JP3210065B2 - 受容層転写シート、熱転写受像シート及びその製造方法。 - Google Patents

受容層転写シート、熱転写受像シート及びその製造方法。

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JP3210065B2 JP08826792A JP8826792A JP3210065B2 JP 3210065 B2 JP3210065 B2 JP 3210065B2 JP 08826792 A JP08826792 A JP 08826792A JP 8826792 A JP8826792 A JP 8826792A JP 3210065 B2 JP3210065 B2 JP 3210065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は受容層転写シート、熱転
写受像シート及びその製造方法に関し、更に詳しくは任
意の被転写材に白抜け、欠け等の欠陥のない高品位画像
が形成可能な染料受容層を与える受容層転写シート、熱
転写受像シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙や
プラスチックフイルム等の基材シートに担持させて熱転
写シートとし、染料受容層を設けた紙やプラスチックフ
イルム等の被転写材上に各種のフルカラー画像を形成す
る方法が提案されている。この場合には加熱手段として
プリンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短時間
の加熱によって3色又は4色の多数の色ドットを被転写
材に転移させ、該多色の色ドットにより原稿のフルカラ
ー画像を再現するものである。この様に形成された画像
は、使用する色材が染料であることから非常に鮮明であ
り、且つ透明性に優れている為、得られる画像は中間色
の再現性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラ
ビア印刷による画像と同様であり、且つフルカラー写真
画像に匹敵する高品質の画像が形成可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記方法で画像形成が可能な被転写材は、染料染着性の
あるプラスチックシート或いは染料受容層を予め設けて
ある紙等に限定され、一般の普通紙等には直接画像が形
成出来ないという問題があり、その為にこれらの被転写
材に塗工方法や転写方法で染料受容層を設けることが知
られている。又、これらの染料受容層は熱転写シートと
の融着を防ぐべく比較的高軟化点の樹脂から形成されて
いることから、クッション性が不足し、形成される画像
にドットの抜けや欠けが発生するという問題がある。こ
の様な問題を解決する方法として受容層の下に発泡層を
形成してクッション性を付与する方法が提案されてお
り、良好な性能が得られている。これらのクッション層
を含む染料受容層を塗工方法や転写方法等で形成する場
合、発泡処理は任意の段階で行ってもよいが、受像シー
トの保存性、容積、安定性、搬送性等を考慮すると、最
も好ましい発泡時期は、画像形成時におけるサーマルヘ
ッドの熱による場合である。しかしながら、画像形成に
際し、画像を形成する時期、場所、時間等は特定されて
おらず、又、プリンターを長時間使用する場合には、プ
リンター内の温度も蓄熱等によって大きく変化し、その
為に良好な画像形成が行われない場合があるという問題
がある。従って−10℃〜60℃程度の温度範囲で画像
形成時の温度変化があっても、均質で高品質の画像形成
が可能な熱転写受像シートが要望されている。従って、
本発明の目的は、画像形成時の著しい温度変化にも係ら
ず、又、表面が平滑でないラフ紙等にも白抜けや欠けの
ない高品質及び高濃度画像を形成することが可能な受容
層転写シート及び熱転写受像シートを提供することであ
る。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は基材シートの一方
の面に転写性樹脂層を設けてなり、該転写性樹脂層が染
料受容層と発泡剤含有層とを含み、上記発泡剤含有層が
発泡温度の異なる少なくとも2種の発泡剤を含有し、該
異なる発泡剤の発泡温度差が10〜80℃の範囲であ
り、低温発泡剤の発泡温度が40〜150℃の範囲であ
り、高温発泡剤の発泡温度が100〜250℃である
とを特徴とする受容層転写シート、基材シートの一方の
面に樹脂層を設けてなり、該樹脂層が染料受容層と発泡
剤含有層とを含み、上記発泡剤含有層が発泡温度の異な
る少なくとも2種の発泡剤を含有し、該異なる発泡剤の
発泡温度差が10〜80℃の範囲であり、低温発泡剤の
発泡温度が40〜150℃の範囲であり、高温発泡剤の
