JP3012019U - 股部を有するフィットタイプの衣類 - Google Patents

股部を有するフィットタイプの衣類

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JP3012019U
JP3012019U JP1994014977U JP1497794U JP3012019U JP 3012019 U JP3012019 U JP 3012019U JP 1994014977 U JP1994014977 U JP 1994014977U JP 1497794 U JP1497794 U JP 1497794U JP 3012019 U JP3012019 U JP 3012019U
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groin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィット性が良く、着用状態における外観が
良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が改良
され着心地が良好で、座位姿勢に於いて着崩れなどの生
じにくい股部を有するフィットタイプの衣類を提供す
る。 【構成】 鼠径溝をカバーしている身頃生地、すなわち
ガードルの前脇と脇ならびに前後の脚部を充当する前脇
−脇−脚部身頃1、1´が、その股部からほぼ鼠径溝に
沿った方向に延びていて長さが16cmの細長い切り欠
きダーツ4、4´がとられて当該ダーツ部分が縫合され
てなる構造を有するロングガードル。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、股部を有するフィットタイプの衣類に関するものである。特に本考 案は、フィット性が良く、座位姿勢に於いて鼠径溝近傍の下腹部への圧迫感が改 良された着心地の良好な股部を有するフィットタイプの衣類に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガードル、ボディスーツなどのファンデーション類、スパッツ、タ イツ、レオタード、水着、フィットタイプのスポーツウェアーなど人体に密着さ せて着用する股部を有するフィットタイプの衣類は、身体のシルエットを表わし たり、あるいは、より美しいシルエットが実現できる様に補整機能を付与したタ イプの衣類として広く用いられている。そしてこれらの衣類は、腹部や臀部の形 を整えたり、乳房カップを有するものは乳房の形を整えたりする機能について考 慮が払われているものが多い。
【0003】 ところでこれらの股部を有するフィットタイプの衣類は通常伸縮性の布地で構 成されているのが一般的である。 以下、説明を簡便にし、理解を容易にするために、股部を有するフィットタイ プの衣類の代表的一例として、例えば女性用のガードルを例にとって説明する。
【0004】 図10は従来の脚部を有するロングタイプのガードル(ロングガードル)の前 側から見た斜視図であり、図11はその後側から見た斜視図である。 121は前脇と脇ならびに脚部を充当する脇身頃であり、122は腹部充当部 片、123はお腹押さえであり、124は臀部充当部片である。通常これらの各 構成布地は伸縮性の布地が用いられており、お腹押さえ123は衣類の縦横方向 ともに伸縮性の小さい布地か、または衣類横方向に伸縮性の小さい布地が用いら れている。
【0005】 またロングガードルやショートガードルなどにおいて、座位姿勢時などの鼠径 溝近傍への圧迫感を軽減したり、フィツト性を改良する提案として、例えば、特 公昭57−1601号公報に記載されたロングガードルや実公平3−43201 号公報に記載されたショートガードルなどが提案されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
これら従来のフィツトタイプの股部を有する衣類のうち、典型的な図10、図 11に示したガードルについてまず説明すると、このガードルにおいては、少な くとも鼠径溝をカバーしている身頃生地は脇身頃121に相当する。
【0007】 かかるガードルを着用した場合の脇側から見た断面概念図を図12と図13に 示した。説明を容易にするためにガードルについてはアウトラインのみしか示し ていない。余り腹部が膨出していない一般的に比較的若い女性が着用した状態が 図12に示されている状態であり、125がガードルであり、125の内部に点 線で示した部分が着用者の身体部分の形状のラインである。128が鼠径溝の一 部であり鼠径溝128の上を覆っているガードルの生地の部分126は、身体方 向にやや窪んでいる鼠径溝128に沿わず、腹部膨出点と大腿部膨出点の間で橋 かけ状態になり、したがって鼠径溝128に於いては、ガードルの生地は身体に フィットせず浮いており、鼠径部でのもたつき、ごろつきなどの着用感の低下が 生ずるところとなる。尚、127は身体とガードルとの間の隙間部分を示してい る。
【0008】 また、図13に示した様に腹部が比較的膨出している人が着用した場合には腹 部の膨出により、鼠径溝128の上を覆っているガードルの生地の部分126の 身体からの浮きが更に増し、着用感の低下も増大すると言う問題がある。
【0009】 また、従来のガードルを着用し座位の姿勢をとった場合の脇側から見た概念図 を図14に示したが、図12に示した様な腹部が膨出していない人が着用した場 合でも、図14に示した様に座位の姿勢をとると、鼠径溝近傍の浮いた状態のガ ードル構成生地が畳まれて皺が発生する。ガードル構成生地が畳まれて皺が発生 した部分を130で示したが、この畳まれて皺が発生した部分130が鼠径部近 傍を圧迫し、着用感が低下すると言う問題もある。
