JP3218684U - 梳鋏 - Google Patents

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Abstract

【課題】溝部に残った髪を引き抜く際に髪を損傷させるおそれがないと共に、切断される髪が損傷するおそれが低減されており、且つ、髪を切断するときに使用者が手に感じる抵抗が低減されている梳鋏を提供する。
【解決手段】第一鋏片1aのくし歯10それぞれの歯縁に切り刃である歯縁刃11を形成し、それぞれの歯縁刃を支軸から遠ざかるほど仮想の刃線から離れるように傾斜させると共に、歯縁刃に沿って仮想の刃線を支軸周りに回動させて形成される仮想の平面Sに対して傾斜している傾斜端面12を形成する。一方、第二鋏片の縁線21において歯縁刃と擦れ合う位置に、V字形の溝内に切り刃を有する溝刃22を形成すると共に、溝刃を除く縁線には切り刃を形成しない。溝刃はくし歯一つ分の歯縁刃当たり複数あり、隣接する溝刃間で歯縁刃と擦れ合う部分の縁線が、鋏の閉じ合わせに伴い髪を溝刃に向けて逃がす。
【選択図】図5

Description

本考案は、理美容用の梳鋏に関するものである。
本出願人は過去に、複数のくし歯が溝部を介して列設された第一鋏片と、くし歯を有さない第二鋏片とが、支軸周りに回動可能に組み付けられた梳鋏であって、溝部に残った髪を引き抜く際に、髪を傷めることがない梳鋏を提案している(特許文献1参照)。これは、第一鋏片においてはくし歯の歯縁のみに切り刃が形成されており、第二鋏片には切り刃が形成されていない鋏である。このような構成により、髪は第一鋏片の切り刃と第二鋏片とが擦れ合う際に切断され、第一鋏片と第二鋏片とを閉じ合わせる際に溝部内に入り込む髪は切断されない。そして、溝部に残った髪の周囲には切り刃が存在しないため、髪を溝部から引き抜く際に髪を傷めることがなく、櫛で髪をとくように髪を引き抜くことができる。
また、特許文献1では、更に、第二鋏片において第一鋏片と擦れ合う縁線に沿って、微小な切欠きを有する梳鋏を提案している。このような構成により、第二鋏片の微小な切欠きに保持された髪が、第一鋏片のくし歯の歯縁に形成された切り刃によって確実に切断される。
一方、従来の梳鋏では、一対の鋏片を閉じ合わせた際に溝部の外に位置する髪は、一対の鋏片によって押し潰されるように切断される。これに対し、特許文献1の梳鋏では、微小な切欠きの内部に保持された髪は、押し潰すような力を作用させることなく切断することができる利点を有している。しかしながら、特許文献1の梳鋏においても、第二鋏片の縁線において切欠きの外でくし歯の歯縁と擦れ合う部分に位置する髪、微小な切欠きに保持されている髪の上に載った状態で切欠きからはみ出している髪、及び、切欠きの縁に引っ掛かっている髪に対しては、第一鋏片が第二鋏片と擦れ合う際に押し潰すような力が作用する。そのため、押し潰されるように切断されることによって、髪に損傷が生じるおそれがあった。また、押し潰されるように切断される髪があるため、髪を切断するときに使用者が手に抵抗を感じるという不具合があった。
特許第2967269号公報
本考案は、特許文献1の梳鋏の改良にかかるものであり、溝部に残った髪を引き抜く際に髪を損傷させるおそれがないと共に、切断される髪が損傷するおそれが低減されており、且つ、髪を切断するときに使用者が手に感じる抵抗が低減されている梳鋏の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本考案にかかる梳鋏は、
「複数のくし歯が溝部を介して列設された第一鋏片と、くし歯を有さない第二鋏片とが、支軸周りに回動可能に組み付けられた梳鋏であって、
前記第一鋏片は、
複数の前記くし歯それぞれの歯縁に切り刃である歯縁刃を有し、それぞれの該歯縁刃は、複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁における前記支軸側の端部をつないで形成される仮想の刃線から、前記支軸から遠ざかるほど離れるように傾斜していると共に、
