JP3209927B2 - 吸収式冷凍装置 - Google Patents

吸収式冷凍装置

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JP3209927B2
JP3209927B2 JP24635296A JP24635296A JP3209927B2 JP 3209927 B2 JP3209927 B2 JP 3209927B2 JP 24635296 A JP24635296 A JP 24635296A JP 24635296 A JP24635296 A JP 24635296A JP 3209927 B2 JP3209927 B2 JP 3209927B2
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泰平 林
徹 福知
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Rinnai Corp
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臭化リチウムなど
の水溶液を吸収液とする吸収サイクルを形成した吸収式
冷凍装置における不凝縮性ガスの保管に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍装置では、再生器においてバ
ーナで低濃度吸収液を加熱して沸騰させ、高濃度吸収液
と冷媒蒸気とを分離し、冷媒蒸気は凝縮器で冷却されて
冷媒液となる。高濃度吸収液が吸収器において吸収コイ
ルの表面に散布され、また、冷媒液が蒸発器において蒸
発コイルに散布されると、蒸発コイル表面では、冷媒液
が蒸発コイル内を通過する冷却水から気化熱を奪って蒸
発し、蒸発コイルで熱が奪われた冷却水は、ポンプの作
動により冷却対象に設けられた熱交換器を循環して冷却
対象における冷却源となる。熱交換器で逆に温度が上昇
した冷却水は、蒸発コイルで再び冷却される。
【0003】他方、吸収コイル表面では、高濃度吸収液
が冷媒蒸気を吸収して発熱する。吸収コイルの表面で吸
収液が冷媒蒸気を吸収する際に発生した熱は、吸収コイ
ル内をポンプの作動により通過する排熱用冷却水によ
り、外部に設けられた冷却塔へ移動し、冷却塔で放出さ
れる。吸収器において冷媒を吸収して低濃度化した吸収
液は、吸収液ポンプによって再生器に戻るように、吸収
サイクルが構成されている。
【0004】上記の構成において、吸収サイクルを構成
する再生器、吸収器等の各器具及び配管には、臭化リチ
ウムに対して耐蝕性が強いステンレス材が用いられてお
り、また、吸収液内には、各器具の腐食を防止するため
のインヒビター(腐食抑制剤)が含まれている。しか
し、これらによって吸収サイクル内の化学反応を完全に
無くすことはできず、吸収液と各構成器具との化学反応
によって不凝縮性ガス(具体的には水素ガスである)が
発生し、長期間の使用の間に吸収サイクル内に蓄積され
る。このため、吸収サイクル内で発生した不凝縮性ガス
を、吸収サイクルの運転時に吸収器内で低圧下(大気圧
下の約1/120)で抽気して、冷媒蒸気から分離した
後に、ガス貯蔵室内に保管しておき、吸収式冷凍装置の
保守作業時に、ガス貯蔵室内の不凝縮性ガスを真空ポン
プで吸引することによって、長期に亙って吸収サイクル
の正常動作を維持するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり構成され
た吸収式冷凍装置においては、ガス貯蔵室内で保管され
る不凝縮性ガスの圧力が低いため、同量の不凝縮性ガス
を大気圧下で保管する場合に比べて大きな容積が必要と
なり、大きなガス貯蔵室を必要とするため、吸収式冷凍
装置の小型化の障害となっている。また、暖房運転時
に、高温の吸収液がガス貯蔵室内に侵入しないようにす
るために、逆止弁を必要とするとともに、逆止弁のシー
ルが不完全であって漏れが生ずると、高温異常等の器具
異常が発生し、運転が停止してしまうという不具合があ
る。
【0006】本発明は、吸収サイクル内で発生する不凝
縮性ガスを運転に支障がないように確実に保管でき、し
かも、保管のためのタンクの容積が大きくなることがな
く、小型の吸収式冷凍装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1では、冷媒を含
む吸収液を加熱して該吸収液から冷媒蒸気を分離させる
再生器と、該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷
却して凝縮させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮した冷媒を
低圧下で蒸発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発した冷媒
蒸気を前記再生器から供給される吸収液に吸収させる吸
収器と、該吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプ
とから吸収サイクルを形成した吸収式冷凍装置におい
て、前記吸収器の底部と連通して設けられ前記吸収器内
の不凝縮性ガスを抽出する抽気装置と、この抽気装置に
連通する気液分離部と、該気液分離部の端に設けられ吸
収液と分離された不凝縮性ガスを直接的に貯蔵するため
の不凝縮性ガス一次貯蔵部と、該不凝縮性ガス一次貯蔵
部の上方に設けられた逆止弁を介して連通し該逆止弁の
上方に設けられ、前記逆止弁が開弁するとき前記不凝縮
性ガス一次貯蔵部から吐出した不凝縮性ガスを前記不凝
縮性ガス一次貯蔵部より高圧で貯蔵する不凝縮性ガス二
次貯蔵部とを備えている。
【0008】上記構成により、請求項1の吸収式冷凍装
置では、再生器においてバーナ等の加熱手段を用いて低
濃度吸収液を加熱して沸騰させ、高濃度吸収液と冷媒蒸
気とを分離し、分離された冷媒蒸気は凝縮器で冷却され
て冷媒液となる。蒸発器では、冷媒液が冷却水から気化
熱を奪って蒸発し、蒸発器で冷却された冷却水は、冷却
対象に設けられた熱交換器を循環して冷却対象における
冷却源となる。吸収器では、高濃度吸収液が蒸発器で生
じた冷媒蒸気を吸収して低濃度吸収液となり、吸収器に
おいて冷媒を吸収して低濃度化した吸収液は、ポンプに
よって再生器に戻る。
【0009】以上の吸収サイクルにおいて、吸収液が再
生器、吸収器等の各器具を構成するステンレス材と化学
反応を起こして、吸収液に凝縮しない不凝縮性ガスとし
ての水素ガスが発生し、多くは、低圧となっている吸収
器に蓄積される。ここで、抽気装置によって、吸収器内
の不凝縮性ガスを吸収液が混ざった状態で抽出し、気液
分離部へ導く。気液分離部において、吸収液を分離され
た不凝縮性ガスは、上方の不凝縮性ガス一次貯蔵部に貯
蔵される。
【0010】不凝縮性ガス一次貯蔵部の上部には、逆止
弁が設けられていて、その上方には、不凝縮性ガス二次
貯蔵部が設けられている。これにより、不凝縮性ガス一
次貯蔵部内の圧力が低い場合には、逆止弁は閉じてい
て、気液分離部で分離された不凝縮性ガスは、そのまま
不凝縮性ガス一次貯蔵部に貯蔵される。不凝縮性ガス一