【0010】 一方、特公昭57−1601号公報に記載されたロングガードルや実公平3− 43201号公報に記載されたショートガードルなどは、腰部布と脚部布、ある いは側腹部片と裾部片とをそれぞれ別個のパーツとして設計し、その両者をダー ツを取って縫合することにより、上述した鼠径溝近傍を圧迫する欠点を軽減し、 フィット性を改良したガードルなどが提案されている。これらのガードルは鼠径 溝近傍の圧迫を軽減し、フィット性を改良することは可能であるが、腰部布と脚 部布、あるいは側腹部片と裾部片とをそれぞれ別個のパーツとして設計し、その 両者をダーツを取って縫合することが必要であるので、パーツの数が増えると共 に、製造工程も複雑になると言う問題点があり、更にこの縫製ラインは身体の後 側にまで完全に回り込んでいて、身体に対してほぼ横方向に走っている切替線( 縫製ライン)となっている。この様な衣類をほぼ横断する方向の縫製ラインが衣 類の後側にまで長めに延在していると、座位姿勢をとった場合、一般に後側の布 地はかなり伸びなければならないが、この衣類横方向の縫製ラインは衣類の上下 方向の伸び易さをそのラインによって断ち切ってしまうので、座位姿勢をとった 場合に、後側の布地の伸びが阻害されて着崩れが生じやすくなる欠点が生じたり 、また、運動時に脚を上げる場合に太腿の運動を阻害する様な抵抗感が生じたり する問題が生じると共に、後側の縫製ラインはヒップに膨らみがあるので目立ち やすく、仮にこの様な衣類の上に比較的タイトなアウターウエアー、例えばタイ トスカートなどを着用した場合などにおいては、後側の縫製ラインはその凹凸が アウターウエアーに反映してアウターウエアーの外側からもその凹凸が見えるこ とになる。比較的衣類縦方向の縫製ラインはその凹凸がアウターウエアーに反映 しても、それ程見苦しい感じを受けないが、衣類のほぼ横方向の縫製ラインはそ の凹凸がアウターウエアーに反映した場合には、極めて見苦しい感じを受け、見 栄えが大幅に低下し、着用者はこの様な衣類を着用したがらないと言う問題点も 生じる。
【0011】 (1)本考案は、上記従来例のいずれの問題点も同時に解決し、より製造が簡 単な簡便な手段を採用することにより、フィット性が良く、着用状態における外 観が良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が改良され着心地が良好で 、座位姿勢に於いて着崩れなどが生じにくく、運動時に脚を上げる場合などに於 いて太腿の運動を阻害する様な抵抗感もなく、着用時の後側の見栄えも良好で、 かつ製造の容易な股部を有するフィットタイプの衣類を提供することを目的とす る。
【0012】 また、そのほか後述する本考案の好ましい態様においては、前記目的のほかに それぞれの態様に応じて、それぞれ次の様な目的を有する。 (2)すなわち、更に本考案は、前記目的がより効果的に達成される股部を有 するフィットタイプの衣類を提供することを目的とする。
【0013】 (3)更に本考案の別の目的は、製造が更に容易な股部を有するフィットタイ プの衣類を提供することを目的とする。 (4)更に本考案の別の目的は、よりフィット性が改良され、着用状態におけ る外観がより良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が更に改良され着 心地がより良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供することを目的とす る。
【0014】 (5)更に本考案の別の目的は、フィット性、圧迫感の改良ならびに立位姿勢 に於ける着用感がいずれも優れたバランスの良い股部を有するフィットタイプの 衣類を提供することを目的とする。
【0015】 (6)更に本考案の別の目的は、前記目的が効果的に達成される具体的な股部 を有するフィットタイプの衣類を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類は次 の様な次の構成を有するものである。
【0017】 (1)股部を有するフィットタイプの衣類において、前記衣類の少なくとも鼠 径溝をカバーしている身頃生地が、その股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延び ていて長さが5cm〜25cmの細長い切り欠きダーツまたは摘みダーツがとら れて当該ダーツ部分が縫合されてなる構造を有する股部を有するフィットタイプ の衣類。
【0018】 (2)衣類が更に脚部を有する衣類である前記(1)項に記載の股部を有する フィットタイプの衣類。 (3)ダーツが、股部側がV字の解放端となるほぼV字形状の細長い切り欠き ダーツまたは摘みダーツである前記(1)項または(2)項のいずれかに記載の 股部を有するフィットタイプの衣類。
【0019】 (4)ダーツが、その長さ方向において股部から3〜10cmの間のいずれか の位置でその幅が最も広幅となっている形状のダーツである前記(1)項〜(3 )項のいずれかに記載の股部を有するフィットタイプの衣類。
【0020】 (5)ダーツの幅がその最も広い部分における幅で、1〜5cmである前記( 1)項〜(4)項のいずれかに記載の股部を有するフィットタイプの衣類。 (6)衣類が、脚部を有するガードル、スパッツ、タイツ、レオタード、スポ ーツウェアーから選ばれた衣類である前記(1)項〜(5)項のいずれかに記載 の股部を有するフィットタイプの衣類。
