JP3211927B2 - パワーウィンドの挟み込み検出装置 - Google Patents

パワーウィンドの挟み込み検出装置

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JP3211927B2
JP3211927B2 JP02625295A JP2625295A JP3211927B2 JP 3211927 B2 JP3211927 B2 JP 3211927B2 JP 02625295 A JP02625295 A JP 02625295A JP 2625295 A JP2625295 A JP 2625295A JP 3211927 B2 JP3211927 B2 JP 3211927B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開閉スイッチの操作に
応じてモータにより窓ガラスを開閉させるパワーウィン
ドの挟み込み検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の車両において広く普及してい
るパワーウィンドには、一般に、ドアの窓枠と窓ガラス
の間に異物が挟まったことを検出する挟み込み検出装置
が設けられる。この挟み込み検出装置による異物の挟み
込みの検出は、窓ガラスを開閉させるモータの回転速度
の変動を基にして行われるが、例えば回転速度が所定の
速度を下回ったか否かで挟み込みの有無を判別したので
は、モータの回転がどの程度減速したのかがわからな
い。そこで、異物の挟み込みを検出するには、モータの
回転が所定の値よりも大きく減速したか否か、即ち、モ
ータの回転速度の変化率が所定の値を上回ったか否かを
基にして行うことが望ましい。
【0003】ところで、パワーウィンドの挟み込み検出
装置と同じくバッテリで作動するエアーコンディショナ
等の機器が起動すると、これに伴う電圧降下によってパ
ワーウィンドのモータの回転が減速する。このため、こ
の減速が異物の挟み込みによるものと区別できないと、
異物を挟み込んでいないにも拘らず挟み込みの解除動作
が実行され、窓ガラスが強制的に開かれて閉められなく
なってしまう。そこで、例えば、実開平6−35571
号公報の安全装置付パワーウィンドでは、パワーウィン
ド用のモータの相対速度、即ち、パルス信号の前後のパ
ルス幅の比(相対速度)を閾値と比較して異物の挟み込
みを検出するに当り、駆動電圧検出手段で検出したモー
タの駆動電圧に応じて前記閾値を変更するようにしてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た安全装置付パワーウィンド装置では、モータの駆動電
圧が変動する過渡期において相対速度が大きく変動する
ため、駆動電圧の変動に応じて変更される閾値を相対速
度が超えてしまい、異物を挟み込んだものと誤って検出
してしまうという不具合があった。本発明は前記事情に
鑑みてなされたもので、本発明の目的は、パワーウィン
ドモータの電圧降下の過渡期においても、その電圧降下
に伴うモータの回転速度の変動で異物の挟み込みを誤検
出することがないように閾値を補正できるパワーウィン
ドの挟み込み検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、図1に基本構成図で示すように、モータ11
により窓ガラス51を開閉させるパワーウィンドの異物
の挟み込みを、端子電圧検出手段15Aにより検出され
る前記モータ11の端子電圧DMTの変動に合わせて補正
される閾値aTHを用いて検出するパワーウィンドの挟み
込み検出装置において、前記端子電圧DMTを基に、異物
の挟み込み検出用の閾値aTHの補正値ΔaV を算出する
ための平均化端子電圧DN を所定時間間隔毎に算出する
平均化端子電圧算出手段15Bと、前記平均化端子電圧
N 及びその変動を基に前記補正値ΔaV を算出する補
正値算出手段15Cとを備え、前記平均化端子電圧算出
