JP3217486U - 自己潤滑式ボールねじ - Google Patents

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楊家銘
▲呉▼政翰
林嚴緯
莊裕緯
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Abstract

【課題】自己潤滑式ボールねじを提供する。【解決手段】自己潤滑式ボールねじは、ねじ軸、ナット30および複数のボール50を備える。ナットはねじ軸に移動できるように装着される。複数のボールはねじ軸とナットとの間に転動しながら循環するように配置される。ナットは表面に還流部材蓋40を有する。還流部材蓋は還流経路、格納溝、格納溝の中に配置されたオイル放出部材61、転動溝および転動溝の中に配置された転動潤滑部材62を有する。複数のボールは還流経路を転動する。格納溝は還流経路に隣接するように配置される。転動溝は還流経路と格納溝を連絡する。転動潤滑部材の一部分はオイル放出部材に接触した吸油部材64で覆われる。上述した構造特徴により、本考案による自己潤滑式ボールねじは転動潤滑部材によって吸油部材の吸収したオイルを転動潤滑部材に接触したボールに付着させ、自己潤滑効果を生じることができる。【選択図】図2

Description

本考案はボールねじに関し、詳しくは自己潤滑式ボールねじに関するものである。
ボールねじは機械的伝導効率が極めて良好であるため、精密な往復移動が必要な機具に広く応用される。しかしながら、長期間にわたって使用されたボールねじを適切に潤すことがなければ、ナットとねじ軸との間の摩擦力を増大させるとともにボールねじの摩耗を加速させるという問題が発生する。
上述した摩耗の問題に対し、従来の潤滑方式はナットの一端に潤滑装置を増設し、吸油部材をねじの表面に接触させ、ねじをナットに相対的に回転させると、吸油部材に吸着した潤滑油がねじのねじ溝内に塗布され、潤滑効果を生じる。
上述した方式はナットの長さを増大させることが必要であるため、ボールねじの有効行程を短縮してしまう。ボールねじの有効行程を維持するには別の構造を変更し、ねじ歯の長さを増大させることが必要である。一方、吸油部材はねじのねじ溝を直接潤すため、潤滑油が付着したねじ溝までボールを移動させなければ潤滑効果を発揮できない。言い換えれば、吸油部材は間接的にボールを潤すものである。ボールを効果的に潤すために比較的多くの潤滑油が必要であり、潤滑油が無駄になるだけでなく、油漏れを起こすという問題がある。
本考案は、ナットの長さを増大させることなく直接にボールを潤すことができるだけでなく、油漏れが発生することがない自己潤滑式ボールねじを提供することを主な目的とする。
上述した課題を解決するため、自己潤滑式ボールねじはねじ軸、ナット、還流部材蓋、複数のボールおよび自己潤滑機構を備える。
ねじ軸は外側にねじ溝を有する。ナットはねじ軸の軸方向に沿って移動できるようにねじ軸に装着され、内側にねじ溝を有する。ナットのねじ溝とねじ軸のねじ溝は相互に対応して負荷経路を構成する。還流部材蓋はナットに配置され、還流経路、格納溝および転動溝を有する。還流経路は両端が負荷経路に別々に接続される。還流経路と負荷経路は循環経路を構成する。格納溝は還流経路に隣接するように配置される。転動溝は還流経路と格納溝を連絡する。複数のボールは循環経路内に転動できるように配置される。自己潤滑機構はオイル放出部材、転動潤滑部材および吸油部材を有する。オイル放出部材は還流部材蓋の格納溝内に配置される。転動潤滑部材は還流部材蓋の転動溝内に転動しながらボールに接触するように配置される。吸油部材はオイル放出部材および転動潤滑部材に接触する。
上述した構造特徴により、本考案による自己潤滑式ボールねじは転動潤滑部材によって吸油部材の吸収したオイルを転動潤滑部材に接触したボールに付着させ、自己潤滑効果を生じるため、ナットの長さを増大させる必要がなく、油漏れが発生することがない。
比較的好ましい場合、転動潤滑部材は突出部分を有する。突出部分は欠け口から還流経路に突出し、長さが0.1mmから0.5mmの間であるため、転動潤滑部材はボールに確実に接触できる。
比較的好ましい場合、転動潤滑部材は円形玉または円柱から構成される。転動潤滑部材が円形玉である場合、転動潤滑部材に接触したボールの中心からねじ軸の軸心までの距離は転動潤滑部材の中心からねじ軸の軸心までの距離と同じであるため、転動潤滑部材は吸油部材の吸収したオイルを転動潤滑部材に接触したボールの表面に均等に付着させることを確保できる。
本考案による自己潤滑式ボールねじの詳細な構造、特徴、組み立て及び使用方法について、以下の実施形態の詳細な説明を通して明確にする。なお、以下の詳細な説明および本考案により提示された実施形態は本考案を説明するための一例に過ぎず、本考案の請求の範囲を限定できないことは、本考案にかかわる領域において常識がある人ならば理解できるはずである。
