JP3214575U - 吸収性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】重ねて裁断することが容易な吸収性シートの提供。【解決手段】魚肉の切り身が載せられて、その魚肉から滲出するドリップを吸収することのできる吸収性シート10が透液性の上層シート部15と吸液性の下層シート部16とを有し、両シート部15,16がホットメルト接着剤20を介して接合される。ホットメルト接着剤20には、ゴム系樹脂成分とポリオレフィン系樹脂成分との配合比が質量を基準にして30:70−70:30の範囲にあるものが使用される。ホットメルト接着剤20は、上層シート部15および下層シート部16のいずれかに対する単位面積当たりの質量が1−3g/m2の範囲にあって、幅が30−100μmの範囲にある糸状のものとして塗布されている。【選択図】図2

Description

この考案は、店頭等において魚肉類の切り身等を載せてその切り身等からの滲出液であるドリップを吸収させるのに好適な吸収性シートに関する。
魚肉類の切り身等からの滲出液や冷凍状態にあった切り身等を解凍したときに生じる液滴等であるドリップを速やかに吸収して、切り身等の鮮度を保つことのできる吸収性シートは、ドリップ吸収シートとも呼ばれ、公知でもあり周知でもある。
例えば、実公昭63−45302号公報(特許文献1)に記載の吸収性シートは吸水性シートの片面に、吸収性を有さない薄いシートを接合し、吸水性を有さない薄いシートには複数の孔が形成されている。
特開2008−265798号公報(特許文献2)に記載のドリップシートは、吸収シートの上面および下面に熱可塑性シートが接合されていて、熱可塑性シートでは複数の開口が配列された状態にある。吸収シートと熱可塑性シートとの接合は、接着または熱溶着によって行うことができ、接着の一例では、ホットメルト接着剤がストライプ状、スパイラル状またはドット状に塗布された状態で使用されている。
特開2013−10569号公報(特許文献3)に記載のドリップ吸収用シートでは、透液性の上層シートと吸液性の下層シートとがホットメルト接着剤を介して接合している。
実公昭63−45302号公報 特開2008−265798号公報 特開2013−10569号公報
これら吸収性シートを形成している透液性の上層シート部と吸液性の下層シート部とを接合するためにホットメルト接着剤を使用することは、特許文献2,3に記載されているように、一般的に知られている。また、ホットメルト接着剤としてゴム系のものを使用し、そのホットメルト接着剤を上層シート部または下層シート部に対してストライプ状、スパイラル状またはドット状に塗布することも知られている。しかるに、考案者が知見したところによれば、この種の吸収性シートを連続的に製造する工程において、ホットメルト接着剤がこのように使用されていると、吸収性シートの連続体であるウエブから所要形状を有する吸収性シートを1枚ずつ切り分けるときには特に問題がなくても、重ね合せたウエブを裁断することによって吸収性シートを重ね合せた状態で製造しようとするときには、看過することのできない問題が生じる。例えば、刃物がウエブに対して摺動すると、刃物にはホットメルト接着剤が溶融して付着し、裁断する速度が次第に低下したり、吸収性シートの側面に溶融したホットメルト接着剤が付着して吸収性シートの外観を損ねたりするということがある。
そこで、この考案では、重ね合せた状態で裁断することが容易な吸収性シートの提供を課題にしている。
前記課題を解決するための本考案は、ドリップを吸収可能な吸収性シートによって構成されている。
本考案が対象とするところは、透液性の上層シート部と、吸液性の下層シート部と、前記上層シート部と前記下層シート部との間に介在してこれら前記両シート部どうしを接合するホットメルト接着剤とを含み、食品を載せて前記食品から生じるドリップを吸収可能であり、二組の互いに平行な二辺によって形成されている四角形の吸収性シートである。
本考案が特徴とするところは、次のとおりである。前記上層シート部が熱可塑性合成繊維および熱可塑性合成樹脂フィルムのいずれかで形成される一方、前記下層シート部が吸水性繊維によって形成されている。前記ホットメルト接着剤は、前記ホットメルト接着剤の樹脂成分を形成しているゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が質量を基準にしたときに30:70−70:30の範囲にあるものであり、前記上層シート部および前記下層シート部のいずれかに対する単位面積当たりの質量が1−3g/mの範囲にあって、幅が30−100μmの範囲にある糸状のものとして塗布されている。