複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁刃に沿って、前記仮想の刃線を前記支軸周りに回動させて形成される仮想の平面に対して傾斜している傾斜端面を有しており、
前記第二鋏片は、
前記第一鋏片と擦れ合う縁線において前記歯縁刃と擦れ合う位置に、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃を有していると共に、
該溝刃を除く前記縁線に切り刃を有していない」ものである。
本構成の梳鋏は、第一鋏片においてはくし歯の歯縁のみに切り刃が形成されており、第二鋏片においては、第一鋏片と第二鋏片とを閉じ合わせた際に溝部内に位置する縁線には切り刃が形成されていない。そのため、第一鋏片と第二鋏片とを閉じ合わせた状態で溝部内に入り込んだ髪の周囲には、切り刃が全く存在せず、髪を傷めることなく髪を溝部から引き抜くことができる。また、髪は第一鋏片のくし歯それぞれの歯縁に形成された切り刃である歯縁刃と第二鋏片とが擦れ合う際に切断されるが、第二鋏片は第一鋏片と擦れ合う縁線において歯縁刃と擦れ合う位置にV字形の溝刃を有しているため、溝刃に保持された髪が、第一鋏片のくし歯の歯縁刃によって確実に切断される。
加えて、V字形の溝刃に保持された髪は、第一鋏片の切り刃である歯縁刃と、V字形の溝内の切り刃によって、双方向から切断される。これにより、切り刃のない切欠きに髪を保持させていた特許文献1の梳鋏に比べて、保持された髪がより切れ味よく切断される。そのため、切断に際して使用者の手に感じる抵抗が小さく、滑らかな感触で髪を切断することができる。
更に、本構成の梳鋏では、第一鋏片のくし歯の歯縁に形成された歯縁刃が同一方向に傾斜している。すなわち、複数のくし歯それぞれの歯縁における支軸側の端部をつないで形成される仮想の刃線を考えたとき、歯縁刃は支軸から遠ざかるほど仮想の刃線から離れるように傾斜している。これにより、溝刃の外で第二鋏片の縁線と歯縁刃とが擦れ合う部分に位置する髪は、第一鋏片と第二鋏片とを閉じ合わせて行く動作に伴い、歯縁刃の傾斜に沿って支軸から離れる方向に逃がされる。また、V字形の溝刃に保持されている髪の上に載った状態で溝刃から外にはみ出している髪や、溝刃の縁に引っ掛かっている髪も、一対の鋏片を閉じて行く動作に伴い、歯縁刃の傾斜に沿って支軸から離れる方向に逃がされる。そして、このように逃がされることにより溝部内に入り込んだ髪は切断されず、逃がされながらも溝刃の外で第二鋏片の縁線と歯縁刃とが擦れ合う部分に位置する髪は、「逃げる過程で」歯縁刃の傾斜した切り刃によって切れ味よく切断される。従って、従来の梳鋏とは異なり、切断される髪に押し潰すような力が作用しないため、切断される髪が損傷するおそれが低減されていると共に、切断に際して使用者の手に感じる抵抗が小さく、滑らかな感触で髪を切断することができる。
加えて、従来の梳鋏は、くし歯の厚みが歯縁に向かって徐々に薄くなるように形成されているため、第一鋏片と第二鋏片の間に位置する髪は、くし歯の断面形状に沿うように、浅い角度で第一鋏片と第二鋏片との間に挟み込まれる。そのため、一対の鋏片を閉じていく動作に伴い、髪に対して一対の鋏片の接点を中心に回転させる力が作用しやすい。そのように回転する髪は、一対の鋏片の間で折れながら切断されることがあり、損傷を受けやすい。これに対し、本構成の梳鋏は、仮想の刃線を支軸周りに回動させて形成される仮想の平面を考えたとき、第一鋏片の各くし歯が、この仮想の平面に対して傾斜している傾斜端面を、歯縁刃に沿って有している。そのため、第一鋏片と第二鋏片の間に位置する髪の方向は、傾斜端面に案内され、くし歯の歯縁刃と第二鋏片の縁線との擦り合わせにより形成される面に対して、より大きな角度をとる。これにより、髪に対して回転させる力が作用しにくく、第一鋏片と第二鋏片との擦り合わせによって切れ味よく髪が切断される。従って、従来の梳鋏に比べて切断に際して使用者の手に感じる抵抗が小さく、滑らかな感触で髪を切断することができる。
