JP3216626U - 食品容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子レンジで加熱される加熱容器内に配置される食品容器において、当該食品容器に収容された食品の温度上昇を十分に抑制しつつ、より確実にスパークの発生を抑制する。【解決手段】食品容器1は、平板状の底部21と、底部21の周端から伸びる襞状の側面部22とを有するカップ20を備えている。このカップ20は、それぞれ一体に形成された第1の樹脂フィルム、金属箔29、および、第2の樹脂フィルムを順に重ねてなる積層体として構成されている。カップ20の側面部22は、底部21側に位置し、金属箔29が配置された側面遮蔽部22xと、カップ20の縁端際に位置し、金属箔29が配置されていない側面非遮蔽部22yと、を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、食品を収容する食品容器に関し、特に電子レンジで加熱される加熱容器内に配置される食品容器に関するものである。
近年、食費の節約や健康管理を行うため、多くのサラリーマンが弁当を持参するようになってきている。また、単身世帯の増加、高齢化の進展、あるいは、女性の社会進出に伴い、調理にかかる時間を短縮することが望まれるようになり、弁当等の調理済みの食品を販売するいわゆる中食産業の市場が増大している。このような持参弁当や中食産業で販売される弁当等においては、栄養バランスを考えて、米飯や主菜等(主菜類)に加えて、サラダや果物等(サラダ類)が添えられることが多い。
ところで、一般的に、主菜類は、加熱することで食味が良好となるが、サラダ類は、加熱することで食味が低下する。そのため、主菜類とサラダ類を単一の容器に入れた場合、当該容器ごと電子レンジで加熱を行うと、主菜類は食味が良好となるが、サラダ類は食味が低下する。そこで、電子レンジにおいて加熱に使用されるマイクロ波を遮蔽し、サラダ類の温度上昇を抑制することが種々提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1では、加熱したいものと加熱したくないものが混在して収容されている容器において、容器の内部の加熱したくないものを収容する部分に、アルミニウム等からなるカップを嵌合することが提案されている。また、特許文献1には、加熱の際に火花が飛び散る(スパークが発生する)ことを抑制するため、アルミニウム等からなるカップに熱伝導を妨げる合成樹脂を被着させることが記載されている。
特開2003−000431号公報
しかしながら、上記特許文献1の如き電磁波遮蔽容器では、アルミニウム等からなるカップに合成樹脂を被着させることで、スパークの発生を抑制しているが、この方法では、スパークの発生を十分に抑制することができない。
本考案の目的は、上記電磁波遮蔽容器の問題点を解消し、電子レンジで加熱される加熱容器内に配置される食品容器において、当該食品容器に収容された食品の温度上昇を十分に抑制しつつ、より確実にスパークの発生を抑制する技術を提供することにある。
本考案の内、請求項1に記載された考案は、平板状の底部とその底部の周端から伸びる襞状の側面部とを有するカップ状に形成された食品容器であって、(それぞれ一体に形成された)第1の樹脂フィルム、金属箔、および、第2の樹脂フィルムを順に重ねてなる積層体によって構成されており、前記側面部の縁端に、前記金属箔が配置されていない側面非遮蔽部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載された考案は、請求項1に記載された考案において、前記側面部の長さに対する前記側面遮蔽部の長さの比が、0.6〜0.95であることを特徴とする。
請求項3に記載された考案は、請求項1に記載された考案において、前記側面部の長さに対する前記側面遮蔽部の長さの比が、0.7〜0.9であることを特徴とする。
請求項4に記載された考案は、請求項1〜3のいずれかに記載された考案において、前記第1の樹脂フィルムと前記金属箔との間、および/または、第2の樹脂フィルムと前記金属箔との間に接着剤層が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載された考案は、請求項1〜4のいずれかに記載された考案において、前記第1の樹脂フィルムおよび/または第2の樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂(シリコーン樹脂・シリコーンゴムを含む)からなることを特徴とする。
