JP3210200B2 - 電力変換方法 - Google Patents

電力変換方法

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JP3210200B2
JP3210200B2 JP01274495A JP1274495A JP3210200B2 JP 3210200 B2 JP3210200 B2 JP 3210200B2 JP 01274495 A JP01274495 A JP 01274495A JP 1274495 A JP1274495 A JP 1274495A JP 3210200 B2 JP3210200 B2 JP 3210200B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力変換装置、特
に、そのパルス幅変調(以下、PWMという)制御に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開昭63−240377号公
報を引用し、電力変換装置の例としてPWMインバータ
を挙げて説明する。図9に、従来の主回路・制御回路構
成図を示す。主回路の、電圧Eを持つ直流電圧源1a・
1bは、同方向に直列接続されている。第1のダイオー
ド2aと第1のスイッチング素子3aおよび第2のダイ
オード2bと第2のスイッチング素子3bはそれぞれ逆
並列接続され、ブリッジ回路を成す。その接続点xと直
流電圧源1aと1bの接続点yを入力としてインダクタ
4とコンデンサ5で構成されるフィルタFが接続され、
その後段に負荷16が接続されている。制御回路部C
は、インダクタ4に流れ、矢印方向を正とする電流14
と出力電圧26を、検出回路17で検出し、制御回路演
算部18で出力電圧指令信号7を出力する。これを、直
流バイアス重畳部59で直流バイアス8を出力電圧指令
信号7に加算し信号60とし、これと搬送波信号発生部
19から出力される搬送波信号6とを比較部20で比較
する。この比較出力がパルス幅変調信号61であり、こ
れは更に短絡防止時間(以下Tdという)発生部23で
Tdを発生した信号62となり、駆動回路24を介して
スイッチング素子3a・3bに指令として与えられる。
【0003】スイッチング素子を駆動する際、上下アー
ムのスイッチング素子2a・2bが同時導通して直流電
源の短絡を防ぐためTdを設けて、上下アームの一方の
スイッチング素子がオフした後、一定時間後にもう一方
のスイッチング素子をオンするようにしている。三角波
比較PWMのパルス幅変調信号は、図10に示す搬送波
信号6と出力電圧指令信号7との比較出力10として得
られる。パルス幅t1は、搬送波信号6と出力電圧指令
信号7の交点をT1・T2とすれば、t1=T2−T1
となり、出力電圧指令信号7の振幅と比例する。
【0004】このパルスはTdの期間だけパルス幅が減
少し、t2=t1−Tdなるパルス幅(パルス幅変調信
号11)でスイッチを駆動する。このため、出力電圧の
波形は出力電流の方向(極性)によって振幅が減少し、
平均的にみると出力電圧の振幅が指令値よりも小さくな
り、大きな電圧歪を生ずる。そこで、出力電圧指令信号
7に、Tdと等しいパルスの広がりを与える直流バイア
ス信号8を加算する。
【0005】第10図において、直流バイアス信号8を
加算した出力電圧指令信号9と搬送波信号6との交点を
T3・T4とすればパルス幅t3はt3=T4−T3と
なる。また、直流バイアス信号8により広がるパルス幅
の増分をΔtbとすればt3=t1+Δtbと表すこと
ができる。このパルスは、Td分減少し、スイッチを駆
動するパルス幅t4はt4=t3−Tdとなる。 ここで、t3=t1+Δtb t4=t3−Td なる関係から t4=t1+Δtb−Td を得る。
【0006】このΔtbがTdと等しくなるように直流
バイアス信号8を加算することによりΔtb=Tdか
ら、t4=t1なる関係が成立する。このことは、スイ
ッチを駆動するパルス幅t4は出力電圧指令信号7に比
