JP3217867U - 物品収納ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】被収納物を収納部の内部に迅速に出し入れすることができるとともに、収納部の奥部に入り込んだ異物を容易に取り出すことができる物品収納ケースを提供する。
【解決手段】物品収納ケース10は、収納部12を有するケース本体14と、収納部12の内部に被収納物Wを出し入れするための出し入れ口16と、収納部12の内壁面12aから毛状に延びて形成された毛状突起22とを備えている。毛状突起22は、収納部12の内部で被収納物Wを保持可能な量で形成されており、また、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されている。出し入れ口16は、縦方向に延びてケース本体14の外表面14aに開くように形成されている。したがって、被収納物Wをその長手方向に対して直交する方向から収納部12に収納でき、収納された被収納物Wを毛状突起22で保持しつつ、保護することができる。
【選択図】図3
【解決手段】物品収納ケース10は、収納部12を有するケース本体14と、収納部12の内部に被収納物Wを出し入れするための出し入れ口16と、収納部12の内壁面12aから毛状に延びて形成された毛状突起22とを備えている。毛状突起22は、収納部12の内部で被収納物Wを保持可能な量で形成されており、また、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されている。出し入れ口16は、縦方向に延びてケース本体14の外表面14aに開くように形成されている。したがって、被収納物Wをその長手方向に対して直交する方向から収納部12に収納でき、収納された被収納物Wを毛状突起22で保持しつつ、保護することができる。
【選択図】図3
Description
本考案は、主として、メガネ、コンタクトレンズケース、携帯電話およびデジタルカメラなどの小物物品を収納するための物品収納ケースに関する。
従来の物品収納ケースの一例が特許文献1に記載されている。この物品収納ケースは、被収納物を収納する収納部を有するケース本体を備えている。収納部は、そこに収納される被収納物の長手方向と同じ方向に長くなるように形成されており、収納部の長手方向端部には、収納部の内部に被収納物を出し入れするための開口部が形成されている。収納部の内壁面には、内壁面から毛状に延びる毛状突起が形成されている。
しかしながら、特許文献1に記載された物品収納ケースでは、開口部が収納部の長手方向端部に形成されていたので、収納部の内部に被収納物を出し入れする際には、被収納物を移動させる距離が長くなり、被収納物を迅速に出し入れすることが困難であるという問題があった。また、収納部の奥部に異物が入り込んだ場合には、開口部から異物までの距離が長くなるため、異物を取り出すことが困難であるという問題があった。
本考案は上記問題に対処するためになされたものであり、被収納物を収納部の内部に迅速に出し入れすることができるとともに、収納部の奥部に入り込んだ異物を容易に取り出すことができる、物品収納ケースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案に係る物品収納ケースの特徴は、被収納物を収納する収納部を有し、屈曲および変形自在に形成されたケース本体と、前記収納部に設けられ、前記収納部の内部に前記被収納物を出し入れするための出し入れ口と、前記収納部の内壁面から毛状に延びて形成された毛状突起とを備え、前記毛状突起は、前記収納部の内部で前記被収納物を保持可能な量で、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されており、前記収納部の長手方向を縦方向としたとき、前記出し入れ口は、縦方向に延びて前記ケース本体の外表面に開くように形成されていることにある。
この構成では、出し入れ口は、収納部の長手方向と同じ方向(縦方向)に延びてケース本体の外表面に開くように形成されているので、収納部の内部に被収納物を出し入れするときには、被収納物をその長手方向に対して直交する方向に移動させながら、短い移動距離で迅速に出し入れすることができる。また、出し入れ口から手指を入れるなどして、収納部の奥部に入り込んだ埃などの異物を容易に取り出すことができる。また、この物品収納ケースは、収納部の長手方向に延びて出し入れ口が形成されているため、物品収納ケース全体を裏返して収納部を表側に露出させて毛状突起を容易に露出させることもできる。これによれば、使用者は、裏返しによって内側となった物品収納ケースの外表面に手を挿し込んで表側に露出した収納部の毛状突起で被収納物をモップのように拭くことができる。