請求項6に記載された考案は、請求項1〜4のいずれかに記載された考案において、前記第1の樹脂フィルムおよび/または第2の樹脂フィルムが、シリコーン樹脂からなることを特徴とする。
請求項7に記載された考案は、請求項1〜5のいずれかに記載された考案において、前記金属箔が、アルミニウムからなることを特徴とする。
請求項8に記載された考案は、請求項1〜7のいずれかに記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面遮蔽部の長さの比が、1/2以上であることを特徴とする。
請求項9に記載された考案は、請求項1〜7のいずれかに記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面遮蔽部の長さの比が、2/3以上であることを特徴とする。
請求項10に記載された考案は、請求項1〜7のいずれかに記載の食品容器であって、さらに、第3の樹脂フィルム、蓋用金属箔、および、第4の樹脂フィルムを順に重ねてなる積層体によって構成された上方の開口部を覆うための蓋を備えており、前記蓋の縁端際には、前記蓋用金属箔が配置されていない非遮蔽部が設けられていることを特徴とする。
請求項11に記載された考案は、請求項10に記載された考案において、前記蓋が、平板状の天蓋部と、その天蓋部の周端から伸びる襞状の側面部とを有していることを特徴とする。
請求項12に記載された考案は、請求項10または11に記載された考案において、前記天蓋部全体の面積に対する前記天蓋部の前記蓋用金属箔を配置してなる天蓋遮蔽部の面積の比が、1/2以上であることを特徴とする。
請求項13に記載された考案は、請求項10〜12のいずれかに記載の考案において、前記第3および第4の樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする。
請求項14に記載された考案は、請求項10〜12のいずれかに記載の考案において、前記第3および第4の樹脂フィルムが、シリコーン樹脂(シリコーンゴムを含む)からなることを特徴とする。
請求項1に係る食品容器によれば、カップの底部および側面遮蔽部に一体に形成された金属箔が配置されるので、食品容器の内部空間が遮蔽され、食品容器に収容された食品の温度上昇が抑制される。また、カップの縁端際には、金属箔が配置されていない側面非遮蔽部が設けられているので、スパークの発生が良好に抑制される。
請求項2に係る食品容器によれば、食品容器に収容された食品の温度上昇と、スパークの発生とが、より確実に抑制される。
請求項3に係る食品容器によれば、食品容器に収容された食品の温度上昇と、スパークの発生とが、さらに確実に抑制される。
請求項4に係る食品容器によれば、樹脂フィルムと金属箔とが接着剤により強固に固定されるので、樹脂フィルムと金属箔との間に剥がれが生じることが抑制される。
請求項5に係る食品容器によれば、第1の樹脂フィルムと、金属箔と、第2の樹脂フィルムとを順に重ねてなる積層フィルムを加熱プレスすることによりカップが形成されるので、カップの製造がより容易となる。
請求項6に係る食品容器によれば、カップを構成する樹脂フィルムがシリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂により形成されるので、樹脂フィルムの耐久性や耐熱性をより高くすることができ、カップを繰り返し使用することが容易となる。
請求項7に係る食品容器によれば、材料価格を低減するとともに、材料のハンドリングの良さからカップの製造がより容易となる。
請求項8に係る食品容器によれば、食品容器としてカップ単体で使用した場合においても、食品容器に収容された食品の温度上昇をより確実に抑制することができる。
請求項9に係る食品容器によれば、食品容器としてカップ単体で使用した場合においても、食品容器に収容された食品の温度上昇をさらに確実に抑制することができる。
請求項10に係る食品容器によれば、カップの上端に蓋を配置することにより、食品容器の内部空間がさらに良好に遮蔽されるので、食品容器に収容された食品の温度上昇をより確実に抑制することができる。また、蓋の縁端際には、蓋用金属箔が配置されていない非遮蔽部が設けられているので、スパークの発生が良好に抑制される。
請求項11に係る食品容器によれば、蓋がカップの上端からずれて、遮蔽が十分に行われなくなることを抑制することができる。
請求項12に係る食品容器によれば、蓋による遮蔽がより確実に行われるため、さらに確実に、食品容器に収容された食品の温度上昇を抑制することができる。