本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじを示す斜視図である。 本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじの一部分を示す分解斜視図である。 図1中の3−3線に沿った断面図である。 本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじにおいて板体が裏返された状態を示す斜視図である。 本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじの一部分を示す断面図である。 図5の一部分の拡大図である。 図1中の7−7線に沿った断面図である。 本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじにおいて転動潤滑部材が円柱からなる状態を示す斜視図である。 図8中の9−9線に沿った断面図である。
以下、本考案による自己潤滑式ボールねじを図面に基づいて説明する。図中の同じ符号は同じ部品または類似した部品の構造特徴を表示する。
(一実施形態)
図1および図2に示すように、本考案の一実施形態による自己潤滑式ボールねじ10はねじ軸20、ナット30、還流部材蓋40、複数のボール50および二つの自己潤滑機構60を備える。
ねじ軸20は外側にねじ溝を22有する。ナット30はねじ軸20の軸方向に沿って移動できるようにねじ軸20に装着され、内側にねじ溝32を有する。
図3に示すように、ナット30のねじ溝32とねじ軸20のねじ溝22は相互に対応して負荷経路52を構成する。
図2に示すように、ナット30は外周面に装着溝34および二つの相対する還流孔36を有する。二つの還流孔36は装着溝34およびナット30のねじ溝32に繋がる。
還流部材蓋40は、二つの還流部材41および一つの板体43を有する。二つの還流部材41はナット30の還流孔36内に相対するように配置される。板体43はナット30の装着溝34に配置され、二つのねじ48によって二つの還流部材41およびナット30に締め付けられる。
図3に示すように、還流部材41は第一還流溝42を有する。板体43は第二還流溝44を有する。板体43の第二還流溝44は二つの還流部材41の第一還流溝42の間に連結されて還流経路54を構成する。還流経路54は両端が負荷経路52に別々に接続される。還流経路54と負荷経路52は循環経路56を構成する。ボール50は循環経路56によって循環する。
図4に示すように、板体43はナット30に向かう側面に二つの格納溝45および二つの転動溝46を有する。二つの格納溝45は第二還流溝44に隣接するように配置され、第二還流溝44に対して対称的に旋転する。二つの転動溝46は第二還流溝44と格納溝45を連絡する。詳しく言えば、二つの転動溝46はそれぞれ壁面に円弧状の欠け口47を有する。転動溝46は欠け口47によって第二還流溝44に繋がる。
図2および図5に示すように、自己潤滑機構60はオイル放出部材61、転動潤滑部材62および吸油部材64を有する。オイル放出部材61は板体43の格納溝45内に配置される。オイル放出部材61は潤滑油を吸収したり放出したりすることが主な役割であるため、材質は親油性の多孔質材料であるが、これに限らない。
本実施形態において、転動潤滑部材62は円形玉からなり、板体43の転動溝46内に転動できるように配置され、欠け口47から板体43の第二還流溝44に突出してボール50に接触する。吸油部材64はウールフェルトからなり、オイル放出部材61に接触し、転動潤滑部材62の周りを囲む。
図6に示すように、転動潤滑部材62は突出部分63を有する。突出部分63は欠け口47から第二還流溝44に突出し、長さLが0.1mmから0.5mmの間であるため、転動潤滑部材62はすべてのボール50に確実に接触できる。転動潤滑部材62の突出部分63が任意のボール50に接触する際、転動潤滑部材62は接触したボール50によって詰め込まれ、転動溝46を往復転動すると同時に吸油部材64に接触する。続いて、吸油部材64は潤滑媒質となりオイル放出部材61の放出した潤滑油を転動潤滑部材62の表面に付着させる。続いて転動潤滑部材62は表面に分布した潤滑油をその接触したボール50の表面に付着させ、潤滑効果を生じる。
図7に示すように、転動潤滑部材62が任意のボール50に接触する際、転動潤滑部材62に接触したボール50の中心C1からねじ軸20の軸心Aまでの距離D1は転動潤滑部材62の中心C2からねじ軸20の軸心Aまでの距離D2と同じであるため、転動潤滑部材62はボール50の表面に潤滑油を均等に付着させることを確保できる。上述した条件を満足させるには、転動潤滑部材62に円形玉を採用することが必要である。
自己潤滑機構60の数は少なくとも一つあればよい。二つの自己潤滑機構60を配置すれば最も良好な自己潤滑効果を発揮することができる。
図8および図9に示すように、転動潤滑部材62は上述した円形玉に限らず、円柱からなり、その接触したボール50を直接潤すことができる。
本考案による自己潤滑式ボールねじ10は潤滑油が万遍なく分布した転動潤滑部材62によって転動潤滑部材62に接触したボール50を直接潤すため、ナット30の長さを増大させる必要がなく、作動する際に無駄な潤滑油を減らし、油漏れ発生を抑制することで、本考案の目的を達成することができる。
10 自己潤滑式ボールねじ
20 ねじ軸
22 ねじ溝
A 軸心
30 ナット
32 ねじ溝
34 装着溝
36 還流孔
40 還流部材蓋
41 還流部材
42 第一還流溝
43 板体
44 第二還流溝
45 格納溝
46 転動溝
47 欠け口
48 ねじ
50 ボール
52 負荷経路
54 還流経路
56 循環経路
60 自己潤滑機構
61 オイル放出部材
62 転動潤滑部材
63 突出部分
64 吸油部材
C1、C2 ボール中心
L 長さ

