JP2002275689A - カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物 - Google Patents

カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物

Info

Publication number
JP2002275689A
JP2002275689A JP2001070199A JP2001070199A JP2002275689A JP 2002275689 A JP2002275689 A JP 2002275689A JP 2001070199 A JP2001070199 A JP 2001070199A JP 2001070199 A JP2001070199 A JP 2001070199A JP 2002275689 A JP2002275689 A JP 2002275689A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrodeposition coating
cationic electrodeposition
group
propargyl
coating method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001070199A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Sakamoto
裕之 坂本
Toshitaka Kawanami
俊孝 川浪
Shusuke Tanaka
秀典 田中
Ichiro Kawakami
一郎 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2001070199A priority Critical patent/JP2002275689A/ja
Priority to US10/095,001 priority patent/US20020175082A1/en
Priority to CA002376349A priority patent/CA2376349A1/en
Priority to EP02290626A priority patent/EP1241235A3/en
Publication of JP2002275689A publication Critical patent/JP2002275689A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム素材の表面を、クロムイオン等の
重金属を含まない表面処理剤によって化成処理すること
によって、高い耐糸錆性を有する塗膜を形成することが
できるカチオン電着塗装方法およびそれによって得られ
る塗装物を提供する。 【解決手段】アルミニウム素材の表面に対して、カチオ
ン電着塗料組成物を電着塗装するカチオン電着塗装方法
であって、上記アルミニウム素材を、予め、重金属を含
まない表面処理剤によって化成処理する工程を含んでい
て、かつ、上記カチオン電着塗料組成物がスルホニウム
基およびプロパルギル基を有する樹脂組成物を含有する
ことを特徴とするカチオン電着塗装方法。上記のカチオ
ン電着塗装方法によって得られる塗装物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン電着塗装
方法およびそれによって得られる塗装物に関し、特に、
被塗装物がアルミニウム素材であるカチオン電着塗装方
法およびそれによって得られる塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムやアルミニウム合金等のア
ルミニウム素材は、軽量で加工性や耐食性および防錆性
に優れることから、板状、箔状、棒状、線状および各種
形状に加工され、家庭用品や日用品など比較的小さなも
のから、建材、船舶、自動車車体および部品などの大型
のものまで、多種多様な用途に用いられている。
【0003】このようなアルミニウム素材に対して、さ
らに防食性および防錆性を付与することを目的として、
カチオン電着塗装を行って、カチオン電着塗膜が形成さ
れる。このようなカチオン電着塗装方法は、一般的に
は、まず、アルミニウム素材を脱脂して洗浄した後、表
面処理剤によって、その表面に化成被膜が形成する。そ
の後さらにカチオン電着塗装を行うことにより、化成被
膜上に電着塗膜を積層して形成することができる。この
ようにしてアルミニウム素材の表面上に処理被膜と電着
塗膜とからなる複合被膜を形成することによって、優れ
た防食性および防錆性を得ることができる。
【0004】ところが、この表面処理剤は、クロムイオ
ン等の重金属を含んだものであり、近年、環境汚染問題
のために使用が制限されつつある。そのためクロムイオ
ンを含まない表面処理剤を用いた様々な方法が試みられ
ている。しかしながら、このようなクロムイオンを含ま
ない表面処理剤を用いたカチオン電着塗装によって得ら
れたアルミニウム素材は、防食性は優れているものの、
耐糸錆性が低くなるという問題があり、実用化されてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム素材の表面を、クロムイオン等の重金属を含まない表
面処理剤によって化成処理することによって、高い耐糸
錆性を有する塗膜を形成することができるカチオン電着
塗装方法およびそれによって得られる塗装物を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
素材の表面に対して、カチオン電着塗料組成物を電着塗
装するカチオン電着塗装方法であって、上記アルミニウ
ム素材を、予め、重金属を含まない表面処理剤によって
化成処理する工程を含んでいて、かつ、上記カチオン電
着塗料組成物がスルホニウム基およびプロパルギル基を
有する樹脂組成物を含有することを特徴とするカチオン
電着塗装方法である。上記重金属はクロムであることが
好ましい。ここでアルミニウム素材の表面は、予め、脱
脂されているものであることが好ましい。
【0007】ここで、カチオン導電塗料組成物のスルホ
ニウム基およびプロパルギル基は、樹脂組成物の固形分
100g当たり、スルホニウム基を5〜400mmol
およびプロパルギル基を10〜495mmol含有し、
かつ、スルホニウム基およびプロパルギル基の合計含有
量が500mmol以下であることがさらに好ましい。
【0008】更に、カチオン電着塗料組成物の前記スル
ホニウム基およびプロパルギル基は、前記樹脂組成物の
固形分100g当たり、スルホニウム基を5〜250m
molおよびプロパルギル基を20〜395mmol含
有し、かつ、スルホニウム基およびプロパルギル基の合
計含有量が400mmol以下であることが好ましい。
また、樹脂組成物は、エポキシ樹脂を骨格とするもので
あることが好ましく、ここでエポキシ樹脂は、ノボラッ
ククレゾール型エポキシ樹脂またはノボラックフェノー
ル型エポキシ樹脂であり、かつ、数平均分子量が700
〜5000であるものがより好ましい。また、本発明は
上記のカチオン電着塗装方法によって得られる塗装物で
ある。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明のカチオン電着塗装方法
は、アルミニウム素材の表面に対して、カチオン電着塗
料組成物を電着塗装するカチオン電着塗装方法であっ
て、上記アルミニウム素材を、予め、重金属を含まない
表面処理剤によって化成処理する工程を含んでいて、か
つ、前記カチオン電着塗料組成物がスルホニウム基およ
びプロパルギル基を有する樹脂組成物を含有するカチオ
ン電着塗料組成物であることを特徴とするものである。
【0010】本発明のカチオン電着塗装方法におけるア
ルミニウム素材は特に限定されず、例えば、伸展用合金
および鋳造用合金を例示することができる。上記伸展用
合金および鋳造用合金としては、各々非熱処理合金と熱
処理合金とに大別でき、上記非熱処理合金として、具体
的には、純アルミニウム、アルミニウム−マンガン系合
金、アルミニウム−ケイ素系合金、アルミニウム−マグ
ネシウム系合金等を、また、上記熱処理合金として、具
体的には、アルミニウム−銅系合金、アルミニウム−マ
グネシウム−ケイ素系合金、アルミニウム−亜鉛−マグ
ネシウム系合金等を挙げることができる。
【0011】本発明のカチオン電着塗装方法において、
上記表面処理剤が含まない重金属としては、具体的に
は、クロムを例示することができ、これを含んだ表面処
理剤としては、具体的には、三酸化クロムを還元するこ
とで得られる6価クロムイオン(Cr6+)や3価クロム
イオン(Cr3+)等のクロムイオンの混合物からなるク
ロミウムクロメート等を含んだもの等を挙げることがで
きる。
【0012】上記重金属を含まない表面処理剤としては
特に限定されず、具体的には、リン酸塩系、酸化膜系等
の表面処理剤を挙げることができる。上記リン酸塩系表
