JP3212911U - 防水型圧力センサ - Google Patents

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尚信 大川
尚信 大川
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京子 渡邊
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Abstract

【課題】低背化を達成しつつ、ボンディングワイヤを確実に封止することができる防水型圧力センサを提供する。【解決手段】防水型圧力センサ1は、圧力検出素子10と、圧力検出素子を実装する凹部21と、凹部の周囲に設けられた縁部22とを有するハウジング20と、圧力検出素子と接続されるボンディングワイヤBWと、周辺部から中央部にかけて高さが低くなるように設けられ、凹部内で圧力検出素子およびボンディングワイヤを露出させずに埋め込む封止樹脂50と、を備え、ボンディングワイヤは凹部の中央と縁部との間における縁部に近位な接続領域に配置され、凹部の底面21aを基準として、封止樹脂の最も低い位置の高さh1はボンディングワイヤのループの頂点の高さh−BWよりも低く、封止樹脂の最も高い位置の高さh2は頂点の高さよりも高くなっている。【選択図】図3

Description

本考案は、防水型圧力センサに関し、より詳しくは、圧力検出素子を封止樹脂で覆った防水型圧力センサに関する。
圧力センサにおいて防水機能を得ようとした場合、ゲルなどの柔らかい封止樹脂にて圧力検出素子を覆う必要がある。その封止樹脂は、硬化時に周辺部が壁面を這い上がるため、中央部分が凹んだ凹型になって固まる。
特許文献1には、センサチップの裏面側をゲル部材で封止してなる相対圧型の圧力センサが開示される。この圧力センサでは、圧力導入穴に、センサチップの裏面を封止するチップ裏面側ゲル部材が設けられる。このチップ裏面側ゲル部材として、柔らかいゲルの上を硬いゲルで覆った2層構造となっている。
特開2006−220456号公報
このような封止樹脂で圧力センサを埋め込む防水型圧力センサにおいて、圧力センサにボンディングワイヤが接続されている場合、ボンディングワイヤも封止樹脂によって埋め込む必要がある。しかし、封止樹脂が凹型になると、高さの低い中央部分ではボンディングワイヤのループ頂部分が露出してしまう可能性がある。特に、低背化を図るために封止樹脂の高さを低くしようとすると、ボンディングワイヤの露出の可能性がより高まる。ボンディングワイヤが封止されていないと、腐食などの不具合の原因となり得る。
本考案は、低背化を達成しつつ、ボンディングワイヤを確実に封止することができる防水型圧力センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案の防水型圧力センサは、圧力検出素子と、圧力検出素子を実装する凹部と、凹部の周囲に設けられた縁部とを有するハウジングと、圧力検出素子と接続されるボンディングワイヤと、周辺部から中央部にかけて高さが低くなるように設けられ、凹部内で圧力検出素子およびボンディングワイヤを露出させずに埋め込む封止樹脂と、を備えた防水型圧力センサであって、前記凹部の底面と直交する方向にみて、前記ボンディングワイヤは前記凹部の中央と前記縁部との間における前記縁部に近位な接続領域に配置されている。
このような構成によれば、中央から縁部にかけて這い上がるように設けられた封止樹脂の高さの高い部分、すなわち、封止樹脂が作るメニスカス形状の底の部分であって封止樹脂と凹部の底面との距離が比較的短い部分を避けるようにボンディングワイヤを配置して、ボンディングワイヤを封止樹脂内に確実に埋め込むことができる。
上記防水型圧力センサにおいて、凹部の底面を基準として、封止樹脂の最も低い位置の高さはボンディングワイヤのループの頂点の高さよりも低く、封止樹脂の最も高い位置の高さはボンディングワイヤのループの頂点の高さよりも高くなっていてもよい。このような構成を備えることにより、メニスカス形状に基づき周辺部から中央部にかけて高さが低くなる凹型の封止樹脂を低背化してもボンディングワイヤを露出させることなく埋め込むことができる。
上記防水型圧力センサにおいて、凹部の底面には接続部材が設けられており、圧力検出素子と接続部材とがボンディングワイヤで接続されていてもよい。これにより、ボンディングワイヤのレイアウトの自由度が高まり、封止樹脂の高さの高い位置にボンディングワイヤを配置しやすくなる。
