JP3218598B2 - タンデム圧延機における材料先後端の板厚厚め出し制御方法 - Google Patents

タンデム圧延機における材料先後端の板厚厚め出し制御方法

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JP3218598B2
JP3218598B2 JP20234097A JP20234097A JP3218598B2 JP 3218598 B2 JP3218598 B2 JP 3218598B2 JP 20234097 A JP20234097 A JP 20234097A JP 20234097 A JP20234097 A JP 20234097A JP 3218598 B2 JP3218598 B2 JP 3218598B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/16Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions
    • B21B37/24Automatic variation of thickness according to a predetermined programme
    • B21B37/26Automatic variation of thickness according to a predetermined programme for obtaining one strip having successive lengths of different constant thickness

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行被圧延材の後
端と後行圧延材の先端とを溶接により接続し、タンデム
圧延機により連続冷間圧延する際の被圧延材先後端の板
厚厚め出し制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】先行被圧延材の後端と後行圧延材の先端
とを溶接により接続して連続冷間圧延する際には、被圧
延材を連続的に圧延するため、被圧延材先端の通板や被
圧延材後端の尻抜けの際に、冷延鋼帯の通常部の板厚に
比較して板厚が厚くなる部分(オフゲージ部分)を被圧
延材の先端部および後端部に有せず、母材の材質、寸法
の異なる被圧延材間の接続部においても、最近の走間板
厚設定変更制御技術の進歩や圧延機の各種アクチュエー
タの能力向上によって、被圧延材の先端部および後端部
の板厚精度が向上し、目標板厚の許容範囲を厚めに外れ
るオフゲージ部分を持たない冷延鋼帯の製造が可能とな
っている。
【0003】しかし、仕上板厚0.40mm未満の極薄
材の圧延作業においては、圧延完了後走間剪断後、後行
冷延鋼帯先端をテンションリールに誘導巻付けする時点
で、剛性不足による先端の座屈などにより巻付け不良を
発生して連続圧延を阻害したり、次工程においても冷延
コイル外周先端部の剛性不足による座屈などにより巻付
け不良を発生し、冷延コイル外周先端部をテンションリ
ールに巻付けた後に張力を作用させたときの過張力によ
る破断等、次工程での通板作業性を阻害するため、冷延
コイルの歩留や圧延工程および次工程の作業能率を低下
させる原因となっている。
【0004】また、極薄材の冷延鋼帯をコイルに巻取っ
たのち、冷延コイルをテンションリールから抜き取った
際に、内周部のストリップが内径方向に座屈するため、
内周部のストリップの座屈防止のためのスリーブの使用
を余儀なくされ、座屈防止のためのスリーブ使用に対応
する設備を有しない場合は、次工程への材料供給ができ
なかった。
【0005】このため、極薄材を連続的に冷間圧延する
場合においては、先行被圧延材の後端部および後行圧延
材の先端部の剛性を上げるため、先行被圧延材の後端部
板厚および後行圧延材の先端部板厚を通常目標とする仕
上板厚より数μmないし数十μm厚めに設定し、冷間圧
延することが考えられる。
【0006】従来、走間板厚設定変更制御方法として
は、板厚変更点が上流側のi−1番目のスタンドと当該
i番目のスタンドとの間に存在するときは、該スタンド
間のみロール速度変更による張力制御を、他のスタンド
間についてはロールギャップ変更による張力制御を行
