JP3209369B2 - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

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JP3209369B2
JP3209369B2 JP29383092A JP29383092A JP3209369B2 JP 3209369 B2 JP3209369 B2 JP 3209369B2 JP 29383092 A JP29383092 A JP 29383092A JP 29383092 A JP29383092 A JP 29383092A JP 3209369 B2 JP3209369 B2 JP 3209369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、記録される
音声などのメインのデータに関するサブデータが、記録
媒体上の、メインのデータとは別の記録エリアに記録さ
れる記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、MO(光磁気ディスク)レコー
ダ、ミニディスクレコーダ、デジタルコンパクトカセッ
トレコーダなどの記録再生装置においては、記録したメ
インのデータとは別に、そのメインのデータに関係した
情報、例えばデータ検索制御のためのデータやインデッ
クスデータなどのサブデータを記録媒体の予め定められ
た記録エリア(TOC(Table Of Contents )やディレ
クトリなどと呼ばれている)に記録するようにしてい
る。
【0003】この種の記録再生装置においては、サブデ
ータを一時的に格納するメモリを持ち、通常、サブデー
タの書き込みは、このメモリにサブデータを1度貯めて
おいて、その後の、例えば記録媒体のイジェクトキーが
押された時に、実際のイジェクト動作に先立って、メモ
リのサブデータを記録媒体のサブデータの記録エリアに
記録(転記)するようにしている。
【0004】例えば、オーディオデータを記録すること
ができるミニディスクの場合には、サブデータの記録領
域としては、UTOC(ユーザTOC)と呼ばれる領域
が設けられている。ここ領域には、ディスクに記録され
ている各曲のディスク上の記録位置の情報(スタートア
ドレス、エンドアドレス)や、ディスク名、曲名、録音
した日時などが記録される。
【0005】ミニディスクレコーダでは、メモリにUT
OCのデータを貯めた後、ミニディスクのUTOC領域
への記録は、ミニディスクを取り出すとき、または、電
源を2次的に切るようになっている(電源キーを押して
も、主電源はオフとならず、UTOC用メモリ等の必要
な箇所には、電源がバックアップされている)ミニディ
スクレコーダでは、電源キーが押された時などに行われ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
例えば上記ミニディスクレコーダを例の場合であれば、
新しい曲の録音、ディスクの名前や曲の名前の入力など
を行なった時に、まずメモリ内部のサブデータ、すなわ
ちUTOCのデータが変更され、その後、そのUTOC
のデータがディスクのUTOC領域に記録されるが、メ
モリのサブデータが変更された後、そのサブデータがデ
ィスクに書き込まれるまでの間、未だ、ディスクに変更
されたサブデータが書き込まれていないことを知る手立
てが、従来、なかった。
【0007】このため、変更されたサブデータがメモリ
にのみ書き込まれ、未だ、ディスクに書き込まれていな
い状態において、主電源がオフされる可能性がある。と
ころが、主電源がオフされてしまうと、メモリの電源バ
ックアップがなくなるため、メモリに蓄えられていた変
更後のUTOCの情報が消去されてしまうので、ディス
クのUTOC領域に変更されたUTOC情報が記録され
ないままになってしまう。すなわち、この後、このミニ
ディスクを装置に装填して、再生をしようとしても、変
更されたUTOC情報が記録されていないため、もはや
再生ができなくなり、ミニディスクレコーダとしての機
能に支障が生じる。
【0008】具体的には、メインデータとして追加録音
した曲の再生が、その記録位置のデータなどを含むUT
OCの情報が得られないので、全くできなくなる。ま
た、ディスクの名前、曲名が解らない、などの症状を起
こすことになる。
【0009】また、変更されたサブデータを記録媒体の
サブデータ記録領域に記録する際には、その記録開始か
