JP3214609U - 屋内居住空間形成体 - Google Patents

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善樹 佐々木
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Abstract

【課題】居住者の経済的負担及び精神的負担を低減できると共に、マンション等の集合住宅の場合には区分所有権を侵害することなく居室壁面部を形成することができ、かつリフォームを行うことができる屋内居住空間形成体を提供する。【解決手段】屋内居住空間形成体100は、建物の駆体10により形成された居室空間11内に設置され、相互に着脱可能に接合され、居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材12と、フレーム材12に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材13とを備えている。複数のフレーム材12は、躯体床部上に形成された居室床面部23上に立設される柱状フレーム材12aと、柱状フレーム材12aの間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材12bとを備えている。また、空間画成部材13は、板状部材からなり、例えば、壁形成部材32、扉形成部材、引き戸形成部材を含む。【選択図】図1

Description

本考案は、屋内居住空間形成体に係り、特に、リフォームに際し一時的に転居することなく、居住者自ら、居住者の嗜好、生活の必要性に合わせてリフォームを行うことが可能となる屋内居住空間形成体に関するものである。
一般に、一戸建ての家屋や、マンション、アパート等の集合住宅の居住年数が経過して内装が古くなった場合や、居住者のライフスタイル又は家族構成が変化した場合には、リフォームが必要となる場合がある。
従来、このような場合には、建築業者又はリフォームの専門業者に依頼しなければならずリフォームに要するコストが嵩むと共に、特に、集合住宅の場合のリフォームの際には、躯体内部に形成された壁面部を取り壊す必要があり粉塵やゴミが発生すると共に、躯体に打ち込まれたボルト等を抜去する必要もあり、振動や騒音が発生することから、リフォーム工事期間中には当該住居から一度退去し、仮住まいでの生活が必要であり、居住者にはリフォームを行う場合には転居にコストが嵩み、居住者には大きな負担となっていた。また、リフォームの際の振動や騒音により燐家や上層階や下層階の住人に迷惑をかけてしまう、という問題点もあった。
さらに、マンションには区分所有権があり、「区分所有権」とは一棟の建物が構造上複数個の部分に区分され、その部分が夫々住居、事務所等の用途に供されている場合に、区分された建物の上の所有権である。従って、マンション等の共同住宅のリフォームに際しても、区分所有権を侵害することなく行う必要がある。
しかしながら、従来行われている集合住宅のリフォームの場合には、リフォーム業者がリフォーム工事の際に、躯体である壁等のコンクリート部分にボルト等を打ち込んでしまい、区分所有権を侵害してしまう場合もある、という問題点もあった。
従って、従来より、住宅等のリフォームに際し、リフォームに要するコストを低減することができると共に、周辺環境に影響を与えることなく、マンション等の集合住宅の場合の区分所有権を侵害することなくリフォームを行いたい、という要請があった。
本件出願人は、このような観点から先行技術の調査を行い、実用新案登録文献1〜3のような文献を発見した。
例えば、特許文献1には、浴室に隣接して配置された洗面所と、前記浴室及び洗面所のうちいずれかに隣接して配置された便所と、前記浴室、洗面所または便所に隣接して配置された将来的に寝室となる部屋とを備え、前記便所、洗面所、浴室及び部屋のうち少なくとも一つは、建物駆体を構成する構造壁と、取り外し可能あるいは移動して配置可能な間仕切り壁とにより囲まれていることを特徴とする住宅が開示されている。
特許文献2には、住居空間と共用空間を桁行き方向に交互に配置し、この住居空間と共用空間の両桁側に桁行き方向に連続する多層・多スパンのラーメン架構を、前記住居空間と共用空間との間に耐震壁をそれぞれ配置し、かつ前記住居空間に各階の床スラブを配置してなることを特徴とする中高層建物の構造が開示されている。
特許文献3には、室内空間のレイアウトの自由度が高い架橋構造が開示されている。
しかしながら、実用新案登録文献1に開示されている住宅は、将来的に、居住者の身体が不自由になった場合を考慮し、浴室、洗面所又は便所のような水回りに隣接する和室が将来的に寝室となるように構成されているのみであって、居住者のライフスタイルや家族構成が変化した場合の居住空間のリフォームに関する技術ではない。
実用新案登録文献2に開示されている中高層建物の構造は、柱や梁の位置の影響を全く受けないで各階ごとに自由な平面計画を立てることができるが、戸境壁の配置を変更したりする等の、建物の駆体に関わるような大規模なリフォームに関する技術であり、例えば、マンションの各居室のリフォームに関する技術ではない。
実用新案登録文献3に開示されている技術は「架橋構造」であり、柱及び梁により構成された構造であることから文献2と同様に建物の駆体に関する技術であり、前記実用新案登録文献2と同様にマンションの居室内のリフォームに関する技術ではない。
特開2003−268990号公報 特許第3464171号公報 特開2017−57621号公報
本考案の課題は、上記各文献記載の技術の問題点を解消し、居住者の経済的負担を低減できると共に周辺環境に影響を及ぼさず、かつ、マンション等の集合住宅の場合には区分所有権を侵害することなくリフォームを行うことができる屋内居住空間形成体を提供することである。
