JP3212831B2 - 冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫 - Google Patents

冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍冷蔵庫の冷凍室に
誘電加熱式解凍機能を付加すると共に、該加熱機能を利
用して冷凍室で作製する氷の透明度の向上を図ることが
できる冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷蔵庫に誘電加熱を利用した
解凍設備を設けることは、特開昭53−104463号
公報等により提案されている。これらの出願において、
誘電加熱による解凍は、(1)食品の保存と解凍の操作
を同一の庫内で行うので時間を短縮できる、(2)一
旦、冷凍庫から冷凍食品を取り出す際の食品鮮度の劣化
を防止する等の長所を有すると指摘されている。
【0003】一般家庭での冷凍食品の解凍には、(1)
常温放置による自然解凍、(2)電子レンジによる加熱
解凍、(3)冷蔵庫に設けられた−4〜0℃の特設解凍
庫によるチルド解凍、(4)冷凍食品をラップで包んで
水道水をかける流水解凍等の手法があり、これらは調理
の目的により様々に使い分けられるのが普通である。
【0004】しかしながら、上記解凍手法は以下のよう
な問題を有する。すなわち、(1)の自然解凍は冷凍食
品を冷凍庫から取り出すタイミングが難しく、特に夏場
での冷凍肉の鮮度劣化は著しい。(2)の電子レンジに
よる解凍は、操作が手軽なこともあって比較的よく利用
されるが、均一な加熱が難しく片焼けが起こったり、解
凍むらが発生する。(3)のチルド解凍は、解凍として
理想的であるが、戻し温度が低温であるため解凍時間が
長くなるという欠点を有している。最後に、(4)の流
水解凍は手間が面倒であり、水道水を浪費する上に解凍
時にドリップが多く流出し食品の旨味を損ねてしまうと
いう欠点を有する。
【0005】誘電加熱式解凍は電子レンジによるマイク
ロ波加熱式解凍とよく似ているが、マイクロ波が食品の
表面だけを加熱し、内部の加熱は食品の熱伝導に頼って
いるのに対し、誘電加熱法は食品内部に電界を通過させ
内部から均等に加熱するという点で異なっている。従っ
て、誘電加熱式解凍は解凍速度に関して電子レンジ並で
あると共に解凍品質に関してチルド解凍並であるという
優れた解凍性能を有している。
【0006】しかしながら、前記(1)〜(4)の各解
凍手法はそれぞれ欠点はあるものの、お互いに補完する
関係にあり適材適所に各手法を用いることで、一般的な
家庭では十分目的を遂げることができる。すなわち、こ
れらの欠点は誘電加熱式解凍のような優れた解凍機の必
要性を強く喚起するほどのものではない。
【0007】一方、家庭用冷凍冷蔵庫の冷凍室の役割は
おおよそ次の二つに大別できる。すなわち、食品を冷凍
し保存期間を延長する役割と、水道水を凍らせて飲用物
の冷却あるいは調理に用いる氷を作製する役割とがあ
る。前者は、前述した解凍庫を設けることによりいっそ
う利便性が向上することは言うまでもないが、後者は冷
凍冷蔵庫の基本機能としてもはや当然のものである。
【0008】しかしながら、近年各種スーパーマーケッ
トやコンビニエンスストアーで氷だけが販売されている
ようになっており、これらの氷がよく売れているという
事実がある。冷凍冷蔵庫で作られる氷とスーパーマーケ
ット等で売られている氷との決定的違いは、前者が個性
のない同一形状の氷である上に白く濁っているのに対
し、後者がいかにもアイスピックで割ったような様々な
形状であると共に透明で非常に奇麗であるという点であ
る。
【0009】このように氷に対してはかなり情緒的な要
求がユーザの中に潜在しており、透明な氷はその物理的
意味以上に重要な意味をもっている。透明な氷を作る方
法としては、(1)水を常に流しながら冷却し、氷の薄
い層を重ねるようにして作る流水型、(2)冷却水槽の
一部に高速で振動する振動棒を挿入してその部分にだけ
気泡を集中させる振動型等がある。この両手法の基本的
考え方は氷が作製される過程で気泡を発生させないとい
う点である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記両
手法とも家庭用冷凍冷蔵庫で実現するのは非常に困難で
あるという問題がある。すなわち、(1)の流水型は冷
