JP3124196U - 女性用上衣 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体的カッティングを適用し、着用時の窮屈感を少なくし、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、美しくスリムに見える女性用上衣を提供する。
【解決手段】少なくとも前身頃と後身頃とこの両者をつなぐ脇身頃を有し、ウェストのくびれ部分が細められた女性用上衣であって、前記前身頃において、前記前身頃の前中心側1と脇側3の間で、ほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーする脇胸部充当パーツ2が挿入形成されており、前記脇胸部充当パーツ2の前中心側のライン2aは、ほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、前記脇胸部充当パーツ2は上端付近Aと下端付近B−Cで幅が細くなっているパーツである女性用上衣。
【選択図】 図1

Description

本考案は、美しい立体的シルエットを実現する女性用上衣に関するものである。さらには、肩の負担が軽減され、あるいは、腕の動きをスムーズにし得る、立体的カッティングにより機能性を高めた女性用上衣に関するものである。
従来例の女性用上衣に関し、図13に前身頃のパターン図、図14にその縫製した外観の正面図を示した。前身頃のうち、106が前中心身頃、107が前脇身頃を示している。
バストラインの立体的シルエットを実現するために、女性用の上衣部において、肩接ぎ部またはチェスト部のいずれかから、トップバスト部方向に向かう第一のダーツ101と、ウェスト部からトップバスト部方向に向かう第二のダーツ102、さらには脇接ぎ部またはアームホール部のいずれかから、バストライン上の、トップバスト部より脇側近傍に向かう第三のダーツ103と、ウェスト部における脇接ぎ部と第二のダーツとの中間位置からアンダーバストライン近傍に向かう第四のダーツ104とを有する女性用の上衣が提案されている(下記特許文献1のたとえば図1および図3参照)。
実用新案登録第3113922号公報
しかしながら、前脇身頃107のダーツにはトップバスト部より脇側近傍に向かう第三のダーツ103とアンダーバストライン近傍に向かう第四のダーツ104で示されるダーツがあり、これらのダーツは互いに連結していないだけでなく、他のダーツとも連結していないため、第三のダーツ103と第四のダーツ104先端間に素材生地の余りが生まれ、身体に沿ったきれいなラインが形成できないという問題があり、また、第三のダーツ103のようなバスト横方向に入るダーツは、視覚効果的にかなり見苦しく、縦長に見えるラインを崩してしまい、スリムに美しく見えないという問題点ある。
本考案は、これらの問題点を解決し、立体的カッティングを適用し、着用時の窮屈感を少なくし、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、美しくスリムに見える女性用上衣を提供することを目的とするものである。
また、本考案の女性用上衣の好ましい態様においては、さらに肩の負担が軽減され、あるいは、腕の動きをスムーズにし得る、立体的カッティングにより機能性を高めた女性用上衣を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本考案の女性用上衣は、次のような構成を有する。
(1)少なくとも前身頃と後身頃とこの両者をつなぐ脇身頃を有し、ウェストのくびれ部分が細められた女性用上衣であって、前記前身頃において、前記前身頃の前中心側と脇側の間で、ほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーする脇胸部充当パーツが挿入形成されており、前記脇胸部充当パーツの前中心側のラインは、ほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、前記脇胸部充当パーツは上端付近と下端付近で幅が細くなっているパーツであることを特徴とする女性用上衣。
(2)前記前身頃が、前中心側前身頃、前記脇胸部充当パーツ並びに前脇側前身頃の3つのパーツから構成され、前記前中心側前身頃が、前中心側の上方部分から下方部分と下方の前脇部分をカバーするパーツであり、前記前脇側前身頃が前脇側の前部袖刳りラインの中間よりやや下側からほぼウェストのくびれ部分よりやや下までをカバーするパーツである前記(1)項に記載の女性用上衣。
