JP3210704U - ランドセル用防災頭巾および防災型ランドセル - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のランドセルに簡単に装着でき、ランドセルの蓋板に取り付けた防災頭巾を頭部に被せることにより、災害時の危険落下物や飛来物からランドセル背負い者を保護することのできるランドセル用防災頭巾を提供する。【解決手段】蓋板6の略横幅に相当する幅長さを有する布地部12と、布地部の上縁に連接され、かつ蓋板の上部近傍部位へ延在する吊下げ布部13と、布地部の前面に形成され、かつ吊下げ布部に向って開口し、ランドセル背負い者の頭部を囲包する袋部16と、蓋板の横幅に対応する長さを有して布地部の裏面に形成され、かつ蓋板の下部〜中途部が挿入される帯布部18とを有し、吊下げ布部はランドセルの背部上縁の掛留め部に連結され、布地部裏面と帯布部との間にランドセルの蓋板が挿抜自在に挿入され、ランドセルの蓋板を開き、蓋板に装着した防災頭巾11をランドセル背負い者の頭部に被せる。【選択図】 図1

Description

本考案はランドセル用防災頭巾および防災型ランドセルに関し、特に、災害時にランドセルを背負った状態で小物落下物や危険物に対して使用者の頭部や背頸部、肩部を保護することができるランドセル用防災頭巾および防災型ランドセルに関する。
小学生等が登下校時に背負い鞄として使用するランドセルは、その背負い心地をよくするためにランドセル本体の背部〜下側部に取り付けられる背負いベルトに工夫を凝らしたり(特許文献1)、ランドセル本体の矩形箱状の物品収納部内に収納袋を別体で出し入れ自在に配置し、これによって本やノート、ペンケース等が箱状の収容部内でバラ付いたり傷んだりするのを防止するようにしたもの(特許文献2)、あるいは日暮れ時等に自転車や走行車両の運転者に警告を与えるように蛍光性の帯材を貼り付けたもの等、使い心地や安全性に配慮した種々のものが開発されている。
また、災害時にランドセル使用者の頭部や顔面を防護するような防災機能を付加したランドセルも既に開示されている(例えば特許文献3)。この構造のものにあっては、矩形箱状のランドセル本体の背板および底片を開き状態に分解できるようにし、災害時に使用者の頭部をランドセル本体の背部の開き部分に入れる、つまりランドセル自体を頭に被るようにすることで防災を果たす構造としている。
また、ランドセル本体の上部開口を覆って該開口から本体正面に重なる蓋板を本体の底板まで覆うように長く延ばし、さらに蓋板の延長部分の両側部に折りたたみ可能な側片を設け、災害避難時には蓋板の延長部をランドセル背負い児童の頭部上方へ被せるとともに、折りたたんだ蓋板両側部の側片を開いて顔面の左右側部を覆うように前記側片を頭上の蓋板から垂下させる構造としている。
実用新案登録第3126887号公報 特開2013−66668号公報 特開2007−90059号公報
通学に際して小学生等が各種の教材を入れるためのランドセルは、背負い状態に保持するので、両手が自由となり、その点では便利な構造であるが、反面多くの本やノート等重い物を入れて背負う形態となるため、登下校時に災害に遭遇した時、迅速に逃走避難するなど機敏な動きが阻害されがちである。特に、歩行中に上から危険物が落下してくるような場合、重いランドセルを背負っていると、落下物を機敏に避けることが難しくなる。特許文献1に示すように背負いベルトに工夫を施してランドセルを使用者の背中にぴったりと面接触させて動き易くしたものでも、上からの危険落下物を機敏に避けるのは難しい。
特許文献3に示す防災頭巾機能付きランドセルは、上下に開閉する蓋板が底板の下面まで長く延在させているため、通常使用時の蓋板の開閉操作がやっかいである。また、硬質板状の蓋板を全開してランドセル背負い者の頭の頂部へのせる形態をとるため、避難に伴なう使用者の激しい動きや強風等で蓋板が頭上で安定せず、特に強風にあおられた時には身体全体がバランスを崩すおそれがある。さらにこの構造のものでは、顔面の両側部から顎まで覆う側片のため、左右の視界が制限される、といった問題が指摘される。