い、前記板厚変更点がi番目のスタンド直下に達したと
きは、i−1番目〜i+1番目までのスタンド間のみロ
ール速度変更による張力制御を、他のスタンド間につい
てはロールギャップ変更による張力制御を行う方法(特
開昭60−30511号公報)、ロールギャップ、ロー
ル速度の設定変更を開始した時点から溶接点が設定変更
を開始した所定圧延スタンドを通過するまでの時間を先
行被圧延材、後行被圧延材の材質、寸法諸元に基づいて
決定する方法(特開平8−33910号公報)等が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭60−30
511号公報、特開平8−33910号公報に開示の走
間板厚設定変更制御方法は、走間板厚設定変更中の張力
変動の抑制を目的とした圧延機のアクチュエータの制御
方法であって、走間板厚設定変更の目的は、いずれも圧
延機を止めることなく連続的に材質、板厚、板幅の異な
る冷延鋼帯を製造することであり、冷延鋼帯先端部の座
屈によるテンションリールへの巻付き不良や、次工程で
の通板作業性の改善、または、内径座屈スリーブを使用
できない場合のコイル内周座屈防止を目的としたもので
はない。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、極薄材を連続的に冷間圧延する場合において、冷
延鋼帯先端部の座屈によるテンションリールへの巻付け
不良や、次工程での通板作業性を改善できると共に、内
径座屈防止スリーブを使用できない場合においても、コ
イル内周座屈を防止できるタンデム圧延機における材料
先後端の板厚厚め出し制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のタン
デム圧延機における走間板厚設定変更制御方法は、先行
被圧延材の後端と後行被圧延材の先端とを溶接により接
続し、タンデム圧延機により仕上板厚0.4mm以下に
連続冷間圧延する際の走間板厚設定変更制御方法におい
て、被圧延材の材質、寸法、コイル内径座屈防止スリー
ブの使用条件から厚め出しの目的を選択し、選択した厚
め出しの目的、被圧延材の材質、寸法に基づき予め設定
した厚め出し量(20〜200μm)、厚め出し長さ
(5〜100m)から冷延鋼帯の端部または端部
いずれか一方または両方の厚め出し量と厚め出し長さを
決定し、目標仕上板厚に厚め出し量を加算した板厚に設
定して決定した厚め出し長さ圧延することとしている。
このように、冷延鋼帯の端部または端部のいずれか
一方または両方の5〜100mの板厚を、目標仕上板厚
より20μm〜200μm厚く設定して仕上げることに
よって、仕上板厚0.4mm以下の冷延鋼帯の先端部ま
たは後端部の剛性不足が解消され、冷延鋼帯の先端部ま
たは後端部の座屈が防止されて巻付け不良や通板作業性
の阻害を防止できると共に、内径座屈スリーブを使用で
きない場合のコイル内周座屈を防止することができる。
【0010】また、本発明の請求項2のタンデム圧延機
における走間板厚設定変更制御方法は、先行被圧延材の
後端と後行被圧延材の先端とを溶接により接続し、タン
デム圧延機により仕上板厚0.4mm以下に連続冷間圧
延する際の走間板厚設定変更制御方法において、巻取張
力、コイル重量等の巻取条件、材質、板厚、板幅等の材
料特性、コイル内径座屈防止スリーブの使用有無に基づ
き、コイル内径座屈防止、巻取りリールへの巻付け不良
防止、次工程での通板作業性対策のうちから厚め出しの
目的を選択し、選択した目的に対して被圧延材の材質、
寸法、剛性および巻取張力から各圧延スタンド毎の厚め
出し量、厚め出し実施のタイミングを求め、各圧延スタ
ンド毎に求めた厚め出し量を各圧延スタンド毎の目標板
厚に加算して、各圧延スタンド毎に求めた厚め出し実施
のタイミングで冷延鋼帯の先端部または後端部のいずれ
か一方または両方に厚め出しを行うこととしている。こ
のように、巻取り条件(巻取張力、コイル重量等)、材
料特性(材質、仕上板厚等)、コイル内径座屈防止スリ
ーブの使用有無に基づき、コイル内径座屈防止、巻取り
リールへの巻付け不良防止、次工程での通板作業性対策
のうちから厚め出しの目的を選択し、選択した目的に対
して被圧延材の材質、寸法、剛性および巻取張力から各
圧延スタンド毎の厚め出し量、厚め出し実施のタイミン
グを求め、各圧延スタンド毎に求めた厚め出し量を各圧
