JP3207806B2 - アセチリド化されたプロパルギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物 - Google Patents

アセチリド化されたプロパルギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物

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JP3207806B2 JP20651698A JP20651698A JP3207806B2 JP 3207806 B2 JP3207806 B2 JP 3207806B2 JP 20651698 A JP20651698 A JP 20651698A JP 20651698 A JP20651698 A JP 20651698A JP 3207806 B2 JP3207806 B2 JP 3207806B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒金属をアセチ
リド化して導入されたカチオン電着塗料用樹脂組成物、
その製造方法及びカチオン電着塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カチオン電着塗装は、複雑な形状を有す
る被塗物であっても細部にまで塗装を施すことができ、
自動的かつ連続的に塗装することができるので、自動車
車体等の大型で複雑な形状を有し、高い防錆性が要求さ
れる被塗物の下塗り塗装方法として汎用されている。ま
た、他の塗装方法と比較して、塗料の使用効率が極めて
高いことから経済的であり、工業的な塗装方法として広
く普及している。
【0003】カチオン電着塗装は、カチオン電着塗料組
成物中に被塗物を陰極として浸漬させ、電圧を印加する
ことにより行われる。この塗装の過程における被膜の析
出は電気化学的な反応によるものであり、電圧の印加に
より、被塗物表面に析出した被膜は絶縁性を有するの
で、塗装過程において、被膜の析出が進行して析出膜の
膜厚が増加するのに従い、膜厚の増加に比例して、被膜
の電気抵抗は大きくなる。その結果、当該部位への塗料
の析出は低下し、代わって未析出部位への被膜の析出が
始まる。このようにして、順次未被着部分に塗料エマル
ジョン粒子が被着して塗装を完成させる。本明細書中、
被塗物の未被着部位に被膜が順次形成されることをつき
まわり性という。
【0004】このようなカチオン電着塗装は、通常は下
塗り塗装に使用され、防錆等を主目的として行われるこ
とから、複雑な構造を有する被塗物であっても、すべて
の部分でその被膜の膜厚を所定値以上にする必要があ
る。このため、充分なつきまわり性の確保が求められ
る。
【0005】つきまわり性に優れたカチオン電着塗料と
しては、例えば、WO98/03701号公報には、分
子内にエチニル基やニトリル基等の三重結合を含有する
基体樹脂からなるカチオン電着塗料組成物が開示されて
いる。
【0006】しかし、このようなカチオン電着塗装を、
所要の性能を確保することができるように実行するため
には、浴管理が重要であり、これを怠ると所期の性能を
確保することができない。従って、充分なつきまわり性
を確保しつつ、しかも、塗料調製や浴管理が容易である
ことが、生産性の観点から極めて重視される。
【0007】ところで、これらのカチオン電着塗料組成
物には、通常、硬化触媒として金属化合物が使用され、
有機遷移金属錯体や遷移金属有機酸塩を配合することが
通例である。しかしながら、遷移金属有機酸塩は、有機
酸塩がアニオンとして電着浴中に存在することになり、
その悪影響を回避するために、浴管理を厳重にする必要
があり、管理の負担が大きくなる。また、電着塗装にお
いては、限外ろ過によって浴管理することが通常行われ
ているが、この限外ろ過によって、触媒として添加した
金属化合物の一部が除去されるので、浴液中の金属イオ
ン濃度を適正な濃度に維持するように調節する必要があ
る。
【0008】また、遷移金属有機酸塩を使用する場合、
アニオン含量を考慮してカチオン電着塗料組成物を設計
する必要があり、設計の自由度が制限される。更に、有
機遷移金属錯体は、一般に、有機溶媒や水に溶解又は分
散しにくく、塗料組成物の調製に困難をきたす問題があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、硬化触媒として金属化合物を添加する場合の浴管
理や塗料調製上の困難を解決し、カチオン電着塗装を容
易に実行することが可能なカチオン電着塗料用樹脂組成
物、その製造方法及びカチオン電着塗料組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、エポキシ樹脂
を骨格とする樹脂からなる数平均分子量500〜200
00のカチオン電着塗料用樹脂組成物であって、上記樹
脂組成物は、樹脂組成物固形分100gあたりスルホニ
ウム基5〜400mmol及びプロパルギル基10〜4
95mmolを含有し、かつ、スルホニウム基及びプロ
パルギル基の合計含有量が、樹脂組成物固形分100g
あたり500mmol以下であり、上記プロパルギル基
の一部がアセチリド化されているアセチリド化されたプ
ロパルギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物
である。
【0011】本発明はまた、エポキシ基と反応する官能
基及びプロパルギル基を有する化合物を反応させて、プ
ロパルギル基を含有するエポキシ樹脂組成物を得る工程
(1)、工程(1)で得られたプロパルギル基を含有す
るエポキシ樹脂組成物に、金属化合物を反応させて、上
記エポキシ樹脂組成物中の一部のプロパルギル基をアセ
チリド化する工程(2)、並びに、工程(2)で得られ
た一部のプロパルギル基がアセチリド化されたエポキシ
樹脂組成物中の残存エポキシ基に、スルフィド/酸混合
物を反応させて、スルホニウム基を導入する工程(3)
からなるアセチリド化されたプロパルギル基を含有する
カチオン電着塗料用樹脂組成物の製造方法でもある。
【0012】本発明は更に、上記カチオン電着塗料用樹
脂組成物を含んでいるカチオン電着塗料組成物でもあ
る。以下に本発明を詳述する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のカチオン電着塗料用樹脂
組成物は、エポキシ樹脂を骨格とする樹脂からなる。上
記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、エピ
ビスエポキシ樹脂、これをジオール、ジカルボン酸、ジ
アミン等により鎖延長したもの;エポキシ化ポリブタジ