この構成では、毛状突起は、収納部の内部で被収納物を保持可能な量で収納部の内壁面から毛状に延びて形成されているので、被収納物の表面に付着している埃、皮脂、指紋および手垢などの付着物を毛状突起で拭き取ることができる。また、被収納物を毛状突起で保持できるので、被収納物が出し入れ口から脱落し難い。なお、「収納部の内部で被収納物を保持可能な量」とは、収納部の内部で被収納物の位置ずれを防止できる量である。
この構成では、毛状突起は、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されているので、外部から加えられた衝撃を毛状突起で吸収でき、収納部に収納された被収納物を衝撃から保護できる。また、ケース本体は、屈曲および変形自在に形成されているので、被収納物を収納していない状態では、小さく押し潰すことができ、鞄などに入れたときでも嵩張り難い。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記毛状突起は、前記収納部の内壁面における前記出し入れ口の内側に前記出し入れ口に沿って形成されていることにある。
この構成では、出し入れ口に沿って形成された毛状突起が異物に対する障壁となるため、異物が出し入れ口から入り込むことを阻止できる。また、被収納物を収納部の内部に出し入れする際には、被収納物の表面に付着している付着物を毛状突起で容易に拭き取ることができる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記出し入れ口には、前記出し入れ口を閉じたり開いたりするための開閉部が設けられていることにある。
この構成では、開閉部で出し入れ口を閉じることができるので、被収納物が出し入れ口から脱落したり、異物が出し入れ口から入り込んだりすることを効果的に防止できる。なお、開閉部としては、線ファスナ、面ファスナ、ボタンおよびフックなどを用いることができる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記出し入れ口の縦方向長さは、前記収納部の縦方向長さよりも短くされており、前記収納部の少なくとも縦方向一方端部には、縦方向中央部に向けて開かれた袋状部が設けられていることにある。
この構成では、収納部の縦方向一方端部に縦方向中央部に向けて開かれた袋状部が設けられているので、被収納物の長手方向一方端部を袋状部に収納することによって、被収納物が出し入れ口から脱落することを効果的に防止できる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記袋状部は、前記収納部の縦方向中央部から遠ざかる方向に向かって幅が狭くなるように形成されていることにある。
この構成では、袋状部は、収納部の縦方向中央部から遠ざかる方向に向かって幅が狭くなるように形成されているので、被収納物の長手方向端部を袋状部の内表面に接触させ易く、被収納物を安定して保持できる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記毛状突起は、前記収納部の内壁面の全面に形成されていることにある。
この構成では、収納部の内壁面の全面に毛状突起が形成されているで、被収納物を保持する効果、被収納物を衝撃から保護する効果、被収納物の表面に付着している付着物を拭き取る効果のそれぞれを高めることができる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記収納部の前記出し入れ口が設けられた側の端部とは反対側の端部では、前記毛状突起の密度が高くされていることにある。
この構成では、収納部の出し入れ口が設けられた側の端部とは反対側の端部、すなわち奥端部では、毛状突起の密度が高くされているので、出し入れ口から収納部に被収納物を強く押し込んだ場合でも、奥端部の毛状突起によって被収納物をしっかりと受け止めることができる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記毛状突起は、マイクロファイバーで構成されていることにある。
この構成では、マイクロファイバーで構成された毛状突起によって、被収納物を傷付けることなく、被収納物の表面に付着している付着物を効果的に拭き取ることができる。
本考案に係る物品収納ケースの他の特徴は、前記ケース本体の外表面には、取っ手が設けられていることにある。
この構成では、ケース本体の外表面に取っ手が設けられているので、鞄やカゴなどに入れられた物品収納ケースを取り出す際には、取っ手をつかんで容易に取り出すことができる。
以下、本考案に係る物品収納ケースの実施形態について図面を参照しながら説明する。
(物品収納ケース10の構成)
