JP3216633B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3216633B2
JP3216633B2 JP22174999A JP22174999A JP3216633B2 JP 3216633 B2 JP3216633 B2 JP 3216633B2 JP 22174999 A JP22174999 A JP 22174999A JP 22174999 A JP22174999 A JP 22174999A JP 3216633 B2 JP3216633 B2 JP 3216633B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を用いて画像を形成する方法に関し、さらに詳しくは、
接触帯電及び/または圧接現像及び/または圧接転写及
び/または圧接クリーニングを用いて電子写真プロセス
を構成するのに好適な画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プロセスを用いた画像形
成装置では、コロナ帯電やコロナ転写が使われていた
が、その使用にあたりオゾンが発生し環境に対し悪影響
を及ぼしていた。そこで近年、オゾンの発生量を低減す
るために、従来のコロナ帯電やコロナ転写に代わり、接
触帯電や接触転写の使用が検討されている。接触帯電や
接触転写は、有害なオゾンをほとんど発生しないばかり
でなく、コロナ帯電やコロナ転写に比べ低電圧で使用す
ることができ、電源面でも有利となっている。
【0003】例えば、特開平3−293364号公報に
おいては、接触帯電部材に離型性被膜を設け、トナーの
接触帯電部材へのフィルミングを防止し、一方で、ポリ
エステル系の構成成分をNを含む官能基で置換し、か
つ、帯電性の低い流動性向上剤を外添したトナーを用い
てトナーのチャージアップを防止して、トナーのクリー
ニング性を向上し、接触帯電部材へのトナーのフィルミ
ングを防止している。
【0004】しかしながら、上記の従来例では、トナー
の体積平均粒子径が10μm以下と小さいため、流動性
向上の目的でトナーの外添量を2wt%を近くにする
と、クリーニングブレード等の圧接クリーニング部材で
外添剤のみがすり抜けて接触帯電部材に付着し、フィル
ミングが発生しないまでも帯電むらを発生し所望の静電
潜像パターンが得られなくなってしまう。
【0005】また、特開平1−195459号公報にお
いては、疎水性シリカ等の流動性付与剤を外添したトナ
ーを用いて、接触転写に用いる転写ローラーのクリーニ
ング性を向上している。
【0006】しかしながら、非通紙時に圧接転写部材に
接触するトナーは極性が一方のみとは限らず、クリーニ
ングバイアスにより転写ローラーに転移したトナーが次
回通紙時に紙裏汚れとなって転写されてしまう。このよ
うな現象は、トナーの帯電極性だけでなく、トナーの抵
抗が低く電荷注入を受け易い場合にも見られる。
【0007】また、特開平3−121462号公報にお
いては、トナー100重量部に対しシリコーンオイルま
たはシリコーンワニスで処理した微粉末0.05〜3重
量部外添したトナーを用いて、接触転写時の転写中抜け
を抑制している。
【0008】しかしながら、微粉末を2重量部近くする
と、クリーニングブレード等の圧接クリーニング部材で
外添剤のみがすり抜けて接触帯電部材に付着し、フィル
ミングが発生しないまでも帯電むらを発生し所望の静電
潜像パターンが得られなくなってしまう。また、圧接現
像を用いて画像形成を行った場合には、高温高湿下や多
量枚数を印字した際に現像カブリを生じてしまう。
【0009】さらに近年、高解像度化の要求が強くな
り、トナーの小粒径化が進むと共に、現像時の現像空隙
を最小にして現像電極効果を高める一成分非磁性圧接現
像法を用いた画像形成装置が提案されている。
【0010】例えば、特開昭63−279261号公報
においては、小粒径のトナーを用いてもトナーを迅速に
帯電させるトナーの粒度分布構成が、特開平2−262
160号公報においては、8μm以下の50%体積平均
粒子径のトナーを用いて圧接現像により高精細な画像を
形成する方法が、各々記載されている。
【0011】しかしながら、上述の従来例では、5μm
以下の微小トナーや凝集したトナーやトナーから剥離し
た外添剤が、現像部材や潜像担持体に付着しカブリや抜
けとなって画像に現れる。このような現象は、トナーの
帯電状態だけでなく、トナーの抵抗が低く電荷注入を受
け易い場合にも見られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では、
トナーの外添剤の剥離、トナーの流動性、トナーの抵
抗、トナーの離型剤の滲み出し、微小トナーや粗大トナ
ーの存在、等により潜像担持体に圧接された帯電部材や
現像部材や転写部材やクリーニング部材が十分な機能を
果たさず、画質を劣化させ画像形成装置の信頼性を低下
させていた。
【0013】本発明はかかる従来技術を改良するもの
で、その目的とするところは、トナーによる圧接部材へ
の付着やフィルミングを低減し、高解像な画像を安定し
て形成することにある。更に他の目的は、各圧接部分で
トナーの電荷の変動が殆どなく、カブリ等の画質の劣化
を生じにくい画像形成方法を提供することにある。更に
他の目的は、トナーからの異物の滲み出しを低減し、圧
接部材や潜像担持体へのトナーの付着やフィルミングを
低減し、高解像な画像を安定して形成することにある。
更に他の目的は、トナーのクリーニング性を向上し、カ
ブリを低減することにある。更に他の目的は、圧接部材
