JP3208373B2 - ポリアセタール共重合体の製造法 - Google Patents

ポリアセタール共重合体の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアセタール共重
合体の製造法に関する。更に詳しくはトリオキサンと環
状エーテル或いは環状アセタールとのカチオン共重合に
おいて、重合後、特定の失活化処理を採用することによ
り、熱安定性の改良されたポリアセタール共重合体を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール共重合体はエンジニアリングプラスチック素材
として多年にわたり知られており、その共重合方法は一
般に、トリオキサンを主モノマーとし、隣接炭素原子を
有する環状エーテル或いは環状アセタールをコモノマー
として、カチオン活性触媒を用いて共重合し、次いで重
合生成物は触媒の中和剤または失活剤またはこれらの溶
液と接触させ失活処理される。一般に共重合後の粗ポリ
アセタール共重合体には不安定末端部、不安定オリゴマ
ー等の不安定部が存在し、これらを除去、安定化しなく
てはならない。粗重合体の不安定部分がかなりの量であ
れば、熱安定性に優れる高品質の重合体を得るのが困難
であるばかりでなく、複雑な後処理工程を必要とし、そ
の処理に多量のエネルギーを要し、経済的に不利であ
る。重合後の粗ポリアセタール共重合体が不安定部分の
少ないものであれば、最終製品の安定性もより優れたも
のとなり、また、安定化等の後処理工程を簡略化できる
等の利点が存在し、重合時の不安定部の少ない重合体を
得るような方法が望まれている。かかる目的で、不安定
末端部の少ない粗共重合体を得る方法については従来よ
り検討されており、例えば重合系中の活性不純物を極力
減少させて重合を行うことが好ましいとされているが、
これにも限界がある。また、重合系中に特殊な安定剤を
含有させて共重合を行う方法(例えば特開昭59−227916
号公報、特開昭60−1216号公報)の提案もあるが、その
効果は必ずしも十分とはいえない。また、重合後の触媒
の失活処理方法としても、従来、一般に重合生成物を微
粉砕し、中和剤または失活剤あるいはこれらの溶液を比
較的高い温度(例えば50℃以上)で重合体と接触させ、
中和処理することが推奨されているが(例えば特開昭58
−34819 号公報)、全ての粗重合物を極めて微細な粒子
に微粉砕することは、それ自体煩雑、困難である。ま
た、未反応モノマー等の不純物を取り除く方法として、
失活後、重合生成物を有機溶剤あるいは水または無機塩
水溶液(例えば炭酸ナトリウム水溶液)で洗浄する方法
が提案されているが(米国特許第2989509 号明細書)、
本発明者らの検討によれば、高品質の重合体を得るため
には重合体を洗浄するだけでは不十分である。高品質の
重合体を得るためには、重合後の触媒を効率よく失活す
るとともに副反応が起こることがないよう未反応モノマ
ー、不安定オリゴマー等の不安定部を重合体の表面のみ
ならず内部からも効率良く取り除くことが望まれる。本
発明はかかる現状に鑑み、不安定部が極めて少なく、ま
た、十分に触媒を失活させて次の安定化工程での負荷を
著しく低減し、熱的にも極めて安定なポリアセタール共
重合体を得ることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、トリオキサンと環状エー
テル或いは環状アセタールとのカチオン共重合におい
て、重合後、特定の失活化処理を採用することにより、
熱安定性の改良されたポリアセタール共重合体が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明はトリオキサンを主モノマーとし、少なくとも一つ
の炭素間結合を有する環状エーテル又は環状ホルマール
をコモノマーとし、重合触媒としてカチオン活性触媒を
用いて共重合して、ポリアセタール共重合体を得る方法
において、共重合後、生成物を失活剤(1) と接触させた
後、一旦、生成物を失活剤(1)と分離し、その後新たに
生成物を50〜140 ℃で5〜120 分失活剤(2) と接触させ
ることにより重合触媒を失活化することを特徴とするポ
リアセタール共重合体の製造法である。本発明の特徴
は、共重合後、生成物を失活剤(1) と接触させた後、一
旦、生成物を失活剤(1) と分離することにより、失活剤
(1) 中に抽出された未反応モノマー、不安定オリゴマー
等の不安定部を取り除いた後、再度、新たな失活剤(2)
と比較的高温で一定時間接触させることにある。かかる
手段をとることにより、触媒をより完全に失活できるの
みならず、残存触媒による副反応を起こすことなく、重
合物中の未反応モノマー、不安定オリゴマー等の不安定
部を抽出除去でき、その後の安定化工程での負荷を著し
く低減し、熱的にも極めて安定なポリアセタール共重合
体を得ることができることが確認された。
【0004】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳しく説明す
る。先ず、本発明の共重合の対象となる原料モノマーは
ホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサンを主
体とするものであり、コモノマーとしては従来のトリオ
キサンとの共重合に用いられる少なくとも一つの隣接炭
素間結合を有する公知の環状ホルマールまたは環状エー
テルが何れも使用可能である。かかるコモノマーとして
は、例えば、1,3 −ジオキソラン、ジエチレングリコー
ルホルマール、1,4 −ブタンジオールホルマール、1,3
−ジオキサン、1,3,5−トリオキセパン、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン等の環
状ホルマール又は環状エーテルが挙げられる。また、共
重合体が分岐状又は架橋状分子構造を形成するためのコ
モノマーとして、アルキレン−ジグリシジルエーテルま
たはジホルマールの如き2つ以上の環状エーテル基又は
環状ホルマール基を有する化合物、例えば、ブタンジオ
ールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジメチリデ
ングリセリルエーテル等を用いることもできる。かかる
コモノマーは少なくとも1種、又は目的に応じて2種以
上を併用してもよい。特にコモノマーとしては、1,3 −
ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4
−ブタンジオールホルマール、エチレンオキシド等の環
状ホルマール或いは環状エーテルが好ましい。本発明に
用いるコモノマー量はトリオキサンに対して、20モル%
以下であり、好ましくは 0.2〜10モル%である。コモノ
マーの量が多い程、生成ポリマーの熱安定性には有利で
あるが、過大になると生成共重合体が軟質となり融点の
低下を生じて好ましくない。
【0005】尚、本発明の共重合において、更に目的に
応じて重合度を調節するための公知の連鎖移動剤、例え
ば、メチラールの如き低分子量の線状アセタール等を添
加することも可能である。また重合に影響しない程度の
立体障害性フェノール系の酸化防止剤を存在させてもよ
い。又、重合系(モノマー等)には活性水素を有する不
純物、例えば蟻酸、水、メタノール等が実質的に存在し
ないことが好ましく、例えばこれらの不純物が夫々10pp
m 以下であることが望ましい。
【0006】また、本発明における重合触媒としては、
一般のカチオン活性触媒が使用される。このようなカチ
オン活性触媒としては、ルイス酸、殊にホウ素、スズ、
チタン、リン、ひ素およびアンチモン等のハロゲン化
物、例えば、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタ
ン、五塩化リン、五フッ化リン、五フッ化ひ素及び五フ
ッ化アンチモン、及びそれらの錯化合物又は塩の如き化
合物、プロトン酸、例えば、トリフルオロメタンスルホ
ン酸の如きパーフルオロアルキルスルホン酸、パークロ
ル酸、或いはこれらプロトン酸のエステル、(例えばパ
ークロル酸3級ブチルエステル)、プロトン酸の無水物
(例えばアセチルパークロレート)、或いは、イソポリ
酸、ヘテロポリ酸(例えばリンモリブデン酸、リンタン
グステン酸)、或いはそれらの酸性塩、更にトリエチル
オキソニウムヘキサフルオロホスファート、トリフェニ
ルメチルヘキサフルオロアルゼナート、アセチルヘキサ
フルオロボラート等のイオンペアー触媒等が挙げられ
る。中でも三フッ化ホウ素、或いは三フッ化ホウ素と有
機化合物(例えばエーテル類)との配位化合物は、最も
一般的であり、又、パーフルオロアルキルスルホン酸、
ヘテロポリ酸等も好適である。
【0007】また、本発明において重合触媒を中和し失
活するための失活剤(1) としては、アンモニア、あるい
はトリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン類、
あるいはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸
化物塩類、その他公知の触媒失活剤が用いられるが、中
でもトリエチルアミン等のアミン類が好適である。これ
らの失活剤(1) はガス状あるいは水溶液として触媒と接
触させ、中和するのが好ましい。なお、失活反応は20℃
以上 130℃以下で行うことが好ましく、あまりに温度が
低いと失活反応の完結に時間を要し、高すぎると解重合
が生じ好ましくない。この失活反応は、温度にもよるが
通常5〜60分行われる。
【0008】また、本発明において、生成物を失活剤
(1) と一旦分離後、新たに接触させる失活剤(2) として
はアンモニア、あるいはトリエチルアミン、トリブチル
アミン等のアミン類、あるいはアルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属の水酸化物塩類、その他公知の触媒失活
剤が用いられるが、中でもトリエチルアミン等のアミン
類が好適である。尚、失活剤(1) と失活剤(2) とは、同
種のものでも異種のものでもよいが、通常は同種のもの
が使用される。
【0009】これらの失活剤は水溶液あるいは有機溶剤