(3)前記脇胸部充当パーツの脇側のラインは、袖刳りラインを離れて下方に延びる脇側のラインが、前記脇胸部充当パーツの前中心側のラインのカーブより緩い前中心側に凸となるカーブを有している前記(1)〜(2)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(4)前記前身頃と前記後身頃を縫合している首から肩にかけての肩線が、ショルダーポイントより斜め後にずれている前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(5)前身頃と後身頃を縫合している首から肩にかけての肩線が、ショルダーポイントより斜め後にずれていて肩線近傍の生地がバイアス面を形成していることからなる前記(1)〜(4)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(6)女性用上衣が、織物から構成されるスーツ又はベストである前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(7)女性用上衣が袖を有する上衣であって、その胴部脇側で、ウェスト近傍から袖の下側のつけ根をカバーし袖下側で袖の肘近傍までをカバーする部分が、袖の下側のつけ根部分を最大幅にしウェスト近傍方向並びに袖の肘方向に細くなっているマチ布で形成されている前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(8)マチ布が、マチ布の長さ方向並びにマチ布の長さ方向とほぼ直角方向がマチ布を形成する生地のバイアス方向である前記(7)項に記載の女性用上衣。
(9)女性用上衣が袖を有する上衣であって、袖の上腕部分の縫合ラインが、外袖側寄りに形成されている前記(7)〜(8)項のいずれかに記載の女性用上衣。
(10)女性用上衣が、織物から構成されるスーツである前記(7)〜(9)項のいずれかに記載の女性用上衣。
本考案の女性用上衣は、前身頃の前中心側と脇側の間に、前中心側のラインがほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、上端付近と下端付近で幅が細くなっているほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーする脇胸部充当パーツが挿入形成されており、バスト近傍に横方向に走る接ぎラインがなく、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、美しくスリムに見える女性用上衣を提供できる。
さらに本考案の好ましい態様においては、肩の負担が軽減され、あるいは、腕を動かした際に抵抗感がなく腕の動きをスムーズにし得るなど機能性を高めた女性用上衣を提供できる。
以下、本考案の女性用上衣の理解を容易にするために、図面を引用しながら、具体的実施の形態例について説明するが、本考案は、これらの具体的実施の形態例のみに限定されるものではない。
図1は本考案の女性用上衣の一実施形態例の女性用スーツ上衣の前側から見た正面図、図2はその前身頃を構成するパーツの一つである脇胸部充当パーツ(着用者基準で右側のもの)の平面図、図3は同じく図1の女性用スーツ上衣の前身頃を構成する各パーツの(着用者基準で右側のもの)の展開平面図(ただし、腰ポケットの蓋布(雨蓋、フラップなどと称されている)6は図示せず)、図4は図1の女性用スーツ上衣の後側から見た背面図、図5は別の態様の女性用スーツ上衣の後側から見た背面図である。
図1〜4において、前身頃は、前中心側前身頃1と前脇側前身頃3と、この両者の間に挿入されている脇胸部充当パーツ2との3つのパーツからなり、前記前中心側前身頃1は、この態様(図3参照)では、前中心側の上方部分1aから下方部分1bと下方の前脇部分1cをカバーするパーツであり、脇胸部充当パーツ2は前中心側のラインA−B(2a)(図2参照)がほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、上端A付近と下端B−C付近で幅が細くなっているほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーするパーツであり、この態様では前記脇胸部充当パーツ3の脇側のラインA−D−Cは、袖刳りラインA−D(2c)を離れて下方に延びる脇側のラインD−C(2b)が、前記脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインA−B(2a)のカーブより緩い前中心側に凸となるカーブを有している。