JP2006221034A - 画像形成装置 - Google Patents

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Koji Fukushima
浩次 福島
Masabumi Koakutsu
正文 小圷
Naoki Onishi
直樹 大西
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Abstract

【課題】 画像メモリによる画像間濃淡差の少ない画像を安定して形成することのできる低コストの画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 感光体ドラム11,12,13,14上に形成されたトナー像を該感光体ドラムとの間に挟み込み転写バイアスの作用により該トナー像を所定の被転写面に転写する一次中間転写ドラム51,52と、設定された電圧値の電圧を発生し、発生した電圧を上記転写バイアスとして一次中間転写ドラム51,52に印加する定電圧電源81と、定電圧電源81に、1枚または複数枚のシート状の記録媒体Pに画像形成を行うことを指示するジョブに基づき画像形成を行う記録媒体Pの、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を設定する電圧設定部82とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置、例えば複写機やプリンタ等において、帯電手段により感光体の表面を所定の電位に帯電し、露光手段により画像データに基づく露光光をその感光体表面に照射して感光体上に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像手段によりトナーで現像してトナー像とし、そのトナー像を転写手段により最終的に記録媒体に転写し、トナー像の転写を受けた記録媒体を加熱定着することにより定着トナー画像を得る方式のものが広く用いられている。
従来、この方式の画像形成装置の帯電手段および転写手段にはバイアス電源として直流に交流を重畳した電源が多用されているが、近年、この画像形成装置の分野でも低コスト化の要求が高まり、従来帯電手段および転写手段のバイアス電源として用いられてきたコストの嵩む交流重畳直流電源に代わって、交流を重畳しない低コストの直流電源が用いられるようになりつつある。
バイアス電源として直流電源を用いた場合には、上述のコストメリット以外にも、技術的にはオゾン発生の抑制、交流電源起因の共鳴現象の抑制、感光体表面劣化磨耗の抑制などの長所があるが、帯電手段に関しては、交流を重畳した帯電システムに比べて帯電能力が低いという短所があり、また、転写部材および帯電部材が感光体と接触している方式の場合には、これらの部材表面がトナー等で汚染されやすいという問題がある。
直流帯電システムにおいて、感光体が1周した後の次の帯電プロセスの時に、前回の画像パターンに基づく電位履歴を十分に打ち消すだけの帯電能力を備えていない場合には、感光体の電位を一様に揃えることができず、感光体に前回の画像メモリが残り、次に形成される画像に前回の画像の履歴が残留してしまう恐れがある。
通常、転写プロセスにおいては、感光体と転写部材との間に電圧が印加されるが、転写部材に印加される電位極性が帯電部材の極性と同じ場合には、この転写部材は補助帯電装置として機能し、一方電位極性が帯電部材の極性と逆極性の場合には、この転写部材は帯電プロセス後の感光体の電位を打ち消す除電装置として機能する。このような、転写部材に印加される転写電圧の極性が帯電部材に印加される帯電電圧の極性と逆極性のシステムにおいては、転写電流が少ないと転写残が増加したり、濃い画像メモリを発生させたりする。また、電流が一定量を超えると逆に薄い画像メモリを発生させる傾向がある。つまり、転写部材に流れる電流は感光体表面の表面電位に影響を及ぼし、その結果画像メモリが発生しやすくなる。
また、直流帯電システムはその帯電能力が低いために、転写電流によっては画像メモリが発生しやすいという問題を抱えている。さらに、直流帯電システムでは帯電部材の劣化も汚染もない安定した状態にある場合でも、転写部材に流れる電流量の変動に敏感に反応して画像メモリが発生する可能性があるので、画像メモリを発生させないようにするためには、転写部材に流れる電流量を常に一定に保つ必要がある。
そこで、画像メモリの発生を防止するとともに安定した転写効率を得ることを目的として、転写電流を一定に制御する定電流制御技術が種々提案されている。しかし、定電流制御を行うためには高精度の電源が必要となり高コストとなるので小型プリンタに要求されるコスト条件に適合しない。