前記課題達成のため、請求項1記載の考案にあっては、建物の駆体により形成された空間内に設置され、相互に着脱可能に接合され、前記躯体に接合されることなく居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材と、前記フレーム材に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材とを備えていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の考案にあっては、建物の駆体により形成された空間内に設置され、相互に着脱可能に接合され、前記躯体に接合されることなく居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材と、前記フレーム材に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材とを備えていることから、設置する複数のフレーム材を自由に接合することにより、躯体内部に各居住空間を画成しうる骨組みを設置することができ、この骨組みに適宜の空間画成部材を固定することにより、集合住宅の場合には区分所有権を侵害することなく居室を形成することができる。
また、リフォーム時には、骨組みを形成するフレーム材はそのまま存置して、前記空間画成部材をフレーム材から取り外して、固定場所を変更することにより居住空間を再構成することができる。この作業は通常の日常大工作業とほぼ同様の作業の質及び量であることから、建築業者、リフォーム業者に依頼することなく居住者自ら行うことができる。
請求項2記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、床面部に立設される柱状フレーム材と、前記柱状フレーム材の間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材とを備えていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、床面部に立設される柱状フレーム材と、前記柱状フレーム材の間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材とを備えていることから、柱状フレーム材、梁状フレーム材を組み合わせて接合することにより居住空間の骨格が形成される。
請求項3記載の考案にあっては、前記柱状フレーム材は、前記駆体からなる壁面部に固定されることなく配置されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の考案にあっては、前記柱状フレーム材は、前記駆体からなる壁面部に固定されることなく配置されていることから、リフォーム時に柱状フレーム材を取り外し又は新たに設置する場合であっても、従来のように躯体としての壁面部に打ち込まれたボルトを抜去したり、打ち込んだりする必要はない。
請求項4記載の考案にあっては、前記梁状フレーム材は、前記駆体からなる床面部上方に形成された居室床面部に下端部が固定されていると共に、前記駆体からなる天井部に固定されることなく配置されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の考案にあっては、前記梁状フレーム材は、前記駆体からなる天井部に固定されることなく配置されていることから、リフォーム時に梁状フレーム材を取り外し又は新たに設置する場合であっても、従来のように躯体としての天井部に打ち込まれたボルトを抜去したり、打ち込んだりする必要はない。
請求項5記載の考案にあっては、前記空間画成部材は、壁形成部材、扉形成部材、引き戸形成部材であることを特徴とする。
従って、請求項5記載の考案にあっては、前記空間画成部材は、壁形成部材、扉形成部材、引き戸形成部材であることから、居住者は居住空間のレイアウトに合わせて、フレーム材に壁形成部材、扉形成部材、引き戸形成部材を選択し、設置することができる。
請求項6記載の考案にあっては、前記フレーム材は、同一幅寸法であって同一断面形状の長尺部材であることを特徴とする。
従って、請求項6記載の考案にあっては、前記フレーム材は、同一幅寸法であって同一断面形状の長尺部材であることから、同一のフレーム材を作製、準備すればよく、異なる幅寸法のフレーム材を各種揃える必要はない。
請求項7記載の考案にあっては、前記フレーム材の断面形状は方形状であって、各側面部には凹部が設けられていることを特徴とする。
請求項8記載の考案にあっては、前記凹部は、断面方形であって、前記フレーム材の各側面部において夫々幅寸法中央に設けられ、長さ方向全域に亘って同一の幅寸法及び深さ寸法の溝状に形成されていることを特徴とする。
請求項9記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、接合端部で、前記端部の凹部内において互いに接合部材により着脱可能に固定されることを特徴とする。
従って、請求項9記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、接合端部で、前記端部の凹部内において互いに接合部材により着脱可能に固定されることから、フレーム材は、相互に接合することができる。その結果、夫々、柱、梁などを構成し、居住空間を形成する枠体として形成される。また、接合部材は、凹部内に取り付けられることから接合部材が視認されにくい。
請求項10記載の考案にあっては、前記凹部には生活必需品が固定されることを特徴とする。
従って、請求項10記載の考案にあっては、長さ方向全域に亘って同一の幅寸法及び深さ寸法の溝状に形成されている凹部に生活必需品を必要な場所に設置し、固定することができる。
ここで、「生活必需品」とは、例えば、照明器具、ハンガー掛け、フック、テーブル等の居住者の生活に必要な様々な家具、小物等をいう。
請求項1記載の考案にあっては、建物の駆体により形成された空間内に設置され、相互に着脱可能に接合され、前記躯体に固定されることなく居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材と、前記フレーム材に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材とを備えていることから、設置する複数のフレーム材を自由に接合することにより、躯体内部に各居住空間を画成しうる骨組みを設置することができ、この骨組みに適宜の空間画成部材を固定することにより、集合住宅の場合には区分所有権を侵害することなくコンプライアンスに適合した状態で、空間を分割して居室を形成することができる。
