JP3211218B2 - 高分子乳化剤 - Google Patents

高分子乳化剤

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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性および塗装性に
優れる水性エマルション型粘着剤、接着剤、塗料および
コーティング剤等の製造に好適な高分子乳化剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】水性樹脂エマルジョンは、その無公害
性、作業性の良さ、省資源といった利点を生かして、塗
料、接着剤、紙加工剤、繊維加工剤、モルタル改質剤等
の広範な用途に用いられている。従来の水性樹脂エマル
ジョンは、通常アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、ポ
リオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸ソーダお
よびポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の低
分子量の乳化剤の存在下に、単量体を乳化重合して得ら
れているが、使用される乳化剤が原因で、該エマルジョ
ンから水を飛散させて形成させた皮膜の耐水性が劣ると
いう問題があった。上記問題点の解決のために、乳化剤
を使用せずに重合を行うソープフリー乳化重合法が提案
されているが、ソープフリー乳化重合法では重合操作が
煩雑になり、他の解決策が望まれているのが現状であ
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、(a)疎水性単量体単位を主
成分とする重合体分子の片末端にラジカル重合性基を有
するマクロモノマー、(b)カルボキシル基、スルホ基
もしくはリン酸基を有するラジカル重合性単量体、また
はそれらの塩の少なくとも1種および(c)その他のラ
ジカル重合性単量体を共重合して得られる水溶性グラフ
ト共重合体からなる高分子乳化剤である。
【0004】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。本発明において使用するマクロモノマーの好ましい
分子量は、数平均分子量で1000〜30000であ
り、より好ましくは2000〜10000である。マク
ロモノマーの数平均分子量が1000未満であると、得
られるグラフト共重合体にマクロモノマーに由来する耐
水性等の性質が発現し難く、また乳化力も劣る。一方3
0000を超えると、マクロモノマーの重合性が劣り、
未重合のマクロモノマーがグラフト共重合体中に残り易
く、かかるマクロモノマーから得られる乳化剤を使用し
た水性樹脂エマルションの物性を大幅に低下させる。な
お、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーによって測定されるポリスチレ
ン換算分子量である。
【0005】マクロモノマーにおけるラジカル重合性基
としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリ
ル基、ビニルベンジル基、アリル基、アクリルアミド
基、ビニルエーテル基、ジシクロペンタジエニル基など
が挙げられるが、ラジカル重合性からアクリロイル基、
メタクリロイル基、スチリル基、ビニルベンジル基、ア
クリルアミド基がより好ましい。
【0006】マクロモノマーは、例えば以下に説明する
方法により合成できる。まず、チオグリコール酸、メル
カプトプロピオン酸、チオサリチル酸、アミノエタンチ
オール、O−メルカプトフェノール等のカルボキシル
基、アミノ基、フェノール性水酸基を有する連鎖移動剤
の存在下に、次に挙げる疎水性のラジカル重合性単量体
を有機溶剤中でラジカル重合させ、分子の片末端にカル
ボキシル基、アミノ基、フェノール性水酸基等の反応性
基を有する重合体を得る。つぎに、上記反応性基と反応
する基およびラジカル重合性基を併せ有する化合物、例
えばグリシジルメタクリレート、ビニルベンジルクロラ
イド等のラジカル重合性不飽和単量体を上記重合体と反
応させて、分子の片末端にラジカル重合性を持つマクロ
モノマーを得ることができる。
【0007】マクロモノマーの合成における上記重合に
供される疎水性単量体としては、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エス
テル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
等のスチレン系単量体;アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル等が挙げら
れる。さらに、マクロモノマーの疎水性を損なわない範
囲内で、上記疎水性単量体と共に、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、(メタ)アクリルアミド、ポリエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレートなどの親水性単量
体も併用できる。上記単量体によって、マクロモノマー
における前記ラジカル重合性基を支持する重合体部分が
形成される。
【0008】グラフト共重合体におけるマクロモノマー
単位の好ましい量は、グラフト共重合体の構成成分の合
計量を基準にして、1〜60重量%であり、2〜50重
量%がより好ましい。マクロモノマー単位の割合が、0.