上記防水型圧力センサにおいて、圧力検出素子と導通する回路素子をさらに備え、回路素子と接続部材とがボンディングワイヤで接続されていてもよい。これにより、圧力検出素子と回路素子とを直接ボンディングワイヤで接続する場合に比べて、ボンディングワイヤのループ頂点の位置を低くでき、封止樹脂で確実に埋め込むことができる。この場合において、圧力検出素子と回路素子との導通(電気的接続)は、少なくとも接続部材およびボンディングワイヤを介して行われていてもよい。また、回路素子に接続されるボンディングワイヤは、凹部の底面と直交する方向にみて、凹部の中央側に位置する一端において回路素子に接続し、他端において接続部材に接続されていることが好ましい。接続部材は、凹部の底面と直交する方向にみて、凹部の中央側においてボンディングワイヤに接続されていることが好ましい場合がある。
上記防水型圧力センサにおいて、縁部の上に設けられ、圧力検出素子に圧力を導入する開口を有する蓋をさらに備え、開口の深さ方向の途中に縮径部が設けられていてもよい。これにより、凹部に埋め込んだ封止樹脂の高さを縮径部の位置で止めることができる。この場合において、ボンディングワイヤは、接続領域における開口と重なる領域に全体が位置するものを有することが好ましい。上記の領域では封止樹脂の厚さが相対的に厚くなるため、この領域に位置するボンディングワイヤは封止樹脂から露出しにくい。
上記防水型圧力センサにおいて、封止樹脂は、縁部と蓋との境界を覆うよう設けられていてもよい。これにより、封止樹脂によって縁部と蓋との隙間を確実に覆い、防水性を高めることができる。
本考案によれば、低背化を達成しつつ、ボンディングワイヤを確実に封止することができる防水型圧力センサを提供することが可能になる。
本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する斜視図である。 (a)は本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する平面図、(b)は図2(a)における蓋部を透視した平面図である。 本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する断面図である。 参考例に係る防水型圧力センサを例示する平面図である。 参考例に係る防水型圧力センサを例示する断面図である。 参考例に係る防水型圧力センサを低背化した例を示す断面図である。 縮径部を有する防水型圧力センサを例示する断面図である。 ノズル型の蓋を有する防水型圧力センサを例示する断面図である。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(防水型圧力センサの構成)
図1は、本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する斜視図である。
図2(a)は、本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する平面図である。図2(b)は、図2(a)において蓋を透視した平面図である。
図3は、本実施形態に係る防水型圧力センサを例示する断面図である。図3には、図2(a)に示すA−A線断面図が示される。
本実施形態に係る防水型圧力センサ1は、印加される圧力を圧力検出素子10で検出するセンサであって、圧力検出素子10の周囲を封止樹脂50で覆うことで防水機能を持たせたものである。
防水型圧力センサ1は、圧力検出素子10と、ハウジング20と、ボンディングワイヤBWと、封止樹脂50とを備える。圧力検出素子10は、例えばシリコンの半導体にエッチング等でダイアフラムを形成したチップ部品である。
ハウジング20は、圧力検出素子10を実装する凹部21と、凹部21の周囲に設けられた縁部22とを有する。ハウジング20は、例えばアルミナなどのセラミックスによって形成される。凹部21の底面21aなどにはメタライズパターンである接続部材25が形成される。本実施形態では、凹部21に圧力検出素子10が実装されるほか、回路素子15も実装される。圧力検出素子10や回路素子15にはボンディングワイヤBWが接続され、接続部材25との導通を得ている。
ハウジング20の縁部22の上には蓋30が設けられる。蓋30は、エポキシ接着剤のような接着剤やガラス、はんだのような接合材によって縁部22の上に取り付けられる。蓋30には、ハウジング20と同様にセラミックスが用いられる。蓋30の略中央には圧力導入孔31が設けられる。圧力導入孔31の径は、凹部21の平面視の開口の径よりも小さい。蓋30をハウジング20の上に取り付けた状態で、圧力導入孔31は凹部21と重なる位置に配置される。
封止樹脂50は、凹部21内に設けられる。すなわち、封止樹脂50は凹部21に実装された圧力検出素子10、回路素子15およびボンディングワイヤBWを覆うように凹部21内に充填される。封止樹脂50には、例えばフッ素ゲル、シリコーンゲルが用いられる。圧力検出素子10、回路素子15およびボンディングワイヤBWは封止樹脂50によって露出することなく埋め込まれる。
