JP3217116U - 磁気吸着装置 - Google Patents

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酒井 正一
正一 酒井
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Abstract

【課題】磁気吸着装置における装置本体の磁気ユニット収容部の加工を容易に行ない得るようにすると共に、そのような加工によるソリの軽減を図りつつ、その製作性を向上させて、製造コストを有利に低減することが可能となる、組付け性にも優れた、改良された磁気吸着装置を提供すること。
【解決手段】磁気吸着装置10において、装置本体である支持体を与える基台12に、上面から下面に貫通して開口するように、貫通孔18を形成せしめ、この貫通孔18内に、磁気ユニット30を収容すると共に、貫通孔18の支持体下面側の開口を覆蓋する下蓋14と基台12とを固定手段にて固定する一方、第一のコア32を基台12に固着せしめて、第一のコア32の上面と基台12の上面とにより、支持面28を構成した。
【選択図】図2

Description

本考案は、磁気吸着装置に係り、特に、工作機械のテーブル等に対して被加工物であるワークを取り付ける際に好適に利用される磁気吸着装置の改良された構造に関するものである。
従来から、工作機械のテーブル等に被加工物であるワークを取り付ける際には、各種のバイスやクランプ等の支持装置が、ワークに対する加工の種類やワークの大きさ、材質等に応じて、適宜に選択されて、用いられてきている。また、ワークが強磁性体からなる場合には、磁力によってワークを支持面に対して吸着して、支持乃至は保持する、所謂磁気吸着装置が、支持装置として好適に用いられている。
ところで、そのような磁気吸着装置は、例えば、強磁性体からなるワーク(被吸着物)を吸着、支持(保持)する支持面を備えた装置本体を有すると共に、かかる装置本体の内部に、支持面に対して、磁束を発生するための少なくとも一つの磁気ユニットが設けられて、構成されることとなる。そして、磁気ユニットは、内周面と外周面とが互いに異なる極性を有する磁極とされて、装置本体の支持面から放出される磁束を発生する、環状に配置された永久磁石と、この環状の永久磁石にて囲繞された第一のコアと、かかる環状永久磁石と同軸的に隣り合うように配置されて、装置本体の支持面から放出される磁束を、通電によって発生するコイルと、このコイルにて囲繞された第二のコアとを有して、構成されている。また、かかる磁気ユニットのコイルにおいては、そこに流れる電流の向きが変えられることにより、磁極が反転させられて、発生する磁界の方向が切り換えられるようになっているのである。
そして、このような構成とされた磁気吸着装置においては、例えば、コイルの軸方向両端側の磁極のうち、環状の永久磁石と隣り合う軸方向一端側の磁極の極性が、その環状永久磁石の内周面の磁極の極性と同一となるように、コイルに電流が流されて、コイルの磁界の方向が環状永久磁石の磁界の方向と一致させられることにより、強力な磁束が支持面からワークに対して放出されて、ワークが支持面に対して吸着・保持されるクランプ状態が、実現されることとなる。また、環状の永久磁石と隣り合う軸方向一端側の磁極の極性が、この環状の永久磁石の内周面の磁極の極性と異なる極性となるように、コイルに電流が流されて、コイルの磁界の方向が環状永久磁石の磁界の方向に対して反対の方向とされることにより、かかる環状永久磁石の磁界と第二のコアの磁界とが相殺せしめられるようにして、磁束が支持面から放出されないようにすることにより、ワークの支持面への吸着を解消して、支持面がアンクランプ状態とされるのである。
従って、そのような構造を有する磁気吸着装置を用いることにより、強磁性体からなるワークを、装置の支持面に対して、装置に内蔵された磁気ユニットから放出される磁束によって強力に吸着せしめて、支持乃至は保持することが出来る一方、磁気ユニットから支持面への磁束の放出を停止することにより、ワークの吸着を解消することが出来るところから、工作機械のテーブル等にワークを着脱する際の面倒な手間を簡略化することが可能となり、以て、ワークの加工効率が効果的に高められ得ることとなる。
ここにおいて、そのような磁気吸着装置としては、例えば、特許第5449324号公報(特許文献1)には、所定大きさとされた支持構造(装置本体)の厚さ内に、少なくとも一つのポールピースコレクタと、永久的に磁化された可逆型磁気コアである第一の磁気コアと、該第一の磁気コアの磁化状態を変化させるための電気コイルと、永久的に磁化された非可逆型磁気コアである第二の磁気コアとを備えた少なくとも一つのポールピースを有し、磁気装置から発生される磁束を、支持構造の比較的大きな対向する表面のうちの第一のサイドに形成されたポールピースコレクタから伝達するように構成された一体型磁気装置が、明らかにされている。
しかしながら、かかる特許文献1にて明らかにされている一体型磁気装置にあっては、磁気吸着装置の装置本体を構成する支持構造において、強磁性体からなるワーク(被吸着物)を支持する面である第一のサイドに磁束を伝達するポールピースコレクタをワンピース(一体)に形成し、支持構造に磁気ユニットであるポールピースを収容するために設けられている凹所内において、突状形態において存在せしめられるようになっているところから、かかる凹所の形状が単純な窪み形状ではなくなるために、そのような凹所の加工に著しく手間がかかり、製作性が悪化してしまい、磁気吸着装置の製造コストが高くなる問題を内在するものであった。
