JP3211846B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサの製
造方法に関し、さらに詳しく言えば、導電性高分子物質
からなる固体電解質を備えた固体電解コンデンサの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弁作用金属箔に導電性高分子物質、例え
ばポリピロールからなる固体電解質を形成するには、化
学重合工程と電解重合工程の2工程が実施される。
【0003】このうち、化学重合工程においては、まず
誘電体酸化被膜が形成された弁作用金属箔としての例え
ばアルミニウムエッチド箔をモノマー水溶液(例えば、
ピロールモノマー40wt%、エタノール40wt%、
水20wt%)中に浸漬し、次いで過硫酸アンモニウム
などの酸化剤(例えば、0.3mol/l)とパラトル
エンスルホン酸アンモニウム塩などの支持電解質(例え
ば、0.1mol/l)を含む水溶液中に浸漬する。そ
して、洗浄、乾燥し、通常はこれを2〜3回繰り返して
誘電体酸化被膜上に化学酸化重合膜を形成するようにし
ている。
【0004】これに対して、電解重合工程においてはピ
ロールモノマーと支持電解質と溶媒からなる電解重合液
中に浸漬し、その化学酸化重合膜に陽極側給電端子を接
触させるとともに、電解重合槽側を陰極として所定の電
流密度で電解重合を行なう。これにより、同化学酸化重
合膜上にポリピロールよりなる電解重合膜が形成され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして、化
学酸化重合膜と電解重合膜とが形成されるのであるが、
化学酸化重合膜はその電導度σが約2S/cmであり、
電解重合膜の電導度よりもかなり低い。
【0006】このため、その後工程で形成される電解重
合膜にムラが生じ易く、その結果コンデンサ自体のES
R(等価直列抵抗)が大きくなり、耐熱・耐湿などの信
頼性試験においてコンデンサ特性の劣化が顕著に見られ
る。また、化学酸化重合膜は電解重合膜に比べて熱安定
性が弱く劣化し易いため、これが原因でコンデンサの寿
命が短くなるという欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の事情
に鑑みなされたもので、その構成上の特徴は、弁作用金
属箔に誘電体酸化被膜を形成した後、化学重合により化
学酸化重合膜を形成し、次いで電解重合液中に浸漬して
電解重合により同化学酸化重合膜上に導電性高分子物質
よりなる電解重合膜を形成する固体電解コンデンサの製
造方法において、上記化学重合に用いられるモノマー水
溶液中もしくは酸化剤水溶液中に少なくとも一箇所にシ
アノ基を有する2置換ベンゼン化合物を添加することに
ある。
【0008】すなわち、化学重合工程においては、まず
弁作用金属箔、例えばアルミニウムエッチド箔をモノマ
ーと溶媒を含む水溶液に浸漬し、同アルミニウムエッチ
ド箔の細孔内にモノマーを導入する。次いで、酸化剤と
支持電解質を含む水溶液に浸漬し、同アルミニウムエッ
チド箔表面および細孔内のモノマーを導電性高分子に重
合するのであるが、本発明においては、モノマー水溶液
中もしくは酸化剤水溶液中に少なくとも一箇所にシアノ
基を有する2置換ベンゼン化合物を添加することを特徴
としている。
【0009】この場合、モノマー水溶液に対して上記2
置換ベンゼン化合物を添加するのであれば、そのモノマ
ー水溶液の組成は、ピロールモノマー30〜39wt%
(好ましくは38.2wt%)、エタノール30〜39
wt%(好ましくは38.2wt%)、水15〜19.
5wt%(好ましくは19.1wt%)、添加剤として
の2置換ベンゼン化合物25〜2.5wt%(好ましく
は4.5wt%)であることが好ましい。
【0010】この添加量が2.5wt%未満であると添
加剤の効果が発現しずらく、他方25wt%を越えると
電導度が低下する。
【0011】これに対して、酸化剤水溶液に上記2置換
ベンゼン化合物を添加する場合には、その添加量は0.