エン;ノボラックフェノール型ポリエポキシ樹脂;ノボ
ラッククレゾール型ポリエポキシ樹脂;ポリグリシジル
アクリレート;脂肪族ポリオール又はポリエーテルポリ
オールのポリグリシジルエーテル;多塩基性カルボン酸
のポリグリシジルエステル等を挙げることができる。こ
れらのうち、硬化性を高めるための多官能基化が容易で
あるので、ノボラックフェノール型ポリエポキシ樹脂、
ノボラッククレゾール型ポリエポキシ樹脂、ポリグリシ
ジルアクリレートが好ましい。なお、上記エポキシ樹脂
の一部は、モノエポキシ樹脂であってもかまわない。
【0014】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物
は、上記エポキシ樹脂を骨格とする樹脂からなり、数平
均分子量は、500〜20000である。数平均分子量
が500未満であると、カチオン電着塗装の塗装効率が
悪くなり、20000を超えると被塗物表面で良好な被
膜を形成することができない。樹脂骨格に応じてより好
ましい数平均分子量を設定可能であり、例えば、ノボラ
ックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール
型エポキシ樹脂の場合には、700〜5000であるこ
とが好ましい。
【0015】本発明の樹脂組成物においては、上記エポ
キシ樹脂を骨格とする樹脂には、上記骨格を形成するエ
ポキシ樹脂のエポキシ基を介してスルホニウム基及びプ
ロパルギル基が導入されている。上記エポキシ樹脂を骨
格とする樹脂は、一分子中にスルホニウム基及びプロパ
ルギル基の両者を含有していてもよいが、必ずしもその
必要はなく、例えば、一分子中にスルホニウム基又はプ
ロパルギル基のいずれか一方を含有していてもよい。こ
の後者の場合にあっては、樹脂組成物を構成する樹脂分
子全体として、これら2種の硬化性官能基の全てを含有
している。すなわち、上記カチオン電着塗料用樹脂組成
物は、一般には、エポキシ樹脂を骨格とし、スルホニウ
ム基及びプロパルギル基を有する樹脂分子からなるか、
スルホニウム基を有する樹脂分子及びプロパルギル基を
有する樹脂分子の混合物からなるか、又は、これらすべ
ての混合物からなるものであってよい。本明細書中、本
発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物は、上述の意味に
おいてスルホニウム基及びプロパルギル基を含有する。
【0016】従って、骨格を形成する上記エポキシ樹脂
は、その一部が、1分子中に少なくとも1つのエポキシ
基を有するものであってよいが、硬化性の観点から、1
分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有するポリエポ
キシ樹脂であることが好ましい。このようなものとして
は、上に例示したポリエポキシ樹脂等を好適に使用する
ことができる。
【0017】上記スルホニウム基は、上記カチオン電着
塗料用樹脂組成物の水和官能基である。スルホニウム基
は、電着塗装過程で一定以上の電圧又は電流を与えられ
ると、以下に示すように電極上で電解還元反応をうけて
イオン性基が消失し、不可逆的に不導体化することがで
きる。上記カチオン電着塗料用樹脂組成物が高度のつき
まわり性を発揮することができるのは、このためである
と考えられる。
【0018】
【化1】
【0019】また、この電着塗装過程においては、電極
反応が引き起こされ、生じた水酸化物イオンをスルホニ
ウム基が保持することにより電解発生塩基が電着被膜中
に発生するものと考えられる。この電解発生塩基は、電
着被膜中に存在する加熱による反応性の低いプロパルギ
ル基を、加熱による反応性の高いアレン結合に変換する
ことができる。
【0020】スルホニウム基の含有量は、後述するスル
ホニウム基及びプロパルギル基の含有量の条件を充たし
た上で、本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物固形分
100gあたり5〜400mmolである。5mmol
/100g未満であると、充分なつきまわり性や硬化性
を発揮することができず、また、水和性、浴安定性が悪
くなる。400mmol/100gを超えると、被塗物
表面への被膜の析出が悪くなる。樹脂骨格に応じてより
好ましい含有量を設定可能であり、例えば、ノボラック
フェノール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エ
ポキシ樹脂の場合には、樹脂組成物固形分100gあた
り5〜250mmolであることが好ましく、10〜1
50mmolが更に好ましい。
【0021】上記プロパルギル基は、上述のようにアレ
ン結合に変換されることにより反応性を向上させ、硬化
系を構成することができる。また、理由は不明である
が、スルホニウム基と併存することにより、樹脂組成物
のつきまわり性を一層向上させることができる。
【0022】プロパルギル基の含有量は、後述するスル
ホニウム基及びプロパルギル基の含有量の条件を充たし
た上で、本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物固形分
100gあたり10〜495mmolである。10mm
ol/100g未満であると、充分なつきまわり性や硬
化性を発揮することができず、495mmol/100
gを超えると、カチオン電着塗料として使用した場合の
水和安定性に悪影響を及ぼすおそれがある。樹脂骨格に
応じてより好ましい含有量を設定可能であり、例えば、
ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッククレ
ゾール型エポキシ樹脂の場合には、樹脂組成物固形分1
00gあたり20〜395mmolであることが好まし
い。
【0023】また、上記スルホニウム基及びプロパルギ
ル基の合計含有量は、樹脂組成物固形分100gあたり
500mmol以下である。500mmolを超える
と、樹脂が実際には得られなかったり、目的とする性能
が得られないことがある。樹脂骨格に応じてより好まし
い含有量を設定可能であり、例えば、ノボラックフェノ
ール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキシ
樹脂の場合には、400mmol以下であることが好ま
しい。
【0024】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物中
のプロパルギル基の一部は、アセチリド化されている。
アセチリドは、塩類似の金属アセチレン化物である。上
記カチオン電着塗料用樹脂組成物中のアセチリド化され