本考案において、ホットメルト接着剤の軟化点は、日本接着剤工業会規格 JA1−7−1991に準拠して測定される値を意味している。
本考案に係る吸収性シートでは、上層シート部と下層シート部とがホットメルト接着剤を介して接合し、そのホットメルト接着剤には樹脂成分としてゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が30:70−70:30の範囲にあるものが使用されている。ゴム系樹脂成分は、ホットメルト接着剤に粘着力を付与して上層シート部と下層シート部との接合を容易にし、オレフィン系樹脂成分は、ゴム系樹脂成分を含むホットメルト接着剤の耐熱性の目安となる軟化点を上昇させて、重ね合わせた状態にある吸収性シートの裁断を容易にする。
図面は、本開示に係る本考案の特定の実施の形態を示し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい構成を含む。
(a)は本考案に係る吸収性シートの斜視図、(b)は複数枚の吸収性シートによって形成された複合シートの斜視図、(c)は複数枚の複合シートが重なり合うことによって形成されている積層体の斜視図。 図1(a)のII−II線拡大断面図。 (a)は吸収性シートの製造工程を示す側面図、(b)は(a)における工程の一部の頂面図。
添付の図面を参照して本考案に係る吸収性シートの詳細を説明すると、以下のとおりである。
図1の(a)は本考案に係る製造方法によって得られる吸収性シート10の斜視図であり、(b)は吸収性シート10の複数枚が横並びになってつながっている複合シート10aの斜視図であり、(c)は複合シート10aの複数枚が重なり合った状態にある積層体10bの斜視図である。図中における双頭矢印A,B,Cは、吸収性シート10の縦方向と横方向と厚さ方向とを示している。
図2は、図1(a)におけるII−II線切断面の拡大図であり、吸収性シート10の内部構造を示している。
図1(a)における吸収性シート10は、小売店舗等において陳列する魚肉等の食品を載せ、その食品からのドリップ、例えば食品からの滲出液や食品を解凍したときに生じる水分を吸収させて、食品の鮮度を保持するために使用される。図示例の吸収性シート10は、二組の互いに平行な二辺によって形成されている四角形のもので、具体的には縦方向Aへ互いに並行して延びる一対の側縁11と、側縁11に直交して横方向Bへ延びる一対の端縁12とを有する。側縁11は端縁12よりも長いから、四角形は矩形のものである。その矩形において、側縁11は長辺であり、端縁12は短辺である。吸収性シート10の厚さ方向C(図2参照)では、液透過性の上層シート部15と、液吸収性の下層シート部16とがホットメルト接着剤20(図2参照)を介して接合している。
図1(a)と図2とにおいて、上層シート部15は、0.01−0.1mmの厚さを有する熱可塑性合成樹脂フィルムの加工品であって、そのフィルムには、ドリップを透過させることのできる多数の開孔17と、開孔17の周縁にあって上層シート部15の上面15aから下面15bへ向かう方向に延びる導液管18とが形成されている。開孔17は、その形状に特別な規定はないが、孔径は1mmを越えることがなく、上層シート部15の上面15aの面積1cm当たりについて100−400個形成されていて、ドリップを吸収して汚れている下層シート部16が開孔17を介して見えるということのないものであることが好ましい。導液管18は上面15aからの長さが0.2−0.5mm程度の範囲にあって、下層シート部16における後記吸水性繊維19に接触しているか、吸水性繊維19どうしの間に進入していることが好ましい。導液管18は、下層シート部16に向かって内径が次第に小さくなるように延びていて、内面が親水化処理されていると、導液管18に進入したドリップが毛管作用を受けながら下層シート部16へ速やかに移動することを可能にする。なお、上層シート部15は、図示例の如く熱可塑性合成樹脂フィルムで形成されていることが好ましいものではあるが、そのフィルムに代えて熱可塑性合成繊維で形成された透液性の不織布を使用することもできる。
下層シート部16は、粉砕パルプやレーヨン繊維等の吸水性繊維19の集合体によって形成されている。その集合体の特に好ましい一例は、単位面積当たりの質量が30−80g/mの範囲にあるエアレイドパルプである。下層シート部16は、上層シート部15を透過したドリップを吸収、保持するように作用し、上層シート部15はドリップを吸収している下層シート部16を魚肉等から離隔させるように作用する。