例したパルス幅t1と等しいということであり出力波形
は、Tdによるパルス幅の減少を補正したものとして得
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のようなTd補正
は、パルス幅はTd補正する前のt1と同じ幅のt4を
得ることができる。しかし、パルスの立上り時間はずれ
てくる。つまり、Td補正する前のパルス幅変調信号1
0の立上り点T1とTd補正後のパルス幅変調指令信号
13の立上り点はパルス幅変調指令信号13の立ち上が
りの方がTd/2だけ遅れることになる。インダクタ4
に流れる電流はリップルを持ち、電流14は、電流が矢
印方向を正とした場合、スイッチング素子3aのオン期
間に増加し、オフ期間に減衰する。
【0008】この場合パルス幅指令信号13がスイッチ
ング素子3aの指令信号とすると、電流波形は図10の
電流14のようになる。この電流14の電流サンプル点
を考えると、電流サンプルは、搬送波信号6の頂点で行
っているので、電流14のサンプル点は、A点となり、
電流14の増加期間の中間点でサンプルすることができ
ず、サンプルした電流値に誤差を与えるという問題があ
った。
【0009】この発明は、かかる問題を解決するために
なされたもので、Tdによる出力電圧の振幅減少を補正
しながら、電流サンプル点を適切な時点にもってくるこ
とによって、電流を誤差なくサンプルすることを目的と
している。
【0010】この発明は、スイッチング素子による短絡
を出力の歪みなしに確実に防止するとともに、電流サン
プル値の誤差をより一層的確に回避できる電力変換方法
を得ようとするものである。
【0011】この発明の実施例では、次のような具体的
目的を有する。この発明は、かかる問題を解決するため
になされたもので、Tdによる出力電圧の振幅減少を補
正しながら、電流サンプル点を傾斜の中心に持ってくる
ことで電流を誤差なくサンプルする方法及びその回路を
提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明では、電流がブ
リッジから流れだし、パルス幅変調信号のLOWレベル
の時間が短絡防止時間よりも短い場合、その期間中第2
のスイッチング素子をオフさせ第1のスイッチング素子
を短絡防止時間を設けずにオンさせることにより、前記
第1および第2のスイッチング素子の短絡防止時間によ
るパルス幅変調波形におけるパルス幅の減少のため起る
出力電圧の歪みを補正するとともに、電流サンプル値に
誤差を生じさせないようにする。
【0013】この発明の実施例では、次のような具体的
手段を有する。スイッチング素子とダイオードとを逆並
列接続してなるブリッジ回路の前記スイッチング素子を
三角波比較方式のPWM制御により相補的にオンオフさ
せ、三角波の頂点で電流サンプルする電力変換装置にお
いて、電流がブリッジから流れ出す場合、変調信号であ
る出力電圧指令信号と搬送波である三角波信号とを比較
したパルス幅変調信号の立ち上がる時間を短絡防止時間
分早め、電流がブリッジに流れ込む場合、立ち下がり時
間を短絡防止時間分早めることにより、Td補正を行う
ようにしたものである。
【0014】スイッチング素子とダイオードとを逆並列
接続してなるブリッジ回路の前記スイッチング素子を三
角波比較方式のPWM制御により相補的にオンオフさ
せ、三角波の頂点で電流サンプルする電力変換装置にお
いて、力率1制御を行い、出力電圧指令信号が正の場
合、パルス幅変調信号の立ち上がる時間を短絡防止時間
分早め、負の場合、立ち下がり時間を短絡防止時間分早
めることにより、Td補正を行うようにしたものであ
る。
【0015】この発明に関わる三角波比較PWM制御方
法で、電流がブリッジから流れだし、パルス幅変調信号
のLOWレベルの時間が短絡防止時間よりも短い場合、
その期間中下スイッチング素子をオフさせ上スイッチン
グ素子を短絡防止時間を設けずにオンさせることによ
り、Td補正を行うようにしたものである。
【0016】この発明に関わるPWM制御回路において
