JP3217090B2 - 超音波溶着法及び超音波溶着用治具 - Google Patents

超音波溶着法及び超音波溶着用治具

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正義 安藤
英雄 村瀬
義三 石塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばプラスチック成型
品等の組み立てを行う際に適用される超音波溶着法及び
超音波溶着用治具に関し、特に溶着対象となる部品(以
下、これをワークと呼ぶ)に切り欠きや開口部があるよ
うな場合の超音波溶着法及びその際用いられるべき超音
波溶着用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばプラスチックのような粘弾性体
は、超音波振動による振動エネルギがプラスチック内で
熱エネルギに変換され発熱する特性を有しているため、
この発熱を利用してプラスチック同志を溶融し接合させ
る、所謂超音波溶着法が知られている。
【0003】そしてこの溶着法は、従来のような接着剤
などの介在物によってプラスチック同志を接合する方法
に比べ、その溶着手順が簡単で、かつ溶着後の外観仕上
がりが美しいというような理由によって、近年種々の生
産分野で利用されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな超音波溶着は、例えば溶着しようとするワーク(以
下、これを溶着ワークと呼ぶ)の部分を、溶着対象とな
るワーク(以下、これを被溶着ワークと呼ぶ)の部分に
接触させ、その上から振動子(ホーンとも呼ばれる)を
突き当て、ホーンから溶着部分に超音波エネルギを集中
させることによって溶着部位が発熱・溶融し、これによ
り双方のワークが接合される。
【0005】しかしながら、このようにワークの溶着す
べき部位のみに超音波エネルギが伝播すれば問題はない
が、溶着ワークや被溶着ワークの構造(肉厚)や形状に
よっては、溶着部位のみならず、溶着を必要としない他
の部位にも振動エネルギが伝播し、いろいろな悪影響を
及ぼすことがある。
【0006】例えば、具体的には1溶着部位の近傍や、
2つの溶着部位の間に切り欠きや穴などを持ち、所謂、
脆弱部を有するような薄肉ワークの場合には、溶着部位
からの振動が切り欠きや穴の近傍で大きく共振し、その
脆弱部にクラックや傷などを発生する問題がある。
【0007】本発明は、上述した超音波溶着法の問題点
に鑑み提供されるものであって、脆弱部を有するような
ワークを溶着する場合でも、その脆弱部にクラックや傷
を発生しない溶着法及びその溶着に使用される治具を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によれば、被溶着ワークに対して超音波溶着しよ
うとする溶着ワークの溶着部位の近傍、或は溶着部位の
間に、他のワーク部分よりも脆弱な部分を与える切り欠
き、或は開口部を有する溶着ワークを超音波溶着する方
法であって、超音波溶着の際、上記切り欠き又は開口部
に、常温加硫シリコン樹脂からなる超音波減衰材料で密
に嵌合するように形成された支持部材を係合させながら
溶着部位に超音波振動エネルギを与えるようにされてい
る、ことを特徴とする超音波溶着法が提供される。
【0009】更に本発明によれば、溶着部位の近傍に切
り欠き、或は開口部を持つ溶着ワークを超音波溶着する
際に使用される超音波溶着用治具であって、常温加硫シ
リコン樹脂からなる超音波減衰材料で形成された上記溶
着ワークを支持可能な治具本体を有し、更に該治具本体
は、上記切り欠き又は開口部に係合してその周囲を支持
可能な突出部を有することを特徴とする超音波溶着用治
具が提供される。
【0010】
【作用】溶着ワークの脆弱部近傍の切り欠きや開口部
に、常温加硫シリコン樹脂からなる超音波減衰材料で密
に嵌合するように形成された支持部材を係合させてこれ
を支持することによって、超音波溶着機の振動子から脆
弱部に向けての超音波振動エネルギがこの支持部材によ
って吸収され、脆弱部に至るまでには減衰されてこれを