Claims (5)

  1. ねじ軸、ナット、還流部材蓋、複数のボールおよび自己潤滑機構を備え、
    前記ねじ軸は、外側にねじ溝を有し、
    前記ナットは、前記ねじ軸の軸方向に沿って移動できるように前記ねじ軸に装着され、内側にねじ溝を有し、前記ナットの前記ねじ溝と前記ねじ軸の前記ねじ溝は相互に対応して負荷経路を構成し、
    前記還流部材蓋は、前記ナットに配置され、還流経路、格納溝および転動溝を有し、前記還流経路は両端が前記負荷経路に別々に接続され、前記還流経路と前記負荷経路は循環経路を構成し、前記格納溝は前記還流経路に隣接するように配置され、前記転動溝は前記還流経路と前記格納溝を連絡し、
    複数の前記ボールは、前記循環経路内に転動できるように配置され、
    前記自己潤滑機構は、オイル放出部材、転動潤滑部材および吸油部材を有し、
    前記オイル放出部材は前記還流部材蓋の前記格納溝内に配置され、
    前記転動潤滑部材は前記還流部材蓋の前記転動溝内に転動しながら前記ボールに接触するように配置され、
    前記吸油部材は前記オイル放出部材および前記転動潤滑部材に接触することを特徴とする、
    自己潤滑式ボールねじ。
  2. 前記還流部材蓋は、二つの相対する還流部材および一つの板体を有し、前記還流部材は第一還流溝を有し、前記板体は格納溝、転動溝および第二還流溝を有し、前記第二還流溝は二つの前記還流部材の前記第一還流溝に連結されて還流経路を構成することを特徴とする請求項1に記載の自己潤滑式ボールねじ。
  3. 前記転動溝は壁面に欠け口を有し、前記転動溝は前記欠け口によって前記第二還流溝に繋がることを特徴とする請求項2に記載の自己潤滑式ボールねじ。
  4. 前記転動潤滑部材は突出部分を有し、前記突出部分は前記欠け口から前記第二還流溝に突出し、長さが0.1mmから0.5mmの間であることを特徴とする請求項3に記載の自己潤滑式ボールねじ。
  5. 前記転動潤滑部材は円形玉からなり、前記転動潤滑部材に接触した前記ボールの中心から前記ねじ軸の軸心までの距離は前記転動潤滑部材の中心から前記ねじ軸の前記軸心までの距離と同じであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の自己潤滑式ボールねじ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200001938U (ko) * 2019-02-25 2020-09-03 하이윈 테크놀로지스 코포레이션 외부 순환 볼 스크류

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