は、検出部、制御演算部、搬送波信号発生部、比較部、
電流による極性判別部、パルス幅操作部、Td発生部、
を備えたものである。
【0017】この発明に関わるPWM制御回路において
は、検出部、制御演算部、搬送波信号発生部、比較部、
出力電圧指令による極性判別部、パルス幅操作部、Td
発生部、を備えたものである。
【0018】この発明に関わるPWM制御回路において
は、検出部、制御演算部、搬送波信号発生部、比較部、
出力電圧指令信号又は電流による極性判別部、パルス幅
操作部、Td発生部、極性判別部の結果で切り替わる切
り替え部を備えたものである。
【0019】
【作用】この発明においては、電流がブリッジから流れ
だし、パルス幅変調信号のLOWレベルの時間が短絡防
止時間よりも短い場合、その期間中第2のスイッチング
素子がオフとなり、第1のスイッチング素子が短絡防止
時間を設けずにオンされる。
【0020】この発明の実施例においては、次のような
具体的作用を有する。この発明によれば、Td補正を電
流のリップルの傾斜が左右されるスイッチング素子の指
令である、搬送波信号と出力電圧指令信号比較出力であ
るパルス幅変調信号のパルスの立ち上がり時間を短絡防
止時間分早めることによって行っているので、Td発生
後のスイッチング素子の指令はパルス幅変調信号と同一
になり、電流サンプル点である搬送波信号の頂点が電流
リップルの傾斜の中央に位置するようになる。
【0021】上記のようなTd補正で、パルス幅変調信
号のHIGH或いはLOWのパルス幅がTdの幅より狭
い場合でも、出力電圧指令通りの電圧を得られ、電流サ
ンプル点である搬送波信号の頂点が電流リップルの傾斜
の中央に位置するようになる。
【0022】
【実施例】参考例1.この参考例は、この発明の説明をするためのものであ
る。 図1に、参考例1の主回路と制御回路の構成を示
す。図1に示す回路において、電圧Eを持つ直流電圧源
1a・1bは同方向に直列接続されている。第1のダイ
オード2aと第1のスイッチング素子3aおよび第2の
ダイオード2bと第2のスイッチング素子3bは、それ
ぞれ逆並列接続されたものが直列に接続され、その接続
部xにインダクタ4の一端も接続されている。インダク
タ4に流れる出力電流25は、矢印方向を正とする。イ
ンダクタ4の他端はインダクタ4とともにフィルタFを
構成するコンデンサ15と負荷16に接続され、コンデ
ンサ15と負荷16のもう一端は直流電圧源1aと1b
の接続部yに接続される。
【0023】この回路の動作は、次の通りである。イン
ダクタ4の電流25が正のとき、スイッチング素子3a
がオンであれば、電流25は経路34を流れ、接続部x
の接続点33の電圧はEを持ち、スイッチング素子3a
と3bがオフのとき、ダイオード2bの導通により、電
流25は経路35を流れ、接続点33は−Eの電圧を持
つ。スイッチング素子3bがオンしても同様で、経路3
5で電流が流れ接続点33の電圧は−Eである。
【0024】電流25が負のとき、スイッチング素子3
bがオンであれば電流25は経路36を流れ、接続点3
3の電圧は−Eを持ち、スイッチング素子3aと3bが
オフのとき、ダイオード2aの導通により、電流25は
37の経路を流れ、33はEの電圧を持つ。スイッチン
グ素子3aがオンしても同様で、経路37で電流が流れ
接続点33の電圧はEである。電流25は接続点33が
Eの電圧のとき増加、電圧が−Eのとき減少の傾斜を持
った、リップル電流である。
【0025】出力電流25と出力電圧26は検出部17
から制御演算部18に入力され、出力電圧指令信号7を
出力する。出力電圧指令信号7は比較部20で搬送波信
号発生部19から出力される搬送波信号6と比較され、
その比較出力が、第1のパルス幅変調信号27である。
インダクタ4の電流25から極性判別部21aにより電
流25の極性を判定する。その結果から、パルス幅操作
部22で第1のパルス幅変調信号27のパルス幅を操作
し、スイッチング素子3a駆動用の第2のパルス幅変調
信号29として出力する。