また、本構成の梳鋏では第二鋏片において、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃を有すると共に、溝刃を除く縁線には切り刃が形成されていない構成を採用している。このような構成において、切り刃が形成されていない縁線は、縁線に沿って平坦な端面を形成すると製造しやすい。この場合、仮に、第一鋏片が従来の梳鋏と同様に、くし歯の厚みが歯縁に向かって徐々に薄くなるように形成されているとすると、縁線に沿って端面を有する第二鋏片のとの擦り合わせによって、くし歯の歯縁の損耗が大きく、梳鋏の耐久性が低下するおそれがある。これに対し、本構成の梳鋏では、第一鋏片において歯縁刃に沿って傾斜端面を有する構成としているため、第二鋏片が縁線に沿って端面を有していても、擦り合わせによってくし歯が大きく損耗することがなく、耐久性低下のおそれが低減されている。
以上のように、本考案の効果として、溝部に残った髪を引き抜く際に髪を損傷させるおそれがないと共に、切断される髪が損傷するおそれが低減されており、且つ、髪を切断するときに使用者が手に感じる抵抗が低減されている梳鋏を、提供することができる。
本考案の一実施形態の梳鋏の要部斜視図である。 図1の梳鋏を異なる方向から見た要部斜視図である。 図1の梳鋏を開いた状態の平面図、及び、部分拡大図である。 図1の梳鋏の作用の説明図である。 図1の梳鋏を閉じた状態の(a)平面図、(b)X−X線断面図、(c)傾斜端面の作用の説明図、(d)第二鋏片の部分拡大斜視図、及び、(e)溝刃の拡大図である。 従来の梳鋏の(a)くし歯の斜視図、(b)部分平面図、(c)Y−Y線断面図、及び、(d)髪の切断の説明図である。
以下、本考案の一実施形態である梳鋏1について、図1乃至図5を用いて説明する。梳鋏1は、複数のくし歯10が溝部15を介して列設された第一鋏片1aと、くし歯を有さない第二鋏片1bとが、支軸30周りに回動可能に組み付けられたものである。第一鋏片1aは、複数のくし歯10それぞれの歯縁に切り刃である歯縁刃11を有しており、それぞれの歯縁刃11は、複数のくし歯10それぞれの歯縁における支軸30側の端部をつないで形成される仮想の刃線Lから、支軸30から遠ざかるほど離れるように傾斜している。また、第一鋏片1aは、複数のくし歯10それぞれの歯縁刃11に沿って、仮想の刃線Lを支軸30周りに回動させて形成される仮想の平面Sに対して傾斜している傾斜端面12を有している。
また、第二鋏片1bは、第一鋏片1aと擦れ合う縁線21において歯縁刃11と擦れ合う位置に、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃22を有している。そして、第二鋏片1bでは、溝刃22を除く縁線21には切り刃が形成されていない。
より詳細に説明すると、第一鋏片1aにおいてはくし歯10の歯縁のみに歯縁刃11が形成されており、第二鋏片1bにおいては、第一鋏片1aと閉じ合わせた際に溝部15内に位置する縁線21には切り刃が形成されていない。従って、第一鋏片1aと第二鋏片1bとを閉じ合わせた状態で溝部15内に入り込んだ髪の周囲には、切り刃が全く存在しないため、髪を損傷させることなく髪を溝部15から引き抜くことができる。
また、髪は第一鋏片1aのくし歯10それぞれの歯縁に形成された切り刃である歯縁刃11と第二鋏片1bとが擦れ合う際に切断されるが、第二鋏片1bは第一鋏片1aと擦れ合う縁線21において歯縁刃11と擦れ合う位置にV字形の溝刃22を有しているため、溝刃22に保持された髪が、第一鋏片の歯縁刃11によって確実に切断される。
