JP6427854B2 - 変位測定装置および変位測定方法および画像形成装置 - Google Patents

変位測定装置および変位測定方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、変位測定装置および変位測定方法および画像形成装置に関する。
回転移動するベルトなどの表面の、移動速度や移動量を測定することは、種々の技術において行われている。
例えば、電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置は、高速化への要求に応えるため、所謂タンデム方式が主流となっている。
タンデム方式のカラー画像形成装置では、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のトナーに対応した感光体が4つ並列に配置される。
そして、各感光体上に形成された各色トナー画像を、最終的に紙等の記録媒体(定形の用紙、葉書、厚紙、OHPシート等)上で重ね合わせてカラー画像を得る。
その際、各色トナー画像を記録媒体上で直接重ね合わせる直接転写方式と、中間転写ベルト方式がある。
中間転写ベルト方式では、各感光体上の各色のトナー画像を、中間転写ベルト上に重ね合わせて転写してカラー画像を形成したのち、記録媒体に一括して転写する。
このような転写に際し、直接転写方式では記録媒体を送る搬送ベルトを、中間転写ベルト方式では中間転写ベルトを、高精度に移動させなければ、色ずれが発生してしまう。
また、カラー画像形成装置として、定方向へ移動する紙等の記録媒体に「複数色のインク画像の合成によるカラー画像」を形成するインクジェット方式のものが知られている。
このようなインクジェット方式のカラー画像形成装置においても、記録媒体の移動を高精度に制御しなければ、色ずれが発生する。
このように、画像形成装置においても、記録媒体や搬送ベルト、中間転写ベルトの移動を高精度に制御するために、これらの移動量や移動速度を高精度に測定する必要がある。
画像形成装置において、記録媒体や搬送ベルト、中間転写ベルトの駆動制御に、スペックルパターンを利用することが提案されている(特許文献1〜3)。
スペックルパターンは、微細な凹凸を有する面に、レーザ光のようなコヒーレントな光を照射するとき、反射光や透過光に光の干渉により生じるランダムなパターンである。
コヒーレントな光を照射される被検面が、面方向に移動するとき、スペックルパターンも移動することが知られている。面方向に移動する被検面を「動的被検面」と呼ぶ。
従って、スペックルパターンの変位を測定することにより、動的被検面の変位(移動量や移動速度)を測定することができる。
特許文献1〜3は何れも、スペックルパターンを利用した動的被検面の変位の測定を開示しているが「測定環境温度の変動の影響」は考慮されていない。
測定環境温度は、動的被検面の変位を測定に関連する温度である。
この発明は、上述した事情に鑑み、スペックルパターンを利用した動的被検面の変位測定において、測定環境温度変動の影響の軽減が容易な変位測定装置の実現を課題とする。
この発明の変位測定装置は、レーザ光源とカップリングレンズを有する照明光学系によるコヒーレント光を照射光として、動的被検面を所定の位置で照明し、前記動的被検面による検出光を、撮像光学系を介して撮像素子に導光し、所定のフレームレートで前記動的被検面によるスペックルパターンを取得し、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を行い、その演算結果に基づき、前記動的被検面の、移動距離および移動速度の少なくとも一方を測定する変位測定装置において、動的被検面のボイリング面と、前記動的被検面の前記撮像光学系によるガウス面との距離:Db、前記ガウス面と前記撮像素子の受光面との間隔:Dが、条件:
(1) D/Db≒0
を満足するように、前記照明光学系による前記動的被検面の照明態様と、前記動的被検面に対する前記撮像光学系と前記撮像素子の位置関係が設定され、前記照明光学系は、前記レーザ光源からのコヒーレントな光を前記カップリングレンズにより平行光束化するものであり、前記撮像光学系が、動的被検面側から順に、正のパワーの第1群、開口絞り、正のパワーの第2群によって構成され、前記第1群と第2群との群間隔の、測定環境温度の変動による変動量が極小化されており、前記撮像光学系における前記第1群、第2群は共にレンズで、前記第1群は第1の鏡筒に保持され、前記第2群は第2の鏡筒に保持され、
前記第1および第2の鏡筒の前記撮像素子の側は、該撮像素子の受光面の近傍で固定され、前記受光面から前記第1群に到る距離:L1、前記受光面から前記第2群に到る距離:L2、前記第1の鏡筒の線膨張係数:α1、前記第2の鏡筒の線膨張係数:α2が、条件:
(3) L1×α1=L2×α2
を満足するように、前記第1群、第2群のレンズの位置および、前記第1、第2の鏡筒の線膨張係数が設定されたことを特徴とする。
この発明の変位測定装置は、条件(1)、(3)が満足されることにより、測定環境温度の変動の影響の除去が容易となる。
実施の1形態を説明するための図である。 実施の別形態を説明するための図である。 図2の実施の形態の特徴の一部を説明するための図である。 実施の他の形態の特徴部を説明するための図である。 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
以下、実施の形態を説明する。
変位測定装置による測定対象は、動的被検面の「移動距離および移動速度の少なくとも一方」である。以下の説明において動的被検面の移動量を「検出長」と称する。