面処理剤としては、例えば、リン酸亜鉛系表面処理剤、
リン酸鉄系表面処理剤等を例示することができる。上記
リン酸亜鉛系表面処理剤を用いて、素材上に処理被膜を
形成する方法としては特に限定されず、例えば、20〜
40℃の上記処理剤中に素材を浸漬することができる。
上記リン酸亜鉛系表面処理剤の濃度および浸漬時間とし
ては、所望する被膜量に応じて適宜設定することができ
る。また、素材表面の均一化の観点から、上記リン酸亜
鉛系表面処理剤を用いる前に素材表面を、表面調整剤に
よって化成前に処理し、素材表面の電気抵抗値を均一化
しておくことが好ましい。
【0013】また、上記酸化膜系の表面処理剤として
は、例えば、ジルコニウム系酸化表面処理剤、チタン系
酸化表面処理剤、バナジウム系酸化表面処理剤等を例示
することができる。また、アルミニウム素材表面を陽極
酸化等の方法によってアルマイト/ベーマイト等の処理
を行うことができる。
【0014】上記酸化膜系表面処理剤を用いて処理被膜
を形成する方法としては、上記リン酸亜鉛系表面処理剤
を用いる場合とほぼ同様に行うことができる。また、素
材表面の均一化の観点から、上記酸化膜系表面処理剤を
用いる前に素材表面を、酸洗液によってエッチング処理
しておくことが好ましい。上記処理被膜を形成する方法
としては、上記表面処理剤を1種類だけ用いて1工程で
行ってもよいし、2種類以上用いて2工程以上で行って
もよい。
【0015】また、本発明のカチオン電着塗装方法にお
いて、上記アルミニウム素材の表面は脱脂が行われてい
ても、行われていなくてもよいが、素材表面の洗浄と表
面状態を均一性の観点から、行われていることが好まし
い。上記脱脂は、例えば、アルカリ水溶液等によって行
うことができる。さらに、アルミニウム素材表面に強固
に形成されているアルミニウムおよびその他の酸化膜を
除去するためにエッチングを行っていてもよい。
【0016】本発明のカチオン電着塗装におけるカチオ
ン電着塗料組成物は、スルホニウム基およびプロパルギ
ル基を有する樹脂組成物を含有している。このような樹
脂組成物を構成する樹脂は、1分子中にスルホニウム基
およびプロパルギル基の両者を持っていてもよいが、必
ずしもその必要はなく、例えば、1分子中にスルホニウ
ム基またはプロパルギル基のいずれか一方だけを持って
いてもよい。この後者の場合には、樹脂組成物全体とし
て、これら2種の硬化性官能基の全てを持っている。す
なわち、上記樹脂組成物は、スルホニウム基およびプロ
パルギル基を持つ樹脂からなるか、スルホニウム基だけ
を持つ樹脂およびプロパルギル基だけを持つ樹脂の混合
物からなるか、または、これらすべての混合物からなる
ものであってもよい。本発明で用いられるカチオン電着
塗料組成物に含まれる樹脂組成物は、上述の意味におい
てスルホニウム基とプロパルギル基とを持つ。
【0017】上記スルホニウム基は、上記樹脂組成物の
水和官能基である。スルホニウム基は、電着塗装過程で
一定以上の電圧または電流を与えられると、電極上で電
解還元反応をうけてイオン性基が消失し、不可逆的に不
導体化することができる。本発明で用いられるカチオン
電着塗料組成物は、このことにより高度のつきまわり性
を発揮することができるものと考えられる。また、この
電着塗装過程においては、電極反応が引き起こされ、生
じた水酸化物イオンをスルホニウム基が保持することに
より電解発生塩基が電着被膜中に発生するものと考えら
れる。
【0018】本発明のカチオン電着塗料組成物に含まれ
る樹脂組成物が有するスルホニウム基の含有量は、後述
するスルホニウム基およびプロパルギル基の含有量の条
件を充たした上で、上記樹脂組成物の固形分100gあ
たり5〜400mmolである。5mmol/100g
未満である場合、充分なつきまわり性や硬化性を発揮す
ることができず、また、水和性、浴安定性が悪くなる。
400mmol/100gを超える場合、被塗物表面へ
の被膜の析出が悪くなる。上記スルホニウム基の含有量
は、用いられる樹脂骨格に応じてより好ましい含有量を
設定可能であり、例えば、ノボラックフェノール型エポ
キシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキシ樹脂の場合
には、樹脂組成物固形分100gあたり5〜250mm
olであることが好ましく、10〜150mmolであ
ることがさらにに好ましい。また、電着被膜中に存在す
る加熱による反応性の低いプロパルギル基を、加熱によ
る反応性の高いアレン結合に変換することができると考
えられる。
【0019】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の有するプロパルギル基は、電着塗装過程にお
いて生じた電解発生塩基によってアレン結合に変換され
ることにより反応性を高められる。このようにして、本
発明のカチオン電着塗料組成物の硬化系を構成すること
ができる。また、理由は不明であるが、プロパルギル基
とスルホニウム基とが併存することにより、カチオン電
着塗料組成物のつきまわり性を一層向上させることがで
きる。
【0020】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の有するプロパルギル基の含有量は、後述する
スルホニウム基およびプロパルギル基の含有量の条件を
充たした上で、上記樹脂組成物の固形分100gあたり
10〜495mmolである。10mmol/100g
未満である場合、充分なつきまわり性や硬化性を発揮す
ることができず、495mmol/100gを超える場
合、カチオン電着塗料として使用した場合の水和安定性
に悪影響を及ぼすおそれがある。上記プロパルギル基の
含有量は、用いられる樹脂骨格に応じてより好ましい含
有量を設定可能であり、例えば、ノボラックフェノール
型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキシ樹脂
の場合には、樹脂組成物固形分100gあたり20〜3
95mmolであることが好ましい。
【0021】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の骨格となる樹脂としては、特に限定されるも
のではないが、エポキシ樹脂が好適に用いられる。エポ
キシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2つ以上のエ
ポキシ基を有するものが好適に用いられ、具体的には、
例えば、エピビスエポキシ樹脂、これをジオール、ジカ
ルボン酸、ジアミン等により鎖延長したもの;エポキシ
化ポリブタジエン;ノボラックフェノール型ポリエポキ
シ樹脂;ノボラッククレゾール型ポリエポキシ樹脂;ポ
リグリシジルアクリレート;脂肪族ポリオール又はポリ
エーテルポリオールのポリグリシジルエーテル;多塩基
性カルボン酸のポリグリシジルエステル等のポリエポキ
シ樹脂を挙げることができる。これらのうち、硬化性を
高めるための多官能基化が容易であるので、ノボラック
フェノール型ポリエポキシ樹脂、ノボラッククレゾール
型ポリエポキシ樹脂、ポリグリシジルアクリレートが好
ましい。なお、上記エポキシ樹脂の一部は、モノエポキ
シ樹脂であっても構わない。
【0022】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物は、上記エポキシ樹脂を骨格とする樹脂からな
り、数平均分子量は、500〜20000である。数平
均分子量が500未満であると、カチオン電着塗装の塗
装効率が悪くなり、20000を超えると被塗物表面で
良好な被膜を形成することができない。樹脂骨格に応じ
てより好ましい数平均分子量を設定可能であり、例え
ば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック
クレゾール型エポキシ樹脂の場合には、700〜500
0であることが好ましい。
【0023】また、上記樹脂組成物の有するスルホニウ
ム基およびプロパルギル基の合計含有量は、樹脂組成物
固形分100gあたり500mmol以下である。50
0mmolを超える場合、樹脂が実際には得られなかっ
たり、目的とする性能が得られないことがある。上記樹
脂組成物の有するスルホニウム基およびプロパルギル基
の合計含有量は、用いられる樹脂骨格に応じてより好ま
しい含有量を設定可能であり、例えば、ノボラックフェ
ノール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキ
シ樹脂の場合には、400mmol以下であることが好
ましい。
【0024】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の有するプロパルギル基の一部は、アセチリド
化されていてもよい。アセチリドは、塩類似の金属アセ
チレン化物である。上記樹脂組成物の有するプロパルギ
ル基の一部がアセチリド化される場合、上記プロパルギ
ル基の含有量は、樹脂組成物固形分100gあたり0.