また、リフォーム時には、骨組みを形成するフレーム材はそのまま存置して、前記空間画成部材をフレーム材から取り外して、固定場所を変更することにより居住空間を再構成して部分的な又は全面的なリフォームを行うことができる。この作業は通常の日曜大工作業とほぼ同様の作業の質及び量であることから、建築業者、リフォーム業者に依頼することなく居住者自ら、居住者の嗜好、生活の必要性に合わせて行うことができる。その結果、従来よりもリフォームコストを低減した状態でリフォームを行うことが可能となる。
さらに、フレーム材により構成された骨組みそのものを居室空間から撤去して、再構成して再度居室空間内に設置し、新たに構成された空間構成部材を骨組みに再度固定することによりリフォームを行うこともできる。この場合には、建築業者、リフォーム業者に施工を依頼することが必要となるが、骨組みを存置するリフォームの場合及び骨組みを撤去するリフォームの場合のいずれにおいても居住者は居住空間から一時的に転居する必要はなく、居室空間内において通常の生活を継続したままでリフォームを行うことが可能となる。
その結果、一時的な転居に要する費用を削減することができると共に、居住者の生活環境を維持した状態でリフォームを行うことができ、コストを削減しつつ居住者の生活環境を維持した状態で快適にリフォームを行うことが可能となる。
即ち、骨組みを撤去するリフォームを行う場合であっても、骨組みを構成しているフレーム材は躯体には固定されていないことから、従来のように、特に、マンション等の集合住宅におけるリフォームの際に、居住壁面部を取り壊すために躯体壁部に打ち込まれたボルト等を抜去する必要がないため、躯体壁部に作業の影響を与える必要がない。
その結果、従来の様な居住壁面部を取り壊す作業を行う場合に発生していた振動、騒音、ゴミ、粉塵の発生がなく、居室内の居住者の生活に全く影響を与えることはない。さらに、隣室の居住空間への振動、騒音等の影響もないことから、特に、集合住宅の居住環境に良好なリフォームを提供することができる。
また、集合住宅の場合には区分所有権を全く侵害することがなくコンプライアンスに適合したリフォームを提供することができる。
請求項2記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、床面部に立設される柱状フレーム材と、前記柱状フレーム材の間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材とを備えていることから、柱状フレーム材、梁状フレーム材を組み合わせて接合するだけで、居住空間の骨格が形成されることから、リフォーム業者は、容易かつ迅速に、後に変更可能な居住空間の骨組みを形成することができる。
また、一般居住者であってもリフォーム時には、複数のフレーム材の接合を解除し、再度接合して組み立てることにより居住空間の骨組みを変更し、間取りを変えることができる。
請求項3記載の考案にあっては、前記柱状フレーム材は、前記駆体により形成された壁面部に固定されることなく配置されていることから、リフォーム時に柱状フレーム材を取り外し又は新たに設置する場合であっても、従来のように躯体としての壁面部に打ち込まれたボルトを抜去したり、打ち込んだりする必要はない。
その結果、マンション等の集合住宅におけるリフォーム時に、隣家、上層階、下層階に振動、騒音等の負担を掛けることがなく、また、マンション等の集合住宅における場合の区分所有権を一切侵害することがなく、コンプライアンスを遵守した、居住者が安心できるリフォームを行うことができる。
請求項4記載の考案にあっては、前記梁状フレーム材は、前記駆体により形成された床面部上方に形成された居室床面部に下端部が固定されていると共に、前記駆体により形成された天井部に固定されることなく配置されていることから、リフォーム時に梁状フレーム材を取り外し又は新たに設置する場合であっても、従来のように躯体としての天井部に打ち込まれたボルトを抜去したり、打ち込んだりする必要はない。
その結果、マンション等の集合住宅におけるリフォーム時に、隣家、上層階、下層階に振動、騒音等の負担を掛けることがなく、また、マンション等の集合住宅における場合の区分所有権を一切侵害することがなく、コンプライアンスを遵守した、居住者が安心できるリフォームを行うことができる。
請求項5記載の考案にあっては、前記空間画成部材は、壁形成部材、扉形成部材、引き戸形成部材であることから、住者は居住空間のレイアウトに合わせて、フレーム材に壁形成部材、扉形成部材、引き戸形成部材を選択し、設置することができることから、居住者は、自ら自分の嗜好に合わせた居住空間を作り上げることができる。
請求項6記載の考案にあっては、前記フレーム材は、同一幅寸法であって同一断面形状の長尺部材であることから、同一のフレーム材を作製、準備すればよく、異なる幅寸法のフレーム材を各種揃える必要はないことから、フレーム材の材料費及び製造コストの削減が図れる。
請求項9記載の考案にあっては、前記複数のフレーム材は、接合端部で、前記端部の凹部内において互いに接合部材により着脱可能に固定されることから、フレーム材は、相互に接合することができる。
その結果、夫々、柱、梁などを構成し、居住空間を形成する枠体として形成されことから、フレーム材は、外方からは接合部材が明確には視認されにくい状態で相互に接合することができるため、外観品質の高い骨組み構造を居室内に構築することができる。
請求項10記載の考案にあっては、前記凹部には生活必需品が固定されることから、凹部は、長さ方向全域に亘って同一の幅寸法及び深さ寸法の溝状に形成されているので、各種の生活必需品を必要な場所に設置し、固定することができるため、必要に応じて、所定、所望の生活必需品を適宜の場所に自由に設置又は撤去することができる。