手段15Bは、該平均化端子電圧算出手段15Bが過去
に算出した所定回数分の前記平均化端子電圧DN-1 〜D
N-(X-1) と、前記端子電圧DMTとの合計を平均化して前
記平均化端子電圧DN を算出し、前記端子電圧検出手段
15Aにより検出される前記モータ11の端子電圧D MT
の変動に合わせて補正される前記閾値a TH を、前記補正
値算出手段15Cが算出する前記補正値Δa V によりさ
らに補正することを特徴とする。
【0006】また、本発明は、前記窓ガラス51による
異物の挟み込みの検出動作時に前記閾値aTHを用いて判
定する対象が、前記窓ガラス51の開閉速度の減速方向
への加速度であるものとした。
【0007】
【作用】本発明によれば、窓ガラス51を開閉させるモ
ータ11の端子電圧DMTが変動すると、平均化端子電圧
算出手段15Bが、過去に算出した所定回数分の平均化
端子電圧DN-1 〜DN-(X-1) と、端子電圧DMTとの合計
を平均化して今回の平均化端子電圧DN を算出し、端子
電圧検出手段15Aにより検出される前記モータ11の
端子電圧DMTの変動に合わせて補正される閾値aTHを、
前記今回の平均化端子電圧DN を基に補正値算出手段1
5Cが算出する補正値ΔaV によりさらに補正する。
【0008】このため、例えば、端子電圧DMTの変動に
伴いモータ11の回転が減速する過渡期の場合であって
も、閾値aTHが補正値ΔaV で嵩上げされる分、挟み込
み検出用のモータ11の回転状態に関するパラメータが
閾値aTHを超えることがなくなり、また、前記閾値aTH
の補正値ΔaV による嵩上げは、モータ11の端子電圧
MTの変動が発生しない状態では起こらないので、異物
の挟み込みによりモータ11の回転が減速した場合に、
前記閾値aTHが補正値ΔaV により嵩上げされて前記パ
ラメータが閾値aTHを超えなくなることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明によるパワーウィンドの挟み込
み検出装置の実施例を図面に基づいて説明する。図2は
本発明の一実施例に係る挟み込み検出装置を備えるパワ
ーウィンドの概略構成を一部ブロックで示す説明図で、
図2中1はパワーウィンド機構、3は異物の挟み込みを
検出、解除する挟み込み検出解除装置をそれぞれ示す。
前記パワーウィンド機構1は、ドア5の窓ガラス51を
開閉するもので、窓ガラス51開閉駆動用のモータ11
と、前記窓ガラス51を開閉させる際に操作される開閉
スイッチ13と、該開閉スイッチ13の操作に応じてモ
ータ11が窓ガラス51の開閉方向に回転するように制
御するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略記す
る)15を有している。また、パワーウィンド機構1
は、モータ11及びマイコン15に電源を供給するバッ
テリ17と、開閉スイッチ13の操作に連動してモータ
11とバッテリ17間を接断するスイッチ16,18
と、これらスイッチ16,18を開閉させるリレー19
a,19bをさらに有している。前記挟み込み検出解除
装置3は、モータ11の回転数に応じたモータパルス信
号を出力するパルス発生器31と前記マイコン15等で
構成されている。
【0010】前記開閉スイッチ13は、例えば前記ドア
5の内側のひじ掛け部(図示せず)上面に配設されてお
り、前後に傾倒可能な従来公知のシーソー式の操作ボタ
ン(図示せず)を有する自己復帰型メカニカルスイッチ
からなる。前記開閉スイッチ13は、前記操作ボタンを
前方に倒すように操作することで、窓ガラス51を全閉
位置側に上昇させるための上昇要求信号13aを出力
し、前記操作ボタンを後方に倒すように操作すること
で、窓ガラス51を全開位置側に下降させるための下降
要求信号13bを出力するように構成されている。
【0011】前記スイッチ16は、前記マイコン15の
指示によるリレー19aの作動により開閉するもので、
モータ11の一方の端子11aが接続される共通接点1