延スタンド毎の目標板厚に加算して、各圧延スタンド毎
に求めた厚め出し実施のタイミングで冷延鋼帯の先端部
または後端部のいずれか一方または両方に厚め出しを行
うことによって、冷延鋼帯の先後端部の剛性不足が解消
され、内径座屈防止のためのスリーブを使用できない場
合におけるコイル内周座屈、巻取りリールへの巻付け不
良、次工程での通板作業性の悪化を防止することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】冷間圧延機における圧延スケジュ
ールは、生産性、作業および品質の安定性に影響を与え
る極めて重要なものである。最適な圧延特性を得るため
の圧延状態を決め、その圧延状態となるように、圧延材
料、圧延潤滑、圧延機固有の特性を考慮して各スタンド
の圧下率配分、張力配分を行い、各スタンドの圧下率配
分に基づいて各スタンドの出側板厚(ti+1)=(1−
i)ti 例えば、i=1〜5を、また、各スタンドの
張力配分に基づいてスタンド間張力を求め、ロール径、
摩擦係数、材料の変形抵抗に基づき、Bland−Fo
rdなどの式を基本として圧延荷重(P)を、また、圧
延荷重(P)、ミル剛性係数(K)、バックアップロー
ル軸受の油膜厚(Soil)、P=0におけるロールギャ
ップ(S0)に基づき、圧下位置(S)を求め、各スタ
ンドの圧延速度および圧下位置の設定値を決定する。
【0012】タンデム圧延機における定常圧延中の出側
板厚は、マスフロー一定則にて以下の式によって説明で
きる。 Vi・i=Vf・tf ∴tf=ti・(Vi/f)…(1)式 Vi,Vf:No.iスタンド、最終スタンド出側板速度 ti,tf:No.iスタンド、最終スタンド出側板厚 したがって、(1)式より最終スタンド出側板厚は、N
o.iスタンド出側板厚、板速度比および先進率で決定
される。したがって、iスタンド入側、出側に板速度検
出器を配置して実板速度を測定し、板速度比の調整によ
り板厚制御を行う。
【0013】本発明のタンデム圧延機における板厚厚め
出し制御は、先行被圧延材およびこれに溶接された後行
被圧延材の連結部を、圧延機を止めることなく連続的に
圧延する走間板厚設定変更時において、先行被圧延材の
後端部および後行被圧延材の先端部板厚を目標仕上板厚
より厚めに仕上げるために、走間板厚設定変更時におい
て2段階の走間板厚設定変更を行うことを特徴とする。
【0014】第1段階の走間板厚設定変更においては、
板厚設定変更タイミングおよび厚め出し量を予めコンピ
ュータに設定しておくか、コンピュータにより演算して
おく。このコンピュータは、被圧延材が圧延されている
間、被圧延材の圧延長さを算出し、被圧延材の圧延長さ
が予め設定した板厚設定変更タイミングに達した時点
で、各圧延スタンドの板厚の設定値を目標仕上板厚ti
から目標仕上板厚tiに設定した厚め出し量(Δti)
を加算した値(ti+Δti)に変更する。この場合の
板厚制御方法は、圧延機に設置した板厚検出器および板
速度検出器の出力結果をフィードフォアード、フィード
バックすることによって、目標の板厚(ti+Δti)
となるようロール速度VおよびロールギャップSを調整
する自動板厚制御システム(Automatic Ga
ge Control System)を採用し、制御
の板厚目標を(ti+Δti)に変更することにより、
先行被圧延材の後端部の厚め出し(Δti)を図る。
【0015】第2段階の走間板厚設定変更においては、
被圧延材に実施する厚め出しの終了タイミングをコンピ
ュータに設定しておくか、コンピュータにより演算して
おく。被圧延材の圧延長さが設定した板厚設定タイミン
グに達した時点で、板厚の設定値を被圧延材の通常の目
標仕上板厚に変更し、併せて板厚制御方法を自動板厚制
御システムに変更する。
【0016】また、先行被圧延材と後行被圧延材の目標
仕上板厚が同一で被圧延材間での板厚設定変更がない場
合においては、コイル内径座屈や巻取リールへの巻付け
不良、または次工程での通板作業性の阻害が懸念される
ときには、先行被圧延材の後端部または後行被圧延材の
先端部の厚め出し制御を実施する。
【0017】被圧延材の仕上板厚が0.40mm超の場
合、巻取りリールへの巻付け時や次工程での通板時の巻
付け不良のトラブルやコイル内径座屈は、被圧延材の剛
性が十分で厚め出しの必要はないため、仕上板厚が0.