図1は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、駆体により形成される居住空間内に屋内居住空間形成体を設置した状態を示す斜視図であって、(A)は、フレーム材により骨組みを構成した状態及び準備された空間形成部材を準備した状態を示す概念図、(B)は、構成された骨組みを躯体からなる居住空間内に設置し、骨組みに空間形成体を装着した状態を示す概念図である。 図2は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、屋内居住空間形成体を構成するフレーム材の形状及び構造を示す斜視図である。 図3は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、屋内居住空間形成体を構成するフレーム材の形状及び構造を示す端面方向から見た斜視図である。 図4は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、駆体により形成された居住空間内に屋内居住空間形成体を設置した状態を示し、柱状フレーム材及び梁状フレーム材と躯体、居室床面部、居室壁面部及び天井仕上面部との関係を示す断面相当図である。 図5は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、柱状フレーム材の下端部が居室床面部に固定されている構造を示す断面図である。 図6は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、柱状フレーム材及び梁状フレーム材が接合端部で、互いに接合部材により着脱可能に固定されている状態を示す斜視図である。 図7は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、梁状フレーム材に空間画成部材としての引き戸を設置した状態を示す斜視図である。 図8は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、柱状フレーム材の凹部に固定部材を取り付け、生活必需品としての収納式テーブルを設置した状態を示す斜視図である。 図9は、図8における柱状フレーム材の凹部に固定部材を取り付けた状態を拡大して示す図である。 図10は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、柱状フレーム材の凹部に固定部材を取り付け、生活必需品よしての照明具を設置した状態を示す斜視図である。 図11は、本考案に係る屋内居住空間形成体を施工する場合の一実施の形態を示すフローチャートである。 図12は、本考案に係る屋内居住空間形成体の一実施の形態を示し、マンションのリフォームを行い、間取りを変更する場合の具体例を示す平面概念図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本考案に係る屋内居住空間形成体をマンションの居室内に設置し、リフォームを行う場合を例に詳細に説明する。
〔全体構成〕
図1(A)及び(B)に示すように、本実施の形態に係る屋内居住空間形成体100は、建物の駆体10により形成された居室空間11内に設置され、相互に着脱可能に接合され、居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材12と、フレーム材12に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材13とを備えている。
〔フレーム材〕
図1(A)及び(B)に示すように、複数のフレーム材12は、躯体床部上に形成された居室床面部23上に立設される柱状フレーム材12aと、柱状フレーム材12aの間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材12bとを備えている。
柱状フレーム材12a及び梁状フレーム材12bにより屋内居住空間形成体100の骨組み39が形成される。この骨組み39は、居住者の希望により、どのような居室を構成したいか、という希望に基づき建築業者等との打合せにより予め、予定、設計されている。
また、空間画成部材13は、図1、図7及び図8に示すように、板状部材からなり、例えば、壁形成部材32、扉形成部材33、引き戸形成部材34等である。
図2及び図3に示すように、フレーム材12は、杉又は桧により構成された集成材が使用されており、同一幅寸法であって同一断面形状の長尺部材として形成され、設置場所により長さ寸法は適宜裁断設定される。フレーム材12の断面形状は正方形状であって、各側面部14、15、16、17の幅方向中央部には夫々、断面長方形状の溝状の凹部18が長さ方向全域に設けられている。
図2に示すように、本実施の形態にあっては、フレーム材12の幅寸法L1は90mmであって、長さ寸法L2は1m〜3mに設定されており、夫々の長さ寸法のフレーム材12が準備されて、設置場所に応じて必要な長さ寸法のフレーム材が適宜使用される。
また、各側面部14、15、16、17に設けられた凹部18の幅寸法L3は34mmであり、深さ寸法L4は12mmである。
〔フレーム材と躯体との関係〕
次に、屋内居住空間形成体100とマンションの躯体10との関係を説明する。
図4は、マンションの一居室の断面図を示す。図4に示すように、躯体10により形成された居住空間11は、コンクリートスラブからなる躯体床部19と、コンクリート壁からなる躯体壁部20と、コンクリートスラブからなる躯体天井部21とにより画成されており、天井部21にはコンクリート梁22、22が居室空間11内側に突出形成されている。
図4に示すように、躯体床面部19の上方には居室床面部23が形成されている。居室床面部23は、パーティクルボード又は木毛セメント板24の上面部をフローリング材25により被覆された床面形成材59が、躯体床部19上において、所定間隔を置いて複数設置された支持脚26により躯体床部19上に所定間隔を置いて支持された状態で構成されている。
そして、本実施の形態に係る屋内居住空間形成体100の柱状フレーム材12aは、駆体10からなる躯体床部19上方に形成された居室床面部23に下端部が固定されていると共に、駆体10により形成された躯体壁部20に固定されることなく配置されている。