ホットメルト接着剤20は、上層シート部15または下層シート部16のいずれかに対して単位面積当たりの質量が1−3g/mの範囲にあるように塗布されて、これら両シート部15と16とを接合している。好ましい接合形態にある上層シート部15と下層シート部16とでは、導液管18の多くのものが下端部分において吸水性繊維19に接触し、ホットメルト接着剤20は導液管18の多くを閉塞することなく両シート部15と16とを接合している。そのような接合形態を可能にするために、本考案では、ホットメルト接着剤における樹脂成分のうちでゴム系樹脂成分が30−70質量%を占める粘着性のあるホットメルト接着剤20を使用し、そのホットメルト接着剤20を30−100μmの幅を有する糸状のものとして塗布する。粘着性のあるホットメルト接着剤20は、上層シート部15とホットメルト接着剤20との接触面積が僅かである場合でも、また下層シート部16とホットメルト接着剤20との接触面積が僅かである場合でも、上層シート部15と下層シート部16とを確実に接合することに役立つものである。
図1(b)の複合シート10aにおいて、吸収性シート10は互いの長辺である側縁11が接し合うように並んだ状態にある。その並んでいる方向には長辺に対しての隣辺である端縁12の複数が一列に並んだ状態にある。換言すると、図1(b),(c)において、複合シート10aに対して画かれている仮想線21は、側縁11の位置を示すもので、仮想線21どうしの間隔は端縁12の長さである。このような仮想線21は、複合シート10aから吸収性シート10の一枚ずつを後記刃物51によって切り分けるときの位置を示すものでもある。
図3は、複合シート10aの連続体である複合ウエブ40から吸収性シート10の1枚ずつを連続的に製造する工程を示す図であって、(a)はその工程の側面図であり、(b)はその工程のうちの後記第5、第6工程105,106の頂面図である。
図3(a)の第1工程101では、最終的には吸収性シート10の下層シート部16を形成することとなる第1ウエブ31に対してカーテンスプレー式のコータ35を使用してホットメルト接着剤20が塗布される。その第1ウエブ31に対して、最終的には吸収性シート10の上層シート部15を形成することとなる第2ウエブ32が重ねられ、ホットメルト接着剤20を介して接合して、複合ウエブ40を形成する。
第2工程102では、複合ウエブ40が機械方向MDへ回転するナイフロール41とアンビルロール42との間に進入して、ナイフロール41の周面にセットされていて、ナイフロール41の軸方向へ延びるナイフ41aによって裁断されて、図1(b)に図示の複合シート10aが連続的に作られる。
第3工程103では、複合シート10aが第1,第2トランスファーロール43,44の周面に真空圧の作用下に密着して、傾斜したコンベア45にまで移送される。
第4工程104では、複合シート10aが、機械方向MDに向かって回転しているスタック装置46の作用によって、水平なコンベアベルト47の上に所要枚数だけ積層されて、積層体10b(図1(c)参照)となる。複合シート10aおよび積層体10bは、吸収性シート10の長辺である側縁11の長さに相当する長さを機械方向MDに有し、交差方向CDには長辺に対しての隣辺となる端縁12の長さの複数倍の長さを有している(図1(b),(c)参照)。
第5工程105では、積層体10bがプレス装置48によって加圧された状態で第6工程106の裁断機50にまで送られる。
第6工程106において、裁断機50は、交差方向CDに所要の間隔をあけて並んでいて積層体10bの厚さ方向において往復運動する多数の直状の刃物51を有する。刃物51は、ナイフエッジ51aを有していて、機械方向MDに進む積層体10bを裁断することができる。刃物51による積層体10bの裁断は、図1(c)における積層体10bを仮想線21に沿って、すなわち吸収性シート10の端縁12の長さごとに裁断することを意味している。刃物51には、超硬合金やセラミック等を使用することができる。
なお、図3(a)の第1−6工程101−106のうちの第5、第6工程105,106の頂面を示す図3(b)では、交差方向CDに並ぶ多数の刃物51や、交差方向CDに並ぶ吸収性シート10が見えている。
