JP3209563B2 - アミド化合物並びにそれを用いた害虫忌避剤 - Google Patents

アミド化合物並びにそれを用いた害虫忌避剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、害虫に対する忌避
効果及び駆除効果に優れる新規なアミド化合物、特に天
然物由来のテルペニル基を有するアミド化合物、並びに
それらを含有する害虫忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】忌避物質を農業害虫や衛生害虫の防除に
利用する試みは古くから続けられており、数多くの天然
物が利用されてきた。最近では、生物の生活と植物の精
油との関わりが知られるようになってきており、植物の
成分中に含まれている種々のテルペノイドが、ある特定
の昆虫に対し忌避性を示すことが明らかにされつつあ
る。例えば、モノテルペノイドであるメントール、シト
ロネラールは蚊に対し忌避性を示し、リナロール、ゲラ
ニオール、メントールなどはゴキブリに対し忌避性を示
すとの報告がある(特開昭53−86021号公報、及
び稲塚新一:日本農薬学会誌,7(2),145(19
82)参照)。一方、近年、蚊、ゴキブリ等の衛生害虫
に対する忌避剤として、DEET(N,N−ジエチル−
m−トルアミド)が市販されており、広く利用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DEE
Tは、効力的には対象害虫種が限られ、残効性が短い
等、必ずしも満足し得るものではなく、また、安全面で
の疑惑がもたれるようになっている。そこで、自然界に
広く分布している前記したような生理活性天然物に注目
が注がれている。これら生理活性天然物が忌避物質とし
ての確立が期待される条件としては、望ましくは(1)
適用箇所に制限がないこと、(2)人畜に対して毒性が
極めて低いこと、(3)有効期間が長いこと、及び
(4)少量で効果があること等である。
【0004】したがって、本発明の目的は、より安全
で、種々の衛生害虫及び不快害虫に対してDEETと同
等もしくはそれ以上の高い活性の忌避効果あるいはさら
に駆除効果を有する生理活性化合物を見い出すことにあ
る。さらに本発明の目的は、忌避効果の持続性の維持と
低濃度での活性保持を兼ね備えた害虫忌避剤を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、下記一般式(A)
【化3】 (式中、R 1 は1−p−メンテン−9−アール、α−カ
ンフォレン・アルデヒド及びβ−カンフォレン・アルデ
ヒドからなる群から選ばれたモノテルペニルアルデヒド
のアルデヒド基を除いた残基であるモノテルペニル基、
2 及びR 3 は共にメチル基、エチル基又はプロピル基で
ある。)で表されるアミド化合物が提供される。
【0006】さらに本発明によれば、一般式(A)
【化4】 (式中、R 1 はシトロネラール、1−p−メンテン−9
−アール、α−カンフォレン・アルデヒド及びβ−カン
フォレン・アルデヒドからなる群から選ばれたモノテル
ペニルアルデヒドのアルデヒド基を除いた残基であるモ
ノテルペニル基、 2 及びR 3 は共にメチル基、エチル基
又はプロピル基である。)で表されるアミド化合物を有
効成分として含有することを特徴とする害虫忌避剤が提
供される。
【0007】
【発明の実施の形態】 本発明者らは、生理活性化合物に
ついて鋭意研究した結果、上記一般式()で表される
アミド化合物が、DEET以上の高い活性と幅広い種々
の害虫に対する忌避効果及び駆除効果とを有し、かつ残
効性が高いこと、さらに、人体に塗布した場合に皮膚へ
の浸透性が低く、持続効果の高いことを見い出し、本発
明を完成するに至ったものである。上記一般式(A)に
おいて、特にR2及びR3 が共にメチル基、エチル基又
はプロピル基であるアミド化合物が低濃度においても害
虫忌避効果及び駆除効果に優れ、活性持続効果が高いの
で有利である。
【0008】化合物の基本骨格と忌避活性及び駆除活性
