JP3209643B2 - エアーバッグカバー材用熱可塑性エラストマーの製造方法 - Google Patents

エアーバッグカバー材用熱可塑性エラストマーの製造方法

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JP3209643B2
JP3209643B2 JP19558094A JP19558094A JP3209643B2 JP 3209643 B2 JP3209643 B2 JP 3209643B2 JP 19558094 A JP19558094 A JP 19558094A JP 19558094 A JP19558094 A JP 19558094A JP 3209643 B2 JP3209643 B2 JP 3209643B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装レスエアーバッグ
カバー材用熱可塑性エラストマーの製造方法に関するも
のである。更に詳しくは、柔軟性に富み、広い温度範囲
にわたるゴム特性、高温クリープ性能、常温、高温での
機械強度、成形加工性に優れ、且つ熱可塑性エラストマ
ーでありながら、耐光性、耐光変色性、耐熱性が良好
で、調色性に非常に優れており、且つ耐スクラッチ性及
び高流動性及び低温衝撃性を有しているため、塗装を必
要としないエアーバッグカバー用成形物の素材として使
用できる新規な熱可塑性エラストマーの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアーバッグカバーは中に補強用
ナイロン系ネットを入れたウレタンが使用されている。
エアーバッグカバーは内部に折り畳まれて収納されたエ
アーバッグの膨張展開によって、補強用ナイロン系ネッ
トのない薄肉部で破裂するようになっている。しかし、
このようなエアーバッグカバーは補強用ナイロン系ネッ
トがないと薄肉の開裂部以外に亀裂が生じたり、カバー
が飛散する。また、エアーバッグカバー成形時、補強用
ネットの位置合わせに時間がかかり、また補強用ナイロ
ン系ネットの位置ズレによる不良率が高く、ウレタンR
IM成形による生産ではコストが高くつくという欠点が
あった。また、補強用ナイロン系ネットを入れない熱可
塑性エラストマーによるエアーバッグカバーも数多く検
討され、開発されてきたが、いずれも耐スクラッチ性が
悪く、塗装を必要とし、塗装工程や塗装工程時に不良品
が発生することもあるため、従来の熱可塑性エラストマ
ーでは、エアーバッグカバー生産の歩留まりが悪いとい
う欠点があった。
【0003】熱可塑性エラストマーの構造の代表的な例
としては特開昭61ー34050号公報等に記載されて
いるように共重合体鎖中にハードセグメント及びソフト
セグメントを交互に含有している種類のものがある。そ
して、これらは各セグメントの割合を変えることにより
柔軟性に富むものから、剛性のあるものまで各種のグレ
ードが製造されている。更に、安価でそして容易に入手
できる原料物質から導かれた別種類の熱可塑性エラスト
マーもある。即ち、特開昭53ー21021号公報等に
記載されているように有機過酸化物を用いて部分架橋し
たモノオレフィン共重合体ゴムとポリオレフィン樹脂と
の熱可塑性ブレンドあるいはモノオレフィン共重合体ゴ
ムとポリオレフィン樹脂に架橋助剤として有機過酸化物
を用いて溶融混練を行い、部分架橋した組成物がこれに
該当する。しかしながら、前者の共重合体鎖中にハード
セグメント及びソフトセグメントを交互に含有している
構造を持つ熱可塑性エラストマーの場合、柔軟性のある
熱可塑性エラストマーとするためにはソフトセグメント
を多量に含むことが必要となる。通常、ソフトセグメン
トは引張強度が弱く、耐熱性、流動性、耐油性が悪いこ
とからこのようなソフトセグメントを多量に含む柔軟性
のある熱可塑性エラストマー組成物はやはり、引張強度
が弱く、耐熱性、流動性、耐油性が悪いといった欠点を
持ち、広範囲にわたっての各種用途に用いる事が出来な
い。また、柔軟性グレードを多段合成法により合成する
場合は、ハードセグメントとソフトセグメントを別々に
合成する必要があるため、重合装置が非常に複雑になる
とともに、重合段階での各セグメントの性状や割合のコ
ントロールが非常に難しく、またグレードの切り替え時
に不良品が発生する事もある。更に生成したポリマーの
回収もゴム的な性状のものが多量に含まれることから非
常に困難である。
【0004】後者の、成分中のモノオレフィン共重合体
ゴムに部分架橋を施した構造の熱可塑性エラストマーの
場合は、部分架橋であるために耐油性及び高温下での形