05〜0.25mol/lであることが好ましい。上記
と同様、この添加量が0.05mol/l未満であると
添加剤の効果がみられなくなり、0.25mol/lを
越えると電導度が低下する。
【0012】なお、少なくとも一箇所にシアノ基を有す
る2置換ベンゼン化合物は、
【化1】 で示されるが、その置換基Rとしては、水素、ハロゲン
原子のほか、水酸基(−OH)、アミノ基(−N
)、カルボキシル基(−COOH)、ニトロ基(−
NO)、シアノ基(−CN)などが例示される。
【0013】一方、電解重合液はモノマーと支持電解質
と溶媒からなる。モノマーの濃度は0.01〜5.0m
ol/l、好ましくは0.05〜3.0mol/lが良
い。支持電解質の濃度は0.01〜5.0mol/l、
好ましくは0.05〜3.0mol/lが良い。
【0014】モノマーとしては、ピロール、チオフェ
ン、フラン、アニリンなどの複素環式化合物が用いられ
る。
【0015】酸化剤としては、ヨウ素、臭素、ヨウ化臭
素などのハロゲン、五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモ
ン、四フッ化ケイ素、五塩化リン、五フッ化リン、塩化
アルミニウム、塩化モリブデンなどの金属ハロゲン化
物、硫酸、硝酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタン硫
酸、クロロ硫酸などのプロトン酸、三酸化イオウ、二酸
化窒素などの含酸素化合物、過硫酸アンモニウムなどの
過硫酸塩、過酸化水素、過酢酸、ジフルオロスルホニル
パーオキサイドなどの過酸化物、硝酸第2鉄、硫酸第2
鉄などの鉄化合物、硝酸第2銅、硫酸銅などの銅化合物
などが用いられる。
【0016】また、支持電解質には、P−トルエンスル
ホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸な
どのスルホン酸、安息香酸、アジピン酸、シュウ酸、フ
タル酸などのカルボン酸、フェニルリン酸、ナフチルリ
ン酸などのリン酸、フェニルホウ酸などのホウ酸が単独
でもしくは混合して用いられる。
【0017】溶媒としては、水のほかエタノール、メタ
ノールなどのプロトン性溶媒と、アセトニトリル、プロ
ピレンカーボネイト、N,N−ジメチルホルムアミドな
どの非プロトン性溶媒が単独でもしくは混合して用いら
れる。溶媒の種類は支持電解質により適宜選択される。
【0018】用いられる弁作用金属箔としては、アルミ
ニウム、タンタル、チタンもしくはニオブなどの20〜
300μmの薄箔が好ましい。
【0019】
【作用】上記のように、化学重合に用いられるモノマー
水溶液中もしくは酸化剤水溶液中に少なくとも一箇所に
シアノ基を有する2置換ベンゼン化合物を添加すること
により、電導度の大きな化学酸化重合膜が得られる。
【0020】
【実施例】まず、化学酸化重合膜を単体として形成し、
その電導度σ(S/cm)を測定した。
【0021】〈比較例1〉6mol/l(リットル)ピ
ロールモノマー水溶液に、酸化剤として0.3mol/
lの過硫酸アンモニウム、0.1mol/lのトルエン
スルホン酸アンモニウム塩を混合し、生成された粉体を
直径13mm、厚さ1mmのペレットに成形し、四端子
測定法にてその電導度σを測定したところ、2.02S
/cmであった。
【0022】《実施例1》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、o−シアノ安息香酸を4.5wt%
添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤として
0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mol
/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、生
成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレットに
成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
9.17S/cmであった。
【0023】《実施例2》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、m−シアノ安息香酸を4.5wt%
添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤として
0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mol
/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、生
成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレットに
成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
6.12S/cmであった。
【0024】《実施例3》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、p−シアノ安息香酸を4.5wt%
添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤として
0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mol
/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、生
成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレットに
成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
7.91S/cmであった。
