JP3212115B2 - 工作機械の縦型主軸用潤滑装置 - Google Patents
工作機械の縦型主軸用潤滑装置Info
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Description
作機械の主軸の潤滑装置に関し、特に運転停止後もその
潤滑油が装置の外部に漏れないようにした縦型主軸用潤
滑装置に関する。
装置は、特開昭63−23026号公報又は特開昭63
−62638号公報に開示されているように、高速回転
する主軸の回転中は、ハウジングの下端部と主軸との隙
間に高圧空気を送り込んで、冷却およびオイルシールの
役目をさせているものがある。そして、主軸が停止し加
圧空気の供給が停止すると、オイルシール機能が無くな
るので、上記軸受け部の隙間を無くすために、隙間を形
成した部材を弾性的に付勢してこの隙間を密閉する付勢
部材が設けられている。この付勢部材は、加圧空気の圧
力によって軸受け部に隙間が形成され、加圧空気の供給
が無くなるとこの隙間を密閉できる程度の付勢力を有し
たものである。これによって、工作機械の縦型主軸が高
速回転している間は、潤滑及び冷却が効果的になされ、
停止時も潤滑油が主軸とハウジングとの隙間から漏れて
くることがないようにしていた。
合、高速回転する縦型主軸の潤滑油は比較的低粘度で、
しかも大量に循環させているので、主軸の運転停止後に
装置の下端のオイル受け部から潤滑油が溢れ軸受け部に
まで達すると、上記付勢部材により軸受け部を密着して
いても、縦型のため軸受け部を下方に潤滑油が流れ易
く、主軸下端部から潤滑油が外部に漏れ出てしまうとい
う問題があった。また、完全に潤滑油が漏れないように
するには、加圧空気を主軸の停止後も供給し続ければ良
いが、これは無駄が多く現実的ではない。
みて成されたもので、縦型主軸においても運転停止後に
潤滑油の漏れが全く無く、運転中も潤滑及びオイルシー
ル機能が確実に働く工作機械の縦型主軸用潤滑装置を提
供することを目的とする。
設けられた主軸を有し、この主軸が軸受けを介してハウ
ジングに取り付けられ、このハウジングの上下端部と主
軸との間に加圧空気を送り込んでハウジング内の潤滑油
が外部に出ないようにするエアーシール装置を有し、上
記軸受けとオイルタンクとの間に形成された潤滑油の循
環管路と、この循環管路中に設けられ上記軸受けに潤滑
油を供給するとともに軸受けを潤滑した潤滑油をオイル
タンクに回収するオイル循環装置とを設け、上記主軸お
よびオイル循環装置の運転停止後、上記ハウジング内に
加圧空気を送り込みハウジング内の潤滑油を、循環管路
のオイル回収側管路を経てオイルタンクに排出させるエ
アー供給装置を設けた工作機械の縦型主軸用潤滑装置で
ある。
供給側管路に加圧空気を導入するものであり、また、上
記ハウジングの底部に、潤滑油が排出され上記オイル回
収側管路につながれた細径部が設けられた工作機械の縦
型主軸用潤滑装置である。
運転停止後、ハウジング内の潤滑油をオイル循環管路を
利用して加圧空気により強制的に排出するようにしたも
のである。
いて説明する。この実施例の工作機械は、ハウジング1
0内に、ベアリング軸受け12,13,14,15を介
して主軸16が鉛直方向に設けられている。ハウジング
10の側方には、ベアリング軸受け12〜15を潤滑し
冷却する潤滑油を溜めるオイル溜り18が取り付けら
れ、ハウジング10の底部20とオイル溜り18との間
には、オイル排出管22が鉛直方向に取り付けられ、オ
イル溜り18には、吸引パイプ24と排出孔26が形成
されている。主軸16には、主軸16を回転駆動する電
動機のロータ28が固定され、ロータ28の外周部に対
面して、ハウジング10に固定されたステータ30が設
けられている。そして、このロータ28とステータ30
に電力を供給するケーブル32が、ハウジング10の側
方に一端が固定されて取り付けられている。
35,36が設けられ、吸引パイプ24側に接続し潤滑
油を排出する排出孔38も、ハウジング10の側部に形
成されている。さらに、主軸16の工具ホルダ50とハ
ウジング10の底部20との間及びハウジング10の上
端部と主軸16との間のオイルシール部には、隙間4
0,42が形成され、この隙間40,42に加圧空気を
供給しオイルシールする加圧空気導入孔44,45がハ
ウジング10に設けられている。ハウジング10の内部
には、潤滑油をベアリング軸受け12〜15に導く導入
路46,47が形成され、ハウジング10内の潤滑油を
オイル溜り18に導く排出路48、49も形成されてい
る。
イル循環装置52が循環管路54を介して接続されてい
る。オイル循環装置52は、オイル供給ポンプ56とオ