即ち、図4及び図5に示すように、本施工例においては、居室空間11内に2種類の柱状フレーム材12a―1及び12a―2が設置されており、一方の柱状フレーム材12a―1は一方の居室壁面部29からは大きく離間して設置されていると共に、他方の柱状フレーム材12a―2は他方の居室壁面部56に隣接して設置されている。
図5に示すように、柱状フレーム材12aの下端面部には床面固定用孔部27が開設されている。床面固定用孔部27は径寸法L5は略20mmであって深さ寸法L6は略30mmに形成されている。
一方、居室床面部23の柱状フレーム部12aの設置部位には直径20mmの棒状固定部材28が居室床面部23に、居室床面部23上に略20mm程度が突出するように打ち込まれて固定されており、柱状フレーム材12aの下端部の床面固定用孔部27内に棒状固定部材28を挿通させることにより柱状フレーム材12a−1及び12a―2の下端部を居室床面部23に固定させた状態で居室床面部23上に立設されている。
棒状固定部材28の居室床面部23上への突出量は、考案者による地震対策の観点からの研究、検討の結果、この程度の突出量で対応することができる、という知見に基づき決定されている。但し、屋内居住空間形成体100を設置しようとするマンションの躯体10の構造条件により20mm〜30mm程度の間で適宜変更される。
また、居室壁面部29は、躯体壁面部20の内側面部に断熱材30を配置すると共に、断熱材30の内側に化粧材31を配置固定することにより形成されており、柱状フレーム材12a―2は、居室壁面部29の内側に隣接して立設されている。この場合、柱状フレーム材12aは居室壁面部29に接して立設配置することもできれば、居室床面部23から離間して立設配置することもできる。
従って、図4から明らかなように、柱状フレーム材12a―1及び12a―2は、いずれも躯体壁部20には機械的、構造的に固定されていない状態で居室空間11内に立設されている。
なお、柱状フレーム材12a―2を居室壁面部29に当接させて立設する場合には、居室壁面部29に対向する凹部18内に、居室壁面部に固定された凹部18内に収まる幅寸法の長尺状の棒状固定部材を配設してもよい。この場合には、柱状フレーム材12aの居室壁面部29への高さ方向に沿った固定がされ、さらに耐震効果を向上させることができる。このような構造は特に、高層階における居室の場合には、耐震性能の向上の観点から有効である。
本実施の形態にあっては、図4に示すように、一方の柱状フレーム材12a―1は、下端部は居室床面部23に固定されていると共に、上端部はコンクリート梁22の下面部22aの高さ位置となるように設定されている。また、他方の柱状フレーム材12a―2は、下端部は居室床面部23に固定されていると共に、上端部は躯体天井部35に到達した状態で固定されている。
そして、一方の柱状フレーム材12a―1の先端部と他方の柱状フレーム材12a―2の中間部との間には梁状フレーム材12bが、コンクリート梁22の下面部22aに当接する状態で架設されている。
なお、図4中、符号57は窓等を形成している躯体開口部、符号58は直天井仕上面部、符号35は直天上仕上面部、符号36は断熱材及び化粧材等により形成された壁仕上面部である。
〔接合部材〕
図6に示すように、本実施の形態にあっては、柱状フレーム材12aと梁状フレーム材12bは、接合端部において側面L字状の接合部材37により着脱可能に固定されている。
即ち、各フレーム材12の相互の固定は図6に示すように、互いに接合する柱状フレーム材12aと梁状フレーム材12bとの端部を、夫々、凹部18が相互に対向するように接合し、双方のフレーム材12a、12bの凹部18、18により形成される連続した従断面L字状の溝部18、18内に、側面L字状に形成された接合部材37をビス38により着脱可能に固定することにより行う。
その結果、接合部材37により複数のフレーム材12が互いに接合固定されることにより、図1に示すように居室区間11内に骨組み39が形成される。
図1に示す実施の形態にあっては、図1(A)に示す骨組み39が居室空間11内にインストールされた場合には、図1(B)に示すように、中央に貫通する長尺梁部42と、長尺梁部42に直交する4本の中尺梁部43及び、4本の中尺梁部43の間に配置される3本の短尺梁部44と、上記長尺梁部42の各端部に接合された多数本の柱部45・・・とが居室空間11内に形成される。なお、このような骨組み39の作成及び居室空間11への設置は、通常、建築業者により行われる。
〔空間画成部材〕
次に、空間画成部材13について説明する。図1(A)に示すように、空間画成部材13は板状部材からなり、例えば、図1(A)及び(B)に示す壁形成部材32、図8に示す扉形成部材33、図7に示す引き戸形成部材34等であって、フレーム材12からなる骨組み39に着脱可能に固定されることにより居住空間を画成するように構成されている。
即ち、空間画成部材13は、予め、居住者の希望する居室案に基づき構成された骨組み39をベースとして、骨組み39を構成する各フレーム材12により適宜形成される空隙の高さ寸法及び幅寸法に適合する長さ寸法及び幅寸法に裁断形成された板状部材からなる空間形成部材13が多種類予め準備されている。
例えば、図1の施工例においては、空間画成部材13としては、壁面部を形成する複数枚の平面長方形状の壁形成部材32と、本棚部構成部材60が準備されている。
従って、図1に示すように、互いに対向する一対の柱状フレーム材12a、12a及び梁状フレーム材12bとにより形成される空隙Aに壁形成部材32を、フレーム材12の溝状の凹部18内にはめ込み係合固定させて取付ることにより、図1(B)に示すように中尺梁部43と柱部45、45との間に壁部H1を形成する。
また、同様に、図1(A)に示す一対の柱状フレーム材12a、12a及び梁状フレーム材12bとにより形成される、空隙Aよりも大きな空隙Bに、柱状フレーム材12aに沿わせて壁形成部材33を固定することにより、図1(B)に示すように、中尺梁部43と柱部45の間に壁部H2を形成する。