の持続性との関係については、テルペノイドのうち、蚊
やゴキブリに忌避性を示すものとしてはメントール、シ
トロネラール、リナロールなどのテルペンアルコールあ
るいはアルデヒド体があり、今回これらの化合物からア
ミド基を持つ化合物に変換することにより、活性及び持
続性をより高くすることができた。しかし、テルペニル
アミド化合物の中でも忌避活性及び駆除活性並びにそれ
らの持続性にはそれぞれのテルペン骨格の相違により強
弱が認められた。すなわち、実際に人間の皮膚に塗布し
て行う二次スクリーニング試験で優れた活性及び持続性
を示したのはリモネン骨格を基本とする化合物であっ
た。また、DEETと本発明の化合物において構造的に
共通な部位としてはアミド基とエチル基を有しているこ
とであり、この類似化合物であるN,N−ジエチルジア
ミドやN,N−ジエチル[2−(プロポキシカルボニ
ル)エチル]カルボキシアミドなども同様に高い忌避活
性を示すことから、この共通の構造部位が忌避性及び駆
除性に深い関わりを持っているものと考えられる。
【0009】本発明のアミド化合物が有効に作用する害
虫としては、例えば蚊、蠅、ゴキブリ、ダニなどを挙げ
ることができ、本発明のアミド化合物を有効成分として
適当な担体に含有せしめることにより、害虫忌避剤や、
殺虫剤、殺ダニ剤等の害虫駆除剤として用いることがで
きる。また、本発明のアミド化合物は、所望により塗膜
形成剤、保湿剤、pH調整剤、防錆剤、乳化剤、分散
剤、展着剤、安定剤、溶剤、酸化防止剤、噴射剤、揮散
調整剤などを添加して、油剤、乳剤、水和剤、噴霧剤、
エアゾール剤、燻煙剤、塗布剤、電気蒸散剤、粉剤、粒
剤などの形態で使用することができる。
【0010】以下、本発明のアミド化合物の合成方法及
び各種効力試験を示して本発明についてさらに具体的に
説明する。合成方法:まず、本発明に係るアミド化合物
の一般的な合成方法について概説すると、出発物質であ
るモノテルペニルアルデヒドあるいはカンファーオキシ
ムから調製したモノテルペニルニトリル類を加水分解し
てカルボン酸を合成し、これをクロリド化によって酸ク
ロリドを誘導する。次いで、この酸クロリドとアルキル
アミンまたはジアルキルアミンとの縮合反応によって目
的とするモノテルペニルアミド化合物を合成する。な
お、本発明に係るアミド化合物は、上記反応経路に従っ
て合成されたものに限らず、他の可能な反応経路により
合成されたものも本発明の範囲内にあり、また反応条件
なども当業者であれば試験を行うことによって適宜適切
な条件を設定できる。
【0011】代表例として、以下に示すアミド化合物の
合成の全体的な反応経路図を図1に示す。 (1)下記一般式(1)で示されるシトロネリルアミド
【化5】 化合物A:R2,R3=CH3 化合物B:R2,R3=C25 化合物C:R2,R3=C37
【0012】(2)下記一般式(2)で示される1−p
−メンテン−9−アミド
【化6】 化合物D:R2,R3=CH3 化合物E:R2,R3=C25 化合物F:R2,R3=C37
【0013】(3)下記一般式(3)で示されるα−カ
ンフォレンアミド
【化7】 化合物G:R2,R3=CH3 化合物H:R2,R3=C25 化合物I:R2,R3=C37
【0014】(4)下記一般式(4)で示されるβ−カ
ンフォレンアミド
【化8】 化合物J:R2,R3=CH3 化合物K:R2,R3=C25 化合物L:R2,R3=C37
【0015】図1について説明すると、モノテルペニル
ニトリル類[1b](−)−3,7−ジメチル−2−オ
クテンニトリル(略称シトロネリルニトリル)及び[2
b](+)−1−p−メンテン−9−ニトリルは、それ
ぞれ対応するアルデヒド体[1a]シトロネラール及び
[2a]1−p−メンテン−9−アールをジメチルヒド
ラジンとヨウ化メチルとのβ−脱離反応によりニトリル
化し、加水分解することによって容易に合成できる。一
方、[3b]α−カンフォレンニトリル及び[4b]β
−カンフォレンニトリルは、d−カンファーをピリジン
中ヒドロキシルアミンと反応させて得られるカンファー
オキシムをそれぞれ25%硫酸(または蟻酸)、濃塩酸