次貯蔵部内の圧力が高くなった場合には、逆止弁が開
き、不凝縮性ガス一次貯蔵部内の不凝縮性ガスが、逆止
弁を通って不凝縮性ガス二次貯蔵部へ吐出され、不凝縮
性ガス一次貯蔵部内の圧力が下がると主逆止弁は閉じ
る。
【0011】この結果、請求項1の発明では、不凝縮性
ガス二次貯蔵部内では、不凝縮性ガスが高圧で圧縮され
て貯蔵されるため、不凝縮性ガス一次貯蔵部内で貯蔵さ
れていた場合より、小さな体積で、同量の不凝縮性ガス
を貯蔵することができる。また、不凝縮性ガス二次貯蔵
部内で貯蔵される不凝縮性ガスの圧力が、大気に対して
十分に高くすることができる場合には、不凝縮性ガス二
次貯蔵部内の不凝縮性ガスを大気圧下で大気に開放する
ことができるため、抽気の際に真空ポンプなどの機材を
用いる必要がなく、抽気作業を簡単に行うことができ
る。
【0012】また、請求項1では、前記不凝縮性ガス一
次貯蔵部は、前記気液分離部の前記端に設けられ吸収液
と分離された不凝縮性ガスを直接的に貯蔵する直接貯蔵
部と、該直接貯蔵部の下部に設けられた第2の逆止弁を
介して前記直接貯蔵部と連結し少なくとも前記第2の逆
止弁より上方部位にガス貯蔵室を有する間接貯蔵部とか
らなっている。この間接貯蔵部内の圧力が低下するとき
主逆止弁が開弁するとともに前記第2の逆止弁が開弁し
て前記直接貯蔵部から前記間接貯蔵部へ不凝縮性ガスを
放出する。そして、前記間接貯蔵部内に加わる圧力が高
くなるとき、前記第2の逆止弁を閉じ前記主逆止弁を開
いて不凝縮性ガスを前記直接貯蔵部より高圧で不凝縮性
ガス二次貯蔵部に貯蔵する。
【0013】また、請求項2では、冷媒を含む吸収液を
加熱して該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再生器と、
該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮
させる凝縮器と、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸
発させる蒸発器と、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記
再生器から供給される吸収液に吸収させる吸収器と、該
吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプとから吸収
サイクルを形成した吸収式冷凍装置において、前記吸収
器の底部と連通して設けられ前記吸収器内の不凝縮性ガ
スを抽出する抽気装置と、この抽気装置に連通する気液
分離部と、該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離さ
れた不凝縮性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガ
ス一次貯蔵部と、該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設
けられた逆止弁を介して連通し該逆止弁の上方に設けら
れ、前記逆止弁が開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯
蔵部から吐出した不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次
貯蔵部より高圧で貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを
備え、前記不凝縮性ガス一次貯蔵部は、前記気液分離部
の前記端に設けられ吸収液と分離された不凝縮性ガスを
直接的に貯蔵する直接貯蔵部と、該直接貯蔵部の下端に
設けられた第2の逆止弁を介して前記直接貯蔵部と連通
し少なくとも前記第2の逆止弁より上方部位にガス貯蔵
室を有する間接貯蔵部とからなり、該間接貯蔵部に前記
ポンプの吐出を加える吐出圧印加管路が接続され、前記
ポンプが作動するとき、前記第2の逆止弁を閉じて前記
直接貯蔵部内に不凝縮ガスを貯蔵するとともに主逆止弁
を開いて前記間接貯蔵部の内部の不凝縮ガスを前記不凝
縮性ガス二次貯蔵部に吐出し、前記ポンプが停止すると
き、前記主逆止弁が閉弁するとともに前記第2の逆止弁
を開いて前記直接貯蔵部から前記間接貯蔵部へ不凝縮ガ
スを放出することを技術的手段とする。
【0014】以上の構成により、請求項1から2では、
間接貯蔵部内の圧力が高い場合には、第2の逆止弁が閉
じているため、気液分離部で分離された不凝縮性ガスは
一旦直接貯蔵部に貯蔵される。間接貯蔵部内の圧力が下
がって第2の逆止弁が開くと、直接貯蔵部内の不凝縮性
ガスは第2の逆止弁を通って間接貯蔵部へ吐出され、間
接貯蔵部内に貯蔵される。間接貯蔵部内の圧力が十分大
きく主逆止弁を開く程度以上である場合には、圧力によ
り主逆止弁を開いて、間接貯蔵部内の不凝縮性ガスは、
不凝縮性ガス二次貯蔵部へ吐出される。
【0015】特に、請求項2のように、ポンプの吐出圧
が間接貯蔵部に加わる場合には、間接貯蔵部内の圧力
が、ポンプの作動、停止によって変わり、ポンプが作動
している間に、直接貯蔵部内に不凝縮性ガスが貯蔵さ
れ、停止した時に、直接貯蔵部内の不凝縮性ガスが間接
貯蔵部内へ吐出され、再びポンプが作動してその吐出圧
が間接貯蔵部に加わった時に、間接貯蔵部から不凝縮性
ガス二次貯蔵部へ不凝縮性ガスを吐出させて、高圧で貯
蔵することができる。
【0016】この結果、不凝縮性ガスは、不凝縮性ガス
二次貯蔵部内で高圧で圧縮されて貯蔵されるため、小さ
な体積で貯蔵することができる。また、不凝縮性ガス二
次貯蔵部内で貯蔵される不凝縮性ガスの圧力が十分に高
い場合には、不凝縮性ガスを大気圧下で大気に開放する
ことができるため、抽気作業を簡単に行うことができ
る。また、間接貯蔵部内の圧力の変化によって、直接貯
蔵部から間接貯蔵部を経て不凝縮性ガス二次貯蔵部へ不
凝縮性ガスを自動的に吐出させて高圧で貯蔵することが
できるため、各貯蔵部の容積を小さくすることができ
る。また、請求項2のようにポンプの吐出圧を間接貯蔵
部に加える場合には、間接貯蔵部内の圧力を変化させる
ために他の手段を設ける必要がないため、安価な吸収式
冷凍装置とすることができる。
【0017】請求項3では、冷媒を含む吸収液を加熱し
て該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再生器と、該再生
器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮させる
凝縮器と、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させ
る蒸発器と、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器
から供給される吸収液に吸収させる吸収器と、該吸収器
から前記再生器へ吸収液を戻すポンプとから吸収サイク
ルを形成した吸収式冷凍装置において、前記吸収器の底
部と連通して設けられ前記吸収器内の不凝縮性ガスを抽
出する抽気装置と、この抽気装置に連通する気液分離部
と、該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不
