JP3213503B2 - 物理量測定装置 - Google Patents

物理量測定装置

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JP3213503B2
JP3213503B2 JP00378595A JP378595A JP3213503B2 JP 3213503 B2 JP3213503 B2 JP 3213503B2 JP 00378595 A JP00378595 A JP 00378595A JP 378595 A JP378595 A JP 378595A JP 3213503 B2 JP3213503 B2 JP 3213503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型力顕微鏡や高分
解能表面電位形状測定装置、さらには、感光体ドラムの
表面電位,トナー形状,トナー電位分布の測定装置など
に用いられる物理量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、試料表面の状態(電位、形状等)
を測定する物理量測定装置としては、種々のものが提案
されている。図は、片持ち梁1の曲がりをいわゆる光
テコ法による光学的な手法を用いて測定する基本的な構
成を示す。この場合、光源4から出射した光は、片持ち
梁1の先端の探針2が形成された面と反対側の面の反射
ミラー5に照射され、この反射ミラー5により反射され
た光は受光素子6に導かれている。このような状態で、
探針2と試料3の表面との間に働く力に応じて、前記バ
ネの曲がり又は振動が変化する。そして、その変化に応
じて片持ち梁1上の反射ミラー5により反射され、受光
素子6上に到達する光の位置が動き、この動きを受光素
子6が検出することにより、片持ち梁1に働く力を測定
することができる。このように光源4と反射ミラー5と
受光素子6とから構成された光テコ光学系は、ある程度
の光路長を必要とし、光学系全体が大型化する傾向にあ
る。このため、試料表面状態の二次元的な分布の測定を
行う場合には、その光学系自体の走査は行わず、試料3
が設置されたステージ7側を走査させて測定を行うよう
にしている。
【0003】図の例(特開平5−256641号公報
参照)は、光テコ法を用いた高感度で小型なカンチレバ
ー変位検出装置を示す。この場合、光源4を片持ち梁1
の近傍に配置させ、また、ミラー8,9により光路長を
稼ぐことによって、光学系全体の小型化を図っている。
これにより、感光体ドラム等の大型試料の測定にも対応
できるようになっている。
【0004】図の例(特願平5−93499号参照)
は、試料3(感光体ドラム)の表面の電位及び形状を測
定する装置の一例を示す。この場合、光源4(半導体レ
ーザ)から出射した光は、片持ち梁1の先端の裏面に取
付けられた反射ミラー5により反射され、いわゆる光テ
コ法によって受光素子6に検出される。この検出された
信号は、プリアンプ10により出力V0 として出力され
る。その後、加算器11に、積分器12からの出力値で
ある電圧V21と、正弦波交流電源13の交流電圧V
31と、正弦波交流電源14の交流電圧V32とが印加され
る。この加算器11からの電圧V41は、パワーアンプ1
5に送られ、このパワーアンプ15からの電圧V51が片
持ち梁1の探針2に印加される。この電圧V51は、片持
ち梁1の共振周波数ω0 とその1/2の周波数ω0/2
とをもつ交流電圧Va{=G(V31+V32)}と、直流
バイアス電圧Vb(=GV21)とが重畳されたものであ
る。この電圧V51を片持ち梁1に印加し、共振周波数ω
0 により生じる片持ち梁1の共振振動の振幅から直流バ
イアス電圧Vbと試料表面の電位Vs(接地電位に対す
る電位)との差を検出し、この差が0となるように直流
バイアス電圧Vbを制御することによって、このVbの
値から試料3の表面電位を測定する。一方、周波数ω0
/2 によって生じる振動振幅から探針2の先端と、試
料3の表面との間の距離dを測定し、この距離dの値を
一定に保つようにZ軸アクチュエータ16をパワーアン
プ17からの電圧V52により駆動制御することによっ
て、そのZ軸アクチュエータ16の制御信号である電圧
22から試料3の表面形状を測定する。このようにして
試料3の表面電位と表面形状とを同時にかつ独立して測
定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図の装置では、光源
4(レーザダイオード等)を片持ち梁1の近傍に配置し
て光学系全体の小型化を図っている。この場合、光源4