下方に延びる脇側のラインD−C(2b)は、ほぼ直線状でもよいが、上述のような曲線ラインの方が、身体のラインに沿いやすく、より立体的な形を作ることができるので好ましい。本考案においては、脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインA−B(2a)(図2参照)がほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、上端A付近と下端B−C付近で幅が細くなっているほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーするパーツが、前身頃の、前中心側前身頃1と前脇側前身頃3との間に挿入されているので、バストを大きく見せ、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、ウェストも細く見せて美しくスリムに見える女性用上衣を提供できる。なお、図1において5は胸ポケットを示し、6は腰ポケットの蓋布(雨蓋)を示し、図1および図4において4は袖を示している。図4において7は後身頃であり、8は前身頃と後身頃とをつなぐ脇身頃を示している。後身頃7においても、その脇側のラインは、ウェストを細くするため、ウェスト近傍が後中心方向に向かって凸となるラインになっている。なお、この例においては、脇身頃8と後身頃7との境界の下方部分がいわゆるサイドベンツを形成している。本実施形態例では、バスト位置近傍に胸ポケット5があり、胸ポケット5の上縁のラインは横方向に脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインを横切っているが、図13や図14で示した従来例の第三のダーツ103のようなバスト横方向に入るダーツと異なり、視覚効果的に見苦しい印象を与えないばかりでなく、アクセサリーとしてむしろ好ましい印象を与え、縦長に見えるラインを崩すことがなく、ボディラインがスリムに美しく見える効果を何ら阻害しない。これがもし、胸ポケットでなく、脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインを横切るダーツの場合には、極めて見苦しい印象を与え、縦長に見えるラインを崩してしまい、ボディラインがスリムに美しく見える効果を阻害してしまう。胸ポケットとダーツの視覚的印象の相違とそれに基づく人間の脳で感じる感性の相違に基づくものと思われる。
図5に図4とは若干異なるデザインの女性用スーツ上衣の後側から見た背面図を示した。図4に示した背面図と異なる点は、背面側に脇まで横に伸びるウェストベルトパーツ9が設けられている点と、後身頃が上側の後身頃7aとウェストより下側の後身頃7bとにウェストベルトパーツ8の上下で切り替えられており上側の後身頃7aは左右の後身頃パーツが後ろ中心で接ぎ合わされているが、下側の後身頃7bは左右連続した一つのパーツからなっている点であり、脇身頃8との境界下方部分がいわゆるサイドベンツを形成している点は図4と同様である。なお、図5のスーツの前側から見た正面図は、図1とほぼ同一であるので、図示並びに説明を省略した。
図6に図1、図4に示したスーツの着用者基準で右側からの側面図(ただし、袖を肘のところからやや曲げた状態)を示した。
図4、図6、図5からも明らかなように、前身頃と後身頃を縫合している首真横から肩にかけての縫合ラインである肩線11が、ほぼ首真横から真横のショルダーポイント(肩峰点)12を通らずに(通常のスーツでは肩線が、ほぼ首真横からスタートして真横のショルダーポイント12を通る)、ほぼ首真横からスタートしてショルダーポイント12より後ろ側を通り、肩線11が斜め後にずれている。サイズにもよるが、肩線11は首のほぼ真横位置からスタートして袖刳りライン上でショルダーポイント12より後ろ側に2.5〜4cm後ろ側の点を通るように設計されている。このようにすることにより織物でスーツを形成した場合に、ほぼ首真横からスタートして真横のショルダーポイント12を通るラインに対し、生地の地の目(織り糸の縦糸または横糸の方向)がほぼ平行な場合に、肩線11近傍の生地がバイアス面(織り糸の縦糸または横糸の方向に対し斜め向きの面)を形成することになる。織物のバイアス方向、すなわち織り糸の縦糸または横糸の方向に対し斜め向きの方向は、織物が伸びやすい方向であり、肩線の縫合ラインを首から肩の真上からはずし、また肩線11近傍にバイアス面を形成することにより伸縮性を出し、身体になじみやすく、肩にかかる負担を軽減することができる着心地のよい機能的スーツを提供できる。(尚、上記で真横とは、直立した状態で人体の左右方向である。)。