すなわち、磁気ユニットであるポールピースを、装置本体である支持構造の内部に収容すると共に、磁気ユニットの一部であるポールピースコレクタを支持構造に対して形成せしめることとなる凹所が、支持構造においてワークを支持する面となる第一のサイドとは反対側(裏側)である第二のサイドから、所定の直径と深さを有する単純な丸穴形状の第一の部分と、かかる第一の部分の直径に等しい外径と所定の内径とを有する、所定深さの環状のリング空洞部である第二の部分とからなる形状において、形成されている。このような環状リング空洞部は、例えば、支持構造を所定深さまで切削して、第一の部分となる凹所を形成した後に、更に、そのような第一の部分の凹所の底面に対して、所定幅の溝を形成するように、環状に、所定深さまで切削していくことにより、第一の部分である凹所の底面の中央部位を所定の大きさで突出させて残しつつ、第二の部分である環状リング空洞部を形成することが出来ることとなるのであるが、このような深い溝の加工は、通常の凹所加工よりも著しく手間が掛かるため、製造コストが増大してしまう問題がある他、円形以外の矩形等の角形形状において、そのような凹所を形成することは、実用上において不可能と言わざるを得なかったのである。
しかも、そのような一体型磁気装置にあっては、ポールピースコレクタを支持構造に対して一体的に形成するものであるところから、第一のサイド側からのみ、切削等の凹所形成加工が施されることとなり、そのために、かかる加工に伴う応力の作用によって、支持構造に、形成される凹所が拡開される方向のソリ(反り)が発生する問題を内在しているのであり、更にそれと共に、非可逆型磁気コアである第二の磁気コアの組付けにおいても、複数個に分割された第二の磁気コア部材を磁化せしめてなる形態において、ポールピースコレクタの周りに形成された狭い環状の隙間内に収容するに際しては、それら分割された第二の磁気コア部材が、かかる環状の隙間の入口部において、ポールピースコレクタや周りの支持構造に吸着されてなる形態において、押し込む必要があるために、その組付けが容易ではなく、作業が面倒となる等の問題も内在するものであった。
また、かかる特許文献1に示される一体型磁気装置の変形例として、特許第5575112号公報(特許文献2)には、磁気吸着装置としての装置本体を与える所定厚さの支持構造の相対向する二つのサイドから、それぞれ、円環状の凹所と円筒状の凹所とを形成して、それら凹所に磁気ユニットの構成エレメントをそれぞれ収容して、一つの磁気ユニットを構成せしめる構造が、明らかにされているのであるが、そのような支持構造の両サイドに対する凹所形成加工は、作業が複雑で、面倒となることに加えて、手間がかかり、製作性が悪化することとなると共に、ポールピースコレクタを支持構造に一体に形成するものであるところから、支持構造にソリ(反り)が発生する問題も少なからず内在しており、更に、非可逆型磁気コアを構成する複数のコア分割体を着磁した後、円環状の凹所内に挿入する際に、コア分割体が周辺部材に吸着して、それを移動させて組み付ける作業も容易ではなく、それらの組付け性においても、依然として、問題を内在するものであった。
さらに、特開2017−144525号公報(特許文献3)にあっては、上述の如き一体型磁気装置における加工性乃至は製作性の問題等の解消を図るべく、装置本体と磁気ユニットのコアとを別体として、装置本体には、単純な筒状の凹所を設け、そこに、別体とされたコアを含む磁気ユニットを収容する一方、その凹所の開口部を板状蓋体にて覆蓋して、ワークの支持面を形成するようにした構造の磁気吸着装置が提案されているが、このような磁気吸着装置にあっても、装置本体には、有底の凹所が形成されることとなるところから、そのような凹所の形成加工によって、凹所開口部側が拡がるような装置本体のソリ(反り)が発生する恐れを依然として内在していると共に、凹所の形成作業は必須のものであって、そのために、有底の穴加工が必要とされるものであった。
特許第5449324号公報 特許第5575112号公報 特開2017−144525号公報
ここにおいて、本考案は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、磁気吸着装置における装置本体の磁気ユニット収容部の加工を更に容易に行ない得るように為すと共に、そのような加工に基因するソリ(反り)の軽減を図りつつ、その製作性を向上させて、製造コストを有利に低減することが可能となる、組付け性にも優れた、改良された磁気吸着装置を提供することにある。
