JP3233365B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性高分子膜を固体
電解質とする固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】弁作用金属表面に誘電体酸化皮膜を形成
し、該誘電体酸化皮膜上に導電性高分子膜を形成して固
体電解質とする構造の固体電解コンデンサが提案されて
いる。導電性高分子膜を形成する方法としては、電解重
合による方法と、酸化剤を用いる化学酸化重合による方
法とがあるが、絶縁性の誘電体酸化皮膜上に直接電解重
合膜を形成するのは困難であり、一方、化学酸化重合に
よる導電性高分子膜は、一般に耐熱性が劣り充填密度が
小さいなどの性質のためコンデンサの固体電解質に応用
しても優れた特性のコンデンサを与えない。
【0003】電解重合による導電性高分子膜を固体電解
質として応用するため、誘電体酸化皮膜上にプレコート
層として化学酸化重合による導電性高分子膜を形成し、
更に該導電性高分子膜上に電解重合による導電性高分子
膜を形成して固体電解質とする構造の固体電解コンデン
サが提案されている(特開昭63−173313)。ま
た、誘電体酸化皮膜上にプレコート層として二酸化マン
ガンなどの導電性を有する金属化合物の薄膜を形成し、
更に該薄膜上に電解重合による導電性高分子膜を形成し
て固体電解質とする構造の固体電解コンデンサが提案さ
れている(特開昭63−158829)。これらのコン
デンサは従来のコンデンサにくらべ、周波数特性、電気
的特性及び耐熱性に優れたコンデンサである。
【0004】これらの固体電解コンデンサは、導電性高
分子として一般にポリピロールを用いており、ポリピロ
ールは安定性及び電導度の面において優れている。しか
し、誘電体酸化皮膜上にプレコート層を形成するにあた
り、化学酸化重合による方法を用いたコンデンサは特性
的には優れているものの、化学酸化重合時に誘電体酸化
皮膜上に付着しない導電性高分子が副生し、これは廃棄
されるために経済的に無駄であり改善が望まれていた。
一方、二酸化マンガンなどの導電性を有する金属化合物
の薄膜を形成する方法は高温での加熱が必要であるなど
工程が煩雑であり、また誘電体酸化皮膜を損傷しやすく
改善が望まれていた。
【0005】導電性高分子の一つとしてポリアニリンが
ある。ポリアニリンは原料として安価なアニリンを使用
するので、経済面では大変有利である。しかし、一般に
導電性のポリアニリンを合成するには高濃度の硫酸など
を共存させて反応させる必要があり、一方、コンデンサ
に汎用されるアルミニウムは酸に極めて弱い。このため
ポリアニリンをアルミ電解コンデンサに応用するとアル
ミニウムが溶解してしまうためコンデンサを形成できず
コンデンサの固体電解質にはほとんど利用されなかっ
た。さらに、ポリアニリンは一般に電導度が低く、且つ
充填密度も小さい物性のためコンデンサの固体電解質に
応用しても優れたコンデンサ特性を与えなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、弁作用金属表面に誘電体酸化皮膜を形成し、該
誘電体酸化皮膜上に導電性高分子膜を形成して固体電解
質とする構造の固体電解コンデンサにおいて、工程的に
簡便で製造コスト的に安価である固体電解コンデンサを
提供することである。また、従来使用されなかったポリ
アニリンを固体電解質に応用した固体電解コンデンサを
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、上記問題を解決しうる固体電解コンデンサを完
成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、表面に誘電体酸化皮
膜を形成させた弁作用金属上に、固体電解質として、導
電性のポリアニリン層、及びポリピロール、ポリチオフ
ェンまたはポリフランの導電性高分子層を形成させてな
固体電解コンデンサにおいて、導電性のポリアニリン
層が、前記弁作用金属上に形成させた脱ド−プされたポ
リアニリン層に、ド−ピング溶液を接触させてなるポリ
アニリンであることを特徴とする固体電解コンデンサで
ある。以下、本固体電解コンデンサについて詳述する。
【0009】本固体電解コンデンサにおいて、導電性の
ポリアニリン層の形態としては、表面に誘電体酸化皮膜
を形成した弁作用金属上に脱ドープされたポリアニリン
層を形成した後、ドーピング溶液と接触させ導電化して
形成したもの、あるいは、表面に誘電体酸化皮膜を形成
した弁作用金属上に、脱ドープされたポリアニリンと、
pKa値が2〜4である有機カルボン酸と、N−メチル
−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)を含む溶液
を含浸乾燥することにより形成したものが好ましい。
【0010】弁作用金属としてはアルミニウム、タンタ
ルまたはチタンを用い、平板の単板または積層板、巻