6aと、バッテリ17及びアースがそれぞれ接続される
2つの移動接点16b,16cを有している。前記スイ
ッチ18は、スイッチ16と同様に、前記マイコン15
の指示によるリレー19bの作動により開閉するもの
で、モータ11の他方の端子11bが接続される共通接
点18aと、バッテリ17及びアースがそれぞれ接続さ
れる2つの移動接点18b,18cを有しており、両ス
イッチ16,18の移動接点16b,18bどうし、及
び、移動接点16c,18cどうしは互いに接続され、
それぞれマイコン15に接続されている。
【0012】前記モータ11は、リレー19a,19b
により共通接点16aと移動接点16b、共通接点18
aと移動接点18cがそれぞれ接続されることで、端子
11aがアース、端子11bがバッテリ17にそれぞれ
接続され、窓ガラス51を上昇(閉じる)方向に回転す
る。また、モータ11は、リレー19a,19bにより
共通接点16aと移動接点16c、共通接点18aと移
動接点18bがそれぞれ接続されることで、端子11a
がバッテリ17、端子11bがアースにそれぞれ接続さ
れ、窓ガラス51を下降(開く)方向に回転する。
【0013】尚、リレー19a,19bにより共通接点
16aと移動接点16b、共通接点18aと移動接点1
8bがそれぞれ接続されると、端子11a,11bが共
にアースに接続され、開閉スイッチ13の操作に拘らず
回転しない状態となる。そして、これら移動接点16
b,18bと移動接点16c,18cを介して、図3に
示すように、前記モータ11の両端子11a,11b間
にバッテリ17から印加される電圧、即ち、端子電圧D
MTは、マイコン15によりモニタされる。また、本実施
例では、バッテリ17及びアースからモータ11に至る
配線部分の抵抗は略々無視でき、この配線部分での電圧
降下は殆どないものとする。
【0014】前記パルス発生器31は、前記モータ11
の外側に配設されており、該パルス発生器31は、所定
方向への磁界がかかると起電力を生じるホールIC(図
示せず)、及び、該ホールICの起電力をデジタル変換
するA/Dコンバータ(図示せず)とを有しており、前
記パルス発生器31は、モータの出力軸(図示せず)に
固着されたマグネット(図示せず)の作る磁界がモータ
11の回転により変化するのに伴って、ホールICに起
電力がそれぞれ生じ、この起電力により、モータ11が
1周回転する毎に1回ずつパルス信号Pを出力するよう
に構成されている。
【0015】次に、前記マイコン15のハードウェア構
成について、図4のブロック図を参照して説明する。前
記マイコン15は、CPU(Central Processing Unit
、中央処理装置)15aと、RAM(Random Access M
emory)15bと、ROM(Read-Only Memory)15c
とで構成されている。
【0016】前記CPU15aには、出力インタフェー
ス15d及びドライバ15eを介して前記モータ11と
リレー19a,19bが接続されており、また、入力ポ
ート15fを介して前記開閉スイッチ13、スイッチ1
6,18の両移動接点16b,18b、16c,18
c、及び、パルス発生器31がそれぞれ接続されてい
る。前記RAM15bは、図5にメモリエリアマップで
示すように、各種データ記憶用のデータエリア及び各種
処理作業に用いるワークエリアを有し、このうちワーク
エリアには、演算、位置カウンタ、メインタイマ、計測
カウンタ、端子電圧レジスタの各エリアが設けられてい
る。前記ROM15cには、CPU15aに各種処理動
作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
【0017】次に、前記ROM15cに格納された制御
プログラムに従いCPU15aが行う処理について、図
6乃至図8のフローチャートを参照して説明する。不図
示のイグニッションスイッチが入り、マイコン15が起
動してプログラムがスタートすると、図6に示すよう