そして、本考案にあっては、かくの如き課題を解決するべく、被吸着物が載置されて、該被吸着物を吸着、支持する支持面と、該支持面から磁束を放出する、少なくとも一つの磁気ユニットとを有すると共に、該磁気ユニットが、第一のコアと、該第一のコアを囲繞するように位置せしめられた、内側面と外側面とが互いに異なる極性を有する磁極とされた永久磁石と、該永久磁石と同軸的に隣り合うように配置されて、通電によって磁束が発生せしめられるコイルと、該コイルにて囲繞された第二のコアとを含んで構成されて、該コイルの磁界の方向と該永久磁石の磁界の方向とが同一方向とされることにより、前記被吸着物が、前記支持面から放出される磁束によって該支持面に吸着される一方、かかるコイルの磁極が反転するように、該コイルを流れる電流の向きが変えられて、該コイルの磁界の方向が、該永久磁石の磁界の方向に対して反対の方向とされることにより、該被吸着物の該支持面への吸着が解消され得るように構成された磁気吸着装置において、装置本体を、強磁性体からなる厚肉板状の支持体にて構成して、かかる支持体の上面から下面に貫通してそれぞれ開口するように、少なくとも一つの貫通孔を形成せしめ、該貫通孔内に、前記磁気ユニットを収容すると共に、該少なくとも一つの貫通孔の該支持体下面側の開口を覆蓋する、強磁性体からなる板状蓋体を、該支持体の下側に配置せしめて、それら板状蓋体と支持体とを固定手段にて固定する一方、前記第一のコアを、その外周部と前記貫通孔の前記支持体上面側の開口内周部位との間において、該支持体に固着せしめて、該第一のコアの上面と該支持体の上面とにより、前記支持面を構成したことを特徴とする磁気吸着装置を、その要旨とするものである。
なお、かかる本考案に従う磁気吸着装置の望ましい態様の一つによれば、前記第一のコアと前記支持体とが、該第一のコアの外周部と該支持体に形成された貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位との間において、螺合せしめられて、固着されている構造が、有利に採用されることとなる。
また、かかる本考案に従う磁気吸着装置の他の望ましい態様の一つによれば、前記支持体に形成された少なくとも一つの貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位が、該貫通孔中心側に向かって延出せしめられて、内フランジ部が形成され、更に該内フランジ部の先端面に雌ネジ部が形成されている一方、前記第一のコアの上部外周部位に雄ネジ部が形成されており、それら内フランジ部の雌ネジ部と第一のコアの雄ネジ部との螺合によって、前記第一のコアと前記支持体とが固着せしめられている。
そして、そのような第一のコアと支持体との螺着構造において、有利には、前記第一のコアの上部外周部位が段付き構造の低段部として構成されて、該低段部の外周面に前記雄ネジ部が形成されていると共に、該低段部とそれより立ち上がる立上り面との間の角部にシール部材が配されて、該第一のコアと前記支持体との間のシールが行われるようになっていることが望ましく、更に、そこでは、前記支持体の前記内フランジ部が、前記貫通孔内に収容された前記磁気ユニットを構成する前記永久磁石の上方に位置する部位において薄肉化されていることが望ましいのである。
また、本考案の別の望ましい態様の一つによれば、前記支持体に形成された少なくとも一つの貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位が段付き構造の低段部として構成されて、該低段部の内周面に雌ネジ部が形成されている一方、前記第一のコアの上部外周部位が外方に向かって延出せしめられて、外フランジ部が形成され、更に該外フランジ部の先端面に雄ネジ部が形成されており、それら支持体の雌ネジ部と外フランジ部の雄ネジ部との螺合によって、前記支持体と前記第一のコアとが固着せしめられている。
そして、そのような支持体と第一のコアとの螺着構造にあっては、有利には、前記第一のコアの前記外フランジ部の下面に、該第一のコアの外周面に沿って延びる凹溝が形成されており、該凹溝内にシール部材を収容して、前記支持体の段付き構造における低段部から立ち上がる立上り面に接触せしめることにより、該第一のコアと該支持体との間のシールが行われている構成が有利に採用され、また、そこでは、前記第一のコアの前記外フランジ部が、前記貫通孔内に収容された前記磁気ユニットを構成する前記永久磁石の上方に位置する部位において薄肉化されていることが望ましい。
このように、本考案に従う磁気吸着装置にあっては、装置本体である厚肉板状の支持体に形成される磁気ユニットの収容部が、公知の磁気吸着装置のような、有底円筒形状の凹所、特に磁気ユニットの一部(コア)を構成する突部を形成してなる複雑な形状の凹所として形成される必要がなく、単に、支持体の上面から下面に貫通してそれぞれ開口する貫通孔として形成すれば足りるものであるところから、かかる支持体(装置本体)に対する磁気ユニットの収容部を形成する際の加工性が、より一層効果的に向上せしめられ得ることとなるのであり、しかもそれに加えて、目的とする磁気吸着装置の製作に際しては、厚肉板状の支持体を貫通するように形成された貫通孔内に所定の磁気ユニットを収容して、それを構成する第一のコアを、貫通孔の支持体上面側の開口内周部位との間において支持体に固着せしめて、かかる第一のコアの上面と支持体の上面とにより、被吸着物を吸着支持する支持面を構成する一方、支持体の下面側の貫通孔開口部を、板状蓋体にて覆蓋して固定するようになっているところから、装置の製作性も有利に向上せしめられ得ることとなり、その結果、磁気吸着装置の製造コストを効果的に低減することが可能となるのである。
また、そのような本考案に従う磁気吸着装置にあっては、磁気ユニットを収容する収容部が、支持体を貫通する貫通孔として形成され、有底円筒形状の凹所として形成するものではないところから、かかる貫通孔の加工に際して、支持体の一方の側にのみ加工応力が作用するようなことが、効果的に抑制乃至は阻止され得ることとなるのであり、これによって、かかる貫通孔の加工による支持体のソリ(反り)の発生が、有利に軽減乃至は緩和され得ることとなったのである。
