JP3212737U - 開箱具 - Google Patents

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啓治 下村
啓治 下村
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下村工業株式会社
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Abstract

【課題】 一個のコンパクトな器具で操作性に優れた開箱具を提供する。【解決手段】適宜長さの把持部1の先端に開封刃21を備えた刃部2を設け、把持部1の尾端部11を下方へ折曲してU状に折返し、先端部31を平刃状に形成した差込部3を設けてなり、段ボール箱等の開箱に際して、封印テープの切断を開封刃で行い、段ボール箱や包装箱の天板の引き剥がしや捲り上げを、差込部3を天板下に差し入れて、把持部1を握って煽り操作することで行う。【選択図】図2

Description

本考案は、段ボール箱等に収納された物品を取り出すために開箱する手道具に関するものである。
収納物を取り出すために段ボール箱やその他の包装箱を封着している封印テープ(粘着テープ)を、封印箇所に添って切断するか、或いは剥ぎ取る必要がある。テープ切断は通常の手持ちナイフで行うことができるが、例えば段ボール箱の天板の重ね合わせ箇所を接着剤で接着している場合には、当該天板を捲り上げる必要がある。
この開箱を行う器具として、特許文献1には、基端に把持部を設けた棒状アームの先端に、下方へL状に折曲したかき寄せ板部を設け、かき寄せ板部の下縁両端に開封刃を形成した器具が開示されている。前記器具は、かき寄せ板部で包装箱の移動(棚の奥方に位置する箱を手前に引き寄せる)、開封刃でのテープ切断、天板の引き剥がしや捲り上げ(かき寄せ板部の下縁を天板の隙間に差し入れて引き上げる)の作業を行う。
登録実用新案3186688号公報。
開箱作業に対応できるように複数の機能を備えた器具は、特許文献1に開示されているが、同器具は棚奥の箱を引き出すことを主たる機能としており、これに開箱機能を付与したために、開箱作業には使いやすいとは言えない。
例えば開封刃は把持部と離れた位置にあり、微妙な操作が困難であり、また天板の引き剥がしに際しても、単に天板の縁に差し入れて引っ張るのみで、強い力を加えにくい。
そこで本考案は使い易い新規な開箱具を提案したものである。
本考案の請求項1記載に係る開箱具は、適宜長さの把持部の先端に開封刃を備えた刃部を設け、把持部の尾端部を下方へ折曲してU状に折返し、先端部を平刃状に形成した差込部を設けてなることを特徴とするものである。
而して段ボール箱等の開箱に際して、封印テープの切断は、把持部を握って開封刃で行うことができ、段ボール箱の天板等の引き剥がしや捲り上げは、差込部を天板下に差し入れて、把持部を握って煽り操作することで行うことができる。
本考案の請求項2記載に係る開箱具は、上記開箱具において、特に刃部を、把持部の先端部に枢結した回動板の先端に開封刃を設けて構成し、把持部下面に刃部収納溝を設けて、把持部先方に突出する刃部を折畳収納可能としてなるものである。
而して器具は収納時や天板の引き剥がし・捲り上げの作業時のように、テープ切断作業を行わない時は、刃部を把持部に収納しておくとこで、開封刃が露出せずに安全性が確保される。
本考案の請求項3記載に係る開箱具は、差込部を、把持部の先尾方向に対して50〜70度の内角で折返し、先端位置が把持部尾端部から6〜4cmに位置するように形成してなるもので、差込部をコンパクトに形成することができ、且つ差込部を段ボール箱の天板下等に差し入れて、把持部を握って煽り操作で天板の引き剥がし・捲り上げの作業を行う際に、把持部の尾端部のU状折返し部分が支点となって梃子作用を発揮しやすいものとなる。