一方、定電圧電源は定電流電源よりも比較的低コストであるため採用されることが多いが、転写部材の抵抗値の変化により上述の画像メモリが発生する恐れがある。そこで、例えば、画像形成工程の前に行われる前回転工程中に転写部材の抵抗検知を複数回行わせ、検知した転写部材の抵抗値が所望の値より低い場合に、抵抗検知工程毎に異なる転写定電圧バイアスを決定するようにした画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、感光体に印加された転写電圧を検出し、複数回プリントする毎に転写電圧の平均値を算出し、その平均値に基づいて次回プリント時の転写電圧の目標値を決定するようにした画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−075694号公報(第1−3頁、図4) 特開平11−309901号公報(第1−3頁、図4)
通常、転写部材には半導電性の材料が用いられることが多いが、そのため、転写電圧を印加した直後には静電容量を充電するために過渡的に多量の変位電流が流れる現象が観察されるということを本発明者らは見いだした。画像形成装置は、1枚から数枚のプリントを指示するジョブに基づいて画像形成を行うものが多いが、上記の現象は、しばらくプリントを行わなかった状態からプリント開始後の最初の1枚目の記録媒体、あるいは複数枚の記録媒体にプリントを行うことを指示するジョブに基づくプリントの1枚目から数枚目にかけての記録媒体において特に顕著に現れる。
また、近年のプリンタにおいて、感光体上、帯電部材上、もしくは転写部材上に残った残留トナーを記録媒体ヘ転写することなく回収する方法として、通常プリント時に印加する帯電電圧、転写電圧それぞれの極性とは逆極性の電圧を印加し、もしくは通常の電位差とは異なる電位差を与えて残留トナーを回収する、いわゆるクリーナレス方式のクリーニング方法が提案されているが、このクリーニング方法では帯電部材および転写部材は、通常プリント時とは逆極性の電荷で帯電することがある。
そこで、クリーニング後に複数の記録媒体にプリントを指示するジョブに基づきプリントを行うとプリント開始後最初の数枚目までの間に、上記のように静電容量を充電するために多量の変位電流が過渡的に流れる現象が発生する。
前述の特許文献1または特許文献2においては、転写部材の通電に伴う経時での抵抗上昇や温度湿度変化に伴う転写部材等の半導電性物質の抵抗変化に対して安定した電流供給を行うことについての言及はなされているものの、上記のプリント開始後1枚目、あるいは複数枚の記録媒体へのプリントを指示するジョブに基づくプリント時に過渡的に発生する変位電流についての対策はなんら採られていないので、定電圧直流電源使用時の電流供給は不安定なものとなり、ジョブ内の最初の数枚のプリントに画像メモリが発生し、安定した画像を形成することができない。
本発明は、上記事情に鑑み、画像メモリによる画像間濃淡差の少ない画像を安定して形成することのできる低コストの画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の画像形成装置は、
1枚または複数枚のシート状の記録媒体に画像形成を行うことを指示するジョブに基づき、静電潜像を担持する像担持体に担持された静電潜像をトナーにより現像することで該像担持体上にトナー像を形成し該トナー像を所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体との間に挟み込み転写バイアスの作用により該トナー像を上記被転写面に転写する転写部材と、
設定された電圧値の電圧を発生し、発生した電圧を上記転写バイアスとして上記転写部材に印加する転写バイアス印加部と、
上記転写バイアス印加部に、上記ジョブに基づき画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を設定する電圧設定部とを備えたことを特徴とする。
ここにいう所定の被転写面とは、中間転写体の、上記像担持体に接する面であってもよいし、あるいは記録媒体の記録面であってもよい。
本発明の画像形成装置によれば、上記の転写バイアス印加部および電圧設定部を備えたことにより、プリント開始後1枚目、あるいは1枚目から数枚目までのプリント時にも安定した転写電流を転写部材に供給することができる。
ここで上記転写バイアス印加部が、直流の電圧を発生するものであってもよい。
本発明の画像形成装置を上記のよう構成した場合には、通常の、交流を重畳させた直流電圧を発生する方式よりも低コストの画像形成装置を実現することができる。
また、上記転写バイアス印加部に設定する、上記ジョブに基づき画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を記録した記録部を備え、
上記電圧設定部が、上記転写バイアス印加部に、上記記録部に記録された電圧値を上記累積枚数に応じて設定するものであってもよい。
本発明の画像形成装置を上記のよう構成した場合には、プリント開始後1枚目、あるいは1枚目から数枚目までのプリント時にも安定した転写電流を転写部材により確実に供給することができる。