を用いた、帯電、現像、転写、クリーニングの各プロセ
スにより小型で信頼性の高い画像形成方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の請求項1
記載の画像形成方法は、潜像担持体を所定の電位に帯電
させる帯電部材、前記潜像担持体に光照射して静電潜像
パターンを形成する露光手段、前記潜像担持体に圧接す
るように配設され、バイアスを印可された状態で静電潜
像パターンにトナーを付与して顕像化する圧接現像部
材、前記潜像担持体に圧接するように配設され現像され
た前記トナーをバイアスを印可することにより記録材に
転写する圧接転写部材、を有し、これらの電子写真プロ
セスによって前記記録材上に前記トナーによる画像を形
成する画像形成方法であって、前記トナーの体積抵抗率
が1017Ωcm以上であり、前記トナーの体積平均粒子
径が6〜10μmであり、5μm以下のトナー粒子が1
5個数%以下であることを特徴とする。
【0015】(2)本発明の請求項2記載の画像形成方
法は、前記トナーが、樹脂母粒子に対して荷電制御剤が
1〜5wt%の範囲で内添されていることを特徴とす
る。
【0016】(3)本発明の請求項3記載の画像形成方
法は、前記トナーが、樹脂母粒子に対して着色剤が1〜
10wt%の範囲で内添されていることを特徴とする。
【0017】(4)本発明の請求項4記載の画像形成方
法は、前記トナーが、樹脂母粒子に対して離型剤が1〜
5wt%の範囲で内添されていることを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の上記の構成によれば、トナーの粒度分
布をシャープにして微小トナーや粗大トナーを低減し
て、圧接部からのトナーのすり抜けや圧接部へのトナー
の詰まりやフィルミングを防止すると共に、不良帯電ト
ナーによる現像カブリを低減し転写効率を向上して、高
解像な画像を安定して形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の画像形成方法の実
施例における画像形成装置の断面概観図である。図1に
おいて、潜像担持体1は、導電性の支持部2の上に有機
または無機の光導電性を有する感光層3を形成したもの
である。この潜像担持体1に対して、バネ等の弾性体に
懸架された帯電ローラーや自身が弾性を持つ帯電ブレー
ド等の帯電部材4を、数gf/mm程度の軽荷重で圧接
した状態で、帯電バイアス印加手段5により帯電部材4
に電圧を印加して感光層3を所定の電位に帯電する。こ
うして潜像担持体1を帯電させた後、レーザーやLED
等の光源6から出た光を、複数のレンズ及びポリゴンス
キャナーを用いた走査光学系やファイバーアレーを用い
た等倍結像光学系等の結像光学系7を通して感光層3に
画像に応じて選択的に光照射する露光手段8により、潜
像担持体1上に電位コントラストを得て静電潜像パター
ンを形成する。
【0020】一方、現像装置9はトナー10を搬送し現
像するものであって、トナー10を搬送する現像部材1
1は、シャフト12の外周に導電性の弾性体13を同心
円状に配設したもので、供給部材14により現像部材1
1近傍に供給されたトナー10を現像部材11上に保持
し、非磁性または磁性の金属や樹脂で構成される板状の
規制部材15で適量に薄層規制し、現像部材11を回転
させて薄層のトナー10を搬送し現像部に供給するもの
である。現像部材11は潜像担持体1に対して所定の圧
力で押圧されており、潜像担持体1と現像部材11とが
接触する現像部にトナー10が搬送されると、潜像担持
体1の電位コントラスト及び現像バイアス印加手段16
による現像電界に応じて帯電したトナー10が潜像担持
体1に転移し静電潜像パターンが顕像化される。尚、シ
ール部材17が現像装置9の開口部に配設され、シール
部材17を現像部材11に対して軽く接触させることに
より、現像後のトナーの落下や現像装置9の内部からの
トナーの飛散を防止している。
【0021】さらに、潜像担持体1上に現像されたトナ
ー10は、潜像担持体1に対してバネ等の弾性体に懸架
され数gf/mm程度の軽荷重で圧接された転写ローラ
ーや転写ベルト等の転写部材18に、転写バイアス印加
手段19により転写部材18に電圧を印加して記録材2
0上に転写される。記録材20上に転写されたトナー
は、熱や圧力により記録材20に定着され所望の画像が
得られる。転写終了後、潜像担持体1は回転してクリー
ニング装置21に至り、すくいシート22を潜像担持体
1に軽接触させてトナーの飛散を防止しながら、樹脂ブ
レード等で形成され潜像担持体1に圧接されるクリーニ
ング部材23により潜像担持体1上に付着した転写残り
トナーや異物を除去し、除電装置24により潜像担持体
1上の不要な電荷を除去した後、再び帯電されて上記の
プロセスを繰り返して画像を連続形成する。クリーニン
グ装置21で回収されたトナーを再び現像装置9へ送り
込みトナーのリサイクルを行っても良い。
【0022】ここで、帯電部材4についてさらに詳しく
説明する。帯電部材4は、金属のシャフトに導電性ゴム
層を設け、導電性ゴム層の外周に高抵抗層を設けた2層
型ローラーを線圧数gf/mmで潜像担持体1に圧接接
触させ、放電または電荷注入を用いて潜像担持体1を所
定の電位に帯電させるものである。帯電バイアスは、例
えば潜像担持体1を−600Vに帯電させる場合には、
この電圧に放電開始電圧−570Vをたした−1170
Vを印加し、交流成分を重畳する場合には、前述の直流
成分に±600V前後の交流電圧を重畳する。また、帯
電部材4は、潜像担持体1と同周速で回転させても、異
周速で回転或いは固定しても良い。さらに、帯電部材4