【0021】
【作用】
(1)本考案の股部を有するフィットタイプの衣類は、前記衣類の少なくとも 鼠径溝をカバーしている身頃生地が、その股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延 びていて長さが5cm〜25cmの細長い切り欠きダーツまたは摘みダーツがと られて当該ダーツ部分が縫合されてなる構造を有するので、衣類の鼠径溝をカバ ーする部分の生地が鼠径溝から浮き上がってしまうことが少なく、ほぼ鼠径溝に 沿って良くフィットし、着用状態における外観が良好で、またこの部分の布がダ ーツがとられていないものに比べて少なくなっているので、座位姿勢をとった場 合に於いても、鼠径溝近傍の布地が畳まれて鼠径部近傍を圧迫することが少なく なり着心地が良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。しかも、 ダーツの長さが股部から5cm〜25cmの長さであるので、ダーツの縫製ライ ンがほぼ衣類の前側か脇側までであり、ダーツの縫製ラインが衣類の後側に一部 回って延在することになったとしても、比較的短く目立たない程度である。もし この様な衣類をほぼ横断する方向の縫製ラインが衣類の後側にまで比較的長めに 延在していると、座位姿勢をとった場合、一般に後側の布地はかなり伸びなけれ ばならないが、この衣類ほぼ横方向の縫製ラインは衣類の上下方向の伸び易さを そのラインによって断ち切ってしまうので、座位姿勢をとった場合に、後側の布 地の伸びが阻害されて着崩れが生じやすくなる欠点が生ずるが、本考案の衣類に おいては後側の伸びを阻害するほど前記ダーツの縫製ラインが衣類の後側に長く 延在することにはならないので、座位姿勢に於いて着崩れなどの生じにくく、ま た、運動時に脚を上げる場合に太腿の運動を阻害する様な抵抗感が生じない股部 を有するフィットタイプの衣類とすることができる。
【0022】 しかも衣類を横断する方向の後側の縫製ラインはヒップに膨らみがあるので目 立ちやすく、仮にこの様な衣類の上に比較的タイトなアウターウエアー、例えば タイトスカートなどを着用した場合などにおいては、後側の縫製ラインはその凹 凸がアウターウエアーに反映してアウターウエアーの外側からもその凹凸が見え ることになる。比較的衣類縦方向の縫製ラインはその凹凸がアウターウエアーに 反映しても、それ程見苦しい感じを受けないが、衣類のほぼ横方向の縫製ライン はその凹凸がアウターウエアーに反映した場合には、極めて見苦しい感じを受け 、着用者はこの様な衣類を着用したがらない。本考案の衣類においては前述した 様にダーツの縫製ラインの長さが股部から5cm〜25cmの長さであるので、 ダーツの縫製ラインがほぼ衣類の前側か脇側までであり、ダーツの縫製ラインが 衣類の後側に一部回って延在することになったとしても、比較的短く、目立たな い程度であるので、着用者の着用状態における外観を損なわない股部を有するフ ィットタイプの衣類を提供できる。また、本考案の衣類は例えば図12、図13 で説明した従来の衣類の少なくとも鼠径溝をカバーしている身頃生地に細長い切 り欠きダーツか摘みダーツを設けるだけで良いので、このダーツを境にして別個 のパーツを設計して組み合わせる様な製造工程がかなり複雑になってしまうよう なことがなく、極めて簡便な手法で前述した従来のいずれの問題点も同時に解決 した股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。
【0023】 尚、ダーツの長さが股部から5cmより短い場合には、鼠径溝へのフィット性 が余り改良されず、また、鼠径部近傍の圧迫感の改良効果も不十分である。また 、ダーツの長さが股部から25cmより長い場合には、前記ダーツの縫製ライン が衣類の後側にも回ってかなり目立つ程度に長く延在することになるので、前述 した様に衣類の着用状態における外観を損ない、また、後側における衣類の縦伸 びに影響を与えるので、座位姿勢をとった場合に着崩れが生じやすく好ましくな い。なお、本考案において、前記ダーツの長さは、ダーツが縫合された後のダー ツの縫製ラインの長さを指している。
【0024】 (2)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、衣類が更 に脚部を有する衣類である本考案の好ましい態様とすることにより、一般に脚部 を有する衣類の方が脚部を持たない衣類に比べて鼠径溝近傍においても鼠径溝よ り下側の布地が多くなるので、従来の衣類においては、座位姿勢をとった場合に 鼠径溝近傍の布地が畳まれる量も多くなり、鼠径部を圧迫する欠点も大きくなる と共に、通常脚部を有する衣類は大腿部の少なくとも一部に当接される部分を持 つので、脚部を持たない衣類に比べて鼠径部の浮きが大きくなり、着用感の低下 が生じやすいが、本考案の衣類は、従って、これら従来の衣類の問題点を効果的 に解決できる衣類を提供できる。また、前述した様に、座位姿勢をとった場合は 後側の布地はかなり伸びなければならないが、脚部を有する衣類の場合には座位 姿勢をとった場合に衣類の脚部のうち後側の布地が椅子と人体の太もも後側との 間に挟まれるため、この部分がずり上がりにくくなり、その結果反作用として衣 類後側において下方向へ引っ張られる力が作用するため、衣類後側の伸びが阻害 されていると着崩れが生じる恐れが増大するが、前述した様に、本考案の衣類に おいては、前記ダーツの縫製ラインは長さが5〜25cmであるので、通常前側 部分か脇までであり、例え衣類の後側に一部回って延在することになったとして も、比較的短く目立たない程度であり、この様な衣類を横断する方向の縫製ライ ンが衣類の後側にまで長く延在していることがないので、後側の布地の上下方向 の伸び易さを維持することができ、座位姿勢をとった場合に、後側の布地の伸び が阻害されて着崩れが生じる恐れが大幅に軽減されている。