以上のように、本発明の画像形成装置によれば、プリント開始後1枚目、あるいは1枚目から数枚目までのプリント時にも安定した転写電流を転写部材に供給することができるので、画像メモリによる画像間濃淡差の少ない画像を安定して形成することのできる低コストの画像形成装置を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の画像形成装置の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの概略構成図である。
なお、図1中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
このフルカラープリンタ1は、図1に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)用の各感光体ドラム11,12,13,14と、これら感光体ドラム11〜14に接触する一次帯電用の帯電ロール21,22,23,24と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31,32,33,34を照射するレーザ光学ユニット(図示せず)と、現像器41,42,43,44と、上記4つの感光体ドラム11〜14のうちの2つの感光体ドラム11,12に接触する第1の一次中間転写ドラム51及び他の2つの感光体ドラム13,14に接触する第2の一次中間転写ドラム52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51,52に接触する二次中間転写ドラム53と、この二次中間転写ドラム53に接触する最終転写ロール60と、記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着器70とでその主要部が構成されている。
これらの構成のうち、各感光体ドラム11〜14、帯電ロール21〜24、現像器41〜44、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52及び二次中間転写ドラム53は単一の画像形成ユニット1として一体化されており、例えば感光体ドラムの劣化等によって画像品質が低下した場合等には、この画像形成ユニット1をそのまま交換できるようになっている。
感光体ドラム11,12,13,14は、共通の接平面Mを有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11〜14軸に対し平行かつ所定の対象面を境界とした面対象の関係となるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11〜14と回転軸が平行となるように配置されている。
フルカラー画像を形成する場合、各色毎の画像情報に応じた信号は、図示しない画像処理ユニットによりラスタライジングされて、図示しないレーザ光学ユニットに入力される。このレーザ光学ユニットでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のレーザ光31〜34が変調され、対応する色の感光体ドラム11〜14に照射される。
上記各感光体ドラム11〜14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11〜14としてはOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム11〜14の表面は約−800VのDC電圧を印加した帯電ロール21,22,23,24により、例えば約−300V程度に一様に帯電される。
なお、本実施形態では、上記帯電ロール21,22,23,24に対してDC成分のみが印加されている。
このようにして表面が一様な電位に帯電された感光体ドラム11〜14の表面に、各色毎の入力画像情報に応じて変調されたレーザ光31〜34が上記レーザ光学ユニットから照射され、各色の画像情報に対応した静電潜像が所定のタイミングで形成される。
こうして上記レーザ光学ユニットにより静電潜像が書き込まれることにより、感光体ドラム11〜14上の画像露光部の表面電位は−60V以下程度にまで除電される。
また、上記感光体ドラム11〜14の表面に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像器41〜44によって現像され可視化されて、感光体ドラム11〜14上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成される。各現像器41〜44には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色のトナー及びキャリアからなる現像剤が充填されている。