本考案の構成は上記のとおりで、封印テープ切断作業と天板等の引き剥がし・捲り上げの作業の何れにも使用できる器具であり、当該作業を実施する部位が把持部に近接又は連続して設けられているので、いずれの作業に対しても優れた操作性を備えると共に、器具自体がコンパクトに形成されているものである。
本考案の実施形態の全体斜視図(刃部収納)。 同図(刃部突出)。 同使用状態の説明図(段ボール箱天板の引き剥がし作業)。 同使用状態の説明図(包装箱天板の捲り上げ作業)。 同使用状態の説明図(封印テープの切断作業)。
次に本考案の実施形態について説明する。実施形態に示した器具は、樹脂製の把持部1と、把持部の先端部分に設けた刃部2と、把持部1の延長となる差込部3とを備えてなるものである。
把持部1は、人の手で握持できる程度の長さ(12〜15cm程度)で、尾端部11はU状に折曲して差込部3を設けてなり、先端部分には一般的な折り畳みナイフ同様に刃部2を枢結軸12に装着して回動自在に付設すると共に、先部下面には刃部収納溝13を設けてなる。また前記刃部収納溝13を形成した下面において、刃部取出し用の凹部14を設けてなる。
刃部2は、開封刃21と回動板22で構成し、回動板22は刃部収納溝13に納まる厚さで、刃部収納溝13内に嵌入した基端部分を、把持部1の先端に設けた枢結軸12に枢着してなる。特に刃部収納溝13は把持部1の先端において、把持部1の上面に達することなく、刃部収納溝13と回動板22が当接する位置が回動板22のストッパーとして機能するように設けてなる。
開封刃21は、回動板22が回動して把持部1の先方に突出した際(ストッパーに当接した状態)の先端部分に、下向きに設けたものである。
また回動板22には、刃部収納溝13に納めた際に、刃部取出し用の凹部14と対応する位置に引き出し用の突起部23を設けてなる。
差込部3は、把持部1の尾端部11に連続して形成されてなるもので、把持部1から下方へ折曲してU状に折返したもので、折返し角度が把持部1の先尾方向Xに対して50〜70度の内角αで折返してなり、その先端位置が把持部尾端からの距離l(エル)を6〜4cmとなるようにし、且つ先端部31を平刃状に形成したものである。
而して段ボール箱等の開箱に際して、図5に示すように回動板22を刃部収納溝13から引き出して、段ボール箱Aの天板aに貼布されている封印テープbを切断して開箱するものである。
また図3に示すように天板aを接着剤などで接着している段ボール箱A1においては、把持部1を握り、天板aの下方に差込部3を差し入れ、次に尾端部11を支点として煽り操作を行うことで、天板aの接着が引き剥がされ、開箱するものである。
更に図4に示すように天板cに連続する舌片dが側板eの内側に差し込まれている包装箱Bにおいては、天板cの側縁下方に、天板aの下方に差込部3を差し入れ、次に把持部を握った手では尾端部11を支点として煽り操作を行いながに上方に引き上げると、天板aが捲り上げられて開箱するものである
このように本考案器具は、封印テープ切断や天板の引き剥がし・捲り上げを行うことで開箱作業を容易にしたものである。
1 把持部
11 尾端部
12 枢結軸
13 刃部収納溝
14 凹部
2 刃部
21 開封刃
22 回動板
23 突起部
3 差込部
31 先端部

Claims (3)

  1. 適宜長さの把持部の先端に開封刃を備えた刃部を設け、把持部の尾端部を下方へ折曲してU状に折返し、先端部を平刃状に形成した差込部を設けてなることを特徴とする開箱具。
  2. 刃部を、把持部の先端部に枢結した回動板の先端に開封刃を設けて構成し、把持部下面に刃部収納溝を設けて、把持部先方に突出する刃部を折畳収納可能としてなる請求項1記載の開箱具。
  3. 差込部を、把持部の先尾方向に対して50〜70度の内角で折返し、先端部の位置が把持部の尾端部から6〜4cmに位置するように形成してなる請求項1又は2記載の開箱具。
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