動的被検面の移動速度が測定されれば、「検出長」はその時間積分で与えられる関係にある。逆に、検出長が測定されれば、移動速度はその時間微分で与えられる。
なお、検出長は、動的被検面の1軸方向の移動距離に限らず、2軸方向の移動距離をも言う。
「検出長」の測定において、測定環境温度の変動の影響としては、以下の3要因を挙げることができる。
A.動的被検面の撮像光学系による結像の像面(ガウス面)と「撮像光学系の受光面」との距離の温度による変動。
B.動的被検面の撮像光学系による結像の像面から、照明光学系のカップリングレンズと撮像光学系とによる「照明光学系の結像面」までの距離の、温度による変動。
C.撮像光学系の結像倍率:Mの温度による変動。
このように、測定環境温度の変動により検出長に生じる誤差の発生原因には、上記A〜Cの3つの要素がある。
従って、検出長の測定においては、これらの3要素を考慮する必要がある。
移動速度:V1で移動する動的被検面にコヒーレント光を照射し、撮像光学系により動的被検面の像を撮像素子の受光面に結像させた状態を考える。
この状態において、受光面には「スペックルパターン」が結像する。
このとき、撮像素子が撮像するスペックルパターンの移動速度:V2は、撮像光学系の結像倍率をMとして次式(a)で与えられることが知られている(非特許文献1)。
(a) V2/V1=M{(D/Db)−1}
式(a)において、「D」は、動的被検面の表面の撮像光学系による像のガウス面(結像面)と撮像素子の受光面との距離である。
「Db」は、動的被検面のボイリング面と、動的被検面の撮像光学系によるガウス面との距離である。
「ボイリング面」の位置は、照明光学系の有するカップリングレンズと撮像光学系とを介して得られる「照明光学系の結像面」の位置である。
式(a)において、測定環境温度に影響されるのは、「距離:D(上記(A))」と、「距離:Db(上記(B))」と「結像倍率:M」とである。
以下、実施の形態を説明する。繁雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、以下の各図において、符号を共通化する。
図1は、変位測定装置の実施の1形態を説明するための図である。
図1(a)において、符号0は移動体、符号1はレーザ光源、符号2はカップリングレンズ、符号5はレンズ、符号6は鏡筒を示す。
また、符号7は撮像素子、符号71は撮像素子7のカバーガラス、符号7Aは撮像素子7の受光面を示す。
さらに、81、82はハウジング、符号83は底板、符号9は演算部、符号10は光源駆動部を示す。
レーザ光源1(以下、単に光源1とも言う。)は半導体レーザ(以下、LDとも言う。)であり、発散性のレーザ光(コヒーレント光である。)を放射する。
放射された発散性のレーザ光は、カップリングレンズ2により発散性を弱められる。
この実施の形態では、発散性のレーザ光は、設計上はカップリングレンズ2により平行光束に変換される。
カップリングレンズ2と光源1とは「照明光学系3の要部」を構成する。即ち、照明光学系は光源1とカップリングレンズ2とを有する。
以下、照明光学系3から射出するレーザ光を「照射光」とも言う。
照射光は、図1(a)に示すように、移動体0の表面を照明する。
移動体0は、例えば、前述した中間転写ベルトであり、矢印方向へ所定の速度:V1で移動するようになっている。
移動体0の「照射光で照明される面」が動的被検面Obであり、その移動量が前記「検出長」である。
説明中の例では、照明光学系3による動的被検面の照明態様は、上記の如く「平行光束による照明」である。
レンズ5は「撮像光学系」を構成し、鏡筒6に組み付けられている。
鏡筒6は、ハウジング81、82により保持されて、照明光学系3をなす光源1、カップリングレンズ2と共に一体化されている。
鏡筒6の、図で下方の端部の位置には、撮像素子7が固定的に設けられている。
ハウジング81、82に保持された状態において、照明光学系3、撮像光学系であるレンズ5、撮像素子7は所定の位置関係となる。
底板83は、ハウジング81、82と一体化され、その外側の面に演算部9と光源駆動部10を取り付けられている。
底板83としては「PCB基板」を好適に用いることができる。
このように、ハウジング81、82により、照明光学系3、撮像光学系5、撮像素子7の位置関係が定められ、底板83と一体化されて変位測定装置がパッケージ化される。
なお、パッケージ化された変位測定装置と動的被検面Obとの距離は「スペーサ」等により所定の大きさに管理されている。
演算部9は、撮像素子7の出力に基づき、所定の演算、即ち、周知の「相互相関演算」を行い、前記検出長を演算により算出する。
演算部9としては、プログラム内容を適宜に書き換えることができる「FPGA」を用いることが好ましく、説明中の実施の形態においてもFPGAが想定されている。
光源駆動部10としては光源1であるLDを駆動する「LD駆動用ドライバIC」を用いることができる。なお、光源駆動部10による駆動も演算部9により制御される。
図1(a)において、光源1は、電気的に接続された光源駆動部10により駆動点滅されるようになっている。変位測定は以下のように行なわれる。
光源1を点灯させて照明光学系3から照射光を射出させ、動的被検面Obを所定の位置で照明する。
「所定の位置」は、撮像光学系5により「撮像素子7の受光面7Aの共役となる位置」である。
そして、動的被検面Obによる反射光を検出光として、撮像光学系5により撮像素子7の受光面7Aに導光して結像させる。