ら終了まである程度の時間を要する。このため、記録媒
体を記録再生装置から取り出す時に、前記サブデータの
メモリからディスクへの書き込みのための時間のため、
記録媒体が記録再生装置からなかなか出てこない、ある
いは2次的な電源キーをオフ操作したときに、なかなか
電源がオフにならない状態になる。このため、使用者に
不安を与えるおそれがある。
【0010】この発明は、メモリのサブデータは変更さ
れているが、記録媒体のサブデータの記録エリアへの記
録がなされていない状態を使用者に告知して、誤って主
電源をオフしてしまうことなどのないようにする記録再
生装置を提供することを第1の目的とする。
【0011】また、メモリのサブデータを記録媒体に記
録中には、それを使用者に知らしめるようにした記録再
生装置を提供することを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による記録再生装置は、記録媒体に記録し
たメインデータに関係したサブデータを管理する管理領
域を備えた記録媒体に対してメインデータ及びサブデー
タを記録又は再生する記録再生装置であって、上記管理
領域からサブデータを再生する再生手段と、 上記再生手
段にて再生されたサブデータを一旦蓄積するメモリ手段
と、 上記メモリ手段に蓄積されたサブデータの更新を行
うメモリ制御手段と、 上記メモリ手段に蓄積されている
更新されたサブデータを上記記録媒体の管理領域に記録
する記録手段と、 上記記録手段によって上記メモリ手段
に蓄積されている更新されたサブデータが上記記録媒体
の管理領域に転記されていない状態で、上記記録再生装
置本体からの記録媒体の取出指示又は上記記録再生装置
本体の電源断の指示がなされた場合に警告表示する表示
手段と を備えてなることを特徴とする。
【0013】例えば、メモリ内部のサブデータが変更さ
れた場合に点灯、記録媒体にサブデータが書かれた場合
に消灯する、表示を設ける。
【0014】また、記録媒体にサブデータを記録中には
前記表示を点滅させる。
【0015】
【作用】上記の構成においては、サブデータを変更する
と、メモリ内部へ変更データが転送されると共に、上記
表示が点灯する。その後記録媒体にサブデータが記録開
始されると、表示が点滅し、記録が終了すると、表示が
消灯する。
【0016】
【実施例】以下、この発明による記録再生装置の一実施
例を、前述のミニディスクレコーダに適用した場合を例
にとって、図を参照しながら説明する。図2は、この発
明が適用されたミニディスクレコーダのフロントパネル
の一例を示す図である。図2に示すように、この例のミ
ニディスクレコーダのフロントパネル1には、ディスク
装着トレイ2、ディスプレイ3が配置される。また、こ
のフロントパネル1には、複数個のキーが設けられる。
すなわち、電源キー11、イジェクトキー12、再生キ
ー13PB、一時停止キー13P、停止キー13S、曲
番選曲キー14A及び14B、録音キー15、エディッ
ト(EDIT)キー16、エンター(ENTER)キー
17、ネーム入力キー18が配置される。
【0017】電源キー11は、主電源が投入されている
状態において、2次的に電源をオン・オフするためのキ
ーである。イジェクトキー12を操作することにより、
ディスク装着トレイ2が引き出される。このディスク装
着トレイ2上に、ミニディスク(図示せず)が載置され
る。エディットキー16、エンターキー17、ネーム入
力キー18は、サブデータであるUTOCのデータを編
集するために使用される。
【0018】図3は、この発明が適用されたミニディス
クレコーダの構成を示すものである。この図3におい
て、21はミニディスクである。ミニディスク21は、
カートリッジ21A内に直径64mmのディスク21B
を収納して構成されている。このミニディスク21に
は、再生専用光ディスク、記録可能な光磁気ディスク、
再生専用領域と記録可能領域が混在するハイブリッドデ
ィスクの3種類のものがある。
【0019】また、ディスク21Bには、予め、光スポ
ット制御用(トラッキング制御用)のプリグルーブが形
成(プリピット)されているが、特に、この例の場合に
は、このプリグルーブにトラッキング用のウォブリング
信号に重畳して絶対アドレスデータが記録されている。
【0020】ミニディスク21のディスク21Bは、ス
ピンドルモータ22により回転される。スピンドルモー
タ22の回転は、サーボ制御回路25により制御され、
