JP3089432U - 線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造 - Google Patents

線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造

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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 線形駆動部材のローリングボールセパレータ
ー構造において複数のセパレータがローリングボールの
復帰工程中ローリングパスの復帰面を妨害することを防
止し、ローリングボールの相対位置を保持すること。 【解決手段】複数のローリングボール３０間に取り付け
られ、各々が本体４１および外部リング構造を有する複
数のセパレータ４０を含む線形駆動部材のローリングボ
ールセパレータ構造において複数のセパレーターの各々
は高分子材料によって形成されている。従って、この本
体は弾性的に変形でき、それによってセパレータかロー
リングボールの復帰工程中ローリングパスの復帰面を妨
害すること防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【考案の属する技術分野】
本考案は、線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造、特にセパレータ の本体が弾性的に変形でき、それによって複数のセパレータがローリングボール の復帰工程中ローリングパスの復帰面を妨害することを防止し、ローリングボー ルの復帰工程中一様でない力の不均衡変化を吸収する線形駆動部材のローリング ボールセパレータ構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来技術による従来の線形駆動部材は、図１に示されるような線形スライドウ ェイ１０１あるいは図２に示されるようなボールねじ１０２であってもよい。従 来の線形駆動部材には、複数のセパレータ１２あるいはローリングボール１１間 に取り付けられた分離ボールが装備され、それによって便利さ、潤滑の効果を得 て、ローリング工程中雑音を減少させる。
【０００３】
【本考案が解決しようとする課題】
ローリングボール１１間に取り付けられた複数のセパレータ１２の主要な問題 は、複数のセパレータ１２とローリングボール１１との間の接続サイズが容易に 適合しないということである。セパレータ１２のサイズがあまりにも大きいなら ば、従来の線形駆動部材のローリングボール２２がローリングパス１３に移動す ると、ローリングボール２２は、ローリングパス１３の復帰面１３１を容易に妨 害し、ボール妨害現象を生じ、それによって図３に示されるようなローリングボ ール１１の通常の動作に影響を及ぼす。さらに、セパレータ１２のサイズがあま りにも小さいならば、セパレータ１２は、ローリングボール１１から容易に離さ れ、それによってローリングボール１１を保持する機能を失うので、セパレータ １２は、図４に示されるようにローリングボール１１から容易に取り外される。
【０００４】 分離ボール１１がローリングボール間に取り付けられる場合、ボール妨害現象 を避けることができる。しかしながら、分離ボールは大きな空間を占め、それに よって従来の線形駆動部材の基本負荷定格を減少させる。さらに、分離ボールは 、ローリングボールを効率的に保持できない。
【０００５】 さらに、ＩＫＯ社（米国特許第６，１４９，３０７号）およびＮＳＫ社（ｈｔ ｔｐ：／／ｗｗｗ．ｊｐ．ｎｓｋ．ｃｏｍ）の試験結果によれば、従来のセパレ ータの雑音削減は約５〜１０ｄＢだけであり、従来のセパレータの雑音削減は、 高速度動作中比較的小さい。
【０００６】
【本考案の目的及び課題を解決する手段】
本考案の主な目的は、線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造を提供 することにあり、このセパレータ構造において、複数のセパレータの各々は高分 子材料によって形成され、本体および外部リング構造を含む。複数のセパレータ は、複数のローリングボール間に取り付けられる。したがって、この本体は、弾 性的に変形でき、それによって複数のセパレータがローリングボールの復帰工程 中ローリングパスの復帰面を妨害することを防止し、それによってローリングボ ールの復帰工程中一様でない力の不均衡変化を吸収し、外部リング構造は、ロー リングボールの相対位置を保持できるので、ローリングボールは、復帰工程中直 接衝突しない。高分子材料の減衰効果は、ローリングボールの復帰工程中生じた 振動を抑制でき、それによって雑音を減らす。このセパレータは、油が含浸され 、ローリングボールの表面に潤滑油を供給するために油を蓄える中空構造を有し 、それによって長期および連続の潤滑効果を得る。
【０００７】 本考案の他の目的は、線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造を提供 することにあり、このセパレータ構造において、本体は、ローリングボールを滑 らかにする油を蓄える貫通穴で形成される中心部を有する。したがって、このセ パレータは、油が含浸され、ローリングボールの表面に潤滑油を供給するために 油を蓄える中空構造を有し、それによって長期および連続の潤滑効果を得る。