状回復性等が不十分であるために広範囲にわたっての各
種用途に用いる事が出来ない。また、有機過酸化物を用
いているために、架橋と同時に有機過酸化物に起因する
ラジカルによりポリマー鎖の切断が起こり機械強度の低
下もみられるという欠点も有している。この欠点を克服
する手段が特公昭58ー46138号公報等に記載され
ている。即ち架橋剤として熱反応性アルキルフェノール
樹脂を用いる事によりモノオレフィン共重合体ゴムの架
橋のみを優先的に進めるという手段である。この手段で
得られる熱可塑性エラストマーは完全架橋であるため耐
油性及び高温下での形状回復性等は十分であるが、アル
キルフェノール樹脂を用いているため耐光性が著しく悪
く、調色の自由度が求められる自動車部品、家電用部
品、電線被覆等の用途に用いる事が出来ない。また、架
橋剤としてアルキルフェノール樹脂の代わりに有機オル
ガノシロキサン化合物を用いる手法がUSP48032
44に記載されている。この方法ではアルキルフェノー
ル樹脂架橋と同時にモノオレフィン共重合体ゴムの架橋
のみを優先的に進めることができ、耐油性、高温下での
形状回復性及び耐光性等に非常に優れた材料が得られ
る。しかし、前述したエラストマーは完全架橋であるた
め、流動性が悪い。且つソフトセグメントがオレフィン
系ゴムであるため耐スクラッチ性が悪く塗装レスタイプ
のエアーバッグカバー材には適応不可能であった。塗装
レスエアーバッグカバー材には、他に調色性、成形性、
耐熱性、耐光性、耐光変色性、低温衝撃性が求められ
る。
【0005】ここで、塗装レスタイプのエアーバッグカ
バー材についてもう少し詳しく触れておく。エアーバッ
グカバーとは自動車の運転席や助手席前方部分、運転席
であれば、ハンドル中央部のホーンパット部、助手席で
あれば、諸荷物収納部分の自動車部品のことである。事
故時等の瞬間的な衝撃が自動車全体に加わった時、エア
ーバッグカバーがシームラインより展開し、中よりエア
ーバッグが瞬間的に膨らみ、運転者または搭乗者に対し
クッション材としての機能を果たす。そのため、運転者
または搭乗者の生命を守る役割を果たすための大変重要
な部品である。エアーバッグカバーが展開する時、必ず
シームラインより展開する必要があり、シームラインよ
り展開せず、半ば破壊するような形で収納されたエアー
バッグが膨らみ、エアーバッグカバー材の破片等が運転
者または搭乗者の目に飛んでくるようなことがあっては
ならないのである。エアーバッグカバーの展開は常温は
勿論、ー40℃〜90℃の環境下でシームラインより展
開せねばならない。また、エアーバッグカバーは110
℃×1000hrの熱処理後も、−40℃〜90℃の環
境下にてシームラインで展開することが可能であるだけ
の耐熱性が求められる。更にエアーバッグカバーが塗装
レスタイプのものであれば、調色性及び、成形品にヒケ
等が発生しないだけの良好な成形性、サンシャインウエ
ザー83℃(雨無し)にて1000hr処理後も、−4
0℃〜90℃の環境下にてシームラインで展開すること
が可能であるだけの耐光性及び耐光変色性、そして耐ス
クラッチ性、低温衝撃性も塗装レスタイプに比べ、更に
要求されるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、調色性、成
形性、耐熱性、耐光性、耐光変色性、耐スクラッチ性、
低温衝撃性が求められる塗装レスタイプのエアーバッグ
カバー材の用途に適用可能な熱可塑性エラストマーを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は補強用ナイロン
系ネットを必要とせず、且つ塗装を必要としない熱可塑
性エラストマーによるJIS K6301のスプリング
硬さ(硬度)40〜90のエアーバッグカバーを得んと
して研究した結果、エチレンーα・オレフィン非共役ジ
エン共重合ゴムとポリプロピレンを主成分として使用
し、物性を損なわず耐スクラッチ性を付与させるため、
スチレン系エラストマーを配合し、またこのスチレン系
エラストマーが相溶化剤として作用し、ゴム成分を微細
化させることにより低温展開性能を改善し、エチレン−
α・オレフィン非共役ジエン共重合ゴムを有機オルガノ
シロキサン系架橋剤を用いて動的架橋を行うことにより
高温での展開性を改善するといった配合設計思想で、−
40℃〜90℃という特に広い温度範囲でのエアーバッ
グの展開性、展開時の耐飛散性に優れたエアーバッグカ
バーを得ることが出来、この知見に基づき種々の研究を
進めて本発明を完成するに至ったものである。即ち本発
明は、エチレン−α・オレフィン非共役ジエン共重合ゴ
ム(a)100重量部に対し、ポリプロピレン樹脂