【0025】 (3)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツが 、股部側がV字の解放端となるほぼV字形状の細長い切り欠きダーツまたは摘み ダーツである本考案の好ましい態様とすることにより、ダーツが取られる身頃の 縁部にダーツのV字形状の解放端が位置するので、ダーツ取りが簡単であり、し たがって製造が一段と容易な股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。
【0026】 (4)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツが 、その長さ方向において股部から3〜10cmの間のいずれかの位置でその幅が 最も広幅となっている形状のダーツである本考案の好ましい態様とすることによ り、人体の鼠径溝のうち比較的深い窪みが存在する位置に、大きなダーツが取ら れることになり、すなわち身体の形状に沿った立体裁断されたダーツが取られて 縫合されることになるので、その結果、よりフィット性が改良され、着用状態に おける外観がより良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が更に改良さ れ着心地がより良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供することができ る。
【0027】 (5)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツの 幅がその最も広い部分における幅で、1〜5cmである本考案の好ましい態様と することにより、ダーツの幅が小さくなるとダーツ分量が少なくなり縫合後の立 体形状は比較的フラットになる傾向があり、余りダーツ分量が少ないと、目的の 立体形状が得られにくく、比較的フィット性が低下する傾向にあり、座位姿勢を 取った場合は鼠径溝近傍において畳まれる布地の量の減少効果も次第に小さくな る傾向にあるので鼠径部への圧迫感の軽減効果も次第に小さくなる傾向にあり、 また、ダーツの幅が大きくなると、ダーツ分量が多くなり縫合後の形状は立体的 になるので、比較的フィット性はよくなり、座位姿勢を取った場合鼠径溝近傍に おいて畳まれる布地の量も次第に少なくなる傾向にあるので鼠径部への圧迫感も 次第に少なくなる傾向にあるが、余り大きくなり過ぎるとダーツ分量が多くなり 過ぎて人体の鼠径部近傍へ合致する立体形状が得られにくくなり、立位姿勢に於 いてのフィット性や着用感が低下する傾向にある。上記本考案の好ましい態様と することによりフィット性、圧迫感ならびに立位姿勢に於ける着用感がいずれも 優れたバランスの良い股部を有するフィットタイプの衣類を提供することができ る。
【0028】 (6)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、衣類が、 脚部を有するガードル、スパッツ、タイツ、レオタード、スポーツウェアーから 選ばれた衣類である本考案の好ましい態様とすることにより、これらの衣類は、 身体へのフィット性が要求される衣類であり、これらの衣類は比較的タイトに密 着して使用されるため、着用感や着用状態におけるシルエットなどが極めてダイ レクトに現れる衣類であるので、前述の機能が非常に効果的に有効に発揮される 股部を有するフィットタイプの衣類を提供することができる。
【0029】
【実施例】
本考案において、衣類としては、各種の股部を有するフィットタイプの衣類が 挙げられ、特に限定するものではないが、例えば、ガードル、スパッツ、タイツ 、レオタード、スポーツウェアー、ボディスーツ、水着などが挙げられる。中で も脚部を有するガードル、スパッツ、タイツ、レオタード、スポーツウェアーな ど、脚部を有する衣類に適用すると一層効果的であり、好ましい。
【0030】 ダーツの種類としては、例えば、ダーツを施す部分を所望のダーツの形状に切 り欠いた切り欠きダーツやダーツを施す部分を所望のダーツの形状に摘み上げた 摘みダーツなどが挙げられる。
【0031】 切り欠きダーツを概念的に説明した平面図が図4である。例えばダーツの形状 が、股部側がV字の解放端となるほぼV字形状の細長い切り欠きダーツの場合を 例にとって説明すると、鼠径溝をカバーする身頃生地の一部が41であり、A− C−Bのラインで囲まれる部分で示される如く、ほぼV字形状の細長い切り欠き ダーツ42が設けられており、A、B側のV字の解放端となる方が股部側になり 、縫合は、A−CとB−Cのラインを縫合する。ダーツがとられていないものに 比べて、この切り欠いた面積分だけ布が少なくなるタイプのダーツである。