に、CPU15aは、RAM15aの計測カウンタエリ
アのカウント値Caをゼロリセットし(ステップS
1)、RAM15aのメインタイマエリアにおける第1
経過時間Taの計測を開始した後(ステップS3)、モ
ータ11の平均化端子電圧DN を算出する端子電圧算出
処理(ステップS5)と、窓ガラス51による異物の挟
み込み検出、解除する挟み込み検出処理(ステップS
7)の2つの処理を繰り返しサイクリックに行ってい
く。
【0018】前記端子電圧算出処理では、図7に示すよ
うに、前記第1経過時間Taが所定の端子電圧サンプリ
ング周期時間Tsに達したか否かを確認し(ステップS
5a)、達した場合は(ステップS5aでY)、メイン
タイマエリアにおける第1経過時間Taの計測を停止し
てゼロリセットし(ステップS5b)、スイッチ18の
可動接点18bを介してモータ11の端子電圧DMTをモ
ニタし(ステップS5c)、前記計測カウンタエリアの
カウント値Caを「1」インクリメントする(ステップ
S5d)。そして、前記カウント値Caが「1」である
か否かを確認し(ステップS5e)、「1」であれば
(ステップS5eでY)、端子電圧DMTを平均化端子電
圧DN に設定した後(ステップS5f)、ステップS5
kに進み、「1」でなければ(ステップS5eでN)、
ステップS5gに進む。
【0019】ステップS5gでは、前記カウント値Ca
が「2」であるか否かを確認し、「2」であれば(ステ
ップS5gでY)、端子電圧DMTとRAM15bの端子
電圧レジスタエリアの前回の平均化端子電圧DN-1 の合
計を2で割った値を平均化端子電圧DN として算出した
後(ステップS5h)、ステップS5kに進み、「2」
でなければ(ステップS5gでN)、ステップS5jに
進む。ステップS5jでは、端子電圧DMTと、端子電圧
レジスタエリアの前回及び前々回の平均化端子電圧D
N-1 ,DN-2 との合計を3で割った値を平均化端子電圧
N として算出した後、ステップS5kに進む。ステッ
プS5kでは、ステップS5fで設定した、或は、ステ
ップS5h及びステップS5jでそれぞれ算出した平均
化端子電圧DN を、前記端子電圧レジスタエリアに格納
し、その後、ステップS7の挟み込み検出処理に進む。
【0020】前記挟み込み検出処理では、図8に示すよ
うに、開閉スイッチ13からの上昇求信号13a及び下
降要求信号13bの読み込みと(ステップS7a)、読
み込んだ上昇要求信号13a及び下降要求信号13bに
応じた上昇及び下降駆動信号Ma,Mbのドライバ15
eへの出力、又は停止と(ステップS7b)、パルス信
号Pの検出と、モータ11の回転方向とに基づいた、R
AM15bの位置カウンタエリアの、窓ガラス51の開
閉位置に応じたカウント値Cpのアップダウンカウント
とを行い(ステップS7c)、そのカウンタ値Cpに基
づいて窓ガラス51が全閉及び全開位置に達したか否か
を確認する(ステップS7d)。
【0021】全閉及び全開位置に達した場合は(ステッ
プS7dでY)、ステップS7rに進み、達していない
場合は(ステップS7dでN)、上昇駆動信号Maが出
力されているか否かを確認し(ステップS7e)、出力
されていない場合は(ステップS7eでN)、前記端子
電圧算出処理に戻る。一方、上昇駆動信号Maが出力さ
れている場合は(ステップS7eでY)、前記位置カウ
ンタエリアのカウント値Cpを基に、窓ガラス51の上
端が、図9に示すように、ドア5の窓枠のウェザースト
リップ53の外側下端面53aと同一高さ箇所よりも下
側に窓ガラス51の上端51aが位置する、挟み込み検
出領域Soに窓ガラス51が位置しているか否かを確認
する(ステップS7f)。挟み込み検出領域Soに位置
していない場合は(ステップS7fでN)、前記端子電
圧算出処理に戻り、位置している場合は(ステップS7
fでY)、ステップS7bでの上昇駆動信号Maの出力
から200ms(ミリ秒)経過したか否かを確認する
(ステップS7g)。
【0022】200ms経過していない場合は(ステッ