(b)5〜300重量部、分子内にSiH基を2つ以上
持つ有機オルガノシロキサン系架橋剤(c)0.5〜3
0重量部、ハイドロシリル化触媒(d)0.001〜5
重量部よりなる成分(e)100重量部に対し、スチレ
ン系エラストマー(f)を20〜200重量部配合し溶
融混練したものであり、スチレン系エラストマー(f)
の添加時期は成分(e)の動的架橋後、または動的架橋
前のいずれの場合でも良い。さらに必要によりエチレン
−α・オレフィン非共役ジエン共重合ゴム(a)100
重量部当たり、30〜300重量部のパラフィン系オイ
ル(g)を含む増せてもよい。
【0008】本発明で用いられるエチレン−α・オレフ
ィン−非共役ジエン共重合体ゴム(a)はその組成にお
けるα・オレフィンは炭素数3〜15のものが適する。
非共役ジエンとしてはジシクロペンタジエン、1,4−
ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、及びメチレン
ノルボルネン等が使用できる。本発明においては入手の
容易さ、耐衝撃性改良の観点からα・オレフィンとして
はポリプロピレンが適する。従って、EPDMが好適と
なる。共重合ゴムのエチレン/α・オレフィン比は重量
比で50/50〜90/10、更に好適には60/40
〜80/20が適する。ここで、用いられるゴムのムー
ニ粘度、ML1+4(100℃)は10〜120、好まし
くは40〜100の範囲から好適に選ぶ事ができる。こ
のムーニ粘度が10未満のものを用いた場合、好ましい
架橋が得られず高温での圧縮永久歪みの改良が期待でき
ず、好ましくない。また、120を超えたものは成形加
工性が著しく悪化し、更に成形品の外観が悪化するため
好ましくない。また、このゴムのヨウ素価は5〜30、
特に10〜20のものが好ましい。
【0009】ポリプロピレン樹脂(b)の配合量は、ゴ
ム成分(a)100重量部に対し5〜300重量部が好
ましく、さらに好ましくは10〜200重量部である。
300重量部を越えた配合では、得られるエラストマー
状組成物の硬度が高くなり柔軟性が失われる傾向にあ
り、5重量部未満の配合では加工性が悪くなる傾向にあ
る。
【0010】次に本発明で用いられるゴムの架橋剤
(c)はSiH基を2つ以上持つ有機オルガノシロキサ
ン化合物類である。この架橋法はSiH基のゴム成分中
の不飽和炭化水素への選択的な付加反応(ハイドロシリ
ル化)を利用したものである。架橋剤となり得るために
は2分子以上のゴムに付加することが必要条件であるか
ら分子中に2つ以上のSiH基を持つ必要がある。具体
的な化合物例は下記に示すように環状ポリシロキサン
類、線状ポリシロキサン類、四面体シロキサン類の構造
を持つ化合物が代表的である。また、該化合物から誘導
された化合物及びまたはポリマーを用いても良い
【0011】*環状ポリシロキサン類 *線状ポリシロキサン類 *四面体シロキサン類 (mは3〜30の整数、nは0から200までの整数、
Rは、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基ま
たはアリールオキシ基であり、かつ珪素原子に結合して
いる少なくとも1個のRが水素である珪素原子が分子中
に2個以上存在するものである。)上記のような構造を
持つ有機オルガノシロキサンがゴムに対して選択的な架
橋を行うことができる。
【0012】本発明に用いられる架橋反応触媒(d)は
ハイドロシリル化反応を促進する触媒全般を指す。触媒
の例としては、貴金属系触媒または過酸化物がよく用い
られる。最も一般的な触媒とすれば塩化白金酸等が挙げ
られる。ここで動加硫された熱可塑性エラストマー組成
物とは、本発明で得られた組成物1gを沸騰キシレンを
用いてソックスレー抽出器で10時間リフラックスし、
残留物を80メッシュの金網で濾過し、メッシュ上に残
留した不溶物乾燥重量(g)/組成物1g中に含まれる
成分(a)の重量の比を100倍した値で示されるゲル
含量が少なくとも30%、好ましくは50%以上(ただ
し、無機充填物等の不溶成分はこれに含まない)となる
ように加硫したものであり、かつ該加硫が熱可塑性エラ
ストマー組成物の溶融混練中に行われることを特徴とす
る。
【0013】このような動加硫された熱可塑性エラスト
マー組成物を得るため、成分(c)の配合量は、成分
(a)100重量部に対して0.5〜30重量部、好ま
しくは1〜20重量部の中から好適に選ぶことができ、
そのゲル含量を調節することができる。また触媒の添加
量はゴム成分100重量部に対して0.001〜5重量
部の触媒を任意に添加することができる。ここで、0.