さらに、本考案に従う磁気吸着装置にあっては、その組立てに際して、磁気ユニットを構成する第一のコアの外周部に、分割された永久磁石を吸着支持せしめてなる形態において、かかる第一のコアを支持体に設けられた貫通孔内に挿入して固着せしめた後、コイルや第二のコアを収容せしめ、更に板状蓋体にて貫通孔の下側開口部を覆蓋するようにすることが出来るところから、複数に分割された永久磁石の貫通孔内への配置作業が、簡単に且つ容易に行われ得ることとなり、これによって、装置の組立て作業の容易化にも大きく寄与せしめ得たのである。
本考案に従う磁気吸着装置の一実施形態を示す斜視説明図である。 図1におけるA−A断面の一部を拡大して示す断面説明図である。 図2に示される断面構造における一つの磁気ユニットの収容部位の分解説明図である。 図1に示される磁気吸着装置において、磁気ユニットを構成する永久磁石の配置を概略的に示す断面説明図(図2におけるB−B断面に相当する図)である。 図2におけるM部の拡大説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ、その構造の異なる例を示している。 図1に示される磁気吸着装置の使用状態を説明するための図であって、被吸着物を磁気吸着装置に吸着させた状態を示す説明図である。 図1に示される磁気吸着装置の別の使用状態を説明するための図であって、被吸着物の磁気吸着装置への吸着が解消された状態を示す説明図である。 支持体と第一のコアとの螺合構造の異なる例を示す、図2に示される断面における部分拡大説明図である。
以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考案の代表的な実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本考案に従う構造を有する磁気吸着装置の一例が、斜視図の形態において示されている。そこにおいて、磁気吸着装置10は、磁気吸着装置の装置本体である支持体を与える基台12と、かかる基台12の下部に配置せしめられた板状蓋体である下蓋14と、ここでは図示しないコントロールユニットとを有して、構成されている。
より詳細には、基台12は、長手矩形形状の厚肉平板からなり、鉄材等の強磁性体材料を用いて形成されており、また下蓋14は、基台12と同様に、鉄材等の強磁性体材料を用いて形成された、基台12の下面の略全面を覆い得る大きさの平板形状とされている。そして、そのような下蓋14が基台12の下面を覆うように重ね合わされた形態において配置され、それら基台12と下蓋14とが、図2に示される如く、ボルト16等の所定の固定手段を用いて固定され、一体化されることによって、磁気吸着装置10の装置本体部分が構成されている。
そして、基台12には、図1や図2〜図4等に示されるように、複数(ここでは4個)の円形の貫通孔18が、磁気ユニットの収容部として、基台12の上面から下面に貫通してそれぞれ開口するように、相互に独立して設けられている。なお、それら複数の貫通孔18は、それぞれ、基台12の厚さ方向に、後述する磁気ユニット30を収容し得る大きさの直径と深さを有する円形の通孔として、形成されている。
また、かかる基台12は、図2、図3や図5(a)より明らかな如く、ここでは、その上面側の貫通孔18の開口内周部位を、内方に、換言すれば貫通孔中心側に向かって延出せしめることによって形成された環状の内フランジ部20を有しており、更にこの内フランジ部20の先端面には、雌ネジ部22が形成されている。加えて、かかる内フランジ部20の上面には、所定深さの円形溝24が、後述する磁気ユニット30の永久磁石34上に位置するように設けられており、これによって、内フランジ部20の厚さ方向において、内フランジ部20の板厚が絞り込まれて、薄肉となる部位が形成されている。
一方、磁気ユニット30は、図2及び図3より明らかな如く、第一のコア32と、永久磁石34と、コイル36と、第二のコア38との四つの部材から構成されており、それら四つの部材からなる磁気ユニット30が、基台12の貫通孔18内に収容せしめられてなる状態において、更に、スペーサ部材39が嵌め込まれ、そして貫通孔18の下側開口部、換言すれば基台12の下面側開口部を、下蓋14にて覆蓋せしめてなる形態において、ボルト16が、下蓋14のボルト穴14aを挿通して、基台12に設けられた雌ネジ穴26に螺入せしめられることによって、基台12に対する下蓋14の固定が行われるようになっている。
そこにおいて、かかる磁気ユニット30を構成する第一のコア32は、基台12と同様に、鉄材等の強磁性体材料を用いて形成されており、永久磁石34やコイル36及び第二のコア38から放出される磁束を、効果的に伝達可能とされている。そして、このような第一のコア32の上部外周部位には、雄ネジ部33が形成されており、この雄ネジ部33が、図2や図5から明らかな如く、基台12の内フランジ部20の先端面に設けられた雌ねじ部22に螺合せしめられることによって、基台12に対して固着されて、固定せしめられるようになっている。なお、かかる第一のコア32には、その上面の中心部に、それを貫通しない深さにおいて、ワークを載置するために用いられる治具等を固定する等の目的で使用される雌ネジ穴32aが、形成されている一方、その下面には、2つの工具係合穴32b,32bが、第一のコア32の中心に対して対称的に設けられており、この2つの係合穴32b,32bに回転工具の係合突起を嵌合して、回転せしめることにより、第一のコア32が、基台12に対して螺合せしめられ得るようになっている。