この結像により、動的被検面Obによるスペックルパターンが受光面7Aに結像し、動的被検面Obの移動速度:V1に応じた移動速度:V2で移動する。
撮像素子7は「所定のフレームレート」で、動的被検面Obによるスペックルパターンを取得する。
そして、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を演算部9において行い、その演算結果に基づき、動的被検面Obの移動速度:V1を測定する。
実際には、スペックルパターンの移動速度:V2が決定され、この移動速度に基づき、動的平面面Obの移動速度:V1が決定される。
この用に決定された移動速度:V1を時間積分することにより、移動距離である「検出長」を得ることができる。
上記「相互相関演算」は、例えば、非特許文献1等により既に良く知られている演算である。この演算による「相関ピーク」の移動量をもとに検出長を算出できる。
図1(a)に示す如き変位測定装置において、その測定環境温度は、測定時における照明光学系3や、撮像光学系5、撮像素子7等の温度である。
測定環境温度上昇の原因としては、撮像素子7やLD駆動用ドライバIC(光源駆動部10)や、FPGA(演算部9)、LD(光源1)等での発熱が考えられる。
演算部9や、光源駆動部10を、同一の底板83に実装し、ハウジング82、83と一体化することにより、変位測定装置の小型化が実現される。
しかし、複数の発熱部を一体化したことにより、測定環境温度が上昇する。
これらの発熱源から照明光学系3や撮像光学系5、撮像素子7への熱伝達は、伝達の経路が異なるので、温度の上昇量や上昇のタイミングも一般に同一ではない。
従って、測定環境温度の変動も、照明光学系3、撮像光学系5、撮像素子7において同一ではない。
撮像光学系5の位置が変動すると式(a)右辺の結像倍率:Mが変動する。
撮像光学系5と撮像素子7の位置関係が変動すると式(a)右辺の「D」が変動する。
照明光学系3と撮像光学系5の位置関係が変動すると式(a)右辺の「Db」が変動する。
測定環境温度の変動に起因するこれら「M」、「D」、「Db」の変動は、相互にタイミングも異なり、これらの変動のタイミングを揃えることは容易ではない。
測定環境温度の変動に伴う「検出長の誤差」を小さくするためには、誤差の発生要因が少ないのが好ましく、特性が複雑でないことが好ましい。
動的被検面Obの移動速度:V1とスペックルパターンの移動速度:V2の比:V2/V1は、上記式(a)により結像倍率:Mと距離:D、Dbとに依存する。
式(a)における「Db」の値は「ガウス像面位置と、カップリングレンズ2と撮像光学系5を介して得られる光源1の結像面位置との間の距離」で定義される。
従って「Db」の値は「光源1とカップリングレンズ2と撮像光学系5の位置変動」の影響を受けると考えられる。
また、「D」の値は「ガウス像面と、撮像素子の受光面の間の距離」であるから、「D」の値は、撮像光学系5や撮像素子7の位置変動の影響を受けると考えられる。
従って、光源1と、カップリングレンズ2と、撮像光学系5と、撮像素子7の4つの部分の位置変動が、検出長に影響すると考えられる。
図1(b)は、図1(a)に示す変位測定装置における、照明光学系3と、動的被検面Obと、撮像光学系5と、撮像素子7の光学的な位置関係を説明するための図である。
図1(b)に示すように、照明光学系3から射出した照射光は平行光束であり、動的被検面Obを照明する。
動的被検面Obで反射された光(検出光)は、撮像光学系5によりガウス面GMを結像面として結像する。これにより動的被検面Obによるスペックルパターンが結像される。
図1(b)において「点線」がこの結像の結像光線を示している。
一方、光源1からのレーザ光は、カップリングレンズ2と撮像光学系5とにより結像する。この結像面がボイリング面BMである。
図1(b)に示す如く、ガウス面GMと撮像素子70の受光面7Aとの距離が「D」、ガウス面GMとボイリング面BMとの距離が「Db」である。
図1(b)においては、ガウス面GMと受光面7Aとを離隔させて描いてあるが、設計上のガウス面GMは受光面7Aと一致させられる。即ち、設計上の「D」は0である。
実際には、変位測定装置の各部の組み付け誤差や、経時的な変化で「D」の値は変動する。しかし、このように変動しても「D」の値は、高々100μm程度と極めて小さい。
図1の実施の形態においては「D/Db≒0」となるように各部が設定されている。
上に説明したように、設計上は「D=0」が満足されるから、距離:Dbが有限の値となるように設定されていれば、上記の条件「D/Db≒0」は設計上満足される。
「D/Db≒0」が成り立てば、式(a)は、
(b) V2/V1=−M
となる。
即ち、測定環境温度の変動は、撮像光学系5の結像倍率:Mのみに影響する。
従って、検出長に影響する「光源1、カップリングレンズ2、撮像光学系5、撮像素子7」の4部分のうち、撮像光学系5に対する影響のみを考慮すればよい。
すなわち、撮像光学系5による結像倍率:Mの「測定環境温度の変動による変動」を小さくするようにすれば、動的被検面Obの移動速度:V1を精度良く測定できる。
即ち、光源1、カップリングレンズ2、撮像光学系5、撮像素子7の4部分のうち、撮像光学系5による検出長の誤差のみを問題とすればよい。
従って、変位測定装置の設計は極めて簡単化される。
上記の如く「D」の値は、設計上は0であり、測定環境温度や経時的な変化を考慮しても100μm程度以下である。
一方において、距離:Dbは、種々の条件で変化する。
例えば、図1(c)に示す場合にように、照明光学系3から射出する照射光が発散性になると、ボイリング面BMはガウス面GM側へ移動し、距離:Dbは小さくなる。