凝縮性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次
貯蔵部と、該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられ
た逆止弁を介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前
記逆止弁が開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部か
ら吐出した不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部
より高圧で貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え、
前記不凝縮性ガス一次貯蔵部は、前記ポンプの吐出側に
連通し、前記ポンプの吐出圧を供給するための吐出圧印
加管路が接続され、前記気液分離部の前記端に設けられ
た電磁弁を下方に備えたガス貯蔵室からなり、前記電磁
弁の開弁時には、前記電磁弁を介して前記ガス貯蔵室に
不凝縮性ガスを貯蔵し、前記電磁弁の閉弁時には、前記
吐出圧印加管路により前記ガス貯蔵室へ印加される前記
ポンプの吐出圧により前記主逆止弁を開弁し、前記ガス
貯蔵室内の不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス二次貯蔵部
に吐出することを技術的手段とする。
【0018】以上の構成を有する請求項3では、吸収サ
イクルの運転中に電磁弁を開くと、気液分離部で分離さ
れた不凝縮性ガスが電磁弁を通過してガス貯蔵室に貯蔵
される。尚、吐出圧印加管路によりポンプの吐出圧がガ
ス貯蔵室に印加されるが、気液分離部は吸収器の底部と
連通しているため、ガス貯蔵室に印加された吐出圧は電
磁弁および気液分離部を介して吸収器へ逃げて主逆止弁
は閉弁状態であり、不凝縮性ガスが吸収液の上方に移動
してガス貯蔵室に貯蔵される。
【0019】吸収サイクルの運転中に、電磁弁を閉じる
と、ガス貯蔵室内の吸収液には、ポンプの吐出圧が加わ
り、この圧力により主逆止弁が開き、不凝縮性ガスおよ
び吸収液が主逆止弁を通って不凝縮性ガス二次貯蔵部に
吐出され、高圧で貯蔵される。
【0020】請求項4では、請求項3において、前記電
磁弁は、常時は開弁制御され、前記ポンプの作動中に、
所定の周期で一定期間だけ閉弁制御されることを技術的
手段とする。これにより、吸収式冷凍装置の運転中に、
電磁弁を周期的に閉弁させるように制御することによ
り、吸収式冷凍装置の運転中に発生した不凝縮性ガスを
自動的に不凝縮性ガス二次貯蔵部に高圧で貯蔵すること
ができる。
【0021】請求項5では、冷媒を含む吸収液を加熱し
て該吸収液から冷媒蒸気を分離させる再生器と、該再生
器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮させる
凝縮器と、該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させ
る蒸発器と、該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器
から供給される吸収液に吸収させる吸収器と、該吸収器
から前記再生器へ吸収液を戻すポンプとから吸収サイク
ルを形成した吸収式冷凍装置において、前記吸収器の底
部と連通して設けられ前記吸収器内の不凝縮性ガスを抽
出する抽気装置と、この抽気装置に連通する気液分離部
と、該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不
凝縮性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次
貯蔵部と、該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられ
た逆止弁を介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前
記逆止弁が開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部か
ら吐出した不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部
より高圧で貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え、
前記吸収サイクルは、前記再生器の高温吸収液を前記吸
収器へ供給するための加熱運転用の吸収液管路を有し、
前記吸収サイクルの加熱運転において前記吸収器へ供給
される前記高温吸収液の蒸気圧力により前記主逆止弁を
開弁して、前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から前記不凝縮
性ガス二次貯蔵部への不凝縮性ガスの吐出を行うことを
技術的手段とする。これにより、吸収式冷凍装置として
再生器から吸収器へ高温吸収液を供給するための加熱運
転用の吸収液管路を設けておくことで、例えば冷凍運転
が停止した状態で、吸収液管路によって高温吸収液を吸
収器へ供給する加熱運転を行うことによって、吸収器と
連通した不凝縮性ガス一次貯蔵部の圧力を高くし、その
圧力によって主逆止弁を開いて不凝縮性ガス二次貯蔵部
へ不凝縮性ガスを貯蔵することができる。
【0022】請求項6では、請求項5において、前記蒸
発器は前記吸収器に隣接して設けられるとともに、前記
吸収式冷凍装置は、前記蒸発器の熱を室内へ伝達するた
めの熱伝達回路を備えた空気調和装置を構成し、前記加
熱運転は、前記再生器から前記吸収器へ供給される高温
吸収液の熱を室内熱交換器へ伝達する暖房運転であるこ
とを技術的手段とする。これにより、吸収式冷凍装置を
用いた冷房運転の間に吸収サイクル内に発生した不凝縮
性ガスを、冷房運転が停止した暖房運転時に、再生器か
ら吸収器へ供給される高温の吸収液の高圧を利用して、
不凝縮性ガス一次貯蔵部から不凝縮性ガス二次貯蔵部へ
高圧で貯蔵することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の吸収式冷凍装置
を用いた空調装置の第1実施例を示す。空調装置は、室
外機としての吸収式冷凍装置100と室内機RUとから
なり、吸収式冷凍装置100は、冷凍機本体101と冷
却塔(クーリングタワー)CTとから構成される。な
お、空調装置は、制御装置102により制御される。
【0024】冷凍機本体101は、冷媒及び吸収液とし
ての臭化リチウム水溶液の吸収サイクルを形成するもの
で、加熱源としてのガスバーナBが下方に備えられた高
温再生器1と、この高温再生器1の外側に被さるように
配置された低温再生器2とからなる二重効用型の再生器
と、さらに低温再生器2の外周に向かって二重に配置さ
れた吸収器3および蒸発器4と、低温再生器2の外周で
吸収器3の上方に配置された凝縮器5とを、幾つかの通
路で接続してなる。
【0025】高温再生器1は、ガスバーナBによって加
熱される加熱タンク11の上方に中濃度吸収液分離筒1
