JP2988682B2 - 光学装置及びこの光学装置が組込まれる画像形成装置或いは画像読取装置 - Google Patents

光学装置及びこの光学装置が組込まれる画像形成装置或いは画像読取装置

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JP2988682B2 JP4092290A JP4092290A JP2988682B2 JP 2988682 B2 JP2988682 B2 JP 2988682B2 JP 4092290 A JP4092290 A JP 4092290A JP 4092290 A JP4092290 A JP 4092290A JP 2988682 B2 JP2988682 B2 JP 2988682B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、レーザから発生される光ビームを偏向手
段により走査することで画像を形成し、或いは、与えら
れた情報に従って加工する装置、特に、コンピュータ等
に接続されるレーザプリンタ装置等の画像形成装置、デ
ジタルPPC複写機、レーザ刻印装置或いは印刷原版製造
装置等に組込まれる光学装置に関する。
(従来の技術) 一般に、レーザプリンタ装置等の画像形成装置、デジ
タルPPC複写機、レーザ刻印装置或いは印刷原版製造装
置等には、半導体レーザから発生される光ビームを偏向
走査して走査対象物に結像させる光学装置が利用されて
いる。この光学装置は、光ビームを発生する半導体レー
ザ素子即ちレーザ発光チップ及びこのレーザ発光チップ
が発生するモニタ光ビームを検知するためのモニタダイ
オードが一体的に組立てられた光源装置、レーザ発光チ
ップから発生される光ビームを整形するコリメート光学
装置、整形された光ビームを走査対象物に向かって反射
させる光偏向装置、及び、光ビームを走査対象物に対し
て結像させる結像光学装置を備えている。また、この光
学装置は、上記レーザ発光チップを駆動し、このレーザ
発光チップから発生される光ビームを記録信号に応じて
強度変調させるレーザ駆動回路、及び、モニタダイオー
ドで検出された上記レーザ発光チップから発生される光
ビームの出力を所定の基準値と比較してレーザ駆動回路
を制御する自動光量制御回路を備えている。さらに、こ
の光学装置は、走査対象物の第一の方向即ち主走査方向
に偏向(走査)される光ビームの副走査方向即ち主走査
方向に直交する方向における走査開始位置或いは走査開
始時期を一致させる、例えば、光検出素子である光ビー
ムの水平同期を合わせるための水平同期検出装置を同一
装置内に備えている。
レーザ発光チップから発生された光ビームは、コリメ
ート光学装置を介して所定のビーム形状に整えられ、光
偏向装置によって走査対象物に向かって走査される。こ
の光ビームは、結像光学装置を介して走査対象物の所定
の位置に結像される。
上述した光ビームの一部は、光偏向装置から走査対象
物までの光路(走査対象物の面上における非画像領域)
内の所定の位置に設けられた光検出素子例えばフォトダ
イオードに対して上記光偏向装置の偏向走査に対応して
周期的に入射され、光ビームの走査開始位置或いは走査
開始時期即ち水平同期信号として検出される。このフォ
トダイオードからの信号は、レーザ発光チップを駆動す
る回路にフィードバックされ、レーザ発光チップから発
生される次のラインを走査する光ビームにおける走査開
始位置或いは走査開始時期を一致させるために利用さ
れ、光ビームの水平同期が整合される(合わせられ
る。) (発明が解決しようとする課題) 上述した光学装置では、光ビームの水平同期を合わせ
るため水平同期検出装置、例えば、光検出素子即ちフォ
トダイオード、このフォトダイオードからの信号を制御
回路或いは他の基準信号と同期させる回路等に転送する
転送回路、それぞれの回路或いは素子を結線する配線部
材、及び、ノイズ対策部材等が配置されることから装置
が大型化する問題がある。また、この水平同期検出装置
は、光学装置に組込まれるレーザ駆動回路或いは光偏向
装置駆動回路等の電気部品とは別に配置されることか
ら、部品点数が増加しコストが増大する問題がある。
この発明の目的は、光学装置に組込まれる水平同期検
出装置を除去し、装置の小形化及びコストを低減するも
のである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明は、上述した問題点に基づきなされたもの
で、光学装置およびこの光学装置が組み込まれる画像形