で処理して容易に合成できる。
【0016】このようにして得られた4種類のテルペニ
ルニトリル類[1b]〜[4b]をKOH−メタノール
溶液を用いて加水分解を行い、それぞれ対応するカルボ
ン酸[1c](+)−3,7−ジメチル−2−オクテン
酸、[2c](+)−1−p−メンテン−9−イル=酢
酸、[3c](+)−α−カンフォレン酸及び[4c]
β−カンフォレン酸へ誘導する。合成したそれぞれのカ
ルボン酸を塩化チオニルによりクロリド化を行い、反応
性に富む酸クロリド体とした後、それぞれのアルキルア
ミン又はジアルキルアミン類(R=−CH3,−C
25,−C37)との縮合反応を行い、それぞれ対応す
る縮合生成物A〜Lへ導いた。これら生成物の化学構造
については、IR及び1H−NMRスペクトルを測定
し、得られたそれぞれの特徴あるスペクトルデータから
確認した。なお、図1に示すR1基[1]〜[4]は前
記したアミド化合物(1)〜(4)に対応しており、本
明細書中で言うテルペニル基(出発物質であるテルペニ
ルアルデヒドからアルデヒド基を除いた残基を意味す
る)を示している。
【0017】
【実施例】以下、前記アミド化合物の具体的な合成例を
示す。 モノテルペニルニトリル[1b]〜[4b]の合成: [1b](−)−3,7−ジメチル−2−オクテンニト
リルの合成: シトロネラール0.2モルとN,N−ジメチルヒドラジ
ン0.2モルの混合物を乾燥ベンゼン300mLに溶解
した後、理論量の水が得られるまで加熱還流した。反応
液を冷却後、ヨウ化メチル0.2モルを加え、4時間加
熱還流した。次いで、0.1M NaOH−メタノール
溶液を200mL加えて加水分解を行った。反応終了
後、常法のとおり操作し、減圧蒸留して(−)−3,7
−ジメチル−2−オクテンニトリルを収率80%で得
た。生成物の構造は、赤外吸収スペクトル(日本分光工
業製、IR−810型使用)、核磁気共鳴スペクトル
(日本電子工業製、JNM−MH−100使用)により
確認し、また、化合物の純度については、ガスクロマト
グラフィー(Yanaco株式会社製、G−3800,
OV−17,ガラスカラムφ3mm×2.5m)によっ
て測定した(以下の生成物についても同様)。その結
果、沸点は60〜63℃/5mmHg、屈折率nD 20
1.4490、密度d4 20=0.8560、比旋光度
[α]W 20=−7.7°(原液)であった。なお、屈折
率及び比旋光度はそれぞれ(株)アタゴ製アッベ屈折計
2T型及び(株)アタゴ製AA−5型旋光度計を用いて
測定した。
【0018】[2b](+)−1−p−メンテン−9−
ニトリルの合成: 1−p−メンテン−9−アールを用いる以外は上記[1
b]のニトリル化反応と同じ操作により、(+)−1−
p−メンテン−9−ニトリルを収率71%で得た。得ら
れた化合物の沸点は116〜118℃/10mmHg、
屈折率nD 20=1.5021、密度d4 20=1.012
4、比旋光度[α]W 20=+108.6°(原液)であ
った。
【0019】[3b](+)−α−カンフォレンニトリ
ルの合成: (+)−カンファー100gに1M NaOH−エタノ
ール溶液1000mL中ヒドロキシルアミン塩酸塩20
0gを100℃で24時間反応させて(+)−カンファ
ーオキシムを収率92%で得、次いでこれを、25%硫
酸300mLを用いて100℃で30分処理してα−カ
ンフォレンニトリルを収率95%で得た。得られた化合
物の沸点は51〜52℃/1mmHg、屈折率nD 20
1.4674、密度d4 20=0.8552、比旋光度
[α]W 20=+4.8°(原液)であった。
【0020】[4b]β−カンフォレンニトリルの合
成: 25%硫酸に代えて濃塩酸200mLを用いる以外は上
記[3b]のオキシム化反応及びニトリル化反応と同じ
操作により、β−カンフォレンニトリルを収率85%で
得た。得られた化合物の沸点は80〜82℃/5mmH
g、屈折率nD 20=1.4672、密度d4 20=0.82
11であった。
【0021】モノテルペニルカルボン酸[1c]〜[4
c]の合成: [1c](+)−3,7−ジメチル−2−オクテン酸の