上記式(b)が式(a)の良好な近似として成り立つためには、「距離:Db」が大きいほどよい。「距離:Db」を大きくするには以下の如き方策がある。
第1の方策は「撮像光学系5の焦点距離を長くする」ことである。
図1(b)において、撮像光学系5の焦点距離が長くなると、ボイリング面BMの位置は、次第に図の右方へ移動する。
上記焦点距離が十分に大きくなると、ボイリング面BMの位置は、ガウス面GMを超えて右方へ移動し、距離:Dbは「式(b)が満足される程度」に大きくなる。
しかし、この場合、撮像光学系5のパワーが小さくなり、動的被検面Obとガウス面GMの間の距離も大きくなり、変位測定装置は大型化する。
変位測定装置の実用的なサイズの範囲内では、撮像光学系5の焦点距離を大きくすることには限度があり、照明光学系3の変位の影響を十分に抑制することは容易でない。
第2の方策は「照明光学系3から射出する照射光を集光光束にする」ことである。
図1(b)の場合で考えると、ボイリング面BMの位置は、照射光の集光性が強まるにつれて図の左方へ移動し、距離:Dbは大きくなる。
照明光学系3から射出する照射光が、撮像光学系5の物体側焦点位置に集光するようになると、撮像光学系5を通過した光束は平行光束となる。
従って、ボイリング面BMの位置は+∞(光線の進行方向を正としている。)になる。
即ち、このとき、距離:Dbは「∞」であり「Dの値に拘わらず、D/Db=0」が成立する。
第3の方策は、第2の方策と同じく、距離:Dbを「∞」とするものであるが、撮像光学系の構成により、これを実現する。
即ち、光源1をカップリングレンズ2の焦点位置に配置し、照明光学系3から照射光を平行光束として射出させる。
この平行光束を、撮像光学系内で一度集光して第1の共役面を生成し、再び、平行光束に変換する。この場合、第2の共役面の位置は設計上+∞で、Db≒+∞となる。
図2に実施の形態を示す変位測定装置は、この場合の例である。
即ち、撮像光学系は、2群のレンズ51と52とにより構成され、照明光学系3から射出する照射光は平行光束である。
動的被検面Obからの平行光束は、レンズ51により集束して、レンズ52の物体側焦点位置に集光し、発散光となってレンズ52を透過して平行光束となる。
即ち、図2に示す実施の形態では、光源1とカップリングレンズ2を有する照明光学系3によるコヒーレント光を照射光として、動的被検面Obを所定の位置で照明する。
「所定の位置」は、撮像光学系により「撮像素子7の受光面7Aの共役となる位置」である。
そして動的被検面Obによる反射光を検出光として、撮像光学系を介して撮像素子7に導光し、受光面7Aに結像させる。
照明光学系3は、レーザ光源1からのコヒーレントな光を、カップリングレンズ2により平行光束化するものである。
撮像光学系は、動的被検面Ob側から順に、正のパワーの第1群(レンズ51)、開口絞りS、正のパワーの第2群(レンズ52)によって構成されている。
そして、開口絞りSは、第1群51の像側焦点面で、且つ、第2群52の物体側焦点面である位置に設けられたものである。
撮像素子7の受光面7Aは、動的被検面Obの「撮像光学系によるガウス面」に合致させられている。
即ち、図2に実施の形態を示す変位測定装置は、レーザ光源1とカップリングレンズ2を有する照明光学系3によるコヒーレント光を照射光とする。
そして、この照射光により動的被検面Obを所定の位置で照明し、動的被検面Obによる検出光を、撮像光学系を介して撮像素子に導光する。
所定のフレームレートで動的被検面Obによるスペックルパターンを取得し、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を行う。
演算結果に基づき、動的被検面Obの、移動距離(検出長)および移動速度:V1を測定する。
照明光学系3は、レーザ光源1からのコヒーレントな光をカップリングレンズ2により平行光束化するものである。
「撮像光学系」は、動的被検面側Obから順に、正のパワーの第1群51、開口絞りS、正のパワーの第2群52によって構成されている。
そして、開口絞りSは、第1群51の像側焦点面で、且つ、第2群52の物体側焦点面である位置に設けられている。
撮像素子7の受光面7Aは、動的被検面Obの「撮像光学系によるガウス面GM」に合致させられている。
勿論、受光面7Aとガウス面GMの合致は「設計上」の話であり、実際には、製造等の各種公差により厳密な合致とはならないが、両者の乖離量は高々100μm程度である。
即ち、図2の実施の形態においても「D」の値は実質的に0とすることができる。
図2(b)は、図2(a)に示す変位測定装置における、照明光学系3と、動的被検面Obと、撮像光学系と、撮像素子7の光学的な位置関係を説明するための図である。
図2(b)に示すように、照明光学系3から射出した照射光は平行光束であり、動的被検面Obを照明する。
動的被検面Obで反射された光(検出光)は、撮像光学系によりガウス面GMを結像面として結像する。これにより動的被検面Obによるスペックルパターンが結像される。
図2(b)において「点線」がこの結像の結像光線を示している。
一方、光源1からのレーザ光は、カップリングレンズ2と撮像光学系5とにより結像するが、この場合の結像光は撮像光学系の第2群であるレンズ52から平行に射出する。
このため、結像面であるボイリング面BMの位置は、設計上は無限遠である。従って、「Db」の値は無限大となる。
「Db」の値は、極めて大きく、「D」の値は、製造誤差等を考慮しても前述の如く、高々100μm程度以下である。
すなわち、「D/Db」は実質的に0である。