また、永久磁石34は、図2や図4、更には図3から明らかな如く、円弧状断面の磁石片34aの複数(ここでは8個)を円形形状に配置して、貫通孔18内に収容され得る外径と所定厚さの筒壁を有する円筒形状の組合せ体として構成され、その内周面と外周面とが、それぞれ、互いに異なる極性を有する磁極、即ち円筒形状の径方向に対して異なる極性が付与されてなる形態のネオジム磁石にて構成されている。なお、ここでは、永久磁石34をネオジム磁石にて構成しているが、それ以外の公知の各種の永久磁石にて構成することも可能であることは勿論である。
そして、このような円筒形状の永久磁石34は、第一のコア32の外周面に配置されてなる形態において、基台12の貫通孔18内に、収容せしめられることとなる。
さらに、コイル36は、永久磁石34の外径と略同一の外径とされると共に、貫通孔18の深さの約半分程度の高さを有する円筒形状を呈するように、従来と同様にして、導線がボビンに巻回されることによって、形成されている。なお、コイル36は、ここでは、所定のボビンに導線を巻回して形成されてなる形態において、図示されているが、ボビンを用いないボビンレスのコイルとして形成したものを使用することも可能であることは、言うまでもないところである。
加えて、第二のコア38は、Al−Ni−Co系合金で構成されたアルニコ磁石を用いて、コイル36の円筒形状の内径よりも僅かに小さな直径を有すると共に、コイル36と略同じ高さとされた円柱形状を呈するように、独立した一つの物体として、形成されている。ここで、そのようなアルニコ磁石から形成される第二のコア38においては、円柱形状の軸方向の両端部(図2において上下の端部)が、それぞれ互いに異なる極性を有する磁極となるように構成されており、更にそのような磁極の極性は、コイル36への通電によって発生する磁界により、選択的に変更され得るようになっている。なお、ここでは、第二のコア38がアルニコ磁石を用いて形成されているが、コイル36によって、第二のコア38の磁極の極性が選択的に変更可能となるものであれば、公知の各種の磁石を使用することが可能である。
そして、本実施形態では、上述の如く構成されてなる四つの部材が、円形の貫通孔18内にそれぞれ挿入配置されて、磁気ユニット30が、それぞれの貫通孔18内において構成されているのである。具体的には、8つの磁石片34aを円筒形状となるように配置してなる永久磁石34によって囲繞された第一のコア32が、その上部の雄ネジ部33において、基台12の雌ねじ部22に螺合せしめられて、貫通孔18内に収容、配置されると共に、かかる第一のコア32の下側に位置するように、コイル36の円筒形状の内側に第二のコア38を収容せしめて、コイル36にて囲繞された状態において、貫通孔18内に配置されて、磁気ユニット30が、構成されることとなる。更に、第二のコア38からの磁束の放出を阻害しないように、下蓋14と同様に、鉄材等の強磁性体材料からなるスペーサ部材39が貫通孔18内に嵌め込まれ、そして、貫通孔18の下側開口が下蓋14によって覆蓋されて、ボルト16の螺合によって、基台12に固定せしめられるようになっている。
なお、かくの如く、磁気ユニット30が、基台12の貫通孔18内に螺合により配置せしめられることによって、第一のコア32の上面と基台12の上面とが面一とされて、それらによって、治具等が固定、支持される支持面28が形成されることとなるのであり、また、基台12の内フランジ部20の上面に設けられた円形溝24が、磁気ユニット30を構成する永久磁石34の上方に位置するようになっている。
また、ここでは、基台12と第一のコア32との固着が、図2や図3、図5(a)から明らかなように、第一のコア32の上部外周部位が段付き構造の低段部として構成されて、この低段部の外周面に雄ネジ部33が形成されており、この雄ネジ部33が、基台12の内フランジ部20の先端面(内側面)に形成された雌ねじ部22に螺合されてなる構造において、実現されているのであるが、その螺合部におけるシールをより確実なものとして、支持面28側からの液体の浸入を阻止すべく、図5(b)に示される如く、内フランジ部20の下側角部の面取りを大きくする一方、第一のコア32の上部外周部位における段付き構造の低段部とそれより立ち上がる立上り面との間の角部に、O−リング等のシール部材35を配置して、このシール部材35によって、第一のコア32と基台12との間のシールを行うようにすることも可能である。
ところで、各貫通孔18内に収容される各々の磁気ユニット30においては、図4に示されるように、ここでは、基台12の幅方向及び長さ方向に隣り合って位置する磁気ユニット30のうち、一方の磁気ユニット30が有する永久磁石34の内周面(外周面)の磁極と、他方の磁気ユニット30が有する永久磁石34の内周面(外周面)の磁極とが、それぞれ互いに異なる極性となるように配置されている。