図3の製造工程を含む吸収性シート10の製造方法は、吸収性シート10を多数枚重ね合せた状態で作ることを容易にする、という利点を有する。ただし、その製造方法では、裁断機50を使用する。その裁断機50では、多数の直状の刃物51をコンベアベルト47によって示される水平方向に対しての上下方向へ往復運動させる。それには、上下方向へ延びる刃物51のそれぞれの下端部を交差方向CDへ延びる支持体52(図3の第6工程106参照)に取り付け、その支持体52を上下方向へ往復運動させればよい。裁断機として周知である多数の円盤状の刃物を同時に回転させるものと裁断機50とを比較すると、裁断機50は構造が簡単で製作が容易であるとともに、刃物51を交換するというような保守点検も容易であるということができる。また、裁断時においては、一定の速度で機械方向MDへ進む積層体10bと刃物51との接触時間が円盤状の刃物のそれと比べて短くなり得るから、積層体10bと刃物51との相互の摩擦による熱の発生を低く抑えることも可能になる。
ただし、吸収性シート10を高速生産しようとするときには、刃物51を積層体10bに対して高速で摺動させる。それゆえ、上層シート部15と下層シート部16とに対して使用されているホットメルト接着剤20は、刃物51が摺動しても溶融することがないような耐熱性を有している必要がある。そのために、本考案に係るホットメルト接着剤20では、樹脂成分として、ゴム系樹脂成分とともにポリオレフィン系樹脂成分を含むものを使用して、ゴム系樹脂成分の粘着性を利用して上層シート部15と下層シート部16との接合を容易にしながら、ポリオレフィン系樹脂成分によってホットメルト接着剤20の耐熱性を向上させる。その耐熱性は、ゴム系樹脂成分とポリオレフィン系樹脂成分との配合比によって調整する。その配合比は、質量を基準にして30:70−70:30の範囲におさめることによって、ホットメルト接着剤20の軟化点を125−145℃にすることが好ましい。軟化点は、日本接着剤工業会規格 JA1−7−1991に準拠して測定される値であって、耐熱性の高低の目安となる温度として使用することができる。本考案ではまた、上層シート部15または下層シート部16に対して塗布されるホットメルト接着剤20の単位面積当たり塗布質量を1−3g/mにして、塗布量が過多になることによる積層体10bの裁断性能の低下や吸収性シート10の吸収性能の低下を防ぎ、塗布量が過少になることによる上層シート部15と下層シート部16との剥離強度の低下を防ぐ。ホットメルト接着剤の塗布作業では、塗布されたホットメルト接着剤20が幅50−100μmの糸状のものとなるように塗布条件を選択する。
これらの条件の下でホットメルト接着剤20を使用すると、吸収性シート10を製造したり使用したりする過程において、上層シート部15と下層シート部16とが容易に剥離することのない剥離強さを有する吸収性シート10を得ることができる。また、第6工程106で積層体10bを裁断するために使用する刃物51に対してホットメルト接着剤20が溶融して付着したり、そのホットメルト接着剤20が吸収性シート10の側面部分に付着したりするということのない良好な結果を得ることができる。ちなみに、樹脂成分としてゴム系樹脂成分のみを含み、軟化点が90−120℃の範囲にあるホットメルト接着剤は、優れた粘着性を有するものではあっても、刃物51が摺動することによって溶融し、溶融したホットメルト接着剤が刃物51に付着するので、第6工程106でのスムーズな裁断が困難になったり、吸収性シート10の側面部分をそのホットメルト接着剤で汚したりすることがある。また、樹脂成分としてポリオレフィン系樹脂成分のみを含み、ゴム系樹脂成分を含むことのないホットメルト接着剤は、軟化点が150℃以上のものになり得るが、粘着性が乏しく、例えば上層シート部15に使用するポリエチレンフィルムと下層シート部16に使用するエアレイドパルプとを接合したときに十分な強さの剥離強度を得ることができない。ホットメルト接着剤20は、樹脂成分の他に、粘着性付与剤やオイル、酸化防止剤等を含むことができる。
図3の工程を経て得られる図2に例示の吸収性シート10であって、ホットメルト接着剤20の性能や使用量を変化させて得られた実施例としての吸収性シートの評価結果は、表1のとおりであった。なお、吸収性シートは、縦×横が160mm×65mmの矩形のもので、この吸収性シートにおける上層シート部には、厚さ25μmのポリエチレンフィルムを真空成形加工することによって開孔が1cm当たりについて約160個形成され、導液管の長さが約0.3mmであるものを使用した。また、下層シート部には単位面積当たりの質量が52g/mであるエアレイドパルプを使用した。
表1における評価項目と評価方法とは、以下のとおりであった。なお、表1には、比較例も併せて示してある。
1.ホットメルト接着剤の軟化点
日本接着剤工業会規格 JA1−7−1991に準拠して測定した。
2.ホットメルト接着剤の塗布状態