イル吸引ポンプ58とを有し、循環管路54との間に各
々オイルフィルタ60が設けられている。各ポンプ5
6,58はモータ62に接続され駆動される。オイル循
環装置52には、オイル冷却装置64も設けられ、潤滑
油の過熱を防止し、冷却された潤滑油が供給されるよう
にしている。循環管路54は、オイル供給ポンプ56に
接続されたオイル供給側管路66と、オイル吸引ポンプ
62に接続されたオイル回収側管路68とからなる。こ
こで循環する潤滑油は、オイルタンク70に溜められ、
冷却されながら循環する。さらに、オイル溜り18の排
出孔26とオイルタンク70との間には、オイルタンク
70内で大気圧に開放された排気管路72が設けられて
いる。オイル供給側管路66とハウジング10との接続
部には、所定の内径のオリフィス73が各々取り付けら
れ、所定の流量で各部に潤滑油が供給されるように設け
られている。また、ハウジング10の底部20の排出路
48と、オイル回収側管路68との間に、細径パイプ9
2が設けられている。
空気配管から引かれた加圧空気導入管路74が接続さ
れ、加圧空気導入管路74には、電磁弁76、減圧弁7
8、及び可変絞り弁80が取り付けられている。さらに
この加圧空気導入管路74には、工作機械側へのみ通過
可能な逆止弁82が設けられ、オイル供給側管路66の
オイル供給ポンプ56側には、加圧空気がオイル供給ポ
ンプ56に行かないようにする、逆止弁84が取り付け
られている。また、吸引パイプ24の出口部にも潤滑油
を排出方向に通す逆止弁87が取り付けられ、排気管路
72を開閉するとともに、排気管路72を閉じた際に
は、オイル回収側管路68をオイルタンク70内の大気
圧に導く、パイロット弁86が、排気管路72に設けら
れている。このパイロット弁86は、加圧空気導入管路
74に減圧弁88を介して接続されている。また、オイ
ル供給ポンプ56の近傍のオイル供給管路66には、オ
イル供給圧力を検知して閉じ、工作機械の運転を可能に
するスイッチ90が取り付けられている。
ポンプ56,58が作動し潤滑油が工作機械内に供給さ
れるとともに、スイッチ90がONして主軸16を回転
させ、図示しない、加圧空気供給管路から加圧空気導入
孔44,45に加圧空気を導入する。すると、潤滑油
は、ベアリング軸受け12〜15を潤滑冷却し、排出路
48,49からミスト状になってオイル溜り18内に溜
められる。このとき、オイルシール用の加圧空気が、加
圧空気導入孔44,45を介してハウジング10内に供
給されているので、主軸16とハウジング10との隙間
40,42には、加圧空気によるオイルシールが形成さ
れ、外部に潤滑油が漏れない。さらに、上記オイルシー
ル用の加圧空気によって、ハウジング10内が加圧状態
となるため、そのポンピング作用により、ハウジング1
0内の下部に溜った潤滑油は、速やかにオイル排出管2
2を通ってオイル溜り18に排出される。オイル溜り1
8では、下方に溜った潤滑油が吸引パイプ24、オイル
回収側管路68を介してオイル吸引ポンプ58によって
オイルタンク70内に回収される。また、加圧空気は、
排出孔26、排気管路72を経てオイルタンク70内に
送られる。このとき、空気と一緒にミスト状の潤滑油も
大量に送られるが、この潤滑油はオイルタンク70内で
沈下する。そして、潤滑油は、オイルタンク70内で冷
却され、再びオイル供給ポンプ56により主軸16等に
送り込まれて常時循環する。
時間後にモータ62が停止し、潤滑油の循環が停止す
る。そして、電磁弁76が作動して加圧空気が加圧空気
導入管路74からオイル供給側管路66に送られる。こ
れとともに、パイロット弁86が切り替わり、排気管路
72を閉じ、オイル回収側管路68をオイルタンク70
内の大気圧に開放する。これによって、加圧空気は、ハ
ウジング10内の潤滑油を強制的にオイル回収側管路6
8に排出し、底部20に残った小量の潤滑油も細径パイ
プ92により確実にオイルタンク70に回収される。こ
の時、オイルシール用の加圧空気は供給し続けているの
で、隙間40,42から潤滑油が漏れることはない。こ
こで、細径パイプ92は、最後に残った小量の潤滑油を
確実に排出させるためであり、大形のパイプでは、空気
のみが出て行き、潤滑油が排出されないからである。し
かも、吸引パイプ24は、管路抵抗を少なくし主軸の回
転中に効率よく潤滑油が循環するのに必要な内径に形成
されており、あまり細くすることができないので、独立
に細径パイプ92が設けられている。この細径パイプ9
2へ潤滑油を送り込む圧力は、逆止弁87の開放圧力と
等しい。そして、潤滑油の排出が完了すると加圧空気導
入管路74への加圧空気の導入を停止し、さらに、主軸