001重量部未満の場合、実用的速度で架橋が進まな
い。また、5重量部超では増量する効果がないばかりか
失活した触媒が黒色状ブツとなり外観不良となったり、
熱処理をすると好ましくない副反応(未反応のSiH基
の分解等)を引きおこす傾向がある。
【0014】本発明で用いるパラフィン系オイル(g)
は、得られる組成物の硬度を調整し柔軟性を与える作用
を持ち、必要に応じて添加される。一般にゴムの軟化、
増容加工性向上に用いられるプロセスオイルまたはエク
ステンダーオイルとよばれる 鉱物油系ゴム用軟化剤は
芳香族環、ナフテン環、パラフィン鎖の3者が組わさっ
た混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素数の5
0%以上占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン
環炭素数が30から45%のものがナフテン系、芳香環
炭素数が30%を越えるものが芳香族系とされる。本発
明で用いられるオイルは上記区分でパラフィン系のもの
が好ましく、ナフテン系、芳香族系のものは分散性、溶
解性の点で好ましくない。パラフィン系ゴム用軟化剤の
性状は37.8℃における動粘度はが20〜500cs
t、流動点が−10〜−15℃及び引火点が170〜3
00℃を示す。パラフィン系オイル(g)の好ましい配
合量はゴム成分(a)100重量部に対して30〜30
0重量部であり、さらに好ましくは30〜250重量部
である。300重量部をこえた配合のものは、軟化剤の
ブリードアウトを生じやすく、最終製品に粘着性を生じ
る恐れがあり、機械的性質を低下させる傾向がある。ま
た30重量部未満だと添加する意味がない。
【0015】本発明の製法で得られる熱可塑性エラスト
マー組成物は公知技術の有機過酸化物を用いて部分架橋
した熱可塑性エラストマー組成物に比べ、常温、高温に
おける高い機械強度をしめす組成物を与える。また、本
発明で用いられるスチレン系エラストマー(f)は室温
でゴム弾性体である共重合体全般を指す。スチレン系エ
ラストマー(f)を添加することにより、塗装レスエア
ーバッグカバー材に必要な良好な耐スクラッチ性を付与
すると共に、またスチレン系エラストマーが相溶化剤と
して作用し、熱可塑性エラストマーのゴム成分を微細化
させるため、低温耐衝撃性を著しく向上させ、更に流動
性を向上させる。その具体例としては、スチレンーブタ
ジエン共重合体及びその水添物(ランダム共重合体、ブ
ロック共重合体、グラフト共重合体など全て含まれる)
が挙げられ、より具体的には水添スチレンーブタジエン
ースチレン共重合体(SEBS)、水添イソプレンース
チレン共重合体(SEP)、水添スチレンーイソプレン
ースチレン共重合体(SEPS)、水添スチレンーブタ
ジエン共重合体(HーSBR)等が挙げられる。中で
も、低温耐衝撃性を著しく向上させ、好ましく用いられ
るスチレン系エラストマーはSEBS、SEPS、Hー
SBRであり、中でも、好ましいスチレン含量は、10
〜80重量%、更に好ましくは、30〜70重量%であ
り、より好ましいのは40〜70重量%である。
【0016】更に該熱可塑性エラストマーに流動性、耐
スクラッチ性、低温衝撃性を付与するべく、熱可塑性エ
ラストマーと他の系統のエラストマーをブレンドする方
法について検討した結果、スチレン系エラストマーを配
合することにより、オレフィンゴム及びポリプロピレン
樹脂と良好な相容性を示し、従来の欠点であった流動
性、耐スクラッチ性が改善されることを見いだし本発明
を完成するに至った。エチレンーα・オレフィン非共役
ジエン共重合ゴムのようなオレフィン系ゴムは従来、耐
スクラッチ性、特にツメ等による耐スクラッチ性が悪
く、ツメ等による引き掻きを行った後、引き掻きを行っ
た箇所に跡が残るという欠点を有していた。この欠点を
克服するためには熱可塑性エラストマー自信を堅くする
ことが挙げられる。SEBS、スチレンーブタジエン水
素添加物、SEPS等のスチレン系エラストマーは耐ス
クラッチ性に優れていることが従来知られていた。ま
た、スチレン系エラストマーは、オレフィン系樹脂と大
変相溶性が良く、スチレン系エラストマーを添加するこ
とにより、引張強度等の機械強度低下の恐れがないばか
りか、エチレンーα・オレフィン非共役ジエン共重合ゴ
ムに対する相溶化剤としての役割を果たし、スチレン系
エラストマー添加によりエチレンーα・オレフィン非共
役ジエン共重合ゴムが微分散するため、結果として得ら
れる熱可塑性エラストマーの低温衝撃性も大幅に向上さ
せることができる。本発明にて用いられるスチレン系エ
ラストマー、SEBS、SEPS、HーSBRは特に限
定されるものではなく市販されているものである。
【0017】成分(a)、成分(b)、成分(c)、成
分(d)からなる樹脂組成物(e)100重量部に対
し、成分(f)のスチレン系エラストマーの割合が20
重量部を下回ると得られる熱可塑性エラストマーの流動
性、耐スクラッチ性が十分でなく、また200重量部を
上回ると樹脂組成物(e)の持つ耐光性が低下する。上
記の成分の他に、本発明の組成物は更に必要に応じて、
特に調色が不必要な用途には、無機充填剤を配合するこ
とも可能である。この無機充填剤は増量剤として製品コ
ストの低下をはかることの利益があるばかりでなく、品