1〜40mmolであることが好ましい。0.1mmo
l未満である場合、アセチリド化による効果が十分発揮
されず、40mmolを超える場合、アセチリド化が困
難である。この含有量は、使用する金属に応じてより好
ましい範囲を設定することが可能である。
【0025】上記プロパルギル基の一部をアセチリド化
した場合、アセチリド化されたプロパルギル基に含まれ
る金属としては、触媒作用を発揮する金属であれば特に
限定されず、例えば、銅、銀、バリウム等の遷移金属を
挙げることができる。これらのうち、環境適合性を考慮
するならば、銅、銀が好ましく、入手容易性から、銅が
より好ましい。銅を使用してプロパルギル基をアセチリ
ド化する場合、上記樹脂組成物中のアセチリド化される
プロパルギル基の含有量は、樹脂組成物固形分100g
あたり0.1〜20mmolであることがより好まし
い。
【0026】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の有するプロパルギル基の一部をアセチリド化
することにより、硬化触媒を樹脂中に導入することがで
きる。このようにすることで、一般に、有機溶媒や水に
溶解又は分散しにくい有機遷移金属錯体を直接塗料中に
添加する必要がなく、遷移金属であっても容易にアセチ
リド化して導入することができ、難溶性の遷移金属化合
物であっても自由に塗料組成物に使用することができ
る。また、遷移金属有機酸塩を使用する場合のように、
有機酸塩がアニオンとして電着浴中に存在することを回
避でき、更に、金属イオンが限外ろ過によって除去され
ることはなく、浴管理やカチオン電着塗料の設計が容易
となる。
【0027】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物には、所望により、炭素−炭素二重結合を含有
させてもよい。上記炭素−炭素二重結合は、反応性が高
いので硬化性を一層向上させることができる。
【0028】上記炭素−炭素二重結合の含有量は、後述
するプロパルギル基および炭素−炭素二重結合の含有量
の条件を充たした上で、樹脂組成物固形分100gあた
り10〜485mmolが好ましい。10mmol/1
00g未満であると、添加により充分な硬化性を発揮す
ることができず、485mmol/100gを超える
と、カチオン電着塗料として使用した場合の水和安定性
に悪影響を及ぼすおそれがある。上記炭素−炭素二重結
合の含有量は、用いられる樹脂骨格に応じてより好まし
い含有量を設定可能であり、例えば、ノボラックフェノ
ール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキシ
樹脂の場合には、樹脂組成物固形分100gあたり20
〜375mmolであることが好ましい。
【0029】上記炭素−炭素二重結合を含有する場合、
上記プロパルギル基および炭素−炭素二重結合の合計含
有量は、樹脂組成物固形分100gあたり80〜450
mmolの範囲内であることが好ましい。80mmol
未満である場合、硬化性が不充分となるおそれがあり、
450mmolを超える場合、スルホニウム基の含有量
が少なくなり、つきまわり性が不充分となるおそれがあ
る。上記プロパルギル基および炭素−炭素二重結合の合
計含有量は、用いられる樹脂骨格に応じてより好ましい
含有量を設定可能であり、例えば、ノボラックフェノー
ル型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール型エポキシ樹
脂の場合には、100〜395mmolであることがよ
り好ましい。
【0030】また、上記炭素−炭素二重結合を含有する
場合、上記スルホニウム基、プロパルギル基および炭素
−炭素二重結合の合計含有量は、樹脂組成物固形分10
0gあたり500mmol以下であることが好ましい。
500mmolを超える場合、樹脂が実際には得られな
かったり、目的とする性能が得られないことがある。上
記スルホニウム基、プロパルギル基および炭素−炭素二
重結合の合計含有量は、用いられる樹脂骨格に応じて、
より好ましい含有量を設定可能であり、例えば、ノボラ
ックフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッククレゾール
型エポキシ樹脂の場合には、400mmol以下である
ことがより好ましい。
【0031】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物は、例えば、一分子中に少なくとも2つのエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂に、エポキシ基と反応する
官能基およびプロパルギル基を有する化合物を反応させ
て、プロパルギル基を持つエポキシ樹脂組成物を得る工
程(i)、工程(i)で得られたプロパルギル基を持つ
エポキシ樹脂組成物中の残存エポキシ基に、スルフィド
/酸混合物を反応させて、スルホニウム基を導入する工
程(ii)により好適に製造することができる。
【0032】上記エポキシ基と反応する官能基およびプ
ロパルギル基を有する化合物(以下、「化合物(A)」
と称する)としては、例えば、水酸基やカルボキシル基
等のエポキシ基と反応する官能基とプロパルギル基とを
ともに含有する化合物であってよく、具体的には、プロ
パルギルアルコール、プロパルギル酸等を挙げることが
できる。これらのうち、入手の容易性および反応の容易
性から、プロパルギルアルコールが好ましい。
【0033】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物に、必要に応じて、炭素−炭素二重結合を持た
せる場合には、上記工程(i)において、エポキシ基と
反応する官能基および炭素−炭素二重結合を有する化合
物(以下、「化合物(B)」と称する)を、上記化合物
(A)と併用すればよい。上記化合物(B)としては、
例えば、水酸基やカルボキシル基等のエポキシ基と反応
する官能基と炭素−炭素二重結合とをともに含有する化
合物であってよい。具体的には、エポキシ基と反応する
基が水酸基である場合、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブ
チルメタクリレート、アリルアルコール、メタクリルア
ルコール等を挙げることができる。エポキシ基と反応す
る基がカルボキシル基である場合、アクリル酸、メタク
リル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フタ
ル酸、イタコン酸;マレイン酸エチルエステル、フマル
酸エチルエステル、イタコン酸エチルエステル、コハク
酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、フ
タル酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル
等のハーフエステル類;オレイン酸、リノール酸、リシ
ノール酸等の合成不飽和脂肪酸;アマニ油、大豆油等の
天然不飽和脂肪酸等を挙げることができる。
【0034】上記工程(i)においては、上記一分子中
に少なくとも2つのエポキシ基を有するエポキシ樹脂に
上記化合物(A)を反応させて、プロパルギル基を持つ
エポキシ樹脂組成物を得るか、または、上記化合物