は、トナーの外添剤を付着しにくいことは云うまでもな
く、潜像担持体1を汚染しないこと、粘着しにくいこ
と、摩耗しにくいこと、表面が平滑で潜像担持体1との
接触が良好なこと、等の特性が必要である。
【0023】この他、単層の導電性ゴム層に表面に近付
くに従って抵抗が大きくなるような抵抗分布を持たせた
単層の弾性導電性ローラーや、上記の抵抗層以外に滲み
出し防止層、抵抗調整層、保護層、等を設けた弾性導電
性多層ローラーや、抵抗変化の少ない発泡体を用いた弾
性導電性ローラーや、金属薄板状に抵抗性樹脂層を形成
したフィルム状の弾性体や、抵抗性樹脂で形成した弾性
導電性フィルムや、ファーブラシ等の弾性導電性ブラシ
を用いると、潜像担持体1を所定の電位に帯電すること
ができる。特に、帯電部材4の抵抗については、図2の
測定方法による抵抗値で、106〜109Ωとすると、高
温高湿から低温低湿にいたる各環境において、潜像担持
体1にピンホールが発生してもピンホールに過電流が流
れず、帯電の時定数からも十分な帯電時間を確保して帯
電むらの少ない帯電を行うことができる。
【0024】図2のローラー抵抗測定法について説明す
る。ローラー25は、両軸端に各500gfの加重で導
電板26に押圧されており、ローラー25の軸と導電板
26との間に抵抗計27が接続されローラー25の抵抗
を測定するものである。但し、抵抗測定時の印加電圧は
10VDCである。
【0025】次に、現像部材11についてさらに詳しく
説明する。現像部材11は、少なくとも表面に弾性を持
たせて潜像担持体1に対して0.5〜10gf/mmの
線圧で圧接するもので、金属のシャフトに導電性ゴム層
を設けた弾性導電性ローラーが、潜像担持体1との圧接
状態を一定に保つ観点から好ましい。現像バイアスは、
例えば潜像担持体1の非露光部電位が−600V、露光
部電位が−100Vの場合には、この中間の電圧を印加
し、非磁性トナーを用いる場合には−200Vから−3
00V、磁性トナーを用いる場合には−250Vから−
450Vの直流現像バイアス電圧を印加し、交流成分を
重畳する場合には、前述の直流成分に±500V前後で
1kHz前後の交流電圧を重畳する。また、現像部材1
1は、潜像担持体1に対して周速比をつけて回転させ
て、非画像部へのカブリを防止し、飽和現像量を所定値
以下にすることが望ましい。さらに、現像部材11は、
トナーの外添剤の付着性を下げてトナーの帯電を安定に
行うこと、トナーを所定の極性に帯電させる摩擦帯電列
であること、トナーの搬送性が安定なこと、トナーを汚
染しないこと、潜像担持体1を汚染しないこと、粘着し
にくいこと、摩耗しにくいこと、表面が平滑でトナーを
介しての潜像担持体1との接触が良好なこと、等の特性
が必要である。
【0026】現像部材としては、単層の弾性導電性ロー
ラーの他、摩擦帯電層、磁界発生層、滲み出し防止層、
抵抗調整層、保護層、等を設けた弾性導電性多層ローラ
ーや、ファーブラシ等の弾性導電性ブラシを用いると、
潜像担持体1と安定な接触状態を維持し、高解像な画像
を形成することができる。尚、トナーの供給性により印
字履歴ゴーストが出る場合には、現像後の位置で現像部
材11にトナーの供給及び剥離を行う弾性供給ローラー
を接触させて対処したり、規制部材15または供給部材
14にトナーの供給及び帯電を促進するバイアス電圧を
印加するか現像部材11と同電位にすることにより対処
することができる。
【0027】現像部材11に供給されたトナーは規制部
材15下を通過することにより均一に1〜2層(トナー
の体積平均粒子径は数μmから10μm程度であるから
トナー層の厚みは10μm前後である)に摩擦帯電及び
薄層化され、現像部に搬送され、現像バイアス電圧に応
じて静電潜像パターンを所定の現像トナー量で顕像化す
る。正常に現像バイアス電圧が印加され、かつ現像遅れ
が生じないように、かつ現像電極効果により高解像な印
字を実現するために、現像部材11の抵抗は、現像ニッ
プ部が約1mm程度で現像時間も短いため、図2のロー
ラー抵抗測定法で、現像電流を流すのに十分小さな時定
数が必要であり、20PPM程度までの印字スピードを
実現するためには、109 Ω以下の抵抗を有することが
望ましい。但し、これ以上の抵抗を有する高抵抗または
絶縁性のトナー担持体においても、トナー担持体の除電
機構を付加することにより、印字を継続することができ
るので、抵抗はこれに限定されない。
【0028】次に、転写部材18についてさらに詳しく
説明する。転写部材18は、金属のシャフトに導電性発
泡体層を設けた弾性導電性ローラーを用い、線圧数gf
/mmで潜像担持体1に記録材20を介して安定に圧接
させるものである。転写バイアスは、例えば+600V
から+2000Vを印加し、転写部材18が直接潜像担
持体1に接触する状態では転写バイアスを切るか、例え
ば−800V程度のクリーニングバイアスを印加する。
また、転写部材18は、潜像担持体1と略同周速で回転
させる。さらに、転写部材18は、トナーを付着しにく
いことは云うまでもなく、潜像担持体1を汚染しないこ
と、粘着しにくいこと、摩耗しにくいこと、表面が均質
かつ柔軟で潜像担持体1との接触が良好なこと、等の特
性が必要である。
【0029】転写部材としてはこの他、スキン付きの導
電性発泡体を用いた単層の弾性導電性ローラーや、滲み
出し防止層、抵抗調整層、保護層、等を設けた多層の弾
性導電性多層ローラーを用いると、潜像担持体1に記録
材20を密着させてトナー飛散や中抜けの無い高解像な
転写画像を得ることができる。特に、転写部材18の抵
抗については、図2の測定方法による抵抗値で、105