で希釈した溶液として使用するが、とりわけ水溶液とし
て使用するのが好ましい。この時、使用される失活剤
(2) の温度は50〜140 ℃であるが高い方が望ましく、と
りわけ70℃以上で効果が大きい。あまりに温度が低いと
安定化が不十分であり、高すぎるとポリマーが溶解して
しまい後処理が困難である。また、この時の接触時間は
5〜120 分であるが長い方が好ましく、とりわけ10分以
上で効果が大きい。
【0010】何れの場合も失活処理は粗重合体が微細な
粉粒体であることが好ましく、このためには重合反応機
が塊状重合物を充分粉砕する機能を有するものが好まし
く、又、重合後の反応物を別に粉砕機を用いて粉砕した
後に失活剤を加えてもよく、更に失活剤の存在下で粉砕
と攪拌を同時に行ってもよい。失活処理における粗重合
体の粒度は小さいほど好ましく、少なくともその90%以
上が3mm以下であり、更に2mm以下、特に好ましくは1
mm以下の粒度であることが好ましい。
【0011】本発明の重合法は、従来公知のトリオキサ
ンの重合法と同様の設備と方法で行うことができる。即
ち、バッチ式、連続式、いずれも可能であり、又、溶液
重合、溶融塊状重合等何れにても良いが、液体モノマー
を用い、重合の進行とともに固体粉塊状のポリマーを得
る連続式塊状重合方法が工業的には一般的であり好まし
い。この場合、必要に応じて不活性液体媒体を共存させ
ることもできる。
【0012】本発明に用いられる重合装置としては、コ
ニーダー、二軸スクリュー式連続押出混合機、二軸パド
ルタイプの連続混合機、その他、これまでに提案されて
いるトリオキサンの連続重合装置が使用可能で、密閉系
であれば2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用
してもよい。特に重合反応によって生成する固体重合物
が微細な形態で得られるような破砕機能を備えたものが
好ましい。
【0013】重合温度は、重合方式、使用触媒の種類、
量等により特に限定はないが、一般に用いられる塊状重
合法を採用するならば、60〜120 ℃、好ましくは65〜11
0 ℃の温度範囲で行われる。また、重合時間は触媒量、
重合温度等とも関係し、特に制限はないが、一般には
0.5〜100 分の重合時間が選ばれ、特に1〜15分とする
のが好ましい。重合を完了し、重合機から排出される粗
重合体は、次いで直ちに失活剤と混合接触させて重合触
媒の失活化を行い、重合反応を停止する。
【0014】本発明の特徴は、共重合後、粗重合物を失
活剤と混合接触させた後、一旦、粗重合物を失活剤(1)
と分離し、再度、新たな失活剤(2) と接触させることに
ある。かかる粗重合物と失活剤との分離方法は、特に限
定するものではないが、濾過、遠心分離等によりできる
限り分離するのが好ましい。共重合後、直ちに接触させ
る失活剤(1) の使用量は触媒量に対して5〜2000倍モ
ル、好ましくは25〜1000倍モル、さらに好ましくは 100
〜500 倍モルである。また、粗重合体を失活剤と分離
後、再度、接触させる失活剤(2) の水溶液濃度は1×10
-4mol/l 〜0.5mol/l、好ましくは1×10-3mol/l 〜0.1m
ol/l、さらに好ましくは1×10-3mol/l 〜5×10-2mol/
l である。
【0015】即ち本発明の特徴は、かかる手段をとるこ
とにより、触媒をより完全に失活できるのみならず、残
存触媒による副反応を起こすことなく、重合物中の未反
応モノマー、不安定オリゴマー等の不安定部を抽出除去
でき、その後の安定化工程での負荷を著しく低減し、熱
的にも極めて安定なポリアセタール共重合体を得ること
ができることが確認された。
【0016】本発明の失活処理を行った重合体は、その
まま、要すればモノマーの分離回収、乾燥等を経て、又
各種安定剤等の添加剤を加え溶融混練しペレット化して
製品とする。本発明の共重合体は前述の如く極めて不安
定末端が少なく、安定化処理の負荷は軽減されているた
め簡単な溶融押出処理で十分安定なポリマーが得られ、
例えばベント押出機を用いての溶融混練押出により、安
定剤の配合と共に混在する揮発成分や残存する不安定部
の分解除去を兼ねることも可能で、極めて安定性の優れ
た共重合体を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものでないことは勿論である。なお、実
施例および比較例中の用語及び測定法は次の通りであ
る。 ・%またはppm :全て重量で表す。 ・メルトインデックス(MI):失活処理後の重合体(粉
粒状)について、 190℃で測定したメルトインデックス
(g/10min )を示す。これは分子量に対する特性値とし
て評価した。即ちMIが低いほど分子量が高い。但し、測
定時の分解を防ぐため、一定の安定剤(チバガイギー
社、イルガノックス1010(0.5 %)及びメラミン(0.1
%))を添加し、よく混合して測定。 ・アルカリ分解率(不安定部分の存在量):失活処理し
た粗重合体粉末の1gを0.5 %のアンモニアを含む50%
メタノール水溶液 100mlに入れ密閉容器中で180 ℃、45