5重量%未満であると、疎水性のマクロモノマーに由来
する耐水性が発現し難く、また乳化力も劣る。一方60
重量%を超えると、グラフト共重合体におけるマクロモ
ノマー単位以外の親水性成分の割合が過少となり、乳化
剤としての機能が損なわれる。
【0009】次に、上記マクロモノマーと共重合させる
カルボキシル基、スルホ基もしくはリン酸基を有するラ
ジカル重合性単量体およびそれらの塩について説明す
る。カルボキシル基を有するラジカル重合性単量体とし
ては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
イタコン酸、シトラコン酸および無水マレイン酸等が挙
げられる。またこれらは、アルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩などの塩類としても使用できる。好まし
くは、(メタ)アクリル酸や無水マレイン酸およびその
塩類である。カルボキシル基を有するラジカル重合性単
量体またはその塩の好ましい使用量は、親水性基として
カルボキシル基のみを使用する場合には、通常グラフト
共重合体の酸価が30〜260mgKOH/g樹脂となる
量が適当であり、重合に供する全ラジカル重合性成分の
合計量を基準とする量では、3〜40重量%程度であ
り、カルボキシル基を有するラジカル重合性単量体の塩
を使用する場合にもほぼ同量で良い。グラフト共重合体
の酸価が30mgKOH/g樹脂未満の場合は、塩基で中
和されていても水溶化できず、一方260mgKOH/g
樹脂を超えると、耐水性に劣る。
【0010】スルホ基を有するラジカル重合性単量体と
しては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、3−メタクリレート−1
−プロピルスルホン酸、3−プロペニロキシ−1−プロ
ピルスルホン酸、ビニルスルホン酸および(メタ)アリ
ルスルホン酸等が挙げられる。また、それらのアルカリ
金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等も好適に使用され
る。スルホ基を有するラジカル重合性単量体またはその
塩の好ましい量は、それら酸性官能基を有する単量体の
みを使用する場合には、全重合性成分の合計量を基準と
する重量%で3〜50重量%である。3重量%未満で
は、スルホ基が全量中和されていても、グラフト共重合
体が水溶性とはならず、50重量%を超えると耐水性が
劣る。
【0011】リン酸基を有するラジカル重合性単量体と
しては、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレー
ト、アシッドホスホオキシエチルアクリレート、アシッ
ドホスホオキシポリエチレングリコールモノメタクリレ
ートおよびそれらのアミン塩などが使用される。上記単
量体においては、リン酸基とエステル結合部分が会合し
ているため、重合時にゲル化しやすいので、それ単独で
使用するより、前記カルボキシル基やスルホ基およびそ
れらの塩を有する単量体と併用することが好ましい。そ
の場合、この単量体の好適な使用量は、全重合性成分合
計量に対して、30重量%以下である。30重量%を超
えた場合、グラフト共重合体はゲル化を起こし、水に不
溶となる。上記のカルボキシル基、スルホ基またはリン
酸基を有するラジカル重合性単量体、およびそれらの塩
は一種または二種以上組合せて使用できる。
【0012】本発明におけるグラフト共重合体の製造に
用いられる、上記単量体以外のその他のラジカル重合性
単量体としては、マクロモノマーを得るための単量体と
して前記した単量体が使用できる。グラフト共重合体を
得るために用いる、その他のラジカル重合性単量体の好
適な使用量は、重合性成分の合計量を基準にして、10
〜50重量%である。
【0013】グラフト共重合体を得るための重合方法と
しては、ラジカル重合開始剤を用いる方法が重合操作の
容易さ、生成するグラフト共重合体の分子量調節の容易
さの点で好ましく、また有機溶媒を用いる溶液重合法に
よるのがより好ましい。溶液重合法における溶剤として
は、重合反応中、系が均一であることが好ましく、イソ
プロパノール、ブタノールなどのアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン溶剤、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルなどのセロソルブ系