【0032】 摘みダーツについては、例えばダーツの形状が、股部側がV字の解放端となる ほぼV字形状の細長い摘みダーツについて図5と図6を用いて説明する。図5は この摘みダーツがとられる位置を生地51の上に点線で示した平面図である。図 6はこの摘みダーツを縫合した状態を示す概念斜視図である。鼠径溝をカバーす る身頃生地の一部が51であり、A−D−B−C−Aの点線で示したラインで囲 まれる部分で示される如く、ほぼV字形状の細長いダーツ部分52が設けられて おり、A−C−B側のV字の解放端となる方が股部側になる。縫合は、C−Dの ラインが上方に突出する様にA−DとC−D、B−Dのラインで折り曲げて、図 6の53で示される縫製ラインで縫合する。必要ならば矢印54で示される方向 かまたはそれと反対方向にダーツ52の上方に突出した部分を倒しても良い。尚 、図6に於いて上側の面が肌側となり裏側の面が表側となる。ダーツがとられて いないものに比べて、A−D−B−C−Aの点線で示したラインで囲まれる部分 、即ち、摘み上げた部分の面積分だけ布が少なくなるタイプのダーツである。
【0033】 ダーツの形状はこのほぼV字形状のダーツがダーツ取りが簡単であると言う観 点からは好ましいが、本考案ではダーツの形状はこのほぼV字形状のダーツのみ に限定されるものではなく、股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延びていて長さ が5cm〜25cmの細長い形状のダーツであれば本考案の目的が達成される限 り特に限定されるものではない。後述する実施例の例えば図3で示される様なほ ぼV字の解放端がやや狭められ途中の幅が広くなっている様な、より人体の形状 に沿う様に立体裁断されたダーツなどは、より人体鼠径溝の溝にフィットしやす いなどの観点からより好ましいものの一つである。
【0034】 ダーツの長さは、前述した様にダーツが縫合された状態での長さを表わし、前 述の通り股部からの長さで5〜25cmの範囲であることが必要であり、好まし くは8〜20cmである。
【0035】 ダーツの幅は本考案の目的が達成できる限り適宜の幅をとることができるが、 ダーツの幅がその最も広い部分における幅で、1〜5cm程度がフィット性、圧 迫感ならびに立位姿勢に於ける着用感がいずれも優れたバランスの良い股部を有 するフィットタイプの衣類を提供することができる観点から好ましい。
【0036】 また、ダーツが、その長さ方向において股部から3〜10cm、好ましくは5 〜10cmまでの間のいずれかの位置でその幅が最も広幅となっている形状のダ ーツは人体の鼠径溝のうち比較的深い窪みが存在する位置のダーツ分量が大きく 取られることになり、すなわち身体の形状に沿った立体裁断されたダーツが取ら れて縫合されることになるので、その結果、よりフィット性が改良され、着用状 態における外観がより良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が更に改 良され着心地がより良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供することが できる点で好ましい。
【0037】 以下、本考案の理解を容易にするために図面を参照しながら本考案の股部を有 するフィットタイプの衣類の具体的実施例について説明するが、本考案はこれら の実施例に挙げられたもののみに限定されるものではない。
【0038】 図1は本考案の股部を有するフィットタイプの衣類の一実施例の脚部を有する ガードルの着用状態を想定した状態でのほぼ斜め前側から見た斜視図である。図 2はそのほぼ斜め後側から見た斜視図である。図3はこのガードルを構成する各 構成部片の展開平面図である。
【0039】 1、1´は前脇と脇ならびに前後の脚部を充当する前脇−脇−脚部身頃であり 、2、2´は後側のウエストから下方の腰から臀部にかけてのほぼ後中央部分に 充当される左右の臀部充当部片であり、本実施例においてはこの前脇−脇−脚部 身頃1、1´が本考案で言う「少なくとも鼠径溝をカバーしている身頃生地」に 相当することになる。3は腹部を充当する腹部充当部片であり、4、4´は左右 の前脇−脇−脚部身頃1、1´に設けられた股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に 延びているダーツであり、図1に於いてはこのダーツが縫合された状態で示して あり、図3に於いては、縫合前の切り欠いた状態での切り欠きダーツの形で示さ れている。5は股の下を充当しているクロッチ部片であり、図1と図2に於いて はほとんど股の下に隠れて見えないので現れてこないが、図3の展開平面図のみ に示されている。
【0040】 図3を参照しながらこれらの各部片から図1、図2に示したガードルに縫製す る方法について説明する。ただし、縫製の順序は以下に説明したものに限定され るものではない。また図3に於いては各部片の縫い代や縫い端の処理などは図示 したり説明を加えると極めて複雑になるし、この技術分野の通常の知識を有する ものであれば説明がなくとも極めて容易に理解できるので、図示と説明は省略し た。尚、ガードルは前中心線に於いて左右線対称であるので、特に必要な場合を 除いて左半身について説明し、右半身は上述の様に左半身と線対称であるので説 明を省略した。