るプロパルギル基の含有量はは、樹脂組成物固形分10
0gあたり0.1〜40mmolであることが好まし
い。0.1mmol未満であると、アセチリド化による
効果が充分発揮されず、40mmolを超えると、アチ
セリド化が困難である。この含有量は、使用する金属に
応じてより好ましい範囲を設定することが可能である。
【0025】上記アセチリド化されたプロパルギル基に
含まれる金属としては、触媒作用を発揮する金属であれ
ば特に限定されず、例えば、銅、銀、バリウム等の遷移
金属を挙げることができる。これらのうち、環境適合性
を考慮するならば、銅、銀が好ましく、入手容易性か
ら、銅がより好ましい。銅を使用する場合、樹脂組成物
中のアセチリド化されるプロパルギル基の含有量は、樹
脂組成物固形分100gあたり0.1〜20mmolで
あることがより好ましい。
【0026】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物中
のプロパルギル基の一部をアセチリド化することによ
り、硬化触媒を樹脂中に導入することができる。かくす
ることにより、一般に、有機溶媒や水に溶解又は分散し
にくい有機遷移金属錯体を使用する必要がなく、遷移金
属であっても容易にアセチリド化して導入可能であるの
で、難溶性の遷移金属化合物であっても自由に塗料組成
物に使用可能である。また、遷移金属有機酸塩を使用す
る場合のように、有機酸塩がアニオンとして電着浴中に
存在することを回避でき、更に、金属イオンが限外ろ過
によって除去されることはなく、浴管理やカチオン電着
塗料組成物の設計が容易となる。
【0027】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物に
は、所望により、炭素−炭素二重結合を含有させてもよ
い。上記炭素−炭素二重結合は、反応性が高いので硬化
性を一層向上させることができる。
【0028】上記炭素−炭素二重結合の含有量は、後述
するプロパルギル基及び炭素−炭素二重結合の含有量の
条件を充たした上で、本発明のカチオン電着塗料用樹脂
組成物固形分100gあたり10〜485mmolが好
ましい。10mmol/100g未満であると、添加に
より充分な硬化性を発揮することができず、485mm
ol/100gを超えると、カチオン電着塗料として使
用した場合の水和安定性に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。樹脂骨格に応じてより好ましい含有量を設定可能で
あり、例えば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラッククレゾール型エポキシ樹脂の場合には、樹脂
組成物固形分100gあたり20〜375mmolであ
ることが好ましい。
【0029】上記炭素−炭素二重結合を含有する場合、
プロパルギル基及び炭素−炭素二重結合の合計含有量
は、樹脂組成物固形分100gあたり80〜450mm
olの範囲内であることが好ましい。80mmol未満
であると硬化性が不充分となるおそれがあり、450m
molを超えるとスルホニウム基の含有量が少なくな
り、つきまわり性が不充分となるおそれがある。樹脂骨
格に応じてより好ましい含有量を設定可能であり、例え
ば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック
クレゾール型エポキシ樹脂の場合には、100〜395
mmolであることがより好ましい。
【0030】また、上記炭素−炭素二重結合を含有する
場合、上記スルホニウム基、プロパルギル基及び炭素−
炭素二重結合の合計含有量は、樹脂組成物固形分100
gあたり500mmol以下であることが好ましい。5
00mmolを超えると、樹脂が実際には得られなかっ
たり、目的とする性能が得られないことがある。樹脂骨
格に応じて、より好ましい含有量を設定可能であり、例
えば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ククレゾール型エポキシ樹脂の場合には、400mmo
l以下であることがより好ましい。
【0031】なお、本明細書中、炭素−炭素二重結合の
含有量は、炭素−炭素二重結合が導入されたエポキシ基
の含有量に該当する量によって表す。すなわち、例え
ば、長鎖不飽和脂肪酸等の分子内に複数個の炭素−炭素
二重結合をもつ分子がエポキシ基に導入された場合であ
っても、炭素−炭素二重結合の含有量は、上記複数個の
炭素−炭素二重結合をもつ分子が導入されたエポキシ基
の含有量をもって表すものとする。これは、一つのエポ
キシ基に分子内に複数個の炭素−炭素二重結合をもつ分
子が導入されても、硬化反応に関与するのは、実質的に
そのうちの一つの炭素−炭素二重結合のみであると考え
られるからである。
【0032】上記カチオン電着塗料用樹脂組成物の製造
方法を以下に説明する。すなわち、上記カチオン電着塗
料用樹脂組成物は、例えば、一分子中に少なくとも2つ
のエポキシ基を有するエポキシ樹脂に、エポキシ基と反
応する官能基及びプロパルギル基を有する化合物を反応
させて、プロパルギル基を含有するエポキシ樹脂組成物
を得る工程(1)、工程(1)で得られたプロパルギル
基を含有するエポキシ樹脂組成物に、金属化合物を反応
させて、上記エポキシ樹脂組成物中の一部のプロパルギ
ル基をアセチリド化する工程(2)、並びに、工程
(2)で得られた一部のプロパルギル基がアセチリド化
されたエポキシ樹脂組成物中の残存エポキシ基に、スル
フィド/酸混合物を反応させて、スルホニウム基を導入
する工程(3)により好適に製造することができる。
【0033】上記一分子中に少なくとも2つのエポキシ
基を有するエポキシ樹脂としては、上述したポリエポキ
シ樹脂等を好適に使用することができる。これらのう
ち、硬化性を高めるための多官能基化が可能であるノボ
ラックフェノール型ポリエポキシ樹脂、ノボラッククレ
ゾール型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアクリレートが
好ましい。
【0034】上記一分子中に少なくとも2つのエポキシ
基を有するエポキシ樹脂の数平均分子量は、400〜1
5000であることが好ましく、650〜12000で
あることがより好ましい。
【0035】上記エポキシ基と反応する官能基及びプロ
パルギル基を有する化合物(以下、「化合物(A)」と
称する)としては、例えば、水酸基やカルボキシル基等
のエポキシ基と反応する官能基とプロパルギル基とをと
もに含有する化合物であってよく、具体的には、プロパ
ルギルアルコール、プロパルギル酸等を挙げることがで
きる。これらのうち、入手の容易性及び反応の容易性か