2を延長させて設け、中濃度吸収液分離筒12の上方か
らその外周に覆い被さるように縦型円筒形の気密性の冷
媒回収タンク10が設けられている。これにより、高温
再生器1では、加熱タンク11の内部に収容された低濃
度吸収液をガスバーナBによって加熱して、低濃度吸収
液中の水を蒸発させて冷媒蒸気(水蒸気)として中濃度
吸収液分離筒12の外側へ分離させ、冷媒蒸気の蒸発に
より濃化した中濃度吸収液を中濃度吸収液分離筒12の
内側の貯留部121に残し、分離した冷媒蒸気を冷媒回
収タンク10で回収する。
【0026】低温再生器2は、冷媒回収タンク10の外
周に偏心して設置した縦型円筒形の低温再生器ケース2
0を有し、低温再生器ケース20の天井の周囲には冷媒
蒸気出口21が設けられている。低温再生器ケース20
の天井の頂部は、中濃度吸収液流路L1により熱交換器
Hを介して中濃度吸収液分離筒12の貯留部121と連
結されている。
【0027】中濃度吸収液流路L1中には、貯留部12
1から低温再生器2へ流れる中濃度吸収液の流量を制限
するためのオリフィス(図示なし)が設けられていて、
低温再生器ケース20内へは中濃度吸収液分離筒12と
の圧力差により中濃度吸収液が供給、吐出される。これ
により、低温再生器2では、低温再生器ケース20内に
供給された中濃度吸収液を、冷媒回収タンク10の外壁
を熱源として再加熱し、中濃度吸収液は低温再生器ケー
ス20の上部の気液分離部22で冷媒蒸気と高濃度吸収
液とに分離され、高濃度吸収液は、高濃度吸収液受け部
23で貯留される。
【0028】低温再生器ケース20の外周下部には、縦
型円筒形で気密性の蒸発・吸収ケース30が、外周上部
には凝縮器ケース50がそれぞれ同心的に配されてお
り、冷媒回収タンク10、低温再生器ケース20、蒸発
・吸収ケース30は、各底板部13で一体に溶接されて
冷凍機本体101を形成している。なお、低温再生器ケ
ース20は、冷媒蒸気出口21および隙間5Aを介して
凝縮器ケース50内と連通している。
【0029】吸収器3は、蒸発・吸収ケース30内の内
側部分内に縦型円筒状に巻設され内部を排熱用冷却水が
流れる吸収コイル31が配置され、吸収コイル31の上
方には、高濃度吸収液を吸収コイル31に散布するため
の高濃度吸収液散布具32が配置されている。高濃度吸
収液散布具32は、熱交換器Hを介して低温再生器2の
高濃度吸収液受け部23と連結された高濃度吸収液流路
L2の開口部から供給される高濃度吸収液を受けて散布
し、吸収コイル31内には、冷房運転時に、冷却塔CT
で冷却された排熱用冷却水が循環する。
【0030】吸収器3では、高濃度吸収液が圧力差によ
り高濃度吸収液流路L2から流入し、流入した高濃度吸
収液は、高濃度吸収液散布具32により吸収コイル31
の上端に散布され、吸収コイル31の表面に付着して薄
膜状になり、重力の作用で下方に流下し、蒸発器4で生
じた冷媒蒸気を吸収して低濃度吸収液となる。この冷媒
蒸気を吸収する際に吸収コイル31の表面で発熱する
が、吸収コイル31を循環する排熱用冷却水により冷却
される。吸収器3の底部33は、熱交換器Hおよび吸収
液ポンプP1が装着された低濃度吸収液流路L3で加熱
タンク11の底部と連結されており、吸収液ポンプP1
の作動により吸収器3内の低濃度吸収液は熱交換器Hを
介して加熱タンク11内へ供給される。
【0031】吸収器3の内部には、吸収サイクル内で発
生して吸収器3内に貯留した不凝縮性ガス(水素ガス)
を吸い込むための抽気装置としてのエジェクター80が
設けられている。エジェクター80は、吸収器3内に開
口した吸引口81の延長上に吸引管81より径が小さい
吸導管82を設けるとともに、吸引口81の内側に吸収
液ポンプP1の吐出側と連通した吸収液吐出管83を配
して、吸収液ポンプP1の吐出圧によって吸収液吐出管
83の末端から吸収液が吸引口81に向かって吐出され
る際に、吸引口81との間の冷媒蒸気および不凝縮ガス
等の気体成分をいわゆるエゼクタ効果によって吸収液内
に吸い込み混合するようにした構造である。
【0032】エジェクター80から延長された吸導管8
2は、吸収器3の底部33に連通して設けられた略J字
(又は略U字)形状の有谷管状体からなる気液分離管8
4の内側に配されて、気液分離管84とともに気液分離
器を構成するもので、気液分離管84と同様に略J字
(又は略U字)形状を呈し、気液分離管84内の谷部8
5を経た位置で開口している。気液分離器の末端となる
気液分離管84の対端側の末端には、不凝縮性ガス貯蔵
器90が接続されている。
【0033】不凝縮性ガス貯蔵器90は、図2、3に示
すように、分離された低圧の不凝縮性ガスを貯蔵するた
めの不凝縮性ガス一次貯蔵部91として、気液分離管8
4の末端が開口して接続された直接貯蔵部92と、直接
貯蔵部92の外側に直接貯蔵部92を覆うようにして設
けられた間接貯蔵部93とが設けられ、直接貯蔵部92
及び間接貯蔵部93の上方には、不凝縮性ガス一次貯蔵
部91で貯蔵された低圧の不凝縮性ガスを高圧で貯蔵す
るために不凝縮性ガス二次貯蔵部94が設けられてい
る。尚、気液分離器で分離された吸収液は、吸収器3内
と気液分離管84内の液位を同一にする作用が生じるた
め、吸収器3内の吸収液位との水頭差により、気液分離
管84を介して吸収器3側に戻される。
【0034】不凝縮性ガス一次貯蔵部91では、直接貯
蔵部92の底部には、直接貯蔵部92内の圧力がその外
側の間接貯蔵部93の圧力より高い場合に開く逆止弁9
5が備えられており、間接貯蔵部93の底部には、吸収
液ポンプP1の吐出側と連通して、吸収液ポンプP1か
ら吐出される吸収液の吐出圧を加えるための吐出圧印加
管路96が接続されている。
【0035】不凝縮性ガス一次貯蔵部91は、以上の構
成により、吸収液ポンプP1の作動中には、直接貯蔵部
92内の圧力<間接貯蔵部93内の圧力であって逆止弁
95が閉じており、気液分離器84で分離された不凝縮
性ガスを直接貯蔵部92で一旦貯蔵し、吸収液ポンプP
1が停止して間接貯蔵部93内の圧力が下がったとき、
直接貯蔵部92内の圧力により逆止弁95が開いて、直
接貯蔵部92内の不凝縮ガスを間接貯蔵部93内へ吐出
する。通常は、直接貯蔵部92内で貯蔵される不凝縮性
ガスの圧力は40mmHg程度であり、吸収液ポンプP
1が停止した場合には、間接貯蔵部93内の圧力は、吸
収器3内の圧力と同じ6mmHgとなって、直接貯蔵部
92内の不凝縮性ガスは、間接貯蔵部93内へ吐出され
る。
【0036】一方、不凝縮性ガス二次貯蔵部94では、
間接貯蔵部93の上部との間を接続する接続管路97
に、逆止弁98が備えられている。逆止弁98は、間接
貯蔵部93内に吸収液ポンプP1の吐出圧が加えられる
とき開いて、間接貯蔵部93内の不凝縮性ガスを高圧で
不凝縮性ガス二次貯蔵部94内へ吐出させ、吸収液ポン
プP1が停止したときには閉じて、不凝縮性ガス二次貯
蔵部94内の不凝縮ガスが間接貯蔵部93へ逆流するの
を防止する。
【0037】蒸発器4は、蒸発・吸収ケース30内の吸
収コイル31の外周に設けた縦型円筒形で多数の連通口
(図示なし)付きの仕切壁40の外周に、内部を冷暖房
用の冷温水が流れる縦型円筒形の蒸発コイル41を配設