ディスク21Bが線速度一定の状態で回転するように制
御される。ミニディスク21にはシャッターが設けられ
ており、ミニディスク21がディスク装着トレイ2上に
載置され、装置に装填されると、シャッターが開かれ
る。そして、記録可能な光ディスクの場合には、ディス
ク21Bのシャッター開口部の上部には記録用の磁気ヘ
ッド23が対向して配置され、ディスク21Bのシャッ
ター開口部の下部には光ピックアップ24が対向して配
置される。
【0021】光ピックアップ24は、送りモータ26に
より、ディスク21Bの径方向に移動制御される。ま
た、サーボ制御回路25により、光ピックアップ24の
フォーカス及びトラッキング制御がなされる。
【0022】システムコントローラ20は、マイクロコ
ンピュータを搭載して構成されており、全体の動作を管
理している。このシステムコントローラ20には、キー
群10からキー入力信号が与えられる。このキー群10
は、前述したフロントパネル1の電源キー11、イジェ
クトキー12、再生キー13PB、一時停止キー13P
S、停止キー13S、曲番選曲キー14A及び14B、
録音キー15、エディットキー16、エンターキー1
7、ネーム入力キー18を備える。
【0023】また、ディスプレイ3には、装着されたミ
ニディスクの総演奏時間、演奏中の曲の経過時間、再生
中の曲の残り演奏時間、全体の残りの演奏時間等の時間
情報や、演奏中の曲のトラックナンバ等が表示される。
また、ディスクネームやトラックネームが記録されてい
るディスクでは、ディスクネームやトラックネームが表
示される。さらに、曲やディスクの記録日時が記録され
ていれば記録日時が表示される。
【0024】図3の実施例の記録再生信号系の構成は、
IC化によりできるだけ構成を簡略化できるように工夫
されている。なお、記録時と再生時とでは、システムコ
ントローラからのモード切換信号により、各部がモード
切り換えされるようにされている。
【0025】記録時には、入力端子31にオーディオ信
号が供給される。このオーディオ信号は、A/Dコンバ
ータ32において、サンプリング周波数44.1kH
z、量子化ビット数16ビットでデジタル化される。
【0026】このデジタルオーディオ信号は、音声圧縮
エンコード/デコード回路33に供給される。音声圧縮
エンコード/デコード回路33では、オーディオ信号が
約1/5にデータ圧縮される。この場合、オーディオ信
号の圧縮技術としては、例えば変形DCT(Modified Di
screate Cosine Transform) が用いられる。
【0027】音声圧縮エンコード/デコード回路33で
圧縮されたオーディオ信号は、メモリコントローラ34
を介して、このメモリコントローラ34により制御され
るバッファメモリ35に一度蓄えられる。この例の場
合、バッファメモリ35は、データ容量が、1Mビット
のDRAMが用いられる。
【0028】メモリコントローラ34は、記録中に振動
等によりディスク21B上の記録位置が飛んでしまうト
ラックジャンプが生じなければ、バッファメモリ35か
ら圧縮データを書き込み速度の約5倍の転送速度で順次
読み出し、読み出したデータを、セクタ構造のデータエ
ンコード/デコード回路36に転送する。
【0029】また、記録中にトラックジャンプが生じた
ことを検出したときは、メモリコントローラ34は、デ
ータエンコード/デコード回路36へのデータ転送を停
止し、音声圧縮エンコード/デコード回路33からの圧
縮データをバッファメモリ35に蓄積する。そして、記
録位置が修正されたとき、バッファメモリ35からデー
タエンコード/デコード回路36へのデータ転送を再開
するようにする制御を行う。
【0030】トラックジャンプが生じたか否かの検出
は、例えば振動計を装置に設け、振動の大きさがトラッ
クジャンプが生じるようなものであるか否かを検出する
ことにより行うことができる。また、この例のディスク
21Bには、前述したように、プリグルーブに絶対アド
レスデータが記録されているので、その絶対アドレスデ
ータを記録時に読み取り、そのデコード出力からトラッ
クジャンプを検出することもできる。また、振動計と絶
対アドレスデータのオアを取ってトラックジャンプを検
出するようにしても良い。なお、トラックジャンプが生
じたときには、光磁気記録のためのレーザ光のパワーを
下げる、あるいはパワーを零とするようにしておくもの
である。
【0031】そして、トラックジャンプが生じたときの
記録位置の修正は、前記の絶対アドレスデータを用いて