従って、検出長の変動要因は結像倍率:Mの変動のみとなる。
このため、撮像光学系と照明光学系とで「測定環境温度の変動に対するレスポンス」がずれていても、照明光学系3における測定環境温度の変動の影響を受けない。
即ち、検出長に影響する「光源、カップリングレンズ、撮像光学系、撮像素子」の4部分のうち、撮像光学系に対する測定環境温度の変動の影響のみを考慮すればよい。
光源、カップリングレンズ、撮像光学系、撮像素子の4部分のうち、撮像光学系による検出長誤差のみを問題とすればよいから、変位測定装置の設計が極めて簡単化される。
また、撮像光学系は「物体側・像側ともにテレセントリック」で、動的被検面Obや受光面7Aのデフォーカスによる倍率の変動が小さく、検出長の変動も小さくできる。
前述の如く、距離:Dの値は、設計上は0であり、実機の寸法公差を含めてもたかだか100μmより小さい値にできる。
また、照明光学系3における光源1とカップリングレンズ2の位置関係が、部品公差レベルで変動しても、距離:Dbの変動は数m〜数100mのオーダーである。
仮に、D=100μm、Db=10mとしても、D/Dbは1/100000であり、検出長誤差に及ぼす影響はパーセンテージ換算で0.001%以下と低い。
従って、照明光学系3における「光源1とカップリングレンズ2の位置関係の変動」の影響を抑制し「検出長」の変動を抑制できる。
図2の実施の形態においては、上記の如く、撮像光学系に「物体側空間と像側空間の双方」のテレセントリック性が与えられている。
このため、動的被検面Obが撮像光学系の光軸方向にデフォーカスしても、撮像光学系の結像倍率:Mの変動は殆ど生じない。
同様に、撮像素子7が撮像光学系の光軸方向にデフォーカスしても、撮像倍率:Mの変動は殆ど生じない。
これらの効果が相乗的に得られるため、図1に即して説明した実施の形態よりもさらに「検出長の変動」を小さくすることができる。
図3は、図2(a)に示す実施の形態における、撮像光学系と鏡筒60と、撮像素子7との部分を示している。
第1群(レンズ51)と第2群(レンズ52)は、共通の鏡筒60に配設されている。
図2(a)に示すように、鏡筒60は、ハウジング81、82により保持されている。
鏡筒60は、撮像素子7側の端部(図の下方の端部)が撮像素子7に当接して配置されている。
測定環境温度が変動するとき、鏡筒60も膨張、収縮することが考えられる。この点を利用して、撮像光学系におけるテレセントリック性の変動を抑制することができる。
即ち、鏡筒60を、ハウジング81、82に対して「摺り動き」ができるように摩擦結合で保持する。
鏡筒60に保持された第1群(レンズ51)と第2群(レンズ52)の群間隔を「L」とする。また、鏡筒60をなす材料物質の線膨張係数を「α」とする。
測定環境温度が「ΔT」だけ変化すると、第1、第2群の群間隔の変化量:ΔLは「α・L・ΔT」になる。
鏡筒60はハウジング81、82に対し「光軸方向に摺り動き」が可能で、ハウジング81、82に対して独立に熱的伸縮が可能である。
従って、撮像光学系の群間隔:Lの熱的伸縮量:ΔLは、ハウジング81、82の影響を受けることなく、鏡筒60の線膨張係数:αで制御できる。
また、温度変化:ΔTによる撮像光学系の焦点距離:fの変化量を「Δf」とする。
そこで、測定環境温度の変化:ΔTによる焦点距離の変化量:Δfを最適化し、群間隔の変化:ΔLに伴う検出長の誤差を補償することが可能である。
鏡筒60と撮像素子7とは「当接配置」であるので、撮像素子の光軸方向への変位量は、鏡筒60の光軸方向への伸縮量に加算される。
従って、撮像素子と撮像光学系との間隔の変動量を、撮像素子7の変動によらず、鏡筒60の伸縮によって制御できる。
図2の実施の形態の如き2群構成の「テレセントリックな撮像光学系」の結像倍率:Mは、第1群の焦点距離:f1と第2群の焦点距離:f2の比:f2/f1である。
測定環境温度:Tが、その変動領域内でΔTだけ変化すると、第1・第2群の間隔:Lは「α・L・ΔT」だけ変化する。
また、焦点距離:f1、f2はそれぞれ、Δf1、Δf2だけ変化する。
そこで、測定環境温度の変化に伴う第1・第2群の群間隔の変化:ΔLに対して、焦点距離の変化量:Δf1、Δf2が以下の条件(2)を満足するようにする。
(2) ΔL=Δf1+Δf2
即ち、第1群、第2群の各レンズ51,52の材質と、鏡筒60の線膨張係数を、条件(2)が満足されるように選定する。
このようにすると、測定環境温度が変化しても、撮像光学系の「テレセントリック性」は保存され、結像倍率:Mの変動は抑制される。
即ち、上記主点間隔変化と焦点距離変化がバランスするようにすると、測定環境温度の変動により群間隔が変化しても、結像倍率:Mの変化は有効に抑制される。
その結果、検出長の変動も有効に抑制される。
条件(2)を満足させてテレセントリック性を保ちつつ、さらに第1、第2群の焦点距離の変化量:Δf1、Δf2を極小化できれば、結像倍率:Mの変動も極小化される。
図4は、図2に示した実施の形態の変形例である。
この形態例では、撮像光学系を構成する2群のレンズ51、52を別個の鏡筒に保持させている。
即ち、正のパワーの第1群をなすレンズ51は第1の鏡筒61に保持され、正のパワーの第2群をなすレンズ52は第2の鏡筒62に保持されている。
鏡筒61、62の撮像素子7の側は、共に撮像素子7に当接して固定されている。
即ち、鏡筒61、62の撮像素子7側は、撮像面7Aの近傍で固定されている。
撮像素子7の受光面7Aから第1群51に到る距離をL1、受光面7Aから第2群52に到る距離をL2とする。L1>L2である。