このような構成を備える防水型圧力センサ1において、凹部21の底面21aを基準として、封止樹脂50の最も低い位置の高さh1はボンディングワイヤBWのループの頂点の高さh−BWよりも低く、封止樹脂50の最も高い位置の高さh2は頂点の高さh−BWよりも高く設けられている。つまり、ボンディングワイヤBWのループの頂点の高さh−BWは、封止樹脂50の最も低い位置の高さh1と最も高い位置の高さh2との間になっている。
ここで、封止樹脂50は凹部21内において凹型(周辺から中央部にかけて凹む形状)に設けられている。つまり、ゲルなどの柔らかい封止樹脂50を凹部21にポッティングして硬化させる際、硬化時に封止樹脂50の周辺部が縁部22の壁面を這い上がるため、中央部が凹み、周辺部が厚くなる凹型になって固まる。
このような形状になる封止樹脂50においてボンディングワイヤBWのループ頂点まで覆い、かつ低背化するため、高さの低くなる封止樹脂50の中央部にボンディングワイヤBWが位置しないようにレイアウトする。本実施形態では、凹部21の底面21aと直交する方向にみて、封止樹脂50の中央領域S1の外側、すなわち凹部21の中央よりも縁部22に近位な接続領域S2にボンディングワイヤBWを配置する。
蓋30の圧力導入孔31の開口の径に対して中央領域S1の径は30%以上60%以下程度であり、接続領域S2は、この中央領域S1よりも外側の領域である。このような構成によれば、周辺部から中央部にかけて高さが低くなる封止樹脂50を低背化しても、ボンディングワイヤBWを露出させることなく埋め込むことができる。つまり、封止樹脂50の高さの低い中央領域S1を避け、中央から縁部にかけて這い上がるように設けられた封止樹脂50の高さの高い部分にあたる接続領域S2にボンディングワイヤBWを配置することで、確実に埋め込みつつ、封止樹脂50の低背化を図ることができる。
ここで、封止樹脂50を形成するための材料および重合条件が共通であれば、形成された封止樹脂50のメニスカスの形状は、その上端の径が小さいほど凹部の深さが浅くなる。凹部の深さが浅くなれば、ボンディングワイヤBWが封止樹脂50から突出する可能性は低くなる。そして、封止樹脂50の上端の径は、蓋30の圧力導入孔31の開口における封止樹脂50の上端に接する部分の径により定まる。したがって、蓋30の圧力導入孔31の開口の径が小さいほど、封止樹脂50の上端の径は小さくなりやすい。したがって、ボンディングワイヤBWが封止樹脂50から突出する可能性を低くする観点から、蓋30の圧力導入孔31の開口の径は小さいことが好ましい。具体的には、蓋30の圧力導入孔31の開口の面積は、凹部21の底面積に対して、60%以下であることが好ましい場合があり、50%以下であることがより好ましい場合がある。
図2(b)に示されるように、本実施形態に係る防水型圧力センサ1では、ハウジング20の凹部21の底面21aに圧力検出素子10と回路素子15とが並置され、これらの周囲に接続部材25が配置されている。圧力検出素子10と回路素子15との導通(電気的接続)は、少なくとも接続部材25およびボンディングワイヤBWを介して行われている。具体的には、圧力検出素子10と接続部材25とがボンディングワイヤBWによって接続され、回路素子15と接続部材25とがボンディングワイヤBWによって接続され、圧力検出素子10に電気的に接続される接続部材25と回路素子15に電気的に接続される接続部材25とが、ハウジング20の内部に設けられた配線(図示せず)によって電気的に接続されている。このような接続とすることにより、圧力検出素子10や回路素子15に接続されるボンディングワイヤBWのループの頂点の高さを低くすることができ、防水型圧力センサ1は低背化の要請に応えることがより容易に実現される。
また、図2(b)に示されるように、本実施形態に係る防水型圧力センサ1では、回路素子15に接続されるボンディングワイヤBWは、凹部21の底面21aと直交する方向にみて、すなわち、平面視で、凹部21の中央側に位置する一端において回路素子15に接続し、他端において接続部材25に接続される。このようにボンディングワイヤBWを配置すると、回路素子15に接続されるボンディングワイヤBWが中央領域S1に位置しにくくなるため、ボンディングワイヤBWが封止樹脂50から露出する可能性がより安定的に低減され、好ましい。
さらに、図2(b)に示されるように、本実施形態に係る防水型圧力センサ1では、接続部材25は、平面視で凹部21の中央側、すなわち、中央領域S1側において、ボンディングワイヤBWに接続される。接続部材25をこのように構成することにより、ボンディングワイヤBWを相対的に短くすることが容易となる。ボンディングワイヤBWが長いほど、ボンディングワイヤBWのループの頂点の高さも高くなりやすいため、かかる構成ではボンディングワイヤBWが封止樹脂50から露出しにくい。なお、接続部材25におけるボンディングワイヤBWと接続する部分と反対側、すなわち、ハウジング20の縁部22側の部分には、ハウジング20内の配線との接続部が設けられている。