行うことができる。また、この場合のバッファメモリ3
5のデータ容量としては、上述から理解されるように、
トラックジャンプが生じてから記録位置が正しく修正さ
れるまでの間の時間分に相当する圧縮データを蓄積でき
る容量が最低必要である。この例では、バッファメモリ
35の容量としては、前記のように1Mビット有し、こ
の容量は前記の条件を十分に満足するように余裕を持っ
たものとして選定されているものである。
【0032】また、この場合、メモリコントローラ34
は、この記録時において、正常動作時は、できるだけバ
ッファメモリ35に蓄積されるデータが少なくなるよう
にメモリ制御を行う。すなわち、バッファメモリ35の
データ量が予め定められた所定量以上になったら、所定
量のデータ、例えば32セクタ分(1セクタは1CD−
ROMセクタ(約2Kバイト))のデータだけバッファ
メモリ35から読み出して、常に所定データ量以上の書
込み空間を確保しておくようにメモリ制御を行う。
【0033】データエンコード/デコード回路36は、
バッファメモリ35から転送されてきた圧縮データをC
D−ROMのセクタ構造のデータにエンコードする。な
お、32セクタ分のオーディオデータを含む36セクタ
のデータを以下クラスタと称する。
【0034】このデータエンコード回路36の出力デー
タは、EFM及びCIRCエンコード/デコード回路3
7に供給される。この回路37では、データにエラー検
出訂正用の符号化処理を行うと共に、記録に適した変調
処理、この例ではEFM(8−14変調)処理を施す。
エラー検出訂正用の符号は、この例ではCDのCIRC
(クロスインターリーブ・リード・ソロモン符号)に対
してインターリーブを変更したものを用いる。記録デー
タが間欠的なデータであり、32セクタのオーディオデ
ータの前後に、クラスタ接続用の合計4個のリンキング
セクタが付加され、36セクタからなる1クラスタの記
録データとされる。
【0035】このようにして形成された記録データは、
ヘッド駆動回路38を介して記録用磁気ヘッド23に供
給される。これにより、記録データで変調された磁界が
ディスク21B(光磁気ディスク)に印加される。ま
た、光ピックアップ24からのレーザービームがディス
ク21Bに照射される。この記録時は、記録トラックに
は、再生時より大きな一定のパワーのレーザ光が照射さ
れている。この光照射と、磁気ヘッド23による変調磁
界とにより、ディスク21Bには熱磁気記録によってデ
ータが記録される。そして、磁気ヘッド23と光ピック
アップ24とは、共に同期してディスク1の半径方向に
沿って移動できるように構成されている。
【0036】なお、データの記録は、クラスタ単位で間
欠的に行なわれる。そして、リンキングセクタの4セク
タは、間欠記録開始時の磁気ヘッド23の磁界の立上り
や、レーザーパワーの制御に対してタイミングを合わせ
るためのエリアとしても使われる。
【0037】また、この記録時において、光ピックアッ
プ24の出力がRFアンプ39を介してアドレスデコー
ダ40に供給されて、ディスク21Bのトラックに沿っ
て設けられたプリグルーブにウォブル記録されている絶
対アドレスデータが抽出され、デコードされる。そし
て、その検出された絶対アドレスデータがEFM及びC
IRCエンコード/デコード回路37に供給され、記録
データ中に挿入されて、ディスクに記録される。また、
絶対アドレスデータは、システム制御回路20に供給さ
れ、記録位置の認識及び位置制御に用いられる。
【0038】また、RFアンプ39からの信号がサーボ
制御回路25に供給され、ディスク21Bのプリグルー
ブからの信号からスピンドルモータ22の線速度一定サ
ーボのための制御信号が形成され、スピンドルモータ2
2が速度制御される。
【0039】次に、再生時について説明する。すなわ
ち、この再生時には、記録時と同様にして、サーボ制御
回路25により、スピンドルモータ22が、プリグルー
ブからの信号により、ディスク1が記録時と同じ線速度
一定の回転速度制御される。
【0040】再生時、光ピックアップ24は、目的トラ
ックに照射したレーザ光の反射光を検出することによ
り、例えば非点収差法によりフォーカスエラーを検出
し、また、例えばプッシュプル法によりトラッキングエ
ラーを検出すると共に、目的トラックからの反射光の偏
光角(カー回転角)の違いを検出して、再生RF信号を
出力する。
【0041】光ピックアップ24の出力は、RFアンプ