プS7gでN)、前記端子電圧算出処理に戻り、経過し
た場合は(ステップS7gでY)、前記端子電圧DMT
変動に合わせて補正される閾値aTHの補正値ΔaV を算
出する(ステップS7h)。前記補正値ΔaV は、前回
の平均化端子電圧DN-1 から今回の平均化端子電圧DN
を差し引いた値(DN-1 −DN )に、単位電圧当りの窓
ガラス51の減速度an を乗じて算出される。補正値Δ
V を算出したならば、これを基に、補正後の閾値aTH
を算出する(ステップS7j)。前記補正後の閾値aTH
は、補正前の閾値aTHを平均化端子電圧DN で補正した
電圧補正閾値aMAP と、前記補正値ΔaV を足し合わせ
てることで算出される。
【0023】次に、ステップS7kで、パルス信号Pの
周期等から求めた窓ガラス51の減速度an 、即ち、窓
ガラス51が閉まる速度の低下の度合いが、ステップS
7jで算出した補正後の閾値aTHに達したか否かを確認
し、達していない場合は(ステップS7kでN)、前記
端子電圧算出処理に戻り、達した場合は(ステップS7
kでN)、上昇駆動信号Maの出力を停止し(ステップ
S7m)、下降駆動信号Mbを出力する(ステップS7
n)。
【0024】さらに、下降駆動信号Mbの出力により窓
ガラス51が規定距離以上下降したか否かを、カウント
値Pbや時間経過を基にして確認し(ステップS7
p)、下降した場合は(ステップS7pでY)、ステッ
プS7tに進み、下降していない場合は(ステップS7
pでN)、窓ガラス51が全開位置に達したか否かを確
認する(ステップS7r)。窓ガラス51が全開位置に
達してない場合は(ステップS7rでN)、ステップS
7pに戻り、達した場合は(ステップS7rでY)、ス
テップS7tに進む。ステップS7tでは、ステップS
7nで出力した下降駆動信号Mbを停止する。
【0025】以上の説明からも明らかなように、本実施
例では、端子電圧検出手段15Aが図7のフローチャー
トにおけるステップS5cで構成され、平均化端子電圧
算出手段15Bが、図7中のステップS5f、ステップ
S5h、及び、ステップS5jで構成され、補正値算出
手段15Cが、図8のフローチャートにおけるステップ
S7h及びステップS7jで構成されている。
【0026】次に、上述した構成による本実施例のパワ
ーウィンドの動作(作用)について説明する。まず、イ
グニッションスイッチを入れると、端子電圧サンプリン
グ周期時間Ts毎に、スイッチ16の2つの可動接点1
6bを介してモータ11の端子電圧DMTがモニタされ、
この端子電圧DMTを基に平均化端子電圧DN が、端子電
圧DMTと、端子電圧レジスタエリアの前回及び前々回の
平均化端子電圧DN-1 ,DN-2との合計を3で割ること
で算出される。そして、開閉スイッチ13を前方への傾
倒操作に応じた開閉スイッチ13からの上昇要求信号1
3aの出力に伴って、ドライバ15eに上昇駆動信号M
aが出力されて、窓ガラス51を全閉位置側に上昇させ
る方向にモータ11が回転すると、位置カウンタエリア
のカウント値Cpを基に、挟み込み検出領域Soに窓ガ
ラス51が位置しているか否かが確認される。
【0027】ここで、窓ガラス51が挟み込み検出領域
Soに位置している場合で、上昇駆動信号Maの出力か
らの経過時間が200msを過ぎると、前回の平均化端
子電圧DN-1 から今回の平均化端子電圧DN を差し引い
た値(DN-1 −DN )に、単位電圧当りの窓ガラス51
の減速度を乗じた補正値ΔaV と、補正前の閾値aTH
平均化端子電圧DN で補正した電圧補正閾値aMAP とを
足し合わせた補正後の閾値aTHが算出される。
【0028】図10は、上から順に、前記端子電圧DMT
の変動と、これに応じて算出される平均化端子電圧DN
の変動と、この平均化端子電圧DN で補正した電圧補正
閾値aMAP の変動と、これに補正値ΔaV を足し合わせ
た補正後の閾値aTHの変動との関係を示す説明図であ
る。尚、同図中、上から3番目の電圧補正閾値aMAP