成装置あるいは画像読取装置を提供するものである。
(作 用) 光源装置から発生された光ビームは、光偏向装置によ
って走査対象物に向かって走査される。この光ビームの
一部は、上記光偏向装置の偏向走査に対応して周期的
に、光ビームの主走査方向及び副走査方向における到達
位置を検出するために所定の位置に設けられた反射手段
に導かれる。この周期的な光ビームは、光源から光偏向
手段までの光路と光偏向手段から反射手段までの光路が
互いに共役の関係となるよう、光源と光偏向手段との間
の距離および光偏向手段と反射手段との間の距離が設定
される光路を介して周期的に光源装置に戻され、光源装
置とともに一体的に組立てられたモニタダイオードへ導
かれて、このモニタダイオードの出力を周期的に変化さ
せる。このモニタダイオードの出力と所定の基準値とが
比較されて、光ビームの走査開始位置或いは走査開始時
期が検出される。即ち、光ビームの水平同期が検出され
る。従って、光学装置における光ビームの水平同期を検
出する検出機構及び検出機構を形成する部材が省略でき
る。
(実施例) 以下に、図面を参照してこの発明の実施例を説明す
る。
第1図には、この発明の一実施例である光学装置の概
略が示されている。第1図は、この発明の一実施例であ
る光学装置を形成する光学部材及び電気回路等を平面的
に示した概略図である。
光学装置2は、光ビームを発生するレーザ発光チップ
12及びこのレーザ発光チップ12の背面から発生されるモ
ニタ光を検出するモニタダイオード10が一体的に組立て
られた光源装置4(第2A図及び第2B図に詳述する)、こ
の光源装置4から発生される光ビームを所望のビーム形
状に整える有限レンズ40、及び、モータ45に固定され、
所定の方向に回転される多面鏡48を有し、光ビームを走
査対象物58に向かって走査する光偏向装置44を備えてい
る。この光学装置2はまた、光偏向装置44即ち多面鏡48
によって所定の角速度で走査された光ビームを走査対象
物58に結像させる結像光学装置50、所定の速度で走査さ
れた光ビームの一部を上記光偏向装置44の偏向走査に対
応して周期的に光源装置4のモニタダイオード10に向か
って反射する反射鏡56、後述する光学装置内部或いは周
辺部に配置された光ビーム制御部6、及び、光偏向装置
44を駆動する光偏向装置駆動回路46を備えている。ま
た、上記結像光学系50は、像高をh、焦点距離をf、光
偏向装置の反射面の回転角をθとするとき、走査対象物
における結像位置に関してh=fθが満たされるfθレ
ンズ52、及び、この光ビームの一部を別の方向即ち走査
対象物とは異なる方向へ導くための反射面Mが主走査方
向及び光軸を含む面内の画像領域外であって、上記h=
fθで規定される結像位置、即ち、焦点距離fに対する
仮想距離lがほぼ等しくなる位置、且つ、上記光偏向装
置の多面鏡48の面倒れに起因する光ビームの振れ、即
ち、結像位置の所定ラインからの変位(ズレ)が最小と
なる位置に、一体に或いは別部材として有する光ビーム
の方向を変える方向変換ミラー54で形成されている。ま
た、光ビームを光源装置4から有限レンズ40を介して光
偏向装置44の多面鏡48へ導く光路の光路長すなわち光源
装置4と多面鏡48との間の光学的距離と、光偏向装置44
の多面鏡48からfθレンズ52、方向変換ミラー52の反射
面を介して反射鏡56へ導く光路の光路長すなわち多面鏡
48と反射鏡56との間の光学的距離と、が、互いに等しい
共役の関係となるように、光源装置4と光偏向装置44と
反射鏡56を適切に配置している。
光ビーム制御部6は、光源装置4を駆動するレーザ駆
動電流32を供給するレーザ駆動回路22、モニタダイオー
ド10から発生されるモニタ電流33によって光ビームの比
較的長周期の強度変化を検出するビーム光量検出回路2
4、このビーム光量検出回路24からの出力を所定の基準
値と比較してレーザ駆動回路を駆動させる自動光量制御
回路26から形成されている。また、この光ビーム制御部
6には、上記光偏向装置44の偏向走査に対応した比較的
短周期の上記反射鏡56からモニタダイオード10に対して
戻される光ビームによって走査対象物における光ビーム
の位置を検出するビーム位置検出回路28、及び、このビ
ーム位置検出回路28から出力に応じて上記自動光量制御
回路26及びレーザ駆動回路22に対してこの自動光量制御
回路26及びレーザ駆動回路22を駆動させるためのタイミ
ング信号を供給するレーザ変調制御回路30が配置されて
いる。
第2A図及び第2B図には、第1図に示した光学装置に組