〜108Ωとすると、高温高湿から低温低湿にいたる各
環境において、転写の時定数からも十分な転写時間を確
保して良好な転写を行うことができ、転写バイアスを出
来るだけ低電圧にして転写による静電潜像パターンに起
因するメモリの発生を低減することが出来る。但し、転
写バイアスの印加方法については、上記の定電圧を印加
する方法に限らず、定電流を印加する方法であっても良
い。
【0030】次に、クリーニング部材23についてさら
に詳しく説明する。クリーニング部材23は、ウレタン
樹脂等のブレードを潜像担持体1に対して1〜40gf
/mmの線圧で稜線を均一に圧接させて異物を機械的に
除去するものである。クリーニング部材23からのトナ
ーや外添剤等のすり抜けを低減するためには、クリーニ
ング部材23の稜線精度や当接角度や当接圧力が重要で
あるが、稜線精度は、数μm程度に、当接角度は潜像担
持体1の当接部での接線に対して10〜45度に、当接
圧力は、2〜10gf/mm前後にするのが好ましい。
【0031】以上に述べた画像形成方法については、現
像装置9について現像部材11が潜像担持体1に圧接さ
れた圧接現像を用いたものであるが、以下に現像部材1
1が潜像担持体と非接触に配設された非接触現像を用い
た画像形成方法について説明する。
【0032】図8は本発明の画像形成方法の他の実施例
における画像形成装置の断面概観図である。図1と略同
一機能同一名称の部材には同一番号を付して説明を省略
する。現像装置9はトナー10を搬送し現像するもので
あって、トナー10を搬送する現像部材11は、非磁性
で円筒状のスリーブ81に磁界発生手段である多極永久
磁石(マグネットロール82)を内包し、潜像担持体1
に対して50μmから500μmの間隙をおいて配設し
たもので、磁性を有するトナー10を現像部材11上に
保持し、非磁性または磁性の金属や樹脂で構成される板
状の規制部材15で適量に薄層規制し、現像部材11を
回転させて薄層のトナー10を現像部に供給するもので
ある。なお、マグネットロールは回転させても固定して
も良い。このような現像装置を用いることにより、現像
時のカブリを低減するとともに現像部材11による潜像
担持体1の汚染劣化を防止することができる。
【0033】以下、上述した画像形成装置を用いて画像
形成を行い、その際に用いたトナーについて更に詳細に
説明する。
【0034】(実施例1)図8に示した画像形成装置を
用いて画像形成を行った。
【0035】トナーの外添剤量を変化させると、トナー
の流動性が大きく変化する。図3に外添剤量を変化させ
た時の転写バイアスと圧接転写での転写効率との関係を
示す。外添剤量を増加することにより、高い転写効率の
得られる電圧範囲を広くとれ、転写時のトナー飛散を小
さくすることができる。しかるに、転写プロセスではト
ナーの流動性を上げることにより、転写バイアス電圧が
変動しても高い転写効率が確保でき、転写部材の抵抗ば
らつきも吸収することができた。ところが、流動性の高
すぎるトナーや外添剤が分離し易いトナーは、クリーニ
ング部材をすり抜け易いため、印字枚数を重ねる毎に接
触帯電部材へ外添剤等の異物が付着して、局所的に帯電
電位の高い部分や未帯電の部分ができてしまった。
【0036】図4に外添剤量を変化させた時の印字枚数
と帯電むらに起因するカブリ量(潜像担持体上)との関
係を示す。図4から外添剤量が1.6wt%を越える
と、数百枚印字しただけで局所的に帯電むらを生じて逆
極性トナーの付着と予想されるカブリを発生してしまっ
た。このカブリトナーは転写されず、転写効率を劣化さ
せてしまう。このカブリは、クリーニング部材をすり抜
けた微小な外添剤が接触帯電部材に静電付着したために
起こったもので、外添剤の量には上限があることが判明
した。また、外添剤量を1.6wt%を越えると定着時
に静電オフセットが発生し、このため画像にはゴースト
状の汚れが発生した。以上のことから外添剤量を0.4
〜1.6wt%にすることにより、転写バイアス変動に
余裕があり、かつ、印字を重ねても帯電むら、定着時の
静電オフセットを発生することなく画像形成を行うこと
ができることが判明した。
【0037】(実施例2)図1に示した画像形成装置を
用いて、トナーの外添剤量を変化させて画像形成を行っ
た。画像形成を行った環境は、常温常湿(25℃、50
%)、低温低湿(10℃、15%)、高温高湿(35
℃、65%)とした。トナーの外添剤量と現像カブリ量
の関係を図9に示す。温度湿度が高くなるほど現像カブ
リ量は増加し、全環境を通じカブリ許容値を満足したの
は、外添剤量1.2wt%以下であった。以上のことか
ら、接触帯電及び圧接現像及び圧接転写及び圧接クリー
ニングを用いる場合、外添剤量を0.4〜1.2wt%
にすることにより、転写バイアス変動に余裕があり、印
字を重ねても帯電むらや現像カブリが発生することなく
画像形成を行うことができることが判明した。
【0038】(実施例3)図1に示した画像形成装置を
用いて画像形成を行った。
【0039】外添剤の種類をA、B、C、Dとして、外
添剤量と現像カブリ量との関係を図5に示す。外添剤A
は、1次粒子平均径が約10nmの疎水性シリカで、外
添剤Bは、1次粒子平均径が約16nmのAと同様な材
質の疎水性シリカで、外添剤Cは、1次粒子平均径が約
16nmの疎水性シリカで特に疎水化率の高いもので、
外添剤Dは、1次粒子平均径が約7nmの疎水性シリカ
で疎水化率が低いものである。1次粒子平均径が10n
m以上の疎水性シリカを1.2wt%以下の範囲でトナ
ー用樹脂母粒子に外添することにより、印字初期での現
像カブリ量を極小に押さえることができた。