加えて、溝刃22に保持された髪は、第一鋏片1aの切り刃である歯縁刃11と、溝刃22の切り刃によって、双方向から切断される。これにより、切り刃のない切欠きや凹部に髪を保持させる場合に比べて、保持された髪をより切れ味よく切断することができ、切断に際して使用者の手に感じる抵抗を低減することができる。
ここで、溝刃22は、図5(e)に示すように、支軸30側の溝縁線22aと支軸30とは反対側の溝縁線22bとでV字形を形成している。溝刃22がない部分の縁線21を延長した線と溝縁線22a及び溝縁線22bがなす角度は、それぞれ60°〜90°、及び50°〜80°とすることができる。第一鋏片1aと第二鋏片1bを閉じ合わせて行く動作に伴って、溝刃22に保持された髪は溝縁線22bに押し付けられながら切断されるため、溝縁線22bに切り刃が形成されていれば、溝縁線22aは切り刃であっても切り刃でなくても良い。なお、図5(e)では、溝刃22がない部分の縁線21を延長した線と溝縁線22a及び溝縁線22bがなす角度が異なっている場合を図示しているが、両角度は同一であっても良い。
ここでは、第二鋏片1bの縁線21において第一鋏片1aの歯縁刃11と擦れ合う範囲内に、くし歯10一つの歯縁刃11当たり溝刃22二つの割合で形成されている場合を図示により例示しているが、溝刃22の数はこれに限定されない。例えば、くし歯10一つの歯縁刃11当たり溝刃22を一つとすることも、くし歯10一つの歯縁刃11当たり溝刃22を数個とすることもできる。
更に、従来は、図6(a)に示すように、複数のくし歯110が溝部115を介して列設されている第一鋏片100aが第二鋏片100bと枢着された梳鋏において、複数のくし歯110それぞれの歯縁111は、単一の刃線N上にあった。これに対し、本実施形態の梳鋏1は、図3に示すように、複数のくし歯10それぞれの歯縁における支軸30側の端部をつないで形成される仮想の刃線Lを考えたとき、歯縁刃11は支軸30から遠ざかるほど仮想の刃線Lから離れるように角度θ1だけ傾斜している。
これにより、溝刃22の外で第二鋏片1bの縁線21と第一鋏片1aの歯縁刃11とが擦れ合う部分に位置する髪は、第一鋏片1aと第二鋏片1bとを閉じ合わせて行く動作に伴い、歯縁刃11の傾斜に沿って支軸30から離れる方向に逃がされる。このように逃げる過程で第二鋏片1bの縁線21と第一鋏片1aの歯縁刃11との擦り合わせによって切断される髪は、歯縁刃11の傾斜した切り刃によって切れ味よく切断される。
また、仮に、溝刃22を有する第二鋏片1bと支軸によって組み付けられた第一鋏片が、図6(a)に示した従来の第一鋏片100a、すなわち、複数のくし歯110それぞれの歯縁111が単一の刃線N上にある従来の第一鋏片100aである場合を考える。その場合、図4(b)に模式的に示すように、溝刃22に保持されている髪H1の上に載った状態で溝刃22からはみ出している髪H2や、溝刃22の縁に引っ掛かっている髪H3に対しては、第一鋏片100aを第二鋏片1bと閉じ合わせる際に、押し潰すような力が作用する。そのため、押し潰されながら切断されることによって、髪に損傷が生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態の梳鋏1では、第一鋏片1aの歯縁刃11が仮想の刃線Lに対して傾斜しているため、図4(a)に模式的に示すように、溝刃22に保持されている髪H1の上に載った状態で溝刃22から外にはみ出している髪や、溝刃22の縁に引っ掛かっている髪H3も、第一鋏片1aと第二鋏片1bとを閉じ合わせて行く動作に伴い、歯縁刃11の傾斜に沿って支軸30から離れる方向に逃がされる。このように逃がされることにより溝部15内に入り込む髪は切断されず、逃がされながらも溝刃22の外で第二鋏片1bの縁線21と歯縁刃11とが擦れ合う部分に位置する髪は、逃げる過程で歯縁刃11の傾斜した切り刃によって切れ味よく切断される。