込まれる光源装置の詳細が示されている。第2A図は、光
ビームの発光面を右側にした光源装置の断面図、第2B図
は、第2A図に示した光源装置を出射口側から見た外観概
略図である。
光源装置4は、レーザ発光チップ12、このチップ12に
密着配置され、チップ12が発生する熱を放熱するヒート
シンク14、チップ12の裏面から放射されるモニタ光を検
出するモニタダイオード10、上記チップ12、ヒートシン
ク14及びモニタダイオード10を収容するケース16、及
び、これらの素子を防塵のため密閉するカバーガラス18
を備えている。
次に、第1図乃至第2B図を用いて光学装置2における
光ビームの光学的動作を説明する。レーザ発光チップ12
から発生された光ビームは、有限レンズ40及び集束レン
ズ42を介して光偏向装置44の多面鏡48へ導かれる。この
光ビームは、多面鏡48の所定の回転によって、fθレン
ズ52、方向変換ミラー54及びこの方向変換ミラー54の反
射面Mを介して走査対象物58及び反射鏡56に向かって所
定の速度で走査される。尚、多面鏡48は、モータ45に固
定されていることから、出力レジスタ20からのタイミン
グ信号37に対応してモータ駆動信号を発生するモータ駆
動回路46によって所定の回転が与えられる。このように
して、光偏向装置44の多面鏡48によって等角速度で走査
された光ビームは、走査対象物58の所定の位置に照射さ
れ、様々な装置の用途に応じて画像形成或いはレーザ加
工等に利用される。
一方、方向変換ミラー54の反射面Mで走査対象物58と
は異なる方向に反射された光偏向装置44の偏向走査に対
応した周期的な光ビーム(光ビームは、光偏向装置44に
よって主走査方向の走査開始点から走査終了点までの1
ラインを走査され、上記反射面Mは、この1ライン上の
画像領域外の所定の位置に配置されることから、反射面
Mでは、1ライン即ちスキャンに1回だけ光ビームを反
射する)は、反射鏡56へ導かれる。反射鏡56へ導かれた
この光ビームは、光ビームを発光チップ12から反射鏡56
へ導く上記光路とほぼ同一の光路を介して光源装置4の
モニタダイオード10へ戻される。
次に、光学装置2における光ビームの電気的動作につ
いて説明する。レーザ発光チップ12には、レーザ駆動回
路22から記録信号に応じて強度変調されたレーザ駆動電
流32が供給される。このレーザ駆動電流32に応じてレー
ザ発光チップ12から強度変調された光ビームが発生され
る。このとき、このレーザ発光チップ12の背面から光ビ
ームの温度変化による発光量に対応した比較的長周期で
変動するモニタ光が発生される。このモニタ光がモニタ
ダイオード10で検出されて、比較的長周期的に変動する
モニタ電流33が発生される。ところで、このモニタダイ
オード10には、上記発光チップ12から走査対象物58へ向
かう光路中に配置された反射鏡56によって反射された上
記光偏向装置44の偏向走査に対応したレーザ発光チップ
12の背面から光ビームに対応したモニタ光よりも比較的
短周期的に変動する反射光も導かれ、同様にモニタ電流
33が発生される。従って、光ビームの温度変化による発
光量の変動に対応した比較的長周期的に変動する電流と
反射光の入射に対応した比較的短周期的に変動する電流
の双方が合成されたモニタ電流33がモニタダイオード10
から出力される。ここで、上記モニタ電流33の反射光光
ビームによって発生される比較的短周期的に変動する電
流成分は、上述した発光チップ12の温度変化による光ビ
ームの発光量変化によって発生される比較的長周期の変
化に比べて極めて短周期で発生するとともに、反射鏡56
から光源装置4に戻される時間が極めて短いことから非
常に小さな変化となる。ところで、上記ビーム位置検出
回路28及びビーム光量検出回路24では、ビーム位置検出
回路28の検出感度がビーム光量検出回路24よりも高く設
定されるとともに、発光チップ12の温度変化による光ビ
ームの発光量によって生じる比較的長周期的に変動する
モニタ電流に対してフィルタを備えている。このことか
ら、反射光ビームがモニタダイオード10へ戻されたこと
によるモニタ電流33の比較的短周期的な変化は、主にビ
ーム位置検出回路28によって検出される。
ビーム光量検出回路24では、モニタ電流33の発光チッ
プ12の温度変化による発光量に対応した比較的長周期的
に変動する電流成分が検出され、光量検出信号34が自動
光量制御回路26へ出力される。自動光量制御回路26へ導
かれた上記光量検出信号34は、所定の基準値と比較され