16のオイルシール用の加圧空気の供給も止め、装置の
システムが停止する。以上の動作は、シーケンス的にプ
ログラムされ、自動的に実行されるものである。
ば、主軸16の運転停止後に自動的にハウジング10内
の潤滑油が強制的に排出され、主軸16の下部から潤滑
油が漏れ出てくることが無い。特に、細径パイプ92に
より最後の小量の潤滑油も完全に排出するので、粘度の
低い潤滑油を大量に使用していても、オイル漏れが無
く、機械の周囲もきれいに維持することができる。
細径パイプを設けずに、吸引パイプのみで潤滑油の循環
及び運転停止後の排出を行なわせてもよい。また、主軸
のオイルシール用の加圧空気の圧力を利用して、主軸の
運転停止後にハウジング内ののオイルの排出を行なわせ
ても良い。この場合、オイル供給側管路を電磁弁等で塞
ぎ、上記実施例のようにオイル回収側管路等に加圧空気
を送り込むようにしてハウジング内の潤滑油を強制的に
押し出す。
の運転停止後に、ハウジング内に加圧空気を導入し、内
部の潤滑油をオイル回収側管路等を利用して全て排出さ
せるので、運転停止中に機械の底部から潤滑油が漏れ出
てくることが無い。しかも運転中の軸受け等の潤滑も確
実に行なわれ、オイル漏れの恐れが無いので、所望の粘
度の潤滑油を大量に使用することができ、構成も簡単で
大きな変更なく縦型主軸の工作機械にこの潤滑装置を設
けることができる。
滑装置の油圧回路図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 鉛直方向に設けられた主軸を有し、この
主軸が軸受けを介してハウジングに取り付けられ、この
ハウジングの上下端部と主軸との間に加圧空気を送り込
んでハウジング内の潤滑油が外部に出ないようにするエ
アーシール装置を有し、上記軸受けとオイルタンクとの
間に形成された潤滑油の循環管路と、この循環管路中に
設けられ上記軸受けに潤滑油を供給するとともに軸受け
を潤滑した潤滑油をオイルタンクに回収するオイル循環
装置とを設けた工作機械の縦型主軸用潤滑装置におい
て、上記主軸およびオイル循環装置の運転停止後、上記
ハウジング内に加圧空気を送り込み、ハウジング内の潤
滑油を循環管路のオイル回収側管路を経てオイルタンク
に排出させるエアー供給装置を設けた工作機械の縦型主
軸用潤滑装置。 - 【請求項2】 上記エアー供給装置は、上記循環管路の
オイル供給側管路に接続されて上記ハウジング内に加圧
空気を送り込むことを特徴とする請求項1記載の工作機
械の縦型主軸用潤滑装置。 - 【請求項3】 上記ハウジングの底部に、潤滑油が排出
され上記オイル回収側管路につながれた細径部が設けら
れたことを特徴とする請求項1又は2記載の工作機械の
縦型主軸用潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30253591A JP3212115B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 工作機械の縦型主軸用潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30253591A JP3212115B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 工作機械の縦型主軸用潤滑装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05111850A JPH05111850A (ja) | 1993-05-07 |
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ID=17910142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30253591A Expired - Fee Related JP3212115B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 工作機械の縦型主軸用潤滑装置 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (4)
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-
1991
- 1991-10-21 JP JP30253591A patent/JP3212115B2/ja not_active Expired - Fee Related
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