また、図1(A)に示す一対の柱状フレーム材12a、12a及び梁状フレーム材12bとにより形成される空隙Cに壁形成部材32を同様にして固定することにより、短尺梁部44と、短尺梁部44に接合された柱部45との間に、壁部H1に対向した配置される壁部H3を形成する。
また、図1(A)に示すように、本実施の形態における本棚構成部材60は、平面長方形状の2枚の壁形成部材32、32を幅方向に連設固定すると共に、壁形成部材32、32の一方側面部に、その高さ方向に沿って所定間隔を置いて、幅方向に多数固定された平面細長長方形板材からなる棚部40及び、棚部40の外側面部において高さ方向に沿って固定された袖部材41、41、41により構成されている。
従って、図1(B)に示すように、本棚構成部材60を、長尺梁部42と、長尺梁部42に接合された6本の柱部45・・・との間に固定することにより直方体状の居室空間11を長さ方向に大きく仕切る壁部H4及びその壁部H4の一側面側に形成された本棚H5、H5を形成することができる。
また、図7に示すように、梁状フレーム材12bにより形成された梁部46の下面部に、梁部46の幅方向において所定の間隔を置き長さ方向に沿って、レール部46、46をスクリュー等の固定部材により固定し、レール部46、46に一対の引き戸形成部材34、34を取り次つけて、吊架式の引き戸49を形成し、空間を区切ることにより居室を形成することもできる。
さらに、図8に示すように、柱状フレーム材12aの中間部に接合固定された梁状フレーム材12bとの間に、戸棚等を形成するための扉形成部材33を、端部において水平方向に回動可能に軸支させることにより、観音開きできるように構成された収納部の扉89
を形成して空間を利用することもできる。
このような各種の空間画成部材の骨組み39への装着固定に関しては、建築業者により骨組み39が居住空間11内に設置された場合には、凹部18内に壁形成部材32等を係止させたり、固定部材37を利用して凹部18に固定するように構成されていることから、通常の日曜大工仕事と同様の作業量であり、適宜、居住者自ら行うこともできる。もちろん、空間画成部材13の設置までを建築業者に依頼して施工を行うこともできる。
〔生活必需品〕
図8〜図10に示すように、本実施の形態に係る屋内居住空間形成体100には、適宜、必要に応じて居室での生活に必要な生活必需品を固定することができる。
即ち、各フレーム材12に設けられている溝状の凹部18を利用することにより、各種の生活に必要な備品を適宜固定することができる。生活必需品としては、例えば、本棚、椅子、テーブル、照明器具、フック等の居住者の生活に必要な様々な家具、小物であ
る。
これらの生活必需品は凹部18内に適合しうる大きさに適宜形成された各種の固定部材を介してフレーム材12に固定される。例えば、図8及び図9は、窓開口部50に面した箇所に収納式のテーブル51を取り付けた場合を示す。
この収納式のテーブル51は、柱状フレーム材12aにより形成された柱部52の高さ方向中間部において幅方向一端部が回動可能に支持された細長長方形板状のテーブル本体61と、テーブル本体61の幅方向他端部であって長さ方向両端部に固定金具53により取り付けられたチェーン部材62とを備え、チェーン部材62の他端部は取付金具55により柱部52に固定されている。
取付金具55は凹部18の幅寸法よりもやや短い幅寸法に形成された平面長方形状の固定面部63と、固定面部63の幅方向端部から上方へ直角に折曲形成され、取付孔部64が設けられた取付部65とにより構成されており、ビス66により固定面部63を凹部18の底面部に着脱可能に固着されており、チェーン部材62の先端部に取り付けられたフック部67を取付孔部64に係止することにより、テーブル本体61を装着するように構成されている。
また、他の例として、例えば、図10に示すように、柱部54の凹部18に側面L字状に形成された取付金具53を介して照明器具68を適宜の場所に固定して使用することもできる。このような生活必需品の装着作業は、通常の日曜大工仕事と同様であることから非常に容易であり、居住者自ら行うことができる。
以下、本実施の形態に係る屋内居住空間形成体100を施工する手順について説明する。
本考案に係る空間形成体100を施工する場合には、図1及び1図1に示すように、先ず、骨組み作成設置工程101において、図1に示すマンション等の集合住宅の、躯体10により形成された特定の居室空間11に適合するような骨組み39を、上記のように、柱状フレーム材12a及び梁状フレーム材12bにより構成して骨組み39を作成し、居住空間11内に設置固定する。この作業は建築工事業者により行われる。
次に、図1及び図11に示すように、空間画成工程102において、居住空間11内に設置固定された骨組み39に、壁形成部材32、扉形成部材33又は引き戸形成部材34等の各種の空間画成部材13を、骨組み39を構成する柱状フレーム材12a及び梁状フレーム材12bに形成された溝状の凹部18を利用して固定する。この作業は、建築工事業者により行うこともできるが、固定作業は日曜大工作業とほぼ同程度であることから居住者自ら行うこともできる。
さらに、本実施の形態に係る屋内居住空間形成構体は、フレーム材12に生活必需品を固定する生活必需品装着工程103をさらに有している。従って、図9及び図10に示すように、上記空間画成工程102の完了後に、例えば、本棚、椅子、テーブル、照明器具、フック等の居住者の生活に必要な様々な家具、小物等からなる居住生活に必要なものをフレーム材12により形成された柱部45、52や梁部42、43、44に、フレーム材12の凹部18を利用して装着固定する。
生活必需品の固定は、フレーム材12に形成された溝状の凹部18に行われることから、形成された骨組み39のいずれの箇所においても自由に行うことができ、各種の生活必需品の装着、配置の自由度を確保することができる。
また、上記のように、凹部18の幅寸法に適合して形成された取付金具53、55等を介して生活必需品を固定するものであることから、この固定作業も日曜大工作業と同程度のものであり、居住者自らが容易に行うことができる。