し、その上方に冷媒液散布具42を取り付けてなる。な
お、蒸発器4の底部43は、暖房用電磁弁6を有する暖
房用吸収液流路L4により中濃度吸収液分離筒12の貯
留部121と連通している。
【0038】蒸発器4では、冷房運転時に冷媒液散布具
42より冷媒液を蒸発コイル41の上に滴下させると、
滴下された冷媒液は、表面張力で蒸発コイル41の表面
を濡らして膜状となり、重力の作用で下方へ降下しなが
ら低圧(例えば、6.5mmHg)となっている蒸発・
吸収ケース30内で蒸発コイル41から気化熱を奪って
蒸発し、蒸発コイル41内を流れる空調用の冷温水を冷
却する。
【0039】凝縮器5は、凝縮器ケース50の内部に冷
却塔CTで冷却された排熱用冷却水が内部を循環してい
る冷却コイル51を配設してなる。凝縮器ケース50
は、冷媒回収タンク10から凝縮器ケース50への冷媒
流量を制限するためのオリフィス(図示なし)が設けら
れた冷媒流路L5により冷媒回収タンク10の底部14
と連通するとともに、冷媒蒸気出口21および隙間5A
を介して低温再生器2と連通しており、いずれも圧力差
(凝縮器ケース内では約70mmHg)により冷媒が供
給される。
【0040】凝縮器5では、凝縮器ケース50に供給さ
れた冷媒蒸気が、冷却コイル51により冷却されて液化
する。凝縮器5の下部と蒸発器4の蒸発コイル41の上
方に配置された冷媒液散布具42とは、冷媒液供給路L
6で連通している。液化した冷媒液は、冷媒液供給路L
6に設けられた冷媒冷却器52を経て冷媒液散布具42
に供給される。
【0041】以上の構成により、吸収液は、高温再生器
1→中濃度吸収液流路L1→低温再生器2→高濃度吸収
液流路L2→吸収器3→吸収液ポンプP1→低濃度吸収
液流路L3→高温再生器1の順に循環する。また、冷媒
は、高温再生器1(冷媒蒸気)→冷媒流路L5(冷媒蒸
気)又は低温再生器2(冷媒蒸気)→凝縮器5(冷媒
液)→冷媒供給路L6(冷媒液)→冷媒冷却器52(冷
媒液)→冷媒液散布具42(冷媒液)→蒸発器4(冷媒
蒸気)→吸収器3(吸収液)→吸収液ポンプP1→低濃
度吸収液流路L3→高温再生器1の順に循環する。
【0042】上記、吸収液と熱交換する吸収器3の吸収
コイル31と凝縮器5の冷却コイル51は、接続されて
連続コイルを形成しており、連続コイルは、冷却水流路
34によって冷却塔CTと接続されて冷却水循環路を形
成している。この冷却水循環路において、吸収コイル3
1の入口と冷却塔CTとの間の冷却水流路34には、連
続コイル内へ冷却水を送り込むための冷却水ポンプP2
が装着されており、冷却水ポンプP2の作動により連続
コイルを通過する冷却水は、吸収コイル31で吸収熱
を、冷却コイル51で凝縮熱をそれぞれ吸熱して比較的
高温となって、冷却塔CTに供給される。
【0043】上記の構成により、冷房運転時には、冷却
水ポンプP2の作動により冷却塔CT内の冷却水が、冷
却塔CT→冷却水ポンプP2→吸収コイル31→冷却コ
イル51→冷却塔CTの順に循環する。冷却塔CTで
は、落下する冷却水を大気中に一部蒸発させて、残りの
冷却水を冷却する自己冷却がなされており、冷却水は、
大気中に放熱して低温度になる排熱サイクルを形成して
いる。なお、送風機Sからの送風により、水の蒸発を促
進させている。
【0044】蒸発器4の蒸発コイル41には、室内機R
Uに設けられた空調熱交換器44が冷温水流路47で連
結されていて、冷温水流路47には、冷温水ポンプP3
が設けられている。以上の構成により、蒸発コイル41
で低温度となった冷温水は、蒸発コイル41→冷温水流
路47→空調熱交換器44→冷温水流路47→冷温水ポ
ンプP3→蒸発コイル41の順で循環する。
【0045】室内機RUには、空調熱交換器44が設け
られているとともに、この熱交換器44に対して、室内
空気を通過させて再び室内へ吹き出すブロワ46が備え
られている。なお、暖房用吸収液流路L4および暖房用
電磁弁6は、暖房運転用に設けられたもので、暖房運転
時には、暖房用電磁弁6を開弁し、吸収液ポンプP1を
作動させる。
【0046】これにより、中濃度吸収液分離筒12内の
高温度の中濃度吸収液が、蒸発器4の底部43から蒸発
器4内へ流入し、蒸発コイル41内の冷温水が加熱さ
れ、加熱された蒸発コイル41内の冷温水は、冷温水ポ
ンプP3の作動により冷温水流路47から空調用熱交換
器44へ供給され、暖房の熱源となる。蒸発器4内の中
濃度吸収液は、仕切板40の連通口から吸収器3側へ入
り、低濃度吸収液流路L3を経て、吸収液ポンプP1に
より加熱タンク11へ戻される。
【0047】以上の構成からなる吸収式冷凍装置100
において、エジェクター80および不凝縮性ガス貯蔵器
90は、冷房運転または暖房運転時に吸収液ポンプP1
が作動すると、図2に示すとおり、エジェクター80の
吸収液吐出管83から吸導管82へ向かって吐出される
吸収液のエジェクター効果によって、吸収器3内の蒸気
冷媒および不凝縮性ガスをエジェクター80の吸引管8
1の開口部分から吸収し、混合させて気液分離管84へ
導き、不凝縮性ガスを吸収液から分離させて、直接貯蔵
部92内に貯蔵させる。このとき、吸収液ポンプP1の
吐出圧が間接貯蔵部93に加わっているため、直接貯蔵
部92の底部に備えられている逆止弁95は閉じてお
り、他方、不凝縮性ガス二次貯蔵部94の底部に備えら
れている逆止弁98は開いて、間接貯蔵部93内の吸収
液とともにその上部に貯蔵されている不凝縮性ガスを不
凝縮性ガス二次貯蔵部94内へ吐出及び圧縮する。
【0048】冷房運転または暖房運転が終了して吸収液
ポンプP1が停止して吸収サイクルが停止すると、エジ
ェクター80による不凝縮性ガスの吸込みは停止し、吸
収液ポンプP1の吐出圧は間接貯蔵部93内へ加わらな
くなり、間接貯蔵部93内の圧力が低下する。この結
果、図3に示すとおり、直接貯蔵部92内の圧力により
逆止弁95が開いて、直接貯蔵部92内の不凝縮ガスが
間接貯蔵部93内へ吐出され、間接貯蔵部93内の上方
に貯蔵され、他方、不凝縮性ガス二次貯蔵部94内の圧
力により逆止弁98は閉じるため、不凝縮性ガス二次貯
蔵部94内の不凝縮性ガスは間接貯蔵部93に戻ること
がなく、不凝縮性ガス二次貯蔵部94内に高圧で貯蔵さ
れる。
【0049】以上のとおり、本発明によれば、吸収サイ
クル内で発生した不凝縮性ガスは、吸収器3内でエジェ
クター80によって吸い込まれて、不凝縮性ガス貯蔵器
90に貯蔵される。このとき、不凝縮性ガス貯蔵器90
は、エジェクター80によって吸い込まれ気液分離管8
4によって分離された不凝縮性ガスを、不凝縮性ガス一
次貯蔵部91の直接貯蔵部92でそのままの低圧で貯蔵
し、吸収液ポンプP1が停止したときに間接貯蔵部93
へ一旦吐出し、その後、吸収液ポンプP1が再び作動し
たときに、間接貯蔵部93内に吸収液ポンプP1の吐出
圧を加えることによって、間接貯蔵部93内の不凝縮性
ガスおよび吸収液を不凝縮性ガス二次貯蔵部94に高圧
で吐出することによって、不凝縮性ガス一次貯蔵部91
より高圧で不凝縮性ガス二次貯蔵部94に貯蔵すること
ができるため、不凝縮性ガスを貯蔵するための容積を小
さくすることができる。