請求項13に係る食品容器によれば、第3の樹脂フィルムと、蓋用金属箔と、第4の樹脂フィルムとをこの順で含む積層フィルムを加熱プレスすることにより蓋が形成されるので、蓋の製造がより容易となる。
請求項14に係る食品容器によれば、蓋を構成する樹脂フィルムがシリコーン樹脂により形成されるので、樹脂フィルムの耐久性や耐熱性をより高くすることができ、蓋を繰り返し使用することが容易となる。
本考案の一実施形態としての食品容器の構成を示す説明図である。 蓋およびカップにおける金属箔の配置態様を示す説明図である。
以下、本考案に係る食品容器の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
<実施形態>
図1は、本考案の一実施形態としての食品容器1の構成を示す説明図である。図1(a)は、食品容器1を形成するための素材である積層フィルム90の断面図である。図1(b)および図1(c)は、それぞれ、食品容器1を構成する蓋10と、カップ20とを示す斜視図である。
食品容器1は、電子レンジで加熱される弁当箱や惣菜容器等の加熱容器内に配置して使用される。そして、詳細については後述するが、加熱容器を電子レンジで加熱する際に、加熱に使用されるマイクロ波を遮蔽し、食品容器1に収容された食品の温度上昇を抑制する。
積層フィルム90は、第1の樹脂フィルム91と、金属箔92と、第2の樹脂フィルム93とがこの順で積層された、円板状のラミネートフィルムである。樹脂フィルム91,93と、金属箔92とは、それぞれ、一体のものとして円板状に形成されている。金属箔92は、その直径が樹脂フィルム91,93(積層フィルム90)よりも小さく形成されており、樹脂フィルム91,93の中央に配置されている。そのため、図1(a)に示すように、積層フィルム90は、その縁端際において、金属箔92が配置されず、第1と第2の樹脂フィルム91,93が直接接合されている。
積層フィルム90を構成する樹脂フィルム91,93としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、あるいは、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂を使用することができる。樹脂フィルム91,93の厚さは、積層フィルム90の成形性、成形された食品容器1の可撓性や形状安定性等を考慮して、樹脂フィルム91,93の材質に応じて適宜設定される。樹脂フィルム91,93としてポリプロピレンを使用する場合、樹脂フィルム91,93の厚さは、20〜200μmに設定するのが好ましく、より好ましくは、30〜150μmに設定される。
積層フィルム90を構成する金属箔92としては、アルミニウム、銅、鉄、あるいは、これらの金属を主とする合金等を使用することができる。ただし、材料の価格や積層フィルム90の成形性等の観点からアルミニウムを用いるのが好ましい。金属箔92の厚さは、マイクロ波の遮蔽性や、積層フィルム90の成形性等を考慮して、金属箔92の材質に応じて適宜設定される。金属箔92としてアルミニウムを使用する場合、金属箔92の厚さは、4〜15μmに設定するのが好ましく、より好ましくは、6〜12μmに設定される。
この積層フィルム90を加熱してプレス成形する加熱プレスにより、蓋10(図1(b))およびカップ20(図1(c))が形成される。なお、樹脂フィルム91,93の直径、すなわち、積層フィルム90の直径は、蓋10およびカップ20の形状に応じて適宜設定される。また、金属箔92の直径は、蓋10およびカップ20における金属箔92の配置態様(後述する)に応じて、適宜設定される。
このように、蓋10およびカップ20は、積層フィルム90を加熱プレスすることにより成形されるので、成形された蓋10およびカップ20も、素材である積層フィルム90と同様に、第1の樹脂フィルム91と、金属箔92と、第2の樹脂フィルム93とがこの順で積層された積層体となっている。
蓋10は、図1(b)に示すように、円板状の天蓋部11と、天蓋部11の周端から伸びる側面部12とを有している。天蓋部11は、カップ20の上端を覆うことが可能となるように構成される。そのため、天蓋部11の直径は、通常、カップ20の底部21の外径以上、かつ、カップ20の上端の外形以下に設定される。側面部12は、山部12aと谷部12bとが複数設けられた襞状に形成されている。