【0041】 まず前脇−脇−脚部身頃1に設けられた切り欠きダーツ4の形について説明す ると、V字の解放端がやや狭められ途中の幅が広くなっている人体に沿う様に立 体裁断されたダーツであり、股部の縁E点からの距離が約7cmのところでダー ツの幅が最も広幅になっており、その最も広幅の部分における幅が2.5cmで あり、ダーツのE点からF点までの長さ(縫製後の長さであることは前述の通り )が16cmのダーツである。そしてまず前脇−脇−脚部身頃1に設けられた切 り欠きダーツ4の上側のE−Fのラインと下側のE−Fのラインを縫合する。次 に前脇−脇−脚部身頃1のJ−Iのラインと臀部充当部片2のJ−Iのラインと が縫合される(右半身も同様。)。そして更にこの臀部充当部片2のK−Lライ ンで同様の右半身の部片の臀部充当部片2´のK´−L´ラインとが縫合される 。更に前脇−脇−脚部身頃1のB−Cのラインと腹部充当部片3のB−Cのライ ンとが縫合される(右半身も同様。)。次いでクロッチ部片5のD−C−E−G −I−Lのラインが先に縫合されている身頃1、部片2、部片3のD−C−E− G−I−Lのラインとが縫合される(右半身も同様。)。そして最後に前脇−脇 −脚部身頃1の左右のG−Hライン同士が縫合されて脚部が形成される(右半身 も同様。)。こうして図1、図2に示した脚部を有するロングガードルが製造さ れる。
【0042】 なお、この実施例においては、前脇−脇−脚部身頃1、1´及び臀部充当部片 2、2´には縦横方向に伸縮性を有するツーウェイラッセル編物(ポリウレタン 繊維25.1%、ナイロン繊維58.4%、綿16.5%)を用い、腹部充当部 片3には上述のツーウェイラッセル編物に縦方向の伸びの小さいマーキゼット編 物(ナイロン繊維100%)を裏打ちしたものを用い、クロッチ部片5にはパワ ーネット編物(ポリウレタン繊維14%、ナイロン繊維86%)を用いた。尚、 必要に応じて腹部充当部片3の表側にファッション性を向上するためにレースそ の他の装飾用の表カバーを更に設けたり、あるいは、本実施例で上述した様にお 腹押さえの機能を付与したり増大するためなどの裏打ち布を設けることは任意で ある。
【0043】 得られたガードルは、鼠径溝をカバーする部分の生地が鼠径溝から浮き上がっ てしまうことが少なく、ほぼ鼠径溝に沿って非常に良くフィットし、着用状態に おける外観が非常に良好で、またこの部分の布がダーツがとられていないものに 比べて少なくなっているので、座位姿勢をとった場合に於いても、鼠径溝近傍の 布地が畳まれて鼠径部を圧迫することが少なくなり着心地が良好な脚部を有する ロングガードルが提供できる。また、立位姿勢に於いてもほとんど無理がなく着 用感が良好である。しかも、ダーツの縫合ラインがガードルの後側には延在して いないので、後側を横断する接ぎラインにより衣類縦方向の伸びが止められるこ とがないので、座位姿勢に於いて着崩れなどが生じにくく、また、ダーツの縫合 ラインが衣類後側にほぼ横方向に延在していないので、見苦しい感じを受けず、 着用者の外観を損なう恐れのないロングガードルが提供できる。また、ガードル を構成するパーツの数も特に増えておらず、製造工程が複雑化する事がなく、容 易に製造する事ができる。
【0044】 次に図7に本考案の股部を有するフィットタイプの衣類の一実施例のスパッツ の着用状態を想定した状態での前側から見た正面図、図8にその右側面図(左半 身の側面に相当する。)、図9に図7、図8に示したスパッツを構成する各構成 部片の左半身部分の展開平面図を示した。図9において右半身の各構成部片の展 開平面図は、左半身のそれと左右線対称であるので図示を省略している。
【0045】 71、71´はそれぞれ左右の身頃であり、本実施例においてはこの身頃71 、71´が本考案で言う「少なくとも鼠径溝をカバーしている身頃生地」に相当 することになる。75は股の下を充当しているクロッチ部片である。74、74 ´は左右の身頃71、71´に設けられた股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延 びているダーツであり、図7、図8に於いてはこのダーツが縫合された状態で示 してあり、図9に於いては、縫合前の切り欠いた状態での切り欠きダーツの形で 示されている。
【0046】 図9を参照しながらこれらの各部片から図7、図8に示したスパッツに縫製す る方法について説明する。ただし、縫製の順序は以下に説明したものに限定され るものではない。また図9に於いては各部片の縫い代や縫い端の処理などは図示 したり説明を加えると極めて複雑になるし、この技術分野の通常の知識を有する ものであれば説明がなくとも極めて容易に理解できるので、図示と説明は省略し ている点は前記実施例と同様である。また、図9におけるクロッチ部片75はA −Dのラインで左右対称になっていて右半身の部分もA−Dのラインで実際には 一体となっているので、その右半身の部分を理解しやすい様に鎖線で示した。
【0047】 身頃71に設けられた切り欠きダーツ74の形について説明すると、V字の解 放端がやや狭められ途中の幅が広くなっている様な立体裁断されたダーツであり 、股部の縁B点からの距離が約7cmのところでダーツの幅が最も広幅になって おり、その最も広幅の部分における幅が2.5cmであり、ダーツのB点からE 点までの長さ(縫製後の長さであることは前述の通り)が16cmのダーツであ る。そしてまず身頃1に設けられた切り欠きダーツ74の上側のB−Eのライン と下側のB−Eのラインを縫合する(右半身も同様である。)。次に身頃71の F−Aラインと右半身の対応する身頃71´(図9には図示されていない)の対 応する部分同士を縫合し(図7における前中心縫合ライン73となる。)ならび に身頃71のG−Dラインと右半身の対応する身頃71´(図9には図示されて いない)の対応する部分同士を縫合し(図示されていないがウエストから股部ま での後中心の縫合ラインとなる。)、更に身頃71のA−B−C−Dラインとク ロッチ部片75のA−B−C−Dラインとが縫合される(右半身も同様である。 )。そして最後に身頃71の左右のC−Hライン同士が縫合されて脚部が形成さ れる(右半身も同様。)。こうして図7、図8に示した脚部を有するスパッツが 製造される。