【0050】また、吸収液ポンプP1が作動すれば、確
実に吸収サイクル内の不凝縮性ガスを分離して抽気する
ことができ、吸収液ポンプP1が停止した後の再作動を
繰り返す毎に、間接貯蔵部93内の不凝縮性ガスを確実
に不凝縮性ガス二次貯蔵部94に吐出させることができ
るため、長期間の使用においても、内部で発生した不凝
縮性ガスによる不具合が生じることがない。
【0051】さらに、不凝縮性ガス二次貯蔵部94内に
高圧で不凝縮性ガスを貯蔵することができるため、貯蔵
した不凝縮性ガスを吸収サイクルの外部へ放出する作業
に当たっては、貯蔵された不凝縮性ガスの圧力を大気圧
に対して十分に高い場合には、真空ポンプなどの特殊な
機器を用いる必要がなく、簡単に不凝縮性ガスを大気に
開放させることができるため、作業が容易である。
【0052】次に本発明の第2実施例を説明する。図4
に第2実施例の主要部分を示す。第2実施例では、不凝
縮性ガス貯蔵器90の構造を簡略化するとともに、気液
分離管84と不凝縮性ガス貯蔵器90との間に電磁弁9
10を設けた。不凝縮性ガス貯蔵器90では、不凝縮性
ガス一次貯蔵部91は、単純な管状を呈したガス貯蔵室
91aとなっており、この管状のガス貯蔵室91aに連
続した管部に不凝縮性ガス二次貯蔵部94に貯蔵された
不凝縮性ガスの逆流を防止するための逆止弁98を設け
た。さらに、電磁弁910の上方近傍のガス貯蔵室91
a内に、吸収液ポンプP1の吐出圧を加えるための吐出
圧印加管路96を接続し、吐出圧印加管路96内には、
吸収液ポンプP1から吐出される吸収液量が小さくなる
ようにするためのオリフィス911を設けた。
【0053】以上の構成からなる第2実施例では、吸収
液ポンプP1の作動中には、常時は電磁弁910を開弁
制御しておき、エジェクター80により吸い込まれ気液
分離管84で分離された不凝縮性ガスを、電磁弁910
を介してガス貯蔵室91a内に貯蔵する。尚、このと
き、吐出圧印加管路96からの吐出圧は、吸収器3内の
吸収液は吸収液ポンプP1で吸引されており、気液分離
管84に逃げるため逆止弁98は閉弁している。ガス貯
蔵室91aは、管状でその容積が小さいため、一定時間
毎に電磁弁910を閉弁制御して、吸収液ポンプP1の
吐出圧によってガス貯蔵室91a内を高圧にして逆止弁
98を開弁させるようにする。
【0054】すなわち、吸収液ポンプP1の吐出圧印加
管路96を介しての吐出圧がガス貯蔵室91aに加わる
と、ガス貯蔵室91a内の吸収液が、上方に貯蔵された
不凝縮性ガスを圧縮しながら逆止弁98を押し開けて、
不凝縮性ガス二次貯蔵部94内へ吐出させる。尚、この
とき、電磁弁910の下方に不凝縮性ガスが溜まる。こ
れにより、不凝縮性ガスを不凝縮性ガス二次貯蔵部94
内に高圧で貯蔵することができる。従って、電磁弁91
0を閉弁制御した後には、再び電磁弁910を開弁制御
して、ガス貯蔵室91a内に不凝縮性ガスを貯蔵し、以
上を吸収液ポンプP1の運転中に繰り返す。
【0055】この実施例では、電磁弁910が必要とな
るが、不凝縮性ガス一次貯蔵部91は管状の小さな容積
のガス貯蔵室91aでよいため、不凝縮性ガス貯蔵器9
0の全体では、その体格を小さくすることができ、小型
化を図ることができる。
【0056】次に本発明の第3実施例を説明する。図5
に本発明の第3実施例を示す。第3実施例は、吸収式冷
凍装置100において、吸収液ポンプP1の作動によっ
て、高温再生器1内の高温の吸収液が蒸発・吸収ケース
30内へ直接供給される暖房運転を行うための吸収液流
路L4が設けられていることを前提としたもので、不凝
縮性ガス貯蔵器90を不凝縮性ガス一次貯蔵部91と不
凝縮性ガス二次貯蔵部94とを逆止弁98のみを介して
接続した単純な二重のタンク構造として、気液分離管8
4のみと接続した。
【0057】以上の構成により、第3実施例では、夏期
など暖房用電磁弁6が閉じられた冷房運転時には、図6
(a)に示すように、不凝縮性ガス一次貯蔵部91内の
圧力は、蒸発・吸収ケース30内の低圧(6mmHg)
と連通して低く、逆止弁98は閉じているため、吸収サ
イクル内で発生した不凝縮性ガスが不凝縮性ガス一次貯
蔵部91内に貯蔵される。
【0058】冬期などに吸収サイクルの運転が暖房運転
に切り替わり、暖房用電磁弁6が開弁して高温の吸収液
および冷媒蒸気が吸収器3内へ供給されると、気液分離
管84を介して蒸発・吸収ケース30内の蒸気圧に基づ
く高圧が不凝縮性ガス一次貯蔵部91に加わり、図6
(b)に示すように、逆止弁98を開いて吸収液ととも
に不凝縮性ガスを不凝縮性ガス二次貯蔵部94へ押し込
め、高圧で貯蔵する。この場合、冷房運転時に不凝縮性
ガス一次貯蔵部91では、不凝縮性ガスが貯蔵されて薬
40mmHgとなり、暖房運転時に、不凝縮性ガス二次
貯蔵部94では、400mmHgの高圧で不凝縮性ガス
が貯蔵される。なお、この実施例では、冷房運転と暖房
運転との運転交替を前提として不凝縮性ガスを高圧で貯
蔵するため、不凝縮性ガス一次貯蔵部91では、夏季の
1シーズンに発生する不凝縮性ガスを低圧で貯蔵できる
だけの容積が必要となる。
【0059】次に本発明の第4実施例を説明する。図7
に第4実施例を示す。上記1〜3の実施例では、吸収サ
イクル内で発生した不凝縮性ガスを分離するための構造
として、エジェクター80を用いたが、第4実施例で
は、第1実施例のエジェクター80の代わりにサイホン
容器800を用いている。サイホン容器800は、吸収
器3の下部に開口した不凝縮性ガス導入管801をサイ
ホン容器800内の中間部に連通させるとともに、サイ
ホン容器800内の下部には、逆U字(又は逆J字)状
の有山管状体からなりサイホン管を形成する吸収液排出
管802を配している。
【0060】高濃度吸収液流路L2によって低温再生器
2から供給される高濃度吸収液を吸収コイル31へ滴下
するための高濃度吸収液散布具32内の高濃度吸収液
を、サイホン容器800の上方より導入し、サイホン容
器800内の吸収液位が、吸収液排出管802の山部8
03より高くなると、サイホン容器800内の吸収液及
び不凝縮性ガスを吸収液排出管802から排出するとと
もに、その際に、不凝縮性ガス導入管801から吸収器
3内の蒸気冷媒および不凝縮性ガスを吸入する。
【0061】吸収液排出管802は、上記各実施例と同
様に有谷管状体からなる気液分離管84の内側に配され
て気液分離器を形成しており、谷部85を通過した混合
吸収液内の不凝縮性ガスは、気液置換により上方に貯蔵
される。なお、この実施例では、サイホン容器800
は、蒸発・吸収ケース30内で、蒸発コイル41に接触
して設けられ、蒸発コイル41内を通過する冷却水によ
って冷却されることによって、サイホン容器800内の
蒸気冷媒を吸収液に吸収させる補助吸収器を形成してい
る。
【0062】図8には、上記第3実施例におけるエジェ
クター80の代わりにサイホン容器800を用いた第5
実施例を示す。第5実施例におけるサイホン容器800
の作用は、上記第4実施例の場合と全く同様であり、ま
た、不凝縮性ガス貯蔵器90における作用は第3実施例
と同様であるため、説明を省略する。尚、第2実施例も
サイホン式としても良い。
【0063】以上のとおり、本発明によれば、不凝縮性