合成: 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗を備えた300mLの四
つ口フラスコに前記[1b]の(−)−3,7−ジメチ
ル−2−オクテンニトリル10g(0.066モル)と
メタノール70mLの混合溶液をとり、0.4M KO
H−メタノール溶液100mLを加えた後、20時間加
熱還流した。反応終了後、常法通り操作し、次いで減圧
下に蒸留し、(+)−3,7−ジメチル−2−オクテン
酸を収率89%で得た。得られた化合物の沸点は91〜
92℃/2mmHg、屈折率nD 20=1.4651、密
度d4 20=0.9308、比旋光度[α]W 20=+5.5
°(原液)であった。
【0022】[2c](+)−1−p−メンテン−9−
イル=酢酸の合成: (+)−1−p−メンテン−9−ニトリルから上記[1
c]の加水分解反応と同じ操作により、(+)−1−p
−メンテン−9−イル=酢酸を収率78%で得た。得ら
れた化合物の沸点は81〜83℃/4mmHg、屈折率
D 20=1.4814、密度d4 20=0.9164、比旋
光度[α]W 20=+86°(原液)であった。
【0023】[3c](+)−α−カンフォレン酸の合
成: (+)−α−カンフォレンニトリルから上記[1c]の
加水分解反応と同じ操作により、(+)−α−カンフォ
レン酸を収率80%で得た。得られた化合物の沸点は9
6℃/3mmHg、屈折率nD 20=1.4701、密度
4 20=0.8980、比旋光度[α]W 20=+10.0
°(原液)であった。
【0024】[4c]β−カンフォレン酸の合成: β−カンフォレンニトリルから上記[1c]の加水分解
反応と同じ操作により、β−カンフォレン酸を収率82
%で得た。得られた化合物の沸点は160℃/11mm
Hg、屈折率nD 20=1.4712、密度d4 20=1.0
156であった。
【0025】モノテルペニルアミド化合物A〜Lの合
成: シトロネリルアミドの合成: (1)化合物A: 攪拌機、塩化カルシウム管及び滴下漏斗を備えた50m
Lの四つ口フラスコに(+)−3,7−ジメチル−2−
オクテン酸1.0g(0.006モル)とHPMA(ヘ
キサメチルホスホル(トル)アミド(アミド系溶媒)
0.3mLをとり、内温−20℃以下で塩化チオニルを
0.86g(0.007モル)滴下後、0.5時間攪拌
した。次いで、減圧下、塩化チオニルを留去し、33%
ジメチルアミン水溶液1.0mLを滴下した後、室温で
1.5時間攪拌した。反応終了後、常法の通り操作し、
得られた粗反応油を減圧下に蒸留して(−)−N,N−
ジメチル−3,7−ジメチル−6−オクタエンアミドを
63%の収率で得た。
【0026】(2)化合物B: ジメチルアミンに代えて44%ジエチルアミン水溶液1
mLを用いる以外は上記(1)の縮合反応と同じ操作に
より、(−)−N,N−ジエチル−3,7−ジメチル−
6−オクタエンアミドを72%の収率で得た。 (3)化合物C: ジメチルアミンに代えてジプロピルアミン及びトリエチ
ルアミン1mLを用いる以外は上記(1)の縮合反応と
同じ操作により、(−)−N,N−ジプロピル−3,7
−ジメチル−6−オクタエンアミドを85%の収率で得
た。
【0027】1−p−メンテン−9−アミドの合成: 化合物D,E及びF: (+)−3,7−ジメチル−2−オクテン酸に代えて、
出発物質として(+)−1−p−メンテン−9−イル=
酢酸を用いる以外は前記(1),(2)及び(3)の縮
合反応と同じ操作により、それぞれ対応するN,N−ジ
メチルアミド化合物D、N,N−ジエチルアミド化合物
E及びN,N−ジプロピルアミド化合物Fを得た。
【0028】α−カンフォレンアミドの合成: 化合物G,H及びI: (+)−3,7−ジメチル−2−オクテン酸に代えて、
出発物質として(+)−α−カンフォレン酸を用いる以
外は前記(1),(2)及び(3)の縮合反応と同じ操
作により、それぞれ対応するN,N−ジメチルアミド化
合物G、N,N−ジエチルアミド化合物H及びN,N−
ジプロピルアミド化合物Iを得た。