質改良(耐熱保形、難燃性付与等)に積極的効果を付与
する利点もある。無機充填剤としては、例えば炭酸カル
シウム、カーボンブラック、タルク、水酸化マグネシウ
ム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸
(ホワイトカーボン)、酸化チタン等があり、カーボン
ブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラ
ック等が使用できる。これらの無機充填剤のうちタル
ク、炭酸カルシウムは経済的にも有利で好ましいもので
ある。更に必要に応じて造核剤、外滑剤、内滑剤、ヒン
ダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化
防止剤、着色剤、シリコンオイル等を添加しても良い。
【0018】本発明の組成物を製造する方法としては、
通常の樹脂組成物、ゴム組成物の製造に用いられる一般
的な全ての方法を採用できる。次に混練方法についてで
あるが、基本的には機械的溶融混練方法であり、これら
には単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、各
種ニーダー、ブラベンダー、ロール等が用いられる。
(e)の樹脂組成物の混練について、各成分の添加順序
には制限がなく、例えば、ゴム、樹脂成分を前もってヘ
ンシェルミキサー、ブレンダー等の混合機で予備混合し
上記の混練機で溶融混練し、次いで架橋剤、触媒成分を
添加し動加硫したり、使用するゴムのスコーチ時間が十
分長い場合は触媒以外の成分を前もって溶融混練し、更
に触媒を添加し溶融混練する等の添加方法も採用でき
る。また、この際溶融混練する温度は180℃〜300
℃の中から好適に選ぶことが出来る。ここで得られた動
加硫したエラストマー組成物は熱可塑性であるので一般
に使用される熱可塑性樹脂成形機を用いて成形すること
が可能であって、射出成形のみならず、押出成形、カレ
ンダー成形、ブロー成形等の各種の成形方法にも適用可
能である。次に熱可塑性エラストマーのゴム成分の動加
硫について、成分(e)の混練時に動加硫を行う場合
と、成分(e)に対し、成分(f)を混合、混練時に動
加硫を行う場合があるが、いずれの場合でも差はなく、
良好な架橋度を有した熱可塑性エラストマーが得られ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが本発明は、これら実施例に限定されるものでは
ない。以下に示す実施例及び比較例において配合した各
成分は以下の通りである。 <成分a EPDM> エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合
体ゴム[日本合成ゴム製 EP57C、プロピレン含
量:28重量%、ムーニ粘度ML 1+4(100℃):9
0、ヨウ素価:15、Tg:ー40℃] <成分b PP> ポリブロビレン[住友化学製 W501、MFR(230
℃×2.16Kg)=8.0g/10分、熱変形温度:115℃] <成分c SiH> 1,3,5,7ーテトラメチルシクロテトラシロキサン
[東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製] <成分d 触媒> 塩化白金酸6水和物[安田薬品工業株式会社製] <成分f1 SEBS> 水添スチレンーブタジエンースチレン共重合体[旭化成
工業株式会社製 タフテック H1052] <成分f2 HーSBR> 水添スチレンーブタジエン共重合体[日本合成ゴム株式
会社製 ダイナロン 1910P] <成分f3 SEPS> 水添スチレンーイソプレンースチレン共重合体[クラレ
株式会社製 セプトン 2104] <成分g OIL> パラフィン系プロセスオイル[出光興産製 ダイアナプ
ロセスオイル PWー380 動粘度:381,6 cst(40℃)、30,1(100℃)、平
均分子量:746、環分析値:CA=0%、CN=27
%、CP=73%]
【0020】《実施例1〜32及び比較例1〜32》成
分(c)、(d)または(f)を除く全ての成分を十分
ドライブレンドした後、2軸混練機を用いて樹脂温19
0〜230℃になるような条件で溶融混練し、押出動加
硫する前の樹脂組成物を得、これをペレット化した。こ
のペレットに対し、実施例1〜32のうち偶数の実施例
については、このペレットに相当量の成分c及びdを添
加配合し、再び2軸混練機にて混練し、樹脂温が190
〜230℃の状態でこれを動加硫させた後、成分(f)
のペレットをサイドフィードさせ、溶融混練させること
により熱可塑性エラストマーを得た。また、奇数の実施
例については前述のペレットと成分(f)のペレットを
ブレンダーにてブレンドし、このブレンドしたペレット
に相当量の成分(c)及び(d)を添加配合し、再び2
軸混練機にて混練し樹脂温が190〜230℃の状態で
これを動加硫させることにより、熱可塑性エラストマー
を得た。表1に樹脂組成物(e)の配合を、また成分
(e)に対する成分(f)の配合及び評価結果を表2〜
9に示した(表2〜表5には実施例を表示し、表6〜9
には比較例を表示した)。
【0021】評価方法は下記の規格にて行った。 (1)硬度[−] JIS K6301 Aタイプ (2)低温耐衝撃性試験[−] 75×75×t1の試験片を−60℃のドライアイスー