また、それぞれの磁気ユニット30が有する第二のコア38の円柱形状の軸方向両端の磁極にあっては、かかる第二のコア38を囲繞するコイル36への通電によって、選択的に変更可能とされているのであるが、初期状態として、磁気吸着装置10の支持面28に対して磁束を放出しない状態とするためには、同じ磁気ユニット30を構成する永久磁石34の内周面側の磁極と、第二のコア38の軸方向上方側の磁極とが、異なる極性の磁極とされることとなる。
さらに、各磁気ユニット30におけるコイル36の導線は、ここでは図示されていないが、その全てが、基台12の側面に設けられたコネクタ40と、基台12内部にて電気的に接続されており、また、そのようなコネクタ40を介して、ここでは図示されていないコントロールユニットに接続されて、それぞれの磁気ユニット30における各コイル36に対する通電が制御されるようになっている。
そして、そのようなコントロールユニットからの制御によって、例えば、通電によりコイル36の軸方向両側にそれぞれ発生せしめられる磁極のうち、コイル36の軸方向上側(永久磁石34側)の磁極が、かかる永久磁石34の内周面の磁極と同じ極性となるように、電流を、コイル36に対して流すことにより、そのようなコイル36にて囲繞されている第二のコア38の軸方向上側(永久磁石34側)の磁極も、永久磁石34の内側の磁極と同じ極性となる。そうすると、図6に示されるように、各磁気ユニット30におけるコイル36の磁界の方向、換言すれば第二のコア38から第一のコア32へと向かう磁界の方向と、永久磁石34から第一のコア32へと向かう磁界の方向とが同一の方向とされて、そのような第二のコア38と永久磁石34にて生ずる磁束が、第一のコア32を介して、磁気吸着装置10の厚さ方向である上下方向に導かれて、支持面28から放出されるようになる。そして、そのように支持面28から放出される磁束が、支持面28上に載置された強磁性体からなるワーク50の内部を通過するようになることで、ワーク50が、そのような磁束によって支持面28に対して吸着されることとなり、以て、磁気吸着装置10によってワーク50がクランプ(固定)された状態となるのである。
一方、図示しないコントロールユニットからの制御によって、通電によりコイル36の軸方向両側にそれぞれ発生させられる磁極のうち、コイル36の軸方向上側の磁極が、かかる永久磁石34の内周面の磁極と異なる極性となるように、電流をコイル36に対して流すことにより、第二のコア38の軸方向上側の磁極も、永久磁石34の内側の磁極と異なる極性となる。これにより、各磁気ユニット30における第二のコア38から第一のコア32へと向かう磁界の方向が、永久磁石34から第一のコア32へと向かう磁界の方向と反対の方向となるために、図7に示されるように、第二のコア38による磁界と永久磁石34の磁界とが互いに相殺される等して、磁気吸着装置10の基台12の内部で閉じた状態となる。その結果、それら第二のコア38と永久磁石34にて生ずる磁束が、支持面28から放出されないようになり、それら磁束がワーク50内を通過しないようになるために、ワーク50の支持面28に対する吸着状態が解消され、以て、磁気吸着装置10がアンクランプ状態となるのである。
従って、このような構造とされた磁気吸着装置10によれば、装置本体内に収容、配置された磁気ユニット30によって発生せしめられる磁束によって、強磁性体からなるワーク50を、支持面28に対して、容易に、支持(保持)状態としたり、それが解除された状態とすることが可能となっているところから、磁気吸着装置10を工作機械のテーブル52等に固定して、被加工物であるワーク50を取り付ける際の作業性を、効果的に高めることが出来ることとなる。
そして、そのような磁気吸着装置10にあっては、基台12における磁気ユニット30の収容部が、かかる基台12の上面から下面に貫通してそれぞれ開口する貫通孔18として形成され、基台12の一方の側にのみ開口する有底の収容穴として形成されるものではないところから、基台12における磁気ユニット30の収容部を形成するための加工が容易となり、その加工性が効果的に向上せしめられ得ることとなるのであり、しかも、そのような貫通孔18として形成することにより、基台12の一方の側にのみ加工応力が作用することによって惹起される基台12のソリ(反り)の問題も、有利に軽減乃至は緩和され得ることとなるのである。
ところで、上述の如き構成の磁気吸着装置10を得るべく、基台12に磁気ユニット30を組み付けるに際しては、一般に、基台12を上下逆転させてなる形態において、磁気ユニット30が貫通孔18内に収容せしめられることとなる。具体的には、第一のコア32が、その外周面に、分割された複数の磁石片34aからなる永久磁石34を吸着した状態において、貫通孔18内に挿入され、そして、係合穴32b,32bに係合せしめた回転工具によって第一のコア32を回転させて、基台12の内フランジ部20に設けた雌ねじ部22に第一のコア32の雄ネジ部33を螺合せしめることにより、取り付けられ、その後、コイル36と第二のコア38を貫通孔18内に収容せしめることにより、磁気ユニット30を構成し、更にその後、スペーサ部材39を収容した後、下蓋14をボルト16によって固定することにより、磁気ユニット30の組付けを完了させるのである。