蔵庫の中に水の循環サイクルを作る必要があり、また、
大きな氷のブロックしか作製できない、(2)の振動型
は振動によって与えられる運動エネルギーに打ち勝って
氷結させるだけの大容量の冷凍サイクルが必要になると
いう不都合がある。以上のように透明な氷に対する潜在
要求は大きいにも拘わらず、一般家庭用冷凍冷蔵庫でで
きる氷は白く不透明であるというのが現状である。
【0011】以上説明してきた如く、冷蔵庫に誘電加熱
を利用した解凍設備を設けることは従来より提案されて
いるが、代替手法が多数存在するため、誘電加熱式解凍
の性能が優れているにも拘わらず十分な需要を喚起する
には至っていない。その一方で、透明な氷に対する潜在
需要は非常に大きいにも拘わらず技術的に困難な点が多
く現在においても透明な氷を作製できる家庭用冷凍冷蔵
庫はほとんど見当たらない。
【0012】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであり、解凍と製氷の両者を誘電加熱
手法を用いて同時に実現し、一般家庭においても透明で
奇麗な氷を作製することができる冷凍冷蔵庫の誘電加熱
式解凍兼用製氷庫を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、冷凍
冷蔵庫の冷凍室内に設けられ、かつ、対向して配置され
た上部電極板と下部電極板とからなる一対の電極板と、
該電極板に高周波電力を供給する高周波電源と、該高周
波電源と前記電極板とからなる高周波回路のインピーダ
ンスを整合するインピーダンス整合手段とから構成され
る高周波誘電加熱装置を有する誘電加熱式解凍兼用製氷
庫であって、さらに前記高周波誘電加熱装置による局所
的加熱領域を前記下部電極板上に載置される製氷皿に対
して走査方向に移動させる移動手段を具備したことを特
徴とする冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫であ
る。
【0014】請求項2の発明は、請求項1において、前
記一対の電極板の内、少なくとも一方の電極板は相互に
絶縁された複数の小電極からなり、前記移動手段は当該
複数の小電極に順次高周波電力を供給することにより電
極を切り替えて局所的加熱領域の移動を行うことを特徴
とする冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫である。
【0015】請求項3の発明は、請求項1において、前
記上部電極板と前記下部電極板上に載置される製氷皿と
の間に配設され、かつ、少なくとも製氷皿の上面面積以
上の面積を有すると共に複数のスリット状開口部を有す
る絶縁シートを具備し、前記移動手段は当該絶縁シート
を前記下部電極板上に載置される製氷皿に対して走査方
向に移動させて局所的加熱領域の移動を行うことを特徴
とする冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫である。
【0016】請求項4の発明は、請求項1において、前
記上部電極板は、複数の開口部を設けることにより形成
された短冊状電極からなり、前記移動手段は該上部電極
板を前記下部電極板上に載置される製氷皿に対して走査
方向に移動させて局所的加熱領域の移動を行うことを特
徴とする冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷庫であ
る。
【0017】
【作用】本発明の冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼用製氷
庫によれば、氷の微小領域を加熱するのに高周波誘電加
熱が用いられているので、氷が内部から加熱され、氷内
部に局所的な加熱部分、すなわち活性化部分が創出され
る。さらに、本発明の誘電加熱式解凍兼用製氷庫は局所
的活性化部分を経時的に移動させる移動手段を具備して
いるので、当該活性化部分は気泡、亀裂、不純物等を吸
収しながら氷の一方から他方へ走査される。
【0018】
【実施例】本発明にかかる冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍
兼用製氷庫について説明する前に、透明で奇麗な氷を作
製するにあたっての本発明における基本原理を説明す
る。先ず、一般家庭用の冷凍冷蔵庫で作る氷が白く濁る
理由として考えられるのは、(1)水の冷却過程におい
て発生した気泡が水の中に滞留し、そのまま凍ってしま