その結果、自らが居住する居室空間11内において、適宜居住形態に合わせて居室空間11内をカスタマイズすることができる。
〔リフォーム〕
次に、本考案に係る本考案に係る屋内居住空間形成体を利用してマンション等の集合住宅におけるリフォームを行う場合について説明する。
図12には、A〜Dの四つのタイプのリフォームの例が図示されているが、いずれも同一の構成の骨組みを利用している。即ち、柱状フレーム材12aの配置はいずれも同一であるが、空間形成部材13の配置のみが異なっている。空間形成部材13の配置の変更により適宜、居室構成を変更することができる。
図12に示すリフォームプランにおいて、いずれのタイプの場合においても、浴室69の構成及び配置は同一であり、それ以外のスペースが変更されている。以下個別に説明する。
〔Aタイプ〕
このタイプでは、躯体柱部81の平面左側に隣接して引き戸による空間画成部材70を設置して浴室69の隣のスペースを大型のウォークインクローゼット71として形成している。また、窓開口部72とウォークインクローゼット71との間の空間全体を居室としている。符号73は梁状フレーム材であって、梁状フレーム材73の窓開口部72側を寝室74とし、ウォークインクローゼット71と梁状フレーム材73との間を前室79としている。
なお、寝室74と前室79との間には空間画成部材は設置されておらず、梁状フレーム材73が中間に配設されているのみであることから、寝室74と前室79との間には壁面部は形成されず、連続した大きな居室空間が形成されている。
また、寝室74の窓開口部72側には空間形成部材は設置されておらず、上記同様に梁状フレーム材84のみが配設されている。なお、符号75は押入れ、76はシューズインクローゼットである。また、符号77は玄関、78は廊下である。
〔Bタイプ〕
BタイプではAタイプにおける寝室74の空間に変更はないが、引き戸による空間画成部材70を躯体柱部81の平面右側に隣接して設置すると共に、Aタイプにおける寝室74の空間の反開口部72側を壁面部としての空間画成部材80により仕切ることによりAタイプよりも小型のウォークインクローゼット71bを形成していると共に窓開口部72に面した空間は茶室84として使用するようにしている。符号82はシューズインクローゼット76を形成するための柱状フレーム材である。
そして、浴室69と空間形成部材70との間の大きな空間を寝室74bとして形成している。その他の構成はAタイプと同様である。
〔Cタイプ〕
Cタイプではウォークインクローゼット71の大きさ、位置に変更はないが、Bタイプにおける柱状フレーム材82を撤去してBタイプにおける押入れ75及びシューズインクローゼット76をつぶして窓開口部72に面した大きな空間を形成し、この空間を仕事室81として形成している。それ以外にBタイプとの間で変更はない。
〔Dタイプ〕
Dタイプにおいては、引き戸による空間画成部材70を、Aタイプと同様に、躯体柱部81の平面左側に隣接して配置し、浴室69との間に第一の子供部屋85を形成すると共に、Bタイプ及びCタイプにおける壁面部としての空間画成部材80の代わりに引き戸としての空間画成部材86を設置し、窓開口部72との間を第二の子供部屋87を形成している。
また、Cタイプにおける仕事室81にBタイプにおける柱状フレーム材82及び、柱状フレーム材82の窓開口部72側に対向して配置される新たな柱状フレーム材83を設置して柱状フレーム材82及び83に壁部としての空間画成部材13を接合すると共に、躯体柱部91に隣接して設けられた柱状フレーム材90との間に壁部としての空間画成部材13を接合することにより部分的に仕切り、さらにCタイプにおける梁状フレーム材72を撤去して、第二の子供部屋87及び大型のシューズインクローゼット84を形成している。なお、符号88はスタディルームである。
但し、Aタイプ〜Dタイプのいずれの場合にも、柱状フレーム材及び梁状フレーム材により構成された骨組み及び空間形成部材は集合住宅の躯体には固定、接合されていないことから、従来のような居住空間を画成する壁部を取り壊す際し、場合によっては躯体から固定手段を除去する、という作業を行う事態はない。
従って、従来のように壁部を取り壊す場合に躯体に打ち込まれたボルトを抜去する等の必要はなく、壁部取り壊しの際に発生する振動、粉塵、騒音は全くなく、かつ壁部取り壊しによるゴミの発生もないことから、当該居室の居住者が当該居室に居住した状態のまま、他の住居へ一時的に移動して生活することなく、リフォームを行うことができる。その結果、施工費用を低減できると共に、一時的な仮住まいに要する費用も払拭してリフォーム費用を大幅に削減することができる。
さらに、集合住宅におけるリフォームで問題となる燐家、上層階、下層階の住居への騒音、振動もなく。静粛で周辺環境に影響を及ぼさないリフォームを行うことができる。これらの点が従来のマンション等の集合住宅におけるリフォームとの大きな相違点である。
リフォームは、家族構成の変化、嗜好の変化等の事情により行われる場合が多いが、図1に示すように、居室構成の変更は、本実施の形態に係るフレーム材12により構成された骨組み39を存置した状態のままで、壁形成部材32、扉形成部材33、引き戸形成部材等の空間画成部材13を骨組み39から取り外し、存置された骨組み39に対して、それまでに空間構成部材13が設置された部位とは別箇の部位に、新たに空間構成部材13を設置固定することにより行うことができる。
即ち、想定する規模のリフォームに合わせて、適宜、図1に示す壁部H1〜H5を骨組み39から取り外して撤去し、骨組み39の新たたな箇所に新たに空間画成部材13を取り付けることにより新たに壁部を形成し、骨組み39は存置した状態で新たな居室を構成することができる。
このようなリフォームは空間画成部材13の骨組み39からの撤去及び再度の取付固定のみの作業でよいことから、居住者自らが日曜大工作業と同程度の作業量を以て、かつ、当該居住空間から外部へ移動することなく、また、家具等を大幅に移動することなく、簡便にかつリフォーム業者、建築工事業者に依頼せずに、リフォームに要するコストを削減してリフォームを行うことができる。