なお、図1(b)の例では、蓋10に側面部12を設けているが、側面部12を省略することも可能である。この場合、蓋をカップ20の上端に載せた際に、蓋(天蓋部)がカップ20の上端からずれて、マイクロ波の遮蔽が十分に行われなくなることを抑制するように、蓋の直径は、カップ20の上端の外径よりも十分に大きく設定される。ただし、蓋のずれをより確実に抑制し、さらに、蓋の占める面積が過剰に大きくなり、食品容器を加熱容器内に配置する際の自由度が低下することを抑制することができる点で、側面部を設けるのが好ましい。
カップ20は、図1(c)に示すように、円板状の底部21と、底部21の周端から伸びる側面部22とを有している。蓋10の側面部12と同様に、カップ20の側面部22も、山部22aと谷部22bとが複数設けられた襞状に形成されている。
なお、このように、蓋10の側面部12と、カップ20の側面部22とを襞状とすることにより、平坦な積層フィルム90を加熱プレスすることで蓋10およびカップ20を形成することができる。そのため、蓋10およびカップ20を形成することがより容易となる。
<金属箔の配置>
図2は、蓋10およびカップ20における、金属箔19,29(図1(a)における積層フィルム90の金属箔92に対応する)の配置態様を示す説明図である。図2(a)は、蓋10を対向する山部12aを含む面で切断した様子を示す断面模式図であり、図2(b)は、カップ20を対向する山部22aを含む面で切断した様子を示す断面模式図である。
蓋10においては、図2(a)に示すように、金属箔19は、側面部12には配置されず、かつ、天蓋部11の全体に亘るように配置されている。この場合、側面部12は、蓋10の縁端際に位置し、金属箔19が配置されていない非遮蔽部ともいうことができる。なお、金属箔の配置は、蓋の縁端際に非遮蔽部が設けられていれば、種々変更可能であり、金属箔を天蓋部11から側面部12まで伸びるように配置しても良く、また、天蓋部11の一部にのみ配置してしても良い。ただし、後者の場合、マイクロ波をより確実に遮蔽するため、天蓋部11の面積に対する、金属箔が配置された部分(天蓋遮蔽部)の面積の比(天蓋遮蔽率)を、1/2以上とするのが好ましく、2/3以上とするのがさらに好ましい。
カップ20においては、図2(b)に示すように、金属箔29は、底部21から側面部22まで伸びるように配置されている。そのため、側面部22は、金属箔29が配置された部分(側面遮蔽部)22xと、金属箔29が配置されていない部分(側面非遮蔽部)22yとを有しているといえる。なお、金属箔29は、図2(b)に示すように、底部21から側面部22まで伸びるように配置されていれば良いが、側面部22全体の長さL0に対する、側面遮蔽部22xの長さL1の比(側面遮蔽率)は、0.6〜0.95とするのが好ましく、0.7〜0.9とするのがさらに好ましい。L1の比を0.95以下もしくは0.9以下とすることで、製造時にアルミ箔が端部からはみ出る不良品をなくすことができる。また、L1の値を0.6以上もしくは0.7以上とすることで、食品容器内部の食品へのマイクロ波をより確実に遮断することができる。
このように形成されたカップ20に蓋10を被せると、カップ20および蓋10(すなわち、食品容器1)の内部空間が金属箔19,29で囲まれる。これにより、食品容器1の内部空間は、マイクロ波が遮蔽されるので、食品容器1に食品を収容した状態で電子レンジで加熱を行っても、カップ20に収容された食品の加熱が抑制される。そのため、サラダや果物等の加熱により食味が低下する食品(加熱不適食品)を加熱容器に入れる際に、加熱不適食品を食品容器1に収容することで、加熱容器全体を電子レンジで加熱しても、加熱不適食品の温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態において、食品容器1は、電子レンジで加熱される加熱容器と別個の独立したものとなっている。そのため、加熱容器内に食品容器1を配置する際に、食品容器1を自由に配置することができるので、加熱不適食品を加熱容器内に収容する際の自由度をより高くすることができる。