第1の鏡筒61の線膨張係数をα1、第2の鏡筒62の線膨張係数をα2とし、これら線膨張係数:α1、α2を互いに異ならせる。
第1の鏡筒61は、これを保持するハウジング81、82(図4に図示されず)に対して摺り動きでき、第2の鏡筒62は第1の鏡筒61に対して摺り動きできる。
従って、測定環境温度が変化すると、第1、第2の鏡筒61、62は、互いに独立して伸縮する。
図3に示した実施の形態では、第1群51、第2群52が共に共通の鏡筒60に設けられているので、測定環境温度変化に伴う、第1・第2群の群間隔変化は一義的に定まる。
図4のように、第1群51と第2群52を、線膨張係数の異なる別個の鏡筒61、62に保持させれば、測定環境温度の変化による群間隔の変化を自由に設定できる。
例えば、上記の条件(2)を満足させることも容易である。
特に、上記距離:L1、L2、線膨張係数:α1、α2を、以下の条件(3)を満足するように定めることができる。
(3) L1×α1=L2×α2
即ち、第1群、第2群のレンズの位置と、鏡筒61、62の材質を条件(3)が満足されるように設定するのである。
条件(3)が満足されると、測定環境温度の変化に拘わらず、撮像光学系を構成する第1、第2群の間隔を不変に保つことができる。
ここで、具体的な例を挙げる。
「具体例」
第1群と第2群のレンズ(図2、図3に示すレンズ51と52)を、それぞれ「2枚の張り合わせレンズ構成」とし「各群の焦点距離の変化量を極小化」するようにした。
即ち、第1群を物体側から正レンズL1と負レンズL2の張り合わせレンズとし、第2群を物体側から負レンズL3と正レンズL4の張り合わせレンズとした。
レンズL1は、焦点距離:5.991mm、硝材はHOYA製「E−C8」とし、レンズL2は、焦点距離:−11.838mm、硝材はHOYA製「PCD4」とした。
レンズL3は、焦点距離:−9.471mm、硝材はHOYA製「PCD4」とし、レンズL4は、焦点距離:4.793mm、硝材はHOYA製「E−C8」とした。
「E−C8」、「PCD4」は何れも商品名である。
このとき、設計基準温度:25℃において、第1群の焦点距離:f1は12.5mm、第2群の焦点距離:f2は10.0mmである。
従って、結像倍率(=f2/f1)は0.8となっている。
撮像光学系に対する測定環境温度の最大変動量:ΔT=+65℃とした。
このとき、焦点距離:f1の変動量は−2×10−2(μm)、焦点距離:f2の変動量は−2×10−2(μm)に極小化できた。
設計上の第1・第2群の主点間隔は22.5mmである。
従って、上記測定環境温度の最大変動量:+65℃に対して、撮像光学系がテレセントリック性を保存するようにするには、以下のようにすれば良い。
即ち、L1−L2=22.5mmとして、条件:
L1×α1×65−L2×α2×65=―4×10−2(μm)
が満足されるように、鏡筒61、62の材質を選択すればよい。
このようにすれば、測定環境温度の変動に拘わらず、撮像光学系のテレセントリック性は保存され、結像倍率:Mの変化も最小になる。
なお、焦点距離:f1、f2の変化に伴う群間隔の変化(=−4×10−2μm)は、実際上は0と見做すことができ、群間隔の変化を0としてよい。
即ち、この場合には、条件(2)が満足されればよい。
上記2枚張り合わせレンズによる第1・第2群を用いて、焦点距離変動を極小化し、群間隔:Lの変動を0とすることにより、検出長の変動を0.05%以下にできた。
上に説明した具体例では、第1、第2群とも「2枚のレンズの張り合わせ構成」としたが、これに限らず、1群および2群の少なくとも一方をレンズ1枚で構成してもよい。
撮像光学系の焦点距離の温度変動による変動の主要因は、硝材の屈折率の温度変動係数:dN/dTである。
従って、「dN/dT≒0となる硝材」を使用して、2群2枚構成も可能である。
しかし、撮像光学系の共役長の制約や収差の改善に対する設計の自由度は低くなる。
張り合わせレンズ構成にすることによって、このようなデメリットを解消できるとともに色消しの効果が得られ、光源の波長変動に伴う焦点距離変動を抑制することもできる。
以上に説明したように、この発明の変位測定装置は、測地環境温度の変化に対して、検出長の変動が極めて小さく「安定した変位測定」を実現できる。
従って、この発明の変位測定装置は、インクジェット方式や電子写真方式のカラー画像形成装置の紙搬送速度や中間転写ベルト等の速度の制御用のセンサとして用い得る。
この発明の変位定装置は、スペックルパターンを用いて測定を行っているから、測定対象である動的被検面に微細な凹凸があれば測定を実施できる。
スペックルパターンが発生することが要件であるから、測定対象にエンコーダパターンのマーキングを必要とせず、測定可能な対象物は広範である。
また、上に説明した実施の形態では、測定の対象を「長さの次元をもつ検出長」としたが、測定長を時間微分することにより速度情報を得ることもできる。
また、スペックルパターンを取得するフレーム周波数を適切に選ぶことにより、微小時間の速度変動をとらえることも可能である。
寸法構成が異なるモデルについても上記の実施の形態と同様の方法で最適化を行えば、検出長の温度変動を小さくできる。
上記の実施の形態の変位測定装置をもちいて、動的被検面の変位を測定する変位測定方法を実施できる。
図5に、カラー画像形成装置の実施の1形態を示す。
このカラー画像形成装置は、電子写真プロセスを利用したタンデム方式のものであり、並列的にも受けられた4つの感光体11Y、11M、11C、11Kを有する。
符号11Y等におけるY、M、C、Kは、トナー画像を形成するトナーの色を表す。即ち、Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックを表す。