溶剤、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドなどが好適に使用される。トルエ
ン、キシレンなどの芳香族系溶剤、酢酸メチル、酢酸ブ
チルなどの酢酸エステル系溶剤、シクロヘキサン、水な
どその他の溶剤も必要に応じて使用することができる
が、得られたグラフト共重合体は、水系媒体中で高分子
乳化剤として使用される点で、水と自由な割合で溶解す
るアルコール系溶剤、セロソルブ系溶剤、アセトン、テ
トロヒドロフラン等がより好ましい。
【0014】ラジカル重合開始剤としては、一般にラジ
カル重合に用いられるラジカル発生化合物であれば良
く、例えば過硫酸アンモニウムおよび過酸化水素等の無
機系ラジカル重合開始剤;クメンヒドロパ−オキサイ
ド、tert−ブチルクミルパ−オキサイド、過酸化ベンゾ
イルおよび2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等の
有機系ラジカル重合開始剤が挙げられる。
【0015】なお、グラフト共重合体の分子量の調整の
為に、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−
プロパンチオール、1−ブタンチオール、2−メチル−
2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、エ
チルメルカプトアセテート、チオフェノール、2−ナフ
タレンチオール、ドテシルメルカプタンまたはチオグリ
セロール等の連鎖移動剤を重合系に適量添加しても良
い。好ましい重合温度は、50〜150℃程度であり、
さらに好ましくは60〜100℃である。また、重合時
間は3〜100時間が適当であり、好ましくは5〜10
時間である。
【0016】カルボキシル基、スルホ基またはリン酸基
を有する単量体を使用して得られたグラフト共重合体の
場合、それをそのまま高分子乳化剤として用いることも
可能であるが、該共重合体の親水性が不足の場合には、
該溶剤溶液に塩基を添加して、それらの一部ないし全部
を中和した後、高分子乳化剤として用いるのが好まし
い。中和に用いる塩基としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の無機のアルカリ金属塩基、アンモニ
ア、またはトリエチルアミン、トリメチルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノール
アミン等の1級、2級あるいは3級アミン化合物または
ピリジン、ピペリジン等の複素置換アミン化合物が挙げ
られる。
【0017】上記グラフト共重合体からなる本発明の高
分子乳化剤は、水性樹脂エマルジョンの製造の際に、一
般的な乳化剤と同様に重合媒体の水に添加されて使用さ
れる。その好ましい使用量は、水性樹脂エマルジョンの
製造において重合に供されるモノマーの合計量を基準に
して、0.1重量%以上であり、好ましくは0.5〜20重
量%である。水性樹脂エマルジョンの製造に使用される
モノマーは、該エマルジョンの用途に応じて適宜選択す
れば良く、例えば塗料または接着剤等に用いるエマルジ
ョンを得る場合には、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アク
リル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリルおよび(メ
タ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アル
キル、スチレン、酢酸ビニルおよび(メタ)アクリロニ
トリル等が好ましい。
【0018】本発明の乳化剤を適用して得られる水性樹
脂エマルジョンの用途としては、塗料、接着剤、感圧接
着剤、被覆剤および含浸補強剤等が挙げられ、その適用
基材としては、金属、木材、紙、布あるいはコンクリー
ト等がある。以下、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。なお、各例における「部」は「重量部」を
意味する。
【0019】
【実施例】
<実施例1>メタクリル酸メチル60部、メタクリル酸
20部及びイソプロパノール100部の混合溶液に片末
端メタクリロイル基型ポリメチルメタクリレートマクロ
モノマー(東亜合成化学工業(株)製AA−2、数平均
分子量2000)20部、n−ドデシルメルカブタン1.