さらに、本実施形態の食品容器1では、蓋10およびカップ20の縁端際に、樹脂フィルム91,93が直接接合され、金属箔92が配置されていない部分(非遮蔽部)が存在する。この非遮蔽部が存在することにより、電子レンジで加熱容器を加熱する際に、スパークの発生が抑制され、スパークによる異常加熱や加熱容器の損傷の虞を低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、カップ20と、カップ20の上端に載せられる蓋10とを合わせて食品容器1としているが、蓋10を省略することも可能である。蓋10を省略しても、食品容器であるカップ20の内部空間は、カップ20の底部21および側面遮蔽部22xに配置された金属箔29により遮蔽されるので、加熱不適食品の温度上昇が抑制される。ただし、食品容器に収容された食品の温度上昇をより確実に抑制するためには、蓋10およびカップ20を有する食品容器1を用いるのが好ましい。また、蓋10を省略した場合において、食品容器に収容された食品の温度上昇をより確実に抑制するためには、底部21の直径Dに対する、側面遮蔽部22xの長さの比を、1/2以上とするのが好ましく、2/3以上とするのがさらに好ましい。
<変形例1>
上記実施形態では、蓋10およびカップ20の素材となる積層フィルム90(図1)は、第1の樹脂フィルム91と、金属箔92と、第2の樹脂フィルム93とがこの順で積層されているが、一般的には、積層フィルムとしては、第1の樹脂フィルムと、金属箔と、第2の樹脂フィルムとがこの順で含まれていれば良い。たとえば、積層フィルムとして、第1および第2の樹脂フィルムの金属箔側の面に接着剤層を設け、あるいは、金属箔の両面に接着剤層を設けたものを使用することも可能である。この場合、樹脂フィルムと金属箔とが接着剤により強固に固定されるので、樹脂フィルムと金属箔との間に剥がれが生じることが抑制される。また、単一の金属箔92に替えて、2枚の金属箔の間に樹脂フィルムを挟み込んだ複合材を使用することも可能である。なお、これらの場合においても、蓋およびカップは、積層フィルムを加熱プレスすることで形成されるので、第1の樹脂フィルム、金属箔、および、第2の樹脂フィルムをこの順に含む積層体として構成されることになる。
<変形例2>
上記実施形態では、積層フィルム90を構成する樹脂フィルム91,93を熱可塑性樹脂により形成することにより、蓋10およびカップ20を、熱可塑性樹脂フィルムと、金属箔19,29と、熱可塑性樹脂フィルムとをこの順に積層した積層体として構成しているが、蓋およびカップを構成する積層体の2つの樹脂フィルムを、熱硬化性樹脂等の他の種類の樹脂により形成することも可能である。ただし、加熱プレスによる成形がより容易となる点で、樹脂フィルムとしては、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。
なお、蓋およびカップを構成する積層体に熱硬化性樹脂を用いる場合、素材となる積層フィルム90の樹脂フィルム91,93を、熱硬化性樹脂の前駆体(たとえば、ポリイミド樹脂であれば、その前駆体であるポリアミド酸)のフィルムに置き換えた積層フィルムを用いれば良い。この場合、積層フィルムを加熱プレスすることで、前駆体の架橋反応が進行し、熱硬化性樹脂のフィルムと、金属箔と、熱硬化性樹脂のフィルムとがこの順で積層された積層体が形成される。
また、熱硬化性樹脂として、シリコーンゴム(シリコン樹脂)を使用することも可能である。この場合、素材となる積層フィルムを構成する樹脂フィルムとして、未加硫のシリコーンゴムからなるフィルム(未加硫シリコーンフィルム)を使用すれば良い。このような積層フィルムを加熱プレスすることにより未加硫シリコーンゴムの加硫が進行し、シリコーンゴムフィルムと、金属箔と、シリコーンゴムフィルムとをこの順に積層した積層体として、蓋およびカップを形成することができる。ここで、加硫とは、シリコーンゴムを構成するシリコーンの架橋を進行させることをいい、未加硫とは、架橋が十分に進んでいない状態をいう。このようにシリコーンゴムを用いた場合、食品容器を構成する樹脂フィルムの耐久性や耐熱性をより高くすることができるので、食品容器を繰り返し使用することが容易となる。熱硬化性樹脂を用いて製造されたカップの樹脂フィルム91,93の厚さは0.2〜2mmとすることができ、0.3〜1.5mmであることが好ましい。
<変形例3>
上記実施形態では、蓋10の天蓋部11と、カップ20の底部21とを円板状としているが、天蓋部および底部の形状は、平板状であれば種々変更することができる。たとえば、天蓋部および底部の形状を、外形が楕円あるいは矩形の平板状とすることも可能である。この場合、天蓋部の形状は、カップの上端を覆うことが可能となるように適宜変更され、蓋およびカップの素材となる樹脂フィルムは、天蓋部および底部の形状に合わせて、種々変更される。また、上述のように、側面遮蔽部の長さを底部の大きさを基準として設定する場合には、底部21の直径Dに替えて、底部の最大径を基準として設定すれば良い。
<実施例>
