
  3. 周壁に開口を有する管継手が介在された立て管を有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、上記縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査することに用いられる満空試験装置であって、
    上記立て管の縦方向2箇所に介在され、かつ、周壁に開口を有する第1及び第2の2つの管継手に、上記空気送出口の向きが同一になる姿勢で各別に装着される請求項1又は請求項2に記載した2つ1組の満空試験用プラグと、
    第1及び第2の2つの上記管継手の相互間の立て管の管路に対して上記空気送出口が連通している一方の上記プラグの接続口部に接続される給気管と、
    この給気管に圧縮空気を供給するコンプレッサーと、
    上記給気管に介在されて第1及び第2の2つの上記管継手の相互間の立て管の管路の空気圧変化を検出する漏洩検査手段と、を備えることを特徴とする満空試験装置。
  4. 上記立て管とその立て管に接続された横行管とを有する縦通配管系の漏水箇所の有無を、その縦通配管系の管路の空気圧変化によって検査することに用いられる満空試験装置であって、上記横行管の始端部開口を気密に封止する気密栓をさらに備える請求項3に記載した満空試験装置。
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