なお、このように組み付けられる磁気ユニット30の、貫通孔18内における固定を有利に実現し、また、外部からの液体の浸入に対する磁気ユニット30の保護のために、必要に応じて、かかる磁気ユニット30を貫通孔18内に収容、配置した後、液状の樹脂を流し込み、固化乃至は硬化させることも、有利に採用されるところであり、またそれに加えて、或はそれに代えて、図5(b)に示される如きシール部材(O−リング)35を配設することによって、支持面28上に保持したワーク50を加工する際に使用される切削油や冷却液等の液体が、貫通孔18内に浸入するような恐れがなく、その結果、液体の浸入によって磁気ユニット30を構成するコイル36が損傷してしまうような問題も、より一層有利に回避され得ることとなる。
また、かくの如く、磁気吸着装置10を組み立てることにより、複数に分割された永久磁石34の貫通孔18内への配置作業が、簡単に且つ容易に行われ得ることとなるのであって、これにより、装置の組立て作業の容易化にも大きく寄与し得ることとなるのであり、また装置の製作性も有利に向上せしめられ得て、その結果、磁気吸着装置の製造コストを効果的に低減することが可能となるのである。
しかも、かかる磁気吸着装置10にあっては、基台12の内フランジ部20の上面部位に、円形溝24が形成されて、薄肉化されているところから、そのような薄肉部においては、その他の部分よりも磁束が透過し難くなるために、強磁性体材料から形成されている第一のコア32において、その厚さ方向には磁束を効果的に透過させる一方、かかる円形溝24が形成されている箇所の内側部分と外側部分との間には、磁束が導かれ難くなる結果、かかる円形溝24が形成されている部位よりも内側に配置されている磁気ユニット30から放出される磁束が、第一のコア32の支持面28側により多く導かれることとなり、以て、ワーク50を強力に吸着させることが可能となっている。
以上、本考案の代表的な実施形態の一つについて詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本考案は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、前述せる実施形態においては、磁気ユニット30は、それを構成する第一のコア32に設けた雄ネジ部33が、基台12の内フランジ部20に設けた雌ねじ部22に螺合せしめられることによって、固着せしめられてなる形態において、取り付けられているが、これに代えて、図8に示される如く、第一のコア32の上部外周部位が外方(側方)に向かって延出せしめられて、外フランジ部31が形成され、この外フランジ部31の先端面に雄ネジ部33を形成せしめる一方、貫通孔18の基台12上面側の開口内周部位が段付き構造の低段部として構成されて、かかる低段部の内周面に雌ねじ部22を形成せしめて、それら基台12の雌ねじ部22と第一のコア32の外フランジ部31の雄ネジ部33とを螺合せしめることによって、それら基台12と第一のコア32とが固着されてなる構造とすることも可能である。
なお、この図8に示される構造においては、先の実施形態における円形溝24に相当する円形溝32cが、第一のコア32に設けた外フランジ部31の上面に、所定深さで且つ永久磁石34(34a)の上方に位置するように形成されており、また、O−リングの如きシール部材35に対応するシール部材37が、外フランジ部31の下面に、第一のコア32の外周面に沿って延びるように設けられた凹溝に収容されて、基台12の段付き構造における低段部から立ち上がる立上り面に接触せしめるようにすることによって、それら第一のコア32と基台12との間のシールが、より一層確実に実現され得るようになっている。なお、この図8に示される構造の他の部位は、先の実施形態のものと同様であるところから、同一の番号を付して詳細な説明を省略することとする。
そして、このような図8に示される構造の装置の組立てにおいては、基台12の支持面28側から、第一のコア32が貫通孔18に差し込まれて、螺合操作が行われる一方、コイル36や第二のコア38は、基台12の支持面28とは反対側から収容されて、貫通孔18内において磁気ユニットが完成せしめられることとなるのである。
また、ここで例示した実施形態における基台12と第一のコア32との固着は、何れも、作業が簡単で容易な螺合構造において行われているが、これに代えて、溶接等による溶着構造を採用することも可能である。
さらに、例示の実施形態においては、磁気ユニット30は、円筒形状に配置された永久磁石34にて囲繞された第一のコア32と円筒形状のコイル36にて囲繞された第二のコア38を組み合わせることで、全体として略円柱状を呈するように構成され、またそのような磁気ユニット30が収容される貫通孔18は、磁気ユニット30の形状に対応した円形の通孔とされているが、基台12において、磁気ユニット30を収容する部位の形状として加工可能な形状であれば、磁気ユニット30の形状は円柱形状でなくてもよく、例えば、軸方向に直角な断面の形状が四角形や六角形、八角形等の多角形形状の角柱形状を呈する磁気ユニット30とすることも可能である。なお、そのように磁気ユニット30が多角形の角柱形状とされた場合にあっては、貫通孔18の断面形状は勿論のこと、内フランジ部20や外フランジ部31を省略して、それらの間を溶接等の手法によって溶着することにより、それらを固着せしめることも可能である。
更にまた、磁気吸着装置10の装置本体を与える支持体を構成する基台12に対して、下蓋14を固定する方法としては、ボルトを用いた固定が有利に採用されるところであるが、これ以外にも、例えば、それらを溶接によって固定する等、公知の各種の固定方法を採用することが可能である。