【0026】スイッチング素子3a駆動用の第2のパル
ス幅変調信号29と第2のパルス幅変調信号29を反転
したスイッチング素子3b駆動用の第2のパルス幅変調
信号30は、Td発生部23でTdを与えられ、それぞ
れスイッチング素子3a駆動用の第3のパルス幅変調信
号31とスイッチング素子3b駆動用の第3のパルス幅
変調信号32となる。この信号が24駆動回路を介し、
スイッチング素子3a、3bを駆動する。以上、検出部
17からTd発生部23までで制御回路部Cを構成す
る。
【0027】各部の波形を、図2および図3を用いて説
明する。まず、インダクタ4の電流25が正の場合につ
いて述べる。図2において、出力電圧指令信号7は、交
番波形である三角波形の搬送波信号6と比較部20で比
較され、第1のパルス幅変調信号27を出力する。この
ときのHIGHレベルのパルス幅をt1とする。パルス
幅操作部22では、極性判別部21aの出力が正方向で
あるのを受けて、第1のパルス幅変調信号27のそれぞ
れのパルスの立ち上がり時間をTd分だけ早め、パルス
幅t1をTdだけ太くし、スイッチング素子3a駆動用
の第2のパルス幅変調信号29とする。このときのパル
ス幅をt6とすると、t6=t1+Tdである。
【0028】ここで、スイッチング素子3a駆動用の第
2のパルス幅変調信号29はスイッチング素子3aの指
令であるから、スイッチング素子3bの指令は、第2の
パルス幅変調信号3aを反転させたものをスイッチング
素子3b駆動用の第2のパルス幅変調信号30とし、両
者のHIGHレベルのパルス幅をTd発生部23でTd
だけ細め、スイッチング素子3a駆動用の第3のパルス
幅変調信号31とスイッチング素子3b駆動用の第3の
パルス幅変調信号32となる。このときのHIGHレベ
ルパルス幅は、スイッチング素子3a駆動用の第3のパ
ルス幅変調信号31のパルス幅をt7とすると、t7=
t6−Td=t1であり、立上り時間T1、HIGHレ
ベルのパルス幅t1、立下り時間T2の、第1のパルス
幅変調信号27と同様の信号が得られる。つまり、電圧
33は、第1のパルス幅変調信号27がHIGHレベル
のとき、E、LOWレベルのとき、−Eとなり、電流2
5のリップルも第1のパルス幅変調信号がHIGHレベ
ルのとき増加の傾斜、LOWレベルのとき減少の傾斜を
持つ。
【0029】次に、インダクタ4の電流25が負の場合
について述べる。図3において、パルス幅操作部22で
は極性判別部21aの出力が負であるのを受けて、第1
のパルス幅変調信号27を操作し、立下り部の時間をT
dだけ早める。第1のパルス幅変調信号27のHIGH
レベルのパルス幅をt8とすると、スイッチング素子3
a駆動用の第2のパルス幅変調信号29のパルス幅t1
0はt10=t8−Tdとなる。
【0030】電流25が負の方向に流れる場合、スイッ
チング素子3bの動作で電流のリップルが決まるのでス
イッチング素子3bの動作について述べる。スイッチン
グ素子3a駆動用の第2のパルス幅変調信号29を反転
させた信号30がスイッチング素子3bの指令で、その
パルス幅t11はt11=t9+Tdを持つ。この信号
がTd発生部23でTdをもち、スイッチング素子3b
駆動用の第3のパルス幅変調信号32となる。このと
き、パルス幅t12は、t12=t11−Td=t9と
なり、立上り時間T5、立下り時間T6の第1のパルス
幅変調信号27を反転させた信号でスイッチング素子3
bを駆動することができる。このため、電流25のリッ
プルの頂点が第1のパルス幅変調信号25の立上り部、
立下り部に当たるようになり、つまりは、電流サンプル
点である搬送波信号6の頂点が、電流リップルの傾斜の
中央に当たり、誤差なく電流をサンプルすることができ
る。
【0031】実施例. 実施例の回路構成を図4に示す。図1と同一部分には
同一符号を付した。前記図1で示す回路に、パルス幅判
別部38、パルス幅判別部38の結果によって切り替え
を行う切り替え部39・41、切り替え部39と41の
間にパルス幅操作部40を付加したものである。