また、この実施形態例においては、図4、図6(図5の場合も同様)からも明らかなように、袖の上腕部分の縫合ラインが、外袖側寄りに形成されている点も特色の一つである。袖を筒状に形成するための縫合ラインが13で示されているが、この袖の縫合ライン13のうち肘より上方の上腕部分の縫合ラインは、通常、この種の袖の縫合ラインが腕の後ろ側を通るラインであるのに対し、本考案のこの実施形態例では、上腕部分の縫合ラインは、腕の後ろ側よりもより外側の外寄り側を通っている。このように袖の上腕部分の縫合ラインが、外袖側寄りに形成されていることにより、図6で示したように、肘を曲げた場合に、袖の後ろ側が引っ張られることになるが、袖の上腕部分の縫合ラインが腕の後ろ側には存在しないので、縫合ラインが引っ張られて肘に当たったり、ごわごわする感じがやわらげられ、腕の動きに抵抗感・違和感を与えることがなく、腕になじみやすく、腕の前への動きをスムーズにできる着用感の良好な、機能性の向上した袖を有する女性用上衣のスーツを提供できる。尚、この図1、4、6で示したスーツの袖4は、あたかも袖の縫合ラインが13で示される1本のみであるかのように見えるが、2枚袖の場合には2本目の袖の縫合ラインは袖の内側に隠れていて見えないので、本来、袖のパーツが片袖に付き2枚のパーツからなるいわゆる2枚袖であることが好ましいが、場合により、袖の縫合ラインが13で示される1本のみのいわゆる筒袖であってもよい。
次に、図7〜10を用いて、上記と同様に、袖を有する女性用スーツ上衣であって、その胴部脇側で、ウェスト近傍から袖の下側のつけ根をカバーし袖下側で袖の肘近傍までをカバーする部分が、袖の下側のつけ根部分を最大幅にしウェスト近傍方向並びに袖の肘方向に細くなっているマチ布で形成されているいわゆる「脇下マチ」を更に設けた女性用上衣のスーツの実施形態例について説明する。
図7〜10で説明する女性用上衣は、基本的には図1〜4、6で示した実施形態例と共通する部分が大部分であるので、同一部分には同一の符号を付して、重複説明を省略した。同じ符号を付してある部分でも、若干、態様が異なるところは、別途、説明を加えている。正面図はこの態様においても、ほぼ、図1と同様なので図示を省略している。図7が「脇下マチ」を更に設けた女性用スーツ上衣の側面(着用者基準で右側)から見た、脇下とその近傍の袖に取り付けられたマチ布25がよく分かるように、袖を斜め上に挙げた状態の若干前側から見た側面図である。図8が図7よりやや後ろ側から見て前身頃が側面からよく見えるように側面側に前身頃を開き、また、袖4を前方に伸ばしている状態で示した着用者基準で右側から見た側面図である。図9は、このスーツの背面図(但し、袖をおろした状態)、図10が用いるマチ布25の平面図である。
図10に示すように、マチ布25の形状は、袖の下側のつけ根部分に充当される部位29から長手方向のウェスト近傍方向部位27並びに袖の肘方向部位28に向かって細くなっている。このマチ布は、マチ布の長さ方向(符号の27−28の方向)並びにマチ布の長さ方向とほぼ直角方向(符号の29−29の方向)がマチ布を形成する織物生地のバイアス方向になっており、この方向に伸縮しやすい。マチ布25は胴部脇側で、ウェスト近傍から袖の下側のつけ根をカバーし袖下側で袖の肘近傍までをカバーする位置に取り付けられている。この場合、図4で示したスーツに比べて、上腕部分の縫合ライン13が、腕の後ろ側よりもより外側の外寄り側を通っていることは変わりはないが、前腕部分(袖先方向)の縫合ラインは、図4で示したスーツに比べてあまり内側にシフトしていない。尚、符号14で示した縫合ラインは、2枚袖のもう一方の袖内側を袖の長手方向に通っている第2の縫合ラインを示している(現実にはこの符号14で示される袖の第2の縫合ラインは、図9のような背面図の場合、袖の内側脇に隠れて見えにくいのであるが、理解を容易にするため、背面図でもこのラインが見える位置に変更して図9を描いたものである)。
このように脇下近傍にマチ布25が設けられていることにより、前記、図1〜6の態様で説明した効果のほかに更に腕の上げ下ろしがしやすくなり、作業性を向上させることが出来る。特に、首から肩にかけての肩線11が、ショルダーポイント12より斜め後にずれていて肩線近傍の生地がバイアス面を形成していること、更に、袖の上腕部分の縫合ラインが、外袖側寄りに形成されていることも併せた総合作用により、肩の負担が軽減され、腕を動かした際に、ゴワゴワした違和感がより一層少なく、腕の動きをよりスムーズにし得る機能性の優れた女性用スーツ上衣が提供できる。しかも、マチ布25が設けられていることにより、腕を動かした際に、ある程度の伸びをマチ布25が吸収するので、腕を動かした場合でも、美しいバストラインのシルエットをあまり崩さずに保持することも出来る。
