JP3214416U - 電子レンジ加熱容器の蓋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】切れ込みによる舌片状の開口部を用いた水蒸気の排気に代わる新たな排気構造を提案するとともに、水蒸気を排気する部位の保護性能も高めた電子レンジ加熱容器に用いられる蓋体を提供する。【解決手段】電子レンジ加熱容器1の容器本体100の開口部101に被着される蓋体10であり、蓋体10は蓋面部11と境界部25を介して下げられた凹所20を備えており、凹所20には電子レンジ加熱により容器内に発生する水蒸気のための通気部40が形成され、かつ、凹所20の上方全部を覆う被覆シール50が貼着され、蓋面部11には凹所20の境界部25に接続する長溝部30が形成されているとともに、被覆シール50が境界部25と長溝部30の一部を被覆していて、加熱時には容器内の水蒸気が長溝部30を介して外部へ排出される。【選択図】図1

Description

本考案は電子レンジ加熱容器の蓋体に関し、特に蓋体からの水蒸気の排気と排気部分の被覆を可能とする容器に関する。
調理済み食品をコンビニエンスストア等の小売店にて販売する際の加熱調理または持ち帰った後の加熱調理に際し、これらの食品を包装する容器は容器本体部と蓋体部の組み合わせからなる。特に、陳列、販売等の1回のみの使用に用いられる使い切り容器であることから、極力簡素化した構造である。そのため、現状、合成樹脂シートの成形品が容器の主流である。
食品の加熱調理や温め直しには、通常電子レンジ(マイクロ波照射)が使用される。そこで、食品容器ごと電子レンジ内に入れられそのまま加熱された後に提供される。実際に販売される食品に着目すると、スープ類のように水分量の多い食品から、炒め物等のように重量当たりの水分量の少ない食品まで存在し、食品の種類は実に多用である。ここで問題となることは、電子レンジによる食品の加熱調理の際、容器内の食品から水蒸気が発生することである。
容器本体と蓋体の嵌合を緩くすれば内部発生の水蒸気の排気は容易である。しかし、蓋体側の嵌合が緩い場合、製造、出荷、陳列の中間段階で蓋体が外れやすい等の問題から異物混入が懸念される。このため、食品の購入者からの評判は思わしくない。そこで、内部発生の水蒸気を容器外部に排気するための穴部を形成した蓋体が提案されている(特許文献1、2等参照)。特許文献1、2に代表される容器の蓋体によると、U字状またはV字状の切れ込みによる舌片状の開口部が蓋体に形成されている。水蒸気はこの舌片状の開口部を通過して容器外部に放出される。
U字状またはV字状の切れ込みによる舌片状の開口部の排気効率は良好である。ところが、水蒸気の排気が良好ということは、それだけ、舌片状の開口部からの異物侵入のおそれも増す。そのために、この場合、舌片状の開口部を塞ぐ封止テープが貼付されることがある。さらには、舌片状の開口部を保護する被覆フィルム部材も別途被せられる(特許文献3等参照)。特許文献3の構造によると、開口部の保護は向上する。しかしながら、切れ込みによる舌片が使用されていることから、当該舌片が折れて容器内部に落下してそれ自体が異物混入となる問題は依然として残っている。
そこで、効率の良い水蒸気の排気が可能であり、しかも、従前の切れ込みによる舌片状の開口部に替わる新たな水蒸気の排気部位の保護も高めた新たな構造が求められている。
特開2012−50672号公報 実用新案登録第3056026号公報 特開2009−28325号公報
本考案は、前記の点に鑑みなされたものであり、従前のU字状またはV字状の切れ込みによる舌片状の開口部を用いた水蒸気の排気に代わる新たな排気構造を提案するとともに、水蒸気を排気する部位の保護性能も高めた電子レンジ加熱容器に用いられる蓋体を提供する。
すなわち、第1の考案は、電子レンジ加熱容器の容器本体の開口部に被着される蓋体であって、前記蓋体は蓋面部と前記蓋面部より境界部を介して下げられた凹所を備えており、前記凹所には電子レンジ加熱により電子レンジ加熱容器内に発生する水蒸気のための通気部が形成され、かつ、前記凹所の上方全部を覆う被覆シールが貼着されてなる蓋体において、前記蓋面部には前記凹所の境界部に接続する長溝部が形成されているとともに、前記被覆シールが前記境界部と前記長溝部の一部を被覆していて、加熱時には電子レンジ加熱容器内の水蒸気が前記長溝部を介して外部へ排出されるようにしたことを特徴とする電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第2の考案は、前記通気部がレーザー光線照射の穿設である第1の考案に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