加えて、図2(b)に示されるように、本実施形態に係る防水型圧力センサ1では、ボンディングワイヤBWは、接続領域S2における蓋30の開口と重なる領域に全体が位置するものを有する。換言すれば、接続領域S2における蓋30の開口と重なる領域に全体が位置するボンディングワイヤBWが1つ以上ある。接続領域S2における蓋30の開口と重なる領域は、相対的に封止樹脂50が最も厚くなりやすい領域であるため、この領域に配置されたボンディングワイヤBWは封止樹脂50から露出しにくい。なお、本実施形態において、中央領域S1は、平面視で凹部21の中心を含む領域であってボンディングワイヤBWとの重複が生じない領域として定義されうる。
(参考例)
図4は、参考例に係る防水型圧力センサを例示する平面図である。
図5は、参考例に係る防水型圧力センサを例示する断面図である。図5には、図4に示すB−B線断面図が示される。
参考例に係る防水型圧力センサ2においては、本実施形態に係る防水型圧力センサ1と同様に、圧力検出素子10、ハウジング20、ボンディングワイヤBWおよび封止樹脂50を備えているが、ボンディングワイヤBWが中央領域S1にも設けられている。防水型圧力センサ2においては、中央領域S1に位置するボンディングワイヤBWが封止樹脂50から突出しないように封止樹脂50の使用量は設定されている。その結果として、蓋30の高さは高く、図5に示される防水型圧力センサ2は低背化の要請に応えることができていない。
図6は、参考例に係る防水型圧力センサを低背化した例を示す断面図である。
図5に示される防水型圧力センサ2について低背化の要請に応えるための一案は、蓋30の高さを低くするとともにハウジング20の凹部21に埋め込む封止樹脂50の量を少なくすることである。しかしながら、そのように構造の変更を行うと、封止樹脂50の量が少なくなることで中央部の高さがより低くなり、図6に示されるように、中央部に配置されたボンディングワイヤBWのループ頂部分は封止樹脂50から露出してしまう。このようにボンディングワイヤBWが封止樹脂50から露出すると、腐食などの不具合が発生する可能性がある。このため、封止樹脂50の量を少なくすることが困難になり、その結果、十分な低背化を達成することができない。
本実施形態のように、中央領域S1は避けてその周辺の接続領域S2にボンディングワイヤBWを配置することで、封止樹脂50の量を少なくして中央領域S1での封止樹脂50の高さが低くなったとしても、接続領域S2では封止樹脂50の高さがボンディングワイヤBWのループ頂部分まで覆うことができる高さになっており、低背化とボンディングワイヤBWの十分な封止との両立を図ることが可能となる。
また、本実施形態に係る防水型圧力センサ1では、参考例に係る防水型圧力センサ2のように圧力検出素子10と回路素子15とを直接ボンディングワイヤBWによって接続せず、それぞれ接続部材25とボンディングワイヤBWによって接続している。接続部材25は凹部21の底面21aに設けられているため、この接続部材25と接続することによってボンディングワイヤBWのループ頂の高さを低くすることができる。また、接続部材25を接続領域S2に配置することで、ボンディングワイヤBWのレイアウトの自由度を高めることができる。これにより、封止樹脂50の高さの高い位置にボンディングワイヤBWを配置しやすくなる。
また、封止樹脂50は、ハウジング20の縁部22と蓋30との境界を覆うよう設けられていることが好ましい。縁部22と蓋30とは接着剤によって接続されているものの、両者の間に隙間が生じていると十分な防水性を発揮できないこともある。そこで、封止樹脂50を縁部22と蓋30との境界よりも上まで充填しておくことで、境界の隙間にも封止樹脂50が入り込んで、隙間の防水性を高めることができる。また、縁部22と蓋30との間の接合強度も高められる。
図7は、縮径部を有する防水型圧力センサを例示する断面図である。
図7に示す防水型圧力センサ1では、蓋30の開口(圧力導入孔31)における深さ方向の途中に縮径部35が設けられている。縮径部35の内径は、開口(圧力導入孔31)の内径よりも小さい。縮径部35は、開口(圧力導入孔31)の内壁の途中に設けられた凸部分である。
蓋30に縮径部35が設けられていると、凹部21に封止樹脂50を充填した際に縮径部35の位置で止めることができる。すなわち、封止樹脂50を充填して硬化する際、封止樹脂50の周辺部が凹部21や開口(圧力導入孔31)の内壁に沿って這い上がるが、縮径部35が設けられていることで、這い上がった封止樹脂50を縮径部35の位置で止めることができる。これにより、凹部21および蓋30の開口(圧力導入孔31)に規定量の封止樹脂50を確実に注入することができる。また、縮径部35は、蓋30の圧力導入孔31の開口において最も開口面積が小さい部分であるから、この部分に封止樹脂50の上端が位置することにより、封止樹脂50のメニスカス形状の凹部の深さを浅くして、ボンディングワイヤBWが封止樹脂50から突出する可能性をより安定的に低減させることが可能となる。