て、発光チップ12の発光量変化を制御する光量制御信号
35に変換される。この光量制御信号35は、レーザ駆動回
路22へ供給され、レーザ駆動電流32が変化されて、発光
チップ12から発光される光ビームの比較的長周期的な変
動が低減される。
一方、ビーム位置検出回路28では、光偏向装置44の偏
向走査に対応した短周期的な反射光ビームが反射鏡56か
らモニタダイオード10へ戻されたことが検出され、ビー
ム位置検出信号36がレーザ変調制御回路30へ出力され
る。このビーム位置検出信号36は、モニタダイオード10
へ戻された光ビームの位置が主走査方向及び副走査方向
における走査開始位置或いは走査開始時期を検出するた
めに配置された反射鏡56に到達したことを示すことか
ら、光ビームの走査開始位置或いは走査開始時期即ち水
平同期が検出される。レーザ変調制御回路30は、このビ
ーム位置検出信号36を基準にして、自動光量制御回路26
及びレーザ駆動回路22を駆動させるタイミング信号38,3
9の発生時期を規定するとともに、それぞれの回路にこ
のタイミング信号38,39を供給することから、レーザ駆
動回路22が駆動されて、次のラインを照射する光ビーム
が光源装置4から発生される。この様にして、ビーム位
置検出信号36が基準にされて、光ビームの走査開始位置
或いは走査開始時期が一致され、光ビームの水平同期が
整合される。
第3A図乃至第4図には、この発明の一実施例である光
学装置に組込まれる光源装置から発生された光ビームが
反射鏡で反射され、この反射ビームが再び光源装置へ戻
される光路の詳細が示されている。第3A図は、第1図に
示した光学装置の方向変換ミラーを省略し、主走査方向
及び光軸を含む面を平面的に示した光路展開図、第3B図
は、第1図に示した光学装置の副走査方向における偏向
角0゜の位置での光ビームを示す光路図、第4図は、第
3A図及び第3B図に示した光学装置と異なる光学特性即ち
入射及び出射瞳、ケラレ、収差による影響等を有する光
学装置の副走査方向における偏向角0゜の位置での光ビ
ームを示す光路図である。
第3A図及び第3B図に示した光学装置では、光源装置4
の発光チップ12から発生された光ビームは、有限レンズ
40を介して集束レンズ42へ導かれる。この光ビームは、
このレンズ42によって集束性が与えられ、多面鏡48によ
って所定の方向へ走査されて、fθレンズ52及び光ビー
ムの方向を変える方向変換ミラー54(第3A図は展開図で
あるから、ミラー54及び反射面Mは、仮想的に示されて
いる。)を有する結像光学系50によって走査対象物58の
所定の位置即ち結像面に結像される。
このとき、光ビームの一部は方向変換ミラー54の反射
面Mによって走査対象物58とは異なる方向へ反射され、
走査対象物58の結像面へ向かう主走査方向と光軸を含む
面内の結像面に影響を与えない領域であって、光ビーム
の振れ即ち結像面の所定のラインからのビームのズレが
最小となる位置に配置された反射鏡56に導かれる。ここ
で、反射面Mは、上述したh=hθによって規定される
結像面Fの延長線上即ちfθレンズ52からの光ビームの
ビームウエスト及びビームの振れが最小になる位置に配
置されることから、最小ビーム径のビームウエストを有
し、ビームの振れが除去され、しかも、この反射鏡56に
は、走査対象物58へ導かれる光ビームと同じ1ライン
(1スキャン)に含まれる光ビームの一部が周期的に供
給される。また、光ビームを光源装置4の発光チップ12
から有限レンズ40を介して光偏向装置44の多面鏡48へ導
く光路の光路長すなわち発光チップ12と多面鏡48との間
の光学的距離と、光偏向装置44の多面鏡48からfθレン
ズ53、方向変換ミラー52の反射面Mを介して反射鏡56へ
導く光路の光路長すなわち多面鏡48と反射鏡56との間の
光学的距離と、が、互いに等しい共役の関係となるよう
に、有限レンズ40(光源装置4)と多面鏡48(光偏向装
置44)と反射鏡56を適切に配置していることから、反射
鏡56へ導かれた光ビームは、概ね入射時と同じ方向に反
射され、光ビームに上記振れが生じた場合であってもビ
ームの振れによるビーム径の変化が除去されてほぼ同じ
ビーム径が維持されて、結像光学系50、光偏向装置44、
集束レンズ42及び有限レンズ40を介してモニタダイオー
ド10が一体的に組立てられた光源装置4へ戻される。こ
のモニタダイオード10へ戻された光ビームは、上述した
ようにモニタ電流33に変換されてビーム位置検出回路28
及びビーム光量検出回路24へ導かれる。それぞれの回路