本実施形態による、食品の温度上昇抑制効果およびスパークの抑制効果を確認するため、構成の異なる食品容器を準備し、それぞれの食品容器について、電子レンジで加熱した際の温度上昇とスパークの発生の有無を評価した。
具体的には、素材として、40μmのポリプロピレンフィルム、9μmのアルミニウム箔および40μmのポリプロピレンフィルムをこの順で積層した積層フィルムを準備した。この準備した積層フィルムでは、アルミニウム箔の直径を、ポリプロピレンの直径よりも小さくすることにより、外縁部にアルミニウム箔を配置しないようにした。そして、準備した積層フィルムを加熱し、型押しを行うことにより、カップを作成した。次いで、作成したカップの側面部を拡げることにより、蓋を作成した。また、比較例となる食品容器として、積層フィルムを素材とするカップと同形状で、樹脂をコーティングした紙(以下、単に「紙」という)を素材とするカップを準備した。
評価にあたって、はじめに、紙を素材としたカップと、積層フィルムを素材としたカップとをそれぞれ2つずつ準備した。そして、準備した4つのカップを電子レンジのトレー上に配置し、それぞれに10mlの水を入れた。次いで、紙を素材としたカップと、積層フィルムを素材としたカップとのそれぞれ1つずつに、蓋を載せた。また、電子レンジのトレー上には、カップに入れた水の温度上昇を抑制するため、100mlの水を大容量の容器(大容器)に入れてトレー上に配置した。
カップおよび大容器をトレー上に配置した後、カップ内の水の温度を測定した。温度測定の後、電子レンジの出力を500Wとし、1分間の加熱を行った。そして、加熱後のカップ内の水の温度を測定した。また、電子レンジでの加熱の際には、スパークが発生するか否かを目視で確認した。
次の表1および表2は、水の温度上昇と、スパークの発生の有無とを評価した結果を示している。表1は、加熱中にトレーの回転を止めた状態での評価結果を示し、表2は、加熱中にトレーを回転させた状態での評価結果を示している。
Figure 0003216626
Figure 0003216626
表1および表2に示すように、蓋およびカップの素材として積層フィルムを用いることにより、アルミニウム箔を有するにもかかわらず、蓋およびカップにおいてスパークの発生が抑制された(比較例2および実施例1,2)。
また、トレーの回転の有無にかかわらず、紙を素材とするカップでは、蓋を載せなかった比較例1、および、蓋を載せた比較例2のいずれにおいても水の温度は、約60〜70℃上昇した。なお、トレーの回転を止めて加熱した際に、表1に示すように、蓋を載せなかった比較例1よりも、蓋を載せた比較例2の温度上昇が大きかったのは、電子レンジ内におけるマイクロ波の強度分布が一様でなかったものと考えられる。
これに対し、積層フィルムを素材とするカップにおいて蓋を載せなかった実施例1では、温度上昇は13.4℃以下となった。このことから、蓋を用いず、積層フィルムを素材とするカップのみを食品容器として用いることにより、電子レンジで加熱を行った際の食品の温度上昇を十分に抑制することが可能であることが確認できた。
さらに、積層フィルムを素材とするカップにおいて蓋を載せた実施例2では、温度上昇は3℃以下となった。このことから、食品容器として、積層フィルムを素材とするカップと蓋とを用いることにより、電子レンジで加熱を行った際の食品の温度上昇を、さらに抑制することが可能であることが確認できた。
本考案の食品容器は、上述の通り優れた効果を奏するものであるから、電子レンジで加熱される加熱容器内に配置され、加熱により食味が低下する食品を収容する食品容器として好適に使用することができる。
1・・食品容器
10・・蓋
11・・天蓋部
12・・側面部
12a・・山部
12b・・谷部
19・・金属箔
20・・カップ
21・・底部
22・・側面部
22a・・山部
22b・・谷部
22x・・側面遮蔽部
22y・・側面非遮蔽部
29・・金属箔
90・・積層フィルム
91・・樹脂フィルム
92・・金属箔
93・・樹脂フィルム
請求項2に記載された考案は、請求項1に記載された考案において、前記側面部の長さに対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である側面遮蔽部の長さの比が、0.6〜0.95であることを特徴とする。
請求項3に記載された考案は、請求項1に記載された考案において、前記側面部の長さに対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である側面遮蔽部の長さの比が、0.7〜0.9であることを特徴とする。