う、(2)急速な冷却によって発生した内部の残留応力
が氷の内部に微細な亀裂を発生させ、それが外から見る
と白く見える、(3)水道水に含まれている溶解物が冷
却による溶解度の低下により析出する等の理由が考えら
れる。
【0019】本発明の透明な氷の作製原理は、既に出来
上がった氷を局部的に加熱し、氷の中に閉じ込められた
気泡や亀裂の活性度を上げ、その局所的活性部分を徐々
に移動させることで氷の透明度を上げるものである。以
下、この手法を局部加熱法と呼称する。図5は、本発明
における局部加熱法の原理を示す説明図である。図5に
示すように、室温−20℃の冷凍室の中にある氷ブロッ
クの片側から微小幅(図中の斜線部分)のみを約0℃ま
で加熱する。この局所的加熱部分は回りの領域よりも溶
解度が高くなっているため何等かの不純物が溶解してい
た場合は、この加熱部分に抽出される。また、分子の活
性化エネルギーも高くなっているため、気泡等は互いに
融合して大きくなり、亀裂等も一種の焼きなましの状態
になり消失していく。
【0020】この局所的加熱部分が上述した現象の発生
速度よりも十分遅く走査方向へ移動して行くと、気泡や
抽出物質もその移動に伴って移動して行く。従って、局
所的加熱部分が通過した後は、それ以前よりも気泡や不
純物が少なくなっている。また、室温が−20℃に固定
されているので、前記した局所的加熱部分が移動した後
は速やかに低温の氷に復元する。
【0021】以上のような走査を数回に亙り繰り返すこ
とで、この氷の透明度は増してゆく。仮に、使用した水
が不純物を多く含んでいた場合は、その不純物は最終的
には図5の氷ブロックの右端に集中することになり、こ
の部分は廃棄すればよい。上記製氷原理に基づいて氷ブ
ロックを加熱するためには、局部的に、かつ、内部まで
十分に加熱する必要があり、誘電加熱が最適である。
【0022】図1は、本発明にかかる誘電加熱式解凍兼
用製氷庫を備えた冷凍冷蔵庫の一実施例を示す構成図で
あり、(a)は冷凍冷蔵庫の正面視断面図、(b)は冷
凍冷蔵庫の側面視断面図、(c)は(b)におけるC部
の拡大図であって、誘電加熱式解凍兼用製氷庫を示す図
である。図1において、11は冷凍冷蔵庫の外郭、12
は冷蔵室、13は冷凍室、14は誘電加熱式解凍兼用製
氷庫をそれぞれ示している。
【0023】解凍兼用製氷庫14は冷凍室13内に設置
され、この解凍兼用製氷庫14内には、短冊状の上部高
周波電極板15と平面状の下部高周波電極板17とから
なる一対の電極板が対向して配置されている。製氷皿1
6は下部高周波電極板17上に載置される。また、図1
(c)に示すように、下部高周波電極板17は解凍時と
製氷時それぞれの場合に上下動する。すなわち、回転端
20が回転すると、クランク18を介してもう一方の回
転端19が上下動し、それに伴って下部高周波電極板1
7が上下動する。このような構成により、製氷時には下
部高周波電極板17は上位置に移動し、一方、解凍時に
は下部高周波電極板17は下位置に移動する。
【0024】図2は、本発明にかかる冷凍冷蔵庫の誘電
加熱式解凍兼用製氷庫の第一実施例を示す構成図であ
る。図2に示す誘電加熱式解凍兼用製氷庫は、局所的加
熱領域の移動手段として電極切り替え方式を採用してい
る。図2において、31は相互に絶縁された複数の短冊
状の小電極が水平に配設してなる走査用電極板(上部高
周波電極板)であり、32は上下に移動可能なベース電
極板(下部高周波電極板)であり、33は製氷皿であ
り、34は製氷皿33内の氷である。
【0025】高周波電源35から供給される高周波電力
は整合回路36により周波数のマッチングが行われ、セ
レクター37によって接続された電極によってのみ供給
される。したがって、図2に示すように走査用電極板3
1とベース電極板32との間に介在する氷34の一部に
電界が発生し、その部分が局所的に加熱される。この局
所的加熱部分はセレクター37の電極切り替えに伴って
図中の矢印方向に徐々に移動する。その結果、前述した
本発明の透明氷作製原理(図5参照)に基づいて透明で
奇麗な氷が作製される。なお、局所的加熱部分の移動速
度は電界の供給によって活性化された領域に気泡等が吸
収される速度よりも十分遅くなければならない。
【0026】解凍時は、製氷皿34が載置されるベース
電極板32が自動又は手動により下方へ移動し、冷凍
肉、マグロ等を置けるスペースが確保されると共に、セ