これらの現像器41〜44に、トナー補給装置(図示せず)からトナーが補給されると、補給されたトナーは、オーガー404で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール401の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(図示せず)が固定した状態で配置されている。この現像ロール401に現像剤を搬送するパドル403によって、当該現像ロール401の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材402によって規制された量だけ現像部に搬送される。
現像ロール401上に供給されたトナーは、上記のマグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11〜14と接触する。現像ロール401にはAC+DCの現像バイアス電圧が印加され、現像ロール401上のトナーが感光体ドラム11〜14上に形成された静電潜像を現像することによりトナー像が形成される。
この実施形態では、この現像バイアス電圧はACが4kHz、1.5kVppで、DCが−230V程度である。
次に、上記各感光体ドラム11〜14上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に静電的に一次転写される。感光体ドラム11,12上に形成されたイエロー(Y)及びマゼンタ(M)色のトナー像は第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13,14上に形成されたシアン(C)及びブラック(K)色のトナー像は第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。
感光体ドラム11,12,13,14に対する静電潜像の書込み開始タイミングを各色毎に適切に設定することにより、第1の一次中間転写ドラム51上では一次転写されたイエロー(Y)とマゼンタ(M)のトナー像が適切に重ね合わされた二重色像が形成され、また、第2の一次中間転写ドラム52上にもシアン(C)とブラック(K)のトナー像が適切に重ね合わされた二重色像が形成される。
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52上に感光体ドラム11〜14からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は+250V〜+500V程度である。最適な表面電位はトナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって変動するが、トナーの帯電量が−20μC/g〜−35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52の表面電位は、+380V程度であることが望ましい。
また、第1、第2の一次中間転写ドラム51,52は、その抵抗値が108Ω程度に設定されており、FeやAl等からなる金属パイプを導電性シリコーンゴム等の低抵抗弾性層(R=102Ω〜103Ω)で被覆することにより形成されている。更に、この低抵抗弾性層の表面には高離型層として厚さ3μm〜100μmのフッ素ゴム層が設けられ、低抵抗弾性層とはシランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。なお、高離型層の抵抗値はR=105Ω〜109Ω程度である。また、上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52には定電圧電源81より転写バイアス電圧が印加される。
その後、第1、第2の一次中間転写ドラム51,52上に形成された二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム53上には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色が重なった多色トナー像が形成される。
次に、二次中間転写ドラム53上に形成された多色トナー像は最終転写ロール60により記録媒体Pに転写され、記録媒体Pに転写されたトナー像は定着器70により加熱・加圧されて定着され、最終的に定着トナー像からなる画像が得られる。
なお、本実施形態における感光体ドラム11〜14、および一次中間転写ドラム51,52は、本発明にいう像担持体に相当するものである。
また、本実施形態における第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52は、本発明にいう転写部材にも相当し、像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体との間に挟み込み転写バイアスの作用により該トナー像を前記被転写面に転写するものである。