ら、プロパルギルアルコールが好ましい。
【0036】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物
に、所望により、炭素−炭素二重結合を含有させる場合
には、上記工程(1)において、エポキシ基と反応する
官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下、
「化合物(B)」と称する)を、上記化合物(A)と併
用すればよい。上記化合物(B)としては、例えば、水
酸基やカルボキシル基等のエポキシ基と反応する官能基
と炭素−炭素二重結合とをともに含有する化合物であっ
てよい。具体的には、エポキシ基と反応する基が水酸基
である場合、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒ
ドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタク
リレート、アリルアルコール、メタクリルアルコール等
を挙げることができる。エポキシ基と反応する基がカル
ボキシル基である場合、アクリル酸、メタクリル酸、エ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フタル酸、イタ
コン酸;マレイン酸エチルエステル、フマル酸エチルエ
ステル、イタコン酸エチルエステル、コハク酸モノ(メ
タ)アクリロイルオキシエチルエステル、フタル酸モノ
(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル等のハーフ
エステル類;オレイン酸、リノール酸、リシノール酸等
の合成不飽和脂肪酸;アマニ油、大豆油等の天然不飽和
脂肪酸等を挙げることができる。
【0037】上記工程(1)においては、上記一分子中
に少なくとも2つのエポキシ基を有するエポキシ樹脂に
上記化合物(A)を反応させて、プロパルギル基を含有
するエポキシ樹脂組成物を得るか、又は、該当する場合
には、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを反応さ
せてプロパルギル基及び炭素−炭素二重結合を含有する
エポキシ樹脂組成物を得る。この後者の場合、工程
(1)においては、上記化合物(A)と上記化合物
(B)とは、両者を予め混合して反応に供してもよく、
又は、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを別々に
反応に供してもよい。なお、上記化合物(A)が有する
エポキシ基と反応する官能基と、上記化合物(B)が有
するエポキシ基と反応する官能基とは同一であってもよ
く、異なっていてもよい。
【0038】工程(1)において、上記化合物(A)と
上記化合物(B)とを反応させる場合の両者の配合比率
は、所望の官能基含量となるように設定すればよく、例
えば、上述したプロパルギル基と炭素−炭素二重結合の
含有量となるように設定すればよい。
【0039】工程(1)の反応条件は、通常、室温又は
80〜140℃にて数時間である。また、必要に応じて
触媒や溶媒等の反応を進行させるために必要な公知の成
分を使用することができる。反応の終了は、エポキシ当
量の測定により確認することができ、得られた樹脂組成
物の不揮発分測定や機器分析により、導入された官能基
を確認することができる。かくして得られる反応生成物
は、一般には、プロパルギル基を一つ又は複数含有する
エポキシ樹脂の混合であるか、又は、プロパルギル基と
炭素−炭素二重結合とを一つ又は複数含有するエポキシ
樹脂の混合物である。この意味で、工程(1)によりプ
ロパルギル基、又は、プロパルギル及び炭素−炭素二重
結合を含有する樹脂組成物が得られる。
【0040】工程(2)においては、上記工程(1)で
得られたプロパルギル基を含有するエポキシ樹脂組成物
に、金属化合物を反応させて、上記エポキシ樹脂組成物
中の一部のプロパルギル基をアセチリド化する。上記金
属化合物としては、アセチリド化が可能な遷移金属化合
物であることが好ましく、例えば、銅、銀又はバリウム
等の遷移金属の錯体又は塩を挙げることができる。具体
的には、例えば、アセチルアセトン銅、酢酸銅、アセチ
ルアセトン銀、酢酸銀、硝酸銀、アセチルアセトンバリ
ウム、酢酸バリウム等を挙げることができる。これらの
うち、環境適合性の観点から、銅又は銀の化合物が好ま
しく、入手容易性の観点から、銅の化合物がより好まし
く、例えば、アセチルアセトン銅が、浴管理の容易性に
鑑み、好適である。
【0041】上記工程(2)の反応条件は、通常、40
〜70℃にて数時間である。反応の進行は、得られた樹
脂組成物が着色することや、核磁気共鳴スペクトルによ
るメチンプロトンの消失等により確認することができ
る。かくして、樹脂組成物中のプロパルギル基が所望の
割合でアセチリド化する反応時点を確認して、反応を終
了させる。得られる反応生成物は、一般には、プロパル
ギル基の一つ又は複数がアセチリド化されたエポキシ樹
脂の混合物である。
【0042】工程(3)においては、上記工程(2)で
得られた一部のプロパルギル基がアセチリド化されたエ
ポキシ樹脂組成物中の残存エポキシ基に、スルフィド/
酸混合物を反応させて、スルホニウム基を導入する。ス
ルホニウム基の導入は、スルフィド/酸混合物とエポキ
シ基を反応させてスルフィドの導入及びスルホニウム化
を行う方法や、スルフィドを導入した後、更に、酸又は
フッ化メチル、塩化メチル、臭化メチル等のアルキルハ
ライド等により、導入したスルフィドのスルホニウム化
反応を行い、必要によりアニオン交換を行う方法等によ
り行うことができる。反応原料の入手容易性の観点から
は、スルフィド/酸混合物を使用する方法が好ましい。
【0043】上記スルフィドとしては特に限定されず、
例えば、脂肪族スルフィド、脂肪族−芳香族混合スルフ
ィド、アラルキルスルフィド、環状スルフィド等を挙げ
ることができる。具体的には、例えば、ジエチルスルフ
ィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジ
ヘキシルスルフィド、ジフェニルスルフィド、エチルフ
ェニルスルフィド、テトラメチレンスルフィド、ペンタ
メチレンスルフィド、チオジエタノール、チオジプロパ
ノール、チオジブタノール、1−(2−ヒドロキシエチ
ルチオ)−2−プロパノール、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−2−ブタノール、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−3−ブトキシ−1−プロパノール等を挙げ
ることができる。