第3の考案は、前記通気部が長孔であり、前記長孔の幅が0.15〜1mmである第1または2の考案に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第4の考案は、前記長溝部の長さが5〜20mmである第1ないし3のいずれかの考案に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第5の考案は、前記蓋体が合成樹脂シートから形成されている第1ないし4のいずれかの考案に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第6の考案は、前記被覆シールに表示部が付されている第1ないし5のいずれかの考案に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体に係る。
第1の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、電子レンジ加熱容器の容器本体の開口部に被着される蓋体であって、前記蓋体は蓋面部と前記蓋面部より境界部を介して下げられた凹所を備えており、前記凹所には電子レンジ加熱により電子レンジ加熱容器内に発生する水蒸気のための通気部が形成され、かつ、前記凹所の上方全部を覆う被覆シールが貼着されてなる蓋体において、前記蓋面部には前記凹所の境界部に接続する長溝部が形成されているとともに、前記被覆シールが前記境界部と前記長溝部の一部を被覆していて、加熱時には電子レンジ加熱容器内の水蒸気が前記長溝部を介して外部へ排出されるようにしたため、従前のU字状またはV字状の切れ込みによる舌片状の開口部を用いた水蒸気の排気に代わる新たな排気構造が可能となり、しかも、水蒸気を排気する部位の保護性能も高められる。
第2の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、第1の考案において、前記通気部がレーザー光線照射の穿設であるため、加工精度が良くしかも加工時間も短縮される。
第3の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、第1または2の考案において、前記通気部が長孔であり、前記長孔の幅が0.15〜1mmであるため、電子レンジ加熱時に発生した水蒸気の排気に十分な開口量を得ることができる。
第4の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、第1ないし3のいずれかの考案において、前記長溝部の長さが5〜20mmであるため、異物混入を防ぎつつ、被覆シールの貼着作業も容易である。
第5の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、第1ないし4のいずれかの考案において、前記蓋体が合成樹脂シートから形成されているため、安価かつ簡便に量産して製造でき、使い切り容器とすることができる。
第6の考案に係る電子レンジ加熱容器の蓋体によると、第1ないし5のいずれかの考案において、前記被覆シールに表示部が付されているため、被覆シール直下の凹所が隠されて見栄えが良くなる。
本考案の実施形態に係る電子レンジ加熱容器の蓋体と容器本体の分離状態の全体縦断面図である。 図1の蓋体の全体平面図である。 蓋体の凹所の部分拡大平面図である。 図3のA−A線における端面図である。 被覆シールの他の実施形態の平面図である。
図1の分離状態の全体縦断面図のとおり、図示の電子レンジ加熱容器1では、容器本体100に、本考案の実施形態に係る電子レンジ加熱容器1の蓋体10が組み合わされ、被着される。容器本体100の容器内部103に食品Cが収容され、蓋体10が被せられた状態のまま電子レンジのマイクロ波照射により加熱または加温(加熱調理)される。
電子レンジ加熱容器1(容器本体100と蓋体10の組み合わせ)は、主に、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、デパート、飲食店、惣菜専門店(デリカテッセン)、喫茶店、サービスエリア等の店舗にて販売される弁当、惣菜、麺料理類、スープ料理、さらにはコーヒー、ココア、紅茶、緑茶、薬草茶等の各種飲料類を包含する食品の包装にも使用され、電子レンジによる加熱調理を想定した容器である。電子レンジ加熱容器1は、主にワンウェイ(one−way)やディスポーザブル(disposable)等と称される1回のみの使用のための使い切り容器(使い捨て容器)である。使い切り容器とすることにより、食品の衛生管理に都合よい。