本考案は、一般の市販ランドセルに簡単に取り付けることができ、災害時には布地部を引き延ばしてその袋部分を頭にかぶることで、その張力によってランドセルの蓋板が使用者の背側で上方へ全開状態に延ばされた形となり、使用者の肩から後頸部をこの蓋板で覆うことができ、かつ布地部の袋部を頭部に被せることにより、災害時の危険落下物から頭部や背部、肩部および後頸部を保護することのできるランドセル用防災頭巾を提供することを目的とする。
本考案はまた、ランドセルの蓋板に上述の防災頭巾が装着された防災型ランドセルであって、災害時に前記蓋板を開き、この蓋板で使用者の背部や後頸部を保護するとともに、前記防災頭巾を被ることによってランドセル背負い者の頭部を保護することができる防災型ランドセルを提供することを目的とする。
本考案はまた、ランドセルの蓋板に上述の防災頭巾が装着された防災型ランドセルであって、前記蓋板を全開状態に開いた状態でも、災害時に上から落ちてくる小物、小片等の落下物や粉塵等がランドセル本体の収納部に入り込まないようにした防災型ランドセルを提供することを目的とするものである。
本考案によれば、ランドセルの蓋板外面に取り付けられるランドセル用防災頭巾であって、前記蓋板の略横幅に相当する幅長さを有する布地部と、前記布地部の上縁に連接され、かつ前記蓋板の上部近傍部位へ延在する吊下げ布部と、前記布地部の前面に形成され、かつ前記吊下げ布部に向って開口し、ランドセル背負い者の頭部を囲包する大きさをもつ袋部と、前記蓋板の横幅に対応する長さを有して前記布地部の裏面に形成され、かつ前記蓋板の下部〜中途部が挿入される帯布部とを有し、前記吊下げ布部は前記ランドセルの背部上縁の掛留め部に長さ調整可能な紐部材を介して連結されるようになっており、前記布地部裏面と前記帯布部との間に前記ランドセルの前記蓋板が挿抜自在に挿入されるようになっており、前記布地部を装着したランドセルの前記蓋板を開いて前記布地部の前記袋部をランドセル背負い者の頭部に被せたとき、前記布地部の張力で前記蓋板が前記ランドセル背負い者の肩部〜後頭部を覆うように全開状態に保持されることを特徴とするランドセル用防災頭巾が提供される。
また本考案によれば、蓋板前面に防災頭巾を有する防災型ランドセルであって、前記防災頭巾は、前記蓋板の略横幅に相当する幅長さを有する布地部と、前記布地部の上縁に連接され、かつ前記蓋板の上部近傍部位へ延在する吊下げ布部と、前記布地部の前面に形成され、かつ前記吊下げ布部に向って開口し、ランドセル背負い者の頭部を囲包する大きさをもつ袋部と、前記蓋板の横幅に対応する長さを有して前記布地部の裏面に形成され、かつ前記蓋板の下部〜中途部が挿入される帯布部とを有し、前記吊下げ布部は前記ランドセルの背部上縁の掛留め部に長さ可能な紐部材を介して連結されるようになっており、前記布地部裏面と前記帯布部との間に前記ランドセルの前記蓋板が挿抜自在に挿入されるようになっており、前記布地部を装着したランドセルの前記蓋板を開いて前記布地部の前記袋部をランドセル背負い者の頭部に被せたとき、前記布地部の張力で前記蓋板が前記ランドセル背負い者の肩部〜後頭部を覆うように全開状態に保持されることを特徴とする防災型ランドセルが提供される。
本考案の防災型ランドセルのひとつの形態によれば、前記蓋板の裏面根元部ないしランドセル本体部の上部開口縁に取り付けられ、前記蓋板の開き状態で前記ランドセル本体部の上部開口を閉鎖する内蓋部材を有する。
本考案に係るランドセル用防災頭巾は、災害時にランドセル背負い者の背部や肩あるいは頸部をランドセル本体の蓋板で保護でき、またランドセルの背負い状態で該ランドセルの蓋板に取り付けた防災頭巾の袋部をランドセル背負い者の頭部に被ることにより、ランドセル背負い者の頭部および頸部を災害時の落下物や飛散物から保護できる。
また、本考案に係るランドセル用防災頭巾は、装着するランドセルに対して何ら特別な加工や改造、仕様変更をすることなく、通常のランドセルに簡単に装着して防災型ランドセルとして構成でき、この防災型ランドセルから防災頭巾を取り外して通常のランドセルに戻すのも容易である。
また、本考案に係る防災型ランドセルは、防災頭巾を装着したままの状態でも通常時に支障なくランドセルとして使用でき、突然の災害発生時にも迅速に対応できる。