へ導かれたこのモニタ電流33は、第1図に詳述した光ビ
ーム制御部によって処理されて水平同期の検出に用いら
れ、光ビームの水平同期が整合される。
第4図に示した光学装置では、光源装置4から発生さ
れる光ビームは、第3A図及び第3B図に示した光学装置と
同様に走査対象物58の結像面に導かれる。また、反射鏡
56には、走査対象物58へ導かれる光ビームと同じ1ライ
ン(1スキャン)に含まれる光ビームの一部が周期的
に、且つ、ビームウエストが最小な光ビームの一部が供
給される。反射鏡56へ導かれた光ビームは、概ね入射時
と同じ方向に反射され、結像光学系50、光偏向装置44、
集束レンズ42及び有限レンズ40を介してモニタダイオー
ド10が一体的に組立てられた光源装置4へ戻される。
しかしながら、この第4図に示した光学装置では、結
像光学系50、光偏向装置44及び集束レンズ42等の光学部
材が有する入射及び出射瞳、ケラレ、収差による影響等
によって反射光ビームの光路が変化される。ところで、
この光学装置では、反射面Mが上述した光ビームのビー
ムウエスト及びビームの振れが最小になる位置に配置さ
れ、且つ、光ビームを光源装置4から有限レンズ40を介
して光偏向装置44の多面鏡48へ導く光路の光路長すなわ
ち光源装置4と光偏向装置44との間の光学的距離と、光
偏向装置44の多面鏡48からfθレンズ52、方向変換ミラ
ー52の反射面Mを介して反射鏡56へ導く光路の光路長す
なわち光偏向装置44と反射鏡56との間の光学的距離と、
が、互いに共役の関係となるように、光源装置4と光偏
向装置44と反射鏡56を適切に配置していることから、上
記入射及び出射瞳、ケラレ、収差による影響に起因する
ビーム径の変化は除去される。
第5図には、第1図に示した光学装置が組込まれる画
像形成装置の概略断面が示されている。
電子写真方式が利用されている画像形成装置即ちレー
ザプリンタ装置8は、記録情報が静電的に形成される感
光体を有する感光体ユニット60及びこのユニット60に静
電潜像を形成するための光ビームを照射する光学装置2
を備えている。感光体ユニット内部には、静電潜像が形
成されるドラム64、このドラム64に所定の電位を与える
帯電器62が収容されている。また、プリンタ装置8は、
感光体ユニット60のドラム64に形成された静電潜像を顕
像化する現像ユニット66、ドラム64上の顕像化された画
像を紙或いはフィルム等の転写材に転写する転写装置6
8、転写装置68へ転写材を供給する給紙装置70、転写装
置によって転写材に転写された画像を溶融定着する定着
ユニット72を備えている。さらに、プリンタ装置8は、
装置全体を駆動する駆動装置74及び装置全体へ電源を供
給する電源ユニット76を備えている。ところで、光学装
置2には、上記第1図乃至第4図に説明したこの発明の
実施例であるモニタダイオード10が一体的に組立てられ
た光源装置を用いた光ビームの水平同期検出機構が組込
まれている。
以下に、この画像形成装置即ちプリンタ8の動作を簡
単に説明する。図示しない画像情報出力装置例えば電子
計算機、ワードプロセッサ等から出力された画像情報
は、CPUによって情報信号或いは制御信号等に変換され
て上記各ユニット及び装置に供給され、それぞれの信号
に応じて各ユニット及び装置が駆動されて画像情報がプ
リントされる。即ち、給紙装置70から転写材pが1枚給
送され、転写材pに同期して光学ユニット2から画像情
報によって強度変調された光ビームが感光体ユニット60
のドラム64へ照射される。この光ビームによってドラム
64に静電潜像が形成され、現像装置66によって顕像化さ
れ、ドラム64上にトナー像が形成される。このとき、感
光体64は、副走査方向に所定の速度で回転されているこ
とから、ドラム64の面上に画像情報が連続して形成され
る。このトナー像は、タイミングを合わせて給送された
上記転写材pと重ねられ、転写装置68によって転写材p
に転写される。この転写材pは、搬送ガイドに沿って定
着ユニット72へ搬送され、前記トナー像が転写材pに溶
融定着される。画像が定着された転写材pは、排出ロー
ラを介して排出される。
第6A図乃至第6C図には、第5図に示したプリンタ装置
に組込まれる光学装置の概略が示されている。第6A図
は、第5図に示したプリンタ装置に組込まれる光学装置
のカバーを取除いた状態の平面図、第6B図は、第6A図に
示した光学装置の副走査方向における偏向角0゜の状態
を示す断面図、第6C図は、第6A図に示した光学装置の線
A−Aにおける断面図である。
