JP3216409U - 洋服の型紙及びその商品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 着心地が良く襟ぐりが後方に抜けることのない洋服を縫製し得る洋服の型紙を提供すること。【解決手段】 後身頃2の襟ぐり2aのバックネックポイント7が、人間の首の後ろの頸椎の突出部の位置を基準点として、該基準点から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられ、後身頃2の肩線2cが、人間の肩の稜線を基準線として、該基準線から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられ、バックネックポイント7を起点として形成された後身頃2の襟ぐり2aのラインと肩線2cの内側が交差する点にサイドネックポイント8が設けられ、サイドネックポイント8から前身頃1の襟ぐり1aが形成されることにより、後身頃2の襟みつ幅Bが前身頃1の襟みつ幅Aより長くなるように形成された洋服の型紙により構成される。【選択図】 図1

Description

本考案は、ワンピース、ブラウス等の洋服の型紙及びその型紙を袋に収納した商品に関するものである。
従来、ワンピース、ブラウス等の型紙において、襟ぐりのカットラインは、首の後ろの頸椎の出っ張り部分に相当する位置をバックネックポイントとして、そのポイント位置を基準に、後ろ身頃の襟ぐり及び前身頃の襟ぐりをカットし、また、前身頃と後身頃の境界となる肩線は、肩の最も高い位置(稜線部分)に沿って肩のカットラインを設けていた。また、このような型紙を袋に入れた商品が存在していた(特許文献1,2)。
実開平3−18127号公報 米国特許出願公開第2010/0319407号明細書
ところで、上述のような型紙で洋服を縫製した場合、その洋服を身に付けた場合、襟ぐりの首の後ろ側(襟付の場合は襟の首の後ろ側)が、図9に示すように、後方に抜けてしまい(同図矢印I参照)、着心地が良いとは言えず、見た目も芳しくないという課題があった。
このような事象は、首を前屈みにして携帯電話を操作する動作を行うことが多くなった近年において、より顕在化しているものと考えられる。
そこで、携帯電話等が普及した現在においても、襟ぐり又は襟が後方に抜けることのない、見栄え及び着心地のよい洋服が求められている。
本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、着心地が良く、襟ぐり又は襟が後方に抜けることのない洋服を縫製するための洋服の型紙及びその商品を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本考案は、
第1に、少なくとも前身頃と後身頃により構成される洋服の型紙であって、上記後身頃の襟ぐりのバックネックポイントが、人間の首の後ろの首の付け根の頸椎の突出部に相当する位置を基準点として、該基準点から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられると共に、上記後身頃又は前身頃の肩線が、人間の肩の稜線に相当する位置を基準線として、該基準線から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられ、上記バックネックポイントを起点として形成された後身頃の襟ぐりのラインと上記肩線の内側が交差する点にサイドネックポイントが設けられ、上記サイドネックポイントから上記前身頃の襟ぐりが形成されることにより、上記後身頃の襟みつ幅が上記前身頃の襟みつ幅より長くなるように形成された洋服の型紙により構成される。
このように構成された型紙により洋服を縫製すると、出来上がった洋服は、バックネックポイントが基準点から前寄りに位置し、かつ肩線が肩の稜線の基準線より前寄りに設けられるため、肩の後ろから前身頃の前中心の方向に向けて布を構成する糸の戻ろうとする力が作用し、結果として襟ぐり又は襟が後ろに抜けることを防止した着心地の良い洋服を製造することができる。