0部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以
下AIBNという)1.0部を溶解し、撹拌機、コンデン
サー、温度計、窒素導入管を備えたフラスコに仕込み、
窒素雰囲気下に80℃で4時間加熱した。その後、更に
AIBN0.5部を投入し、同温度で4時間加熱して、不
揮発分49.1%、酸価133mgKOH/g樹脂のグラフ
ト共重合体溶液を得た。得られた反応液に、水酸化ナト
リウムの4.6%水溶液200gを徐徐に撹拌しながら加
えた。得られた液はPH8.0の透明な溶液であった。
【0020】得られたグラフト共重合体の水溶液20部
を水50部に溶解し、その中にアクリル酸ブチル50
部、メタクリル酸ブチル40部、メタクリル酸2部およ
び過硫酸アンモニウム0.5部を加え、ホモミキサーによ
り乳化させ、水性乳化分散体(以下、プレエマルション
という)を調整した。プレエマルションは、一日経過し
ても分離せず安定であり、その平均液滴径をレーザー回
折式粒度分布測定装置(掘場製作所製、LA−500)
で測定した結果、平均液滴径は0.81μmであり、その
分布は狭いものであった。つぎに撹半機、コンデンサ
ー、温度計、窒素導入管を備えたフラスコに、水100
部を仕込み70℃に昇温した後、上記プレエマルション
を4時間かけて滴下する。滴下後同温度でさらに2時間
反応を継続させ重合を終了した。重合中フラスコの壁に
凝集物がわずかに付着したほかは、分離やブロッキング
もなく安定であった。
【0021】得られた水性樹脂分散体における樹脂の平
均粒径は0.3μmであり、該分散体に含まる擬集物の量
は、200メッシュのネットでろ過して測定した結果
で、0.1部以下であり、また水性樹脂分散体を室温で1
ケ月放置しても沈澱物は殆どみられなかった。上記水性
樹脂分散体を粘度調整後、ガラス板に塗装して作成した
塗膜は、ハジキやピンホールもなく、また水中に一ケ月
間浸漬したが、白化、溶解等の変化は全くみられず、該
樹脂分散体から得られる塗膜は極めて耐水性に優れてい
ることが分かった。またガラス板に塗布した塗膜の上に
市販の水性アクリル系塗料を重ね塗りしたところ、ハジ
キや塗りむらもなく、密着性も良好な塗装が可能であっ
た。
【0022】<実施例2>スチレンスルホン酸ソーダ2
0部、アクリル酸メチル20部、メタクリル酸ブチル3
0部、スチレン10部及びプロピレングリコールモノメ
チルエーテル50部、メチルエチルケトン50部の混合
溶液に片末端メタクリロイル基型ポリスチレンマクロモ
ノマー(東亜合成化学工業(株)製AS−6、数平均分
子量6000)20部、n−ドデシルメルカブタン1.0
部およびAIBN1.0部を溶解し、実施例1と同様に重
合させ、不揮発分47.9%のグラフト共重合体溶液を製
造した。この溶液から溶剤を減圧流去させて、単黄色固
体を得た。
【0023】得られたグラフト共重合体5部を水65部
に溶解させ、その中にアクリル酸2−エチルヘキシル7
5部、スチレン17部、メタクリル酸3部、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル5部および過硫酸アンモニウム
0.5部を加えプレエマルションを調整した。このプレエ
マルションを実施例1と同様に乳化重合した。得られた
水性樹脂分散体の平均粒径は0.4μmであり、凝集物は
0.1部以下であった。このエマルションをアクリル系増
粘剤で粘度調整したのち、ガラス板に塗布したものは、
ハジキやピンホールもなく、また耐水性も良好であっ
た。また、市販の水性アクリル塗料をこの塗膜上に塗装
したが、ハジキもなく平滑な塗膜が得られた。
【0024】<実施例3>メタクリル酸メチル50部、
メタクリル酸10部、アシッドホスホオキシエチルメタ
クリレート(ユニケミカル社製、ホスマーM)10部と
片末端メタクリロイル基型ホリアクリル酸ブチルマクロ
モノマー(東亜合成化学工業(株)製AB−6、数平均
分子量6000)30部を使用するほかは実施例1と同
様にして、グラフト共重合体溶液を得た。得られた溶液
にモノエタノールアミン5%水溶液100部を添加した
後、減圧下で溶剤を除去し、49.6%グラフト共重合体
水溶液を得た。上記重合体水溶液10部を水50部に加
え、単量体をメタクリル酸ブチル50部、メタクリル酸
メチル20部、スチレン10部、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル20部とする他は、実施例1と同様に乳化重
合を行ない、平均粒径0.33μmの安定な共重合体エマ
ルションを得た。このエマルションを塗布可能な粘度に
調整し、ガラス板に塗布した塗膜の耐水性は良好であ
り、塗布むらもないものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明の高分子乳化剤として使用される
水溶性グラフト共重合体は、優れた乳化性能を有し単量
体を乳化重合する場合の乳化剤として好適に使用するこ
とができ、さらに該共重合体を用いた乳化重合から得ら
れる水性樹脂エマルションで形成される皮膜は、耐水性
が極めて良好である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)疎水性単量体単位を主成分とする重
    合体分子の片末端にラジカル重合性基を有するマクロモ
    ノマー、(b)カルボキシル基、スルホ基もしくはリン
    酸基を有するラジカル重合性単量体、またはそれらの塩
    の少なくとも1種および(c)その他のラジカル重合性
    単量体を共重合して得られる水溶性グラフト共重合体か
    らなる高分子乳化剤。
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