40mm以下の被圧延材に対して厚め出しを実施する。
この場合の厚め出しは、仕上板厚毎に適切な厚め出し量
および厚め出し長さを設定することによって、厚め出し
によるオフゲージ生成による歩留への悪影響を最小にす
ることが可能となる。この理由から厚め出し量は、仕上
板厚に対応して20μmから200μmの範囲で、ま
た、厚め出し長さは、5〜100mの範囲で実施すれば
十分である。なお、板厚厚め出し制御の手段としては、
圧延スタンドのロールギャップまたはロール速度を用い
るが、厚め出し制御を実施するスタンドは、厚め出し量
に応じて選択した一部スンタドまたは全スタンドで実施
する。
【0018】また、本発明においては、被圧延材の材
質、寸法、コイル内径座屈防止スリーブの使用有無の条
件から、コイル内径座屈防止、巻取りリールへの巻付け
不良防止ならびに次工程での通板作業性対策のうちから
厚め出しの目的を選択し、各々の目的に対応して被圧延
材の材質、寸法、剛性および巻取張力から計算した厚め
出し条件(厚め出し量、厚め出し実施タイミング)で被
圧延材の先端部または後端部に厚め出しを行うことによ
って、コイル内径座屈防止スリーブ不使用時のコイル内
径座の屈防止、被圧延材先端部を巻取りリールへ巻付け
るときの巻付け不良の防止または次工程での通板作業性
の改善が可能となる。
【0019】
【実施例】
実施例1 以下に本発明の詳細を実施の一例を示す図1〜図3に基
づいて説明する。図1は本発明の走間板厚設定変更制御
方法を適用した5スタンドからなるタンデム圧延機の制
御ブロック図、図2は先行被圧延材後端部に厚め出しを
行った場合の板厚変更の模式図、図3は後行被圧延材先
端部に厚め出しを行った場合の板厚変更の模式図であ
る。
【0020】図1において#1〜#5は第1〜第5圧延
スタンド、Aは先行被圧延材、Bは後行被圧延材で、先
行被圧延材Aの後端に後行被圧延材Bの先端を溶接(溶
接点C)して連結した状態で連続的に圧延機に供給さ
れ、圧延されるようになっている。第1〜第5圧延スタ
ンド#1〜#5には、それぞれロールギャップ設定装置
11〜15、ロール速度設定装置21〜25が設けら
れ、各ロールギャップ設定装置11〜15からの信号に
よって、図示しないアクチュエータが駆動制御されて各
圧延スタンド#1〜#5のロールギャップが制御され、
また、各ロール速度設定装置21〜25からの信号によ
りロール駆動モータM1〜M5が駆動制御される。
【0021】コイル情報伝送装置31には、被圧延材に
関する情報が上位コンピュータから入力されており、こ
の情報をロールギャップ/ロール速度演算装置32、変
更時間演算装置33へ出力する。ロールギャップ/ロー
ル速度演算装置32は、次に圧延すべき被圧延材に対す
るロールギャップ、ロール速度を演算し、現在圧延中の
被圧延材に対するロールギャップ、ロール速度の設定値
からの変更量を演算し、その変更に必要な時間を求め
る。
【0022】ロールギャップ/ロール速度演算装置32
により演算された各変更量は、ロールギャップ設定装置
11〜15およびロール速度設定装置21〜25へ入力
されると同時に、変更時間演算装置33へも入力され
る。変更時間演算装置33は、ロールギャップ設定装置
11〜15およびロール速度設定装置21〜25の必要
変更時間に基づいてそれぞれの設定変更時間およびロー
ルギャップ、ロール速度の設定変更開始時刻を演算す
る。変更時間演算装置33で演算された設定変更時間、
設定変更開始時刻は、ロールギャップ設定装置11〜1
5およびロール速度設定装置21〜25へ入力されるよ
うになっている。これらのデータが入力されるタイミン
グは、設定変更タイミング指示装置34からのタイミン
グ指示信号に合わせて行われる。
【0023】なお、36は第1圧延スタンド#1出側の
板厚検出器、37は第5圧延スタンド#5出側の板厚検
出器、38は第1圧延スタンド#1出側の板速度計、3
9は第5圧延スタンド#5出側の板速度計、40は各圧
延スタンド#1〜#5間に設けた張力計である。
【0024】このような圧延機を用いて本発明に係る板