発泡温度が100〜250℃であることを特徴とする熱
転写受像シート及びその製造方法である。
【0005】
【作用】発泡剤含有層に発泡温度の異なる少なくとも2
種の発泡剤を含有させることによって、画像形成時の著
しい温度変化にも係らず、又、表面が平滑でないラフ紙
等にも白抜けや欠けのない高品質及び高濃度画像を形成
することが可能な受容層転写シート及び熱転写受像シー
トを提供することが出来る。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の受容層転写シート
の1例は、図1に図解的に示す様に、基材シート1の一
方の面に転写性樹脂層Aを設けてなり、該転写性樹脂層
Aが染料受容層2と発泡剤含有層3とを含み、上記発泡
剤含有層3が発泡温度の異なる少なくとも2種の発泡剤
を含有していることを特徴としている。尚、本発明にお
いて「発泡温度」とは発泡剤が発泡し始める温度を意味
している。尚、樹脂層中には必要に応じて中間層4及び
接着剤層5を設け、更に耐熱滑性層6を設けることが出
来る。これらの中間層又は接着剤層も発泡剤を含有する
ことが出来る。本発明の受容層転写シートで用いる基材
シートとしては、従来の熱転写シートに使用されている
と同じ基材シートがそのまま用いることが出来ると共
に、その他のものも使用することが出来、特に制限され
ない。好ましい基材シートの具体例としては、例えば、
グラシン紙、コンデンサ紙、パラフイン紙等の薄葉紙、
ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボ
ネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビ
ニリデン、アイオノマー等のプラスチック或いはこれら
と前記紙とを複合した基材シート等が挙げられる。この
基材シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が適切にな
る様に、材料に応じて適宜変更することが出来るが、そ
の厚さは、好ましくは、3〜100μmである。
【0007】受容層の形成に先立って、基材シートの面
に剥離層(不図示)を形成することも好ましい。かかる
剥離層は水溶性樹脂、親水性樹脂、ワックス類、シリコ
ーンワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂、アクリル樹
脂等の剥離剤から形成する。形成方法は後記受容層の形
成方法と同様でよく、その厚みは0.1〜5μm程度で
十分である。又、転写後に艶消し受容層が望ましい場合
には、剥離層中に各種の粒子を包含させるか或は剥離層
側表面をマット処理した基材シートを使用することによ
り表面マット状にすることも出来る。勿論、上記の如き
基材シートが適度な剥離性を有している場合には離型層
の形成は不要である。
【0008】上記基材シート又は剥離層の表面に形成す
る染料受容層は、任意の被転写材に受容層を転写後に、
熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形
成された画像を維持する為のものである。染料受容層を
形成する為の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲ
ン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル
等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロ
ピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合
体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等の
セルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、特
に好ましいものは、ビニル系樹脂及びポリエステル系樹
脂である。
【0009】上記樹脂に混合して使用する好ましい離型
剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面
活性剤、弗素系界面活性剤等が挙げられるが、シリコー
ンオイルが望ましい。該シリコーンオイルとしては、エ
ポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル
変性、アルコール変性、弗素変性、アルキルアラルキル
ポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリ
エーテル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。離
型剤は1種若しくは2種以上のものが使用される。又、