【0044】上記酸としては特に限定されず、例えば、
ぎ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、ほう酸、酪酸、ジメ
チロールプロピオン酸、塩酸、硫酸、りん酸、N−アセ
チルグリシン、N−アセチル−β−アラニン等を挙げる
ことができる。
【0045】上記スルフィド/酸混合物における上記ス
ルフィドと上記酸との混合比率は、通常、モル比率でス
ルフィド/酸=100/60〜100/100程度が好
ましい。
【0046】上記工程(3)の反応は、例えば、上記工
程(2)で得られた一部のプロパルギル基がアセチリド
化されたエポキシ樹脂組成物と、例えば、上述のスルホ
ニウム基含量になるように設定された所定量の上記スル
フィド及び上記酸との混合物とを、使用するスルフィド
の5〜10倍モルの水と混合し、通常、50〜90℃で
数時間攪拌して行うことができる。反応の終了点は、残
存酸価が5以下となることを目安とすればよい。得られ
た樹脂組成物中のスルホニウム基導入の確認は、電位差
滴定法により行うことができる。
【0047】スルフィドの導入後にスルホニウム化反応
を行う場合も、上記に準じて行うことができる。
【0048】本発明の製造方法においては、上述のよう
に、スルホニウム基の導入を、プロパルギル基の導入の
後に行うことにより、加熱によるスルホニウム基の分解
を防止することができる。
【0049】なお、上記工程(2)と上記工程(3)と
は、反応条件を共通に設定可能であるので、上記工程
(2)と上記工程(3)とを同時に行うことも可能であ
る。両工程を同時に行う方法は、製造プロセスを簡素化
することができるので有利である。
【0050】かくして、本発明の製造方法により、エポ
キシ樹脂を骨格とし、プロパルギル基及びスルホニウム
基、所望により、更に、炭素−炭素二重結合を含有する
カチオン電着塗料用樹脂組成物であって、プロパルギル
基の一部がアセチリド化されたものを、スルホニウム基
の分解を抑制しつつ、製造することができる。なお、ア
セチリドは、乾燥状態で爆発性を有するが、本発明の製
造方法は、水性媒体中で実施され、水性組成物として目
的物質を得ることができるので、安全上の問題は発生し
ない。
【0051】本発明のカチオン電着塗料組成物は、上述
のカチオン電着塗料用樹脂組成物を含んでいる。本発明
のカチオン電着塗料組成物には、上述のカチオン電着塗
料用樹脂組成物自体が硬化性を有するので、硬化剤の使
用は必ずしも必要ない。しかし、硬化性の更なる向上の
ために使用してもよい。このような硬化剤としては、例
えば、プロパルギル基及び炭素−炭素二重結合のうち少
なくとも1種を複数個有する化合物、例えば、ノボラッ
クフェノール等のポリエポキシドやペンタエリスリット
テトラグリシジルエーテル等に、プロパルギルアルコー
ル等のプロパルギル基を有する化合物やアクリル酸等の
炭素−炭素二重結合を有する化合物を付加反応させて得
た化合物等を挙げることができる。
【0052】本発明のカチオン電着塗料組成物には、ア
セチリド化された触媒金属が導入されているので、硬化
触媒を使用する必要はない。しかし、硬化反応条件によ
り、更に硬化性を向上させる必要がある場合には、所望
により、通常用いられる遷移金属化合物等を適宜添加し
てもよい。このような化合物としては特に限定されず、
例えば、ニッケル、コバルト、マンガン、パラジウム、
ロジウム等の遷移金属に対して、シクロペンタジエンや
アセチルアセトン等の配位子や酢酸等のカルボン酸等が
結合したもの等を挙げることができる。上記硬化触媒の
配合量は、カチオン電着塗料組成物樹脂固形分100g
あたり0.1〜20mmolであることが好ましい。
【0053】本発明のカチオン電着塗料組成物には、ま
た、アミンを配合することができる。上記アミンの添加
により、電着過程における電解還元によるスルホニウム
基のスルフィドへの変換率が増大する。上記アミンとし
ては特に限定されず、例えば、1級〜3級の単官能及び
多官能の脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン等
のアミン化合物を挙げることができる。これらのうち、
水溶性又は水分散性のものが好ましく、例えば、モノメ
チルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、トリブチルアミン等の炭素数2〜8のアルキルアミ
ン;モノエタノールアミン、ジメタノールアミン、メチ
ルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、シク
ロヘキシルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン、ピラジン、ピペリジン、イミダゾリン、
イミダゾール等を挙げることができる。これらは単独で
使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なかで
も、水分散安定性が優れているので、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン
等のヒドロキシアミンが好ましい。
【0054】上記アミンは、直接、本発明のカチオン電
着塗料組成物中に配合することができる。従来の中和型
アミン系のカチオン電着塗料組成物では、遊離のアミン
を添加すると、樹脂中の中和酸を奪うことになり、電着
溶液の安定性が著しく悪化するが、本発明においては、
このような浴安定性の阻害が生じることはない。
【0055】上記アミンの添加量は、カチオン電着塗料
組成物樹脂固形分100gあたり、0.3〜25meq
が好ましい。0.3meq/100g未満であると、つ
きまわり性に対して充分な効果を得ることができず、2
5meq/100gを超えると、添加量に応じた効果を
得ることができず不経済である。より好ましくは、1〜
15meq/100gである。
【0056】本発明のカチオン電着塗料組成物は、必要
に応じて、通常のカチオン電着塗料組成物に用いられる
その他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分と
しては特に限定されず、例えば、顔料、顔料分散樹脂、
界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の塗料用添加
剤等を挙げることができる。
【0057】上記顔料としては特に限定されず、例え
ば、二酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ等の着
色顔料;塩基性けい酸鉛、りんモリブデン酸アルミニウ
ム等の防錆顔料;カオリン、クレー、タルク等の体質顔