レクター37が走査用電極板31の全電極に給電する。
これにより、走査用電極板31及びベース電極板32の
両電極間全てに電界が発生し、冷凍食品の解凍が行われ
る。
【0027】図3(a)は、本発明にかかる冷凍冷蔵庫
の誘電加熱式解凍兼用製氷庫の第二実施例を示す構成図
であり、図3(b)及び(c)は(a)に示す絶縁シー
トの平面図である。図3(a)に示す誘電加熱式解凍兼
用製氷庫は、局所的加熱領域の移動手段としてスリット
窓方式を採用している。図3(a)において、41は上
部高周波電極板であり、42は上下に移動可能な下部高
周波電極板であり、43は製氷皿であり、44は製氷皿
43内の氷である。また、45は電極板41及び42に
高周波電力を供給する高周波電源であり、46は電極板
41及び42と高周波電源45とからなる高周波回路の
インピーダンスを整合する整合回路である。
【0028】47は回転可能なドラムであり、絶縁シー
ト48を巻き取るためのものである。絶縁シート48は
下部高周波電極板42上に載置される製氷皿43の上面
面積以上の面積を有する。また、絶縁シート48には、
図3(b)に示す如く製氷皿43の小区間と略同等のピ
ッチでスリット窓49が複数設けられ、さらに図3
(c)に示す如く電極板41及び42の面積とほぼ同じ
大きさの開口部51も設けられている。
【0029】製氷時はスリット窓49が設けられた絶縁
シート48の部分が用いられ、一方、解凍時は開口部5
1が設けられた絶縁シート48の部分が用いられる。す
なわち、製氷時には両電極板41及び42に高周波電力
が供給されると共に、モータ50を駆動させてドラム4
7を回転させる。このドラム47の回転によって、スリ
ット窓49が形成された絶縁シート48が製氷皿43上
を徐々に移動する。そして、スリット窓49が形成され
た部分にのみ発生した電界が氷44を局所的に加熱し、
この局所的加熱部分が絶縁シート48の移動に伴って図
中の矢印方向に徐々に移動する。その結果、上記第一実
施例で説明したように、本発明の透明氷作製原理(図5
参照)に基づいて透明で奇麗な氷が作製される。なお、
局所的加熱部分の移動速度は電界の供給によって活性化
された領域に気泡等が吸収される速度よりも十分遅くな
ければならない。
【0030】解凍時には、図3(c)で示した開口部5
1が電極の投影面に来るようにドラム47をモータ50
で回転させて絶縁シート48を巻き取ると共に、下部高
周波電極板42を下方へ移動させて冷凍肉等を設置する
スペースを確保する。そして、製氷時と同様に電極板4
1及び42に給電し、冷凍食品の解凍を行う。
【0031】図4(a)は、本発明にかかる冷凍冷蔵庫
の誘電加熱式解凍兼用製氷庫の第三実施例を示す構成図
であり、図4(b)は(a)に示す上部高周波電極板の
平面図である。図4(a)に示す誘電加熱式解凍兼用製
氷庫は、局所的加熱領域の移動手段として電極移動方式
を採用している。図4(a)及び(b)において、61
は金属性の板に開口部69を複数設けることにより形成
された短冊状電極70からなる上部高周波電極板であ
り、62は上下に移動可能な平面状の下部高周波電極板
であり、63は製氷皿であり、64は製氷皿63内の氷
である。
【0032】短冊状電極70を備えた上部高周波電極板
61は、モータ67の回転と該モータ67に連結された
クランク機構68とにより左右に往復運動する。また、
上部高周波電極板61と下部高周波電極板62とには高
周波電源65から整合回路66を介して高周波電力が供
給される。したがって、図4(a)に示すように上部高
周波電極板61の短冊状電極70と下部高周波電極板6
2との間で発生した電界により、氷64の一部分が局所
的に加熱される。この局所的加熱部分は、モータ67の
回転とクランク機構68とによる上部高周波電極板61
の移動に伴って図中の矢印方向に徐々に移動する。その
結果、上記第一実施例で説明したように本発明の透明氷
作製原理(図5参照)に基づいて透明で奇麗な氷が作製
される。なお、局所的加熱部分の移動速度は電界の供給
によって活性化された領域に気泡等が吸収される速度よ
りも十分遅くなければならない。
【0033】ここで、短冊状電極70の往復運動の内、
一方向への運動時にのみ高周波電力を供給するように制
御すると、これまで説明してきた走査を実現できること
が分かる。また、クランク機構68のカム形状を変える
ことにより、一方向は早く、逆方向は遅く短冊状電極7