図1は、実施形態に係る物品収納ケース10の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は右側面図である。図2は、物品収納ケース10の構成を示す図1(A)におけるII−II線断面図である。図3は、物品収納ケース10の構成を示す図1(B)におけるIII−III線断面図である。これらの各図は、本考案の理解を容易にするために、一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。そのため、各構成要素間の寸法や比率などは実物とは異なっていることがある。
図1は、実施形態に係る物品収納ケース10の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は右側面図である。図2は、物品収納ケース10の構成を示す図1(A)におけるII−II線断面図である。図3は、物品収納ケース10の構成を示す図1(B)におけるIII−III線断面図である。これらの各図は、本考案の理解を容易にするために、一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。そのため、各構成要素間の寸法や比率などは実物とは異なっていることがある。
図1(A),(B)に示す物品収納ケース10は、図2および図3に示す被収納物Wを収納するとともに、被収納物Wの表面に付着している埃、皮脂、指紋および手垢などの付着物(図示省略)を拭き取るものである。本実施形態では、被収納物Wとしてメガネを用いており、図2および図3では、折り畳んだメガネを二点鎖線(仮想線)で楕円形状に簡略化して示している。なお、被収納物Wとしては、メガネの他、コンタクトレンズケース、携帯電話、デジタルカメラ、リップスティック、コンパクト、手鏡、宝石、鍵およびゴルフボールなどを用いてもよい。ただし、後述するように、収納部12は、縦方向に長くなるように形成されているので、物品収納ケース10は、細長い形状の被収納物Wを収納するのに適している。
図1(A),(B)に示すように、物品収納ケース10は、被収納物W(図2、図3)を収納するための収納部12を有するケース本体14と、収納部12に対して被収納物W(図2、図3)を出し入れするための出し入れ口16と、出し入れ口16を閉じたり開いたりするための開閉部18と、取っ手20とを備えている。また、図2および図3に示すように、物品収納ケース10は、収納部12に収納された被収納物Wを保持するとともに、被収納物Wの表面に付着している付着物を拭き取るための複数の線状の毛状突起22を備えている。以下の説明では、収納部12の長手方向を「縦方向」とし、「縦方向」に対して直交する方向であって、出し入れ口16から見た奥行き方向を「横方向」とする。
図1(A),(B)に示すように、ケース本体14は、被収納物W(図2、図3)を収納可能な大きさで屈曲および変形自在に形成された袋体である。本実施形態のケース本体14は、第1部分24aと第2部分24bとを重ね合わせて縫合することにより、野菜のダイコンの形状を模した外観形状で形成されている。
図2に示すように、収納部12は、被収納物Wを収納するための収納空間Sを構成するように、第1部分24aと第2部分24bとの間に袋状に形成されている。したがって、図3に示すように、収納部12は、縦方向に延びる細長い形状に形成されており、収納部12の縦方向長さは、被収納物Wの長さよりも長くされており、収納部12の横方向長さは、被収納物Wの幅よりも長くされている。
図2に示すように、第1部分24aは、収納部12の内壁面12aの半分を構成する第1内側生地26aと、ケース本体14の外表面14aの半分を構成する第1外側生地28aと、第1内側生地26aと第1外側生地28aとの間に介在する第1クッション材30aとを有している。収納部12の内壁面12aとなる第1内側生地26aの内表面の全面には、複数の線状の毛状突起22が、当該内表面から毛状に延びて一定の密度で形成されている。
図2に示すように、第2部分24bは、収納部12の内壁面12aの残りの半分を構成する第2内側生地26bと、ケース本体14の外表面14aの残りの半分を構成する第2外側生地28bと、第2内側生地26bと第2外側生地28bとの間に介在する第2クッション材30bとを有している。収納部12の内壁面12aとなる第2内側生地26bの内表面の全面には、複数の線状の毛状突起22が、当該内表面から毛状に延びて一定の密度で形成されている。