ここで、歯縁刃11が仮想の刃線Lとなす角度θ1は、30°±10°とすると、上記の作用効果のために特に好適である。
加えて、従来の梳鋏では、図6(b),(c)に示すように、第一鋏片100aのくし歯110は、くし歯110の歯縁に向かって厚さが徐々に薄くなるように形成されていた。そのため、第一鋏片100aと第二鋏片100bの間に位置する髪Hは、図6(d)に示すように、くし歯10の形状に沿うように浅い角度で第一鋏片1aと第二鋏片1bとの間に挟み込まれる。そのため、第一鋏片1aと第二鋏片1bとを閉じ合わせて行く動作に伴い、髪Hに対して一対の鋏片100a,100bの接点を中心に回転させる力が作用しやすく、髪Hが折れながら切断されることによって損傷を受けるおそれがあった。
これに対し、本実施形態の梳鋏1は、図5(a),(b)に示すように、仮想の刃線Lを支軸30周りに回動させて形成される仮想の平面Sを考えたとき、第一鋏片1aの各くし歯10が、仮想の平面Sに対して角度θ2だけ傾斜している傾斜端面12を、歯縁刃11に沿って有している。そのため、第一鋏片1aと第二鋏片1bの間に位置する髪Hは、図5(c)に示すように、傾斜端面12に案内され、歯縁刃11と第二鋏片1bの縁線21との摺り合わせによって形成される面に対してより大きな角度をとる。これにより、髪に対して回転させる力が作用しにくく、第一鋏片1aと第二鋏片1bとの擦り合わせによって切れ味よく髪が切断される。
ここで、傾斜端面12が仮想の平面Sとなす角度θ2は、45°±15°とすると、上記の作用効果のために特に好適である。角度θ2が上記範囲より小さい場合は、上述の作用効果が小さい。一方、角度θ2が上記範囲より大きい場合は、くし歯10の歯縁に切り刃を形成しにくい。
また、本実施形態の梳鋏1では、図5(b),(d)に示すように、第二鋏片1bにおいて、溝刃22を除く縁線21に沿って平坦な端面21sを有する構成を採用している。つまり、真横から見れば一本の縁線21に見えるが、第一鋏片1aと擦れ合う縁線21に沿って平坦な端面21sを有し、縁線21と反対側に稜線21bを有している構成である。このような構成とすることにより、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃22を有すると共に、溝刃22を除く縁線21には切り刃が形成されていない第二鋏片1bを製造し易い。このように第二鋏片1bの縁線21に沿って平坦な端面21sを有する場合、図6に示した従来の梳鋏の第一鋏片100aと同様に、くし歯の厚みが歯縁に向かって徐々に薄くなるように形成されているとすると、端面21sを有する第二鋏片1bの縁線21との擦り合わせによって、くし歯の歯縁の損耗が大きく、梳鋏の耐久性が低下するおそれがある。これに対し、本実施形態の梳鋏1では、第一鋏片1aにおいて歯縁刃11に沿って傾斜端面12を有する構成としているため、第二鋏片1bの縁線21に沿って端面21sを有していても、擦り合わせによってくし歯10が大きく損耗することがなく、梳鋏1の耐久性が低下するおそれが低減されている。
以上のように、本実施形態の梳鋏1によれば、第二鋏片1bにおいて溝刃22を除き縁線21に切り刃が形成されていないため、溝部15に残った髪を引き抜く際に髪を損傷させるおそれがない。また、第一鋏片1aのくし歯10の歯縁刃11が傾斜していることにより、髪を逃がしながら、且つ、切れ味よく切断することができる。また、髪を保持する溝刃22内にも切り刃を有しているため、更に切れ味よく髪を切断することができ、髪を切断するときに使用者が手に感じる抵抗が低減することができる。
加えて、第一鋏片1aのくし歯10の歯縁刃11が傾斜していることにより、髪に対して押し潰すような力が作用することがなく、切断される髪が損傷するおそれが低減されている。