この離型剤の添加量は染料受容層形成樹脂100重量部
に対し、0.5〜30重量部が好ましい。この添加量の
範囲を満たさない場合は、熱転写シートと染料受容層の
融着若しくは印字感度の低下等の問題が生じる場合があ
る。この様な離型剤を染料受容層に添加することによっ
て、転写後の受容層の表面に離型剤がブリードアウトし
て離型層が形成される。
【0010】受容層は、前記の基材シート(又は剥離
層)の一方の面に、上記の如き樹脂に離型剤等の必要な
添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或
いは有機溶剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビ
ア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバ
ースロールコーティング法等の形成手段により塗布及び
乾燥することによって形成される。上記染料受容層の形
成に際しては、受容層の箔切れを良好にする目的で、カ
オリンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の充填
剤を添加することが出来る。以上の如く形成される染料
受容層は任意の厚さでよいが、一般的には1〜50μm
の厚さである。又、この様な染料受容層は連続被覆であ
るのが好ましいが、樹脂エマルジョンや樹脂分散液を使
用して、不連続の被覆として形成してもよい。
【0011】更に上記の受容層の表面には、中間層4を
形成してもよい。かかる中間層は、例えば、ポリアミド
樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン・酢酸
ビニル共重合樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹
脂、ポリエステル樹脂等の如く被膜性の良好な樹脂の溶
液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは0.1
〜10μm程度の厚みに形成する。この様な中間層を形
成することによって、発泡剤含有層の発泡或は膨脹によ
って染料受容層に凹凸やピンホールが発生するのを防止
することが出来、更に受容層の強度や密着性等も向上す
る上記中間層又は染料受容層上に形成する発泡剤含有層
は、バインダーとして、例えば、ポリウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ブタジエンラバー、
エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂を含む塗工液中に発泡剤
を含有させたものを塗工及び乾燥することによって形成
される。発泡剤含有層は、層を形成後に気泡又は発泡剤
を一部膨脹又は発泡させてもよいし、発泡させなくても
よい。使用する発泡剤としては、比較的高温(例えば、
100〜250℃)で分解して酸素、炭酸ガス、窒素等
のガスを発生するジニトロペンタメチレンテトラミン、
ジアゾアミノベンゼン、アゾビスイソブチロニトリル、
アゾジカルボアミド等の分解型発泡剤や、比較的低温
(例えば、40〜150℃)で膨張する発泡剤、例え
ば、ブタン、ペンタン等の低沸点液体をポリ塩化ビニリ
デン、ポリアクリロニトリル等の樹脂でマイクロカプセ
ルしたマイクロバルーン等の公知の発泡剤がいずれも使
用出来、更にこれらのマイクロバルーンを予備発泡させ
た発泡体や白色顔料で被覆されたマイクロバルーン等も
有効に使用することが出来る。
【0012】これらのマイクロバルーンにおいても、カ
プセルされた揮発性液体の種類によってその膨張温度を
任意に変更することが出来、例えば、40〜150℃で
膨張する低温型や100〜250℃で膨張する高温型の
マイクロバルーンが市販されており、いずれも本発明で
使用することが出来る。低温型及び高温型の発泡剤の使
用割合は5〜95:95〜5の重量比範囲で使用するこ
とが出来、熱転写受像シートが使用される雰囲気に合わ
せて使用比率を変更することが好ましい。例えば、寒冷
時期或は寒冷地での使用には低温型発泡剤の比率を大と
し、一方、高温時期や高温地域或は長時間連続使用する
場合には高温型の発泡剤の比率を大とすることが好まし
い。低温型発泡剤が少な過ぎる場合には、高温時期や高
温地域或は長時間連続使用する場合には発泡が過大とな
り受容層の強度が低下し、一方、高温型発泡剤が多過ぎ
ると低温地域や時期に良好なクッション性が得られな
い。上記発泡剤の合計使用量は、好ましくは90℃〜1
20℃に加熱したときに、転写性樹脂層が1.1〜4倍
程度の厚さになる割合で使用するのが好ましい。上記発
泡率(膨張率)が1.1未満である場合には、クッショ