本考案の実施例1に係るランドセル用防災頭巾を装着した防災型ランドセルの斜視図である。 本考案の実施例1に係るランドセル用防災頭巾の正面図である。 図2に示すランドセル用防災頭巾の裏面図である。 ランドセル用防災頭巾を装着したランドセルの蓋板を全開に開いた状態を示す斜視図である。 災害発生時に本考案の実施例に係る防災型ランドセルを背負ってその防災頭巾をランドセル背負い者の頭部に被せた状態の側面図である。
次に、本考案を、図面を参照しつつ、好適な実施例について説明する。
(実施例1)
図1は本考案の実施例1に係るランドセル用防災頭巾11を装着した防災型ランドセル10の外観斜視図であり、適用されるランドセル自体としては市販されている一般の学童用ランドセルと同様に背負い状態で使用でき、蓋板6を開けて収納物の本や学用品を出し入れする形態も通常のランドセルと変わりない。この防災頭巾11は一般のランドセルに簡単に装着でき、図示のような防災型ランドセル10として構成できるが、このように防災頭巾11を装着した防災型ランドセル10から防災頭巾11を簡単に取り外すこともできる。なお、この防災頭巾をランドセルに装着するに当たっては、ランドセル自体に何ら特別な加工や改造等を施す必要はない。
ランドセル本体部は、上部が開口した概略直方体形の収納箱部3と、収納箱部3の上部開口5を閉塞して箱部正面の下端3a近くまで垂下した蓋板6とによって構成されている。ランドセル本体部は収納箱部3の背面上端(使用者の背中に対面する側の上端)から下側部あるいは底部にわたって取り付けられている一対の背負いベルト2を有している。また、ランドセル本体部の背側上部の中央部分には、ランドセルを壁面等に掛けるための掛留め金具7が設けられているか、あるいは背負いベルト2をランドセル本体部の背部上端に連結するための掛留め金具(連結金具)7がランドセル本体部上端に設けられおり、この形態も通常のランドセルと変わるところはない。蓋板6は或る程度の剛性および強度を有し、その上端の箱部3の背側開口縁との連結部を支点にして上下に開閉し得るようになっている。蓋板6は開閉動作に際して反り返り等若干の変形が可能である。この構造も通常の市販ランドセルと変わるところはない。
図1〜図3を参照すれば、実施例1のランドセル用防災頭巾11は全体としてランドセルの蓋板6の正面部分の横幅に概ね近い横幅をもつ矩形状布地部12を有し、この布地部12の上縁に、図示実施例にみられるような略三角形の吊下げ布部13が例えば縫成等の手段で連結されている。吊下げ布部13の三角形底辺は矩形状布地部12の上縁の長さにほぼ等しくなっており、また吊下げ布部13の上端(頂端)は蓋板6の上面部位近くまで延在している。そして、吊下げ布部13の上端は適当な紐部材15を介してランドセルの背部上縁に形成されている掛留め金具7、例えばランドセルを壁や柱板等に形成されたL形掛け金具に掛けるための環状金具や背負いベルトをランドセル本体部に連結する掛留め金具に連結されるようになっている。なお、吊下げ布部を吊り下げる紐部材15は結び方を変えて全体の吊下げ長さを調整できるようになっている。
布地部12の前面には、該布地部12の下縁が閉塞され、かつ上縁が開口した袋部16が形成されている。具体的には、当初に裁断形成した縦長の長方形布地の略中間部を折り返して袋部の開口が若干たるみをもつように、その両側部を符号17(図2)の如く縫成することで布地部の前面に袋部16が形成される。この袋部16の大きさは、後述するように、ランドセル背負い者が頭部を額の部分まで袋部16に挿入するのに充分な大きさに設定されている。
図3は図2に示す実施例のランドセル用防災頭巾の裏面を示した平面図である。布地部12の裏面に該布地部の横幅にわたる長さの帯布部18がその左右両端で布地部12に符号19の如く縫い合されている。この両端部の縫成により、布地部12の裏面と帯布部18との間は隙間が生じ、この隙間部分の横長さWはランドセルの蓋板6の横幅より若干大きめに形成され、これによって蓋板6はその先端(下端)から帯布部18と布地部12裏面との間の隙間に挿入可能となっている。なお、上述の実施例では吊下げ布部13を布地部12と別体で形成し、吊下げ布部13の下端を布地部12に縫成で結合するようにしたが、布地部12と吊下げ布部13を一体の布材で形成してもよいことは勿論である。吊下げ布部13の上端には紐部材15(図1)を通すための小孔20が形成されている。