【0029】β−カンフォレンアミドの合成: 化合物J,K及びL: (+)−3,7−ジメチル−2−オクテン酸に代えて、
出発物質としてβ−カンフォレン酸を用いる以外は前記
(1),(2)及び(3)の縮合反応と同じ操作によ
り、それぞれ対応するN,N−ジメチルアミド化合物
J、N,N−ジエチルアミド化合物K及びN,N−ジプ
ロピルアミド化合物Lを得た。
【0030】以上の操作により得られた12種のモノテ
ルペニルアミド化合物の物理定数及び収率を表1に、ま
たスペクトルデータを表2に示す。
【表1】
【0031】
【表2】 前記化合物A〜Lについては、IRスペクトルでは16
25〜1650cm-1付近でのカルボニルの吸収、1
−NMRスペクトルでは三置換オレフィンプロトン、第
三アミドに由来するメチレン、メチルプロトン、アリル
メチル及びgem−CH3などの特徴ある吸収により構
造を確認した。
【0032】以下、前記化合物を用いた場合の種々の剤
型への調剤例についての数例を示す。
【0033】
【0034】
【0035】次に、前記モノテルペニルアミド化合物に
ついて忌避効果及び駆除効果について各種の効力試験を
行ったので、以下に示す。 試験例1 ヒトスジシマカに対して前記化合物B(シトロネリルア
ミド),E(1−p−メンテン−9−アミド),H(α
−カンフォレンアミド),及びK(β−カンフォレンア
ミド)(いずれもN,N−ジエチルアミド化合物)の忌
避効果を試験した。また、比較のためにDEETについ
ても試験した。試験方法は次の通りである。 試験方法: 図2に示す30cm×40cm×高さ30cmの金網ケ
ージ1にヒトスジシマカ雌成虫約300匹を放ち、その
中に供試剤3を所定量塗布した被験者の腕2をスリーブ
4を通して差し入れ、経時的に3分間当たりの刺咬数
(匹)をカウントした。薬剤処理量は2g/m2とし、
薬剤塗布は被験者の1本の腕に5×5cmの区域2カ所
にエタノールで希釈した薬液(2.5%W/V)を1カ
所につき0.2mL塗布した。1回の試験は4人の被験
者で行った。一人の被験者につき2本の腕4カ所に塗布
された薬剤処理区域のうち、供試虫による刺咬が激しく
認められた処理区域については、その時点で試験継続を
打ち切った。
【0036】試験結果(3分間刺咬数/4人の被験者の
平均)を下記表3に示す。
【表3】 表3に示される試験結果から明らかなように、本発明の
モノテルペニルアミド化合物は、DEETと比較して忌
避剤としての活性及び持続性に極めて優れていることが
わかる。
【0037】試験例2 イエバエに対して前記化合物B(シトロネリルアミ
ド),E(1−p−メンテン−9−アミド),H(α−
カンフォレンアミド),及びK(β−カンフォレンアミ
ド)(いずれもN,N−ジエチルアミド化合物)の忌避
効果を試験した。また、比較のためにDEETについて
も試験した。 試験方法: 各供試剤を薬剤処理量が0.1,0.5,2.0g/m
2となるように所定濃度に希釈したアセトン溶液(0.
039,0.192,0.77%W/V)をろ紙(東洋
ろ紙5A,7cmφ)に1mL塗布し、1時間風乾し
た。その後、図3に示すように、成虫飼育ケージ5(3
0×30×40cmのステンレス製16メッシュ編みカ
ゴ)に供試虫約600匹を入れ、その中に各供試剤処理
ろ紙6及び無処理のろ紙7を吊した。ろ紙を吊してから
10分後に各ろ紙に止まっている供試虫の個体数を数
え、次式により忌避率を求めた。
【数1】 (忌避率が負の値をとった場合は忌避率=0とする。)
【0038】試験結果を下記表4に示す。
【表4】 表4に示される試験結果から明らかなように、本発明の
モノテルペニルアミド化合物は、DEETと比較してイ
エバエに対する忌避剤としての活性に優れており、低濃
度においても忌避効果が優れていることがわかる。
【0039】試験例3 チャバネゴキブリに対して前記化合物B(シトロネリル
アミド),E(1−p−メンテン−9−アミド),H
(α−カンフォレンアミド),及びK(β−カンフォレ
ンアミド)(いずれもN,N−ジエチルアミド化合物)
の忌避効果を試験した。また、比較のためにDEETに