ン性が不足し、一方、発泡率(膨張率)が4倍を越える
と、受像シートの基材との接着性が不十分となるので好
ましくない。特に好ましい発泡剤は、比較的低温で発泡
又は膨脹処理が可能な上記マイクロバルーン、その予備
発泡体及び白色顔料で被覆されたマイクロバルーンであ
り、例えば、松本油脂製薬製から種々のグレードのもの
が入手出来、いずれも本発明で使用することが出来る。
これらの発泡剤含有層の厚さは2〜10μm程度が好ま
しい。更には、低温及び高温発泡剤を含有させ、低温発
泡剤が発泡済みで、高温発泡剤が未発泡となる様な発泡
条件にて、転写シート及び受像シートを製造することも
出来る。この場合、低エネルギー領域では発泡済低温発
泡剤の効果、そして高エネルギー領域では未発泡高温発
泡剤の効果が得られることから、全エネルギー領域にわ
たって良好且つ高感度な画像品質を期待することが出来
る。
【0013】本発明では更に以上の転写性樹脂層の転写
性を良好にする為に接着剤層を設けることが好ましい。
これらの接着剤層は、例えば、ポリアミド樹脂、アクリ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合樹脂、ポリエステル樹脂等の如く熱時接着性の良好な
樹脂の溶液を塗布及び乾燥することによって、好ましく
は0.5〜10μm程度の厚みに形成する。これらの接
着剤層に発泡剤を含有させて発泡剤含有層を兼ねさせる
ことも出来る。又、本発明では、以上の各層の少なくと
も1層に充填剤、白色顔料、蛍光増白剤等を包含させる
ことによって被転写材の地色にも係らず白色度に優れた
受容層を与えることが出来る。
【0014】以上の例は、本願発明の基本的態様である
が、本発明においては、図2に示す様に、上記の如き転
写性樹脂層Aを長尺基材フイルム1の一部に設け、該転
写性樹脂層に隣接して昇華性染料からなる染料層、例え
ば、イエローY、マゼンタM及びシアンC、更に必要に
応じてブラックBkの染料層を面順次に設け、更にこれ
らの染料層に隣接させて、形成された画像の表面を保護
する為の転写性保護層(7:剥離層、8:保護層、9:
接着剤層)を設けることも出来る。この様な複合熱転写
シートであれば、例えば、葉書の様な受像シートの必要
な領域に先ず染料受容層を含む樹脂層Aを転写させ、該
転写された受容層を含む樹脂層に染料層Y、M、Cによ
り染料画像を形成させ、引き続き形成された画像表面に
保護層(8、9)を転写させ、1枚の熱転写シートで且
つ1台の熱転写プリンタによって所望の画像を任意の被
転写材に形成することが出来る。
【0015】上記の如き受容層転写シートを使用して、
受容層を含む転写層を転写させる被転写材は、特に限定
されず、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパ
ー、プラスチックフイルム等いずれのシートでもよく、
又、形状的には、カード、葉書、パスポート、便箋、レ
ポート用紙、ノート、カタログ等いずれのものでもよ
く、特に表面の目の粗い普通紙、ラフ紙にも適用可能で
ある。転写層の転写方法は、熱転写用のサーマルヘッド
を備えた一般のプリンター、転写箔用のホットスタンパ
ー、熱ロール等、受容層又は接着剤層が活性化される温
度に加熱可能ないずれの加熱加圧手段でもよい。本発明
の熱転写受像シートは以上の如くして得られた熱転写受
像シートであり、その外に、接着剤層、発泡剤含有層、
中間層及び受容層の各層を形成する塗工液を作成して、
これらの塗工液を上記に被転写材を基材シートとし、そ
の上に塗工方法で順次各層を積層形成する方法によって
も同様の作用効果を奏する熱転写受像シートが得られ
る。以上の如き本発明の熱転写受像シートの発泡又は膨
脹は、その製造時でもよいが、画像形成時に用いられる
サーマルヘッドからの熱によって行われるのが好まし
い。
【0016】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例1 厚さ25μmのポリエステルフイルム(商品名「ルミラ
ー」、東レ製)の表面に、下記の組成の受容層用塗工液
をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合
で塗布し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン
中で30分間乾燥して染料受容層を形成し、更に下記の
発泡剤含有層兼接着剤層用塗工液を同様にして乾燥時5
g/m2の割合で塗布及び乾燥して発泡剤含有層兼接着