料等の一般にカチオン電着塗料組成物に使用されるもの
等を挙げることができる。上記顔料の配合量は、カチオ
ン電着塗料組成物中、固形分として0〜50重量%であ
ることが好ましい。
【0058】上記顔料分散樹脂としては特に限定され
ず、一般に使用されている顔料分散樹脂を使用すること
ができる。また、樹脂中にスルホニウム基と不飽和結合
とを含有する顔料分散樹脂を使用してもよい。このよう
なスルホニウム基と不飽和結合とを含有する顔料分散樹
脂は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂とハーフ
ブロック化イソシアネートとを反応させて得られる疎水
性エポキシ樹脂に、スルフィド化合物を反応させるか、
又は、上記樹脂に、一塩基酸及び水酸基含有二塩基酸の
存在下でスルフィド化合物を反応させる方法等により得
ることができる。
【0059】本発明のカチオン電着塗料組成物は、上記
カチオン電着塗料用樹脂組成物に、必要に応じて、上述
の各成分を混合し、水に溶解又は分散すること等により
得ることができる。カチオン電着塗装に用いる場合に
は、不揮発分が10〜30%の浴液となるように調製さ
れることが好ましい。また、カチオン電着塗料組成物中
のプロパルギル基、炭素−炭素二重結合及びスルホニウ
ム基の含有量が、上述のカチオン電着塗料用樹脂組成物
の範囲を逸脱しないように調製されることが好ましい。
【0060】本発明のカチオン電着塗料組成物を使用し
て電着塗装を行う場合、被塗物としては導電性のあるも
のであれば特に限定されず、例えば、鉄板、鋼板、アル
ミニウム板及びこれらを表面処理したもの、これらの成
型物等を挙げることができる。
【0061】電着塗装は、被塗物を陰極とし、陽極との
間に、通常、50〜450Vの電圧を印加して行う。印
加電圧が50V未満であると電着が不充分となり、45
0Vを超えると、消費電力が大きくなり、不経済であ
る。本発明の組成物を使用して上述の範囲内で電圧を印
加すると、電着過程における急激な膜厚の上昇を生じる
ことなく、被塗物全体に均一な被膜を形成することがで
きる。
【0062】上記電圧を印加する場合のカチオン電着塗
料組成物の浴液温度は、通常、10〜45℃が好まし
い。
【0063】電着過程は、(i)カチオン電着塗料組成
物に被塗物を浸漬する過程、(ii)上記被塗物を陰極
として陽極との間に電圧を印加し、被膜を析出させる過
程、(iii)析出させた上記被膜に、電圧を更に印加
することにより、上記被膜の単位体積あたりの電気抵抗
値を増加させる過程、から構成されることが好ましい。
また、電圧を印加する時間は、電着条件によって異なる
が、一般には、2〜4分とすることができる。
【0064】上述のようにして得られる電着被膜は、電
着過程の終了後、そのまま又は水洗した後、120〜2
60℃、好ましくは160〜220℃で、10〜30分
間焼き付けることにより硬化させて、塗装を完了する。
【0065】本発明のカチオン電着塗料組成物を使用し
た場合、硬化後の電着塗膜の膜厚は10〜25μmが好
ましい。10μm未満であると、防錆性が不充分であ
り、25μmを超えると、塗料の浪費につながる。本発
明のカチオン電着塗料組成物においては、上述の電解還
元反応により、電着によって被塗物表面に析出した被膜
が不導体化し、結果として、つきまわり性が飛躍的に向
上することになる。従って、塗膜の膜厚が上述の範囲で
あっても、被塗物全体に均一な塗膜を形成することがで
きるので、充分な防錆性を発揮することができる。
【0066】このようにして得られる塗膜が形成された
被塗物は、目的に応じて必要な中塗及び/又は上塗りが
更に施される。例えば、自動車用外板の場合には、一般
に、耐チッピング性を付与するための溶剤型、水性又は
粉体の、中塗り塗料を塗布し焼き付けた後、更に、ベー
ス塗料を塗布し、これを硬化させずにクリア塗料を塗布
する、いわゆるウェットオンウェット方法で塗装され、
その後これらの塗膜を同時に焼き付ける2コート1ベー
ク塗装方法が適用される。その際、上記ベース塗料とし
ては水性塗料を使用し、上記クリア塗料としては粉体塗
料を使用することが、環境問題に対する配慮として好ま
しい。この他に、1コート塗装方法が適用されるソリッ
ド系塗料にも使用可能であることは当然である。
【0067】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0068】製造例1 スルホニウム基、プロパルギル
基及び銅アセチリド基を含有するカチオン電着塗料用樹
脂組成物の製造 エポキシ当量200.4のクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(エポトートYDCN−701(商品名)、東
都化成社製)100.0gにプロパルギルアルコール2
3.6g、ジメチルベンジルアミン0.3gを攪拌機、
温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えたセパラブル
フラスコに加え、105℃に昇温し、3時間反応させて
エポキシ当量が1580のプロパルギル基を含有する樹
脂組成物を得た。このものに銅アセチルアセトナート
2.5gを加え90℃で1.5時間反応させた。プロト
ン(1H)NMRで付加プロパルギル基末端水素の一部
が消失していることを確認した(14mmol/100
g樹脂固形分相当量のアセチリド化されたプロパルギル
基を含有)。このものに、1−(2−ヒドロキシエチル
チオ)−2,3−プロパンジオール10.6g、氷酢酸
4.7g、脱イオン水7.0gを入れ75℃で保温しつ
つ6時間反応させ、残存酸価が5以下であることを確認
した後、脱イオン水43.8gを加え、目的の樹脂組成
物溶液を得た。このものの固形分濃度は70.0重量
%、スルホニウム価は28.0mmol/100gワニ
スであった。数平均分子量(ポリスチレン換算GPC)
は2443であった。
【0069】比較製造例1 スルホニウム基及びプロパ
ルギル基を含有し、炭素−炭素二重結合を含有しないカ
チオン電着塗料用樹脂組成物の製造方法 エポキシ当量200.4gのクレゾールノボラック型型
エポキシ樹脂(エポトートYDCN−701(商品
名)、東都化成社製)100.0gにプロパルギルアル
コール23.6g、ジメチルベンジルアミン0.3gを
攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えたセ
パラブルフラスコに加え、105℃に昇温し、3時間反
応させてエポキシ当量が1580のプロパルギル基を含
有する樹脂組成物を得た。このものに、1−(2−ヒド
ロキシエチルチオ)−2,3−プロパンジオール10.