は常に安定した定電流により駆動する必要があるため、
これを駆動するためのレーザ駆動回路(図示せず)が光
学系側に必要となる。しかし、このようなレーザ駆動回
路を光学系側に配設することは光学系全体の構成が大型
化し重量が重くなり、特に大型試料に対して片持ち梁1
と光学系との移動による走査について不利となる。そこ
で、レーザ駆動回路を光学系側に直接配設せず、別な離
れた場所に配置させ、その場所から電気配線を通じて光
源4に電力を供給する方法がある。しかし、このような
方法では、走査型力顕微鏡による高電圧な表面電位の測
定を行う場合に大きな問題が生じる。すなわち、高電圧
な表面電位の測定中に、探針2と試料3の表面との間
や、探針2と周辺機器(図示せず)との間でスパークを
伴う放電が生じる場合がある。このようなスパーク放電
によって電磁ノイズが発生し、この電磁ノイズによって
レーザ駆動回路と光源4との間の電気配線にサージ電流
が流れ、最悪の場合には光源4が破壊されてしまう。
【0006】また、図の例のように、光テコ法により
力検出を行う場合、光源4から出射した全ての光が受光
素子6に導かれるのではなく、その一部の光は散乱さ
れ、試料3の表面に照射される。この例のように、試料
3として感光性のある材料(感光体ドラム)を用いたよ
うな場合、その漏れた光によってドラム表面が感光され
て表面電荷が放電してしまい、正常な状態(静電潜像)
を乱してしまうことになる。
【0007】また、光学的な手法を用いて片持ち梁1の
曲がりや振動を精度良く測定するためには、光源4から
出射される光が片持ち梁1の先端位置に正確に照射され
ていなければならず、測定前に光の照射される位置合わ
せを行う必要がある。しかし、光源4に用いられる光の
波長は可視領域ではなく、赤外又は紫外の領域である。
このため、光源4から出射した光の位置合わせを肉眼で
行うことは不可能である。また、赤外光の放射を可視化
する赤外線イメージコンバータも市販されてはいるが、
感度が低く、実用には不十分である。
【0008】また、図において、探針2と試料3(感
光体ドラム)の表面との間には静電引力が作用している
が、その電位差をV1 、距離をd1 、探針2の先端部で
のドラム表面に対向する等価的な面積をS1 とすると、
探針2とドラム表面との間に働く力F1 は、 F1 =S1 ε0(V1 2/d1 2) …(1) ただし、ε0:空気の誘電率 として表わせる。一方、探針2と同電位とされた片持ち
梁1は基台18により支持されているが、この基台18
の周囲にはこれら部品を支持するための支持機構(周辺
機器)が設けられており、このような支持機構はノイズ
シールドのために接地電位となっている。このため片持
ち梁1とその周辺の支持機構との間においても静電引力
が作用する。今、その両者間の電位差をV2 、等価的な
距離をd2、等価的な面積をS2 とすると、この場合の
力F2 は、 F2 =S2 ε0(V2 2/d2 2) …(2) として表わせる。ここで、(1)(2)式のF1,F2
比較すると、d1≫d2であるが、面積S2 は片持ち梁1
の裏面側であり、S2≫S1となる。また、探針2の電位
と、ドラム表面の電位とは構成上ほぼ等しくなるのに対
して、周辺の支持機構の電位は常に接地電位であるた
め、ドラム表面の電位が高い時にはV2 の値は大きくな
り、これによりV1≪V2となる。従って、このようなこ
とから、周辺機器の環境条件によっては力F2 は力F1
に対して無視できない値となり、この値が測定誤差を招
く原因となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、探針が取付けられたバネを有し、その探針とこれに
対向配置された試料の表面との間に作用する力による前
記バネの曲がり又は振動又は振動の変化を光学的手法を
用いて検出することにより前記試料の物理量を測定する
物理量測定装置において、前記バネから離間した位置に
測定用光源と可視光を発する調整用光源とを有する光源
ユニットを固定的に配置させ、前記バネに近接対向した
位置に出射部を有しこの出射部と前記光源ユニットとの
光導波路により接続した光伝送部を設け、この光伝
送部を介して前記試料に照射された反射光を受光する受
光素子を設け、前記測定用光源の発光波長を前記試料が
感光しない波長とし、前記受光素子が感度を有する波長
を前記試料が感光しない波長とし、前記光源ユニット
に、前記調整用光源から出射される前記可視光と前記測
定用光源から出射される光とを前記光伝送部に導く光結
合器を設け、感光性材料である前記試料の物理量を測定
するようにした。