ついても試験した。 試験方法: 図4に示すように、20×20cmのアクリルボックス
8内に、チャバネゴキブリ雄雌各10匹と共にベニヤ板
を十字に組んだシェルター9(1×2cm)、餌(固型
飼料)を入れた容器10及び水を入れた容器11を配置
して1日おいたものを準備し、図に示すようにアクリル
ボックス内の一隅に所定量供試剤を塗布した7×7cm
のろ紙12(処理区)を、別の一隅に無処理のろ紙13
(無処理区)を設置した。
【0040】処理区は、薬剤処理量が2g/m2になる
ように所定濃度に希釈したアセトン溶液(1.23%W
/V)2mLを直径12.5cmの東洋ろ紙No.5A
に塗布し、1時間風乾し7×7cmに切ったものを用い
た。その後、処理区及び無処理区の両ろ紙上に置いた木
製シェルターに止まっている供試虫の個体数を経時的に
数えた。シェルターに止まっている個体は毎日振り落と
し、処理区と無処理区の位置を入れ換えた。繰り返しは
3回行い、各区の平均個体数を求め、次式により忌避率
を求めた。餌場、水場にいる個体数は計算から除外し
た。
【数2】 (忌避率が負の値をとった場合は忌避率=0とする。)
【0041】試験結果を下記表5に示す。
【表5】 表5に示される試験結果から明らかなように、本発明の
モノテルペニルアミド化合物は、DEETと比較してチ
ャバネゴキブリに対する忌避剤としての活性及び持続性
に優れていることがわかる。
【0042】試験例4 チャバネゴキブリに対して前記化合物B(シトロネリル
アミド),E(1−p−メンテン−9−アミド),H
(α−カンフォレンアミド),及びK(β−カンフォレ
ンアミド)(いずれもN,N−ジエチルアミド化合物)
の殺虫効果を試験した。また、比較のためにDEETに
ついても試験した。 試験方法:ガラス板強制接触法 供試剤を薬剤処理量が2g/m2になるように所定濃度
に希釈したアセトン溶液(2%W/V)1mLを塗布・
風乾した10×10cmのガラス板を用いた。別に、内
壁にワセリンを塗り、チャバネゴキブリ雌成虫を10匹
入れた直径9cmの腰高シャーレを用意した。腰高シャ
ーレを逆さに伏せて供試虫をガラス板に24時間強制的
に接触させた後、死亡虫数を観察した。繰り返しは3回
実施した。
【0043】試験結果を下記表6に示す。
【表6】 表6に示される試験結果から明らかなように、DEET
はチャバネゴキブリに対して殺虫活性を有さないのに対
し、本発明のモノテルペニルアミド化合物はチャバネゴ
キブリに対する殺虫剤としての活性に優れていることが
わかる。
【0044】試験例5 ケナガコナダニ及びコナヒョウヒダニに対して前記化合
物B(シトロネリルアミド),E(1−p−メンテン−
9−アミド),H(α−カンフォレンアミド),及びK
(β−カンフォレンアミド)(いずれもN,N−ジエチ
ルアミド化合物)の殺ダニ効果を試験した。また、比較
のためにDEETについても試験した。 試験方法:クリップ法 各供試剤を薬剤処理量が1g/m2となるよう所定濃度
に希釈したアセトン溶液(0.67%W/V)2mLを
直径12.5cmの東洋ろ紙No.5Aに塗布し1時間
風乾後二つ折りにし、その内側へ供試ダニを入れてクリ
ップにて封じた。24時間後にクリップを開き、死亡率
を調査し、次式により補正死亡率を算出した(3反
復)。
【数3】 (補正死亡率が負の値をとった場合は補正死亡率=0と
する。)
【0045】試験結果を下記表7に示す。
【表7】 表7に示される試験結果から明らかなように、DEET
に比べて本発明のモノテルペニルアミド化合物はケナガ
コナダニ及びコナヒョウヒダニに対する殺ダニ剤として
の活性に極めて優れていることがわかる。
【0046】試験例6 ケナガコナダニ及びコナヒョウヒダニに対して前記化合
物B(シトロネリルアミド),E(1−p−メンテン−
9−アミド),H(α−カンフォレンアミド),及びK
(β−カンフォレンアミド)(いずれもN,N−ジエチ
ルアミド化合物)の増殖抑制効果を試験した。また、比
較のためにDEETについても試験した。試験方法:培
地混入法 粉末飼料100gに対し各供試剤のアセトン溶液(0.