【0048】 なお、この実施例においては、身頃71、71´とクロッチ部片75は伸縮性 を有する丸編物(ポリウレタン繊維10%、綿90%)を用いた。 得られたスパッツは、鼠径溝をカバーする部分の生地が鼠径溝から浮き上がっ てしまうことが少なく、ほぼ鼠径溝に沿って非常に良くフィットし、着用状態に おける外観が非常に良好で、またこの部分の布がダーツがとられていないものに 比べて少なくなっているので、座位姿勢をとった場合に於いても、鼠径溝近傍の 布地が畳まれて鼠径部を圧迫することが少なくなり着心地が良好な脚部を有する スパッツが提供できる。また、立位姿勢に於いてもほとんど無理がなく着用感が 良好である。しかも、ダーツの縫合ラインがスパッツの後側には延在していない ので、後側を横断する接ぎラインにより衣類縦方向の伸びが止められることがな いので、座位姿勢に於いて着崩れなどが生じにくく、また、ダーツの縫合ライン が衣類後側にほぼ横方向に延在していないので、見苦しい感じを受けず、着用者 の外観を損なう恐れのないスパッツが提供できる。また、スパッツを構成するパ ーツの数も特に増えておらず、製造工程が複雑化する事がなく、容易に製造する 事ができる。
【0049】
【考案の効果】
(1)本考案の股部を有するフィットタイプの衣類は、前記衣類の少なくとも 鼠径溝をカバーしている身頃生地が、その股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延 びていて長さが5cm〜25cmの細長い切り欠きダーツまたは摘みダーツがと られて当該ダーツ部分が縫合されてなる構造を有するので、衣類の鼠径溝をカバ ーする部分の生地が鼠径溝から浮き上がってしまうことが少なく、ほぼ鼠径溝に 沿って良くフィットし、着用状態における外観が良好で、またこの部分の布がダ ーツがとられていないものに比べて少なくなっているので、座位姿勢をとった場 合に於いても、鼠径溝近傍の布地が畳まれて鼠径部近傍を圧迫することが少なく なり着心地が良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。しかも、 ダーツの長さが股部から5cm〜25cmの長さであるので、ダーツの縫製ライ ンがほぼ衣類の前側か脇側までであり、ダーツの縫製ラインが衣類の後側に一部 回って延在することになったとしても、比較的短く目立たない程度であるので、 衣類後側における衣類縦方向の伸びが阻害されず、座位姿勢をとった場合におい ても、着崩れなどの生じにくく、また、運動時に脚を上げる場合に太腿の運動を 阻害する様な抵抗感が生じない股部を有するフィットタイプの衣類とすることが できる。しかも衣類の後側にダーツの縫製ラインが回り込んでやや長めに延在す る事がないので、衣類を横断する方向の後側の縫製ラインがなく、着用者の着用 状態における外観を損なわない股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる 。また、本考案の衣類は鼠径溝をカバーしている身頃生地に細長い切り欠きダー ツか摘みダーツを設ける極めて簡便な手法が採用されているので、製造も容易な 股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。
【0050】 (2)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、衣類が更 に脚部を有する衣類である本考案の好ましい態様とすることにより、一般に脚部 を有する衣類の方が脚部を持たない衣類に比べて鼠径溝近傍においても鼠径溝よ り下側の布地が多くなるので、従来の衣類においては、座位姿勢をとった場合に 鼠径溝近傍の布地が畳まれる量も多くなり、鼠径部を圧迫する欠点も大きくなる と共に、通常脚部を有する衣類は大腿部の少なくとも一部に当接される部分を持 つので、脚部を持たない衣類に比べて鼠径部の浮きが大きくなり、着用感の低下 が生じやすいが、本考案の衣類は、これら従来の衣類の問題点を効果的に解決で きる衣類を提供できる。また、後側の布地の上下方向の伸び易さを維持すること ができ、座位姿勢をとった場合に、後側の布地の伸びが阻害されて着崩れが生じ る恐れが大幅に軽減された股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。
【0051】 (3)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツが 、股部側がV字の解放端となるほぼV字形状の細長い切り欠きダーツまたは摘み ダーツである本考案の好ましい態様とすることにより、ダーツが取られる身頃の 縁部にダーツのV字形状の解放端が位置するので、ダーツ取りが簡単であり、し たがって製造が一段と容易な股部を有するフィットタイプの衣類を提供できる。
【0052】 (4)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツが 、その長さ方向において股部から3〜10cmの間のいずれかの位置でその幅が 最も広幅となっている形状のダーツである本考案の好ましい態様とすることによ り、人体の鼠径溝のうち比較的深い窪みが存在する位置に、大きなダーツが取ら れることになり、すなわち身体の形状に沿った立体裁断されたダーツが取られて 縫合されることになるので、その結果、よりフィット性が改良され、着用状態に おける外観がより良好で、座位姿勢に於いて鼠径部近傍への圧迫感が更に改良さ れ着心地がより良好な股部を有するフィットタイプの衣類を提供することができ る。