(A)と、必要に応じて、上記化合物(B)とを反応さ
せてプロパルギル基および炭素−炭素二重結合を持つエ
ポキシ樹脂組成物を得る。この後者の場合、工程(i)
においては、上記化合物(A)と上記化合物(B)と
は、両者を予め混合してから反応に用いてもよく、また
は、上記化合物(A)と上記化合物(B)とを別々に反
応に用いてもよい。なお、上記化合物(A)が有するエ
ポキシ基と反応する官能基と、上記化合物(B)が有す
るエポキシ基と反応する官能基とは同一であってもよ
く、異なっていてもよい。
【0035】上記工程(i)において、上記化合物
(A)と上記化合物(B)とを反応させる場合の両者の
配合比率は、所望の官能基含有量となるように設定すれ
ばよく、例えば、上述したプロパルギル基と炭素−炭素
二重結合の含有量となるように設定すればよい。
【0036】上記工程(i)の反応条件は、通常、室温
または80〜140℃にて数時間である。また、必要に
応じて触媒や溶媒等の反応を進行させるために必要な公
知の成分を使用することができる。反応の終了は、エポ
キシ当量の測定により確認することができ、得られた樹
脂組成物の不揮発分測定や機器分析により、導入された
官能基を確認することができる。このようにして得られ
る反応生成物は、一般には、プロパルギル基を一つまた
は複数持つエポキシ樹脂の混合であるか、または、プロ
パルギル基と炭素−炭素二重結合とを一つまたは複数持
つエポキシ樹脂の混合物である。この意味で、上記工程
(i)によりプロパルギル基、または、プロパルギル基
および炭素−炭素二重結合を持つ樹脂組成物が得られ
る。
【0037】工程(ii)においては、上記工程(i)
で得られたプロパルギル基を持つエポキシ樹脂組成物中
の残存エポキシ基に、スルフィド/酸混合物を反応させ
て、スルホニウム基を導入する。スルホニウム基の導入
は、スルフィド/酸混合物とエポキシ基を反応させてス
ルフィドの導入およびスルホニウム化を行う方法や、ス
ルフィドを導入した後、更に、酸又はフッ化メチル、塩
化メチル、臭化メチル等のアルキルハライド等により、
導入したスルフィドのスルホニウム化反応を行い、必要
によりアニオン交換を行う方法等により行うことができ
る。反応原料の入手容易性の観点からは、スルフィド/
酸混合物を使用する方法が好ましい。
【0038】上記スルフィドとしては特に限定されず、
例えば、脂肪族スルフィド、脂肪族−芳香族混合スルフ
ィド、アラルキルスルフィド、環状スルフィド等を挙げ
ることができる。具体的には、例えば、ジエチルスルフ
ィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジ
ヘキシルスルフィド、ジフェニルスルフィド、エチルフ
ェニルスルフィド、テトラメチレンスルフィド、ペンタ
メチレンスルフィド、チオジエタノール、チオジプロパ
ノール、チオジブタノール、1−(2−ヒドロキシエチ
ルチオ)−2−プロパノール、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−2−ブタノール、1−(2−ヒドロキシエ
チルチオ)−3−ブトキシ−1−プロパノール等を挙げ
ることができる。
【0039】上記酸としては特に限定されず、例えば、
ぎ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、ほう酸、酪酸、ジメ
チロールプロピオン酸、塩酸、硫酸、りん酸、N−アセ
チルグリシン、N−アセチル−β−アラニン等を挙げる
ことができる。上記スルフィド/酸混合物における上記
スルフィドと上記酸との混合比率は、通常、モル比率で
スルフィド/酸=100/60〜100/100程度が
好ましい。
【0040】上記工程(ii)の反応は、例えば、上記
工程(i)で得られたプロパルギル基を持つエポキシ樹
脂組成物と、例えば、上述のスルホニウム基含量になる
ように設定された所定量の上記スルフィドおよび上記酸
との混合物とを、使用するスルフィドの5〜10倍モル
の水と混合し、通常、50〜90℃で数時間攪拌して行
うことができる。反応の終了点は、残存酸価が5以下と
なることを目安とすればよい。得られた樹脂組成物中の
スルホニウム基導入の確認は、電位差滴定法により行う
ことができる。スルフィドの導入後にスルホニウム化反
応を行う場合も、上記に準じて行うことができる。ま
た、スルホニウム基の導入を、プロパルギル基の導入の
後に行うことにより、加熱によるスルホニウム基の分解
を防止することができる。
【0041】上記カチオン電着塗料組成物に含まれる樹
脂組成物の持つプロパルギル基の一部をアセチリド化す
る場合は、上記工程(i)で得られたプロパルギル基を
持つエポキシ樹脂組成物に、金属化合物を反応させて、
上記エポキシ樹脂組成物中の一部のプロパルギル基をア
セチリド化する工程によって行うことができる。上記金
属化合物としては、アセチリド化が可能な遷移金属化合
物であることが好ましく、例えば、銅、銀又はバリウム
等の遷移金属の錯体又は塩を挙げることができる。具体
的には、例えば、アセチルアセトン銅、酢酸銅、アセチ
ルアセトン銀、酢酸銀、硝酸銀、アセチルアセトンバリ
ウム、酢酸バリウム等を挙げることができる。これらの
うち、環境適合性の観点から、銅又は銀の化合物が好ま
しく、入手容易性の観点から、銅の化合物がより好まし
く、例えば、アセチルアセトン銅が、浴管理の容易性に
鑑み、好適である。
【0042】プロパルギル基の一部をアセチリド化する
反応条件としては、通常、40〜70℃にて数時間であ
る。反応の進行は、得られた樹脂組成物が着色すること
や、核磁気共鳴スペクトルによるメチンプロトンの消失
等により確認することができる。かくして、樹脂組成物
中のプロパルギル基が所望の割合でアセチリド化する反
応時点を確認して、反応を終了させる。得られる反応生
成物は、一般には、プロパルギル基の一つまたは複数が
アセチリド化されたエポキシ樹脂の混合物である。この
ようにして得られたプロパルギル基の一部をアセチリド
化したエポキシ樹脂組成物に対して、上記工程(ii)
によってスルホニウム基を導入することができる。
【0043】なお、エポキシ樹脂組成物の持つプロパル
ギル基の一部をアセチリド化する工程と上記工程(i
i)とは、反応条件を共通に設定可能であるので、両工
程を同時に行うことも可能である。両工程を同時に行う
方法は、製造プロセスを簡素化することができるので有
利である。
【0044】このようにして、プロパルギル基およびス
ルホニウム基、必要に応じて、炭素−炭素二重結合、プ
ロパルギル基の一部がアセチリド化したものを持つ樹脂
組成物を、スルホニウム基の分解を抑制しつつ、製造す
ることができる。なお、アセチリドは、乾燥状態で爆発
性を有するが、本発明の製造方法は、水性媒体中で実施
され、水性組成物として目的物質を得ることができるの
で、安全上の問題は発生しない。
【0045】本発明のカチオン電着塗料組成物は、上述
の樹脂組成物を含有している。本発明のカチオン電着塗
料組成物には、上述の樹脂組成物自体が硬化性を有する
ので、硬化剤の使用は必ずしも必要ない。しかし、硬化
性のさらなる向上のために使用してもよい。このような
硬化剤としては、例えば、プロパルギル基および炭素−
炭素二重結合のうち少なくとも1種を複数個有する化合
物、例えば、ノボラックフェノール等のポリエポキシド
