JP7200568B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
ボールねじの動作位置決め精度や剛性を維持する為にはボールねじの温度を管理する必要がある。特に、ボールねじのねじ軸はナットの移動範囲を中心に温度が上昇するため、軸方向の温度分布が不均一になると、熱膨張も不均一となり、位置決め精度や剛性が低下する恐れがある。
そのため、ねじ軸の軸方向の温度分布が均一になるように温度を調整することが求められる。これに対する手段として、ねじ軸にヒートパイプ等の高熱伝導性部材を設けた発明が開示されている。
例えば特許文献1に記載の技術では、ねじ軸に軸方向に沿った貫通孔を形成し、その貫通孔にヒートパイプを挿着している。また、貫通孔の両端は栓体で閉塞している。ヒートパイプの両端は栓体と接触している。
また、上記のボールねじにおいて、前記ねじ軸よりも熱伝導率が高い熱伝導部材が、前記軸方向に沿って前記ナット内に1以上配置されてもよい。この熱伝導部材は、ねじ軸内に配置される熱伝導部材と同様のものでも異なるものであってもよい。
図1は、本発明の実施形態1に係るボールねじの構成例を示す正面図である。図2及び図3は、本発明の実施形態1に係るボールねじの構成例を示す断面図である。図2は、図1に示すねじ軸1のねじ溝形成部11をY-Z平面で切断した断面を模式的に示している。Y-Z平面は、Y軸方向及びZ軸方向に平行な面である。図3は、図1に示すねじ軸1をX-Z平面で切断した断面を模式的に示している。X-Z平面は、X軸方向及びZ軸方向に平行な面である。なお、図2及び図3では、ナット2の図示を省略している。
上記の実施形態1の変形例として、径がほぼ一様のヒートパイプに対して、貫通孔15が異なる径からなるようにしてもよい。貫通孔15の形状並びにこれに伴う熱伝導性材料4の態様及び弾性部材の形状以外は、上記の実施形態1と同じである。
図5に示すように、実施形態1の変形例に係るボールねじ100Xにおいて、貫通孔15は、軸方向に一様の径をなす小径貫通孔部15A及び小径貫通孔部15Aよりも拡径されて軸方向に一様の径をなす大径貫通孔部15Bを有する。小径貫通孔部15Aは、例えば、実施形態1の貫通孔部15と同様の径である。なお、ヒートパイプ3の径は全体に亘ってほぼ一様の径である。また、小径貫通孔部15Aの内周面とヒートパイプ3との間に介在する熱伝導性材料4と、大径貫通孔部15Bの内周面とヒートパイプ3との間に介在する熱伝導性材料4とのそれぞれにおける厚さは異なる。熱伝導性材料4は、これらの厚さの差によって熱伝導性が著しく損なわれない程度に選定されることが好ましい。また、大径貫通孔部15Bに設けられる弾性部材51の径も、大径貫通孔部15Bの径に応じて設定される。このような構成とすることによって、ねじ軸1に対する貫通孔15の形成を簡易にすることができる。例えば、軸方向に長いねじ軸1に貫通孔15を両端部から穿孔する場合、貫通した際の位置合わせに高い精度が求められる。これは、貫通孔15の径が細ければ細いほど顕著である。そのため、貫通孔15を両端における径の異なる小径貫通孔部15A及び大径貫通孔部15Bとを有するようにすることで、効率よく貫通孔15を形成することができる。
上記の実施形態1では、貫通孔15内に1本のヒートパイプ3が配置されることを説明した。しかしながら、本発明の実施形態はこれに限定されない。本発明の実施形態では、貫通孔15内にヒートパイプが2本以上配置されてもよい。また、貫通孔15内にヒートパイプが2本以上配置される場合は、隣り合う一方のヒートパイプと他方のヒートパイプとの間に断熱材が配置されてもよい。
上記の実施形態2の変形例として、第1熱伝導部材及び第2熱伝導部材を、径が異なるヒートパイプとしてもよい。なお、貫通孔15は、その径を、第1熱伝導部材、第2熱伝導部材の内、太い方に合わせた径として軸方向に亘って一様に形成しても、上記の実施形態1のように径を異ならせた複数の貫通孔15からなるようにしてもよい。すなわち、少なくとも熱伝導部材3の形状、並びにこれに伴う貫通孔15の形状、熱伝導性材料4の態様、及び弾性部材の形状以外は、上記の実施形態2と同じである。
図8に示すように、実施形態2の変形例に係るボールねじ100Yにおいて、熱伝導部材は、第1熱伝導部材(例えば、第1ヒートパイプ3A)と、これよりも小径とされた第2熱伝導部材(例えば、第2ヒートパイプ3B)とを有する。また、貫通孔15は、第1ヒートパイプ3Aを収容し、軸方向に一様の径をなす大径貫通孔部15Aと、第2ヒートパイプ3Bを収容し、大径貫通孔部15Aよりも縮径されて軸方向に一様の径をなす小径貫通孔部15Bを有する。第1ヒートパイプ3Aと第2ヒートパイプ3Bとの間には、実施形態2と同様に断熱材7が配置されている。第2ヒートパイプ3Bは、例えば、実施形態2の第1ヒートパイプ3A(第2ヒートパイプ3B)と同様の径である。なお、大径貫通孔部15Aの内周面と第1ヒートパイプ3Aとの間に介在する熱伝導性材料4と、小径貫通孔部15Bの内周面と第2ヒートパイプ3Bとの間に介在する熱伝導性材料4とのそれぞれにおける厚さは異なっていても同様でもよい。熱伝導性材料4は、これらの厚さの差によって熱伝導性が著しく損なわれない程度に選定されることが好ましい。また、大径貫通孔部15Aに設けられる弾性部材51の径も、大径貫通孔部15Aの径に応じて設定される。このような構成とすることによって、大径のヒートパイプにおける熱伝導性を高めることができ、ナットの移動範囲や個数などに応じて部分的に高い熱伝導性が求められるようなボールねじに適用することができる。