第2に、上記後身頃の襟ぐりのバックネックポイントが、上記基準点から5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられると共に、上記後身頃又は前身頃の肩線が、上記基準線から5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられたものである上記第1記載の洋服の型紙により構成される。
第3に、上記後身頃は後中心を中心線として左半分又は右半分のみが左右対称形状に形成されており、上記前身頃は前中心を中心線として左半分又は右半分のみが左右対称形状に形成されている上記第1又は2記載の洋服の型紙により構成される。
第4に、上記後身頃と上記前身頃を平面上に載置し、上記後身頃のサイドネックポイントと上記前身頃のサイドネックポイントを合わせた状態で、上記後身頃の後中心と上記前身頃の前中心を相互に平行に位置させたとき、上記前身頃の上記前中心の位置は上記襟みつ幅の差の長さだけ上記後身頃の上記後中心の位置より平行にずれた状態となるように形成されたものである上記第1〜3の何れかに記載の洋服の型紙により構成される。
このように構成された型紙により洋服を縫製する場合(図4(a)(b)参照)、前身頃の前中心と後身頃の後中心のずれを無くして、両中心の位置を一直線上に合わせた状態で、前身頃の肩線を後身頃の肩線に合わせて縫製することにより、前身頃を構成する布が後方に引っ張られるため、前身頃を構成する布の糸の戻ろうとする力(前中心の方向に戻ろうとする力)が作用する。よって、当該力により、両肩線から前方向に布を構成する糸の戻ろうとする力が作用し、その結果、襟ぐり又は襟が後方に抜けることを防止した着心地の良い洋服を縫製することができる。
第5に、上記第1〜4の何れかに記載の洋服の型紙を、洋服の作り方の説明書と共に袋に入れた商品により構成される。
本考案に係る型紙により洋服を縫製すると、出来上がった洋服は、肩の後ろから前身頃の前中心の方向に向けて布を構成する糸の戻ろうとする力が作用し、結果として襟ぐり又は襟が後ろに抜けることを防止した着心地の良い洋服を製造することができる。
本考案に係る洋服の型紙の襟ぐり近傍の平面図である。 (a)(b)共に、同上型紙を使用して縫製した洋服の襟ぐり近傍の斜視図である。 人間の首の後ろの頸椎の突出部を示す人間の頭部近傍の斜視図である。 (a)は同上型紙を平面においた状態の襟ぐり近傍の平面図、(b)は同上型紙にて洋服を縫製する場合の説明図である。 (a)は同上型紙を使用して縫製した洋服の襟ぐり近傍の平面図、(b)は同上洋服の斜視図である。 (a)(b)共に、布の経糸と緯糸の関係を示す説明図である。 同上型紙を示す図であり、(a)は後身頃、(b)は前身頃、(c)は襟、(d)は台襟、(e)は袖を示す。 同上型紙で縫製したブラウスの斜視図である。 従来の型紙で縫製したブラウスの斜視図である。 同上型紙を使用した商品の説明図である。
以下、本考案に係る洋服の型紙について詳細に説明する。
本考案に係る型紙11は、図7に示すように、後身頃2(図7(a)参照)、前身頃1(図7(b)参照)、襟3a(図7(c)参照)、台襟3b(図7(d)参照)、袖4(図7(e)参照)等からなる洋服(例えばワンピース)の型紙である。但し、洋服のデザインによっては、衿3a、台襟3b、袖4等は存在しない場合がある。
ここで、図7において、2aは後身頃2の襟ぐり、2bは後身頃の後中心、2cは後身頃の肩線、5は後身頃の袖ぐり、1aは前身頃の襟ぐり、1bは前身頃の前中心、1cは前身頃の肩線、6は前身頃の袖ぐりである。
上記後身頃2は後中心2bを中心線として左半分又は右半分のみが左左右対称形状で形成され、上記前身頃1は前中心1bを上下方向の中心線として左半分又は右半分のみが左右対称形状で形成されている。