光学装置2は、第1図に示した光学装置と同様に、光
ビームを発生する発光チップ12及びモニタダイオード10
が一体的に組立てられた光源装置4、この光源装置4か
ら発生される光ビームを所望のビーム形状にする有限レ
ンズ40、光ビームを感光体64に向かって走査する光偏向
装置44、光偏向装置で所定の角速度で走査された光ビー
ムをドラム64の面上における結像位置を所定の結像面に
一致させるfθレンズ52、光偏向装置の偏向走査の周期
に応じて光ビームの一部をドラム64の面上とは異なる位
置へ導く反射面Mを画像に影響を与えない領域に一体に
或いは別部材として有する光ビームの方向を変える方向
変換ミラー54、光学装置2を光学的に密閉する防塵ガラ
ス78、及び、ドラム64に向かって走査される光ビームの
一部を上記光偏向装置44の偏向走査に応じて周期的に光
源装置4のモニタダイオード10に向かって反射する反射
鏡56を備えている。この光学装置2では、光ビームを光
源装置4から有限レンズ40を介して光偏向装置44の多面
鏡48へ導く光路の光路長すなわち光源装置4と多面鏡48
との間の光学的距離と、光偏向装置44の多面鏡48からf
θレンズ52、方向変換ミラー52の反射面を介して反射鏡
56へ導く光路の光路長すなわち多面鏡48と反射鏡56との
間の光学的距離と、が、互いに等しい共役の関係となる
ように、光源装置4と光偏向装置44と反射鏡56を適切に
配置している。また、この光学装置2は、反射鏡56によ
ってモニタダイオード10に戻された光ビームによって、
感光体64に向かう光ビームの走査開始位置即ち水平同期
を検出するビーム位置検出回路28を装置内部或いは近傍
に備えている。
光源装置4の発光チップ12から発生された記録信号に
よって強度変調されている光ビームは、有限レンズ40で
所望のビーム形状にされ、集束レンズ42で集束性の光ビ
ームに変換される。この光ビームは、光偏向装置44の多
面鏡48で順次走査され、fθレンズ52及び方向変換ミラ
ー54によってドラム64の面上に結像される。
ところで、方向変換ミラー54は、その一部即ちドラム
64へ向かう主走査方向及び光軸を含む面の画像領域外の
部分が反射面Mに形成されていることから、光ビームの
一部は反射面Mで周期的に反射され、光源装置4のモニ
タダイオード10に向かって光ビームを反射する反射鏡56
へ導かれる。この光ビームは、再び、方向変換ミラー5
4、fθレンズ52、光偏向装置44、集束レンズ42及び有
限レンズ40を介して光源装置4のモニタダイオード10へ
光偏向装置の偏向走査に応じて周期的に戻される。
このようにして、光源装置4のモニタダイオード10へ
戻された光源装置4の発光チップ12から発生される光ビ
ームによって、第1図乃至第4図に説明した方法で光ビ
ームの水平同期が検出される。
第7図には、第1図に示した光学装置を用いた画像入
力装置の例が示されている。第7図は、画像形成装置等
の出力装置に画像情報を入力するためのフィルム或いは
透光性の原稿の情報を読取る画像入力装置の概略図であ
る。
画像読取装置9は、モニタダイオード10が一体的に組
立てられ、フィルム或いは透光性の原稿Gに光ビームを
照射する光源装置4、光ビームを所定のビーム径に変換
する有限レンズ40及び集束レンズ42、光ビームを所定の
方向へ走査する光偏向装置44、光偏向装置44によって走
査された光ビームを原稿面Gに集束させるfθレンズ5
2、及び、光ビームの方向を所定の方向に変える方向変
換ミラー54を有する光ビーム走査部80を備えている。ま
た、この画像読取装置9は、透明な支持体例えばガラス
で形成され、光偏向装置によって偏向走査の周期に対応
して光ビームの一部を光源装置のモニタダイオードへ向
かって反射する反射鏡56を画像領域外の一端に一体に有
する原稿読取台84を備えている。この画像読取装置9は
また、原稿読取台84に接続され、光ビームを内部で拡散
させて伝達する光ビーム伝達部材86を有し、フィルム或
いは透光性の原稿Gを透過した光ビームの光量を検出す
る光量検出装置82を原稿Gの通過領域を介して上記光ビ
ーム走査部80と対向する側に備えている。ところでこの
光学装置2では、光ビームを光源装置4から有限レンズ
40を介して光偏向装置の多面鏡48へ導く光路と、多面鏡
48からfθレンズ52、方向変換ミラーの反射面Mを介し
て反射鏡5へ導く光路における光学的距離が等しく、即
ち、共役関係に形成されている。さらに、この画像読取
装置9は、光量検出装置82で読込んだ画像情報を所定の