メタノール溶液に10分間浸漬後、デュポン式落球衝撃
試験を行い、試験後亀裂が生じなかった場合は○、亀裂
が生じたものは×とした。 [試験条件 錘り重量:500g、先端球:3/16 インチ、落
下高さ:1m] (3)引張強度TS[MPa]及び伸びEb[%] JIS K6301 3号ダンベル 引張速度 500mm
/min (4)MFR試験[g/10min] JIS K6758 230℃×2.16Kg (5)圧縮永久歪み[%] JIS K6301 70℃×22hr、25%圧縮 (6)耐光性試験[%] 3号ダンベルにて試験片を打ち抜き、試験片をサンシャ
インウエザーオメーターを用いて、83℃×1000hr 処理を
施し、JIS K6301の引張試験を行い、常態と比
較して強度の残率を求めた (7)耐光変色性試験 ナチュラルの組成物をサンシャインウエザオーメーター
を用いて、83℃×1000hr 処理を施し、色差を測定し
た。 (8)耐スクラッチ性試験 学振式磨耗試験機を用い、サファイヤ針を装着した摩擦
治具に100gの垂直荷重をかけ、凹凸のない厚さ2mmの試
験片表面を 100mm/min にて引掻いた。その後、試験片
表面に引掻きの跡が残る場合を×、少し跡が残った場合
を△、跡が残らなかった場合を○とした。 (9)外観 射出成形機により、エアバッグカバーの開裂部の厚み
0.5mm、エアーバッグカバーの開裂部以外の厚み2
〜5mmのエアーバッグカバーの成形品を作成し、目視
にてフローマーク、艶等の外観を観察し、良好なものを
○、やや不良なものを△、不良なものを×とした。 (10)展開試験 このエアーバッグカバー成形品を環境温度90℃、23
℃、及び−40℃でエアーバッグ展開試験を行った。エ
アーバッグカバーの開裂部より良好に展開したものを
○、エアーバッグカバーの開裂部以外に亀裂を生じた
り、カバーが飛散したもの、エアーバッグが良好に展開
しなかったものを×とした。
【0022】 表 1 成分(e)の樹脂組成物の配合1234 配合(重量部) EPDM 100 100 100 100 PP 100 200 95 195 SiH 3 3 3 6 触媒 0.5 0.5 0.5 0.5
【0023】 表 2 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 8 配合(重量部) 成分(e1) 100 100 100 100 100 100 100 100 OIL 100 100 100 100 100 100 100 100 SEBS 20 20 40 40 80 80 120 120 特性 硬度[−] 82 82 82 81 81 82 80 81 低温衝撃性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ TS[MPa] 14 14 14 15 15 15 14 14 Eb[%] 510 520 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 3.0 3.0 3.0 4.0 4.0 4.0 4.0 3.0 圧縮永久歪[%] 40 40 41 41 43 43 44 44 耐光性試験[%] 95 96 94 94 92 92 91 91 耐光変色性試験[%] 9 10 10 10 9 9 9 9 耐スクラッチ性試験[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 外観[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0024】 表 3 実 施 例 9 10 11 12 13 14 15 16 配合(重量部) 成分(e2) 100 100 100 100 100 100 100 100 OIL 200 200 200 200 200 200 200 200 SEBS 140 140 160 160 180 180 200 200 特性 硬度[−] 90 89 89 90 89 90 89 89 低温衝撃性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ TS[MPa] 15 15 15 14 14 14 15 15 Eb[%] 510 520 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 3.5 3.5 3.5 4.5 4.5 4.5 4.5 3.5 圧縮永久歪[%] 45 45 46 46 46 46 47 47 耐光性試験[%] 91 91 90 90 89 89 85 85 耐光変色性試験[%] 10 10 10 10 12 12 13 13 耐スクラッチ性試験[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 外観[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0025】 表 4 実 施 例 17 18 19 20 21 22 23 24 配合(重量部) 成分(e3) 100 100 100 100 100 100 100 100 OIL 190 190 190 190 190 190 