ガスを高圧で圧縮して不凝縮性ガス貯蔵部90内に貯蔵
するため、貯蔵のための容積を小さくすることができ、
吸収式冷凍装置の小型化を図ることができる。
【0064】上記各実施例では、冷却水流路34の冷却
塔CTを、冷却水の一部を蒸発させて冷却水を自己冷却
する開放式のものとしたが、冷却水流路34を循環する
冷却水が、大気に開放されていない密閉回路を形成した
水冷装置でもよい。
【0065】上記実施例では、室内機RUに空調熱交換
器44のみを設けたものを示したが、室内温度を下げな
いで除湿運転を行うために、空調熱交換器44で一旦冷
却した空気を加熱する加熱用熱交換器を空調熱交換器4
4と並設させるようにしてもよい。
【0066】上記実施例では、吸収式冷凍装置を用いた
空調装置を示したが、冷蔵庫、冷凍庫など、他の冷凍装
置に用いてもよい。尚、2重効用に限らず、1重効用で
もよい。また、加熱源はガスバーナの他、電気ヒータや
石油バーナでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収式冷凍装置の第1実施例を示す空
調装置の概略構成図である。
【図2】第1実施例における不凝縮性ガス貯蔵器の作動
を説明するための空調装置の吸収液ポンプの作動時の部
分構成図である。
【図3】第1実施例における不凝縮性ガス貯蔵器の作動
を説明するための空調装置の吸収液ポンプの停止時の部
分構成図である。
【図4】本発明の吸収式冷凍装置の第2実施例を示す空
調装置の部分構成図である。
【図5】本発明の吸収式冷凍装置の第3実施例を示す空
調装置の概略構成図である。
【図6】第3実施例における不凝縮性ガス貯蔵器の作動
を説明するための不凝縮性ガス貯蔵器の断面図であり、
(a)は冷房運転時、(b)は暖房運転時を示す。
【図7】本発明の吸収式冷凍装置の第4実施例を示す空
調装置の概略構成図である。
【図8】本発明の吸収式冷凍装置の第5実施例を示す空
調装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 高温再生器(再生器) 2 低温再生器(再生器) 3 吸収器 33 底部(吸収器の底部) 4 蒸発器 5 凝縮器 82 吸導管(有谷管状体、気液分離部) 84 気液分離管(有谷管状体、気液分離部) 85 谷部 91 不凝縮性ガス一次貯蔵部 92 直接貯蔵部 93 間接貯蔵部 94 不凝縮性ガス二次貯蔵部 95 逆止弁(第2の逆止弁) 96 吐出圧管路(吐出圧印加管路) 98 逆止弁(主逆止弁) 910 電磁弁 P1 吸収液ポンプ(ポンプ) 100 吸収式冷凍装置 L4 暖房用吸収液流路(加熱運転用の吸収液管路) 47 冷温水流路(熱伝達回路) 44 室内熱交換器 80 エジェクター 800 サイホン容器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−247464(JP,A) 特開 昭62−175566(JP,A) 特開 平8−75324(JP,A) 特開 平5−264132(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 43/04 F25B 15/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を含む吸収液を加熱して該吸収液か
    ら冷媒蒸気を分離させる再生器と、 該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮
    させる凝縮器と、 該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器
    と、 該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から供給され
    る吸収液に吸収させる吸収器と、 該吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプとから吸
    収サイクルを形成した吸収式冷凍装置において、 前記吸収器の底部と連通して設けられ前記吸収器内の不
    凝縮性ガスを抽出する抽気装置と、 この抽気装置に連通する気液分離部と、 該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不凝縮
    性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次貯蔵
    部と、 該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられた逆止弁を
    介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前記逆止弁が
    開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から吐出した
    不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部より高圧で
    貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え、 前記不凝縮性ガス一次貯蔵部は、 前記気液分離部の前記端に設けられ吸収液と分離された
    不凝縮性ガスを直接的に貯蔵する直接貯蔵部と、 該直接貯蔵部の下部に設けられた第2の逆止弁を介して
    前記直接貯蔵部と連結し少なくとも前記第2の逆止弁よ
    り上方部位にガス貯蔵室を有する間接貯蔵部とからな
    り、 該間接貯蔵部内の圧力が低下するとき主逆止弁が閉弁す
    るとともに前記第2の逆止弁が開弁して前記直接貯蔵部
    から前記間接貯蔵部へ不凝縮性ガスを放出し、前記間接
    貯蔵部内に加わる圧力が高くなるとき、前記第2の逆止
    弁を閉じ前記主逆止弁を開いて不凝縮性ガスを前記直接
    貯蔵部より高圧で前記不凝縮性ガス二次貯蔵部に貯蔵す
    ことを特徴とする吸収式冷凍装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を含む吸収液を加熱して該吸収液か
    ら冷媒蒸気を分離させる再生器と、 該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮
    させる凝縮器と、 該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器
    と、 該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から供給され
    る吸収液に吸収させる吸収器と該吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプと から吸
    収サイクルを形成した吸収式冷凍装置において、 前記吸収器の底部と連通して設けられ前記吸収器内の不
    凝縮性ガスを抽出する抽気装置とこの抽気装置に連通する気液分離部と、 該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不凝縮