やペンタエリスリットテトラグリシジルエーテル等に、
プロパルギルアルコール等のプロパルギル基を有する化
合物やアクリル酸等の炭素−炭素二重結合を有する化合
物を付加反応させて得た化合物等を挙げることができ
る。
【0046】また、上記カチオン電着塗料組成物には、
硬化触媒を必ずしも使用する必要はない。しかし、硬化
反応条件により、さらに硬化性を向上させる必要がある
場合には、必要に応じて、通常用いられる遷移金属化合
物等を適宜添加してもよい。このような化合物としては
特に限定されず、例えば、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、パラジウム、ロジウム等の遷移金属に対して、シク
ロペンタジエンやアセチルアセトン等の配位子や酢酸等
のカルボン酸等が結合したもの等を挙げることができ
る。上記硬化触媒の配合量は、カチオン電着塗料組成物
樹脂固形分100gあたり0.1〜20mmolである
ことが好ましい。
【0047】上記カチオン電着塗料組成物には、アミン
を配合することができる。上記アミンの配合により、電
着過程における電解還元によるスルホニウム基のスルフ
ィドへの変換率が増大する。上記アミンとしては特に限
定されず、例えば、1級〜3級の単官能および多官能の
脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミン等のアミン
化合物を挙げることができる。これらのうち、水溶性又
は水分散性のものが好ましく、例えば、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリブ
チルアミン等の炭素数2〜8のアルキルアミン;モノエ
タノールアミン、ジメタノールアミン、メチルエタノー
ルアミン、ジメチルエタノールアミン、シクロヘキシル
アミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ピリジ
ン、ピラジン、ピペリジン、イミダゾリン、イミダゾー
ル等を挙げることができる。これらは単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。なかでも、水分散安
定性が優れているので、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のヒドロキ
シアミンが好ましい。
【0048】上記アミンは、直接、上記カチオン電着塗
料組成物中に配合することができる。従来の中和型アミ
ン系のカチオン電着塗料では、遊離のアミンを添加する
と、樹脂中の中和酸を奪うことになり、電着溶液の安定
性が著しく悪化するが、本発明においては、このような
浴安定性の阻害が生じることはない。
【0049】上記アミンの配合量は、カチオン電着塗料
組成物樹脂固形分100gあたり、0.3〜25meq
が好ましい。0.3meq/100g未満であると、つ
きまわり性に対して十分な効果を得ることができず、2
5meq/100gを超えると、添加量に応じた効果を
得ることができず不経済である。より好ましくは、1〜
15meq/100gである。
【0050】上記カチオン電着塗料組成物には、また、
脂肪族炭化水素基を持つ樹脂組成物を配合することがで
きる。上記脂肪族炭化水素基を持つ樹脂組成物の配合に
より、得られる塗膜の耐衝撃性が向上する。上記脂肪族
炭化水素基を持つ樹脂組成物としては、樹脂組成物固形
分100gあたりスルホニウム基5〜400mmol、
炭素数8〜24の不飽和二重結合を鎖中に含んでいても
よい脂肪族炭化水素基80〜135mmolおよび炭素
数3〜7の不飽和二重結合を末端に有する有機基および
プロパルギル基のうち少なくとも1種10〜315mm
olを含有し、かつ、スルホニウム基、炭素数8〜24
の不飽和二重結合を鎖中に含んでいてもよい脂肪族炭化
水素基および炭素数3〜7の不飽和二重結合を末端に有
する有機基およびプロパルギル基の合計含有量が樹脂組
成物固形分100gあたり500mmol以下であるも
のを挙げることができる。
【0051】上記カチオン電着塗料組成物に対して、脂
肪族炭化水素基を持つ樹脂組成物を配合する場合、カチ
オン電着塗料組成物樹脂固形分100gあたり、スルホ
ニウム基5〜400mmol、炭素数8〜24の、不飽
和二重結合を鎖中に含んでいてもよい脂肪族炭化水素基
10〜300mmolおよびプロパルギル基および炭素
数3〜7の不飽和二重結合を末端に有する有機基の合計
10〜485mmolを含有し、かつ、スルホニウム
基、炭素数8〜24の不飽和二重結合を鎖中に含んでい
てもよい脂肪族炭化水素基およびプロパルギル基および
炭素数3〜7の不飽和二重結合を末端に有する有機基の
合計含有量が、カチオン電着塗料組成物樹脂固形分10
0gあたり、500mmol以下であり、上記炭素数8
〜24の不飽和二重結合を鎖中に含んでいてもよい脂肪
族炭化水素基の含有割合が、カチオン電着塗料組成物樹
脂固形分の3〜30重量%であることが好ましい。
【0052】上記カチオン電着塗料組成物に対して、脂
肪族炭化水素基を持つ樹脂組成物を配合する場合、スル
ホニウム基が5mmol/100g未満であると、十分
なつきまわり性や硬化性を発揮することができず、ま
た、水和性、浴安定性が悪くなる。400mmol/1
00gを超えると、被塗物表面への被膜の析出が悪くな
る。また、炭素数8〜24の、不飽和二重結合を鎖中に
含んでいてもよい脂肪族炭化水素基が80mmol/1
00g未満であると、耐衝撃性の改善が不十分であり、
350mmol/100gを超えると、樹脂組成物の取
扱性が困難となる。プロパルギル基および炭素数3〜7
の不飽和二重結合を末端に有する有機基の合計が10m
mol/100g未満であると、他の樹脂や硬化剤と組
み合わせて使用する場合であっても、十分な硬化性を発
揮することができず、315mmol/100gを超え
ると、耐衝撃性の改善が不十分となる。スルホニウム
基、炭素数8〜24の不飽和二重結合を鎖中に含んでい
てもよい脂肪族炭化水素基およびプロパルギル基および
炭素数3〜7の不飽和二重結合を末端に有する有機基の
合計含有量は、樹脂組成物固形分100gあたり500
mmol以下である。500mmolを超えると、樹脂
が実際には得られなかったり、目的とする性能が得られ
ないことがある。
【0053】上記カチオン電着塗料組成物は、さらに、
必要に応じて、通常のカチオン電着塗料に用いられるそ
の他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分とし
ては特に限定されず、例えば、着色顔料、顔料分散樹
脂、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の塗料用
添加剤等を挙げることができる。
【0054】上記着色顔料としては、特に限定されるも
のではなく、例えば、二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、ベンガラ等の着色顔料;カオリン、クレー、タルク
等の体質顔料等の一般にカチオン電着塗料に使用される
もの等を挙げることができる。本発明のカチオン電着塗
料組成物において、上記着色顔料を用いる場合は、上記
着色顔料と上記防錆剤との合計配合量が、カチオン電着
塗料組成物固形分に対して50重量%以下であることが