図8は、ノズル型の蓋を有する防水型圧力センサを例示する断面図である。
図8に示す防水型圧力センサ1では、縁部22の上に接続される蓋30がノズル型になっている。ノズル型の蓋30の途中には凹み30aが設けられ、この凹み30aにOリング等のシール部材60を取り付けられるようになっている。防水型圧力センサ1を対象物に取り付ける場合、ノズル型の蓋30と対象物とがシール部材60を介して接続されることになる。
蓋30に凹み30aのような段差が設けられていることで、この段差を利用して防水型圧力センサ1の位置決めを行うことができる。すなわち、ハウジング20の縁部22に蓋30を取り付ける際、蓋30の段差とハウジング20との位置関係を正確に取り付けるようにする。これによって、防水型圧力センサ1を対象物に取り付ける際、蓋30の段差の位置を基準にすることで、対象物と圧力検出素子10との位置関係を正確に合わせることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、低背化を達成しつつ、ボンディングワイヤBWを確実に封止することができる防水型圧力センサ1を提供することが可能になる。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本考案はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の構成例の特徴を適宜組み合わせたものも、本考案の要旨を備えている限り、本考案の範囲に含有される。
1,2…防水型圧力センサ
10…圧力検出素子
15…回路素子
20…ハウジング
21…凹部
21a…底面
22…縁部
25…接続部材
30…蓋
30a…凹み
31…圧力導入孔
35…縮径部
50…封止樹脂
60…シール部材
BW…ボンディングワイヤ
S1…中央領域
S2…接続領域
h−BW…高さ
h1,h2…高さ

Claims (11)

  1. 圧力検出素子と、
    前記圧力検出素子を実装する凹部と、前記凹部の周囲に設けられた縁部とを有するハウジングと、
    前記圧力検出素子と接続されるボンディングワイヤと、
    周辺部から中央部にかけて高さが低くなるように設けられ、前記凹部内で前記圧力検出素子および前記ボンディングワイヤを露出させずに埋め込む封止樹脂と、
    を備えた防水型圧力センサであって、
    前記凹部の底面と直交する方向にみて、前記ボンディングワイヤは前記凹部の中央と前記縁部との間における前記縁部に近位な接続領域に配置された、防水型圧力センサ。
  2. 前記凹部の前記底面を基準として、前記封止樹脂の最も低い位置の高さは前記ボンディングワイヤのループの頂点の高さよりも低く、前記封止樹脂の最も高い位置の高さは前記頂点の高さよりも高い、請求項1記載の防水型圧力センサ。
  3. 前記凹部の前記底面には接続部材が設けられており、
    前記圧力検出素子と前記接続部材とが前記ボンディングワイヤで接続された、請求項1または2に記載の防水型圧力センサ。
  4. 前記圧力検出素子と導通する回路素子をさらに備え、
    前記回路素子と前記接続部材とが前記ボンディングワイヤで接続された、請求項3記載の防水型圧力センサ。
  5. 前記圧力検出素子と前記回路素子との導通は、少なくとも前記接続部材および前記ボンディングワイヤを介して行われている、請求項4に記載の防水型圧力センサ。
  6. 前記回路素子に接続される前記ボンディングワイヤは、前記凹部の底面と直交する方向にみて、前記凹部の中央側に位置する一端において前記回路素子に接続し、他端において前記接続部材に接続される、請求項4または5に記載の防水型圧力センサ。
  7. 前記接続部材は、前記凹部の底面と直交する方向にみて、前記凹部の中央側において前記ボンディングワイヤに接続される、請求項3から6のいずれか1項に記載の防水型圧力センサ。
  8. 前記縁部の上に設けられ、前記圧力検出素子に圧力を導入する開口を有する蓋をさらに備えた、請求項1から7のいずれか1項に記載の防水型圧力センサ。
  9. 前記ボンディングワイヤは、前記接続領域における前記開口と重なる領域に全体が位置するものを有する、請求項8に記載の防水型圧力センサ。
  10. 前記蓋の前記開口の深さ方向の途中に縮径部が設けられた、請求項8または9に記載の防水型圧力センサ。
  11. 前記封止樹脂は、前記縁部と前記蓋との境界を覆うよう設けられた、請求項8から10のいずれか1項に記載の防水型圧力センサ。
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