ここで、後身頃2において、上記後中心2bの上端位置と上記襟ぐり2aとの交点をバックネックポイント7、肩線2cの内側と上記襟ぐり2aとの交点をサイドネックポイント8、上記肩線2cの外側と上記袖ぐり5との交点をショルダーポイント9という。よって、前身頃1においても、同様に、上記肩線1cの内側と上記襟ぐり1aとの交点をサイドネックポイント8、上記肩線1cの外側と上記袖ぐり6との交点をショルダーポイント9という。尚、上記型紙において、後中心2b、前中心1b側を「内側」、袖ぐり5,6側を「外側」という。
従来は、上記後身頃2の襟ぐりのバックネックポイント(基準点)は、図3に示すように、人間が首20を前方に曲げたとき、首20の後ろの付け根の頚椎の部分に突出する突出部10(人間の首20の第6頸椎又は第7頸椎等の頸椎の後方の骨の突起による突出部10)に相当する位置をバックネックポイント7’(図1参照)としていた。
また、従来の上記肩線は、人間の肩の稜線、即ち、人間の首から肩にかけてのラインの内、肩における最も高い位置(肩の前後方向の略中央の左右方向ライン、図3、稜線21参照)に沿って形成され、従って当該肩線21’の内側において、上記襟ぐりと交差する点をサイドネックポイント8’(図1参照)としていた。
本考案は、上記バックネックポイント7の位置を、上記従来のバックネックポイント7’の位置(即ち、人間の首の後ろの付け根の頚椎の部分に突出する突出部10に相当する位置)より若干前よりに形成し(図1参照)、当該バックネックポイント7の位置を基準点(起点)として、後身頃2の襟ぐり2aを設けることにより、サイドネックポイント8の位置、及び、肩線2cの位置も若干量前寄りに形成することにより、当該型紙11により洋服を縫製したとき、襟、襟ぐりが後方に抜けることがない、着心地の良い洋服を実現したものである。
以下、具体的に説明する。
図1は、図7の型紙11の後身頃2と前身頃1の襟ぐり2a,1a近傍を示すものであり、説明の容易のため、後身頃2の後中心2bを上下の垂直方向に設置し、後身頃2の肩線2cに前身頃1の肩線1cを合わせた状態を示すものである。
本考案に係る型紙11は、図1に示すように、少なくとも前身頃1と後身頃2により構成される洋服の型紙からなるものである。尚、図1において、紙面に向かって下側(後身頃2側)を「後」、「後方」、紙面に向かって上側(前身頃1側)を「前」、「前方」と定義する。
上記後身頃2の襟ぐり2aのバックネックポイント7は、人間の首の後ろの首の付け根の頸椎の突出部10(図3参照、従来のバックネックポイント7’)に相当する位置を基準点とし、該基準点から長さT=5mm以上〜15mm以内の範囲、好ましくは長さT=5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられている。具体的には、例えばT=5mm、6mm、8mm、12mm等である。
さらに、上記後身頃2の肩線2c(又は上記前身頃1の肩線1c)が、人間の肩の稜線(図3の稜線21、図1における破線の肩線21’)に相当する位置を基準線として、該基準線から長さT’=5mm以上〜15mm以内の範囲、好ましくは長さT’=5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられ、上記バックネックポイント7を起点として形成された後身頃2の襟ぐり2aのライン2a’と上記肩線2c(1c)の内側が交差する点にサイドネックポイント8が設けられている。従って、上記サイドネックポイント8は従来のサイドネックポイント8’に比べて、長さT’=5mm以上〜15mm以内の範囲、好ましくは長さT’=5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられている(図1参照)。
具体的には、例えばT’=5mm、6mm、8mm、12mm等である。また、上記長さTと上記長さT’は同一の数値であっても良いし、異なる数値であっても良い。例えばT=5mmとして、T’=7mmとすることもできる。