【0032】パルス幅判別部38で第1のパルス幅変調
信号27のLOWレベルの幅がTdよりも狭いと判断さ
れたとき、切り替え部39は接点48に切り替え、切り
替え部41では接点46a・46bに切り替える。Td
よりも広いと判断されたときは、切り替え部39は接点
47に、切り替え部41は接点45a、45bに切り替
わり、参考例1と同様の動作をする。
【0033】図4を用いて、この実施例について説明す
る。インダクタ4の電流25が正の方向に流れ、図4の
ように出力電圧指令信号7が搬送波信号6の振幅に近い
値をとり、パルス幅判別部38で第1のパルス幅変調信
号27のLOWレベルの幅t13がTdよりも狭いと判
断されたとき、第1のパルス幅変調信号27がTdを発
生させずにそのままスイッチング素子3a駆動用の第4
のパルス幅変調信号43となり、スイッチング素子3a
の指令となる。また、スイッチング素子3bの指令は、
第1のパルス幅変調信号を反転し(スイッチング素子3
b駆動用の第1のパルス幅変調信号42)、パルス幅操
作部40においてすべてLOWレベルとしたスイッチン
グ素子3b駆動用の第4のパルス幅変調信号44を与え
る。また、電流25が負の方向に流れている場合も同様
に、スイッチング素子3bの指令であるスイッチング素
子3b駆動用の第4のパルス幅変調信号44は、第1の
パルス幅変調信号を反転した信号となる。こうしたこと
により、電流のリップルの頂点を左右するスイッチング
素子3aのオンオフは第1のパルス幅変調信号の立上り
時間、立下り時間、オン期間とも同一のものとなる。
例1で行ったTd補正において電流サンプル点の誤差
もなく第1のパルス幅変調信号のHIGHレベル或いは
LOWレベルのパルス幅がTdの幅より狭い場合でも、
出力電圧指令通りの電圧を得ることができる。
【0034】参考例2この参考例2は、参考例1とともに、この発明の説明を
するためのものである。 図6に、この参考例の回路構成
図を示す。図1と同一部分には同一符号を付した。主回
路の部分はコンバータの機能を有し、フィルタの出力側
に接続された交流電圧源63と、直列に接続された平滑
コンデンサ64a、64bがブリッジと並列に接続さ
れ、制御演算部18では力率1制御を行う機能を持つ。
このためインダクタ電流25と交流電圧源63と出力電
圧指令信号7の位相は同一となるので、出力電圧指令信
号7による極性判別部21bを持ち、出力電圧指令信号
7に直流バイアスを重畳する出力電圧指令信号操作部4
9を持つ。
【0035】主回路部の動作を説明する。この主回路は
コンバータの機能を有するので、スイッチング素子の動
作は、実施例1と反対である。力率1制御を行わない場
合、交流電圧源63が正方向のとき、電流25はダイオ
ード2aを通ってコンデンサ64aを充電し、ダイオー
ド2aのカソード側はEの電位を持つ。交流電圧源63
が負方向のとき、電流25はコンデンサ64bを充電
し、ダイオード2bが通電、ダイオード2bのアノード
側は−Eの電位をもち、負荷16の両端には2Eの電圧
がかかる。
【0036】力率1制御を行ったとき、力率1制御を行
わない場合の動作に加えて、交流電圧源63が正方向な
らばスイッチング素子3bがオンのとき、インダクタ4
にエネルギーが充電され、交流電圧源63が負方向なら
ばスイッチング素子3aがオンの時、インダクタ4にエ
ネルギーが充電され電流25の位相を交流電圧源63の
位相と一致させるようにコントロールする。
【0037】出力電圧指令信号7の値をVs、Tdを補
正するための直流バイアス値をVb、搬送波信号6のピ
ーク値をCpとし、搬送波信号の周期をTとしたとき、
直流バイアス値Vbは、Vb=2×Td×Cp/Tで求
められる。
【0038】この回路の動作を図7および図8を用いて
説明する。極性判別部21bが出力電圧指令信号7が正
であると判別した場合、力率1制御を行っているので交
流電圧源63が正、インダクタ4の電流25も正であ
る。この時、出力電圧指令信号操作部49から出力電圧
指令信号7に直流バイアス値−Vbが重畳された第2の