大きく共振させるようなことはなくなる。
【0011】
【実施例】図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は本発明方法によって溶着することが可能なワーク
の例として、電話機の上蓋部分の組立て前の状態を示
し、更にこの組立て(超音波溶着)の際に使用される超
音波溶着用治具を示したものである。本図において、1
は被溶着ワークとしての上蓋本体、2はこの上蓋本体1
に対して超音波溶着する溶着ワークとしてのキー蓋、3
は溶着時、その上に上蓋本体1とキー蓋2を支持する支
持部材としての超音波溶着用治具(以下、治具と呼ぶ)
を夫々示しており、上蓋本体1とキー蓋2は共に熱可塑
性プラスチック成型品である。
【0012】上蓋本体1はその頂部に、キー蓋2を取り
付けるためのキー蓋用開口部4を有しており、その両側
端縁にはキー蓋2の側方エッジ部分2a及び2bを受容
するための溶着プロジェクション1a及び1bが設けら
れている。そして、この2部品の組立ては、このキー蓋
2の側方エッジ部分2a,2bを上蓋本体1の溶着プロ
ジェクション1a,1bに夫々溶着することによって一
体化がなされる。
【0013】キー蓋2にはこの電話器の完成時、図示し
ない複数のキーが係入することになる横3列の複数のキ
ー穴5が開口しており、従って隣接するキー穴5間の格
子状成形品部、特に中央列の上下キー穴5を隔てる成形
品部分2cは他の部分に比べて比較的脆弱である。
【0014】治具3は、例えばPVCゾル(塩化ビニル
樹脂)やRTVシリコーン(常温加硫シリコン樹脂)な
どの冷却固化する樹脂(熱可塑性樹脂)、或は加熱する
ことによって固化する樹脂(熱硬化性樹脂)によって形
成される治具本体6と、その側面に亙って取り付けられ
る金属製の受け部材(アンビルとも呼ばれる)7とによ
って構成される。
【0015】この治具本体6は、その材質によってゴム
のように弾力を持ち、外形は上蓋本体1に密に嵌合する
形状を有している。更にその上面には、キー蓋2の各キ
ー穴5に対応して、ほぼ同一形状の複数の突出部6aが
設けられており、キー蓋2を備えた上蓋本体1を治具3
に装着した際には、各キー穴5に突出部6aが密に嵌合
するようになっている。
【0016】図2は、上述した上蓋本体1及びキー蓋2
を超音波溶着するにあたって、まずキー蓋2を上蓋本体
1の開口部4に装着し、さらにこれを上記治具3の上に
装着した上視図であり、図3は図2における線A−Aに
沿う断面図である。
【0017】これら図から明らかなように、超音波溶着
の準備段階としては、治具側方の受け部材7によって被
溶着ワークとしての上蓋本体1が側方支持されており、
更に上蓋本体1上にはキー蓋2は載置され、各キー穴5
には弾力のある治具本体6の突出部6aが係入してい
る。
【0018】しかして、これらプラスチック成型品の溶
着は、図示するような組み付け状態において、上蓋本体
1の溶着プロジェクション1a,1b上に位置するキー
蓋2の側方エッジ部分2a,2bに対して、その上方か
ら超音波溶着機のホーン(図示せず)を突き当て、これ
を作動させることによってなされるが、この時、上蓋本
体1自体は治具側方に設けられた受け部材7によって下
方から支持されるために、ホーンからの超音波振動エネ
ルギはプラスチック成型品である上蓋本体1とキー蓋2
とに伝播し、振動エネルギから熱エネルギの変換によっ
て双方の接触部、即ち溶着プロジェクション1a,1b
とエッジ部分2a,2bとが溶融し、これにより上蓋本
体1とキー蓋2が接合することになる。
【0019】そしてこの時、ホーンからの超音波振動は
図2矢印に示すように、2部品の接触部のみならず、キ
ー穴5間のリブを介して他方のエッジ部分2a,2b側
へと伝播され、その振動は従来、2つのエッジ部分2
a,2bの中間の成形品部分2cにおいて共振作用によ
り最大となり得るが、本実施例によれば、各キー穴5は
弾力のある治具本体6の突出部6aによって充満されて
いるために、ホーンからの超音波振動エネルギは成形品
部分2cに伝達される過程において、突出部6a自体の
振動減衰作用によって弱められ、この結果成形品部分2