【0025】《実施例4》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、o−シアノフェノールを4.5wt
%添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤とし
て0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mo
l/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、
生成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレット
に成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
7.84S/cmであった。
【0026】《実施例5》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、m−シアノフェノールを4.5wt
%添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤とし
て0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mo
l/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、
生成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレット
に成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
6.90S/cmであった。
【0027】《実施例6》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、p−シアノフェノールを4.5wt
%添加した後、同ピロールモノマー水溶液に酸化剤とし
て0.3mol/lの過硫酸アンモニウム、0.1mo
l/lのトルエンスルホン酸アンモニウム塩を混合し、
生成された粉体を直径13mm、厚さ1mmのペレット
に成形した。そして、その電導度σを測定したところ、
5.76S/cmであった。
【0028】《実施例7》6mol/lピロールモノマ
ー水溶液に対して、0.3mol/lの過硫酸アンモニ
ウムおよび0.1mol/lのトルエンスルホン酸アン
モニウム塩を含む酸化剤水溶液を混合するにあたって、
同酸化剤水溶液にo−シアノ安息香酸を0.06mol
/l添加した。そして、生成された粉体を直径13m
m、厚さ1mmのペレットに成形して、その電導度σを
測定したところ、7.33S/cmであった。このよう
に、ピロールモノマー水溶液もしくは酸化剤水溶液のい
ずれかに少なくとも一箇所にシアノ基を有する2置換ベ
ンゼン化合物を添加することにより、電導度の大きな化
学酸化重合膜が得られる。参考までに、上記比較例1お
よび実施例1〜7の電導度の比較結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】次に、定格10V3.3μFのポリピロー
ルによる固体電解コンデンサを製作し、静電容量(μ
F)、損失角の正接(tanδ)および100kHz時
の等価直列抵抗(ESR;mΩ)を測定した。
【0031】〈比較例2〉3mm×3mm角のアルミニ
ウムエッチド箔(厚さ90〜100μm)を33Vにて
陽極酸化し、その表面に誘電体酸化皮膜を形成した。そ
して、このアルミニウム箔を6mol/lのピロールモ
ノマー水溶液に浸漬した後、0.3mol/lの過硫酸
アンモニウムおよび0.1mol/lのトルエンスルホ
ン酸アンモニウム塩を含む酸化剤水溶液中に浸漬し、引
き上げて洗浄し乾燥させ、これを3回繰り返し化学酸化
重合膜を形成した。アジピン酸アンモニウムを3wt%
含む化成液中に浸漬し、化成電圧26Vにて再化成を行
なった後、導電性高分子単量体としてピロールモノマー
を0.3mol/l、支持電解質としてアルキルナフタ
レンスルホン酸を0.1mol/lを含む水溶液中に浸
漬し、5.6mA/平方cmの電流密度で電解重合を行
ない、化学酸化重合膜上に電解重合膜を形成した。次
に、電解重合膜上に陰極引き出し層としてのカーボン層
および銀層をそれぞれ焼き付け、リードフレームに取り
付けた後、各コンデンサ素子の周囲に樹脂モールド法に
て樹脂外装体を形成し、このようにして定格10V3.
3μFの固体電解コンデンサを20個製作した。これら
について、静電容量(μF)、損失角の正接(tan
δ)および100kHz時の等価直列抵抗(ESR;m
Ω)を測定したところ、いずれも平均値で静電容量は
2.95μF、損失角の正接は0.009およびESR
は82.1mΩであった。
【0032】《実施例8》この実施例8では、化学重合
を行なうにあたって、6mol/lのピロールモノマー
水溶液に対して、o−シアノ安息香酸を4.5wt%添
加した。その他の条件は上記比較例2と同じとして、定
格10V3.3μFの固体電解コンデンサを20個製作
した。これらについて、静電容量(μF)、損失角の正
接(tanδ)および100kHz時の等価直列抵抗
(ESR;mΩ)を測定したところ、いずれも平均値で
静電容量は3.21μF、損失角の正接は0.010お
よびESRは64.8mΩであった。
【0033】《実施例9》この実施例9においては、化
学重合を行なうにあたって、6mol/lのピロールモ
ノマー水溶液に対して、m−シアノ安息香酸を4.5w
t%添加した。その他の条件は上記比較例2と同じとし
て、定格10V3.3μFの固体電解コンデンサを20
個製作した。これらについて、静電容量(μF)、損失
角の正接(tanδ)および100kHz時の等価直列
抵抗(ESR;mΩ)を測定したところ、いずれも平均
値で静電容量は3.20μF、損失角の正接は0.00
9およびESRは70.3mΩであった。
【0034】《実施例10》この実施例10において