剤層を形成して本発明の受容層転写シートを得た。受容層用塗工液組成; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(VYHD、ユニオンカーバイド社製) 100部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 8部 アミノ変性シリコーン(KS−343、信越化学工業製) 8部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部接着剤層用塗工液組成; ポリメチルメタクリレート樹脂(BR−106、三菱レイヨン製)100部 発泡剤(F−30、松本油脂製薬製) 15部 発泡剤(F−80、松本油脂製薬製) 15部 酸化チタン(TCA−888、トーケムプロダクツ製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 300部
【0017】実施例2 実施例1における接着剤層用塗工液に代えて下記組成の
塗工液を使用し、他は実施例1と同様にして本発明の受
容層転写シートを得た。接着剤層用塗工液組成; ポリメチルメタクリレート樹脂(BR−106、三菱レイヨン製)100部 発泡剤(F−30、松本油脂製薬製) 5部 発泡剤(F−50、松本油脂製薬製) 10部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 300部 実施例3 実施例1における接着剤層用塗工液に代えて下記組成の
塗工液を使用し、他は実施例1と同様にして本発明の受
容層転写シートを得た。接着剤層用塗工液組成; ポリメチルメタクリレート樹脂(BR−106、三菱レイヨン製)100部 発泡剤(F−50、松本油脂製薬製) 15部 発泡剤(F−80、松本油脂製薬製) 15部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 300部
【0018】実施例4 厚さ25μmのポリエステルフイルム(商品名「ルミラ
ー」、東レ製)の表面に、下記の組成の受容層用塗工液
をバーコーターにより乾燥時5.0g/m2になる割合
で塗布し、ドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブン
中で30分間乾燥して染料受容層を形成し、更に下記中
間層用塗工液を乾燥時3g/m2の割合で受容層上に、
更に中間層上に下記の発泡剤含有層兼接着剤層用塗工液
を同様にして乾燥時2g/m2の割合で塗布及び乾燥し
て発泡剤含有層兼接着剤層を形成して本発明の受容層転
写シートを得た。受容層用塗工液組成; 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(VYHD、ユニオンカーバイド社製) 100部 エポキシ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1部 アミノ変性シリコーン(KS−343、信越化学工業製) 1部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部中間層用塗工液組成; ポリメチルメタクリレート樹脂(BR−106、三菱レイヨン製)100部 発泡剤(F−30、松本油脂製薬製) 5部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部接着剤層用塗工液組成; ポリメチルメタクリレート樹脂(BR−106、三菱レイヨン製)100部 発泡剤(F−30、松本油脂製薬製) 7部 発泡剤(F−80、松本油脂製薬製) 3部 酸化チタン(TCA−888、トーケムプロダクツ製) 100部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 500部
【0019】実施例5 実施例1における発泡剤の代わりにチタンコーティング
したマイクロカプセル(松本油脂製薬製、F−30D/
TiO2 10部とアゾジカルボアミド発泡剤(ビニホー
ルAK#2、永和化成製)10部を配合し、他は実施例
1と同様にして本発明の受容層転写シートを形成した。 比較例1 実施例1において発泡剤としてナイクロカプセル(F−
30、松本油脂製薬製)を単独で10部使用し、他は実
施例1と同様にして比較例の受容層転写シートを形成し
た。 比較例2 実施例1において発泡剤としてアゾジカルボアミド発泡
剤(ビニホ−ルAK−2、永和化成製)を単独で10部
使用し、他は実施例1と同様にして比較例の受容層転写
シートを形成した。
【0020】一方、下記組成の染料層用インキを調製
し、背面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテ
レフタレートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2
になる様にワイヤーバーにより塗布及び乾燥し、更に背
面にシリコーンオイル(X−41・4003A、信越シ
リコーン製)をスポイトで数滴滴下後、全面に広げて背