cへの悪影響、即ち従来発生したクラックや傷の発生は
防止されることになる。
【0020】このように本実施例によれば、キー蓋2に
おいて脆弱な成形品部分2cを形成する各キー穴5に対
して過不足なく係合する突出部6aを具備した、超音波
減衰材料から成る治具3を用いて溶着を行うことによ
り、図4に示すような本治具のない受け部材7のみの支
持による従来の溶着法よりも脆弱部位に対する超音波振
動エネルギの伝播を弱めることができ、従って振動子発
振時間を従来よりも長くしても脆弱部位にクラックや傷
を発生せずに、溶着強度を高めることができる。
【0021】尚、上記実施例は、2つの溶着部位の中間
に、脆弱部位を形成するワークに適用される溶着治具及
び溶着法に関する説明であったが、本発明は当然この実
施例に限定されるものではなく、溶着部位近傍に切り欠
きなどがあるワークの場合に対しても、その切り欠き形
状に相補する突出部を持った常温加硫シリコン樹脂から
成る超音波減衰材料で形成された治具を用意し、この治
具でバックアップしながら溶着すれば良い。
【0022】
【発明の効果】以上本発明によれば、ワークを超音波溶
着する際に、ワークの脆弱部近傍の切り欠きや開口部
に、常温加硫シリコン樹脂から成る超音波減衰材料で形
成された支持部材を係合させてこれを支持しながら超音
波発振することによって、超音波の振動子から脆弱部へ
の超音波振動エネルギが上記支持部材によって吸収さ
れ、脆弱部のクラックや傷の発生が防止される。また、
これに伴って超音波発振時間を増加することができ、溶
着すべきワーク部位の溶着強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波溶着法が適用可能な携帯用
電話器部品及び溶着用治具の外観斜視図である。
【図2】超音波溶着にあたって図1に示した各要素を一
体化した上視図である。
【図3】図2の線A−Aに沿った部品及び治具の断面図
である。
【図4】図3に対応する従来の溶着の際の部品及び治具
断面図である。
【符号の説明】
1…上蓋本体(被溶着ワーク) 1a,1b…溶着プロジェクション(被溶着部位) 2…キー蓋(溶着ワーク) 2a,2b…側方エッジ部(溶着部位) 2c…成形品部分(脆弱部) 3…超音波溶着用治具(支持部材) 5…キー穴(開口部) 6…治具本体 6a…突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉持 一介 神奈川県横浜市緑区川和町654番地 富 士通化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−243370(JP,A) 特開 昭59−66298(JP,A) 特開 平2−74233(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 65/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶着ワークに対して超音波溶着しよう
    とする溶着ワークの溶着部位の近傍、或は溶着部位の間
    に、他のワーク部分よりも脆弱な部分を与える切り欠
    き、或は開口部を有する溶着ワークを超音波溶着する方
    法であって、 超音波溶着の際、上記切り欠き又は開口部に、常温加硫
    シリコン樹脂からなる超音波減衰材料で密に嵌合するよ
    うに形成された支持部材を係合させながら溶着部位に超
    音波振動エネルギを与えるようにされている、ことを特
    徴とする超音波溶着法。
  2. 【請求項2】 溶着部位の近傍に切り欠き、或は開口部
    を持つ溶着ワークを超音波溶着する際に使用される超音
    波溶着用治具であって、常温加硫シリコン樹脂からなる超音波減衰材料で形成さ
    れた 上記溶着ワークを支持可能な治具本体を有し、更に
    該治具本体は、上記切り欠き又は開口部に係合してその
    周囲を支持可能な突出部を有することを特徴とする超音
    波溶着用治具。
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