【0010】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、試料が感光しない光源の発光波長を、4
00nm以下、又は、600nm以上の値とした。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明においては、レーザ駆動回
路により駆動され測定用光源から発せられた光は、光源
ユニット外部の光伝送部に導かれ、その光導波路内を伝
搬していき、その光導波路の一端の出射部から出た光は
バネ(以下、片持ち梁と呼ぶ)の先端部に照射され、こ
の片持ち梁により反射された光は受光素子に検出され、
この検出された信号をもとに探針の変位又は振動又は振
動の変化が測定される。このように測定用光源とレーザ
駆動回路とは光源ユニット内に設けられ、光導波路を介
して片持ち梁と光学的に接続されているため、片持ち梁
と距離的に離れて設置できる。従って、探針付近で生じ
るスパークによる電磁ノイズ等が伝搬されることがな
い。また、測定用光源から発せられた感光性材料である
試料(例えば、感光体ドラム)が感光しない波長の光
は、力が作用する片持ち梁に導かれ、この片持ち梁によ
り反射された光は試料が感光しない波長の感度を有する
受光素子に検出される。このように試料が感光しない波
長の光を用いることによって、試料表面の状態が光源の
光によって乱されるようなことがなくなる。さらに、調
整用光源から出射した可視光は光結合器を介して光源ユ
ニットから光伝送部に導かれ、光導波路の一端の出射部
から出射して力が作用する片持ち梁に導かれる。このよ
うに可視光を発する調整用光源を用いることによって、
片持ち梁の照射位置の調整を肉眼により行うことができ
る。
【0012】請求項記載の発明においては、試料の感
光材料として頻繁に用いられるのは、感光感度が400
nm付近のものと600nm付近のものであることか
ら、400nm付近の感光材料の試料に対しては600
nm以上の発光波長をもつ光源を用い、600nm付近
の感光材料の試料に対しては400nm以下の発光波長
をもつ光源を用いることによって、光源の光により試料
の状態が乱されるようなことがなくなる。
【0013】
【実施例】本発明の前提となる構成例を図1に基づいて
説明する。なお、前述した従来例(図〜図)と同一
部分についての説明は省略し、その同一部分については
同一符号を用いる。
【0014】バネとしての片持ち梁1の先端には探針2
が取付けられ、この探針2と対向した位置には、高電圧
な表面電位測定に用いられる試料3(感光体ドラム等)
が配置されている。片持ち梁1の探針2の裏面側には、
前述した従来例(図参照)と同様な光テコ法を用いた
光学系及び測定回路が設けられている。また、片持ち梁
1の探針2の裏面側には、光導波路としての光ファイバ
19(シングルモードファイバ)が配置されている。こ
の光ファイバ19の一端には出射部としてのセルフォッ
クレンズ20が取付けられており、このセルフォックレ
ンズ20は片持ち梁1の裏面に設けられた反射ミラー5
に近接した位置に対向配置されている。この場合、光フ
ァイバ19とセルフォックレンズ20とは、光伝送部2
1を構成している。
【0015】また、光ファイバ19の他端部は、シール
ドボックス22内に挿入され、光ファイバカプラ23と
接続されている。この光ファイバカプラ23の光路上に
は、セルフォックコリメートレンズ24と、測定用光源
としてのレーザダイオード25(以下、LDという)と
が順次配置され、そのLD25には駆動用のレーザ駆動
回路26(以下、LD駆動回路という)が接続されてい
る。この場合、LD駆動回路26と、LD25と、セル
フォックコリメートレンズ24と、光ファイバカプラ2
3とは、光源ユニットとしてのレーザダイオードユニッ
ト27を構成している。
【0016】このような構成において、動作について説
明する。シールドボックス22内のLD25から出射し
た光は、セルフォックコリメートレンズ24により集光
され、光ファイバカプラ23を介して、光ファイバ19
内に光結合される。この結合した光は光ファイバ19内
を進行していくことによってから外部空間に導かれ、光
ファイバ19の端部のセルフォックレンズ20から片持
ち梁1の裏面の反射ミラー5に向けて照射される。この
反射ミラー5により反射された光は、いわゆる光テコ法
によって受光素子6(PSD)に検出され、プリアンプ
10により出力V0 として出力される。その後の処理は
と同様に行われる。
【0017】上述したように、光ファイバ19を用いた
ことによって、片持ち梁1とLD25との間の距離を少