請求項8に記載された考案は、請求項1〜7のいずれかに記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である前記側面遮蔽部の長さの比が、1/2以上であることを特徴とする。
請求項9に記載された考案は、請求項1〜7のいずれかに記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である前記側面遮蔽部の長さの比が、2/3以上であることを特徴とする。
請求項12に記載された考案は、請求項11に記載された考案において、前記天蓋部全体の面積に対する前記天蓋部の前記蓋用金属箔を配置してなる天蓋遮蔽部の面積の比が、1/2以上であることを特徴とする。
請求項8に記載された考案は、請求項2、または請求項3に記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である前記側面遮蔽部の長さの比が、1/2以上であることを特徴とする。
請求項9に記載された考案は、請求項2、または請求項3に記載された考案において、前記底部の最大径に対する前記側面部の内の前記金属箔を重ねた部分である前記側面遮蔽部の長さの比が、2/3以上であることを特徴とする。

Claims (14)

  1. 平板状の底部とその底部の周端から伸びる襞状の側面部とを有するカップ状に形成された食品容器であって、
    第1の樹脂フィルム、金属箔、および、第2の樹脂フィルムを順に重ねてなる積層体によって構成されており、
    前記側面部の縁端に、前記金属箔が配置されていない側面非遮蔽部が設けられていることを特徴とする食品容器。
  2. 前記側面部の長さに対する前記側面遮蔽部の長さの比が、0.6〜0.95であることを特徴とする請求項1に記載の食品容器。
  3. 前記側面部の長さに対する前記側面遮蔽部の長さの比が、0.7〜0.9であることを特徴とする請求項1に記載の食品容器。
  4. 前記第1の樹脂フィルムと前記金属箔との間、および/または、第2の樹脂フィルムと前記金属箔との間に接着剤層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食品容器。
  5. 前記第1の樹脂フィルムおよび/または第2の樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品容器。
  6. 前記第1の樹脂フィルムおよび/または第2の樹脂フィルムが、シリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品容器。
  7. 前記金属箔が、アルミニウムからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の食品容器。
  8. 前記底部の最大径に対する前記側面遮蔽部の長さの比が、1/2以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の食品容器。
  9. 前記底部の最大径に対する前記側面遮蔽部の長さの比が、2/3以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の食品容器。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の食品容器であって、さらに、
    第3の樹脂フィルム、蓋用金属箔、および、第4の樹脂フィルムを順に重ねてなる積層体によって構成された上方の開口部を覆うための蓋を備えており、
    前記蓋の縁端際には、前記蓋用金属箔が配置されていない非遮蔽部が設けられていることを特徴とする食品容器。
  11. 前記蓋が、平板状の天蓋部と、その天蓋部の周端から伸びる襞状の側面部とを有していることを特徴とする請求項10記載の食品容器。
  12. 前記天蓋部全体の面積に対する前記天蓋部の前記蓋用金属箔を配置してなる天蓋遮蔽部の面積の比が、1/2以上であることを特徴とする請求項10または11に記載の食品容器。
  13. 前記第3および第4の樹脂フィルムが、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の食品容器。
  14. 前記第3および第4の樹脂フィルムが、シリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の食品容器。
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