また、本実施形態における定電圧電源81は、本発明にいう転写バイアス印加部に相当し、設定された電圧値の電圧を発生し、発生した電圧を前記転写バイアスとして前記転写部材に印加するものである。
なお、この定電圧電源81は、設定された電圧値の電圧を所定電圧として発生する、いわゆる電圧値可変の定電圧源であり、本実施形態では直流の電圧を発生するように構成されている。
また、本実施形態の画像形成装置には、上記定電圧電源81に、記録媒体Pに画像形成を指示するジョブに基づき、画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を設定する電圧設定部82が備えられている。
さらに、この画像形成装置では、上記定電圧電源81に設定する、上記ジョブに基づき画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を記録した記録部83を備えており、上記電圧設定部82は、上記定電圧電源81に、該記録部83に記録された電圧値を上記累積枚数に応じて設定するものとして構成されている。
次に、本実施形態の画像形成装置に用いられる現像剤について説明する。
各色の現像器41〜44に用いられる現像剤は、トナーとキャリアを混在させた二成分系現像剤でもトナーのみの一成分系現像剤のいずれでも差し支えない。
本実施形態で用いたトナーは、スチレンアクリル樹脂微粒子と各々イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの顔料微粒子を凝集・合一処理して平均粒径約7μmに調製してなる、乳化凝集合一法(EA法)で製造したトナーを用いた。トナーの粒度分布指標(GSD)は1.23であった。なお、トナーの平均粒径はコールターカウンタ(コールター社製)で測定した体積平均粒径の値である。そして、重合の際の加熱時間と加熱温度を調整し、平均粒径、粒度分布がほぼ同じである4種類(4色)のトナーを作成した。
トナーの形状(トナー形状係数)は、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA;ニコン社製)で得た該トナーの拡大写真を、イメージアナライザLuzex3(NIRECO社製)により画像解析を行って次式により算出した値である。
Figure 2006221034
トナー形状係数は、トナーの投影面積とそれに外接する円の面積の比で表わしており、真球の場合100となり、形状が崩れるにつれて増加する。トナー形状係数は、トナー粒子複数個に対して計算され、その平均値を代表値とする。本発明では、形状係数100〜125の球形トナーを用いた。
また、上記トナーに、平均粒径10nm〜100nmのシリカおよびチタニアの無機微粒子を適宜量外添し、平均粒径50μmのフェライトビーズからなるキャリアと混合し現像ロール上で−25μC/g〜−35μC/gの帯電量を得ることができる。
なお、トナーとしては、乳化凝集合一法以外にも懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合法、混練粉砕法等により形成された球形トナーを使用してもよい。
次に、本実施形態の画像形成装置における転写部材に流れる電流量と画像メモリの関係について説明する。
図2は、本実施形態の画像形成装置における一次中間転写ドラムに流れる電流量と画像メモリの関係を示すグラフである。
図2には、一次中間転写ドラム51に印加する転写バイアス電圧を320Vから600Vまで変化させた時の一次中間転写ドラム51に流れる電流量(μA)と、その時に発生した画像メモリのレベルが示されている。なお、図2の縦軸には、画像メモリの発生が全くない場合を“0”とし、ポジの画像メモリの発生レベルをプラスの数値で示し、ネガの画像メモリの発生レベルをマイナスの数値で示してある。なお、ポジの画像メモリとは正常な画像よりも色の濃い画像メモリをいい、また、ネガの画像メモリとは正常な画像よりも色の薄画像メモリをいう。
図3は、画像メモリ評価用のチャートを示す図である。
本実施形態では、図3(a)に示すように画像メモリ評価用のチャート90は、用紙搬送方向Aの先端位置91に評価用画像92を形成するようになっており、電流量を測定するタイミングは、図3(b)に示すように、用紙に形成された評価用画像92が、感光体から一次中間転写ドラムへのトナー像の転写位置93に達した時とした。
画像メモリの評価には、図1に示した画像形成装置を使用した。感光体ドラム11〜12の表面は約−800VのDC電圧を印加した帯電ロール12,22によって、約−300V程度に一様に帯電されており、その時の環境は22℃湿度55%であった。
この画像メモリの評価には、レーザ光32によりマゼンタ色の単色画像で画像形成を行い、画像メモリの程度を目視にてグレード評価を行った。グレードは、画像メモリが発生していない場合を“0”、画像メモリが極めて目立つ状態に発生した場合を“5”とし、各段階でグレード分けした。