方法で画素毎に2値或いは多値のコードデータに変換す
る図示しないビット変換装置、及び、画素毎に2値或い
は多値に変換されたコードデータを所定の方式で出力す
る出力回路等の図示しない信号処理回路、原稿搬送装置
及び各装置に電源を供給する図示しない電気回路を備え
ている。加えて、この画像読取装置9は、反射鏡56から
モニタダイオード10に戻された光ビームによって、光ビ
ームの原稿読取台84における主走査方向の位置を検出す
るビーム図示しない光ビーム位置検出回路を装置内部或
いは近傍に備えている。
光源装置4の発光チップ12から発生された光ビーム
は、有限レンズ40で所望のビーム形状にされ、集束レン
ズ42で所定のビームスポットに変換されて光偏向装置44
へ導かれる。光偏向装置44へ導かれた光ビームは、所定
の方向へ等角速度で走査され、fθレンズ52を介して方
向変換ミラー54へ導かれる。方向変換ミラー54で所定の
方向に向けられた光ビームは、フィルム或いは透光性の
原稿Gを透過して、光ビーム伝達部材86を介して光量検
出装置82へ画像情報として導かれる。この光ビームは、
所定の方法で画素毎に2値或いは多値のコードデータに
変換するビット変換装置、及び、画素毎に2値或いは多
値に変換されたコードデータを所定の方式で出力する出
力回路等の信号処理回路へ伝送される。
ところで、原稿読取台84は、その一部が反射鏡56に形
成されていることから、光偏向装置の偏向走査の周期に
対応した周期的な光ビームの一部は、光源装置のモニタ
ダイオードに向かって反射する反射鏡56へ導かれる。こ
の反射鏡56へ導かれた光ビームは、再び、方向変換ミラ
ー54、fθレンズ52、光偏向装置44、集束レンズ42及び
有限レンズ40を介して光源装置4のモニタダイオード10
へ周期的に戻される。
このようにして、光源装置4のモニタダイオード10へ
戻された光源装置4の発光チップ12から発生される光ビ
ームによって、第1図乃至第4図に説明した方法で光ビ
ームの水平同期が検出される。
(効 果) 以上説明したようにこの発明によれば、光偏向装置の
偏向走査に応じた走査対象物の結像面に向かう周期的な
光ビームの一部は、光偏向装置から走査対象物へ向かう
主走査方向及び光軸を含む面の画像領域外に配置された
反射鏡によって、同一光学装置を介して光源装置に一体
的に組立てられているモニタダイオードに戻される。こ
のモニタダイオードへ戻された光ビームによるモニタダ
イオードからのモニタ電流の変化が検出されて、光ビー
ムの走査開始位置或いは走査開始時期即ち水平同期が検
出される。また、このモニタ電流の変化が基準にされ
て、光ビームを発生させる半導体レーザを駆動する回路
が駆動されて、水平同期が整合される。従って、光ビー
ムの水平同期を検出するために配置されていた専用の光
検出部、この検出部が検出した信号を制御回路或いは他
の基準信号と同期させる回路等に転送する転送回路、そ
れぞれの回路或いは素子を結線する配線部材、及び、ノ
イズ対策部材が省略できる。同時に、光学装置を形成す
る光学部材及びノイズ対策部材の点数が低減される。ま
た、光学装置の光源から光偏向手段までの光路と光偏向
手段から反射手段までの光路が互いに共役の関係を持つ
よう、光源と光偏向手段との間の距離および光偏向手段
と反射手段との間の距離を適切に設定したことから、光
偏向装置等の光学部品の単品精度が低下した場合であっ
ても、安定な光学装置が提供されることから、光学装置
の構成が簡略化でき、設計、製造面で有益である。この
結果、装置全体のコストが大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例である光学装置を平面的
に示す概略図、第2A図は、第1図に示したこの発明の一
実施例である光学装置に組込まれる半導体レーザ素子の
断面図、第2B図は、第2A図に示した半導体レーザ素子を
出射口側から見た外観概略図、第3A図は、第1図に示し
た光学装置の方向変換ミラーを省略し、主走査方向及び
光軸を含む面を平面的に示した光路展開図、第3B図は、
第1図に示した光学装置の副走査方向における偏向角0
゜の位置での光ビームを示す光路図、第4図は、第3A図
及び第3B図に示した光学装置と異なる光学特性即ち入射
及び出射瞳、ケラレ、収差による影響等を有する光学装
置の副走査方向における偏向角0゜の位置での光ビーム
を示す光路図、第5図は、第1図に示したこの発明の一
実施例である光学装置を用いた画像形成装置の概略断面
図、第6A図は、第5図に示したプリンタ装置に組込まれ