本実施形態では、第1内側生地26aおよび第2内側生地26bとして、ネット状の生地が用いられており、第1外側生地28aおよび第2外側生地28bとして、肌触りのよい毛皮状の生地(例えば、ファー、ボア、パイル、モヘア、シールなど)が用いられている。また、第1クッション材30aおよび第2クッション材30bとして、弾力性のある素材(例えば、ポリエステル製の綿素材、スポンジ、ウレタン、低反発素材、樹脂製ビーズなど)が用いられている。そして、毛状突起22として、合成樹脂(ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂など)からなるマイクロファイバー(超極細繊維)を柱状に編んだものが用いられている。これにより、ケース本体14は屈曲および変形自在に構成されており、毛状突起22は弾力性を有して屈曲および傾倒自在に構成されている。
図2に示すように、第1部分24aは、毛状突起22が設けられた第1内側生地26aと、第1クッション材30aと、第1外側生地28aとをこの順に重ね合わせて、これらの外周部を互いに縫合することによって形成されている。第2部分24bは、毛状突起22が設けられた第2内側生地26bと、第2クッション材30bと、第2外側生地28bとをこの順に重ね合わせて、これらの外周部を互いに縫合することによって形成されている。ケース本体14は、第1部分24aと第2部分24bとを重ね合わせて、これらの外周部を互いに縫合することによって形成されている。
図2に示すように、本実施形態では、第1部分24aおよび第2部分24bのそれぞれの縦方向に延びる2つの側縁(すなわち横方向側縁)のうち一方の側縁が全長に亘って縫合されている。他方の横方向側縁には、縫合されていない部分を設けることによって、収納部12の収納空間Sに連通する出し入れ口16が形成されている。つまり、収納部12には、収納部12の内部に被収納物Wを出し入れするための出し入れ口16が、縦方向に延びてケース本体14の外表面14aに開くように形成されている。
図3に示すように、出し入れ口16の縦方向長さは、被収納物Wを出し入れすることができる長さで、収納部12の縦方向長さよりも短くされており、収納部12の縦方向両端部には、縦方向中央部12dに向けて開かれた袋状部32a,32bが設けられている。これらの袋状部32a,32bは、収納部12の縦方向中央部12dから遠ざかる方向に向かって幅が狭くなるように形成されている。したがって、収納部12に収納された被収納物Wの長手方向端部を袋状部32a,32bに収納すると、その長手方向端部が袋状部32a,32bの内表面に接触し、当該内表面を構成する毛状突起22で保持される。
図2に示すように、第1部分24aと第2部分24bとを縫合して構成された収納部12では、出し入れ口16が設けられた側の端部12bを含めて、その内壁面12aの全面に毛状突起22が設けられている。したがって、一部の毛状突起22は、収納部12の内壁面12aにおける出し入れ口16の内側に出し入れ口16に沿って形成されていることになる。
収納部12の内壁面12aに設けられた毛状突起22の量は、収納部12の内部で被収納物Wを保持可能な量に定められている。ここで、「収納部12の内部で被収納物Wを保持可能な量」とは、収納部12の内部で被収納物Wの位置ずれを防止できる量である。この量は、出し入れ口16を開いた状態で下に向けた場合でも、収納部12に収納されている被収納物Wが脱落しない量であることが望ましい。
図2に示すように、本実施形態では、第1部分24aおよび第2部分24bのそれぞれの外周部は、内側に折り返した状態で縫合されている。したがって、この縫合された部分では、第1内側生地26aおよび第2内側生地26bのそれぞれが2重になっており、他の部分に比べて毛状突起22の密度が約2倍に高くなっている。収納部12の出し入れ口16が設けられた側の端部12bとは反対側の端部、すなわち奥端部12cには、上記の縫合された部分が構成されているので、奥端部12cにおける毛状突起22の密度が高くなっている。
図1(A),(B)に示す開閉部18は、出し入れ口16を閉じたり開いたりするための部分であり、出し入れ口16に設けられている。本実施形態の開閉部18は、ジッパーテープ18aと、務歯18bと、スライダー18cとを有する線ファスナであり、ジッパーテープ18aが、第1内側生地26aおよび第2内側生地26bのそれぞれの横方向端縁に縫合されている。本実施形態では、毛状突起22は、収納部12の内壁面12aにおける出し入れ口16の内側に出し入れ口16に沿って形成されているので、開閉部18で出し入れ口16を閉じたときには、全ての毛状突起22を開閉部18より内側の収納空間Sに収納することができる。
図1(A),(B)に示す取っ手20は、使用者が物品収納ケース10を持つときに手でつかむための部分である。本実施形態の取っ手20は、不織布などで形成されたシート状部材であり、ダイコンの葉の形状を模した形状に形成されている。そして、複数(本実施形態では3枚)の取っ手20が、ケース本体14の縦方向一方端部の外表面14aに互いに重ね合わせた状態で縫合されている。
(物品収納ケース10の使用方法)