出力電圧指令信号58が出力される。比較部20で搬送
波信号6の下り勾配時は搬送波信号6と出力電圧信号7
が、登り勾配時は搬送波信号6と第2の出力電圧信号5
8とが比較され、53第5のパルス幅変調信号3aが出
力される。この信号のパルス幅t15は、搬送波信号6
と出力電圧指令7とを比較したパルス幅t1の立下り部
をTdだけ早めたものとなり、スイッチング素子3bの
指令であるスイッチング素子3a用の第5のパルス幅変
調信号53を反転したスイッチング素子3b駆動用の第
5のパルス幅変調信号54は立上り部がTdだけ早ま
る。これにより、スイッチング素子3bはTdを発生し
ても、出力電圧指令信号7と搬送波信号6を比較して得
られる第1のパルス幅変調信号27を反転した信号と一
致した動作をする。
【0039】また、出力電圧指令信号7が負のとき、出
力電圧指令信号操作部49から出力電圧指令信号7に直
流バイアス値+Vbが重畳された第2の出力電圧指令信
号58が出力される。比較部20で搬送波信号6の登り
勾配時は搬送波信号6と出力電圧信号7が、下り勾配時
は搬送波信号6と第2の出力電圧信号58とが比較さ
れ、スイッチング素子3a駆動用の第5のパルス幅変調
信号53が出力される。立上り時間T1、立下り時間T
2の搬送波信号6と出力電圧指令7とを比較したパルス
幅t1でスイッチング素子3aを駆動することができ
る。このため電流25のリップルは搬送波信号6と出力
電圧指令信号7とを比較したパルスの立ち上がり部、立
ち下がり部でリップルの頂点が当たるようになり、つま
りは、Td補正をしながらも、電流サンプル点である搬
送波信号6の頂点が、電流リップルの傾斜の中心に当た
り、誤差なく電流をサンプルすることができる。
【0040】ところで、上記説明では、Td補正にとも
なう、電流サンプル点のズレについて利用する場合を述
べているが、スイッチング素子のターンオン、ターンオ
フ遅れ、検出回路、駆動回路等の遅れに対しても有効で
あることはいうまでもない。
【0041】更に、上記説明では、出力電圧指令7で極
性判別しているが、電流25で判別しても有効である。
【0042】この発明の実施例によれば、次のような具
体的効果を有する。以上説明したように、この発明によ
ればTd補正を、電流リップルの傾斜が左右されるスイ
ッチング素子の指令である搬送波信号と、出力電圧指令
信号を比較して出力されるパルス幅変調信号のパルスの
立ち上がり時間を短絡防止時間分早めることによって行
っているので、Td発生後のスイッチング素子指令はパ
ルス幅変調司令信号同一になり、従って正しく電流リッ
プルの中間点でサンプルでき、電流サンプル誤差をなく
すことができる。
【0043】上記のようなTd補正でパルス幅変調信号
のHIGH或いはLOWのパルス幅はTdの幅より狭い
場合でも、出力電圧指令通りの電圧を得られ、電流サン
プル点である搬送波信号の頂点が電流リップルの傾斜の
中央に位置するようになるので正しく電流リップルの中
間点でサンプルでき、電流サンプル誤差をなくすことが
できる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、スイッチング素子に
よる短絡を出力の歪みなしに確実に防止するとともに、
電流サンプル値の誤差をより一層的確に回避できる電力
変換方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1の主回路図と制御回路の構成を示す
回路図である。
【図2】 参考例1の電流正方向の動作を示す波形図で
ある。
【図3】 参考例1の電流負方向の動作を示す波形図で
ある。
【図4】 実施例の主回路図と制御回路の構成を示す
回路図である。
【図5】 実施例の動作を示す波形図である。
【図6】 参考例2の主回路図と制御回路の構成を示す
回路図である。
【図7】 参考例2の電流正方向の動作を示す波形図で
ある。
【図8】 参考例2の電流負方向の動作を示す波形図で
ある。
【図9】 従来例の主回路図と制御回路の構成を示す回
路図である。