190 190 H−SBR 20 20 80 80 150 150 200 200 特性 硬度[−] 79 79 79 80 81 81 80 79 低温衝撃性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ TS[MPa] 13 13 13 14 14 14 13 13 Eb[%] 510 520 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 3.0 3.0 3.0 4.0 4.0 4.0 4.0 3.0 圧縮永久歪[%] 42 42 44 44 46 45 47 47 耐光性試験[%] 95 96 93 93 90 90 89 89 耐光変色性試験[%] 9 10 12 12 12 13 14 14 耐スクラッチ性試験[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 外観[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0026】 表 5 実 施 例 25 26 27 28 29 30 31 32 配合(重量部) 成分(e4) 100 100 100 100 100 100 100 100 OIL 195 195 195 195 195 195 195 195 SEPS 20 20 80 80 150 150 200 200 特性 硬度[−] 89 90 90 90 91 89 89 90 低温衝撃性試験 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ TS[MPa] 14 14 14 15 15 15 14 14 Eb[%] 510 520 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 3.0 3.0 3.0 4.0 4.0 4.0 4.0 3.0 圧縮永久歪[%] 40 40 41 41 44 45 46 46 耐光性試験[%] 94 95 93 93 91 91 88 88 耐光変色性試験[%] 10 11 12 12 13 13 14 14 耐スクラッチ性試験[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 外観[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0027】 表 6 比 較 例 1 3 4 5 6 7 8 配合(重量部) 成分(e1) 100 100 100 100 100 100 100 OIL 100 100 100 100 100 100 100 SEBS 5 5 10 10 230 230 特性 硬度[−] 80 80 81 79 81 80 80 低温衝撃性試験 × × × × × ○ ○ TS[MPa] 14 14 15 14 14 15 14 Eb[%] 510 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 0.5 0.8 0.8 0.9 0.9 4.0 4.0 圧縮永久歪[%] 40 42 43 44 44 47 47 耐光性試験[%] 96 97 97 96 96 70 70 耐光変色性試験[%] 8 9 9 10 10 20 20 耐スクラッチ性試験[−] × × × △ △ ○ ○ 外観[−] △ △ △ △ △ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] × × × △ △ ○ ○
【0028】 表 7 比 較 例 9 11 12 13 14 15 16 配合(重量部) 成分(e2) 100 100 100 100 100 100 100 OIL 200 200 200 200 200 200 200 SEBS 5 5 10 10 230 230 特性 硬度[−] 90 90 91 89 90 89 89 低温衝撃性試験 × × × △ △ ○ ○ TS[MPa] 14 14 14 13 14 15 14 Eb[%] 510 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 0.5 0.7 0.7 0.9 0.9 4.5 4.5 圧縮永久歪[%] 40 40 43 44 45 50 50 耐光性試験[%] 98 96 96 96 96 73 73 耐光変色性試験[%] 9 10 10 10 11 27 28 耐スクラッチ性試験[−] × × × △ △ × × 外観[−] × × × △ △ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] × × × × × ○ ○