【0040】このように、外添剤量を0.4〜1.2w
t%、外添剤の1次粒子平均径を10nm以上として圧
接現像を用いて画像形成を行ったところ、転写バイアス
変動に余裕があり、帯電むらや現像カブリが発生しない
印字を得ることができた。また、印字を重ねても外添剤
のトナー母粒子への付着状態は一定に保たれ、外添剤の
トナー母粒子への埋め込み等は見られず、印字を重ねる
ことによる画像の劣化も認められなかった。以上のこと
から、外添剤量を0.4〜1.2wt%、外添剤の1次
粒子平均径を10nm以上とすることにより、転写効率
が高く、帯電むらやカブリの発生しない印字を継続して
行えることが判明した。
【0041】(実施例4)疎水性シリカ(商品名R97
2、R974、R202、R812:以上日本アエロジ
ル社製、商品名TS720、TS530:以上CABO
T社製)を0.4〜1.2wt%外添したトナーを用い
常温常湿下(25℃、50%)で図1に示す画像形成装
置で画像形成を行った。疎水性シリカの仕様と3000
枚印字の結果を表1に示す。疎水化処理したシリカ微粉
末を0.4〜1.2wt%外添したトナーを用いること
により、印字初期ではカブリの少ない、高転写効率の鮮
明な画像が得られた。しかし、3000枚印字後では、
R972、R974、R202、TS720、TS53
0を用いた場合は、カブリの少ない高転写効率の鮮明な
画像が得られたが、R812については、転写効率の低
下が認められ鮮明な画像を得ることができなかった。3
000枚印字後のR812を外添したトナーの表面を観
察したところ外添剤の埋没が認められた。このことから
も、疎水性シリカに代表され通常使用される外添剤につ
いて、外添剤の一次平均粒子径が10nm以下である
と、印字枚数を重ねるに従って外添剤の埋没によるカブ
リが増大しそれに伴い転写効率も低下するため、外添剤
の一次平均粒子径は10nm以上が好ましいことが判明
した。
【0042】
【表1】
【0043】上表中 ○…良好、△…実使用上問題なし、×…使用困難。
【0044】(実施例5)疎水性シリカ(商品名R97
2、R974、R202、R812:以上日本アエロジ
ル社製、商品名TS720、TS530:以上CABO
T社製)を0.4〜1.2wt%外添したトナーを用い
低温低湿(10℃、15%)、高温高湿(35℃、65
%)下で図1に示す画像形成装置で画像形成を行った。
【0045】低温低湿下では、いずれのトナーもカブリ
の許容値を満足したが、高温高湿下では、疎水性シリカ
の種類による若干の差はあるものの、0.4〜1.2w
t%の範囲で外添したトナーについてはカブリの許容値
を満足したが1.2wt%を越える量を外添したトナー
はカブリの許容値を満足することができなかった。一
方、R202、TS720については、0.4〜1.2
wt%の範囲で外添したトナーは、全てカブリの許容値
を満足し、他の外添剤と比較して、カブリの量は少なか
った。
【0046】(実施例6)図1に示した画像形成装置を
用いて画像形成を行った。
【0047】トナーの抵抗は、トナーを所定の極性に摩
擦帯電させ、トナーの電荷をリークしないために重要で
あり、特に、圧接現像部や圧接転写部における10V/
μm以上の電界でトナーに電荷が注入されトナーの極性
が反転しないことが重要である。図6にトナーの体積抵
抗と現像カブリ量及び転写効率との関係を示す。図6か
ら、トナーの体積抵抗率を1017Ωcm以上とすること
により、現像カブリ量を低減でき、かつ、転写効率を9
5%以上の高転写効率にすることができた。また、潜像
担持体上に不要に残留するトナーが低減し、潜像担持体
に圧接された部材へのトナーや外添剤の付着も見られな
かった。以上のことから、トナーの体積抵抗率を1017
Ωcm以上とすることにより、現像カブリ量を低減で
き、かつ、転写効率を95%以上の高転写効率にできる
ことが判明した。
【0048】但し、トナーの体積比抵抗はトナーを厚さ
0.5mmのペレットに圧粉成形し、上下に電極を載
せ、1Kg/cm2の荷重を印加した状態で電圧250
Vを印加したときの充電電流を含まない飽和時の電流値
を求め、体積抵抗値に換算したものである。尚、測定は
窒素雰囲気に置換した乾燥デシケータ内で行った。
【0049】(実施例7)図1に示す画像形成装置を用
いて画像形成を行った。
【0050】トナーに添加される荷電制御剤について述
べる。荷電制御剤を添加することにより、トナーの帯電
の立ち上がりは改善され1枚の印字の先端と後端におけ
る画像濃度差は少なくなる。しかし、荷電制御剤は、含
金属染料が多く用いられるため、トナーの抵抗を低下さ
せてしまう。
【0051】荷電制御剤量と帯電の立ち上がり性、体積
抵抗率の関係を図10に示す。ここで、帯電の立ち上が
り性を示す指標として、A4紙にベタ黒画像を得るため
に現像を行った際の先端の現像量Msと後端の現像量M
eの比(Me/Ms)を用いた。つまり、Me/Msが
1に近いほど帯電の立ち上がりが良く、逆にMe/Ms
が1から離れているほど、先端部と後端部でのトナー端
持体上のトナーの帯電状態が異なることを示し、帯電の
立ち上がりが悪いと言える。先端と後端の画像差が識別
されない状態を得るためには、Me/Msが0.8以
上、望ましくは0.9以上となることが必要である。先
に述べたとおり低現像カブリと高転写効率を得るために
は、トナーの体積抵抗率を1017Ωcm以上とする必要
があり、荷電制御剤を5wt%以下の範囲で内添するこ
とが望ましい。また、1枚の印字中の先端と後端の画像
濃度差が識別されない状態を得るためには荷電制御剤を
1wt%以上内添することが必要である。以上のことか