回、焼結体などの形状で用いる。次に、本発明を弁作用
金属としてアルミニウムを用い、導電性のポリアニリン
層が、表面に誘電体酸化皮膜を形成した弁作用金属上に
脱ドープされたポリアニリン層を形成した後、ドーピン
グ溶液と接触させ導電化して形成したポリアニリンであ
る場合について説明する。
【0011】アルミニウム箔の表面をエッチングした
後、リードタブを介して陽極リードを接続し、アジピン
酸アンモニウムなどの水溶液中で電解酸化を行い表面に
誘電体酸化皮膜を形成せしめ素子を得る。該素子を脱ド
ープされたポリアニリン溶液に浸漬後、または、塗布後
乾燥するなどの方法により、誘電体酸化皮膜を形成した
弁作用金属上に脱ドープされたポリアニリン層を形成す
る。次に、脱ドープされたポリアニリン層を形成した素
子を、ドーピング溶液と接触して導電化する。
【0012】本発明に用いる脱ドープされたポリアニリ
ン溶液とは、電解重合または化学酸化重合により製造し
たポリアニリンを脱ドープし、有機溶媒に溶解したもの
である。アニリンを化学酸化重合するには、アニリン塩
をプロトン酸の存在下、溶液中で酸化剤により酸化重合
させれば良い。用いるアニリン塩としては、通常アニリ
ンの塩酸、硫酸、過塩素酸、ホウフッ化水素酸等の塩が
挙げられる。また、酸化剤としては、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、過酸
化ナトリウムなどの過酸化物、過マンガン酸カリウム、
重クロム酸カリウム、塩化第二鉄などの高原子価金属化
合物などアニリンを酸化し得る酸化剤ならいずれも使用
できる。また、プロトン酸としては塩酸、硫酸、過塩素
酸、ホウフッ化水素酸、ヘキサフルオロリン酸などを使
用する。該化学酸化重合によるポリアニリンは、アンモ
ニア水と接触させると脱ドープされ、脱ドープポリアニ
リンとなり、NMPまたはNMPと他の有機溶媒の混合
溶媒に溶解することにより、脱ドープされたポリアニリ
ン溶液となる。
【0013】ドーピング溶液は、プロトン酸を有機溶媒
に溶解した溶液である。本発明に用いる有機溶媒として
は特に限定されないが、ケトン類、エステル類、アルコ
ール類、芳香族炭化水素類、ニトリル類、セルソルブ
類、含チッ素化合物などが挙げられる。プロトン酸とし
ては、塩酸、硫酸、過塩素酸、ホウフッ化水素酸、ヘキ
サフルオロホウ酸などの無機酸類、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
スチレンスルホン酸及びそのポリマーなどの有機スルホ
ン酸、フタル酸、シュウ酸、マレイン酸、ピルビン酸、
マロン酸、サリチル酸、クエン酸、フマル酸、アクリル
酸及びそのポリマー、ビスサルチレートホウ素酸などの
ホウ素錯体の酸などが挙げられ、好ましくは有機スルホ
ン酸類である。また、その濃度は1mol/l以下で十
分であり、接触時間は数分〜数十分であるから誘電体酸
化皮膜を損傷しない。ドーピング溶液と接触するには、
塗布、噴霧、浸漬などの方法を用いる。また、接触後の
乾燥温度は室温〜200℃の範囲で行う。以上の操作を
必要に応じ数回行う。
【0014】次に、さきに説明した方法で誘電体酸化皮
膜を形成した素子を、脱ドープされたポリアニリンと、
pKa値が2〜4である有機カルボン酸と、NMPを含
む溶液を含浸乾燥することにより形成された導電性ポリ
アニリン層の形態について説明する。脱ドープされたポ
リアニリンは先に説明した方法により得られる。一般
に、脱ドープされたポリアニリンとドーピング剤である
有機カルボン酸を混合しておくと、溶液中においてドー
ピング反応が進行し溶媒不溶性のポリアニリンが生成す
ると考えられ、サブミクロン径のエッチングピットをも
つ誘電体酸化皮膜への含浸は困難と思われた。しかし、
pKa値が2〜4である有機カルボン酸及びNMPを含
む溶媒を用いた場合には、均一な溶液となり、含浸が容
易であった。尚、pKa値とは水溶液中における酸解離
定数の逆数の対数値であり、多塩基酸では一段目の解離
定数から求める。pKa値が2未満になると、溶液中に
おいて脱ドープポリアニリンはドーピングされ不溶性に
なりエッチングピット内に十分に含浸できない。また、
5以上になると導電性のポリアニリン層を形成できな
い。
【0015】有機カルボン酸としては、ピルビン酸、フ
マル酸、フタル酸、テレフタル酸、マロン酸、ギ酸、ク
エン酸、グリオキシル酸、コハク酸、サリチル酸、フル
オロ酢酸、ケイヒ酸、安息香酸、シアノ安息香酸などが
挙げられるが、これらに限定されない。含浸後素子を溶
液より引出し、室温〜200℃の範囲で乾燥を行う。以
上の操作を必要により数回繰り返す。
【0016】以上の方法により、表面に誘電体酸化皮膜
を形成した弁作用金属上に、導電性のポリアニリン層を
形成した後、電解重合による導電性高分子層を形成す
る。電解重合は、支持電解質0.01mol/l〜2m
ol/l及び導電性高分子モノマー0.01mol/l
〜5mol/lを含む電解液中で、導電性のポリアニリ