次に図11と図12に本考案の女性用上衣の別の実施形態例の女性用ベストを示す。図11が女性用ベストの前側から見た正面図、図12が女性用ベストの後側から見た平面図である。
袖がないこと、長さの調節可能な背面ウェストベルト20が設けられている点を除いて、実質的には、図1〜図4で説明したスーツと同一であるので、同一部分には同一の符号を付して説明を省略した。
このベストも脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインA−B(2a)(図2参照)がほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、上端A付近と下端B−C付近で幅が細くなっているほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーするパーツが、前身頃の、前中心側前身頃1と前脇側前身頃3との間に挿入されているので、バストを大きく見せ、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、ウェストも細く見せて美しくスリムに見える女性用ベストを提供できる。また、前身頃と後身頃を縫合している首真横から肩にかけての縫合ラインである肩線11が、ほぼ首真横から真横のショルダーポイント12を通らずに(通常のベストでは肩線が、ほぼ首真横からスタートして真横のショルダーポイント12を通る)、ほぼ首真横からスタートしてショルダーポイント12より後ろ側を通り、肩線11が斜め後にずれている。サイズにもよるが、肩線11は首のほぼ真横位置からスタートしてアームホール(スーツの場合の袖刳りラインに相当)上でショルダーポイント12より2.5〜4cm後ろ側の点を通るように設計されている。このようにすることにより織物でベストを形成した場合に、ほぼ首真横からスタートして真横のショルダーポイント12を通るラインに対し、生地の地の目(織り糸の縦糸または横糸の方向)がほぼ平行な場合に、肩線11近傍の生地がバイアス面(織り糸の縦糸または横糸の方向に対し斜め向きの面)を形成することになる。織物のバイアス方向、すなわち織り糸の縦糸または横糸の方向に対し斜め向きの方向には、織物が伸びやすい方向であり、肩線の縫合ラインを首から肩の真上からはずし、また肩線11近傍にバイアス面を形成することにより伸縮性を出し、身体になじみやすく、肩にかかる負担を軽減することができる着心地のよい機能的ベストを提供できる。
本考案の女性用上衣を構成する生地は、織物が好適に用いられる。一般に織物は組織が編み物に比べて強度、耐久性に優れているため、長期間の着用に適しており、見た目の外観も高級感があり好ましい。
織物を構成する繊維としては、特に限定するものではないが、通常はウール、ポリエステル繊維、これらの混紡、さらにはこれらのいずれかとアクリル繊維との混紡など非弾性繊維で構成されるが、スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)その他の弾性繊維を併用した伸縮性織物も用いることができる。
非弾性繊維で構成される織物でも、いわゆるナチュラルストレッチ加工と称されている、生地を横方向に縮めて高温の熱を加え、冷却すると縮めた幅で生地が安定するがこのような生地は、その収縮前の生地の幅との差の分がストレッチ性を発揮するので、好ましく用いられる。また、このようなストレッチ加工を行っていない場合でも、織物のバイアス方向(縦糸または横糸の方向に対し斜めの方向)には生地は伸縮可能であるので、伸縮性を必要とする部分には、伸縮性を必要とする方向に生地のバイアス方向を合わせるように用いることも好適である。
本考案の女性用上衣は、立体的カッティングを適用し、着用時の窮屈感を少なくし、バストラインの美しい立体的シルエットを実現し、美しくスリムに見える女性用上衣を提供できる。
また、本考案の女性用上衣の好ましい態様においては、さらには、肩の負担が軽減され、あるいは、腕を動かした際に抵抗感がなく腕の動きをスムーズにし得る、立体的カッティングにより機能性を高めた女性用上衣を提供できる。
したがって、女性用上衣は、女性用スーツやベストに好適に応用でき、女性用制服などにもきわめて有用である。