尚、上記サイドネックポイント8(従来の型紙はサイドネックポイント8’)は、上記肩線2c(従来の型紙は稜線21’)の内側の位置と、上記後身頃2の上記バックネックポイント7(従来の型紙はバックネックポイント7’)を起点として形成される襟ぐり2a(従来の襟ぐりは図1の破線の襟ぐり2a”のライン)との交点に相当する。この襟ぐり2aは襟ぐり又は襟のデザインにより各種の弧を描くことができるので、当初は襟ぐり2aの予想ラインを描いて、サイドネックポイント8の位置を決めた上で、バックネックポイント7とサイドネックポイント8間のカーブのデザインが決定される。何れにしても、サイドネックポイント8は上記肩線2cの内側の線上に位置することになる。
そして、上記後身頃2の上記サイドネックポイント8の位置から前身頃1の襟ぐり1aが形成されることにより、上記後身頃2の襟みつ幅Bが上記前身頃1の襟みつ幅Aより長くなるように形成されている(B>A)。
ここで、図1において、後身頃2と前身頃1に実線で示すラインが本考案に係る型紙11の襟ぐり2a,1a、肩線2c,1cのラインであり、同図中、後身頃2に破線で示すライン(襟ぐり2a”、肩線(稜線)21’)が従来の型紙の襟ぐり及び肩線のカットラインである。
また、後身頃2の襟みつ幅Bとは、後身頃2の後中心2bをそのまま上方に延長してラインL1を描き、サイドネックポイント8から上記ラインL1に直交するラインL2を描いて、両ラインL1,L2の交点を7”とすると、交点7”と上記サイドネックポイント8間の長さをいう。襟みつ幅Aとは、前身頃1の前中心1bをそのまま延長してラインL3を描き、サイドネックポイント8から、上記ラインL3に垂直にラインL4を描き、両ラインL3,L4の交点を8”とすると、交点8”と上記サイドネックポイント8間の長さをいう。
図1において、上記襟みつ幅Bに相当する従来の襟みつ幅を破線1B’で示し、上記襟みつ幅Aに相当する従来の襟みつ幅を破線A’で示している。同図にてわかるように、バックネックポイント7及びサイドネックポイント8が従来のバックネックポイント7’、従来のサイドネックポイント8’より上記長さT,T’だけ前寄りに形成されることにより、本考案に係る襟みつ幅Bは、従来の襟みつ幅1B’より長さP(図1参照)だけ長く形成されており、襟みつ幅Aとの差がより広がっている。
上述のように形成した後身頃2と前身頃1を平面上に載置し(図4(a)参照)、上記後身頃2のサイドネックポイント8と上記前身頃1のサイドネックポイント8を合わせた状態で、上記後身頃2の後中心2bと上記前身頃1の前中心1bを相互に平行に位置させた状態を図4(a)に示す。
同図に示すように、このように平面上に載置すると、上記前身頃1の上記前中心1bの位置は上記襟みつ幅の差(B−A)の長さだけ、上記後身頃2の上記後中心2bの位置より平行に(図4(a)の事例では後中心2bより右側に(B−A)だけ)ずれた状態となるように形成されている。
ところで、洋服を作る生地(布)は、図6(a)(b)に示すように、基本的に縦糸である経糸30と、横糸である緯糸31により織られている。そして布を織る機織機の構造上、経糸30はピンと張って織られるが、緯糸31は経糸30の間を渡るように織られる。従って、織られた布は、経糸30の張りは強く、緯糸31の張りは弱めになっている。そして、布は織られた状態においては、織目は図6(b)に示すように碁盤の目状になっている。
このような布の本来的な構造からして、布は図6(a)のように、矢印C方向に引っ張られると、主に張りの強い経糸30がその逆方向(矢印D方向)に戻ろうとする方向の力が働くという性質を有している。
本考案の洋服の型紙11は上述のように構成されるものであるから、次に、上記型紙11を使用して洋服を作った場合の機能について説明する。尚、説明の容易のため、洋服においても、上記型紙と同一の符号を付す。
実際に図1(図7)の型紙11を使用して布をカットし(適宜、縫い代を形成する)、フロントをボタンにする場合は、一対の左右対称の前身頃1,1、又は、フロントをボタンにしない場合は、前身頃1の型紙を使用して布をカットし、左右がつながった1枚の前身頃1,1を形成する(図2(b)参照)。また、後身頃2の型紙を使用して布をカットし、左右がつながった1枚の後身頃2,2を形成する(図2(a)参照)。尚、ここでは作成する洋服は、図2に示すように、フロントにはボタンがない、いわゆる丸首のワンピースとする。