び4番目の今回の閾値aTHにそれぞれ想像線で重ねて示
すのは、窓ガラス51の減速度an の変動である。
【0029】これを見てもわかるように、ある程度の固
さの異物が挟まると、窓ガラス51の減速度an が僅か
に超えるように、閾値aTHの値が設定されている。そし
て、補正値ΔaV を足す前の、補正前の閾値aTHを平均
化端子電圧DN で補正しただけの電圧補正閾値aMAP
は、端子電圧DMTが降下する過渡期において、異物を挟
み込んでいないにも拘らず、窓ガラス51の減速度an
が電圧補正閾値aMAP を超えてしまい、異物の挟み込み
が発生したものと誤検出してしまう。しかし、前記電圧
補正閾値aMAP に補正値ΔaV を足し合わせて補正後の
閾値aTHとすることで、端子電圧DMTが降下する過渡期
であっても、窓ガラス51の減速度an が閾値aTHを超
えることはなくなる。
【0030】尚、ドア5の窓枠と窓ガラス51の間に実
際に異物が挟まって窓ガラス51の上昇が鈍るか止ま
り、これにより窓ガラス51の減速度an が上昇した場
合には、端子電圧DMTが降下しないので、前記電圧補正
閾値aMAP に補正値ΔaV を足し合わせた閾値aTHへの
補正は発生しない。
【0031】このように本実施例の挟み込み検出解除装
置3によれば、窓ガラス51による異物の挟み込みを検
出するのに用いる窓ガラス51の減速度an に関する閾
値aTHを、モータ11の端子電圧DMTの降下に合わせて
補正するに当り、過去に端子電圧DMTを用いて算出した
前回及び前々回の平均化端子電圧DN-1 ,DN-2 と、今
回モニタした端子電圧DMTにより平均化端子電圧DN
算出し、この平均化端子電圧DN で閾値aTHを補正した
電圧補正閾値aMAP とするだけでなく、前記平均化端子
電圧DN と前回の平均化端子電圧DN-1 を基に算出した
補正値ΔaV を電圧補正閾値aMAP に足し合わせて、補
正後の閾値aTHとする構成にした。
【0032】このため、通常の挟み込み状態の検出時に
おける検出精度を維持しつつ、端子電圧DMTの変動に伴
うモータ11の回転速度の過渡的な低下が生じても、そ
れによって、窓ガラス51の減速度an が閾値aTHを超
えて挟み込み状態が発生しているものと誤って判別され
てしまうのを防ぐことができる。
【0033】尚、本実施例では、異物の挟み込みを検出
する際に閾値aTHを用いて判定する対象が、窓ガラス5
1の開閉速度の減速方向への加速度、即ち、減速度an
である場合について説明したが、減速時にレベルが一旦
下がって元に戻るような波形の増速方向への加速度を判
定対象としてもよく、また、モータ11の端子電圧DMT
をモニタする箇所は、本実施例のような、スイッチ16
の2つの可動接点16bに限らず、モータ11の端子そ
のもの等、他の箇所であってもよい。また、本実施例で
は、閾値aTHの補正を行う前に200msの遅延時間を
設けたが、これはあってもなくてもよく、また、1回目
及び2回目における平均化端子電圧DN の算出方法は任
意である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ータにより窓ガラスを開閉させるパワーウィンドの異物
の挟み込みを、端子電圧検出手段により検出される前記
モータの端子電圧の変動に合わせて補正される閾値を用
いて検出するパワーウィンドの挟み込み検出装置におい
て、前記端子電圧を基に、異物の挟み込み検出用の閾値
の補正値を算出するための平均化端子電圧を所定時間間
隔毎に算出する平均化端子電圧算出手段と、前記平均化
端子電圧及びその変動を基に前記補正値を算出する補正
値算出手段とを備え、前記平均化端子電圧算出手段は、
該平均化端子電圧算出手段が過去に算出した所定回数分
の前記平均化端子電圧と、前記端子電圧との合計を平均
化して前記平均化端子電圧を算出し、前記端子電圧検出
手段により検出される前記モータの端子電圧の変動に合
わせて補正される前記閾値を、前記補正値算出手段が算