面処理コートを行い、熱転写シートを得た。染料層用インキ組成: 分散染料(カヤセットブルー714、日本化薬製) 4.0部 エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) 5.0部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比(1/1) 80.0部 ジオキサン 10.0部 前記の受容層転写シートと普通紙とを重ね合せ、熱ロー
ルを用いて受容層を転写させた。次のこの受容層の面に
上記熱転写シートを重ね、サーマルヘッドを用いて、出
力1W/ドット、パルス幅0.3〜0.45mse
c.、ドット密度3ドット/mm、環境温度5℃及び4
0℃の条件で印字を行いシアン画像を形成した。以上で
得られた各色画像の品質を表1に示した。尚、印字前の
各熱転写受像シートを120℃で1分間加熱した場合の
樹脂層の厚みの変化も表1に示した。
【0021】
【表1】 注1:比較例1及び2の受容層転写シートから作製した
受像シートを50℃で1ケ月保存後の状態を調べたとこ
ろ、カプセルが潰れていて受容層としては十分なクッシ
ョン性が得られず、比較例2の場合には印字時において
もクッション性が得られなかった。
【0022】
【効果】以上の如き本発明によれば、発泡剤含有層に発
泡温度の異なる少なくとも2種の発泡剤を含有させるこ
とによって、画像形成時の著しい温度変化にも係らず、
又、表面が平滑でないラフ紙等にも白抜けや欠けのない
高品質及び高濃度画像を形成することが可能な受容層転
写シート及び熱転写受像シートを提供することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の受容層転写シートの断面を図解的に
説明する図。
【図2】 本発明の受容層転写シートの他の態様の断面
を図解的に説明する図。
【符号の説明】
1:基材シート 2:受容層 3:発泡剤含有層 4:中間層 5:接着剤層 6:耐熱滑性層 7:剥離層 8:保護層 9、10:接着剤層 Y:イエロー染料層 M:マゼンタ染料層 Y:シアン染料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−160682(JP,A) 特開 昭64−27996(JP,A) 特開 平1−281985(JP,A) 特開 昭64−87390(JP,A) 特開 平4−83683(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 B44C 1/17

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの一方の面に転写性樹脂層を
    設けてなり、該転写性樹脂層が染料受容層と発泡剤含有
    層とを含み、上記発泡剤含有層が発泡温度の異なる少な
    くとも2種の発泡剤を含有し、該異なる発泡剤の発泡温
    度差が10〜80℃の範囲であり、低温発泡剤の発泡温
    度が40〜150℃の範囲であり、高温発泡剤の発泡温
    度が100〜250℃であることを特徴とする受容層転
    写シート。
  2. 【請求項2】 染料受容層と発泡剤含有層との間に中間
    層が存在している請求項1に記載の受容層転写シート。
  3. 【請求項3】 発泡剤含有層が接着剤層を兼ねる請求項
    1に記載の受容層転写シート。
  4. 【請求項4】 転写性樹脂層が白色顔料を含む請求項1
    に記載の受容層転写シート。
  5. 【請求項5】 基材シートの一方の面に樹脂層を設けて
    なり、該樹脂層が染料受容層と発泡剤含有層とを含み、
    上記発泡剤含有層が発泡温度の異なる少なくとも2種の
    発泡剤を含有し、該異なる発泡剤の発泡温度差が10〜
    80℃の範囲であり、低温発泡剤の発泡温度が40〜1
    50℃の範囲であり、高温発泡剤の発泡温度が100〜
    250℃であることを特徴とする熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 染料受容層と発泡剤含有層との間に中間
    層が存在している請求項に記載の熱転写受像シート。
  7. 【請求項7】 発泡剤含有層が接着剤層を兼ねる請求項
    に記載の熱転写受像シート。
  8. 【請求項8】 樹脂層が白色顔料を含む請求項に記載
    の熱転写受像シート。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の受容層転写シートの転
    写性樹脂層を基材シートに転写することを特徴とする熱
    転写受像シートの製造方法。
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