ら、荷電制御剤量を1〜5wt%としたところ、先端と
後端の画像濃度差が識別されず、低現像カブリ、高転写
効率で画像形成を行うことができた。以上のように、荷
電制御剤量を1〜5wt%とすることにより1017Ωc
m以上のトナーの体積抵抗率を確保し、画像濃度が均一
で、現像カブリが少なく、転写残りの少ない画像形成を
行うことができることが判明した。
【0052】(実施例8)荷電制御剤(商品名Bont
ron S−34:オリエント化学製、商品名AIZE
N スピロンブラツク、T−95、T−77:以上保土
ケ谷化学製、Kayacharge N−3、T−2:
以上日本化薬製)を樹脂母粒子に対して1〜5wt%添
加したトナーで図1に示す画像形成装置を用いて画像形
成を行った。何れのトナーにおいても1枚の印字におい
て先端と後端で画像濃度差がなく、カブリが少なく、高
転写効率の鮮明な画像を得ることができた。前述の荷電
制御剤を樹脂母粒子に対し7wt%添加したトナーで図
1に示す画像形成装置を用いて画像形成を行った。この
とき、トナーの体積抵抗率は1015から1016Ωcm前
後に低下しており、何れのトナーにおいても1枚の印字
において先端と後端で画像濃度差がなかったが、カブリ
や転写不良が発生し、鮮明な画像を得ることができなか
った。
【0053】(実施例9)図1に示す画像形成装置を用
いて画像形成を行った。
【0054】トナーに添加される着色剤について述べ
る。トナーに着色性を持たせる着色剤についても、カー
ボンブラック等が多く用いられるため、トナーの抵抗を
低下させてしまう。着色剤の量とトナーの体積抵抗率、
画像濃度の関係を図11に示す。着色剤の量は、画像濃
度1.2以上得るためには樹脂母粒子に対し0.5wt
%以上、画像濃度1.4以上得るためには1wt%以上
添加する必要があることがわかった。また、トナーの体
積抵抗率を1017Ωcm以上とするためには、着色剤を
10wt%以下の範囲で内添することが望ましい。以上
のことから、着色剤量を0.5〜10wt%としたとこ
ろ、画像濃度1.2が得られ、低現像カブリ、高転写効
率で画像形成をすることができた。また、着色剤量を1
〜10wt%としたところ、画像濃度1.4が得られ、
低現像カブリ、高転写効率で画像形成をすることができ
た。以上のことから、現像カブリを低減し、転写効率を
向上させる上では、トナーの樹脂母粒子の着色剤の量は
1〜10wt%が好ましいことが判明した。
【0055】(実施例10)着色剤としてカーボンブラ
ック(商品名PRINTEX:デグサ社製、MOGU
L:CABOT社製)を樹脂母粒子に対し0.5wt%
添加したトナーを図1に示した画像形成装置を用いて画
像形成を行った。何れのトナーを用いた場合も画像濃度
1.2程度で、カブリがなく、高転写効率の鮮明な画像
を得ることができた。また、PRINTEX、MOGU
Lを樹脂母粒子に対し1wt%添加したトナーでも同様
に図1に示した画像形成装置で画像形成を行った。何れ
のトナーを用いた場合も画像濃度1.4以上で、カブリ
がなく、高転写効率の鮮明な画像を得ることができた。
さらに、PRINTEX、MOGULを樹脂母粒子に対
し10wt%添加したトナーでも同様に図1に示した画
像形成装置で画像形成を行った。何れのトナーを用いた
場合も画像濃度1.4以上で、カブリがなく、高転写効
率の鮮明な画像を得ることができた。しかし、PRIN
TEX、MOGULを樹脂母粒子に対し12wt%添加
したトナーでも同様に図1に示した画像形成装置で画像
形成を行ったところ、何れのトナーを用いた場合も画像
濃度1.4以上は得られたものの、トナーの体積抵抗率
は1016Ωcm前後に低下しており、カブリや転写不良
が発生し、鮮明な画像を得ることができなかった。
【0056】(実施例11)図1に示す画像形成装置を
用いて画像形成を行った。
【0057】トナーに添加される離型剤について述べ
る。トナー中に含まれる離型剤は、トナーの定着時のオ
フセット性を向上するのに重要であるが、トナーが現像
部や転写部やクリーニング部において圧接状態を受け続
けると離型剤の滲み出しが発生し、潜像担持体や現像部
材に固着しフィルミングを発生してしまう。特にポリエ
ステル系のトナーでは離型剤が非相溶な場合が多く、外
添量を下げた場合の方がトナー母粒子が直接潜像担持体
等と接触する確率が高いため、離型剤によるフィルミン
グは発生し易い。但し、他のトナー用樹脂の場合も同様
な現象は確認される。
【0058】図7に、トナー樹脂母粒子に内添される離
型剤量と潜像担持体及び現像部材のフィルミングを起こ
すまでの耐久印字枚数との関係を示す。離型剤の樹脂母
粒子に対する内添量を5wt%以下にすることにより、
現像部材や潜像担持体へのトナーのフィルミングを防止
して、装置寿命を長くすることができ、装置の信頼性を
向上することができた。さらに、離型剤の樹脂母粒子に
対する内添量を3wt%以下にすることにより、圧接現
像部材や潜像担持体や圧接クリーニング部材を装置寿命
に近くすることができ、従来装置の信頼性の低下を防ぐ
ため使い捨てにされていた部材を不要に廃棄しなくても
よかった。
【0059】また、離型剤量と記録材に転写された転写
画像の中抜けの関係が確認された。転写画像の中抜けと
は、トナーと潜像担持体との間で密着が発生し記録材へ
の移行が阻害され、極端な場合、密着が強固な部分が全
く転写せずトナー画像が欠損する現象のことである。中
抜けは転写時の加圧力が大きいと生じやすく、つまり、
転写材の潜像担持体への加圧力が必要以上大きかった
り、記録材として厚紙を使用した場合に生じやすい。従