画像メモリの符号がプラスである場合は、感光体1周前の画像部と非画像部からなるパターンのうち、画像部に対応した箇所が感光体2周目で濃い履歴として顕在化したポジの画像メモリであることを表しており、逆に画像メモリの符号がマイナスである場合は、画像部に対応した箇所が感光体2周目において薄くなるネガの画像メモリであることを表している。また、グレードが±1未満の範囲であれば、凝視しない限りは一般的に気にならない程度の画像メモリであることを表している。
図2に示したように、中間転写ドラムに流れる電流量の増加につれて画像メモリは正のグレードからゼロへ、さらに負のグレードへと変化していく。
一次中間転写ドラム51,52へのバイアス電圧の印加は定電圧電源81より行われるが、一次中間転写ドラムの表面電位が安定するまでの期間は一次中間転写ドラムの静電容量を充電するために流れる変位電流が発生してしまい、特に連続プリントを行った際の最初の1枚目では過渡的に大きな電流が流れてしまう。
図4は、プリント開始後の一次中間転写ドラムに流れる電流量の推移を示すグラフである。
図4には、一次中間転写ドラムへの印加電圧を440Vとして連続5枚プリント時のプリント開始後の1枚目から5枚目までに一次中間転写ドラムに流れる電流量を示したが、このように、画像形成のジョブ内の累積プリント枚数に応じて電流量が大きく変化する傾向が顕著に表われている。
図5は、一次中間転写ドラムへの印加電圧を種々変化させた時の電流量に対する影響を示すグラフである。
図5には、22℃55%RHの環境条件において一次中間転写ドラムへの印加電圧を320V〜520Vまで変化させた時の、画像形成ジョブ内の最初のプリント数5枚までの電流量の測定結果を示す。図示のように、プリント開始後最初の1枚目に最も大電流が流れ5枚目にかけて次第に電流量が減少していることが観察される。
そこで、プリント開始後最初の5枚目までの一次中間転写ドラムに流れる電流量を一定に制御するため、一つの画像形成ジョブ内におけるプリント累積枚数に応じた電圧を印加することが考えられる。そのためには、上記の測定結果から一次中間転写ドラムの電流量を一定に制御するための電圧値をプリント累積枚数ごとに求める必要がある。
図6は、一次中間転写ドラムの電流量を一定に制御するための印加電圧出力割合を示す表である。
図6には、例えば、プリント累積枚数が1枚目の時の、一次中間転写ドラム電流量が5μAの場合の印加電圧は定常時の95.7%、一次中間転写ドラム電流量が10μAの場合の印加電圧は定常時の95.1%、…、平均は定常時の94.2%であることが示されている。こうして、プリント累積枚数1枚目、2枚目、3枚目、4枚目、5枚目についてそれぞれ平均94.2%、98.0%、98.9%、99.8%、および100%が得られる。
この印加電圧出力割合は、本実施形態における電圧設定部82(図1参照)を用いて求めることができる。電圧設定部82では、こうして求めた印加電圧出力割合に基づき、ジョブ内でのプリント累積枚数に応じた電圧値を設定する。
転写バイアス印加部81(図1参照)は、上記電圧設定部82で設定された電圧値に基づき直流電圧を発生し、発生した直流電圧を転写バイアスとして一次中間転写ドラム51,52に印加する。
なお、本実施形態には記録部83が備えられており、上記転写バイアス印加部81に設定する、上記ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値が記録されるようになっており、上記電圧設定部82は、上記記録部83に記憶された電圧値を転写バイアス印加部81に設定するようになっている。
図7は、プリント累積枚数ごとの印加電圧出力割合を示す補正グラフ及びその近似式を示す図である。
図7に示した印加電圧出力割合(%)をyとし、プリント累積枚数をxとして二次方程式による近似を行うことにより、次式を得ることができる。
y=0.0051x2+0.0438x+0.9064 … (2)
なお、上記近似における寄与率(相関係数R2)は、0.9681であった。
[実施例]
22℃55%RHの環境条件において、連続プリントを行うにあたり、印刷開始後最初の1枚目から5枚目までに上記(2)式を適用して、転写バイアスの標準設定値に補正を施した。即ち、今回の実験では標準設定値が440Vであったので、1枚目は上記(2)式から導き出された94.5%の出力割合に相当する416Vを印加し、同様に2枚目は97%の出力割合に相当する427Vを印加し、3枚目は99%の出力割合に相当する436Vを印加し、4枚目以降は100%の出力440Vを一次中間転写ドラム51,52にそれぞれ印加した。
上記の条件で連続プリントを行った結果、1枚目から5枚目までを通して転写電流は17.5±1.0μAの範囲に収まり、画像メモリは終始発生しなかった。