6g、氷酢酸4.7g、脱イオン水7.0gを入れ、7
5℃で保温しつつ6時間反応させ、残存酸価が5以下で
あることを確認した後、脱イオン水45.5gを加え、
目的の樹脂組成物溶液を得た。このものの固形分濃度は
71.0重量%、スルホニウム価は28.5mmol/
100gワニスであった。数平均分子量(ポリスチレン
換算GPC)は2433であった。
【0070】製造例2 スルホニウム基、プロパルギル
基及び長鎖不飽和脂肪酸残基並びに銅アセチリド基を含
有するカチオン電着塗料用樹脂組成物の製造 エポキシ当量200.4のクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(エポトートYDCN−701(商品名)、東
都化成社製)100.0gにプロパルギルアルコール1
3.5g、ジメチルベンジルアミン0.2gを攪拌機、
温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えたセパラブル
フラスコに加え、105℃に昇温し、1時間反応させて
エポキシ当量が445のプロパルギル基を含有する樹脂
組成物を得た。このものに、リノール酸50.6g、追
加のジメチルベンジルアミン0.1gを加え、更に同温
度にて、3時間反応を継続し、エポキシ当量が2100
のプロパルギル基と長鎖不飽和脂肪酸残基を含有する樹
脂組成物を得た。このものに銅アセチルアセトナート
3.2gを加え90℃で1.5時間反応させプロパルギ
ル基の一部を銅アセチリド化させた樹脂組成物を得た。
プロトン(1H)NMRで付加プロパルギル基末端水素
の一部が消失されていることを確認した(14mmol
/100g樹脂固形分相当量のアセチリド化されたプロ
パルギル基を含有)。このものに、1−(2−ヒドロキ
シエチルチオ)−2,3−プロパンジオール10.6
g、氷酢酸4.7g、脱イオン水7.0gを入れ、75
℃で保温しつつ6時間反応させて残存酸価が5以下であ
ることを確認した後、脱イオン水60.8gを加え、目
的の樹脂組成物溶液を得た。このものの固形分濃度は7
0.6重量%、スルホニウム価は23.1mmol/1
00gワニスであった。数平均分子量(ポリスチレン換
算GPC)は3119であった。
【0071】比較製造例2 スルホニウム基、プロパル
ギル基及び長鎖不飽和脂肪酸残基を含有するカチオン電
着塗料用樹脂組成物の製造 エポキシ当量200.4のクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(エポトートYDCN−701(商品名)、東
都化成社製)100.0gにプロパルギルアルコール1
3.5g、ジメチルベンジルアミン0.2gを攪拌機、
温度計、窒素導入管及び還流冷却管を備えたセパラブル
フラスコに加え、105℃に昇温し、1時間反応させて
エポキシ当量が445のプロパルギル基を含有する樹脂
組成物を得た。このものに、リノール酸50.6g、追
加のジメチルベンジルアミン0.1gを加え、更に同温
度にて、3時間反応を継続し、エポキシ当量が2100
のプロパルギル基と長鎖不飽和脂肪酸残基を含有する樹
脂組成物を得た。このものに、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−2,3−プロパンジオール10.6g、氷
酢酸4.7g、脱イオン水7.0gを入れ、75℃で保
温しつつ6時間反応させて残存酸価が5以下であること
を確認した後、脱イオン水62.9gを加え、目的の樹
脂組成物溶液を得た。このものの固形分濃度は69.3
重量%、スルホニウム価は23.5mmol/100g
ワニスであった。数平均分子量(ポリスチレン換算GP
C)は3106であった。
【0072】実施例1 製造例1で得られたスルホニウム基、プロパルギル基及
び銅アセチリド基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組
成物142.9g、脱イオン水157.1gを加え、高
速回転ミキサーで1時間攪拌後、更に脱イオン水37
3.3gを加え、固型分濃度が15重量%となるように
水溶液を調製し、カチオン電着塗料組成物を得た。
【0073】実施例2 製造例2で得られたスルホニウム基、プロパルギル基及
び長鎖不飽和脂肪酸残基並びに銅アセチリド基を含有す
るカチオン電着塗料用樹脂組成物141.6gに脱イオ
ン水158.4gを加え、高速回転ミキサーで1時間攪
拌後、更に脱イオン水373.3gを加え、固型分濃度
が15重量%となるように水溶液を調製し、カチオン電
着塗料組成物を得た。
【0074】比較例1 比較製造例1で得られたスルホニウム基とプロパルギル
基を含有し、炭素−炭素二重結合を含有しないカチオン
電着塗料用樹脂組成物140.8gに銅アセチルアセト
ナート1.9g、脱イオン水157gを加え、高速回転
ミキサーで1時間攪拌後、更に脱イオン水373.3g
を加え、固型分濃度が15重量%となるように水溶液を
調製し、カチオン電着塗料組成物を得た。
【0075】比較例2 比較製造例2で得られたスルホニウム基、プロパルギル
基及び長鎖不飽和脂肪酸残基を含有するカチオン電着塗
料用樹脂組成物144.3gに銅アセチルアセトナート
1.8g、脱イオン水153.9gを加え、高速回転ミ
キサーで1時間攪拌後、更に脱イオン水373.3gを
加え、固型分濃度が15重量%となるように水溶液を調
製し、カチオン電着塗料組成物を得た。
【0076】評価 (1)ゲル分率 実施例及び比較例で得られたカチオン電着塗料組成物を
使用し、りん酸亜鉛処理した冷間圧延鋼板(JIS G
3141 SPCC−SD、サーフダインSD−50
00(商品名、日本ペイント社製)処理)を陰極とし、
ステンレス容器を陽極として電着塗装を行った。被塗装
物を電着浴から引き上げ、水洗し、160℃×20分間
焼き付け、電着塗膜を得た。この様にして得た塗膜をソ
ックスレー抽出器に入れ、アセトン/メタノール=1/
1(重量比)の混合液を用いて還流条件下6時間抽出
し、塗膜のゲル分率を次式に従い算出した。結果を表1
に示した。 ゲル分率(%)=〔抽出後重量(%)/抽出前重量
(%)〕×100
【0077】(2)塗料組成物の経時変化 実施例及び比較例で得られたカチオン電着塗料組成物