って、トナーに添加する離型剤量を増やすことによりト
ナー間の凝集力を高め、トナーと潜像担持体の密着力に
打ち勝ち、中抜けを低減することができる。離型剤量と
中抜けの関係を表2に示す。転写画像の中抜けを低減す
るためには、離型剤をトナー樹脂母粒子に1wt%以
上、望ましくは2wt%以上内添する必要がある。以上
のことから、離型剤量を1〜5wt%好ましくは2〜5
wt%とすることにより、トナーのフィルミングや転写
画像の中抜けを防止することができることが判明した。
【0060】
【表2】
【0061】上表中 A…低分子量ポリプロピレン、B…低分子量ポリエチレ
ン、C…カルナバワックス。 ○…中抜けなし、△…若干の中抜け(実使用上問題な
し)、×…中抜けあり。
【0062】(実施例12)図1に示す画像形成装置を
用いて画像形成を行った。
【0063】トナーの形状因子について述べる。トナー
の体積平均粒子径は、画像形成装置の高解像化にともな
い小粒子径化しているが、300DPI相当の集中型グ
レースケールにより面積階調性を出すためには、トナー
の体積平均粒子径は12μm前後のトナーが、600D
PI相当の集中型グレースケールにより面積階調性を出
すためには体積平均粒子径が10μm以下の微小トナー
が必要である。接触帯電部材及び圧接現像部材及び圧接
転写部材及び圧接クリーニング部材を有する画像形成装
置においても、600DPI相当の画像を形成するため
には、各プロセスの接触化による高解像化のみならず、
トナーの体積平均粒子径を6〜10μmに小粒子径化す
ることが必要である。ところが、トナーを小粒子径化す
ると、トナーの粒度分布が広くなってしまい、微小トナ
ーによるすり抜け、微小トナーの帯電不良、粗大トナー
の詰まり、等によるカブリやトナー飛散やスジを発生し
てしまった。
【0064】トナーの体積平均粒子径、粒度分布と階調
性、カブリ、フィルミングの関係を表3に示す。トナー
の粒度分布について検討した結果、5μm以下のトナー
粒子を15個数%以下、かつ、12.7μm以上のトナ
ー粒子を5個数%以下とすることにより、圧接部からの
トナーのすり抜けや圧接部へのトナーの詰まりやフィル
ミングを防止すると共に、不良帯電トナーによる現像カ
ブリを低減し転写効率を向上して、高解像な画像を安定
して形成することができることが判明した。このような
粒度分布のトナーを得るためには、トナーの分級条件を
きびしくし、上下の粒径カットが必要になるため、トナ
ーの収率は幾分低下するが、不良とされたトナーを再使
用して粉砕、分級することによりトナーコストの上昇は
低く押さえることができた。
【0065】
【表3】
【0066】上表中 ○…良好、△…実使用上問題なし、×…使用困難。
【0067】尚、本発明に用いるトナーの組成は、以下
〜を主成分として構成(非磁性トナー)され、磁性
トナーの場合にはを含む構成となる。また、トナーの
製造方法は、粉砕法でも重合法でも良い。
【0068】バインダーレジン(樹脂) ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチ
レン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、マレ
イン酸樹脂、クマロン酸樹脂、塩素化パラフィン、キシ
レン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、これらの2種以上が適宜混合されたもの。
【0069】着色剤 カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグ
ロシン系染料、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、
トリスアゾ系染顔料、オイルブラック、アゾオイルブラ
ック、これらの2種以上が適宜混合されたもの。
【0070】流動化剤(外添剤) 表面を疎水化処理したSiO2やTiO2やAl23等の
無機酸化物、SiC等の無機微粒子、ステアリン酸亜鉛
等の金属石鹸、これらの2種以上が適宜混合されたも
の。
【0071】離型剤 低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン、等の合成ワ
ックス類、キャンデリラワックス、カルナバワックス、
ライスワックス、木ろう、ホボバ油、等の植物系ワック
ス類、みつろう、ラノリン、鯨ろう、等の動物系ワック
ス類、モンタンワックス、オゾケライト、等の鉱物系ワ
ックス類、硬化ひまし油、ヒドロキシステアリン酸、脂
肪族アミド、フェノール脂肪酸エステル、等の油脂系ワ
ックス類、これらの2種以上が適宜混合されたもの。
【0072】荷電制御剤 トナーが正帯電性の場合には電子供与性物質を用い、ニ
グロシン系染料、脂肪酸金属塩、第4級アンモニウム
塩、ベンゾチアゾール誘導体、グアナミン誘導体、ジブ
チルチンオキサイド、含窒素化合物等を用いることがで
きる。
【0073】トナーが負帯電性の場合には電子受容性物
質を用い、アゾ系等の含金属染料、塩素化パラフィン、
塩素化ポリエステル、アルキルサリチル酸の金属錯体、
ジカルボン酸の金属錯体、多環体サリチル酸金属塩等を
用いることができる。
【0074】磁性粉 Fe、Ni、Co、Cr、Mn、のうち少なくとも一種
類の元素を含有する磁性材料、例えば、γ−Fe23
BaO−6Fe23、Ni−Co、Co−Cr、Mn−
Al等。
【0075】以上、実施例を述べたが、本発明の画像形
成方法は、磁性トナー、非磁性トナーを問わず、潜像担
持体に圧接するプロセス(帯電、現像、転写、クリーニ
ングの各プロセス)を含む画像形成方法において、トナ