図2(a)(b)に示すように、説明の便宜上、ワンピースには、後中心2b、前中心1bを描いているが、実際は前身頃1,1は1枚の布、後身頃2も1枚の布により形成されているものとする。従って、前身頃1,1と後身頃2,2の肩線1c,2cを縫い合わせ、袖ぐり6,5の下のラインを縫い合わせることにより、図2(a)(b)に示すようなノースリーブのワンピースを形成することができる。
このような洋服を形作る過程においては、図2に示すような人体のトルソに布を当てて、図4(b)に示すように、後身頃2の後中心2bと前身頃1の前中心1bが同一直線状となるように位置させた状態で、前身頃1の肩線1cと後身頃2の肩線2cとを接合し、両肩線1c,2cを縫い合わせることになる。
ここで図2(a)(b)において、従来の型紙で形成した洋服の後身頃の襟ぐり2a”を破線で示し、従来の型紙で形成した洋服の肩線21’を破線で示す(図2(b)参照)。
この状態においては、上記肩線1c,2cの位置は、従来の肩線21’が稜線21に沿って設けられているのに対して、上記稜線21より上記長さT又はT’(例えば5mm〜15mm)の範囲で前寄りに設けられているので、即ち、上記肩線1c,2cは、人間の肩の最も高い部分又は前後方向の中央部分(稜線21)から前方向にずれた位置(稜線21より前方向に若干低い位置)に位置しているので、前身頃1,1が下方向(矢印F方向)に下がろうとする力が作用し(図2(b)参照)、その結果、図5(a)(b)に示すように、襟ぐり2a、肩線2c,1cの部分においても、前方向(矢印G方向)に作用する力が働くことになる。
さらに、図4(b)に示すように、前中心1bと後中心2bを一直線状に合わせた状態において、上記肩線1c,2cを縫い合わせることになるが、このとき前身頃1は、上記前中心1bを維持した状態で、肩線1cを矢印E方向に移動させて後身頃2の肩線2cと縫い合わせることになり(後身頃2の肩線2cは矢印E’方向に移動する)、そのとき、前身頃1には矢印E方向に引っ張った状態で、後身頃2の肩線2cと縫い合わせる必要がある。
その結果、前身頃1において布を構成する糸(主に経糸30)の戻ろうとする力、即ち矢印E方向とは反対方向の力(図4(b)の矢印H方向の力)が前身頃1を構成する布に作用し、この矢印H方向の力は、図5における上記矢印G方向の力をより大きくするように作用する。
尚、後身頃2においては、図4(b)において、前中心1bと後中心2bを合わせることにより、矢印E’方向(矢印Eとは逆方向)に若干引っ張ることになるが、襟みつ幅は、BからAに近づくため、上記後身頃2の襟ぐり2aは三次元的には若干ふくらんだ状態となり(襟ぐり2aのふくらみは、立体的には、図2(a)に示すように首の後40に立体的に沿う形状となるため)、従って、後身頃2においては、上記矢印E’に反する方向の力は生ずることはないか、或いは、生じても非常に弱いので、上記矢印H又はG方向の力に吸収され、結果として上記矢印H又はG方向の力のみが作用することになる。
以上の作用により、上記型紙11により縫製した洋服は、図5に示すように、該洋服を人間が着用したとき、両側の肩線2cの前後において、後身頃2から前身頃1に向かって布を構成する糸の戻ろうとする力(矢印G方向、主に経糸30によるものと考えられる)が作用するため、後身頃2の襟ぐり2aが後方に抜けることを防ぎ、着心地の良い洋服を作ることができる。
特に、両方の肩線2c,2cから前方に向けての力(矢印G)は、両肩線2c,2cから前中心1bに向けて作用するので(図5(a)(b)参照)、当該洋服を着用すると、上記矢印G方向の力が両側から胸を包み込むように作用し、とても着心地が良い洋服を作ることができる。
このような作用は、前中心1cをボタンにて留めて着用する洋服或いは、襟ぐりに襟を付けたブラウス等でも同様であり、従来は図9に示すように、襟3aが首の後側に抜けていたものが、前方への上記矢印G方向の力が作用することにより、図8に示すように、襟3aが後方に抜けることがなく、着心地が良く、しかも見た目も良いブラウス(洋服)を形成することができるものである。