更に、第一鋏片1aは歯縁刃11に沿って傾斜端面12を有しているため、切断される髪の切り刃(歯縁刃11)に対する角度が大きく、切断される髪が損傷するおそれが低減されていると共に、縁線21に沿って端面21sを有する第二鋏片1bとの擦り合わせによるくし歯10の損耗が低減されている。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、くし歯10を有する第一鋏片1aが静刃であり、溝刃22が形成された第二鋏片1bが動刃である場合を図示により例示したが、これに限定されず、くし歯を有する第一鋏片を動刃とし、溝刃が形成される第二鋏片を静刃とすることができる。
1 梳鋏
1a 第一鋏片
1b 第二鋏片
10 くし歯
11 歯縁刃
12 傾斜端面
15 溝部
21 縁線(第二鋏片の縁線)
22 溝刃
30 支軸
L 仮想の刃線
S 仮想の平面
H 髪

Claims (3)

  1. 複数のくし歯が溝部を介して列設された第一鋏片と、くし歯を有さない第二鋏片とが、支軸周りに回動可能に組み付けられた梳鋏であって、
    前記第一鋏片は、
    複数の前記くし歯それぞれの歯縁に切り刃である歯縁刃を有し、それぞれの該歯縁刃は、複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁における前記支軸側の端部をつないで形成される仮想の刃線から、前記支軸から遠ざかるほど離れるように傾斜していると共に、
    複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁刃に沿って、前記仮想の刃線を前記支軸周りに回動させて形成される仮想の平面に対して傾斜している傾斜端面を有しており、
    前記第二鋏片は、
    前記第一鋏片と擦れ合う縁線において前記歯縁刃と擦れ合う位置に、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃を、前記くし歯一つの前記歯縁刃当たり複数有していると共に、
    前記溝刃を除く前記縁線に切り刃を有していないものであり、
    前記くし歯一つ分の前記歯縁刃と擦れ合う前記縁線の範囲内に、隣接する前記溝刃の間で前記歯縁刃と擦れ合う部分を有しており、該部分は、前記第一鋏片と前記第二鋏片を閉じ合わせて行く動作に伴い、前記支軸から離れる方向の前記溝刃に向けて髪を逃がす部分である
    ことを特徴とする梳鋏。
  2. 複数のくし歯が溝部を介して列設された第一鋏片と、くし歯を有さない第二鋏片とが、支軸周りに回動可能に組み付けられた梳鋏であって、
    前記第一鋏片は、
    複数の前記くし歯それぞれの歯縁に切り刃である歯縁刃を有し、それぞれの該歯縁刃は、複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁における前記支軸側の端部をつないで形成される仮想の刃線から、前記支軸から遠ざかるほど離れるように傾斜していると共に、
    複数の前記くし歯それぞれの前記歯縁刃に沿って、前記仮想の刃線を前記支軸周りに回動させて形成される仮想の平面に対して傾斜している傾斜端面を有しており、
    前記第二鋏片は、
    前記第一鋏片と擦れ合う縁線において前記歯縁刃と擦れ合う位置に、V字形の溝内に切り刃が形成された溝刃を有している一方で、該溝刃を除く前記縁線に切り刃を有していないと共に、
    前記溝刃を除く前記縁線に沿って、平坦な端面を有している
    ことを特徴とする梳鋏。
  3. 前記溝刃は、前記支軸側の第一溝縁線と、前記支軸とは反対側の第二溝縁線とでV字形を形成しており、
    前記溝刃がない部分の前記縁線を延長した線と、前記第一溝縁線及び前記第二溝縁線とがそれぞれなす角度は、異なっている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の梳鋏。
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