その他、一々列挙はしないが、本考案が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本考案の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
10 磁気吸着装置 12 基台
14 下蓋 16 ボルト
14a ボルト穴 18 貫通孔
20 内フランジ部 22 雌ねじ部
24 円形溝 26 雌ネジ穴
28 支持面 30 磁気ユニット
31 外フランジ部 32 第一のコア
32a 雌ネジ穴 32b 係合穴
32c 円形溝 33 雄ネジ部
34 永久磁石 34a 磁石片
35 シール部材 36 コイル
37 シール部材 38 第二のコア
39 スペーサ部材 40 コネクタ
50 ワーク 52 テーブル

Claims (8)

  1. 被吸着物が載置されて、該被吸着物を吸着、支持する支持面と、該支持面から磁束を放出する、少なくとも一つの磁気ユニットとを有すると共に、該磁気ユニットが、第一のコアと、該第一のコアを囲繞するように位置せしめられた、内側面と外側面とが互いに異なる極性を有する磁極とされた永久磁石と、該永久磁石と同軸的に隣り合うように配置されて、通電によって磁束が発生せしめられるコイルと、該コイルにて囲繞された第二のコアとを含んで構成されて、該コイルの磁界の方向と該永久磁石の磁界の方向とが同一方向とされることにより、前記被吸着物が、前記支持面から放出される磁束によって該支持面に吸着される一方、かかるコイルの磁極が反転するように、該コイルを流れる電流の向きが変えられて、該コイルの磁界の方向が、該永久磁石の磁界の方向に対して反対の方向とされることにより、該被吸着物の該支持面への吸着が解消され得るように構成された磁気吸着装置において、
    装置本体を、強磁性体からなる厚肉板状の支持体にて構成して、かかる支持体の上面から下面に貫通してそれぞれ開口するように、少なくとも一つの貫通孔を形成せしめ、該貫通孔内に、前記磁気ユニットを収容すると共に、該少なくとも一つの貫通孔の該支持体下面側の開口を覆蓋する、強磁性体からなる板状蓋体を、該支持体の下側に配置せしめて、それら板状蓋体と支持体とを固定手段にて固定する一方、前記第一のコアを、その外周部と前記貫通孔の前記支持体上面側の開口内周部位との間において、該支持体に固着せしめて、該第一のコアの上面と該支持体の上面とにより、前記支持面を構成したことを特徴とする磁気吸着装置。
  2. 前記第一のコアと前記支持体とが、該第一のコアの外周部と該支持体に形成された貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位との間において、螺合せしめられて、固着されている請求項1に記載の磁気吸着装置。
  3. 前記支持体に形成された少なくとも一つの貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位が、該貫通孔中心側に向かって延出せしめられて、内フランジ部が形成され、更に該内フランジ部の先端面に雌ネジ部が形成されている一方、前記第一のコアの上部外周部位に雄ネジ部が形成されており、それら内フランジ部の雌ネジ部と第一のコアの雄ネジ部との螺合によって、前記第一のコアと前記支持体とが固着せしめられている請求項1又は請求項2に記載の磁気吸着装置。
  4. 前記第一のコアの上部外周部位が段付き構造の低段部として構成されて、該低段部の外周面に前記雄ネジ部が形成されていると共に、該低段部とそれより立ち上がる立上り面との間の角部にシール部材が配されて、該第一のコアと前記支持体との間のシールが行われている請求項3に記載の磁気吸着装置。
  5. 前記支持体の前記内フランジ部が、前記貫通孔内に収容された前記磁気ユニットを構成する前記永久磁石の上方に位置する部位において薄肉化されている請求項3又は請求項4に記載の磁気吸着装置。
  6. 前記支持体に形成された少なくとも一つの貫通孔の該支持体上面側の開口内周部位が段付き構造の低段部として構成されて、該低段部の内周面に雌ネジ部が形成されている一方、前記第一のコアの上部外周部位が外方に向かって延出せしめられて、外フランジ部が形成され、更に該外フランジ部の先端面に雄ネジ部が形成されており、それら支持体の雌ネジ部と外フランジ部の雄ネジ部との螺合によって、前記支持体と前記第一のコアとが固着せしめられている請求項1又は請求項2に記載の磁気吸着装置。
  7. 前記第一のコアの前記外フランジ部の下面に、該第一のコアの外周面に沿って延びる凹溝が形成されており、該凹溝内にシール部材を収容して、前記支持体の段付き構造における低段部から立ち上がる立上り面に接触せしめることにより、該第一のコアと該支持体との間のシールが行われている請求項6に記載の磁気吸着装置。
  8. 前記第一のコアの前記外フランジ部が、前記貫通孔内に収容された前記磁気ユニットを構成する前記永久磁石の上方に位置する部位において薄肉化されている請求項6又は請求項7に記載の磁気吸着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114738639A (zh) * 2022-03-10 2022-07-12 盛视科技股份有限公司 吸附底座

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