上述した防災頭巾を装着したランドセルを背負って歩行する児童、生徒を災害時の落石や粉塵、強風による飛散物等から保護する場合について図4、図5を参照して説明する。まず、図4の如く、ランドセルの蓋板6を全開に開き、ランドセルの背部側で防災頭巾11の布地部12の袋部16を図5のようにランドセル背負い者21の頭部22に被せるとともに、ランドセルの背負いベルト2に腕を通してランドセルを背負う。このとき、ランドセル背負い者21の年齢や身長等の身体状況に応じて、布地部12裏面と帯布部18との間の隙間に挿入されている蓋板6に対して布地部12全体が蓋板6に沿って移動し、ランドセル背負い者21の後頸部ないし肩部〜背部を布地部12およびこれに連結された吊下げ布部13が背後から覆うとともに、ランドセルの蓋板6が布地部12に引張られて全開状態となってランドセル背負い者21の背後を覆い、これによってランドセル背負い者21は、背部、後頭部から頭部まで含めて、災害時の飛散物、落下物等から保護される。
ランドセルの蓋板が全開に開かれている状態でも、ランドセル本体部の上部開口は内蓋部材23によって閉じられているので、落下物や粉塵、飛散物等がランドセルの内部に浸入することはない。
以上説明したように、本考案に係るランドセル用防災頭巾は、市販の通常のランドセルを何ら特別な特別な加工や構造変更をすることなく簡単にランドセルに装着することができ、また、防災頭巾を装着したランドセルから防災頭巾を取り外すのも容易であり、災害発生時には防災頭巾をランドセルに迅速に装着して飛散物や落下物等から頭部や頸、肩や背中を保護することができる。
2 背負いベルト
3 収納箱部
5 上部開口
6 蓋板
7 掛留め金具
10 防災型ランドセル
11 ランドセル用防災頭巾
12 布地部
13 吊下げ布部
15 紐部材
16 袋部
18 帯布部
21 ランドセル背負い者
23 内蓋部材

Claims (3)

  1. ランドセルの蓋板外面に取り付けられるランドセル用防災頭巾であって、
    前記蓋板の略横幅に相当する幅長さを有する布地部と、
    前記布地部の上縁に連接され、かつ前記蓋板の上部近傍部位へ延在する吊下げ布部と、
    前記布地部の前面に形成され、かつ前記吊下げ布部に向って開口し、ランドセル背負い者の頭部を囲包する大きさをもつ袋部と、
    前記蓋板の横幅に対応する長さを有して前記布地部の裏面に形成され、かつ前記蓋板の下部〜中途部が挿入される帯布部とを有し、
    前記吊下げ布部は前記ランドセルの背部上縁の掛留め部に長さ調整可能な紐部材を介して連結されるようになっており、
    前記布地部裏面と前記帯布部との間に前記ランドセルの前記蓋板が挿抜自在に挿入されるようになっており、
    前記布地部を装着したランドセルの前記蓋板を開いて前記布地部の前記袋部をランドセル背負い者の頭部に被せたとき、前記布地部の張力で前記蓋板が前記ランドセル背負い者の肩部〜後頭部を覆うように全開状態に保持されることを特徴とするランドセル用防災頭巾。
  2. 蓋板前面に防災頭巾を有する防災型ランドセルであって、
    前記防災頭巾は、前記蓋板の略横幅に相当する幅長さを有する布地部と、前記布地部の上縁に連接され、かつ前記蓋板の上部近傍部位へ延在する吊下げ布部と、前記布地部の前面に形成され、かつ前記吊下げ布部に向って開口し、ランドセル背負い者の頭部を囲包する大きさをもつ袋部と、前記蓋板の横幅に対応する長さを有して前記布地部の裏面に形成され、かつ前記蓋板の下部〜中途部が挿入される帯布部とを有し、前記吊下げ布部は前記ランドセルの背部上縁の掛留め部に長さ調整可能な紐部材を介して連結されるようになっており、前記布地部裏面と前記帯布部との間に前記ランドセルの前記蓋板が挿抜自在に挿入されるようになっており、前記布地部を装着したランドセルの前記蓋板を開いて前記布地部の前記袋部をランドセル背負い者の頭部に被せたとき、前記布地部の張力で前記蓋板が前記ランドセル背負い者の肩部〜後頭部を覆うように全開状態に保持されることを特徴とする防災型ランドセル。
  3. 前記蓋板の裏面根元部ないしランドセル本体部の上部開口縁に取り付けられ、前記蓋板の開き状態で前記ランドセル本体部の上部開口を閉鎖する内蓋部材を有することを特徴とする請求項2に記載した防災型ランドセル。
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