上述の実施形態1では、ボールねじが1個のナット2を備えることを説明した。しかしながら、本発明の実施形態はこれに限定されない。本発明の実施形態において、ナット2が2個以上あってもよい。
上述の実施形態1では、ねじ軸1のねじ溝形成部11にヒートパイプが配置されることを説明した。しかしながら、本発明の実施形態はこれに限定されない。本発明の実施形態では、ねじ溝形成部11だけでなく、軸受支持部12、13の少なくとも一方にもヒートパイプが配置されていてもよい。
上述の実施形態1では、貫通孔15の開口端15E1、15E2とヒートパイプ3との間に弾性部材51、52が配置されることを説明した。しかしながら、本発明の実施形態はこれに限定されない。本発明の実施形態では、弾性部材51、52が設けられなくても、貫通孔15の両開口端15E1、15E2の少なくとも何れか一方から離間されるように貫通孔15内に熱伝導部材(ヒートパイプ3)は配置されればよい。例えば、弾性部材51、52の代わりに流体が配置されてもよい。流体の例としては、気体や液体が挙げられ、弾性部材51、52の代わりに気体(空気)の層が配置されることで、開口端15E1、15E2とヒートパイプ3との間に、ヒートパイプ3が軸方向に膨張可能なスペースが設けられることになる。
上述の実施形態1では、ねじ軸に熱伝導部材が挿着されることを説明した。本発明の実施形態では、ねじ軸だけでなく、ナットにも熱伝導部材が設けられてもよい。
本発明の各実施形態では、熱伝導部材(例えばヒートパイプ3)が、ねじ軸1の軸方向に膨張可能に貫通孔15内に配置されればよく、弾性部材を設けなくてもよい。また、ヒートパイプ3の代わりに、ねじ軸1よりも熱伝導率が高い材料で構成された棒状部材を用いてもよい。棒状部材を構成する材料として、銅又はアルミニウムが例示される。このような構成であっても、棒状部材は、ねじ軸1の軸方向に熱を移動させることができ、ねじ軸1の温度分布を均一化することができる。これにより、ねじ軸1に対するナット2の位置決め精度の低下を抑制することができる。
1E1 端部
1E2 端部
2、2A、2B、2E ナット
3、8 ヒートパイプ
3A 第1ヒートパイプ
3B 第2ヒートパイプ
3a、11a、12a、13a 外周面
4 熱伝導性材料
7 断熱材
11 ねじ溝形成部
11A 第1ねじ溝形成部
11B 第2ねじ溝形成部
11a、12a、13a 外周面
12、13 軸受支持部
14、21 ねじ溝
15、28、511 貫通孔
15E1、15E2 開口端
22 フランジ
23 ボール
24 ボール戻し通路
25 シール
26 エンドデフレクタ
28 貫通孔
29 循環チューブ
31 金属パイプ
32 液体
51、52弾性部材
61、62 固定部材
100、100A、100B、100C、100D、100E、100X、100Y ボールねじ
311、312 端部
AG1、AG2 スペース
CL 中心軸
SR1 第1領域
SR2 第2領域
Claims (9)
- 外周面にねじ溝が形成され、軸方向に貫通孔が形成されたねじ軸と、
前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝が内周面に形成され、複数のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナットと、
前記ねじ軸よりも熱伝導率が高く、前記貫通孔内に配置される熱伝導部材と、
前記貫通孔内に配置され、前記貫通孔の両開口端の少なくとも何れか一方と前記熱伝導部材との間に位置する弾性部材と、を備えるボールねじ。 - 前記貫通孔の開口端と前記弾性部材との間に配置され、前記ねじ軸に固定される固定部材、をさらに備える請求項1に記載のボールねじ。
- 前記熱伝導部材はヒートパイプである、請求項1または2に記載のボールねじ。
- 前記貫通孔の内周面と前記熱伝導部材とに接する熱伝導性材料、をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載のボールねじ。
- 前記ねじ軸は、
前記外周面に前記ねじ溝が形成された第1部位と、
前記外周面に前記ねじ溝が形成されていない第2部位と、を有し、
前記熱伝導部材は、前記第1部位に位置する前記貫通孔内に配置される、請求項1から4のいずれか1項に記載のボールねじ。 - 前記貫通孔内に配置される断熱材、をさらに備え、
前記熱伝導部材は、
前記軸方向に沿って互いに離間して配置される複数の熱伝導部材を有し、
前記複数の熱伝導部材間に前記断熱材が配置される、
請求項1から5のいずれか1項に記載のボールねじ。 - 前記ナットは、
前記軸方向に沿って互いに離間して配置される複数のナットを有する、請求項1に記載のボールねじ。 - 前記ねじ軸よりも熱伝導率が高い熱伝導部材が、
前記軸方向に沿って前記ナット内に1以上配置される、請求項1に記載のボールねじ。 - 外周面にねじ溝が形成され、軸方向に貫通孔が形成されたねじ軸と、
前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝が内周面に形成され、複数のボールを介して前記ねじ軸に螺合されるナットと、
前記ねじ軸よりも熱伝導率が高く、前記軸方向に膨張可能に前記貫通孔内に配置される熱伝導部材と、を備え、
前記貫通孔内に配置される断熱材、をさらに備え、
前記熱伝導部材は、
前記軸方向に沿って互いに離間して配置される複数の熱伝導部材を有し、
前記複数の熱伝導部材間に前記断熱材が配置される、ボールねじ。
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