好ましい。なお、上記着色顔料を上記樹脂組成物に対し
て混合する方法としては、例えば、顔料分散用樹脂中に
予め上記防錆剤を分散させて分散ペーストを作製し、そ
れを上記樹脂組成物と混合する方法を例示することがで
きる。
【0055】上記カチオン電着塗料組成物は、上記樹脂
組成物に、必要に応じて、上述の各成分を混合し、水に
溶解又は分散すること等により得ることができる。カチ
オン電着塗装に用いる場合には、不揮発分が10〜30
%の浴液となるように調製されることが好ましい。ま
た、カチオン電着塗料組成物中のプロパルギル基、炭素
−炭素二重結合およびスルホニウム基の含有量が、上述
の樹脂組成物の範囲を逸脱しないように調製されること
が好ましい。
【0056】上記カチオン電着塗料組成物の硬化温度
は、130〜220℃に調整されていることが好まし
い。硬化温度が130℃より低温である場合は、本発明
のカチオン電着塗料組成物を用いて得られた塗膜の上に
さらに塗装を行って得られる複層塗膜の平滑性が低下す
る恐れがある。硬化温度が220℃より高温である場合
は、上記複層塗膜の硬化性が低下することによる塗膜性
能の低下や、上塗り塗料を塗装した後の多層塗膜の色差
が発生したりする恐れがある。
【0057】本発明のカチオン電着塗装方法は、上記ア
ルミニウム素材の表面に対して上記カチオン電着塗料組
成物を塗装するものである。上記塗装する方法として
は、例えば、上記カチオン電着塗料組成物中に上記アル
ミニウム素材を浸漬して陰極とし、陽極との間に、通
常、50〜450Vの電圧を印加して行う方法を例示す
ることができる。上記印加電圧が50V未満である場
合、電着が不充分となり、450Vを超える場合、消費
電力が大きくなり、経済的でない。上記カチオン電着塗
料組成物を使用して上述の範囲内で電圧を印加すると、
電着過程における急激な膜厚の上昇を生じることなく、
素材の表面全体に均一な被膜を形成することができる。
上記電圧を印加する場合の上記カチオン電着塗料組成物
の浴液温度は、通常、10〜45℃が好ましい。一方、
電圧を印加する時間は、電着条件によって異なるが、一
般には、2〜4分とすることができる。
【0058】上記電着過程においては、上記アルミニウ
ム素材を陰極として陽極との間に電圧を印加し、析出さ
せた被膜に、電圧を更に印加することにより、上記被膜
の単位体積あたりの電気抵抗値を増加させることができ
る。このようにして得られる電着被膜は、電着過程の終
了後、そのまま又は水洗した後、120〜260℃、好
ましくは160〜220℃で、10〜30分間焼き付け
ることにより硬化させて、塗装を完了することができ
る。なお、このようにして得られた電着被膜を硬化させ
ずその上に、後述する中塗り塗料を塗装する、いわゆる
ウェット・オン・ウェットによって、中塗り未硬化塗膜
を形成し、両未硬化塗膜を同時に加熱することにより複
層塗膜を得る2コート1ベーク方式を行うことも可能で
ある。
【0059】本発明のカチオン電着塗装方法において、
硬化後の電着塗膜の膜厚は10〜25μmが好ましい。
10μm未満である場合、防食性および防錆性が不充分
になる恐れがあり、25μmを超える場合、塗料の浪費
につながり、経済的でない。本発明の塗装物は、先のカ
チオン電着塗装方法によって得られるものである。
【0060】また、本発明の塗装物は、その表面上に目
的に応じて必要な中塗り塗膜および/または上塗り塗膜
をさらに形成することができる。上記中塗り塗膜は、中
塗り塗料を塗布することによって形成することができ、
また、上記上塗り塗膜は、上塗り塗料を塗布することに
よって形成することができる。
【0061】例えば、中塗り塗膜は、塗装物が自動車車
体外板の場合には、付着性、平滑性、鮮映性、耐オーバ
ーベイク性、耐候性等の性能を有しているものであるこ
とが好ましくこのような中塗り塗膜を形成する中塗り塗
料としては、バインダーと硬化剤とを含んだ熱硬化型の
ものが一般的に用いられる。上記バインダーとしては、
例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂およびエポキシ樹脂を挙げることができる。上記硬化
剤としては、上記バインダーが有する硬化性官能基に応
じて、種々のものを選択することができ、例えば、アミ
ノ樹脂、ブロックイソシアネート化合物、脂肪族多価カ
ルボン酸およびその無水物、エポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。上記中塗り塗料は溶剤、水性または水分
散型、粉体などの種々の形態をとることができる。
【0062】また、上塗り塗膜は、仕上り外観(鮮映
性、平滑性、光沢など)、耐候性(光沢保持性、保色
性、耐白亜化性など)、耐薬品性、耐水性、耐湿性、硬
化性などに優れた性質を有しているものであることが好
ましく、このような上塗り塗料として、1コートソリッ
ドとして用いられるソリッドカラー塗料や、2コート1
ベーク塗装法によって塗装することができるベース塗料
およびクリア塗料を挙げることができる。これらの上塗
り塗料は、バインダーと硬化剤とを含んだ熱硬化型であ
ることが好ましい。上塗り塗料のバインダーおよび硬化
剤としては、上記中塗り塗料のところで述べたものを用
いることができる。上記ソリッドカラー塗料はカーボン
ブラック、フタロシアニンブルー、二酸化チタン等の周
知の無機または有機の着色顔料を含んでいる。また、ベ
ース塗料は、上記無機または有機の着色顔料の他にアル
ミフレーク、マイカフレーク等の周知の光輝材を含んで
いてもよい。一方、上記クリア塗料は、顔料を含まない
ものであるが、透明性を損なわない程度に上述した着色
顔料や光輝材を含んでいても構わない。これらの上塗り
塗料は、水性、溶剤型あるいは粉体のいずれであっても
よいが、環境保全の観点から、水性または粉体であるこ
とが好ましい。水性の場合には、例えばバインダーのカ
ルボキシル基をアミン中和して水溶性を付与することに
よって、粉体の場合には、ガラス転移温度を室温より高
くすることによって、それぞれの形態をとることができ
る。なお、上記中塗り塗料および上塗り塗料には、体質
顔料、硬化促進剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安
定剤等の添加剤が含まれていてもよい。
【0063】上記中塗り塗料および上塗り塗料の塗装は
それぞれの塗料の形態に応じて、当業者によって知られ
た塗装方法を用いることができ、例えば、スプレー塗装
法、ハケ塗り塗装法、浸漬塗装法、静電塗装法などを用
いることができる。特に、自動車車体製造ラインにおけ
る塗装工程では、静電塗装法を用いることが好ましい。
また、中塗り塗料および上塗り塗料の膜厚や塗装後の加
熱条件についても、それぞれの塗料種に適応する値およ
び条件が採用されうる。このように、本発明のカチオン
電着塗装方法によって得られた電着塗膜の上に、中塗り
塗膜および上塗り塗膜を積層することによって複層塗膜
を得ることができる。
【0064】
【実施例】製造例1 スルホニウム基とプロパルギル基
とを持つエポキシ樹脂組成物の調製 エポキシ当量200.4のエポトートYDCN−701
(東都化成社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂)100.0重量部にプロパルギルアルコール23.