る光学装置のカバーを取除いた状態の平面図、第6B図
は、第6A図に示した光学装置の副走査方向における偏向
角0゜の状態を示す断面図、第6C図は、第6A図に示した
光学装置の線A−Aにおける断面図、第7図は、第1図
に示したこの発明の一実施例である光学装置を用いた画
像読取装置の概略図である。 2……光学装置、4……半導体レーザ素子、10……モニ
タダイオード、12……発光チップ、14……ヒートシン
ク、16……ケース、18……防塵ガラス、22……レーザ駆
動回路、24……ビーム光量検出回路、26……APC、28…
…ビーム位置検出回路、30……レーザ変調制御回路、40
……有限レンズ、42……集束レンズ、44……光偏向装
置、46……光偏向装置駆動回路、50……結像光学系、52
……fθレンズ、54……方向変換ミラー、56……反射
鏡、M……反射面

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、この光源からの光ビームを走査対
    象物に向かって偏向する光偏向手段と、この光偏向手段
    により偏向された光ビームを走査対象物に結像させる結
    像手段と、前記光源の近傍に配置され、前記光源の発光
    量の変化を検出する発光量検出手段と、前記光偏向手段
    から前記結像手段へ向かう主走査方向及び光軸含む面内
    であって、副走査方向では、前記走査対象物の結像面に
    影響を与えない領域であって、結像面の所定のラインか
    らの光ビームのずれが最小となる位置に配置され、前記
    光偏向手段によって偏向された前記光ビームの一部を前
    記結像手段及び光偏向手段を介して前記発光量検出手段
    に向かって反射させる反射手段とを備え、前記光源と前
    記光偏向手段との間の光学的距離と前記光偏向手段と前
    記反射手段との間の光学的距離が共役の関係を持つよう
    に、前記光源、前記光偏向手段及び前記反射手段が配置
    されていることを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】光源と、この光源からの光ビームを走査対
    象物に向かって偏向する光偏向手段と、この光偏向手段
    により偏向された光ビームを走査対象物に結像させる結
    像手段と、前記光源の近傍に配置され、前記光源の発光
    量の変化を検出する発光量検出手段と、前記光偏向手段
    から前記結像手段へ向かう主走査方向及び光軸を含む面
    内であって、副走査方向では、前記走査対象物の結像面
    に影響を与えない領域であって、結像面の所定のライン
    からの光ビームのずれが最小となる位置に配置され、前
    記光偏向手段によって偏向された前記光ビームの一部を
    前記結像手段及び光偏向手段を介して前記発光量検出手
    段に向かって反射させる反射手段とを備え、前記光源と
    前記光偏向手段との間の光学的距離と前記光偏向手段と
    前記反射手段との間の光学的距離が共役の関係を持つよ
    うに、前記光源、前記光偏向手段及び前記反射手段が配
    置されていることを特徴とする光学装置が組み込まれる
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】光源と、この光源からの光ビームを走査対
    象物に向かって偏向する光偏向手段と、この光偏向手段
    により偏向された光ビームを走査対象物に結像させる結
    像手段と、前記光源の近傍に配置され、前記光源の発光
    量の変化を検出する発光量検出手段と、前記光偏向手段
    から前記結像手段へ向かう主走査方向及び光軸を含む面
    内であって、副走査方向では、前記走査対象物の結像面
    に影響を与えない領域であって、結像面の所定のライン
    からの光ビームのずれが最小となる位置に配置され、前
    記光偏向手段によって偏向された前記光ビームの一部を
    前記結像手段及び光偏向手段を介して前記発光量検出手
    段に向かって反射させる反射手段とを備え、前記光源と
    前記光偏向手段との間に光学的距離と前記光偏向手段と
    前記反射手段との間の光学的距離が共役の関係を持つよ
    うに、前記光源、前記光偏向手段及び前記反射手段が配
    置されていることを特徴とする光学装置が組み込まれる
    画像読取装置。
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