(1)吸収性シートの上層シート部と下層シート部とを剥離して、両シート部それぞれにおける接合面をキーエンス社製マイクロスコープ(モデルNo.VHX−2000)で200倍に拡大して塗布状態を観察し、ホットメルト接着剤が糸状に塗布されていることを確認した。
(2)また、マイクロスコープの測定画面を2点間計測に設定して、糸状であるホットメルト接着剤の幅の広い部位と幅の狭い部位それぞれを5箇所ずつ選んで幅を測定し、それぞれの部位についての平均値を求めた。幅の広い部位の平均値が100μmを越える場合や幅の狭い部位の平均値が30μm未満である場合には、ホットメルト接着剤の分布が一様なものになり難く、分布にむらが生じて好ましい吸収性シートを得ることができなかった。
3.厚さ
測定器にはPEACOCK DIAL THICKNESS GAUGE No.CI1351を使用し、接触子には直径50mmのものを使用し、接触圧を3gf/cmに設定して測定した。
4.剥離強さ
(1)40℃で1週間保持した後に、23℃で24時間保持した吸収性シートから長さ50mm、幅25mmの測定用試片を切り取った。試片は、その長さを吸収性シートの縦方向Aに一致させたものを5枚、吸収性シートの横方向Bに一致させたものを5枚作成して、吸収性シートの縦方向Aと横方向Bとの剥離強さをJIS L 1086に準拠して測定した。
(2)ただし、同規格とは異なり、上層シート部と下層シート部とは、試片の長さ方向において30mm剥離し、剥離した上層シート部と下層シート部とをチャック間隔が30mmとなるようにつかんだ。
(3)引張速度は300mm/minに設定し、剥離するときに示す極大値の一番大きいもの一つと、一番小さいもの一つとの平均値を算出して、その値を剥離強さ(N/25mm)とした。
(4)吸収性シートの製造時及び使用時において、上層シート部と下層シート部との剥離が生じないようにするために、本考案では0.45N/25mm以上の剥離強さが必要であった。
5.刃物の汚れ
(1)図3の第6工程106において、コンベアベルトを8m/minの速度で走行させながら、ブレードを1250回/minの範囲で往復運動させ、図3における複合シート10aが50枚重ねてある積層体10bを1分間で150個裁断するときの刃物の動きを5分ごとに止めて、刃物の汚れを観察した。観察した結果は、A(汚れが全くない)、B(時々一部分が汚れている)、C(常に一部分が汚れている)、D(常に全体が汚れている)の4ランクで評価した。
(2)ランクA,Bであれば、吸収性シートの製造を継続するうえにおいて支障がなかった。
[実施例1]
図3の工程において、ホットメルト接着剤として、軟化点が92℃のゴム系樹脂成分(後記比較例1のもの)と軟化点が152℃のポリオレフィン系樹脂成分(後記比較例4のもの)との質量基準の配合比が50:50であるものを使用し、塗布量が2.0g/mであって,糸状に塗布したホットメルト接着剤の幅が30−100μmの範囲にある下層シート部のための第2ウエブ(図3参照)を得た。この第2ウエブを第1ウエブに接合して実施例1としての吸収性シートを得た。
[実施例2]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比を70:30とした以外は、実施例1と同様にして実施例2の吸収性シートを得た。
[実施例3]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比を30:70とした以外は、実施例1と同様にして実施例3の吸収性シートを得た。
[実施例4]
ホットメルト接着剤の塗布量を3.0g/mとした以外は、実施例1と同様にして実施例4の吸収性シートを得た。
[比較例1]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とポリオレフィン系樹脂成分との配合比が100:0のもの、すなわちポリオレフィン系樹脂成分を含まないものを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1の吸収性シートを得た。
[比較例2]
軟化点が120℃であるゴム系樹脂成分を使用した以外は、比較例1と同様にして比較例2の吸収性シートを得た。
[比較例3]
軟化点が112℃であるゴム系樹脂成分を使用した以外は、比較例1と同様にして比較例3の吸収性シートを得た。
[比較例4]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が0:100のもの、すなわちゴム系樹脂成分を含まないものを使用し、糸状に塗布されたホットメルト接着剤の幅を79−140μmの範囲におさめた以外は、比較例1と同様にして比較例4の吸収性シートを得た。