本考案の女性用上衣の一実施形態例の女性用スーツ上衣の前側から見た正面図。 本考案の女性用上衣に用いられる脇胸部充当パーツ(着用者基準で右側のもの)の平面図。 図1の女性用スーツ上衣の前身頃を構成する各パーツの(着用者基準で右側のもの)の展開平面図。 図1の女性用スーツ上衣の後側から見た背面図。 別の態様の女性用スーツ上衣の後側から見た背面図。 図1、図4に示したスーツの着用者基準で右側からの側面図(ただし、袖を肘のところからやや曲げた状態)。 更に別の態様の女性用スーツ上衣の着用者基準で右側の若干前側から見た側面図。 図7の女性用スーツ上衣の袖を前方に伸ばしている状態で示した着用者基準で右側から見た側面図。 図7の女性用スーツ上衣の背面図(但し、袖をおろした状態)。 マチ布25の平面図。 本考案の女性用ベストの前側から見た正面図。 図11の本考案の女性用ベストの後側から見た背面図。 従来例の女性用上衣の一例の前身頃のパターン図。 図13の前身頃のパターンを縫製した外観の正面図。
符号の説明
1 前中心側前身頃
2 脇胸部充当パーツ
2a 脇胸部充当パーツ2の前中心側のラインA−B
2b 脇胸部充当パーツ2の袖刳りラインA−Dを離れて下方に延びる脇側のラインD−C
2c 脇胸部充当パーツ2の袖刳りラインA−D
3 前脇側前身頃
4 袖
5 胸ポケット
6 腰ポケットの蓋布(雨蓋)
7 後身頃
7a 上側の後身頃
7b 下側の後身頃
8 脇身頃
9 ウェストベルトパーツ
11 肩線
12 ショルダーポイント
13 袖の縫合ライン
14 袖内側を通っている第2の縫合ライン
20 背面ウェストベルト
25 マチ布
27 ウェスト近傍方向部位
28 マチ布の袖の肘方向部位
29 マチ布の袖の下側のつけ根部分に充当される部位
101 第一のダーツ
102 第二のダーツ
103 第三のダーツ
104 第四のダーツ
106 前中心身頃
107 前脇身頃

Claims (10)

  1. 少なくとも前身頃と後身頃とこの両者をつなぐ脇身頃を有し、ウェストのくびれ部分が細められた女性用上衣であって、前記前身頃において、前記前身頃の前中心側と脇側の間で、ほぼ肩下部分からほぼウェストのくびれ部分近傍までをカバーする脇胸部充当パーツが挿入形成されており、前記脇胸部充当パーツの前中心側のラインは、ほぼバストの膨らみの頂点近傍を通り前中心側に凸となるカーブを有し、前記脇胸部充当パーツは上端付近と下端付近で幅が細くなっているパーツであることを特徴とする女性用上衣。
  2. 前記前身頃が、前中心側前身頃、前記脇胸部充当パーツ並びに前脇側前身頃の3つのパーツから構成され、前記前中心側前身頃が、前中心側の上方部分から下方部分と下方の前脇部分をカバーするパーツであり、前記前脇側前身頃が前脇側の前部袖刳りラインの中間よりやや下側からほぼウェストのくびれ部分よりやや下までをカバーするパーツである請求項1に記載の女性用上衣。
  3. 前記脇胸部充当パーツの脇側のラインは、袖刳りラインを離れて下方に延びる脇側のラインが、前記脇胸部充当パーツの前中心側のラインのカーブより緩い前中心側に凸となるカーブを有している請求項1〜2のいずれかに記載の女性用上衣。
  4. 前記前身頃と前記後身頃を縫合している首から肩にかけての肩線が、ショルダーポイントより斜め後にずれている請求項1〜3のいずれかに記載の女性用上衣。
  5. 前身頃と後身頃を縫合している首から肩にかけての肩線が、ショルダーポイントより斜め後にずれていて肩線近傍の生地がバイアス面を形成していることからなる請求項1〜4のいずれかに記載の女性用上衣。
  6. 女性用上衣が、織物から構成されるスーツ又はベストである請求項1〜5のいずれかに記載の女性用上衣。
  7. 女性用上衣が袖を有する上衣であって、その胴部脇側で、ウェスト近傍から袖の下側のつけ根をカバーし袖下側で袖の肘近傍までをカバーする部分が、袖の下側のつけ根部分を最大幅にしウェスト近傍方向並びに袖の肘方向に細くなっているマチ布で形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の女性用上衣。
  8. マチ布が、マチ布の長さ方向並びにマチ布の長さ方向とほぼ直角方向がマチ布を形成する生地のバイアス方向である請求項7に記載の女性用上衣。
  9. 女性用上衣が袖を有する上衣であって、袖の上腕部分の縫合ラインが、外袖側寄りに形成されている請求項7〜8のいずれかに記載の女性用上衣。
  10. 女性用上衣が、織物から構成されるスーツである請求項7〜9のいずれかに記載の女性用上衣。
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