被収納物Wとしてのメガネを保管するとき、使用者は、メガネを折り畳むとともに、物品収納ケース10を用意する。そして、図2および図3に示すように、開かれた出し入れ口16から収納部12に被収納物Wを収納し、その後、出し入れ口16を開閉部18で閉じる。被収納物Wを持ち運ぶときには、被収納物Wを収納した物品収納ケース10を鞄などに入れて持ち運ぶ。被収納物Wを室内で保管するときには、被収納物Wを収納した物品収納ケース10をカゴなどに入れて装飾物として用いる。被収納物Wが収納されていない状態の物品収納ケース10も同様に、装飾物として用いることができる。鞄やカゴなどに入れられた物品収納ケース10を取り出す際には、取っ手20を手でつかんで取り出す。
被収納物Wとしてのメガネを保管するとき、使用者は、メガネを折り畳むとともに、物品収納ケース10を用意する。そして、図2および図3に示すように、開かれた出し入れ口16から収納部12に被収納物Wを収納し、その後、出し入れ口16を開閉部18で閉じる。被収納物Wを持ち運ぶときには、被収納物Wを収納した物品収納ケース10を鞄などに入れて持ち運ぶ。被収納物Wを室内で保管するときには、被収納物Wを収納した物品収納ケース10をカゴなどに入れて装飾物として用いる。被収納物Wが収納されていない状態の物品収納ケース10も同様に、装飾物として用いることができる。鞄やカゴなどに入れられた物品収納ケース10を取り出す際には、取っ手20を手でつかんで取り出す。
また、使用者は、物品収納ケース10の全体を裏返して収納部12を表側に露出させて毛状突起22を露出させることもできる。これによれば、使用者は、裏返しによって袋状になった物品収納ケース10の外表面14a内に手を挿し込んで表側に露出した収納部12の毛状突起22で被収納物Wをモップのように拭いて汚れや異物を除去することができる。
(物品収納ケース10の効果)
本実施形態によれば、上記構成により以下の各効果を奏することができる。すなわち、図3に示すように、出し入れ口16は、収納部12の長手方向と同じ方向(縦方向)に延びてケース本体14の外表面14aに開くように形成されているので、被収納物Wを出し入れするときには、被収納物Wをその長手方向に対して直交する方向に移動させながら、短い移動距離で迅速に出し入れすることができる。また、出し入れ口16から手指を入れるなどして、収納部12の奥部に入り込んだ埃などの異物を容易に取り出すことができる。
本実施形態によれば、上記構成により以下の各効果を奏することができる。すなわち、図3に示すように、出し入れ口16は、収納部12の長手方向と同じ方向(縦方向)に延びてケース本体14の外表面14aに開くように形成されているので、被収納物Wを出し入れするときには、被収納物Wをその長手方向に対して直交する方向に移動させながら、短い移動距離で迅速に出し入れすることができる。また、出し入れ口16から手指を入れるなどして、収納部12の奥部に入り込んだ埃などの異物を容易に取り出すことができる。
図2および図3に示すように、毛状突起22は、収納部12の内部で被収納物Wを保持可能な量で収納部12の内壁面12aから毛状に延びて形成されているので、被収納物Wの表面に付着している埃、皮脂、指紋および手垢などの付着物を毛状突起で拭き取ることができる。また、被収納物Wを毛状突起22で保持できるので、被収納物Wが出し入れ口16から脱落し難い。
図2および図3に示す毛状突起22は、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されているので、外部から加えられた衝撃を毛状突起22で吸収でき、収納部12に収納された被収納物Wを衝撃から保護できる。また、ケース本体14は、屈曲および変形自在に形成されているので、被収納物Wを収納していない状態では、小さく押し潰すことができ、鞄などに入れたときでも嵩張り難い。
図2および図3に示すように、一部の毛状突起22は、収納部12の内壁面12aにおける出し入れ口16の内側に出し入れ口16に沿って形成されているので、この毛状突起22が異物に対する障壁となり、出し入れ口16から異物が入り込むことを阻止できる。また、被収納物Wを収納部12の内部に出し入れする際には、被収納物Wの表面に付着している付着物を毛状突起22で容易に拭き取ることができる。
図1(A),(B)に示すように、開閉部18で出し入れ口16を閉じることができるので、被収納物Wが出し入れ口16から脱落したり、異物が出し入れ口16から入り込んだりすることを効果的に防止できる。
図3に示すように、収納部12の縦方向両端部に袋状部32a,32bが設けられているので、被収納物Wの長手方向一方端部を袋状部32a,32bのいずれかに収納することによって、被収納物Wが出し入れ口16から脱落することを効果的に防止できる。また、袋状部32a,32bは、収納部12の縦方向中央部12dから遠ざかる方向に向かって幅が狭くなるように形成されているので、被収納物Wの長手方向端部を袋状部32a,32bの内表面に接触させ易く、被収納物Wを安定して保持できる。