使い切り容器としての利用であるため、蓋体10は安価かつ簡便に量産して製造できる合成樹脂シート(プラスチック樹脂シート)から形成される。具体的には、蓋体10は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)等の熱可塑性樹脂のシート(合成樹脂シート)、さらにはポリ乳酸等の生分解性の熱可塑性樹脂のシートである。合成樹脂シートの厚さは適宜ではあるものの、概ね1mm以下の厚さであり、通常、200ないし700μmの厚さである。そして、合成樹脂シートは真空成形により成形される。合成樹脂シートを原料とした際、その成形時の量産性、加工精度等を考慮すると真空成形が簡便かつ最適である。また、後述するように、レーザー光線照射による加工も考慮されるためである。
容器本体100と蓋体10の組み合わせにおいて、合成樹脂シートの原料樹脂を同一種類としても異なる種類としてもよい。特に、電子レンジ加熱容器1は電子レンジによる加熱に対応するため、熱伝導を考慮して容器本体100側を発泡ポリスチレン製や紙製とすることもできる。使用する樹脂の種類は用途、内容物、包装対象により適宜選択される。
容器本体100では、上方から開口部101、胴部104、底部105により構成され、食品の量に十分対応した内容量の鉢状または椀状の容器となる。容器本体100の開口部101では、外縁フランジ部107、開口周壁部106、その下端に嵌着凹部109が形成される。そして、蓋体10の断面視U字の周壁部15は、蓋密着壁部16、周溝底部17、及び内側壁部18から形成され、蓋密着壁部16に嵌着凸部19が形成される。周壁部15の外縁には蓋フランジ部14が形成される。容器本体100と蓋体10の横断面形状は適宜であり図示の実施形態では相互の開口部分を円形としている(図2参照)。多角形や楕円形等の断面形状とすることも可能である。
図示の容器本体100に被着される蓋体10は、内嵌合と称される嵌合の形態であり、蓋体10の周囲が容器本体100の開口部101の内側に嵌り込む。蓋体10の周囲には、容器本体100の開口部101と内嵌合するための断面視U字の周壁部15が設けられている。蓋体10の周壁部15は、容器本体100の開口部101の内側へ受け入れられ嵌合可能となる。図示を省略するものの、嵌合時、開口周壁部106に蓋密着壁部16は密着することにより、容器本体100と蓋体10の相互の密着が強固となる。また、蓋体10の嵌着凸部19と容器本体100の嵌着凹部109の密着も伴う。よって、蓋体10は安易に容器本体100から脱離し難くなる。なお、嵌合形態は図示の内嵌合に加えて、例えば蓋体の縁が容器本体の開口部に対して外側から被さる外嵌合の形態としてもよい。
図1の縦断面図に加えて図2の蓋体の平面図にから理解されるように、蓋体10には蓋面部11が形成され、この蓋面部11より境界部25を介して下げられた凹所20が備えられる。この凹所20には通気部40が形成される。通気部40は、電子レンジ加熱容器1を電子レンジにより加熱した際に当該容器内に発生した水蒸気を容器の外部に排出する。また、蓋体10の蓋面部11に被覆シール50が貼着され、凹所20の上方全部は被覆シール50により覆われる。従って、凹所20の密封性は高く、凹所20及びその内部の通気部40は外部からの異物混入より保護される。
蓋面部11には、凹所20の境界部25に接続する長溝部30が形成される。そして、凹所20の周囲の境界部25と長溝部30の一部は被覆シール50により被覆される。つまり、長溝部30は完全に被覆シール50により被覆されず、一部は露出している。結果、電子レンジ加熱容器1を電子レンジ加熱した際に当該容器内に発生した水蒸気は、長溝部30を伝って容器の外部に排出される。
図示の実施形態の蓋体10において、通気部40は幅の狭い長孔41である(図3参照)。さらに、図示の例の蓋面部11では、その外周側に蓋面部11より上方に隆起した取手部61,61が備えられる。電子レンジ加熱容器1は取手部61,61により持ちやすくなる。
図3の部分拡大平面図を用い凹所20と周囲の構造を説明する。境界部25は蓋体10の平坦な蓋面部11から凹所20の窪みへと形状の切り換わる部分である(図1参照)。図示実施形態の凹所20は、傾斜状に周囲を囲む凹所壁部21と凹所底部22から形成される。凹所底部22に通気部40が形成される。通気部40の形状は、背景技術にて言及した舌片状の構造以外の構造であれば適宜である。本実施形態においては、複数の細いスリット状の長孔41としている。他に通気部40の構造は複数の円形とすることもできる(図示せず)。