厚厚め出し制御を行う場合、例えば、図2に示す先行被
圧延材Aの後端部の厚め出しを行う場合は、先ずロール
ギャップ/ロール速度演算装置32は、コイル情報伝送
装置31から入力された先行圧延材Aに関する情報なら
びに予め入力設定されている厚め出しモードと目標仕上
板厚との関係、目標仕上板厚と厚め出し量、厚め出し長
さの関係に基づき、各圧延スタンド#1〜#5における
先行被圧延材Aの後端部の厚め出し量δA1…δA5と厚め
出し長さLA1…LA5を選択する。また、図3に示す後行
被圧延材Bの先端部の厚め出しを行う場合は、ロールギ
ャップ/ロール速度演算装置32は、各圧延スタンド#
1〜#5における後行被圧延材Bの先端部の厚め出し量
δB1…δB5と厚め出し長さLB1…LB5を選択する。
【0025】ロールギャップ/ロール速度演算装置32
は、図2に示す先行被圧延材Aの後端部の厚め出しを行
う場合、選択した厚め出し量δA1…δA5と厚め出し長さ
A1…LA5に基づいて各圧延スタンドにおけるロールギ
ャップ変更量ΔSA1…ΔSA5と、各圧延スタンド#1〜
#5のロール速度変更量ΔVA1…ΔVA5を演算する。ロ
ールギャップ/ロール速度演算装置32で演算されたデ
ータは、ロールギャップ設定装置11〜15およびロー
ル速度設定装置21〜25に出力すると同時に、変更時
間演算装置33へ出力する。また、図3に示す後行被圧
延材Bの先端部の厚め出しを行う場合、ロールギャップ
/ロール速度演算装置32は、選択した厚め出し量δB1
…δB5と厚め出し長さLB1…LB5に基づいて各圧延スタ
ンドにおけるロールギャップ変更量ΔSA1…ΔSA5と、
各圧延スタンドのロール速度変更量ΔVA1…ΔVA5を演
算する。
【0026】変更時間演算装置33は、現在圧延中の先
行被圧延材Aあるいは後行被圧延材Bの板厚設定変更タ
イミングを前記厚め出し長さLB1…LB5に基づいて演算
すると共に、先行被圧延材A、後行被圧延材Bが圧延さ
れている間、先行被圧延材A、後行被圧延材Bの圧延長
さを算出し、ロールギャップ、ロール速度の設定変更の
開始時刻と終了時刻を演算する。変更時間演算装置33
で演算されたロールギャップ、ロール速度の設定変更の
開始時刻と終了時刻は、ロールギャップ設定装置11〜
15およびロール速度設定装置21〜25に入力され
る。
【0027】ロールギャップ設定装置11〜15は、ロ
ールギャップの設定変更の開始時刻となった時点で、各
圧延スタンド#1〜#5における先行被圧延材Aの目標
仕上板厚tA1〜tA5から目標仕上板厚tA1〜tA5に厚め
出し量δA1〜δA5を加算した値に変更すべく、図示しな
いアクチュエータを駆動制御して各圧延スタンド#1〜
#5のロールギャップを、目標ロールギャップSA1…S
A5に変更量ΔSA1…ΔSA5を加算した値に制御する。ロ
ール速度設定装置21〜25は、ロールギャップの設定
変更の開始時刻となった時点で、各圧延スタンド#1〜
#5間に設けた各張力計40から入力される張力が予め
設定した制限張力範囲となるよう、ロール駆動モータM
1〜M5を制御して各圧延スタンドのロール速度を目標ロ
ール速度VA1…VA5に変更量ΔVA1…ΔVA5を加算した
値に制御し、先行被圧延材Aの後端部に図2に示す厚め
出し制御を実施する。
【0028】また、図3に示す後行被圧延材Bの先端部
の厚め出しを行う場合は、ロールギャップ設定装置11
〜15は、先行被圧延材Aと後行被圧延材Bの溶接点C
が各圧延スタンド#1〜#5に近づいた時点で、各圧延
スタンド#1〜#5における後行被圧延材Bの設定板厚
を目標仕上板厚tB1〜tB5に厚め出し量δB1〜δB5を加
算した値に変更すべく、図示しないアクチュエータを駆
動制御して各圧延スタンド#1〜#5のロールギャップ
を、目標ロールギャップSB1…SB5に変更量ΔSB1…Δ
B5を加算した値に制御する。ロール速度設定装置21
〜25は、ロールギャップの設定変更の開始時刻となっ
た時点で、各圧延スタンド#1〜#5間に設けた各張力