【図10】 従来例の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1a・1b 直流電圧源、2a・2b ダイオード、
3a・3b スイッチング素子、4 インダクタ、5
コンデンサ、6 搬送波信号、7 出力電圧指令信号、
8 直流バイアス信号、9 直流バイアス信号が加算さ
れた出力電圧指令信号、10 パルス幅変調信号、11
パルス幅変調信号、12 パルス幅変調信号、13
パルス幅変調信号、14 インダクタ電流、15 コン
デンサ、16 負荷、17 検出部、18 制御演算
部、19 搬送波信号発生部、20比較部、21a・b
極性判別部、22 パルス幅操作部、23 Td発生
部、24 駆動回路部、25 インダクタ電流、26
出力電圧、27 第1のパルス幅変調信号、28 極性
判別信号、29 スイッチング素子3a駆動用の第2の
パルス幅変調信号、30 スイッチング素子3b駆動用
の第2のパルス幅変調信号、31 スイッチング素子3
a駆動用の第3のパルス幅変調信号、32スイッチング
素子3b駆動用の第3のパルス幅変調信号、33 接続
点、34電流経路、35 電流経路、36 電流経路、
37 電流経路、38 パルス幅判別部、39 切り替
え部、40 パルス幅操作部、41 切り替え部、42
スイッチング素子3b駆動用の第1のパルス幅変調信
号、43 スイッチング素子3a駆動用の第4のパルス
幅変調信号、44 スイッチング素子3b駆動用の第4
のパルス幅変調信号、45a・45b 接点、46a・
46b 接点、47接点、48 接点、49 出力電圧
指令信号操作部、53 スイッチング素子3a駆動用の
第5のパルス幅変調信号、54 スイッチング素子3b
駆動用の第5のパルス幅変調信号、55 スイッチング
素子3a駆動用の第6のパルス幅変調信号、56 スイ
ッチング素子3b駆動用の第6のパルス幅変調信号、5
8第2の出力電圧指令信号、59 直流バイアス重畳
部、60 出力電圧指令信号、61 パルス幅変調信
号、62 パルス幅変調信号、63 交流電圧源、64
a、64b コンデンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 学 名古屋市東区矢田南五丁目1番14号 三 菱電機株式会社 名古屋製作所内 (56)参考文献 特開 平2−159978(JP,A) 特開 平7−7967(JP,A) 特開 昭58−198165(JP,A) 特開 平6−292304(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 7/537

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2のスイッチング素子と第
    1および第2のダイオードとを逆並列接続してなるブリ
    ッジ回路の前記スイッチング素子を三角波比較方式のパ
    ルス幅変調制御により相補的にオンオフさせ、三角波の
    頂点で電流サンプルを行うものにおいて、電流がブリッ
    ジ回路から流れ出す場合、変調信号である出力電圧指令
    信号と搬送波である三角波信号とを比較したパルス幅変
    調信号の立上り時間を短絡防止時間分早め、電流がブリ
    ッジ回路に流れ込む場合、立下り時間を短絡防止時間分
    早めるものであって、電流がブリッジ回路から流れだ
    し、パルス幅変調信号のLOWレベルの時間が短絡防止
    時間よりも短い場合、その期間中第2のスイッチング素
    子をオフさせ第1のスイッチング素子を短絡防止時間を
    設けずにオンさせることにより、前記第1および第2の
    スイッチング素子の短絡防止時間によるパルス幅変調波
    形におけるパルス幅の減少のため起る出力電圧の歪みを
    補正するとともに、電流サンプル値に誤差を生じさせな
    いようにすることを特徴とする電力変換方法。
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