39に供給される。RFアンプ39は、光ピックアップ
24の出力からフォーカスエラー信号やトラッキングエ
ラー信号を抽出してサーボ制御回路25に供給すると共
に、再生信号を2値化してEFM及びCIRCエンコー
ド/デコード回路37に供給する。
【0042】サーボ制御回路25は、前記フォーカスエ
ラー信号が零になるように、光ピックアップ24の光学
系のフォーカス制御を行うと共に、トラッキングエラー
信号が零になるように、光ピックアップ24の光学系の
トラッキング制御を行う。
【0043】また、RFアンプ39の出力はアドレスデ
コーダ40に供給され、プリグルーブからの絶対アドレ
スデータを抽出してデコードする。そして、このデコー
ダ40からの絶対アドレスデータが回路37を介してシ
ステム制御回路20に供給され、サーボ制御回路25に
よる光ピックアップ24のディスク半径方向の再生位置
制御のために使用される。また、システム制御回路20
は、再生データ中から抽出されるセクタ単位のアドレス
情報も、光ピックアップ24が走査している記録トラッ
ク上の位置を管理するために用いることができる。
【0044】この再生時、後述するように、ディスク2
1Bから読み出された圧縮データはバッファメモリ35
に書き込まれ、読み出されて伸長されるが、両データの
伝送レートの違いから、ディスク21Bからの光ピック
アップ24によるデータ読み出しは、例えばバッファメ
モリ35に蓄えられるデータが所定量以下にならないよ
うに間欠的に行われる。
【0045】EFM及びCIRCエンコード/デコード
回路37では、RFアンプ39を介して供給された信号
がEFM復調され、エラー訂正処理される。EFM及び
CIRCエンコード/デコード回路37の出力は、セク
タ構造のデータエンコード/デコード回路36に供給さ
れて、CD−ROMのセクタ構造を解き、データを圧縮
された状態の元データにデコードする。
【0046】データエンコード/デコード回路36の出
力はメモリコントローラ34を介して、バッファメモリ
35に一旦記憶される。そして、メモリコントローラ3
4は、再生中に振動等により再生位置が飛んでしまうト
ラックジャンプが生じなければ、回路36からの圧縮さ
れた状態のデータを書き込み速度の約1/5倍の転送速
度で順次読み出し、読み出したデータを、音声圧縮エン
コード/デコード回路33に転送する。この場合、メモ
リコントローラ34は、バッファメモリ35に蓄えられ
ているデータ量が、所定以下にならないようにバッファ
メモリ35の書き込み/読み出しを制御する。
【0047】また、再生中にトラックジャンプが生じた
ことを検出したときは、データエンコード/デコード回
路36からバッファメモリ25へのデータの書き込みを
停止し、回路33へのデータの転送のみを行う。そし
て、再生位置が修正されたとき、回路36からバッファ
メモリ35へのデータ書き込みを再開するようにする制
御を行う。
【0048】また、前述もしたように、メモリコントロ
ーラ34は、正常動作時は、できるだけバッファメモリ
35に必要最小限以上の所定データが蓄積されるように
メモリ制御を行う。例えば、バッファメモリ35のデー
タ量が予め定められた所定量以下になったら、光ピック
アップ24によりディスク21Bからのデータの間欠的
な取り込みを行って、データエンコード/デコード回路
36からのデータの書き込みを行い、常に所定データ量
以上の読み出し空間を確保しておくようにメモリ制御を
行う。
【0049】なお、バッファメモリ35にデータを一杯
に読み込むのにかかる時間は約0.9秒であり、このデ
ータは約3秒間のオーディオデータに相当する。すなわ
ち、バッファメモリにデータが一杯蓄えられている時
に、ディスク21Bの信号が読み取れなくなっても、約
3秒間は再生信号を出力し続けることが可能である。そ
の間に光ピックアップをもとの位置に再アクセスし、信
号読み取りを再度行なうことで、音とびの発生を防止で
きる。
【0050】音声圧縮エンコード/デコード回路33で
圧縮が解かれたデータは、D/Aコンバータ41に供給
され、アナログ信号に戻される。このアナログ信号が出
力端子42から出力される。
【0051】ミニディスク21のディスク21Bの再内
周には、TOC(Table Of Contents)が設けられてい
る。TOCにはそのディスクの各曲のスタートアドレス
やエンドアドレス、曲の名前であるトラックネームやデ
ィスクの名前であるディスクネームなどが書かれてい
る。