図2および図3に示すように、収納部12の内壁面12aの全面に毛状突起22が形成されているで、内壁面12aの一部にだけ毛状突起22が形成されている場合と比べて、被収納物Wを保持する効果、被収納物Wを衝撃から保護する効果、被収納物Wの表面に付着している付着物を拭き取る効果のそれぞれを高めることができる。
図2に示すように、収納部12の出し入れ口16が設けられた側の端部12bとは反対側の端部、すなわち奥端部12cでは、毛状突起22の密度が高くされているので、出し入れ口16から収納部12に被収納物Wを強く押し込んだ場合でも、奥端部12cの毛状突起22によって被収納物Wをしっかりと受け止めることができる。
図2および図3に示す毛状突起22はマイクロファイバーで構成されているので、この毛状突起22によって、被収納物Wを傷付けることなく、被収納物Wの表面に付着している付着物を効果的に拭き取ることができる。
図1(A),(B)に示すように、ケース本体14の外表面14aに取っ手20が設けられているので、鞄やカゴなどに入れられた物品収納ケース10を取り出す際には、取っ手20をつかんで容易に取り出すことができる。
(変形例)
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、毛状突起22の材料として、マイクロファイバー(超極細繊維)が用いられているが、毛状突起22の材料は、被収納物Wを傷付けない程度に柔らかいものであればよく、例えば、織物、編物および不織布などの布素材が用いられてもよいし、革素材や樹脂素材(例えば、塩化ビニルシート)が用いられてもよい。また、開閉部18としては、上記の線ファスナに代えて、面ファスナ、ボタンおよびフックなどが用いられてもよい。
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、毛状突起22の材料として、マイクロファイバー(超極細繊維)が用いられているが、毛状突起22の材料は、被収納物Wを傷付けない程度に柔らかいものであればよく、例えば、織物、編物および不織布などの布素材が用いられてもよいし、革素材や樹脂素材(例えば、塩化ビニルシート)が用いられてもよい。また、開閉部18としては、上記の線ファスナに代えて、面ファスナ、ボタンおよびフックなどが用いられてもよい。
上記実施形態では、ケース本体14の外表面14aを構成する第1外側生地28aおよび第2外側生地28bの材料として、毛皮状の生地が用いられているが、これらの材料は、屈曲および変形自在なものであればよく、毛皮状の生地に限定されない。例えば、天然繊維および/または化学繊維などからなる織物、編物および不織布などの布素材が用いられてもよいし、革素材や樹脂素材(例えば、塩化ビニルシート)が用いられてもよい。また、ケース本体14を構成する各生地が縫合により接合されているが、各生地は、接着や溶着などの他の接合手段で接合されてもよい。
図2に示すように、上記実施形態では、毛状突起22が収納部12の内壁面12aの全面に設けられているが、毛状突起22は、収納部12の内壁面12aの一部だけに設けられてもよい。例えば、互いに対向する2つの内壁面12aの一方だけに設けられてもよいし、出し入れ口16の付近だけに設けられてもよい。また、毛状突起22の密度は、部分的に代えられてもよく、例えば、異物の侵入を効果的に阻止するために、出し入れ口16の付近の密度が高くされてもよい。
図3に示すように、上記実施形態では、袋状部32a,32bが収納部12の縦方向両端部に設けられているが、袋状部32a,32bは、収納部12の縦方向両端部のうちのいずれか一方だけに設けられてもよい。
図4は、物品収納ケース10の変形例を示す図であり、(A)は開閉部を省略した物品収納ケース36の構成を示す断面図、(B)は出し入れ口16を2つにした物品収納ケース38の構成を示す断面図である。図3に示すように、上記実施形態では、出し入れ口16に開閉部18が設けられているが、例えば、図4(A)に示す物品収納ケース36のように、開閉部18は省略されてもよい。また、上記実施形態では、出し入れ口16が収納部12の横方向の一方端縁だけに設けられているが、例えば、図4(B)に示す物品収納ケース38のように、出し入れ口16は収納部12の横方向の両端縁に設けられてもよい。この場合、開閉部18は、2つの出し入れ口16の一方または両方に設けられてもよいし、省略されてもよい。
