JP3205846B2 - 自動衝突予防援助装置 - Google Patents

自動衝突予防援助装置

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JP3205846B2 JP13023293A JP13023293A JP3205846B2 JP 3205846 B2 JP3205846 B2 JP 3205846B2 JP 13023293 A JP13023293 A JP 13023293A JP 13023293 A JP13023293 A JP 13023293A JP 3205846 B2 JP3205846 B2 JP 3205846B2
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順二 田北
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電波の反射映像を利用し
て目標の位置を測定することにより目標を捕捉、追尾
し、一定時間での目標の位置の変化から目標の動向を表
示器に表示する自動衝突予防援助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】目標を捕捉、追尾する機能を有するレー
ダ装置は、一般に、自動衝突予防援助装置と称されてい
る。この装置は、自動又は手動により捕捉した目標を、
レーダから連続的に得られる映像の位置情報に基づき自
動的に追尾し、一定時間において目標位置の変化する方
向と変化量とから目標の針路と速力を計算し、真ベクト
ルや相対ベクトル等の図形で表示するようにしている。
【0003】この種の自動衝突予防援助装置は、例えば
特公平3−57426号公報に示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような自動衝突予
防援助装置においては、安定な追尾を行うには、レーダ
からの継続的な目標映像情報の入力が不可欠である。と
ころが、現在の自動衝突予防援助装置においては、追尾
中の目標がレーダ電波の届かないエリアである島影や、
レーダの装備されている周囲のマスト等の障害物のある
方位や、強い雨の中に入った場合、目標の追尾が困難と
なる。この場合、約20秒程度データの入力が中断する
と、ロスト目標の警報を発すると共に追尾を中断し、追
尾シンボルをロスト目標シンボルに変化させ、最終の追
尾位置に止めた後、手動操作、もしくは自動的に一定時
間(約10秒程度)経過後、この追尾は無意味なものと
してロスト目標シンボルを画面上から消去している。
【0005】このため、レーダの監視者は、追尾目標の
ロストが発生した場合は、自動又は手動捕捉操作により
当該目標を捕捉しなければならないが、船舶の輻輳した
海域においては、対象になる可能性のある目標の数が多
いため、ロストした目標を再び正確に再捕捉するのはロ
ストした直後を除いては非常に困難である。
【0006】本発明は、このような欠点を解消するた
め、レーダからの目標の映像情報が中断してロスト状態
になった時に、目標の真ベクトルまたは相対ベクトルに
加えて、目標の予測位置を示す予測ベクトルの表示を加
え、レーダ監視者が容易にロスト目標の再追尾を行える
ようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、船舶等に搭載
され、周囲に存在する目標に対し電波を送受信する手段
を有するレーダ装置から得られるレーダ映像の情報を利
用して、目標を捕捉し追尾する自動衝突予防援助装置に
おいて、自動または手動により捕捉、追尾する目標を指
定する手段と、該目標の現在の動向情報を計算する手段
と、該計算手段の計算結果を記憶する手段と、レーダか
らの映像情報が中断した場合に、前記記憶手段からの動
向情報に基づいて特定の目標の予測位置を予測ベクトル
として発生する手段とを備え、前記映像情報が中断した
位置に目標動向を示す真ベクトルまたは相対ベクトルに
重畳して前記予測ベクトルを表示するようにしたことを
特徴とする。
【0008】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す自動衝突予防援
助装置のブロック図である。レーダ1からの映像ビデオ
信号、送信タイミングを決める送信トリガ信号、アンテ
ナ方位信号及び自船の方位を示す船首信号は、それぞれ
目標検出回路2に入力され、映像ビデオ信号については
不要なノイズが除去され、送信トリガ信号とアンテナ方
位信号により目標の位置データが作られる。同時に、映
像ビデオ信号、アンテナ方位信号、船首信号は、増幅器
を含むレベルコントロール回路10を経由し、極座標か
ら直交座標への変換を行うスキャンコンバータ回路11
で等スタースキャンの映像信号に変換された後、表示器
12に表示される。
【0009】目標検出回路2から出力された目標データ
のうち自動的に、もしくはジョイスティックやトラック
ボール等の選択器6を用いて手動にて選択された目標が
目標選択回路3で選択され、次の捕捉・追尾回路4で目
標の捕捉及び追尾が行われる。追尾している目標のデー
タは目標針路・速力計算回路5に入り、レーダ空中線の
1回転または数回転毎に追尾されている目標の針路と速
力のデータが現在の動向情報として計算されて更新され
ると共に、過去数十分間にわたる自船の移動方向のX成
分とY成分が計算される。
【0010】本実施例では、目標1から目標5までの追
尾状態、ロスト状態の継続している時間LT、目標入力
位置のX成分XIN、目標入力位置のY成分YIN、真
針路CT(例えばラジアン)、真速力VT、相対針路C
R、相対速力VRが動向情報としてテーブル7に記憶さ
れている。テーブル7の最初の欄は通常の追尾目標かロ
スト目標かを示す欄で、0ならば通常の目標、1ならば