0が運動するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明の冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼
用製氷庫によれば、氷の微小領域を加熱するのに高周波
誘電加熱を用いることにより、一旦凍らせた氷を内部か
ら加熱し、氷内部に局所的な加熱部分、すなわち活性化
部分を創出することができる。その結果、氷内部に分布
する気泡、亀裂、不純物等を当該活性化部分に集中させ
ることができる。さらに、本発明の誘電加熱式解凍兼用
製氷庫に局所的活性化部分を経時的に移動させる移動手
段を具備させることにより、気泡、亀裂、不純物等を活
性化部分に吸収させながら氷の一方から他方へ走査(ス
キャン)することができ、その結果として高純度で透明
度の高い氷を得ることができる。また、これらの操作
は、凍った氷に対して行うので、従来の透明氷の作製手
法で必要であった水の循環機構等が不要になり、小型化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明にかかる誘電加熱式解凍兼用製
氷庫を備えた冷凍冷蔵庫の一実施例を示す正面視断面図
であり、(b)は(a)の側面視断面図であり、(c)
は(b)におけるC部を拡大した誘電加熱式解凍兼用製
氷庫の拡大図である。
【図2】本発明にかかる冷凍冷蔵庫の誘電加熱式解凍兼
用製氷庫の第一実施例を示す構成図である。
【図3】(a)は、本発明にかかる冷凍冷蔵庫の誘電加
熱式解凍兼用製氷庫の第二実施例を示す構成図であり、
(b)及び(c)は(a)に示す絶縁シートの平面図で
ある。
【図4】(a)は、本発明にかかる冷凍冷蔵庫の誘電加
熱式解凍兼用製氷庫の第三実施例を示す構成図であり、
(b)は(a)に示す上部高周波電極板の平面図であ
る。
【図5】本発明における透明氷作製原理を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
11 冷凍冷蔵庫外郭 12 冷蔵室 13 冷凍室 14 誘電加熱式解凍兼用製氷庫 15 上部高周波電極板 16 製氷皿 17 下部高周波電極板 18 クランク 19 回転端 20 回転端

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍冷蔵庫の冷凍室内に設けられ、か
    つ、対向して配置された上部電極板と下部電極板とから
    なる一対の電極板と、該電極板に高周波電力を供給する
    高周波電源と、該高周波電源と前記電極板とからなる高
    周波回路のインピーダンスを整合するインピーダンス整
    合手段とから構成される高周波誘電加熱装置を有する誘
    電加熱式解凍兼用製氷庫であって、さらに前記高周波誘
    電加熱装置による局所的加熱領域を前記下部電極板上に
    載置される製氷皿に対して走査方向に移動させる移動手
    段を具備したことを特徴とする冷凍冷蔵庫の誘電加熱式
    解凍兼用製氷庫。
  2. 【請求項2】 前記一対の電極板の内、少なくとも一方
    の電極板は相互に絶縁された複数の小電極からなり、前
    記移動手段は当該複数の小電極に順次高周波電力を供給
    することにより電極を切り替えて局所的加熱領域の移動
    を行うことを特徴とする請求項1記載の冷凍冷蔵庫の誘
    電加熱式解凍兼用製氷庫。
  3. 【請求項3】 前記上部電極板と前記下部電極板上に載
    置される製氷皿との間に配設され、かつ、少なくとも製
    氷皿の上面面積以上の面積を有すると共に複数のスリッ
    ト状開口部を有する絶縁シートを具備し、前記移動手段
    は当該絶縁シートを前記下部電極板上に載置される製氷
    皿に対して走査方向に移動させて局所的加熱領域の移動
    を行うことを特徴とする請求項1記載の冷凍冷蔵庫の誘
    電加熱式解凍兼用製氷庫。
  4. 【請求項4】 前記上部電極板は、複数の開口部を設け
    ることにより形成された短冊状電極からなり、前記移動
    手段は該上部電極板を前記下部電極板上に載置される製
    氷皿に対して走査方向に移動させて局所的加熱領域の移
    動を行うことを特徴とする請求項1記載の冷凍冷蔵庫の
    誘電加熱式解凍兼用製氷庫。
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