計40から入力される張力が予め設定した制限張力範囲
となるよう、ロール駆動モータM1〜M5を制御して各圧
延スタンドのロール速度を目標ロール速度VB1…VB5
変更量ΔVB1…ΔVB5を加算した値に制御する。
【0029】さらに、ロールギャップ設定装置11〜1
5は、後行被圧延材Bの設定板厚の設定変更の終了時刻
となった時点で、各圧延スタンド#1〜#5における後
行被圧延材Bの設定板厚を目標仕上板厚tB1〜tB5に変
更すべく、図示しないアクチュエータを駆動制御して各
圧延スタンド#1〜#5のロールギャップを目標ロール
ギャップSB1…SB5に制御する。ロール速度設定装置2
1〜25は、ロールギャップの設定変更の終了時刻とな
った時点で、各圧延スタンド#1〜#5間に設けた各張
力計40から入力される張力が予め設定した目標張力と
なるよう、ロール駆動モータM1〜M5を制御して各圧延
スタンドのロール速度が目標ロール速度VB1…VB5とな
るよう制御し、後行被圧延材Bの先端部に図3に示す厚
め出し制御を実施する。
【0030】実施例2 経験的または計算により求めたコイル内径座屈発生限界
板厚αを基準として、厚め出し走間板厚設定変更機能の
構成の一例を表1に示す。被圧延材のコイル内径座屈防
止スリーブの使用有無、目標仕上板厚、次工程などの被
圧延材の情報から目的の厚め出しモードを選択する。各
厚め出しモードに対し、目標仕上板厚区分毎に厚め出し
量δt、厚め出し長さLを設定する。表2はコイル内径
座屈防止モードを選択した場合の厚め出し条件の一例を
示す。前記表1および表2に基づき、各厚め出しモード
毎に厚め出し量δt、厚め出し長さLを設定し、ストリ
ップ板厚0.15〜0.35mm、板幅610〜127
0mm、コイル重量10〜25ton、巻取張力3〜1
0kgf/mm2の条件で、N数=1000の厚め出し
制御を実施した本発明例の場合と、厚め出し制御を実施
しなかった従来例の場合のそれぞれについて、トラブル
発生率を調査した。その結果を表3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表3に示すとおり、厚め出し制御を実施し
た本発明例の場合は、厚め出し制御を実施しなかった従
来例に比較し、厚め出しモードに関係なく、トラブル発
生率が顕著に低減しており、薄板材料製造におけるライ
ントラブル防止に効果を有することは明らかである。
【0035】実施例3 実施例2の目標仕上板厚区分毎に各圧延スタンドにおけ
る厚め出し量δti、厚め出し長さLiを設定する代わ
りに、厚め出し量δt、板厚設定変更タイミングτを目
標仕上板厚t、巻取張力T、被圧延材の剛性E、圧延コ
イル重量W等に基づき、例えば、下記計算式から逆算に
より求めることができる。 σ=−E{(0.1233)1/π(t/R)1.5+1/(1−πμ/2)ε −(1.313)・E/(1−ν2)・1/(1−πμ/2)・h2/Rt}< 材料の降伏応力…(2)式 ε=f(W、t、T)…(3)式(経験式) τ=g(t)…(4)式(経験式) ただし、σ:ストリップに生じるコイル接線方向応力、
E:ストリップのヤング率、R:コイル内径、t:板厚
(目標板厚ti+厚め出し量δti)、ε:ストリップ
に生じるコイル接線方向歪、μ:摩擦係数、ν:ポアソ
ン比、h:座屈の影響を受けるコイル内径、w:コイル
重量、T:巻取り張力、τ:板厚設定変更タイミング
【0036】上記計算式から厚め出し量δt、板厚設定
変更タイミングτを逆算により求め、本発明の厚め出し
制御を実施したところ、トラブル発生率が顕著に低減す
ることを確認している。
【0037】
【発明の効果】本発明の請求項1のタンデム圧延機にお
ける材料先後端の板厚厚め出し制御方法は、先行冷延鋼
帯の後端部および後行冷延鋼帯の先端部の5〜100m
の板厚を、目標仕上板厚より20μm〜200μm厚く
設定して仕上げることによって、仕上板厚0.4mm以
下の冷延鋼帯の先端部および後端部の剛性不足が解消さ
れ、冷延鋼帯の先端部および後端部の座屈が防止されて