感光体11Y〜11Kは光導電性であって、ドラム状である。
感光体11Y〜11Kの周囲には、これらを囲繞して、帯電ローラTY〜TK、現像装置GY〜GK、転写チャージャ15Y〜15K、クリーナBY〜BKが設けられている。
また、符号17で示す中間転写ベルトは、感光体11Y〜11Kの下方に配されて、その表面は、感光体11Y〜11Kに近接している。
図5において、符号13は光走査方式の画像書き込み装置、符号19はシートカセット、符号21は転写ローラ、符号23は定着装置、符号25は排出ローラを示す。
また、符号27は外装部、符号29はベルトクリーニング装置を示し、符号31は変位測定装置を示す。
カラー画像の形成を簡単に説明する。
画像形成が開始されると、感光体11Y〜11Kは、所定のタイミングで時計回りに等速回転する。
感光体11Y〜11Kは、対応する帯電ローラTY〜KYにより均一帯電される。
均一帯電された各感光体は、画像書き込み装置13による光走査により、感光体ごとに静電潜像を書き込まれ、現像されて、異なる色のトナー画像として可視化される。
即ち、感光体11Yには「イエロー画像成分」の画像が書き込まれ、形成される静電潜像は現像装置GYにより現像され、感光体11Y上にイエロートナー画像が形成される。
感光体11Mには「マゼンタ画像成分」の画像が書き込まれ、形成される静電潜像は現像装置GMにより現像され、感光体11M上にマゼンタトナー画像が形成される。
感光体11Cには「シアン画像成分」の画像が書き込まれ、形成される静電潜像は現像装置GCにより現像され、感光体11C上にシアントナー画像が形成される。
感光体11Yには「ブラック画像成分」の画像が書き込まれ、形成される静電潜像は現像装置GKにより現像され、感光体11K上にブラックトナー画像が形成される。
このように感光体11Y〜11Kに形成された各色のトナー画像は、中間転写ベルト17上に転写される。
中間転写ベルト17は被転写体として、感光体11Y〜11Kの回転による表面速度に合わせた速度で、定方向、即ち、図の左方へ定速で移動するように回転駆動される。
そして、感光体11Yからイエロートナー画像を転写チャージャ15Yにより転写され、感光体11Mからマゼンタトナー画像を転写チャージャ15Mにより転写される。
同様に、感光体11Cからシアントナー画像を転写チャージャ15Cにより転写され、感光体11Kからブラックトナー画像を転写チャージャ15Kにより転写される。
転写された各色のトナー画像は、中間転写ベルト17上で互いに重畳してカラートナー画像となる。
このカラートナー画像を転写される転写紙Pは、中間転写ベルト17の下方のシートカセット19から配紙されて「転写部」へ向かう。
そして、転写部において、中間転写ベルト17と転写ローラ21とにより挟圧搬送されて、中間転写ベルト17上のカラートナー画像を転写されて、定着装置23に向かう。
転写紙Pは、定着装置23によりカラートナー画像を定着され、排出ローラ25により外装部27の上部として形成されたトレイ上に排出される。
カラートナー画像を転写紙Pに転写された中間転写ベルト17は、ベルトクリーニング装置29により「転写残りトナーや紙粉」を除去される。
中間転写ベルト17は、所定の速さとタイミングで、各色のトナー画像を転写される位置を通過する必要があり、そのため、その移動速度は高精度に制御される必要がある。
変位測定装置31は、各感光体からのトナー画像を転写される位置へ向かう中間転写ベルト17の表面の移動速度を高精度に測定する。
そして、測定された移動速度に基づき、図示されない制御駆動手段により、中間転写ベルト17の移動速度を定則制御する。
変位測定手段31は、上に説明した各種の実施の形態のもので、中間転写ベルト17の表面を動的被検面として、移動速度の測定を高精度に行なう。
このようにして、各色トナー画像の適正な転写が行なわれ、色ずれの無いカラー画像が形成される。
Ob 動的被検面
1 レーザ光源(LD)
2 カップリングレンズ
3 照明光学系
5 撮像光学系
7 撮像素子
81 ハウジング
82 ハウジング
9 演算部
10 光源駆動部
特開2003−267591号公報 特開2010− 55064号公報 特開2009− 15240号公報
レーザー研究 1980年 第8巻 第2号 45頁 「動的スペックルの特性と速度測定への応用(I)」

Claims (7)

  1. レーザ光源とカップリングレンズを有する照明光学系によるコヒーレント光を照射光として、動的被検面を所定の位置で照明し、前記動的被検面による検出光を、撮像光学系を介して撮像素子に導光し、所定のフレームレートで前記動的被検面によるスペックルパターンを取得し、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を行い、その演算結果に基づき、前記動的被検面の、移動距離および移動速度の少なくとも一方を測定する変位測定装置において、
    動的被検面のボイリング面と、前記動的被検面の前記撮像光学系によるガウス面との距離:Db、前記ガウス面と前記撮像素子の受光面との間隔:Dが、条件:
    (1) D/Db≒0
    を満足するように、前記照明光学系による前記動的被検面の照明態様と、前記動的被検面に対する前記撮像光学系と前記撮像素子の位置関係が設定され、
    前記照明光学系は、前記レーザ光源からのコヒーレントな光を前記カップリングレンズにより平行光束化するものであり、