なくとも1m以上は離すことができる。従って、探針2
と、高電圧測定用の試料3又は周辺機器との間でスパー
ク放電等が生じても、これにより発生した電磁ノイズが
光ファイバ19を通じてLD25側に伝達されるような
ことがないし、レーザダイオードユニット27とスパー
クが発生する場所とが離れているため、LD25を駆動
する電流にサージ電流が流れたり、LD25自身が破壊
されたりするようなことがほとんどなくなる。これによ
り、信頼性の高い測定を行うことができる。この場合、
LD25の周囲全体をシールドボックス(図示せず)に
より覆うことによって、電磁ノイズの影響をさらに小さ
くさせることができる。
【0018】また、光ファイバ19は柔軟性に優れてい
る。また、セルフォックレンズ20は一般的に直径3〜
5mm、長さ10mm程度であるため、非常に軽い材料
からなっている。このようなことから、セルフォックレ
ンズ20と片持ち梁1と受光素子6とを一体にして移動
させることによって、試料3を固定したままの状態で走
査を行うことができ、これにより、大型試料に対しても
測定を行うことができる。
【0019】なお、シールドボックス22内に用いるレ
ンズは、セルフォックコリメートレンズ24に限定され
るものではなく、これと同等の特性をもつレンズであれ
ばよい。光ファイバ19に取付けられるセルフォックレ
ンズ20についても、小型のものであれば一般のレンズ
であってもよい。また、光ファイバ19も、シングルモ
ードファイバに限定されるものではなく、マルチモード
ファイバでもよい。
【0020】本実施例では、試料3が、電子写真装置に
用いられる感光体ドラムのような感光性を有する材料か
らなっている場合について述べる。測定用光源(LD2
5等)は、試料3が感光しない波長領域の光を発する。
また、受光素子(受光素子6)は、試料3が感光しない
波長の感度を有する。以下、具体的な数値を挙げて説明
する。
【0021】図2は、電子写真装置に用いられる周知の
代表的な感光体ドラムの分光感度を表わしたものであ
る。これにより、400nm付近では、Seと、硫
化亜鉛と硫化カドミニウムとの混合物とが特に高い感度
を有している。600nm付近では、LPC(Layere
d Photo Conductor){約0.1μm厚のchlorodiane b
lue とdiphenylhydrazone との混合物の膜CGL(Char
ge Generation Layer)の上に約15μmのCTL(Cha
rge Transport Layer)を積層したもの}が特に高い感
度を有している。また、有機感光体(polyvinylcarba
zole とtrinitrofluorenoneを1:1に混合した物質を
正に帯電させたもの)は600nm付近に感度を有し、
有機感光体(と同様な物質を負に帯電させたもの)
は400nm〜600nmの範囲で感度を有している。
【0022】これにより、感光体ドラムは600nm以
上の波長の光に対して感度をもたないことがわかる。従
って、このようなことから、波長600nm以上の波長
の光を発する測定用光源と、この600nm以上の波長
の感度を有する受光素子とを用いる。また、分光感度に
対してある程度の余裕度をもたせる意味から、好ましく
は、900nm以上の波長の光に対応する材料からなる
光源及び受光素子を用いるとよい。この900nm以上
の波長に対応する光源及び受光素子の材料としては、以
下の表1、表2に示すようなものがある。
【表1】
【表2】 また、600nm以上の波長に対応する光源及び受光素
子の材料としては、前記900nm以上の波長に対応す
る光源及び受光素子に加えて、以下の表3、表4に示す
ようなものがある。
【表3】
【表4】 また、図2において、、の物質に関しては400n
m以下の波長に対して感度が低いことから、その400
nm以下の波長の光源と、この波長に感度をもつ受光素
子とを用いる。この400nm以下の波長に対応する光
源及び受光素子の材料としては、以下の表5、表6に示
すようなものがある。
【表5】
【表6】 上述したように、感光体の分光感度を持たない波長の光
を用い、光源及び受光素子の各種の材料の中から発光波
長と分光感度のある波長とが一致する発光素子と受光素
子とを組み合わせて光テコ光学系(図1では、LD25
と、セルフォックレンズ20を有する光ファイバ19
と、反射ミラー5と、受光素子6とからなる)を構成す
ることによって、感光体ドラム44上での静電潜像の状
態が乱されることがなくなり、これにより、測定誤差を
なくして表面電位等の測定を正確に行うことができる。