【0029】 表 8 比 較 例 17 19 20 21 22 23 24 配合(重量部) 成分(e3) 100 100 100 100 100 100 100 OIL 190 190 190 190 190 190 190 H−SBR 5 5 10 10 230 230 特性 硬度[−] 79 80 79 80 81 80 80 低温衝撃性試験 × × × △ △ ○ ○ TS[MPa] 13 13 14 14 14 14 13 Eb[%] 510 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 0.5 0.6 0.6 0.7 0.7 4.8 4.8 圧縮永久歪[%] 40 40 41 41 42 50 50 耐光性試験[%] 97 98 98 96 96 76 76 耐光変色性試験[%] 9 9 9 11 12 26 26 耐スクラッチ性試験[−] × × × △ △ ○ ○ 外観[−] × × × △ △ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] × × × × × ○ ○
【0030】 表 9 比 較 例 25 27 28 29 30 31 32 配合(重量部) 成分(e4) 100 100 100 100 100 100 100 OIL 195 195 195 195 195 195 195 SEPS 5 5 10 10 230 230 特性 硬度[−] 88 89 89 90 89 90 91 低温衝撃性試験 × × × △ △ ○ ○ TS[MPa] 14 14 15 15 15 14 14 Eb[%] 510 530 510 510 520 530 530 MFR試験[g/10min] 0.5 0.6 0.6 0.7 0.7 4.6 4.6 圧縮永久歪[%] 40 40 43 43 44 50 50 耐光性試験[%] 97 97 97 96 96 77 76 耐光変色性試験[%] 7 9 9 10 10 25 25 耐スクラッチ性試験[−] × × × △ △ ○ ○ 外観[−] × × × △ △ ○ ○ 展開試験・90℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・23℃[−] ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 展開試験・-40℃[−] × × × × × ○ ○
【0031】
【発明の効果】本発明によって得られる熱可塑性エラス
トマーは、機械強度、ゴム特性、耐光性、耐光変色性を
維持したまま流動性、耐スクラッチ性、低温衝撃性が顕
著に改善された新規な材料であり、塗装レスエアーバッ
グカバー材として優れた製品を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23/12 C08L 83/05 83/05 B29K 9:00 // B29K 9:00 C08K 5/54 (56)参考文献 特開 平8−41256(JP,A) 特開 平7−330988(JP,A) 特開 平7−207071(JP,A) 特開 平7−25939(JP,A) 特開 平5−194795(JP,A) 特開 平4−145188(JP,A) 特開 平4−57844(JP,A) 特開 平4−23867(JP,A) 特開 平6−200123(JP,A) 特開 平4−53875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/06 B29D 31/00 C08K 3/18 C08K 5/14 C08K 5/541 C08L 23/12 C08L 83/05 B29K 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−α・オレフィン非共役ジエン
    共重合ゴム(a)、ポリプロピレン樹脂(b)、分子内
    にSiH基を2つ以上持つ有機オルガノシロキサン系架
    橋剤(c)及びハイドロシリル化触媒(d)からなる樹
    脂組成物(e)にスチレン系エラストマー(f)を溶融
    混練しながら更に動的に溶融混練することを特徴とする
    エアーバッグカバー材用熱可塑性エラストマーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 エチレンーα・オレフィン非共役ジエン
    共重合ゴム(a)、ポリプロピレン樹脂(b)、分子内
    にSiH基を2つ以上持つ有機オルガノシロキサン系架
    橋剤(c)及びハイドロシリル化触媒(d)からなる樹
    脂組成物(e)を動的に溶融混練した後、更にスチレン
    系エラストマー成分(f)を配合し、更に溶融混練する
    ことを特徴とするエアーバッグカバー材用熱可塑性エラ
    ストマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 成分(a)100重量部に対し、成分
    (b)5〜300重量部、成分(c)0.5〜30重量
    部及び成分(d)0.001〜5重量部配合してなる成
    分(e)100重量部に対し、成分(f)20〜200
    重量部配合してなる請求項1又は2記載のエアーバック
    カバー材用熱可塑性エラストマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 成分(a)100重量部当たり、30〜
    300重量部のパラフィン系オイル(g)を含む請求項
    1、2又は3記載のエアーバックカバー材用熱可塑性エ
    ラストマーの製造方法。
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