を、500mlメスシリンダーにいれ、攪拌せずに72
時間静置した。静置後のカチオン電着塗料組成物を、2
00メッシュ濾過網を用いて濾過分別し、状態を目視観
察した。結果を表1に示した。評価基準は以下のとおり
である。 ○:濾過残渣なし ×:濾過残渣多量
【0078】(3)つきまわり性 図1に示す4枚ボックス法によりG面とA面との膜厚比
G/A値(%)を求めた。結果を表1に示した。この結
果、実施例で得られたカチオン電着塗料組成物を使用し
た場合は、いずれも85%を上回っており、従来のぎ酸
中和型の電着塗料に比べて顕著に向上していることが判
った。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】本発明のカチオン電着塗料用樹脂組成物
は、上述の構成よりなるので、高いつきまわり性を実現
するとともに、硬化性に優れ、有機遷移金属錯体や遷移
金属有機酸塩を配合する場合の浴管理上及び塗料調製上
の困難を克服することができる。従って、難溶性の遷移
金属錯体等であっても使用可能であり、電着塗装におけ
る浴管理も容易となる。
【0081】また、本発明のカチオン電着塗料用樹脂組
成物の製造方法は、上記本発明のカチオン電着塗料用樹
脂組成物を、スルホニウム基の分解を防止しつつ非常に
簡便な方法で製造することができるので、工業的製造方
法として非常に好適である。更に、本発明のカチオン電
着塗料組成物は、高いつきまわり性と浴安定性を両立さ
せ、優れた硬化塗膜物性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4枚ボックス法によるつきまわり性測定装置の
概要を示す図。
【符合の説明】
1.評価板(英字は評価面を表し、カッコ内は、裏面を
表す) 2.対極 3.直流電流 4.貫通孔 5.電着塗装槽 6.スターラー 7.電着塗料
フロントページの続き (72)発明者 国分 孝幸 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 斉藤 孝夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (56)参考文献 欧州特許出願公開974623(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/44

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂を骨格とする樹脂からなる
    数平均分子量500〜20000のカチオン電着塗料用
    樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は、樹脂組成物固
    形分100gあたりスルホニウム基5〜400mmol
    及びプロパルギル基10〜495mmolを含有し、か
    つ、スルホニウム基及びプロパルギル基の合計含有量
    が、樹脂組成物固形分100gあたり500mmol以
    下であり、前記プロパルギル基の一部がアセチリド化さ
    れていることを特徴とするアセチリド化されたプロパル
    ギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 アセチリド化されたプロパルギル基の含
    有量が、樹脂組成物固形分100gあたり0.1〜40
    mmolである請求項1記載のカチオン電着塗料用樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 アセチリド化されたプロパルギル基に含
    まれる金属は、銅、銀及びバリウムからなる群から選択
    される少なくとも1種である請求項2記載のカチオン電
    着塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アセチリド化されたプロパルギル基の含
    有量は、樹脂組成物固形分100gあたり0.1〜20
    mmolであり、金属は、銅である請求項3記載のカチ
    オン電着塗料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂は、ノボラックフェノール
    型エポキシ樹脂又はノボラッククレゾール型エポキシ樹
    脂であり、数平均分子量は、700〜5000であり、
    樹脂組成物中にスルホニウム基及びプロパルギル基を、
    樹脂組成物固形分100gに対してスルホニウム基5〜
    250mmol及びプロパルギル基20〜395mmo
    l含有し、かつ、スルホニウム基及びプロパルギル基の
    合計含有量は、樹脂組成物固形分100gあたり400
    mmol以下である請求項1、2、3又は4記載のカチ
    オン電着塗料用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 一分子中に少なくとも2つのエポキシ基
    を有するエポキシ樹脂に、エポキシ基と反応する官能基
    及びプロパルギル基を有する化合物を反応させて、プロ
    パルギル基を含有するエポキシ樹脂組成物を得る工程
    (1)、工程(1)で得られたプロパルギル基を含有す
    るエポキシ樹脂組成物に、金属化合物を反応させて、前
    記エポキシ樹脂組成物中の一部のプロパルギル基をアセ
    チリド化する工程(2)、並びに、工程(2)で得られ
    た一部のプロパルギル基がアセチリド化されたエポキシ
    樹脂組成物中の残存エポキシ基に、スルフィド/酸混合
    物を反応させて、スルホニウム基を導入する工程(3)
    からなることを特徴とするアセチリド化されたプロパル
    ギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 工程(2)及び工程(3)を同時に実施
    する請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載
    のカチオン電着塗料用樹脂組成物を含んでいることを特
    徴とするカチオン電着塗料組成物。
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