なお、光テコ光学系について述べたが、光干渉法による
片持ち梁の変形や振動を検出し、試料の状態を測定する
場合においても適用させることができる。
【0023】次に、本発明の実施例を図3〜図5に基
づいて説明する。なお、前述した各実施例と同一部分に
ついての説明は省略し、その同一部分については同一符
号を用いる。
【0024】図3に示すように、測定用光源としてのL
D25には、発光波長が1310nmの赤外レーザダイ
オードが用いられる。また、ここでは、可視光を発する
調整用光源としてのレーザダイオード28(以下、LD
という)が設けられている。このLD28としては、6
70nmの波長をもつ可視光レーザダイオードが用いら
れる。このLD28は、レーザ駆動回路29により駆動
される。
【0025】また、これら2つのLD25,28の光路
上には、コリメートレンズ30,31がそれぞれ配置さ
れている。これら2つの光路が交差する位置には、光結
合器32が設けられている。光結合器32と光ファイバ
19が接続された光ファイバカプラ23との間には、フ
ォーカスレンズ33が配置されている。この場合、LD
駆動回路26,29と、LD25,28と、コリメート
レンズ30,31と、光結合器32と、フォーカスレン
ズ33と、光ファイバカプラ23とは、レーザダイオー
ドユニット27を構成している。
【0026】図4は、図3のレーザダイオードユニット
27を用いて本装置を構成した様子を示す。光ファイバ
19の先端のセルフォックレンズ20には、照射位置調
整用のステージ34が取付けられている。また、受光素
子6には、この素子をX方向へ移動可能なXステージ3
5が取付けられている。
【0027】以下、本装置の動作について説明する。ま
ず、レーザ駆動回路26をオフにし、レーザ駆動回路2
9をオンにして、LD28のみの可視光を発光させる。
この可視光はコリメートレンズ31により平行化され、
光結合器32を介してフォーカスレンズ33により集光
され、光ファイバカプラ23から光ファイバ19に導入
される。この導入された光は、光ファイバ19内を通過
していき、先端のセルフォックスレンズ20から出射し
て片持ち梁1の先端の反射ミラー5に照射される。この
照射している光の波長は670nmであり、図5に示す
ような視感度36の領域内にあることから、その照射位
置を肉眼により又は光学的顕微鏡を用いて確認すること
ができる。従って、このようなことから、セルフォック
レンズ20に取付けられているステージ34を用いて、
片持ち梁1上に照射されている光を反射ミラー5の所望
の位置に合わせることができる。また、片持ち梁1から
反射された光は、受光素子6の方向へ向かう。この場合
にも、その反射された光を肉眼で観察しながら、その光
が受光素子6の所定の位置に入射するようにXステージ
35を用いて受光素子6の位置合わせを行う。
【0028】このように可視光を用いて、片持ち梁1上
及び受光素子6上での光の照射される位置の調整を行っ
た後、実測定時には、レーザ駆動回路29をオフにし、
レーザ駆動回路26をオンにしてLD25のみの赤外光
を発光させる。これにより、その赤外光は、可視光のと
きと同様にして光ファイバ19に導かれ、セルフォック
レンズ20から出射して片持ち梁1上の反射ミラー5の
所定の位置に照射され、その片持ち梁1で反射されいわ
ゆる光テコ法によって受光素子6の所定の位置に導かれ
る。このとき、セルフォックレンズ20と、片持ち梁1
と、受光素子6との位置関係は、可視光により位置合わ
せをしたときと同じ状態に設定されているため、赤外光
の通過する光軸は可視光の通過する光軸と等しくなり、
可視光により位置合わせをした位置に赤外光が照射され
ることになる。上述したような方法によって、赤外光の
片持ち梁1上に照射される位置合わせと、受光素子6へ
の入射位置合わせとを、肉眼で確認できる可視光によっ
て容易に行うことができ、これにより、測定誤差を含む
ことなく、探針2の変位や振動を正確に測定することが
できる。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、レーザ駆動回路
で駆動されることにより測定用光源から発せられた光を
光源ユニット外部の光伝送部に導き、その光導波路の一
端の出射部から出た光を片持ち梁の先端に照射して片持
ち梁の曲がりを検出するようにしたので、探針と試料表
面との間の高電圧放電によって電磁ノイズが生じても、
その電磁ノイズが光源ユニット側に伝搬されることがな
くなり、これにより、測定用光源が電磁ノイズ等により
破壊されるようなことがなくなるため、大型の試料に対