ーの外添剤の量を所定範囲にすること、トナーの抵抗を
所定値以上にすること、トナーの離型剤の量を所定範囲
にすること、トナーの粒径分布を所定範囲にすること、
の何れかにより高解像の画像を安定して形成することが
できるが、これらの条件をそれぞれ満たせば更に高解像
な画像を安定して形成することができる。尚、本発明は
以上の実施例のみならず、広く電子写真プロセスを用い
た画像形成装置に応用することができ、特にプリンター
や複写機やファクシミリやディスプレーに応用すれば有
効である。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、トナ
ーによる圧接部材への付着やフィルミングを低減し、高
解像な画像を安定して形成でき、各圧接部分でトナーの
電荷の変動が殆どなく、カブリ等の画質の劣化を生じに
くい画像形成装置を提供することができる。また、帯
電、現像、転写、クリーニングの各プロセスの信頼性を
高め、小型で長寿命の画像形成装置を提供することがで
きるという効果を有する。
【0077】
【0078】
【0079】また、トナーの抵抗を高めることにより、
圧接現像または圧接転写での高電界下でもトナーの電荷
が失われず所定極性を保つことができ、現像効率、転写
効率を高め、現像でのカブリや転写での飛散を低減し高
解像な画像を安定して形成することができるという効果
を有する。
【0080】さらに、トナーの離型剤の量を所定量以下
にすることにより、圧接部分に起因するトナーのフィル
ミングを防止し、転写工程で生ずる中抜け現象を抑制し
て、高解像な画像を安定して形成することができるとい
う効果を有する。
【0081】さらにまた、トナーの粒度分布をシャープ
にして微小トナーや粗大トナーを低減して、圧接部から
のトナーのすり抜けや圧接部へのトナーの詰まりやフィ
ルミングを防止すると共に、不良帯電トナーによる現像
カブリを低減し転写効率を向上して、高解像な画像を安
定して形成することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の実施例における画像形
成装置の断面概観図である。
【図2】ローラーの抵抗測定法を示す図である。
【図3】本発明の実施例における外添剤量を変化させた
時の転写バイアスと圧接転写での転写効率との関係を示
す図である。
【図4】本発明の他の実施例における外添剤量を変化さ
せた時の印字枚数と帯電むらに起因するカブリ量(潜像
担持体上)との関係を示す図である。
【図5】本発明の更に他の実施例における外添剤量と現
像カブリ量との関係を示す図である。
【図6】本発明の更に他の実施例におけるトナーの体積
抵抗と現像カブリ量及び転写効率との関係を示す図であ
る。
【図7】本発明の更に他の実施例におけるトナー樹脂母
粒子に内添される離型剤量と潜像担持体及び現像部材の
フィルミングを起こすまでの耐久印字枚数との関係を示
す図である。
【図8】本発明の画像形成方法の他の実施例における画
像形成装置の断面概観図である。
【図9】本発明の他の実施例における外添剤量と現像カ
ブリ量との関係を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例における荷電制御剤量と
帯電の立ち上がり性、体積抵抗率の関係を示す図であ
る。
【図11】本発明の他の実施例における着色剤量と画像
濃度、体積抵抗率の関係を示す図である。
【符号の説明】 1 潜像担持体 5 帯電部材 8 露光手段 10 トナー 11 現像部材 18 転写部材 20 記録材 23 クリーニング部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/097

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体を所定の電位に帯電させる帯
    電部材、前記潜像担持体に光照射して静電潜像パターン
    を形成する露光手段、前記潜像担持体に圧接するように
    配設され、バイアスを印可された状態で静電潜像パター
    ンにトナーを付与して顕像化する圧接現像部材、前記潜
    像担持体に圧接するように配設され現像された前記トナ
    ーをバイアスを印可することにより記録材に転写する圧
    接転写部材、を有し、これらの電子写真プロセスによっ
    て前記記録材上に前記トナーによる画像を形成する画像
    形成方法であって、 前記トナーの体積抵抗率が1017Ωcm以上であり、前
    記トナーの体積平均粒子径が6〜10μmであり、5μ
    m以下のトナー粒子が15個数%以下であることを特徴
    とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記トナーが、樹脂母粒子に対して荷電
    制御剤が1〜5wt%の範囲で内添されていることを特
    徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記トナーが、樹脂母粒子に対して着色
    剤が1〜10wt%の範囲で内添されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】前記トナーが、樹脂母粒子に対して離型剤
    が1〜5wt%の範囲で内添されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2または請求項3記載の画像形
    成方法。
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