[比較例5]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が80:20であるものを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例5の吸収性シートを得た。
[比較例6]
ホットメルト接着剤として、ゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が20:80であるものを使用した以外は、比較例5と同様にして比較例6の吸収性シートを得た。
[比較例7]
ホットメルト接着剤の塗布量を3.5g/mとした以外は,実施例1と同様にして比較例7の吸収性シートを得た。
これまでに説明した本考案は、以下のように整理することができる。
透液性の上層シート部と、吸液性の下層シート部と、前記上層シート部と前記下層シート部との間に介在してこれら前記両シート部どうしを接合するホットメルト接着剤とを含み、食品を載せて前記食品から生じるドリップを吸収可能であり、二組の互いに平行な二辺によって形成されている四角形の吸収性シートであって、
前記上層シート部が熱可塑性合成繊維および熱可塑性合成樹脂フィルムのいずれかで形成される一方、前記下層シート部が吸水性繊維によって形成されていて、
前記ホットメルト接着剤は、前記ホットメルト接着剤の樹脂成分を形成しているゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が質量を基準にしたときに30:70−70:30の範囲にあるものであり、前記上層シート部および前記下層シート部のいずれかに対する単位面積当たりの質量が1−3g/mの範囲にあって、幅が30−100μmの範囲にある糸状のものとして塗布されていることを特徴とする。
本考案には、以下の実施態様がある。
(1)前記ホットメルト接着剤は、軟化点が125−145℃の範囲にある。
(2)前記上層シート部が前記フィルムで形成されていて、前記フィルムは多数の透液性開孔と前記開孔それぞれの周縁部から前記下層シート部に向かって延びる導液管とを有するものであり、前記吸水性繊維がエアレイドパルプである。
(3)前記導液管は、前記下層シート部に向かって内径が次第に小さくなるものであり、内面が親水化処理されている。
(4)前記導液管の一部は、前記下層シート部の前記吸水性繊維間に入り込んでいる。
10 吸収性シート
10a 複合シート
10b 積層体
11 長辺(側縁)
12 短辺(端縁)
15 上層シート部
16 下層シート部
17 開孔
18 導液管
19 吸水性繊維
20 ホットメルト接着剤
31 第1ウエブ
32 第2ウエブ
40 複合ウエブ
41 ナイフロール
51 刃物
CD 交差方向
MD 機械方向

Claims (5)

  1. 透液性の上層シート部と、吸液性の下層シート部と、前記上層シート部と前記下層シート部との間に介在してこれら前記両シート部どうしを接合するホットメルト接着剤とを含み、食品を載せて前記食品から生じるドリップを吸収可能であり、二組の互いに平行な二辺によって形成されている四角形の吸収性シートであって、
    前記上層シート部が熱可塑性合成繊維および熱可塑性合成樹脂フィルムのいずれかで形成される一方、前記下層シート部が吸水性繊維によって形成されていて、
    前記ホットメルト接着剤は、前記ホットメルト接着剤の樹脂成分を形成しているゴム系樹脂成分とオレフィン系樹脂成分との配合比が質量を基準にしたときに30:70−70:30の範囲にあるものであり、前記上層シート部および前記下層シート部のいずれかに対する単位面積当たりの質量が1−3g/mの範囲にあって、幅が30−100μmの範囲にある糸状のものとして塗布されていることを特徴とする吸収性シート。
  2. 前記ホットメルト接着剤は、軟化点が125−145℃の範囲にある請求項1記載の吸収性シート。
  3. 前記上層シート部が前記フィルムで形成されていて、前記フィルムは多数の透液性開孔と前記開孔それぞれの周縁部から前記下層シート部に向かって延びる導液管とを有するものであり、前記吸水性繊維がエアレイドパルプである請求項1または2記載の吸収性シート。
  4. 前記導液管は、前記下層シート部に向かって内径が次第に小さくなるものであり、内面が親水化処理されている請求項3記載の吸収性シート。
  5. 前記導液管の一部は、前記下層シート部の前記吸水性繊維間に入り込んでいる請求項3または4に記載の吸収性シート。
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