ロスト状態の目標である。また、テーブル7の次の欄
は、ロスト目標でロスト状態の継続している時間LTが
記録されている。本実施例では目標1,3,4,5は通
常の目標であり、本発明に関連するロスト目標は目標2
で、ロスト状態の継続している時間はLT2である。
【0011】操作パネル8で目標のベクトルモードが指
定された場合は、テーブル7のデータが目標ベクトル・
予測ベクトル発生回路9に送られ、ここで発生された通
常の追尾目標のベクトルと目標2のベクトルと予測ベク
トルがレーダ映像に重畳して表示される。
【0012】ここで、図2を用いて目標2のベクトル表
示について説明する。ベクトルの表示モードが真ベクト
ルで、ベクトルの長さに対応する時間がVLの時、目標
2の真ベクトルの先端の座標(XT2,YT2)はそれ
ぞれ、次の数式1、数式2で計算される。
【0013】
【数1】
【数2】 但し、XIN2、YIN2はそれぞれ、目標2入力位置
のX、Y成分、VT2は目標2の真速力、CT2は目標
2の真針路である。
【0014】また、目標2はロスト目標のため、真ベク
トルに重ねて、座標(XP2,YP2)を先端に持つ予
測ベクトルが表示される。ここで、目標2のロスト状態
の継続時間をLT2とすると、時間LT2に目標2が移
動する点の座標(XLT2,YLT2)は、数式1、2
でベクトルの長さに対応する時間VLをロスト状態の継
続時間LT2に置き換えたものであるからそれぞれ、次
の数式3、数式4で示される。
【0015】
【数3】
【数4】
【0016】時間LT2に自船が移動するベクトルの
X,Y成分をそれぞれXOWN(LT2),YOWN
(LT2)とすると、求める目標の予測ベクトルの先端
の座標は、次の数式5、数式6で表される。
【0017】
【数5】
【数6】
【0018】数式5、数式6で、目標の真の移動成分か
ら自船の移動成分を引いている理由は、目標が一定の針
路、速力で移動していると仮定した時、目標の予測位置
の計算の際に、自船の針路変更や速力変更の影響を無く
すためである。この計算方式により、自船が変針、変速
した場合でも、ロスト目標の位置を正確に予測すること
ができる。この予測ベクトルは目標の真ベクトルや相対
ベクトルと識別できるように破線のベクトルで表示して
いるが、この他、ベクトルの色を変えたり、ベクトルの
輝度を変えたりして表示することが可能である。
【0019】以上のようにして追尾中のロスト目標の予
測ベクトルが表示可能となり、監視者は必要に応じてロ
スト目標を再捕捉して衝突予防のための情報を得ること
が可能となる。
【0020】図3に本発明による表示例を示す。同図に
おいて、20は自船の針路と速力を示すベクトル、2
1,22,23,24は連続的に映像情報が得られて通
常の追尾がなされている目標を示しており、目標の位置
を示すシンボルとして“○”を用い、目標の動向を示す
真ベクトルが表示されている。25は本発明に関連する
ロスト目標であり、当該目標には、目標がロスト目標で
あることを示す“◇”シンボルが付加されるとともに、
他の目標と同様にこの目標がロスト状態になった時の真
ベクトルに加えて現在の目標の予測位置が破線ベクトル
で表示されている。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、追尾中の目標の映像情報の入力が中断して追尾が困
難になった時でも、監視者は容易に同一目標の再捕捉が
可能となり、輻輳した海域においても注目している目標
の動向を目標のベクトル表示により継続して観測するこ
とができ、衝突予防に役立つ効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明における予測ベクトルの計算を説明する
ための図である。
【図3】本発明における画面の表示例である。
【符号の説明】
1 レーダ 2 目標検出回路 3 目標選択回路 4 捕捉・追尾回路 5 目標針路・速力計算回路 6 選択器 7 テーブル 8 操作パネル 9 目標ベクトル・予測ベクトル発生回路 10 レベルコントロール回路 11 スキャンコンバータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/96

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶等に搭載され、周囲に存在する目標
    に対し電波を送受信する手段を有するレーダ装置から得
    られるレーダ映像の情報を利用して、目標を捕捉し追尾
    する自動衝突予防援助装置において、自動または手動に
    より捕捉、追尾する目標を指定する手段と、該目標の現
    在の動向情報を計算する手段と、該計算手段の計算結果
    を記憶する手段と、レーダからの映像情報が中断した場
    合に、前記記憶手段からの動向情報に基づいて特定の目
    標の予測位置を予測ベクトルとして発生する手段とを備
    え、前記映像情報が中断した位置に目標動向を示す真ベ
    クトルまたは相対ベクトルに重畳して前記予測ベクトル
    を表示することを特徴とする自動衝突予防援助装置。
JP13023293A 1993-06-01 1993-06-01 自動衝突予防援助装置 Expired - Lifetime JP3205846B2 (ja)

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JP5743457B2 (ja) * 2010-08-26 2015-07-01 東海旅客鉄道株式会社 物体検知システム及び方法
JP5591181B2 (ja) * 2011-05-19 2014-09-17 パナソニック株式会社 半導体チップの製造方法

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