6重量部、ジメチルベンジルアミン0.3重量部を攪拌
機、温度計、窒素導入管および還流冷却管を備えたセパ
ラブルフラスコに加え、105℃に昇温し、3時間反応
させてエポキシ当量が1580のプロパルギル基を含有
する樹脂組成物を得た。このものに銅アセチルアセトナ
ート2.5重量部を加え90℃で1.5時間反応させ
た。プロトン(1H)NMRで付加プロパルギル基末端
水素の一部が消失していることを確認した(14mmo
l/100g樹脂固形分相当量のアセチリド化されたプ
ロパルギル基を含有)。このものに、1−(2−ヒドロ
キシエチルチオ)−2,3−プロパンジオール10.6
重量部、氷酢酸4.7重量部、脱イオン水7.0重量部
を入れ75℃で保温しつつ6時間反応させ、残存酸価が
5以下であることを確認した後、脱イオン水43.8重
量部を加え、目的の樹脂組成物溶液を得た。このものの
固形分濃度は70.0重量%、スルホニウム基は28.
0mmol/100g樹脂固形分であった。数平均分子
量(ポリスチレン換算GPC)は2443であった。こ
の樹脂組成物にさらに、脱イオン水を加え、最終的に固
形分濃度が15重量%となるように水溶液を調製し、カ
チオン電着塗料組成物を得た。
【0065】実施例1 75×150×0.8mmのアルミニウム−マグネシウ
ム系合金(5052)板の下半分を、エアーサンダー
(URYU社製TYPE UP−25DB)を用いて、
Max.Speedを9000rpm、Pad.Siz
eを125mmかつMax.Press.6Kg/cm
2の条件で研削した後、さらに、サンドペーパー(三共
理化学社製粒度/GRITが80、タイプがHNAD、
サイズが125mmであるハイピッチペーパー)を用い
て、均一になるまで研削した。研削した部分を水洗し削
りかす等を除去し、乾燥した。さらに、脱脂剤(日本ペ
イント社製サーフクリーナー53の2重量%水溶液)中
に50℃で160秒間浸漬して脱脂後、表面調整剤(日
本ペイント社製サーフファイン5N−8建、0.1重量
%水溶液)中に25℃で45秒間浸漬した。続いて、リ
ン酸亜鉛系表面処理剤(日本ペイント社製サーフダイン
SD5600、2重量%水溶液)中に45℃で被膜量が
2.0mg/m2となるように化成処理した被塗装物を
得た。
【0066】製造例1で得られたカチオン電着塗料組成
物を陽極とするステンレス容器に移し電着浴とし、ここ
に被塗装物の研削した下半分だけを浸漬し、これを陰極
となるようにして、乾燥膜厚が15μmとなるように電
着塗装を行った。電着塗装後、被塗装物をステンレス容
器内の電着浴から引き上げ、水洗し、180℃に設定さ
れた乾燥炉に30分間投入し加熱して、被塗装物の下半
分の表面にカチオン電着塗膜を形成した試験板1を得
た。
【0067】実施例2 表面調整剤を用いて浸漬する代わりに、酸洗剤(日本ペ
イント株式会社サーフクリーナ355Aの3重量%水溶
液)中に45℃で120秒間浸漬したこと、さらに、リ
ン酸亜鉛系表面処理剤を用いて浸漬する代わりに、ジル
コン酸化系表面処理剤(日本ペイント社製アルサーフ3
01N−1の2重量%水溶液)中に45℃で60秒間浸
漬して被膜量が20〜50mg/m2となるようにした
こと以外は、実施例1と同様にして、被塗装物の下半分
の表面にカチオン電着塗膜を形成した試験板2を得た。
【0068】比較例1 製造例1で得られたカチオン電着塗料組成物の代わり
に、パワートップU−30(日本ペイント社製ブロック
イソシアネート硬化型エポキシ樹脂系カチオン電着塗
料)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、被塗
装物の下半分の表面にカチオン電着塗膜を形成した試験
板3を得た。
【0069】比較例2 製造例1で得られたカチオン電着塗料組成物の代わり
に、パワートップU−30(日本ペイント社製ブロック
イソシアネート硬化型エポキシ樹脂系カチオン電着塗
料)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、被塗
装物の下半分の表面にカチオン電着塗膜を形成した試験
板4を得た。
【0070】比較例3 実施例1で得られた被塗装物を、さらに、後処理剤(日
本ペイント社製サーフライト80MZの0.5重量%水
溶液)中に、25℃で30秒間浸漬して化成処理した被
塗装物を得た。さらに、製造例1で得られたカチオン電
着塗料組成物の代わりに、パワートップU−30(日本
ペイント社製ブロックイソシアネート硬化型エポキシ樹
脂系カチオン電着塗料)を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、被塗装物の下半分の表面にカチオン電着
塗膜を形成した試験板5を得た。
【0071】<評価試験>実施例1および2、比較例1
ないし3で得られた試験板1ないし5を下記の項目につ
いて評価した。評価結果は表1に示した。耐糸錆性 得られた試験板にNTカッターを用いてクロス状に2
本、長さ10cmのカットを入れた。これを0.5mo
l/l塩酸溶液に10秒間浸漬した後、温度40℃、湿
度70〜75%に保持した恒温恒湿器に入れ、240時
間放置する。このサイクルを1サイクルとして5サイク
ル継続した。取り出した試験板の表面に発生した糸状の
錆の長さと塗膜外観を評価した。評価基準は以下の通り
とした。 ○:糸状の錆の長さが、クロスカット10cmあたり1
5mm以内で、かつ、外観に異常のないもの。 △:糸状の錆の長さが、クロスカット10cmあたり1
5mmを超え18mm以内で、かつ、外観に異常のない
もの。 ×:糸状の錆の長さが、クロスカット10cmあたり1
8mmを超えるか、または、外観が異常であるもの。
【0072】環境適合性 得られた試験板中に、重金属が含まれているかどうかを
評価した。 ○:クロムまたは鉛が含まれていない ×:クロムまたは鉛が含まれている
【0073】
【表1】
【0074】表1からもわかるように、本発明のカチオ
ン電着塗装方法を用いれば、重金属を含む表面処理剤を
用いることなく、耐糸錆性および防食性に優れたアルミ
ニウム素材を用いた塗装物を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明のカチオン電着塗装方法は、被塗
装物である上記アルミニウム素材が、予め、重金属を含
まない表面処理剤によって化成処理されていないことを
特徴とするものであるので、重金属を含んだ排水の処理
を行う必要がないので、環境問題を引き起こす恐れがな
く、経済的である。また、このようにして得られた塗装
物は防食性を示すものである。これは、電着塗装中にお
いて、塗料成分中に含まれる硫黄原子が素材表面のアル
ミニウムと硫黄−アルミニウム間の共有結合を形成する
ことによると考えられる。さらに、上記スルホニウム基
およびプロパルギル基を有する樹脂組成物を含有するカ
チオン電着塗料組成物が、従来用いられていたカチオン
電着塗料と比較して、それ自身から得られる塗膜の防錆
性および防食性が優れているためであると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 13/06 C25D 13/06 E 13/20 13/20 A (72)発明者 田中 秀典 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 川上 一郎 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DB021 DB071 DB091 DB201 DB221 GA01 GA13 MA14 NA03 PA04 PB07 PC02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム素材の表面に対して、カチオ
    ン電着塗料組成物を電着塗装するカチオン電着塗装方法
    であって、前記アルミニウム素材を、予め、重金属を含
    まない表面処理剤によって化成処理する工程を含んでい
    て、かつ、前記カチオン電着塗料組成物がスルホニウム
    基およびプロパルギル基を有する樹脂組成物を含有する
    ことを特徴とするカチオン電着塗装方法。
  2. 【請求項2】前記重金属はクロムである請求項1に記載