出する前記補正値によりさらに補正する構成とした。
【0035】このため、例えば、端子電圧の変動に伴い
モータの回転が減速する過渡期の状態であっても、閾値
が補正値で嵩上げされる分、挟み込み検出用のモータの
回転状態に関するパラメータが閾値を超えることがなく
なり、また、前記閾値の補正値による嵩上げは、モータ
の端子電圧の変動が発生しない状態では起こらないの
で、異物の挟み込みによりモータの回転が減速した場合
に、前記閾値が補正値により嵩上げされて前記パラメー
タが閾値を超えなくなることがなく、モータ端子電圧の
変動時にも異物の挟み込みを確実に検出できることがで
きる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパワーウィンドの挟み込み検出装置の
基本構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る挟み込み検出装置を備
えたパワーウィンドの概略構成を一部ブロックで示す説
明図である。
【図3】図2のモータの端子電圧のモニタ箇所を示す説
明図である。
【図4】図2に示すマイクロコンピュータのハードウェ
ア構成を示すブロック図である。
【図5】図2に示すマイクロピュータのRAMのメモリ
エリアマップである。
【図6】図2に示すマイクロピュータのROMに格納さ
れた制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すゼネ
ラルフローチャートである。
【図7】図6に示す端子電圧算出処理を示すフローチャ
ートである。
【図8】図6に示す挟み込み検出処理を示すフローチャ
ートである。
【図9】図2に示す窓ガラスの全閉領域と挟み込み検出
領域との境界位置を示す説明図である。
【図10】補正前後の閾値等と減速度の変動との関係を
示す説明図である。
【符号の説明】
3 挟み込み検出解除装置 11 モータ 15 マイクロコンピュータ 15a CPU 15b RAM 15c ROM 15A 端子電圧検出手段 15B 平均化端子電圧算出手段 15C 補正値算出手段 51 窓ガラス an 窓ガラス昇降減速度 aTH 閾値 ΔaV 補正値 DMT 端子電圧 DN ,DN-1 〜DN-(X-1) 平均化端子電圧
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 15/10 - 15/20 B60J 1/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより窓ガラスを開閉させるパワ
    ーウィンドの異物の挟み込みを、端子電圧検出手段によ
    り検出される前記モータの端子電圧の変動に合わせて補
    正される閾値を用いて検出するパワーウィンドの挟み込
    み検出装置において、 前記端子電圧を基に、異物の挟み込み検出用の閾値の補
    正値を算出するための平均化端子電圧を所定時間間隔毎
    に算出する平均化端子電圧算出手段と、 前記平均化端子電圧及びその変動を基に前記補正値を算
    出する補正値算出手段とを備え、 前記平均化端子電圧算出手段は、該平均化端子電圧算出
    手段が過去に算出した所定回数分の前記平均化端子電圧
    と、前記端子電圧との合計を平均化して前記平均化端子
    電圧を算出し、 前記端子電圧検出手段により検出される前記モータの端
    子電圧の変動に合わせて補正される前記閾値を、前記補
    正値算出手段が算出する前記補正値によりさらに補正
    る、 ことを特徴とするパワーウィンドの挟み込み検出装置。
  2. 【請求項2】 前記窓ガラスによる異物の挟み込みの検
    出動作時に前記閾値を用いて判定する対象が、前記窓ガ
    ラスの開閉速度の減速方向への加速度である請求項1記
    載のパワーウィンドの挟み込み検出装置。
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