通気部40(長孔41)の形成方法としては、蓋体10の凹所20(凹所底部22)に対しレーザー光線が照射される。そこで、細いスリット状の長孔41が凹所20内に穿設される。通気部40(長孔41)の形成に際し、例えば、針刺しやドリル、カッター等の物理的な加工方法の場合、時間を多く要することに加え、十分な加工精度が得られない等の点が挙げられる。また、孔形成に際し、微粉末の発生の問題も払拭できず、事後の洗浄の手間も必要となる。そこで、簡便かつ迅速に凹所20に通気部40(長孔41)を穿設できる点から、レーザー光線の照射が好ましく用いられる。特に、レーザー光線照射は、長孔41を凹所20に複数個穿設する上で加工精度が良くしかも加工時間も短縮されるため好ましい。
レーザー光線は加工出力、加工精度等を得ることができる種類であれば、特段限定されず、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、アルゴンレーザー等の各種レーザーとそれらの照射装置が使用される。前述のように、蓋体の材質が合成樹脂のシートから形成されている場合、通気部(長孔)はレーザー光線照射により簡単かつ短時間で穿設される。特に量産性に優れる。
通気部40の個々の長孔41の幅(長方形形状と見立てたときの短辺側の長さ)は0.15ないし1mmである。より好ましい長孔41の幅は0.3ないし0.5mmである。長孔41の幅の下限は、電子レンジ加熱時に発生した水蒸気の排気に十分な開口量を得るためである。幅の下限の0.15mmはおおよそ現状の加工技術を考慮した値である。長孔41の幅が0.15mmを下回る場合、長孔は狭くなりすぎであり長孔41からの水蒸気の排気効率は低下すると考えられる。結果、容器本体100に嵌合した蓋体10は内部圧力により外れやすくなる。また、レーザー光線の照射装置の精度上の下限とも考えられる。
加えて、合成樹脂シートから形成された蓋体10(凹所20)にレーザー光線を照射すると、当該照射部位において樹脂シートが溶解して孔が開く。しかし、設定の幅が狭すぎる場合、レーザー光線照射の熱により溶解した樹脂が冷却して固化する時点で互いに接合するおそれがある。そうすると、照射部位に所望の適切な長孔が形成されず、十分な水蒸気排気が損なわれてしまう。そのため、不用意な再接合を生じにくくさせる便宜から、幅の下限は0.15mm、好ましくは0.3mmとしている。
長孔41の幅の上限は、電子レンジ加熱容器1の内部への異物混入を有効に抑制するための大きさとするためである。例えば、一般に異物として認識される微小な昆虫等の場合、幅が1mmよりも狭くなると侵入は阻まれる。さらに幅が0.5mmよりも小さいと、容器内部への侵入阻止の効果が非常に高まる。そこで、幅の上限は1mmとし、より好ましい幅の上限は0.5mmとしている。従って、長孔41の幅は前述の範囲に規定される。
長孔41の長さ(排気長孔を長方形形状と見立てたときの長辺側の長さ)については、特段限定されないものの、概ね2mmないし15mmである。極端に短いようであれば、長孔41自体の開口面積を得ることはできず、所望の水蒸気排気に支障を来たす。また15mmを越えて長くなると、長孔41の穿設量が増して凹所20と凹所底部22の構造強度が低下しやすく好ましくない。そのため、長孔41の長さは前述の範囲に規定される。
通気部40(長孔41)は、当該電子レンジ加熱容器1ごと内容物の食品を電子レンジにより加熱する場合、容器本体100内(容器内部103)に収容された食品C(図1参照)から発生する水蒸気を容器の外部に排気するための部位である。前述の説明にあるとおり、容器における容器本体100と蓋体10の組み合わせの内嵌合の構造においては、開口部101における相互の嵌合と密着は強固である。そのため、内部発生の水蒸気は開口部101から外部に抜け出ることはほぼ無く、何らの水蒸気を排気する部位を備えなければ、電子レンジ加熱時に不用意に蓋体10が外れてしまうおそれがある。そこで、蓋体10側に通気部40が設けられていることにより、内部発生の水蒸気は効率良く排気可能となる。
長溝部30は、蓋面部11に形成された断面半円弧状の溝である溝窪部31より構成される。長溝部30の長さは適宜ではあるものの概ね5ないし20mmである。長溝部30の長さが5mm未満の場合、被覆シール50の貼着位置の調整が難しく作業性に支障を来たおそれがある。逆に長溝部30の長さが20mmを超える場合、性能以上の過剰な長さであり、異物混入のおそれも高まるため好ましくない。
長溝部30の一方の端となる凹所側端部35は境界部25を越えて凹所壁部21に到達している。長溝部30は凹所20の境界部25に接続されていることから水蒸気の浸入は容易である。そして、図示のとおり長溝部30は完全に被覆シール50により被覆されておらず、長溝部30の他方の端となる蓋面側端部36は露出状態にある。そこで、長溝部30には溝開口部32が形成される。被覆シール50は長溝部30(溝窪部31)の途中まで被覆していることから、被覆シール50の直下はトンネル状の水蒸気排気のための通り道となる。