    のカチオン電着塗装方法。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム素材の表面は、予め、脱
    脂されているものである請求項1または2に記載のカチ
    オン電着塗装方法。
  4. 【請求項4】前記カチオン電着塗料組成物の前記スルホ
    ニウム基およびプロパルギル基は、前記樹脂組成物の固
    形分100g当たり、スルホニウム基を5〜400mm
    olおよびプロパルギル基を10〜495mmol含有
    し、かつ、スルホニウム基およびプロパルギル基の合計
    含有量が500mmol以下である請求項1〜3のうち
    のいずれか1つに記載のカチオン電着塗装方法。
  5. 【請求項5】前記カチオン電着塗料組成物の前記スルホ
    ニウム基およびプロパルギル基は、前記樹脂組成物の固
    形分100g当たり、スルホニウム基を5〜250mm
    olおよびプロパルギル基を20〜395mmol含有
    し、かつ、スルホニウム基およびプロパルギル基の合計
    含有量が400mmol以下である請求項1〜3のうち
    のいずれか1つに記載のカチオン電着塗装方法。
  6. 【請求項6】前記樹脂組成物はエポキシ樹脂を骨格とす
    るものである請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載
    のカチオン電着塗装方法。
  7. 【請求項7】前記エポキシ樹脂は、ノボラッククレゾー
    ル型エポキシ樹脂またはノボラックフェノール型エポキ
    シ樹脂であり、かつ、数平均分子量が700〜5000
    である請求項6に記載のカチオン電着塗装方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のうちのいずれか1つのカチ
    オン電着塗装方法によって得られる塗装物。
JP2001070199A 2001-03-13 2001-03-13 カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物 Withdrawn JP2002275689A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070199A JP2002275689A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物
US10/095,001 US20020175082A1 (en) 2001-03-13 2002-03-12 Method of cationic electrodeposition coating and coated article obtained thereby
CA002376349A CA2376349A1 (en) 2001-03-13 2002-03-12 Method of cationic electrodeposition coating and coated article obtained thereby
EP02290626A EP1241235A3 (en) 2001-03-13 2002-03-12 Method of cationic electrodeposition coating and coated article obtained thereby

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070199A JP2002275689A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002275689A true JP2002275689A (ja) 2002-09-25

Family

ID=18928110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001070199A Withdrawn JP2002275689A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002275689A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4757189B2 (ja) * 2003-05-12 2011-08-24 日本ペイント株式会社 真四角線の塗装方法及び真四角線の絶縁電線
KR101296868B1 (ko) 2011-10-20 2013-08-14 김기호 전착도장방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4757189B2 (ja) * 2003-05-12 2011-08-24 日本ペイント株式会社 真四角線の塗装方法及び真四角線の絶縁電線
KR101296868B1 (ko) 2011-10-20 2013-08-14 김기호 전착도장방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4081332B2 (ja) 電線の塗装方法及び絶縁電線
JP2001226640A (ja) カチオン電着塗料組成物
US6218481B1 (en) Acetylide-form propargyl-containing epoxy resin composition for cationic electrocoating
JP3213586B2 (ja) カチオン電着塗料用樹脂組成物、その製造方法及びカチオン電着塗料組成物
JP3310620B2 (ja) 脂肪族炭化水素基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物及びカチオン電着塗料組成物
JP3253284B2 (ja) 複層塗膜
JP2000189891A (ja) 複層塗膜形成方法、多層塗膜形成方法およびそれによって得られた多層塗膜
JP2000191958A (ja) カチオン電着塗料組成物、複層塗膜形成方法および複層塗膜
US20020175082A1 (en) Method of cationic electrodeposition coating and coated article obtained thereby
JP2002275688A (ja) カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物
JP2002275689A (ja) カチオン電着塗装方法およびそれから得られる塗装物
JP4141791B2 (ja) カチオン電着塗料及び電着塗膜の光沢値制御方法
JP2004337646A (ja) 絶縁化方法及び絶縁化金属製品
JP2000191959A (ja) カチオン電着塗料組成物
JP3310621B2 (ja) カチオン電着塗装方法
JP3207806B2 (ja) アセチリド化されたプロパルギル基を含有するカチオン電着塗料用樹脂組成物
JP2004342330A (ja) 電線の塗装方法及び絶縁電線
JP2004137365A (ja) カチオン電着塗料及び電着塗膜の光沢値制御方法
JP2002265880A (ja) カチオン電着塗料組成物およびそれを用いたカチオン電着塗装方法、ならびに、それから得られる塗装物
JP4238051B2 (ja) カチオン電着塗料組成物及びカチオン電着塗料組成物の安定化方法
JP2000038528A (ja) カチオン電着塗料組成物
JP2002265881A (ja) アニオン電着塗料組成物およびそれを用いたアニオン電着塗装方法、並びにそれから得られる塗装物
JP2004137364A (ja) カチオン電着塗料及び電着塗膜の光沢値制御方法
JP2002285389A (ja) 塗膜形成方法および得られる塗膜を有する被塗装物
JP2004137366A (ja) 低光沢塗料、低光沢塗膜の形成方法、低光沢塗膜及び塗膜の光沢値制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040323

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080122

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090914