1%W/V)10mLを加え、アセトンを蒸散しながら
混合して薬剤濃度が100ppmとなるようにした。こ
れを順次粉末飼料にて2倍に希釈し、各々50,25,
12.5,6.25ppmとなるように調整した。これ
らの処理粉末中にダニを300匹/gとなるように投入
し、至適条件下(ケナガコナダニでは湿度85%、コナ
ヒョウヒダニでは湿度75%、温度はいずれも27℃)
に保存し、所定日数(ケナガコナダニでは4週間、コナ
ヒョウヒダニでは6週間)経過後、培地中の生ダニ数を
調査し、下記式により増殖抑制率を算出した。各濃度段
階における増殖抑制率の結果から90%増殖抑制濃度
(IC90)を算出した。
【数4】
【0047】試験結果を下記表8に示す。
【表8】 表8に示される試験結果からも、DEETに比べて本発
明のモノテルペニルアミド化合物はケナガコナダニ及び
コナヒョウヒダニに対する殺ダニ剤としての活性及び持
続性に極めて優れていることがわかる。
【0048】試験例7 ケナガコナダニ及びコナヒョウヒダニに対して前記化合
物B(シトロネリルアミド),E(1−p−メンテン−
9−アミド),H(α−カンフォレンアミド),及びK
(β−カンフォレンアミド)(いずれもN,N−ジエチ
ルアミド化合物)のダニ忌避効果を試験した。また、比
較のためにDEETについても試験した。 試験方法: ダニ密度が10,000匹/gの培地を直径7cmのシ
ャーレに1gとり、ダニが安定するまで3時間置いた。
一方、各供試剤を薬剤処理量が1g/m2となるよう所
定濃度に希釈したアセトン溶液(0.67%W/V)2
mLを直径12.5cmの東洋ろ紙No.5Aに塗布し
て1時間風乾し、4×4cmに切ったものを上記培地上
に置き、その上に2.5×2.5cmに切った黒紙をの
せて24時間後に這い上ったダニ数を数えた。また、各
供試剤を塗布しないろ紙を用いた無処理区も設け、下記
式により忌避率を算出した。
【数5】
【0049】試験結果を下記表9に示す。
【表9】 表9に示される試験結果から明らかなように、DEET
に比べて本発明のモノテルペニルアミド化合物はケナガ
コナダニ及びコナヒョウヒダニに対するダニ忌避剤とし
ての活性に優れていることがわかる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るテルペニル
アミド化合物は、幅広い種々の害虫に対して従来市販さ
れているDEET以上の高い忌避活性、殺虫活性及び殺
ダニ活性を有し、かつ、残効性が高い。さらに、皮膚へ
の浸透性が低く、従ってDEETより安全性においても
有利であると考えられる。したがって、本発明に係るテ
ルペニルアミド化合物を害虫忌避剤、殺虫剤、殺ダニ剤
等の有効成分として用いることにより、蚊、蠅、ゴキブ
リ、ダニ等の幅広い種々の害虫に対して優れた忌避効果
及び駆除効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアミド化合物を合成するための全体的
な反応経路図である。
【図2】試験例1に用いた試験装置を一部破断して示す
概略構成図である。
【図3】試験例2に用いた試験装置を一部破断して示す
概略構成図である。
【図4】試験例3に用いたチャバネゴキブリ忌避試験装
置の概略平面図である。
【符号の説明】
1 金網ケージ 2 腕 3 供試剤塗布区域 4 スリーブ 5 成虫飼育ケージ 6 供試剤処理ろ紙 7 無処理ろ紙 8 アクリルボックス 9 ベニヤ板製シェルター 10 餌容器 11 水容器 12 供試剤処理ろ紙 13 無処理ろ紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−26852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(A) 【化1】 (式中、R1 は1−p−メンテン−9−アール、α−カ
    ンフォレン・アルデヒド及びβ−カンフォレン・アルデ
    ヒドからなる群から選ばれたモノテルペニルアルデヒド
    のアルデヒド基を除いた残基であるモノテルペニル基、
    2及びR3共にメチル基、エチル基又はプロピル基
    ある。)表されるアミド化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(A) 【化2】 (式中、R1はシトロネラール、1−p−メンテン−9
    −アール、α−カンフォレン・アルデヒド及びβ−カン
    フォレン・アルデヒドからなる群から選ばれたモノテル
    ペニルアルデヒドのアルデヒド基を除いた残基であるモ
    ノテルペニル基、R2及びR3共にメチル基、エチル基
    又はプロピル基である。)表されるアミド化合物を有
    効成分として含有することを特徴とする害虫忌避剤。
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