【0053】 (5)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、ダーツの 幅がその最も広い部分における幅で、1〜5cmである本考案の好ましい態様と することにより、フィット性、圧迫感ならびに立位姿勢に於ける着用感がいずれ も優れたバランスの良い股部を有するフィットタイプの衣類を提供することがで きる。
【0054】 (6)また、本考案の股部を有するフィットタイプの衣類に於いて、衣類が、 脚部を有するガードル、スパッツ、タイツ、レオタード、スポーツウェアーから 選ばれた衣類である本考案の好ましい態様とすることにより、これらの衣類は、 身体へのフィット性が要求される衣類であり、これらの衣類は比較的タイトに密 着して使用されるため、着用感や着用状態におけるシルエットなどが極めてダイ レクトに現れる衣類であるので、前述の機能が非常に効果的に有効に発揮される 股部を有するフィットタイプの衣類を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の股部を有するフィットタイプの衣類の
一実施例の脚部を有するガードルのほぼ斜め前側から見
た斜視図。
【図2】図1のガードルのほぼ斜め後側から見た斜視
図。
【図3】図1、図2のガードルを構成する各構成部片の
展開平面図。
【図4】切り欠きダーツを概念的に説明するための平面
図。
【図5】摘みダーツがとられる位置を示した平面図。
【図6】摘みダーツを縫合した状態を示す概念斜視図。
【図7】本考案の股部を有するフィットタイプの衣類の
一実施例のスパッツの前側から見た正面図。
【図8】図7のスパッツの右側面図(左半身の側面に相
当する。)。
【図9】図7、図8に示したスパッツを構成する各構成
部片の左半身部分の展開平面図。
【図10】従来のロングガードルの前側から見た斜視
図。
【図11】図10のロングガードルの後側から見た斜視
図。
【図12】従来のガードルを着用した場合の脇側から見
た断面概念図。
【図13】従来のガードルを着用した場合の脇側から見
た断面概念図。
【図14】従来のガードルを着用し座位の姿勢をとった
場合の脇側から見た概念図。
【符号の説明】
1、1´ 前脇−脇−脚部身頃 2、2´ 臀部充当部片 3 腹部充当部片 4、4´ ダーツ 5 クロッチ部片 41 鼠径溝をカバーする身頃生地の一部 42 ダーツ 51 鼠径溝をカバーする身頃生地の一部 52 ダーツ部分 53 縫製ライン 54 矢印 71、71´ 身頃 73 前中心縫合ライン 74、74´ ダーツ 75 クロッチ部片 121 脇身頃 122 腹部充当部片 123 お腹押さえ 124 臀部充当部片 125 ガードル 126 鼠径溝の溝128の上を覆っているガードルの
生地の部分 127 身体とガードルとの間の隙間部分 128 鼠径溝の溝 130 ガードル構成生地が畳まれて皺が発生した部分

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 股部を有するフィットタイプの衣類にお
    いて、前記衣類の少なくとも鼠径溝をカバーしている身
    頃生地が、その股部からほぼ鼠径溝に沿った方向に延び
    ていて長さが5cm〜25cmの細長い切り欠きダーツ
    または摘みダーツがとられて当該ダーツ部分が縫合され
    てなる構造を有する股部を有するフィットタイプの衣
    類。
  2. 【請求項2】 衣類が更に脚部を有する衣類である請求
    項1に記載の股部を有するフィットタイプの衣類。
  3. 【請求項3】 ダーツが、股部側がV字の解放端となる
    ほぼV字形状の細長い切り欠きダーツまたは摘みダーツ
    である請求項1または2のいずれかに記載の股部を有す
    るフィットタイプの衣類。
  4. 【請求項4】 ダーツが、その長さ方向において股部か
    ら3〜10cmの間のいずれかの位置でその幅が最も広
    幅となっている形状のダーツである請求項1〜3のいず
    れかに記載の股部を有するフィットタイプの衣類。
  5. 【請求項5】 ダーツの幅がその最も広い部分における
    幅で、1〜5cmである請求項1〜4のいずれかに記載
    の股部を有するフィットタイプの衣類。
  6. 【請求項6】 衣類が、脚部を有するガードル、スパッ
    ツ、タイツ、レオタード、スポーツウェアーから選ばれ
    た衣類である請求項1〜5のいずれかに記載の股部を有
    するフィットタイプの衣類。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011137269A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Asics Corp 競泳用水着
JP2012031560A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Max Mara Srl Soc Unipersonale 衣類用ポケット、ポケットの製作方法及び関連する衣料
WO2014073407A1 (ja) * 2012-11-12 2014-05-15 Sada Yuumi 座位において快適な下衣

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