は、化学重合を行なうにあたって、6mol/lのピロ
ールモノマー水溶液に対して、p−シアノ安息香酸を
4.5wt%添加した。その他の条件は上記比較例2と
同じとして、定格10V3.3μFの固体電解コンデン
サを20個製作した。これらについて、静電容量(μ
F)、損失角の正接(tanδ)および100kHz時
の等価直列抵抗(ESR;mΩ)を測定したところ、い
ずれも平均値で静電容量は3.02μF、損失角の正接
は0.009およびESRは66.2mΩであった。
【0035】《実施例11》この実施例11では、化学
重合を行なうにあたって、6mol/lのピロールモノ
マー水溶液に対して、o−シアノフェノールを4.5w
t%添加した。その他の条件は上記比較例2と同じとし
て、定格10V3.3μFの固体電解コンデンサを20
個製作した。これらについて、静電容量(μF)、損失
角の正接(tanδ)および100kHz時の等価直列
抵抗(ESR;mΩ)を測定したところ、いずれも平均
値で静電容量は2.99μF、損失角の正接は0.01
0およびESRは68.2mΩであった。
【0036】《実施例12》この実施例12では、化学
重合を行なうにあたって、6mol/lのピロールモノ
マー水溶液に対して、m−シアノフェノールを4.5w
t%添加した。その他の条件は上記比較例2と同じとし
て、定格10V3.3μFの固体電解コンデンサを20
個製作した。これらについて、静電容量(μF)、損失
角の正接(tanδ)および100kHz時の等価直列
抵抗(ESR;mΩ)を測定したところ、いずれも平均
値で静電容量は2.97μF、損失角の正接は0.01
0およびESRは78.6mΩであった。
【0037】《実施例13》この実施例13では、化学
重合を行なうにあたって、6mol/lのピロールモノ
マー水溶液に対して、p−シアノフェノールを4.5w
t%添加した。その他の条件は上記比較例2と同じとし
て、定格10V3.3μFの固体電解コンデンサを20
個製作した。これらについて、静電容量(μF)、損失
角の正接(tanδ)および100kHz時の等価直列
抵抗(ESR;mΩ)を測定したところ、いずれも平均
値で静電容量は2.86μF、損失角の正接は0.00
9およびESRは80.2mΩであった。
【0038】《実施例14》この実施例14において
は、化学重合を行なうにあたって、0.3mol/lの
過硫酸アンモニウムおよび0.1mol/lのトルエン
スルホン酸アンモニウム塩を含む酸化剤水溶液中にo−
シアノ安息香酸を0.06mol/l添加した。その他
の条件は上記比較例2と同じとして、定格10V3.3
μFの固体電解コンデンサを20個製作した。これらに
ついて、静電容量(μF)、損失角の正接(tanδ)
および100kHz時の等価直列抵抗(ESR;mΩ)
を測定したところ、いずれも平均値で静電容量は2.8
8μF、損失角の正接は0.013およびESRは7
2.3mΩであった。
【0039】参考までに、上記比較例2と実施例8〜1
4の比較結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】また、上記比較例1と実施例1〜7に関
し、60℃、相対湿度95%雰囲気下での500時間に
およぶ化学酸化重合膜の耐湿特性の変化を図1に示すと
ともに、上記比較例2と実施例8〜14によるアルミニ
ウム固体電解コンデンサについて、60℃、相対湿度9
5%雰囲気下での1200時間におよぶ定格電圧印加の
信頼性試験による静電容量およびESRの変化を図2に
示す。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
化学重合に用いられるモノマー水溶液中もしくは酸化剤
水溶液中に少なくとも一箇所にシアノ基を有する2置換
ベンゼン化合物を添加することにより、化学酸化重合膜
の電導度を大きくすることができる。
【0043】したがって、導電性高分子物質を利用した
固体電解コンデンサの等価直列抵抗の低下およびインピ
ーダンス特性の改善が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化学酸化重合膜の耐湿特性の変化を示したグラ
フ。
【図2】信頼性試験による静電容量および等価直列抵抗
の変化状態を示したグラフ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−87317(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/02 - 9/02 331

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属箔に誘電体酸化被膜を形成し
    た後、化学重合により化学酸化重合膜を形成し、次いで
    電解重合液中に浸漬して電解重合により同化学酸化重合
    膜上に導電性高分子物質よりなる電解重合膜を形成する
    固体電解コンデンサの製造方法において、上記化学重合
    に用いられるモノマー水溶液中もしくは酸化剤水溶液中
    に少なくとも一箇所にシアノ基を有する2置換ベンゼン
    化合物を添加することを特徴とする固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記モノマー水溶液に対する上記2置換
    ベンゼン化合物の添加量は、2.5〜25wt%である
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記酸化剤水溶液に対する上記2置換ベ
    ンゼン化合物の添加量は、0.05〜0.25mol/
    lであることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コ
    ンデンサの製造方法。
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