    前記撮像光学系が、動的被検面側から順に、正のパワーの第1群、開口絞り、正のパワーの第2群によってテレセントリック性を有して構成され、前記第1群と第2群との群間隔の、測定環境温度の変動による変動量が極小化されており、
    前記撮像光学系における前記第1群、第2群は共にレンズで、前記第1群は第1の鏡筒に保持され、前記第2群は第2の鏡筒に保持され、
    前記第1および第2の鏡筒の前記撮像素子の側は、該撮像素子の受光面の近傍で固定され、前記受光面から前記第1群に到る距離:L1、前記受光面から前記第2群に到る距離:L2、前記第1の鏡筒の線膨張係数:α1、前記第2の鏡筒の線膨張係数:α2が、条件:
    (3) L1×α1=L2×α2
    を満足するように、前記第1群、第2群のレンズの位置および、前記第1、第2の鏡筒の線膨張係数が設定されたことを特徴とする変位測定装置。
  2. 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記撮像光学系の前記開口絞りは、前記第1群の像側焦点面で、且つ、第2群の物体側焦点面である位置に設けられたものであり、
    前記撮像素子の受光面が、前記動的被検面の撮像光学系によるガウス面に合致させられており、
    前記撮像光学系の第1群と第2群の焦点距離の、前記測定環境温度の変動による変動量を極小化したことを特徴とする変位測定装置。
  3. レーザ光源とカップリングレンズを有する照明光学系によるコヒーレント光を照射光として、動的被検面を所定の位置で照明し、前記動的被検面による検出光を、撮像光学系を介して撮像素子に導光し、所定のフレームレートで前記動的被検面によるスペックルパターンを取得し、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を行い、その演算結果に基づき、前記動的被検面の、移動距離および移動速度の少なくとも一方を測定する変位測定装置において、
    動的被検面のボイリング面と、前記動的被検面の前記撮像光学系によるガウス面との距離:Db、前記ガウス面と前記撮像素子の受光面との間隔:Dが、条件:
    (1) D/Db≒0
    を満足するように、前記照明光学系による動的被検面の照明態様と、前記動的被検面に対する撮像光学系と撮像素子の位置関係が設定され、
    前記照明光学系は、前記レーザ光源からのコヒーレントな光を前記カップリングレンズにより平行光束化するものであり、
    前記撮像光学系が、前記動的被検面側から順に、正のパワーの第1群、開口絞り、正のパワーの第2群によってテレセントリック性を有して構成され、前記開口絞りは、前記第1群の像側焦点面で、且つ、第2群の物体側焦点面である位置に設けられたものであり、
    撮像素子の受光面が、前記動的被検面の前記撮像光学系によるガウス面に合致させられており、
    前記撮像光学系の前記第1群と前記第2群の焦点距離の、測定環境温度の変動による変動量が極小化されており、
    前記撮像光学系の前記第1群及び前記第2群は共にレンズで、共通の鏡筒に配設され、前記第1群の焦点距離:f1、前記第2群の焦点距離:f2、前記鏡筒の長さ:Lの、測定環境温度の変化に伴う変化量:Δf1、Δf2、ΔLが、測定環境温度の変動領域内において、実質的に、条件:
    (2) ΔL=Δf1+Δf2
    を満足するように、前記第1群、第2群の各レンズの材質と、前記鏡筒の線膨張係数が選定されていることを特徴とする変位測定装置。
  4. 請求項3記載の変位測定装置において、
    前記撮像光学系における前記第1群、前記第2群は共にレンズで、前記第1群は第1の鏡筒に保持され、前記第2群は第2の鏡筒に保持され、
    前記第1および第2の鏡筒の前記撮像素子側は、該撮像素子の受光面の近傍で固定され、
    前記受光面から前記第1群に到る距離:L1、前記受光面から第2群に到る距離:L2、前記第1の鏡筒の線膨張係数:α1、前記第2の鏡筒の線膨張係数:α2が、条件:
    (3) L1×α1=L2×α2
    を満足するように、前記第1群、第2群のレンズの位置および、前記第1、第2の鏡筒の線膨張係数が設定されていることを特徴とする変位測定装置。
  5. レーザ光源とカップリングレンズを有する照明光学系によるコヒーレント光を照射光として、動的被検面を所定の位置で照明し、前記動的被検面による反射光を、撮像光学系を介して撮像素子に導光し、所定のフレームレートで前記動的被検面によるスペックルパターンを取得し、所定の時間間隔で取得したスペックルパターン相互の相互相関演算を行い、その演算結果に基づき、前記動的被検面の、移動距離および移動速度の少なくとも一方を測定する変位測定方法において、
    請求項1〜4の任意の1に記載の変位測定装置により行うことを特徴とする変位測定方法。
  6. 定方向へ定速で移動する移動体の表面に画像を形成する画像形成装置において、
    移動体の表面を動的被検面として、その変位を測定する変位測定装置を有し、
    該変位測定装置として、請求項1〜5の任意の1に記載の変位測定装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6記載の画像形成装置において、
    電子写真プロセスを用いて、光導電性の感光体に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナー画像として可視化し、得られたトナー画像を被転写体に転写することを特徴とする画像形成装置。
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