しても十分測定が可能な信頼性の高い装置を提供するこ
とができる。また、レーザ駆動回路と光源とを光テコ光
学系から離間した位置の光源ユニット内に設け、この光
源ユニットからの光を光導波路を介して伝送するように
したので、光源ユニットの配設位置の自由度を高め、装
置の小型化を図ることができる。また、測定用光源の発
光波長を試料が感光しない波長とすると共に、その光源
からの光を受光する受光素子も試料が感光しない波長に
感度を有するようにしたので、試料表面の状態が光源の
光によって乱されるようなことがなくなり、これにより
測定精度が一段と高い装置を提供することができる。さ
らに、光源ユニット内に、可視光を発する調整用光源
と、この調整用光源から出射される可視光又は測定用光
源から出射される光を光伝送部に導くための光結合部と
を設けたので、測定用光源から発せられる光の片持ち梁
上に照射される照射位置及び受光素子への入射位置を肉
眼により確認しながら容易に位置合わせを行うことがで
きる。
【0030】請求項記載の発明は、試料の感光材料の
感光感度が400nm付近のものに対しては600nm
以上の発光波長をもつ光源を用い、試料の感光材料の感
光感度が600nm付近のものに対しては400nm以
下の発光波長をもつ光源を用いるようにしたので、光源
の光により試料の状態が乱されるようなことがなくな
り、これにより一段と正確な測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる構成例である物理量測定装
置を示す構成図である。
【図2】光体の分光感度を示す特性図である。
【図3】本発明の実施例である光源ユニットを示す構
成図である。
【図4】図3の光源ユニットを備えた物理量測定装置を
示す構成図である。
【図5】人間が感じる波長領域の視感度を示す特性図で
ある。
【図6】従来の光テコ法による基本的な検出原理を示す
断面図である。
【図7】図の光テコ法による検出光学系を応用した従
来例を示す断面図である。
【図8】従来の物理量測定装置を示す回路図である。
【符号の説明】
1 片持ち梁(バネ) 2 探針 3 試料 6 受光素子 19 光導波路 20 出射部 21 光伝送部 25 測定用光源 27 光源ユニット 28 調整用光源 32 光結合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−221846(JP,A) 特開 平3−259728(JP,A) 特開 平5−306925(JP,A) 特開 平5−149988(JP,A) 特開 平5−273276(JP,A) 特開 平5−28550(JP,A) 特開 平5−198019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 - 13/24 G12B 21/00 - 21/24 G01B 7/34 G01B 21/30 G01B 11/00 H01J 37/28 G01D 5/26 G01R 29/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針が取付けられたバネを有し、その探
    針とこれに対向配置された試料の表面との間に作用する
    力による前記バネの曲がり又は振動又は振動の変化を光
    学的手法を用いて検出することにより前記試料の物理量
    を測定する物理量測定装置において、前記バネから離間
    した位置に測定用光源と可視光を発する調整用光源とを
    有する光源ユニットを固定的に配置させ、前記バネに近
    接対向した位置に出射部を有しこの出射部と前記光源ユ
    ニットとの間光導波路により接続した光伝送部を設
    け、この光伝送部を介して前記試料に照射された反射光
    を受光する受光素子を設け、前記測定用光源の発光波長
    を前記試料が感光しない波長とし、前記受光素子が感度
    を有する波長を前記試料が感光しない波長とし、前記光
    源ユニットに、前記調整用光源から出射される前記可視
    光と前記測定用光源から出射される光とを前記光伝送部
    に導く光結合器を設け、感光性材料である前記試料の物
    理量を測定するようにしたことを特徴とする物理量測定
    装置。
  2. 【請求項2】 試料が感光しない光源の発光波長を、4
    00nm以下、又は、600nm以上の値としたことを
    特徴とする請求項1記載の物理量測定装置。
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