分間加熱した後、液中に分解溶出したホルムアルデヒド
の量を定量分析し、重合物に対する%で示す。 ・加熱重量減少率:粗重合体粉末に安定剤(前記と同
じ)を加えベント付押出機にて溶融混練し押出したペレ
ット5gを、空気中で 230℃、45分間加熱した場合の重
量減少率を示す。
【0018】実施例1〜16、比較例1〜19 二つの円が一部重なった断面を有し、外側に熱媒を通す
ジャケット付きのバレルとその内部に攪拌、推進用の多
数のパドルを付した2本の回転軸を長手方向に設けた連
続式混合反応機を用い、ジャケットに80℃の温水を通
し、2本の回転軸を一定の速度で回転させ、その一端に
表に示すコモノマーおよびメチラール 700ppm を含有す
るトリオキサンを連続的に供給し、同時に同じところへ
表に示す触媒を連続添加して、共重合を行った。次い
で、この重合機吐出口より排出された反応生成物を粉砕
(粒径は95%以上が2mm以下)すると同時に、表に示し
た失活剤(1) を添加してよく混合し、約80℃で20分間反
応させた後、一旦、遠心分離型脱水装置により粗重合体
を失活剤(1) と分離し(但し、失活剤(1) がアンモニア
ガスの場合は特に分離操作はない)、その後、さらに粗
重合体を失活剤(2) 中に投じて表に示す時間、温度でよ
く攪拌し、未反応モノマー、不安定オリゴマー等の不安
定部を抽出し、遠心分離、乾燥工程を経て、共重合体粉
末を得た。この重合体粉末について上記に準じ、MI、ア
ルカリ分解率を測定した。また、この重合体粉末に所定
の安定剤(前記と同じ)を混合し、ベント付押出機を用
いて溶融押出してペレットを調製し、前記の方法で加熱
重量減少率を測定した。結果を表1,2に示す。一方、
比較のため、失活剤(1) と約80℃で40分間反応させた
後、遠心分離、乾燥工程を経て得た共重合体について同
様の実験を行った結果を表3に、失活剤(1) と約80℃で
20分間反応させた後、表に示す洗浄剤により洗浄後、遠
心分離、乾燥工程を経て得た共重合体について同様の実
験を行った結果を表4に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】前記の如く本発明の方法によれば、触媒
をより完全に失活できるのみならず、残存触媒による副
反応を起こすことなく重合物中の未反応モノマー、不安
定オリゴマー等の不安定部を抽出除去することができる
ため、不安定部分の極めて少ない共重合体を得ることが
でき、その後の安定化工程での負荷を著しく低減し、熱
的にも極めて安定なポリアセタール共重合体が得られる
という利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 2/00 - 2/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリオキサンを主モノマーとし、少なく
    とも一つの炭素間結合を有する環状エーテル又は環状ホ
    ルマールをコモノマーとし、重合触媒として三フッ化ホ
    ウ素又はその配位化合物、パーフルオロアルキルスルホ
    ン酸、パークロル酸類、又はこれらのエステル類、ヘテ
    ロポリ酸、イソポリ酸、又はこれらの酸性塩から選ばれ
    る少なくとも一種のカチオン活性触媒を用いて共重合し
    て、ポリアセタール共重合体を得る方法において、共重
    合後、生成物を失活剤(1) と接触させた後、一旦、生成
    物を失活剤(1) と分離し、その後新たに生成物を50〜14
    0 ℃で5〜120 分失活剤(2) と接触させることにより重
    合触媒を失活化することを特徴とするポリアセタール共
    重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 重合触媒が三フッ化ホウ素又はその配位
    化合物である請求項1記載のポリアセタール共重合体の
    製造法。
  3. 【請求項3】 失活剤(1) がアンモニア、トリエチルア
    ミン、トリブチルアミン、アルカリ金属もしくはアルカ
    リ土類金属の水酸化物塩から選ばれる少なくとも一種で
    ある請求項1又は2記載のポリアセタール共重合体の製
    造法。
  4. 【請求項4】 失活剤(1) がアンモニア、トリエチルア
    ミン、トリブチルアミンから選ばれる少なくとも一種で
    ある請求項1又は2記載のポリアセタール共重合体の製
    造法。
  5. 【請求項5】 失活剤(2) がアンモニア、トリエチルア
    ミン、トリブチルアミン、アルカリ金属もしくはアルカ
    リ土類金属の水酸化物塩から選ばれる少なくとも一種で
    ある請求項1〜4の何れか1項記載のポリアセタール共
    重合体の製造法。
  6. 【請求項6】 失活剤が(2) アンモニア、トリエチルア
    ミン、トリブチルアミンから選ばれる少なくとも一種で
    ある請求項1〜4の何れか1項記載のポリアセタール共
    重合体の製造法。
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