特に、最近は携帯電話等を使用する際、首を前かがみにする姿勢になることが多くなっているため、従来のブラウス等の洋服では、襟ぐり又は襟が後ろに抜け易く、見た目も着崩れたような状況になり易かった。
本考案の型紙により縫製された洋服によれば、襟ぐり又は襟が後ろに抜け難くなるため、着心地が良く、見た目も綺麗な洋服を縫製することができるものである。
図10に示すものは、本考案に係る洋服の型紙を使用した商品であり、袋28の中に、本考案に係る型紙11、その型紙を使用した洋服の作り方の説明書29、完成された洋服の写真27を入れて、セットとして販売するものである。上記説明書29には、上記型紙11を使用した洋服のデザインのバリエーションの説明、デザインのバリエーションの洋服の図面又は写真等も記載することができる。
以上のように、本考案によれば、本考案に係る型紙により洋服を縫製すると、出来上がった洋服は、肩の後ろから前身頃の前中心の方向に向けて布を構成する糸(主に経糸30)の戻ろうとする力が作用し、結果として襟ぐり又は襟が後ろに抜けることを防止した着心地の良い洋服を製造することができる。
本考案に係る洋服の型紙は、型紙として販売することにより、誰でも簡単に着心地の良い洋服を縫製することができるものである。
1 前身頃
1a 襟ぐり
1b 前中心
1c 肩線
2 後身頃
2a 襟ぐり
2a’ ライン
2b 後中心
2c 肩線
7 バックネックポイント
8 サイドネックポイント
10 突出部
11 型紙
29 説明書
A 前身頃の襟みつ幅
B 後身頃の襟みつ幅

Claims (5)

  1. 少なくとも前身頃と後身頃により構成される洋服の型紙であって、
    上記後身頃の襟ぐりのバックネックポイントが、人間の首の後ろの首の付け根の頸椎の突出部に相当する位置を基準点として、該基準点から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられると共に、
    上記後身頃又は前身頃の肩線が、人間の肩の稜線に相当する位置を基準線として、該基準線から5mm以上〜15mm以内の範囲において前方寄りに設けられ、
    上記バックネックポイントを起点として形成された後身頃の襟ぐりのラインと上記肩線の内側が交差する点にサイドネックポイントが設けられ、
    上記サイドネックポイントから上記前身頃の襟ぐりが形成されることにより、上記後身頃の襟みつ幅が上記前身頃の襟みつ幅より長くなるように形成された洋服の型紙。
  2. 上記後身頃の襟ぐりのバックネックポイントが、上記基準点から5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられると共に、
    上記後身頃又は前身頃の肩線が、上記基準線から5mm以上〜7mm以内の範囲において前方寄りに設けられたものである請求項1記載の洋服の型紙。
  3. 上記後身頃は後中心を中心線として左半分又は右半分のみが左右対称形状に形成されており、
    上記前身頃は前中心を中心線として左半分又は右半分のみが左右対称形状に形成されている請求項1又は2記載の洋服の型紙。
  4. 上記後身頃と上記前身頃を平面上に載置し、上記後身頃のサイドネックポイントと上記前身頃のサイドネックポイントを合わせた状態で、上記後身頃の後中心と上記前身頃の前中心を相互に平行に位置させたとき、
    上記前身頃の上記前中心の位置は上記襟みつ幅の差の長さだけ上記後身頃の上記後中心の位置より平行にずれた状態となるように形成されたものである請求項1〜3の何れかに記載の洋服の型紙。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の洋服の型紙を、洋服の作り方の説明書と共に袋に入れた商品。
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