図5(A)〜(E)は、5種の野菜のそれぞれの形状を模した外観形状を有する物品収納ケースの構成を示す正面図である。上記実施形態では、物品収納ケース10がダイコンの形状を模した外観形状に形成されているが、物品収納ケースの外観形状は他の野菜の形状に変更されてもよい。例えば、図5(A)〜(E)に示す物品収納ケース40,42,44,46,48のように、ニンジン、キュウリ、ナス、サツマイモおよびジャガイモのそれぞれの形状を模した外観形状に変更されてもよい。この場合、物品収納ケースの外観形状は、そこに収納される被収納物Wの形状や大きさに応じて選択されてもよい。例えば、コンタクトレンズケースや目薬のような長さが短い被収納物Wを収納する場合には、図5(E)に示すジャガイモの形状を模した外観形状が選択されてもよい。なお、物品収納ケースには、コンタクトレンズの装着または取り外しのためのピンセット型のつけはずし器具も収納することができる。
また、物品収納ケースの外観形状は、人、動物、植物、キャラクタ、建造物、構造物、美術品および食品などの形状に変更されてもよい。この場合、人としては、例えば、自分自身、著名人、歴史上の人物および架空の人物などが考えられる。動物としては、例えば、愛玩動物(イヌ、ネコ、小鳥、ねずみなど)、干支、野生動物(パンダ、ライオン、カバ、キリン、コアラ、ラッコ、イルカ、クジラなど)、魚類(サメ、クマノミ、イカ、タコなど)、貝類(帆立貝、サザエなど)、昆虫(カブトムシ、クワガタムシ、カマキリ、セミなど)および架空の動物(龍、鳳凰など)などが考えられる。植物としては、例えば、花(ヒマワリ、チューリップなど)および木(ヤシ、竹、スギなど)などが考えられる。キャラクタとしては、例えば、アニメ、童話、昔話などの主人公および擬人化した動植物(擬人化したネズミなど)などが考えられる。建造物としては、例えば、橋、鉄塔、電波塔、ビルおよび寺社仏閣などが考えられる。構造物としては、例えば、車両(二輪車、四輪乗用車、各種作業車など)、列車(新幹線、蒸気機関車など)、船舶および飛行機などが考えられる。美術品としては、例えば、仏像およびモニュメントなどが考えられる。食品としては、例えば、野菜、果物、ハンバーガー、フランクフルトソーセージ、サンドイッチ、容器入りの飲料(牛乳、ジュースなど)、和菓子(饅頭、団子など)および洋菓子(クッキー、ケーキなど)などが考えられる。
S…収納空間、W…被収納物、10…物品収納ケース、12…収納部、12a…内壁面、
14…ケース本体、14a…外表面、16…出し入れ口、18…開閉部、20…取っ手、
22…毛状突起。
14…ケース本体、14a…外表面、16…出し入れ口、18…開閉部、20…取っ手、
22…毛状突起。
Claims (9)
- 被収納物を収納する収納部を有し、屈曲および変形自在に形成されたケース本体と、
前記収納部に設けられ、前記収納部の内部に前記被収納物を出し入れするための出し入れ口と、
前記収納部の内壁面から毛状に延びて形成された毛状突起とを備え、
前記毛状突起は、前記収納部の内部で前記被収納物を保持可能な量で、弾力性を有して屈曲および傾倒自在に形成されており、
前記収納部の長手方向を縦方向としたとき、前記出し入れ口は、縦方向に延びて前記ケース本体の外表面に開くように形成されている、物品収納ケース。 - 前記毛状突起は、前記収納部の内壁面における前記出し入れ口の内側に前記出し入れ口に沿って形成されている、請求項1に記載の物品収納ケース。
- 前記出し入れ口には、前記出し入れ口を閉じたり開いたりするための開閉部が設けられている、請求項1または2に記載の物品収納ケース。
- 前記出し入れ口の縦方向長さは、前記収納部の縦方向長さよりも短くされており、
前記収納部の少なくとも縦方向一方端部には、縦方向中央部に向けて開かれた袋状部が設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の物品収納ケース。 - 前記袋状部は、前記収納部の縦方向中央部から遠ざかる方向に向かって幅が狭くなるように形成されている、請求項4に記載の物品収納ケース。
- 前記毛状突起は、前記収納部の内壁面の全面に形成されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物品収納ケース。
- 前記収納部の前記出し入れ口が設けられた側の端部とは反対側の端部では、前記毛状突起の密度が高くされている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物品収納ケース。
- 前記毛状突起は、マイクロファイバーで構成されている、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物品収納ケース。
- 前記ケース本体の外表面には、取っ手が設けられている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の物品収納ケース。
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