ン層を陽極として電解重合を行うと導電性のポリアニリ
ン上に均一な電解重合による導電性高分子膜が形成され
る。導電性高分子としてはポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリフランを用い、導電性高分子の安定性の面から
特に好ましくはポリピロールを用いる。
【0017】本発明の電解重合に用いられる支持電解質
は、陰イオンがヘキサフロロリン、ヘキサフロロヒ素、
テトラフロロホウ素、過塩素酸アニオンなどのハロゲン
化物アニオン、ヨウ素、臭素、塩素などのハロゲンアニ
オン、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、アルキ
ルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキ
ルナフタレンスルホン酸及びこれらのジまたはトリスル
ホン基置換体などのスルホン酸アニオン、ビスサルチレ
ートホウ素などのホウ素化合物であり、また、陽イオン
がリチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属
カチオン、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム
などの4級アンモニウムカチオンである。化合物として
はLiPF6、LiAsF6、LiBF4、KI、NaP
6、NaClO4、トルエンスルホン酸ナトリウム、ト
ルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、1,7−
ナフタレンジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレ
ンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、ビスサルチレ
ートホウ素テトラメチルアンモニウムなどが挙げられ
る。
【0018】しかる後、該素子表面にカーボンペースト
及び導電性ペーストにより導電性塗膜を形成し、その一
部より陰極リードを取り出し、樹脂モールドまたは外装
ケースに密封するなどの方法により本発明のコンデンサ
を得ることができる。
【0019】本発明の固体電解コンデンサは、誘電体酸
化皮膜を形成した弁作用金属表面に、含浸などの簡便の
方法により導電性のポリアニリン層を形成できるので工
程を簡略化でき、また、アニリンモノマ−が無駄に費や
されない。特に、誘電体酸化皮膜を形成した素子を、脱
ド−プされたポリアニリンと、pKa値が2ないし4で
ある有機カルボン酸と、NMPを含む溶液を含浸乾燥す
ることにより形成される導電性のポリアニリン層を用い
たコンデンサは、工程が極めて簡便で製造コストが低減
される。また、これらの固体電解コンデンサは誘電体酸
化皮膜を損傷することなく、導電性のポリアニリン層を
固体電解質の一部に使用できる。
【0020】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明する。実施例中、静電容量(C)及び誘電損失
(tanδ)は120Hzでの測定値を、等価直列抵抗
は(ESR)100kHzでの測定値を表す。 実施例1 アニリン4.7g及び濃硫酸9.8gを含む水溶液に過
硫酸アンモニウム11.4gを含む水溶液を滴下し、生
成した沈澱を濾過してポリアニリンを得た。この粉末4
gをアンモニア水50mlに混合攪はん後分離すること
により、脱ド−プされたポリアニリンを得た。この脱ド
ープされたポリアニリンとクエン酸(pKa2.87)
をNMP溶媒に溶解し、ポリアニリン0.5wt%、ク
エン酸0.2mol/lからなるNMP溶液を得た。厚
み70μm、幅2mmの粗面化したアルミニウムエッチ
箔を得た。該箔を10mmに切断後加締め付けによりリ
ードを取りつけ、アジピン酸アンモニウム水溶液中20
Vで化成処理を行って誘電体酸化皮膜を形成した。この
素子を、先に合成したポリアニリン0.5wt%、クエ
ン酸0.2mol/lからなるNMP溶液に5分浸漬後
乾燥し、この操作を3回繰り返して導電性のポリアニリ
ン層を形成した。更にこの素子をピロールモノマー0.
5mol/l及び支持電解質として2−ナフタレンスル
ホン酸ナトリウム0.2mol/l含む水溶液中に浸漬
し、導電性のポリアニリン層を陽極とし、外部電極との
間に定電流電解重合(0.5mA/cm2,60分) を
行い、電解重合によるポリピロール膜を形成した。この
素子をコロイダルカーボンに浸漬し、更に銀ペーストを
塗布して導電性塗膜を形成し、その一部から対極を取り
出した後エポキシ樹脂でモールドして定格電圧10V、
定格静電容量が4.7μFのコンデンサを完成した。得
られたコンデンサの初期特性を表1に示す。
【表1】
【0021】実施例2 実施例1と同様の操作により脱ドープされたポリアニリ
ンを生成した。この脱ドープされたポリアニリンをNM
P50%、ブタノール50%からなる溶媒に溶解し0.