巻付け不良や通板作業性の阻害を防止できると共に、内
径座屈スリーブを使用できない場合のコイル内周座屈を
防止することができる。
【0038】本発明の請求項2のタンデム圧延機におけ
る材料先後端の板厚厚め出し制御方法は、巻取り条件
(巻取張力、コイル重量等)、材料特性(材質、仕上板
厚等)、コイル内径座屈防止スリーブの使用有無に基づ
き、コイル内径座屈防止、巻取りリールへの巻付け不良
防止、次工程での通板作業性対策のうちから厚め出しの
目的を選択し、選択した目的に対して被圧延材の材質、
寸法、剛性および巻取張力から各圧延スタンド毎の厚め
出し量、厚め出し実施のタイミングを求め、各圧延スタ
ンド毎に求めた厚め出し量を各圧延スタンド毎の目標板
厚に加算して、各圧延スタンド毎に求めた厚め出し実施
のタイミングで冷延鋼帯の先端部または後端部のいずれ
か一方または両方に厚め出しを行うことによって、冷延
鋼帯の先端部の剛性不足が解消され、内径座屈防止の
ためのスリーブを使用できない場合におけるコイル内周
座屈、巻取りリールへの巻付け不良、次工程での通板作
業性の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走間板厚設定変更制御方法を適用した
5スタンドからなるタンデム圧延機の制御ブロック図で
ある。
【図2】先行被圧延材後端部に厚め出しを行った場合の
板厚変更の模式図である。
【図3】後行被圧延材先端部に厚め出しを行った場合の
板厚変更の模式図である。
【符号の説明】
#1〜#5 圧延スタンド A 先行被圧延材 B 後行被圧延材 C 溶接点 M1〜M5 ロール駆動モータ 11〜15 ロールギャップ設定装置 21〜25 ロール速度設定装置 31 コイル情報伝送装置 32 ロールギャップ/ロール速度演算装置 33 変更時間演算装置 34 設定変更タイミング指示装置 36、37 板厚検出器 38、39 板速度計 40 張力計

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行被圧延材の後端と後行被圧延材の先
    端とを溶接により接続し、タンデム圧延機により仕上板
    厚0.40mm以下に連続冷間圧延する際の走間板厚設
    定変更制御方法において、被圧延材の材質、寸法、コイ
    ル内径座屈防止スリーブの使用条件から厚め出しの目的
    を選択し、選択した厚め出しの目的、被圧延材の材質、
    寸法に基づき予め設定した厚め出し量(20〜200μ
    m)、厚め出し長さ(5〜100m)から冷延鋼帯の
    端部または後端部のいずれか一方または両方の厚め出し
    量と厚め出し長さを決定し、目標仕上板厚に厚め出し量
    を加算した板厚に設定して決定した厚め出し長さ圧延す
    ることを特徴とする圧延機の被圧延材先後端の板厚厚め
    出し制御方法。
  2. 【請求項2】 先行被圧延材の後端と後行被圧延材の先
    端とを溶接により接続し、タンデム圧延機により仕上板
    厚0.40mm以下に連続冷間圧延する際の走間板厚設
    定変更制御方法において、巻取張力、コイル重量等の巻
    取条件、材質、板厚、板幅等の材料特性、コイル内径座
    屈防止スリーブの使用有無に基づき、コイル内径座屈防
    止、巻取りリールへの巻付け不良防止、次工程での通板
    作業性対策のうちから厚め出しの目的を選択し、選択し
    た目的に対して被圧延材の材質、寸法、剛性および巻取
    張力から各圧延スタンド毎の厚め出し量、厚め出し実施
    のタイミングを求め、各圧延スタンド毎に求めた厚め出
    し量を各圧延スタンド毎の目標板厚に加算して、各圧延
    スタンド毎に求めた厚め出し実施のタイミングで冷延鋼
    帯の先端部または後端部のいずれか一方または両方に厚
    め出しを行うことを特徴とする圧延機の被圧延材先後端
    の板厚厚め出し制御方法。
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