【０００８】 本考案のさらにもう一つの目的は、線形駆動部材のローリングボールセパレー タ構造を提供することにあり、このセパレータ構造において、本体は、複数のセ パレータがローリングボールの復帰工程中ローリングパスの復帰面を妨害するこ とを防止し、ローリングボールの復帰工程中一様でない力の不均衡変化を吸収す るために弾性的に変形でき、それによって時間、手動作業を節約し、機械要素の コストを節約する。
【０００９】 本考案によれば、複数のローリングボールと、複数のローリングボール間に取 り付けられた複数のセパレータとを備える線形駆動部材のローリングボールセパ レータ構造が提供され、複数のセパレータの各々は、ほぼ円筒状の本体を含み、 この本体は、各々が２つの側面で前記ローリングボールを収容する球体凹形構造 で形成された２つの側面を有し、この複数のセパレータの各々の前記本体は、高 分子材料で形成され、この本体は、突き出す外部リング構造で形成される外周を 有し、この外部リング構造は、このローリングボールの各々の直径よりも小さい 外径を有し、この本体は弾性的に変形でき、それによってこの複数のセパレータ が前記ローリングボールの復帰工程中前記ローリングパスの復帰面を妨害するこ とを防止し、かつそれによってこのローリングボールの復帰工程中一様でない力 の不均衡変化を吸収し、かつこの外部リング構造は、このローリングボールがこ の復帰工程中直接衝突しないようにこのローリングボールの相対位置を保持でき る。
【００１０】 本考案の更なる利点および長所は、添付図面を適当に参照する詳細な説明の注 意深い解釈後に明らかになる。
【００１１】
【本考案の実施の形態】
本考案の好ましい実施形態による線形駆動部材のローリングボールセパレータ 構造は、図１に示されたようにスライド、ローリングボール循環系、およびスラ イドウェイで構成される線形スライドウェイ１０１あるいは図２に示されている ようにナット、ローリングボール循環系で構成されるボールねじ１０２に役立つ 。
【００１２】 図面および最初に図５および図６を参照すると、本考案の好ましい実施形態に よる線形駆動部材のローリングボールセパレータ構造は、ローリングボール循環 系で使用され、複数のローリングボール３０および複数のローリングボール３０ 間に取り付けられた複数のセパレータ４０を含む。
【００１３】 複数のセパレータ４０の各々は、油浸合成樹脂のような高分子材料で形成でき るほぼ円筒状の本体４１を含む。この本体４１は、各々が２つの側面でローリン グボール３０を収容する球体凹形構造４１１で形成される２つの側面を有する。 この本体４１は、貫通穴４１２で形成される中心部を有する。この本体４１は、 突き出す外部リング構造４２で形成される外周を有する。この外周リング構造４ ２は、ローリングボール３０の各々の直径よりも小さい外径を有する。
【００１４】 したがって、複数のセパレータ４０がローリングボール循環系の複数のローリ ングボール３０間に挿入される場合、この本体４１は、弾性的に変形でき、それ によって複数のセパレータ４０がローリングボール３０の復帰工程中ローリング パス５１の復帰面５１１を妨害することを防止し、それによってローリングボー ル３０の復帰工程中一様でない力の不均衡変化を吸収する。さらに、ローリング ボール３０が接近して接続されない場合、外部リング構造４２は、歪みなしにセ パレータ４０の中心線を保持でき、それによって不必要な振動および衝突を受け ることを防止する。さらに、本体４１の貫通穴４１２は、ローリングボール３０ を滑らかにする油を蓄えることができ、振動を吸収する容量を高めることができ る。
【００１５】 線形駆動部材５０のローリングボール循環の内部構造は、図６で理解できる。 ローリングパス５１およびローリングボール３０の復帰面５１１の間隙の大きさ が適当に配置された後、セパレータ４０の存在による基本負荷定格は、減少され ることを防止でき、剛性は保持でき、潤滑効果はより有効であり、寿命は長くで きる。外部リング構造４２の設計によって、ローリングボール３０の間隙は、よ り小さい種々の範囲に保持できる。セパレータ４０のサイズがあまりにも大きい 場合、セパレータ４０は、ローリングパス５１の復帰面５１１を妨害しなくて、 ボール妨害現象を生じる。さらに、セパレータ４０のサイズがあまりにも小さい 場合、セパレータ４０は、ローリングボール３０から取り外されない。
【００１６】 ローリングパス５１の復帰面５１１のセパレータ４０の本体４１の変形能力お よび隣接するローリングボール３０の慣性前進力を吸収するセパレータ４０の本 体４１の効果を増加させるために、セパレータ４０の本体４１および外部リング 構造４２は、それぞれ図７に示されるように硬度差を有する２つの油浸高分子材 料で作ることがでる。セパレータ４０の本体４１は、その硬度が約７０ＨＡであ る比較的軟らかい材料で作ることができ、セパレータ４０の外部リング構造４２ は、その硬度が約９０ＨＡである比較的硬い材料で作ることができることが分か る。この種の２つの硬度構造は、２つの成分の射出成形工程によって形成できる 。
【００１７】 一方、油浸高分子材料は、その油浸量が５０ｗｔ％以上であるポリオレフィン 樹脂であってもよく、射出成形工程中ポリプロピレンの処理によって形成されて もよく、残留物は再使用されてもよい。