3wt%の溶液を得た。厚み70μm、幅2mmの粗面
化したアルミニウムエッチ箔を得た。該箔を10mmに
切断後加締め付けによりリードを取りつけ、アジピン酸
アンモニウム水溶液中20Vで化成処理を行って誘電体
酸化皮膜を形成した。この素子を先に調製した脱ドープ
されたポリアニリン溶液に10分間浸漬し乾燥後、ビス
サリチレートホウ素酸0.2mol/lのエタノール溶
液に5分間浸漬後乾燥しドーピング反応を行った。この
操作を2回繰り返し導電性のポリアニリン層を形成し
た。更にこの素子をピロールモノマー0.3mol/l
及び支持電解質としてポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム0.2mol/l含む水溶液中に浸漬し、導電性のポ
リアニリン層を陽極とし、外部電極との間に定電流電解
重合(0.5mA/cm2,60分)を行い、電解重合
によるポリピロール膜を形成した。この素子をコロイダ
ルカーボンに浸漬し、更に銀ペーストを塗布して導電性
塗膜を形成し、その一部から対極を取り出した後エポキ
シ樹脂でモールドして定格電圧10V、定格静電容量が
4.7μFのコンデンサを完成した。得られたコンデン
サの初期特性を表1に示す。
【0022】実施例3 脱ドープされたポリアニリンとコハク酸(pKa4.0
0)をNMP60%及びエタノール40%からなる溶媒
に溶解し、ポリアニリン0.4wt%、コハク酸0.5
mol/lからなる溶液を得た。陽極リードを取り付け
たタンタル焼結体素子を150Vで陽極酸化し誘電体酸
化皮膜を形成した。該素子を、先に調製したポリアニリ
ン溶液に10分間浸漬後乾燥し、この操作を2回繰り返
して誘電体酸化皮膜上に導電性のポリアニリン層を形成
した。更にこの素子をピロールモノマー0.2mol/
l及び支持電解質としてパラトルエンスルホン酸テトラ
エチルアンモニウム0.2mol/l含むアセトニトリ
ル中に浸漬し、導電性のポリアニリン層を陽極とし、外
部電極との間に定電流電解重合(1.0mA/cm2
30分)を行い、電解重合によるポリピロール膜を形成
した。この素子をコロイダルカーボンに浸漬し、更に銀
ペーストを塗布して導電性塗膜を形成し、その一部から
対極を取り出した後エポキシ樹脂でモールドして定格電
圧35V、定格静電容量が1.5μFのコンデンサを完
成した。得られたコンデンサの初期特性を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1において、脱ド−プされたポリアニリン溶液の
含浸乾燥工程を7回繰り返し電解重合は行わない以外は
実施例1に準じて、導電性のポニアニリン層のみを形成
したコンデンサを形成した。得られたコンデンサの初期
特性を表1に示す。導電性のポリアニリン層のみではt
anδ、ESRが大きい。
【0024】
【発明の効果】本発明の固体電解コンデンサは、誘電体
酸化皮膜を形成した弁作用金属表面に、含浸などの簡便
の方法により導電性のポリアニリン層を形成できるので
工程を簡略化でき、また、アニリンモノマ−が無駄に費
やされない。特に、誘電体酸化皮膜を形成した素子を、
脱ド−プされたポリアニリンと、pKa値が2ないし4
である有機カルボン酸と、N−メチル−2−ピロリドン
を含む溶液を含浸乾燥することにより形成された導電性
ポリアニリン層を用いたコンデンサは、工程が極めて
簡便で製造コストが低減される。また、これらの固体電
解コンデンサは誘電体酸化皮膜を損傷することなく、
電性のポリアニリン層を固体電解質の一部に使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−74712(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/028

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に誘電体酸化皮膜を形成させた弁作
    用金属上に、固体電解質として、導電性のポリアニリン
    、及びポリピロール、ポリチオフェンまたはポリフラ
    の導電性高分子層を形成させてなる固体電解コンデン
    において、導電性のポリアニリン層が、前記弁作用金
    属上に形成させた脱ド−プされたポリアニリン層に、ド
    −ピング溶液を接触させてなるポリアニリンであること
    を特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 導電性のポリアニリン層が、表面に誘電
    体酸化皮膜を形成した弁作用金属上に、脱ド−プされた
    ポリアニリンと、pKa値が2ないし4である有機カル
    ボン酸と、N−メチル−2−ピロリドンを含む溶液を含
    浸乾燥させてなるポリアニリンであることを特徴とする
    請求項記載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 導電性高分子がポリピロ−ルである請求
    項1または2記載の固体電解コンデンサ。
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