【0052】さらに、ミニディスク21では、記録した
オーディオ信号を管理するために、記録可能なディスク
には、UTOC(ユーザTOC)が設けられている。U
TOCにはセクタ0、セクタ1、セクタ2がある。
【0053】図4はセクタ0の構造を示すものである。
このセクタ0には、ディスク21の記録状況が書かれて
いる。P−TNOn(n=1,2,…,255)には、
n曲目の曲が始まるアドレスが入っているセクタ0上の
ポインタが書かれている。つまり、P−TNOnに
「m」(m=1,2,…)が入っていたら、セクタ0の
(76+m×2)×4バイトを先頭に、スタートアドレ
スとエンドアドレスが書かれている。
【0054】図5はセクタ1の構造を示すものである。
このセクタ1には、ディスクネーム、トラックネームの
情報が入っている。情報はアスキーコードである。P−
TNAn(n=1,2,…,255)はn曲目のトラッ
クネームが入っているセクタn上の先頭アドレスが書か
れている。例えば、P−TNA1が「2」ならセクタ1
の(76+2×2)×4バイトを先頭に、1曲目のトラ
ックネームが入っている。P−TNA2以降も同じであ
る。ディスクネームはセクタ1の76×4バイトを先頭
にして入っている。
【0055】図6はセクタ2の構造を示すものである。
このセクタ2は、録音した日時を記録しておくセクタで
ある。対応しているミニディスクレコーダでは、普通、
録音と同時に自動的に記録される。P−TRDnはn曲
目が記録された日時が入っているセクタ2上の先頭アド
レスが書かれている。例えば、P−TRD1が「3」な
ら、セクタ2の(76+3×2)×4バイトを先頭に、
1曲目の録音日時が書かれている。P−TRD2以降も
同じである。ディスクの記録日時はセクタの76×4バ
イトを先頭にして入っている。
【0056】UTOCのセクタ0とセクタ1の、各トラ
ックの情報には、Link−Pという情報が含められ
る。この情報Link−Pは、セクタ0では、例えば曲
のデータがクラスタ単位のデータで飛び飛びの記録位置
に記録されるとき、その曲のデータが次にどこの記録位
置につながるかを示すものであり、セクタ1では、その
曲の名前が、次にディスク上のどこの記録位置につなが
るかを示すものである。したがって、曲を消したり、2
つの曲を一つにしたり、後でトラックネームの文字数を
増やしても簡単に対応できる。
【0057】TOC情報、UTOC情報は、ディスク装
着時にバッファメモリ35の一部に記憶される。UTO
Cを変更する操作は、録音、編集、ディスク名や曲名の
入力を行なった時である。その操作を行なうと、まず、
バッファメモリ35の一部に記憶されたUTOC情報が
更新される。その直後に、ディスク21Bへすぐ書き込
まないのは、UTOCの記録に時間がかかるからであ
る。そして、バッファメモリ35内のUTOC情報が更
新されたら、後述するように、ディスプレイ3に「TO
C」の文字表示を点灯し、ディスクには、未だ、書き込
まれていないことを表示する。以下に、バッファメモリ
35内部のUTOCが更新される場合の例をあげる。
【0058】図7は、録音状態にした場合のディスプレ
イ3の表示の推移である。すなわち、停止中に録音キー
15を押すと録音待機状態となり、ディスプレイ3は図
7Aの表示状態になる。図7において、51は、この場
合、記録を行っているトラックナンバー、52はモード
表示や記録時間、再生時間などの文字表示欄、53は、
記録されている曲番のカレンダー表示である。この図7
Aの表示状態は、ディスク21Bに、すでに3曲が録音
されていた場合である。
【0059】その後、再生キー13PB又は、一時停止
キー13Pを押すと、録音が開始され、ディスプレイ3
の表示状態は図7Bのようになり、文字表示欄52には
録音時間が表示されると、同時に「TOC」の文字表示
54が点灯する。この「TOC」の文字表示により、バ
ッファメモリ35の一部のUTOCの記憶エリアに、曲
番4についてのUTOCの情報が追加されたが、ディス
ク21BのUTOCエリアには、未だ、記録されていな
いことが報知される。
【0060】図8は、編集機能のうち曲を消去する操作
を行なった場合のディスプレイ3の表示の推移である。
停止中にカレンダー表示53を参照して、曲番選曲キー
14A及び14Bで曲番を選んでエディットキー16を
押すと、図8Aの表示状態になる。これは、18曲入っ
ているディスク21で4曲目を選んだ場合であり、カレ
ンダー表示53の数字「4」が点滅する。そして、エン