なお、定電圧電源81から一次中間転写ドラム51,52に供給される印加電圧を、目標電圧より低めに設定するための設定値をプリンタの総プリント枚数やプリンタ機内の温度湿度に合わせて最適な値として導き出すためのテーブルを作成し、記録部83(図1参照)に記録しておくことにより、初期から経時にかけて、また温度・湿度の変動に影響されずに、画像メモリを発生することなく、安定した高画質の画像形成装置を実現することができる。
[比較例]
図1の装置を用い、上記実施例とは異なり、一次中間転写ドラム51,52への定電圧電源81から供給される印加電圧は最初の1枚目から目標電圧を100%出力するように変更して、22℃55%RH環境下で画像メモリに関する実験を行った。
画像メモリの評価方法は実施例と同様、マゼンタカラーの単色で連続5枚プリントによって評価を行った。定電圧電源81から一次中間転写ドラム51,52に供給される印加電圧は440Vである。
最初の1枚目は一次中間転写ドラム51,52への電流量は約22μAであり、画像メモリは“−1”のネガの画像メモリが発生した。二枚目以降は一次中間転写ドラム51,52へ流れる電流量は17.5±1.0μAの範囲に収まり、画像メモリは発生しなかった。このように比較例では、1枚目から目標電圧を100%出力するように設定したため、最初の1枚目における一次中間転写ドラムの表面電位が安定するまでの期間、一次中間転写ドラムの静電容量を充電するための変位電流が発生してしまい、その結果ネガの画像メモリの発生を招いた。
本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの概略構成図である。 本実施形態の画像形成装置における一次中間転写ドラムに流れる電流量と画像メモリの関係を示すグラフである。 画像メモリ評価用のチャートを示す図である。 プリント開始後の一次中間転写ドラムに流れる電流量の推移を示すグラフである。 一次中間転写ドラムへの印加電圧を種々変化させた時の電流量に対する影響を示すグラフである。 一次中間転写ドラムの電流量を一定に制御するための印加電圧出力割合を示す表である。 プリント累積枚数ごとの印加電圧出力割合を示す補正グラフ及びその近似式を示す図である。
符号の説明
1 フルカラープリンタ
11,12,13,14 感光体ドラム
21,22,23,24 帯電ロール
31,32,33,34 レーザ光
41,42,43,44 現像器
51,52 一次中間転写ドラム
53 二次中間転写ドラム
60 最終転写ロール
70 定着器
81 定電圧電源
82 電圧設定部
83 記録部

Claims (3)

  1. 1枚または複数枚のシート状の記録媒体に画像形成を行うことを指示するジョブに基づき、静電潜像を担持する像担持体に担持された静電潜像をトナーにより現像することで該像担持体上にトナー像を形成し該トナー像を所定の被転写面に転写し最終的に記録媒体上に定着することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体上に形成されたトナー像を該像担持体との間に挟み込み転写バイアスの作用により該トナー像を前記被転写面に転写する転写部材と、
    設定された電圧値の電圧を発生し、発生した電圧を前記転写バイアスとして前記転写部材に印加する転写バイアス印加部と、
    前記転写バイアス印加部に、前記ジョブに基づき画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を設定する電圧設定部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写バイアス印加部が、直流の電圧を発生するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記転写バイアス印加部に設定する、前記ジョブに基づき画像形成を行う記録媒体の、該ジョブ内での累積枚数に応じた電圧値を記録した記録部を備え、
    前記電圧設定部が、前記転写バイアス印加部に、前記記録部に記録された電圧値を前記累積枚数に応じて設定するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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JP2016151678A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2017134325A (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP2018040901A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナーセット、トナーカートリッジ、静電荷像現像剤セット、画像形成装置及び画像形成方法

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