【００１８】
【本考案の効果】
したがって、本考案の好ましい実施形態による線形駆動部材のローリングボー ルセパレータ構造では、複数のセパレータの各々は、高分子材料で形成でき、複 数のセパレータの各々の本体は、突き出す外部リング構造で形成される外周を有 する。したがって、複数のセパレータの各々の本体は、弾性的に変形でき、それ によって複数のセパレータがローリングボールの復帰工程中ローリングパスの復 帰面を妨害することを防止し、それによってローリングボールの復帰工程中一様 でない力の不均衡変化を吸収する。さらに、ローリングボールが接近して接続さ れない場合、外部リング構造は、歪みなしにセパレータの中心線を保持でき、そ れによって不必要な振動および衝突を受けることを防止するので、ローリングボ ールは直接衝突しない。さらに、本体の貫通穴は、ローリングボールを滑らかに する油を蓄えることができ、振動を吸収する能力を高めることができる。
【００１９】 本考案の好ましい実施形態は図示され、説明されているが、様々な修正が本考 案の精神から逸脱しないで実施形態で行うことができることが当業者に明らかで ある。このような修正は全て本考案の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 従来技術による従来の線形スライドウェイの
透視断面図である。
【図２】 従来技術による従来のボールねじの透視断面
図である。
【図３】 従来技術によるローリングボール循環系のセ
パレータの平面断面アセンブリ図である。
【図４】 従来技術によるローリングボール循環系のセ
パレータの平面断面アセンブリ図である。
【図５】 本考案の好ましい実施形態による線形駆動部
材のローリングボールセパレータの平面断面図である。
【図６】 本考案の好ましい実施形態による線形駆動部
材のローリングボールセパレータの側面平面断面図であ
る。
【図７】 本考案の他の好ましい実施形態による線形駆
動部材のローリングボールセパレータの平面断面図であ
る。

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 線形駆動部材のローリングボールセパレ
    ータ構造であって、複数のローリングボールと、前記複
    数のローリングボール間に取り付けられた複数のセパレ
    ータとを備え、前記複数のセパレータの各々が、ほぼ円
    筒状の本体を含み、前記本体が、各々が２つの側面で前
    記ローリングボールを収容する球体凹形構造で形成され
    た２つの側面を有し、前記複数のセパレータの各々の前
    記本体が、高分子材料で形成され、前記本体が、突き出
    す外部リング構造で形成される外周を有し、前記外部リ
    ング構造が、前記ローリングボールの各々の直径よりも
    小さい外径を有し、前記本体が弾性的に変形でき、それ
    によって前記複数のセパレータが前記ローリングボール
    の復帰工程中前記ローリングパスの復帰面を妨害するこ
    とを防止し、かつそれによって前記ローリングボールの
    復帰工程中一様でない力の不均衡変化を吸収し、かつ前
    記外部リング構造が、前記ローリングボールが前記復帰
    工程中直接衝突しないように前記ローリングボールの相
    対位置を保持できることを特徴とする線形駆動部材のロ
    ーリングボールセパレータ構造。
  2. 【請求項２】 前記本体が、前記ローリングボールを滑
    らかにするオイルを蓄える貫通穴で形成される中心部を
    有することを特徴とする請求項１に記載の線形駆動部材
    のローリングボールセパレータ構造。
  3. 【請求項３】 前記複数のセパレータの各々の前記本体
    が、油浸合成樹脂で形成されることを特徴とする請求項
    １に記載の線形駆動部材のローリングボールセパレータ
    構造。
  4. 【請求項４】 前記セパレータの前記本体および前記外
    部リング構造が、硬度差を有する２つの油浸高分子材料
    でそれぞれ作られ、前記セパレータの前記本体が、その
    硬度が約７０ＨＡである比較的軟らかい材料で作ること
    ができ、かつ前記セパレータの前記外部リング構造がそ
    の硬度が約９０ＨＡである比較的硬い材料で作ることが
    できることを特徴とする請求項１に記載の線形駆動部材
    のローリングボールセパレータ構造。
  5. 【請求項５】 前記セパレータが、スライド、ローリン
    グボール循環系、およびスライドウェイで構成される線
    形スライドウェイに役立つことを特徴とする請求項１に
    記載の線形駆動部材のローリングボールセパレータ構
    造。
  6. 【請求項６】 前記セパレータが、ナット、ローリング
    ボール循環系、およびねじで構成されるボールねじに役
    立つことを特徴とする請求項１に記載の線形駆動部材の
    ローリングボールセパレータ構造。
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TW471577U (en) 2002-01-01
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