ターキー17を押すと、図8Bの表示になり、元の4曲
目が消去され、全体の曲数が17曲になる。このとき、
バッファメモリ35のUTOCの情報が変更されてお
り、図8Cに示すように「TOC」の文字表示54が点
灯する。
【0061】編集には、この消去のほかに、次のような
ものが考えられる。すなわち、 1つの曲を2つにする 2つの曲を1つにする 曲のスタート、エンドの位置を調整する 曲の順番を変える などがある。
【0062】図9は、トラックネーム(曲名)を入力す
る場合のディスプレイ3の表示の推移である。停止中に
選曲キー14A及び14Bで曲番を選び、ネーム入力キ
ー18を押すと、図9Aの表示状態になる。この例の表
示は、4曲目を選んだ場合であり、カレンダー表示53
の数字「4」が点滅する。図9Aの表示状態は、最初の
文字の入力を待っている状態であり、文字入力桁の位置
にアスキーコード内にない表示パターン55(カーソル
表示に相当)が点滅表示される。
【0063】ここで、選曲キー14A及び14Bを押す
とアスキーコード内より文字が選ばれ、1文字目として
表示される。入力する文字が決ったら、エンターキー1
7を押すと、文字が左側に1桁送られ、2文字目に入力
待ちになる。図9Bの表示状態は、こうして4文字目の
入力待ちになっている表示である。その後、入力する文
字が終わったら、再度ネーム入力キー18を押す。する
と、4曲目のトラックネームの入力が完了し、バッファ
メモリ35のUTOC記憶エリアに記憶され、ディスプ
レイ3には、図9Cに示すように「TOC」の文字表示
54が点灯する。
【0064】UTOC情報を更新しなければならなくな
る条件として3つの例を挙げたが、このUTOCの更新
と、ディスプレイ3の「TOC」の文字表示54につい
ての動作のフローチャートを図1に示す。
【0065】先ず、UTOC情報の更新が必要であるか
否か判別し(ステップ101)、更新の必要があった
ら、バッファメモリ35内のUTOC情報を更新し(ス
テップ102)、ディスプレイの「TOC」の文字表示
54を点灯する(ステップ103)。
【0066】しかるのちに、イジェクトキー12または
電源キー11が押されたか否か判別し(ステップ104
及びステップ105)、いずれかが押されたときには、
ディスプレイ3の「TOC」の文字表示54の点滅が始
まり(ステップ106)、バッファメモリ35内のUT
OC情報のディスク21Bへの書き込みをスタートする
(ステップ107)。
【0067】そして、UTOC情報のディスク21Bへ
の書き込みが終了したと判別されたら(ステップ10
8)、ディスプレイ3の「TOC」の文字表示54の点
滅を停止し、この「TOC」の文字表示54を消灯する
(ステップ109)。そして、ステップ106に移行す
る際に、押されたキーがイジェクトキー12であったと
判別されたら(ステップ110)、イジェクト動作を行
なう(ステップ111)。イジェクトキー12でなかっ
たら、電源キー11が押されていたので、2次的な電源
をオフする(ステップ112)。
【0068】以上のようにして、バッファメモリ35内
のUTOC情報が更新されたら「TOC」の文字表示5
4を点灯することにより、ディスク21には、未だ、記
録されていないことがわかる。しかるのちに、バッファ
メモリ35内のUTOC情報をディスク21Bへ書き込
んでいる間は、ディスプレイ3の「TOC」の文字表示
54を点滅させ、更新されたUTOC情報をディスク2
1Bに書き終わったら、「TOC」の文字表示を消灯す
ることにより、UTOC情報が確実にディスク21に書
き込まれたことが確認できる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、サブデータを変更したが、記録媒体のサブデータ記
録エリアには、まだ書かれていないことが、はっきり解
り、サブデータを変更した後に記録媒体のサブデータ記
録領域に変更したサブデータが書かれないまま、不用意
に主電源をオフしてしまうことが防げる。
【0070】また、サブデータを記録媒体に記録中は、
それを表示するようにしたので、記録媒体の取り出し
や、電源オフの動作が緩慢になっても使用者に不安を与
えることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による記録再生装置の要部の一例のフ
ローチャートである。
【図2】この発明が適用されたミニディスクレコーダの
フロントパネルの一例を示す図である。