また、居住者が大規模なリフォームを希望し、骨組み39そのものの構成を変更する必要がある場合には、空間構成部材13を骨組み39から撤去した後、梁状フレーム材12bを柱状フレーム材12aから接合部材37を取り外すことにより撤去し、その後、柱状フレーム材12aを居室床面部23に設置された柱状固定部材28から抜き出すことにより撤去し、再度、新たな骨組みを再構成して設置することとなる。
この作業には、リフォーム業者、建築業者に依頼することが必要となる場合があるが、骨組み39は上記のように躯体床部19、躯体壁部20、躯体天井部21には機械的、構造的に接合固定されないように構成されていることから、従来のように、居住壁面部を形成する際にボルト等を躯体に打ち込む必要はないと共に、リフォームの際にも全く躯体壁面部、躯体天井部には触れることなくリフォームを行える。
その結果、従来のようにリフォームの際に躯体壁面部からボルトを抜去するために躯体を部分的にであれ破壊する等の作業は不要となり、リフォームの際に振動や騒音、ゴミを発生させることがない。従って、居住者は居住空間11から一時的に退去する必要も不要となる。
また、上記のように骨組み及び空間形成部材は躯体には全く固定されないように構成されていることから、マンション等の集合住宅における場合の区分所有権を一切侵害することがなく、コンプライアンスを遵守した、居住者が安心できるリフォームを行うことができる。
本実施の形態にあっては本考案に係る屋内居住空間形成体を、マンション等の集合住宅に適用し、リフォームを行う場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、戸建ての住宅、建築物に適用してリフォームを行うこともできる。
本考案は屋内居住空間形成体であることからリフォームを必要とする建築物に広く適用することができ産業上の利用可能性を有している。
10…駆体
11…居室空間
12…フレーム材
12a…柱状フレーム材
12b…梁状フレーム材
13…空間画成部材
14…側面部
15…側面部
16…側面部
17…側面部
18…凹部
19…躯体床部
20…躯体壁部
21…躯体天井部
22…コンクリート梁
23…居室床面部
24…パーティクルボード又は木毛セメント板
25…フローリング材
26…支持脚
27…固定用孔部
28…柱状固定部材
29:居室壁面部
30…断熱材
31…化粧材
32:壁形成部材
33:扉形成部材
34:引き戸形成部材
35:躯体天井部
36:壁仕上面
37:接合部材
38:ビス
39:骨組み
40:棚部
41:袖部材
42:長尺梁部
43:中尺梁部
44:短尺梁部
45:柱部
46:レール部
47:梁部
49:引き戸
50:窓開口部
51:テーブル
52:柱部
53:固定金具
54:柱部
55:取付金具
56:居室壁面部
57:躯体開口部
58:天井仕上面部
59:床面形成材
60:本棚構成部材
61:テーブル本体
62:チェーン部材
63:固定面部
64:取付孔部
65:取付部
66:ビス
67:フック部
68:照明器具
69:浴室
70:空間形成部材
71:ウォークインクローゼット
72:窓開口部
73:梁状フレーム材
74:寝室
75:押入れ
76:シューズインクローゼット
77:玄関
78:廊下
79:前室
80:空間画成部材
81:仕事室
82:柱状フレーム材
83:柱状フレーム材
84:シューズインクローゼット
85:第一の子供部屋
87:第二の子供部屋
88:スタディルーム
89:扉
90:柱状フレーム材
91:躯体柱部
100:空間形成体
101:骨組み形成設置工程
102:空間画成工程
103:生活必需品装着工程
A 空隙
B 空隙
C 空隙
H1 壁部
H2 壁部
H3 壁部
H4 壁部
H5 壁部

Claims (10)

  1. 建物の駆体により形成された空間内に設置されると共に相互に着脱可能に接合され、前記躯体に固定されることなく居住空間の骨組みを形成する複数のフレーム材と、前記フレーム材に着脱可能に固定され、居住空間を形成する空間画成部材とを備えていることを特徴とする屋内居住空間形成体。
  2. 前記複数のフレーム材は、床面部に立設される柱状フレーム材と、前記柱状フレーム材の間に掛け渡されて接合される梁状フレーム材とを備えていることを特徴とする請求項1記載の屋内居住空間形成体。
  3. 前記柱状フレーム材は、前記駆体からなる床面部上方に形成された居室床面部に下端部が固定されていると共に、前記駆体からなる壁面部に固定されることなく配置されていることを特徴とする請求項2記載の屋内居住空間形成体。
  4. 前記梁状フレーム材は、前記駆体からなる天井部に固定されることなく配置されていることを特徴とする請求項2記載の屋内居住空間形成体。
  5. 前記空間画成部材は、壁形成部材、扉形成部材又は引き戸形成部材であることを特徴とする請求項1記載の屋内居住空間形成体。
  6. 前記フレーム材は、同一幅寸法であって同一断面形状の長尺部材であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の屋内居住空間形成体。
  7. 前記フレーム材の断面形状は方形状であって、各側面部には凹部が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は6のいずれか1項に記載の屋内居住空間形成体。
  8. 前記凹部は、断面方形であって、前記フレーム材の各側面部において夫々幅寸法中央に設けられ、長さ方向全域に亘って同一の幅寸法及び深さ寸法の溝状に形成されていることを特徴とする請求項7記載の屋内居住空間形成体。
  9. 前記フレーム材は、接合端部で、前記端部の凹部内において互いに接合部材により着脱可能に固定されることを特徴とする請求項1、2、6、7又は8記載のいずれか1項に記載の屋内居住空間形成体。
  10. 前記凹部には生活必需品が固定されることを特徴とする請求項7、8又は9のいずれか1項に記載の屋内居住空間形成体。
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