図4は、図3中のA−A線部分の端面図である。同図を用い水蒸気排気の様子を説明する。電子レンジ加熱時に容器の内部において発生した水蒸気は容器本体100の開口部101からは漏出せず容器内部103に充満する。水蒸気は所定の圧力を超えたとき、水蒸気Vpは通気部40の長孔41から噴出し、凹所20とその直上の被覆シール50に覆われた凹所空間部24に到達する。水蒸気Vpは境界部25に到達した凹所側端部35から長溝部30内に浸入する。そして、水蒸気Vpは長溝部30の溝窪部31と被覆シール50に囲われたトンネル状の溝間隙部33を凹所側端部35から蓋面側端部36にかけて通過する。水蒸気Vpは、被覆シール50による長溝部30の被覆が途切れた溝開口部32から外部に噴出する。こうして、容器内部に発生した水蒸気は安定して容器の外部に排気され、容器本体100及び蓋体10の過剰な膨張は防がれ、不用意な蓋体の嵌合解除はなくなる。
また、蓋面部11における凹所20の構造から把握されるように、通気部40の長孔41から噴出した水蒸気が液化して水滴となった際、水滴は凹所20に溜まる。凹所空間部24は被覆シール50により閉じられているため、水滴は漏れ出て蓋面部11に広がらなくなる。加えて、長溝部30の直上を被覆している被覆シール50は粘着テープ等であり、被覆シール50の粘着面は長溝部30の溝窪部31を向く。そこで、溝開口部32より異物が浸入しようとしても、被覆シール50の粘着面により捕捉されやすくなる。
続く図5の平面図は被覆シールの他の実施形態である。被覆シール50には表示部51が付されている。図示は、表示部51として商品を示すバーコード52と、商品名53である。むろん、このほかに原材料名、販売者名等も表示部として付すことができる。被覆シール50に表示部51が形成されることによって、同被覆シール50の直下の凹所20の通気部40等が隠されて見栄えが良くなる。加えて、商品名等の表示シールの蓋面部への別途貼付も省略可能である。そのため、蓋面部がシール等により隠れる量は少なくなり、当該容器内の食品の盛り付け等は確認されやすく、購買者への訴求性も高まる。
本考案の電子レンジ加熱容器の蓋体は、単純な構造により効率良く水蒸気の排気が可能な構造を備えており、電子レンジ加熱容器に用いられる蓋体の代替として極めて有効となる。
1 電子レンジ加熱容器
10 蓋体
11 蓋面部
15 周壁部
16 蓋密着壁部
20 凹所
21 凹所壁部
22 凹所底部
24 凹所空間部
25 境界部
30 長溝部
31 溝窪部
32 溝開放部
33 溝間隙部
35 凹所側端部
36 蓋面側端部
40 通気部
41 長孔
50 被覆シール
51 表示部
100 容器本体
101 開口部
103 容器内部
104 胴部
105 底部
C 食品
Vp 水蒸気

Claims (6)

  1. 電子レンジ加熱容器の容器本体の開口部に被着される蓋体であって、前記蓋体は蓋面部と前記蓋面部より境界部を介して下げられた凹所を備えており、前記凹所には電子レンジ加熱により電子レンジ加熱容器内に発生する水蒸気のための通気部が形成され、かつ、前記凹所の上方全部を覆う被覆シールが貼着されてなる蓋体において、
    前記蓋面部には前記凹所の境界部に接続する長溝部が形成されているとともに、前記被覆シールが前記境界部と前記長溝部の一部を被覆していて、加熱時には電子レンジ加熱容器内の水蒸気が前記長溝部を介して外部へ排出されるようにした
    ことを特徴とする電子レンジ加熱容器の蓋体。
  2. 前記通気部がレーザー光線照射の穿設である請求項1に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体。
  3. 前記通気部が長孔であり、前記長孔の幅が0.15〜1mmである請求項1または2に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体。
  4. 前記長溝部の長さが5〜20mmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体。
  5. 前記蓋体が合成樹脂シートから形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体。
  6. 前記被覆シールに表示部が付されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子レンジ加熱容器の蓋体。
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