【図3】この発明が適用されたミニディスクレコーダの
構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明が適用されたミニディスクのUTOC
情報を説明するための図である。
【図5】この発明が適用されたミニディスクのUTOC
情報を説明するための図である。
【図6】この発明が適用されたミニディスクのUTOC
情報を説明するための図である。
【図7】この発明が適用されたミニディスクレコーダの
ディスプレイの表示例を示す図である。
【図8】この発明が適用されたミニディスクレコーダの
ディスプレイの表示例を示す図である。
【図9】この発明が適用されたミニディスクレコーダの
ディスプレイの表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 ミニディスクレコーダのフロントパネル 2 ディスク装着トレイ 3 ディスプレイ 10 キー群 11 電源キー 12 イジェクトキー 13PB 再生キー 13P 一時停止キー 13S 停止キー 14A 選曲キー 14B 選曲キー 15 録音キー 16 エディットキー 17 エンターキー 18 ネーム入力キー 20 システムコントローラ 21 ミニディスク 21A カートリッジ 21B ディスク 22 スピンドルモータ 23 磁気ヘッド 24 光ピックアップ 25 サーボ制御回路 26 送りモータ 31 入力端子 32 A/Dコンバータ 33 音声圧縮エンコード/デコード回路 34 メモリコントローラ 35 バッファメモリ 36 セクタ構造のデータエンコード/デコード回
路 37 EFM及びCIRCエンコード/デコード回
路 38 ヘッド駆動回路 39 RFアンプ 40 アドレスデコーダ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体に記録したメインデータに関係し
    たサブデータを管理する管理領域を備えた記録媒体に対
    してメインデータ及びサブデータを記録又は再生する記
    録再生装置であって、上記管理領域からサブデータを再生する再生手段と、 上記再生手段にて再生されたサブデータを一旦蓄積する
    メモリ手段と、 上記メモリ手段に蓄積されたサブデータの更新を行うメ
    モリ制御手段と、 上記メモリ手段に蓄積されている更新されたサブデータ
    を上記記録媒体の管理領域に記録する記録手段と、 上記記録手段によって上記メモリ手段に蓄積されている
    更新されたサブデータが上記記録媒体の管理領域に転記
    されていない状態で、上記記録再生装置本体からの記録
    媒体の取出指示又は上記記録再生装置本体の電源断の指
    示がなされた場合に警告表示する表示手段と を備えてな
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】上記メモリ手段に蓄積されているサブデー
    タの更新は、メインデータの記録、編集、サブデータの
    記録のいずれか1つが行われた際に実行されることを特
    徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 【請求項3】上記記録手段によって上記メモリ手段に蓄
    積されている更新されたサブデータが上記記録媒体の管
    理領域に転記されていない状態で、上記記録再生装置本
    体からの記録媒体の取出指示又は上記記録再生装置本体
    の電源断の指示がなされた場合には、上記記録手段によ
    って上記メモリ手段に蓄積されている更新されたサブデ
    ータを上記記録媒体の管理領域に転記した後に、上記記
    録媒体の上記記録再生装置本体からの取出又は上記記録
    再生装置本体の電源段を行うことを特徴とする請求項1
    に記載の記録再生装置。
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DE3768691D1 (de) * 1986-04-22 1991-04-25 Hoffmann La Roche Fluessigkristalline pyridinderivate.
JPH09106613A (ja) * 1995-10-06 1997-04-22 Sony Corp ディスク再生装置

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