    性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次貯蔵
    部と、 該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられた逆止弁を
    介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前記逆止弁が
    開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から吐出した
    不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部より高圧で
    貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え 、 前記不凝縮性ガス一次貯蔵部は、 前記気液分離部の前記端に設けられ吸収液と分離された
    不凝縮性ガスを直接的に貯蔵する直接貯蔵部と、 該直接貯蔵部の下端に設けられた第2の逆止弁を介して
    前記直接貯蔵部と連通し少なくとも前記第2の逆止弁よ
    り上方部位にガス貯蔵室を有する間接貯蔵部とからな
    り、該間接貯蔵部に前記ポンプの吐出を加える吐出圧印加管
    路が接続され、前記ポンプが作動するとき、前記第2の
    逆止弁を閉じて前記直接貯蔵部内に不凝縮ガスを貯蔵す
    るとともに主逆止弁を開いて前記間接貯蔵部の内部の不
    凝縮ガスを前記不凝縮性ガス二次貯蔵部に吐出し、前記
    ポンプが停止するとき、前記主逆止弁が閉弁するととも
    に前記第2の逆止弁を開いて前記直接貯蔵部から前記間
    接貯蔵部へ不凝縮ガスを放出する ことを特徴とする吸収
    式冷凍装置。
  3. 【請求項3】 冷媒を含む吸収液を加熱して該吸収液か
    ら冷媒蒸気を分離させる再生器と該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮
    させる凝縮器と、 該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器
    該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から供給され
    る吸収液に吸収させる吸収器と、 該吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプと から吸
    収サイクルを形成した吸収式冷凍装置において、 前記吸収器の底部と連通して設けられ前記吸収器内の不
    凝縮性ガスを抽出する抽気装置と、 この抽気装置に連通する気液分離部と該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不凝縮
    性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次貯蔵
    部と、 該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられた逆止弁を
    介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前記逆止弁が
    開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から吐出した
    不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部より高圧で
    貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え、 前記不凝縮性ガス一次貯蔵部は、 前記ポンプの吐出側に連通し、前記ポンプの吐出圧を供
    給するための吐出圧印加管路が接続され、前記気液分離
    部の前記端に設けられた電磁弁を下方に備えたガス貯蔵
    室からなり、 前記電磁弁の開弁時には、前記電磁弁を介して前記ガス
    貯蔵室に不凝縮性ガスを貯蔵し前記電磁弁の閉弁時には、前記吐出圧印加管路により前
    記ガス貯蔵室へ印加される前記ポンプの吐出圧により主
    逆止弁を開弁し、前記ガス貯蔵室内の不凝縮性ガスを前
    記不凝縮性ガス二次貯蔵部に吐出することを特徴とする
    吸収式冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記電磁弁は、常時は開弁制御され、前
    記ポンプの作動中に、所定の周期で一定期間だけ閉弁制
    御されることを特徴とする請求項3に記載の吸収式冷凍
    装置。
  5. 【請求項5】 冷媒を含む吸収液を加熱して該吸収液か
    ら冷媒蒸気を分離させる再生器と該再生器によって分離した前記冷媒蒸気を冷却して凝縮
    させる凝縮器と、 該凝縮器で凝縮した冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器
    該蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記再生器から供給され
    る吸収液に吸収させる吸収器と、 該吸収器から前記再生器へ吸収液を戻すポンプと から吸
    収サイクルを形成した吸収式冷凍装置において、 前記吸収器の底部と連通して設けられ前記吸収器内の不
    凝縮性ガスを抽出する抽気装置と、 この抽気装置に連通する気液分離部と該気液分離部の端に設けられ吸収液と分離された不凝縮
    性ガスを直接的に貯蔵するための不凝縮性ガス一次貯蔵
    部と、 該不凝縮性ガス一次貯蔵部の上方に設けられた逆止弁を
    介して連通し該逆止弁の上方に設けられ、前記逆止弁が
    開弁するとき前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から吐出した
    不凝縮性ガスを前記不凝縮性ガス一次貯蔵部より高圧で
    貯蔵する不凝縮性ガス二次貯蔵部とを備え、 前記吸収サイクルは、前記再生器の高温吸収液を前記吸
    収器へ供給するための加熱運転用の吸収液管路を有し、 前記吸収サイクルの加熱運転において前記吸収器へ供給
    される前記高温吸収液の蒸気圧力により主逆止弁を開弁
    して、前記不凝縮性ガス一次貯蔵部から前記不凝縮性ガ
    ス二次貯蔵部への不凝縮性ガスの吐出を行うことを特徴
    とする 吸収式冷凍装置。
  6. 【請求項6】 前記蒸発器は前記吸収器に隣接して設け
    られるとともに、 前記吸収式冷凍装置は、前記蒸発器の
    熱を室内に伝達するための熱伝達回路を備えた空気調和
    装置を構成し、 前記加熱運転は、前記再生器から前記吸収器へ供給され
    る高温吸収液の熱を室内熱交換器へ伝達する暖房運転で
    あることを特徴とする請求項5 に記載の吸収式冷凍装
    置。
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