JP3205720B2 - 法面緑化用枠の設置構造及び法面緑化工法 - Google Patents

法面緑化用枠の設置構造及び法面緑化工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面緑化用枠の設
置構造及びこの法面緑化用枠を用いた法面緑化工法に関
し、詳細には樹木による法面の緑化が図れる、法面緑化
用枠の設置構造及び法面緑化工法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
山肌を削り落としてできた法面は、崩落防止等のため例
えばコンクリートが打たれ、または菱形形状のコンクリ
ートブロックやプラスチック枠等が設置固定されてお
り、あるいは芝又はマメ科植物で緑化されてるのが現状
である。
【0003】上記のような法面を樹木により緑化するに
は、該法面に樹木が生育するために必要な肥料を充分含
んだ客土を使用する必要があるが、該客土は雨水や融雪
水等によって流出し易い。特に、法面の傾斜角度が30
度以上の急斜面であると、より一層客土の流出が発生し
易くなり、法面の緑化が困難となる。また、客土の流出
を確実に防止し且つ水掃けを良くするには、多大な労力
と経費を伴う。また、客土の流出を防止するために、プ
ラスチック枠を法面に設置固定することも考えられる
が、該プラスチック枠は腐らないので、緑化後に腐って
自然に戻る枠材が必要である。
【0004】従って、本発明の目的は、客土の流出を防
止でき且つ水掃けに優れた、樹木により緑化が図れる法
面緑化用枠の設置構造を簡便な構造で以て提供すると共
に、該法面緑化用枠の設置構造による法面緑化工法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶を格子状に組
んで連結形成した法面緑化用枠を、法面に設置固定して
る法面緑化用枠の設置構造であって、上記粗朶の連結
部に、該連結部における複数の粗朶に跨るように、一つ
の連結部材を取り付け、該連結部材に形成された孔を介
してアンカーピンを該粗朶に打ち込んで該連結部を固定
したことを特徴とする法面緑化用枠の設置構造を提供す
ることにより、上記の目的を達成したものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、複数本の枝を束
ねて結束してなる粗朶を格子状に組んで連結形成した法
面緑化用枠を、法面に設置固定してなる法面緑化用枠の
設置構造であって、上記粗朶における粗朶同士の連結部
以外の部分に、アンカーピンを打ち込んで該粗朶を上記
法面に固定してあり、上記アンカーピンは、鉄筋棒上部
に半円形状の鉄板を溶接してなることを特徴とする法面
緑化用枠の設置構造を提供することにより、上記の目的
を達成したものである。
【0007】
【0008】請求項に記載の発明は、請求項1又は2
記載の法面緑化用枠の設置構造において、上記法面の傾
斜角度が30〜60度であることを特徴とする法面緑化
用枠の設置構造を提供することにより、上記の目的を達
成したものである。
【0009】請求項に記載の発明は、複数本の枝を束
ねて結束してなる粗朶を格子状に組んで形成した法面緑
化用枠を、法面に設置固定した後、該法面緑化用枠内に
客土を充填し、該法面緑化用枠内に樹木を植樹する法面
緑化工法であって、上記客土が、浄水ケーキ及び合成樹
脂粉末1〜3kg/m3 の混合物からなることを特徴と
する法面緑化工法を提供することにより、上記の目的を
達成したものである。
【0010】請求項に記載の発明は、請求項記載の
法面緑化工法において、ポット苗を植樹することを特徴
とする法面緑化工法を提供することにより、上記の目的
を達成したものである。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶の斜視図、
図2は粗朶同士及び粗朶を法面に固定する連結部材の斜
視図、図3はアンカーピンの正面図、図4は粗朶を格子
状に組んで連結部材で連結する状態を示す斜視図、図5
は粗朶を格子状に組んで形成した法面緑化用枠の斜視
図、図6は図5のA−A線断面図、図7は法面緑化用枠
内に客土を充填した状態を示す斜視図、図8は図7のB
−B線断面図、図9は法面緑化用枠内に樹木を植樹した
状態を示す斜視図、図10は図9の断面図、図11は法
面緑化用枠内にポット苗を植樹した状態を示す法面の全
体斜視図、図12は植樹してから2〜3年後の法面を示
す全体斜視図、図13は植樹してから5年後の法面を示
す全体斜視図である。
【0013】先ず、本実施形態の法面緑化用枠の設置構
造について詳細に説明する。本実施形態の法面緑化用枠
の設置構造は、図1ないし図6に示すように、複数本の
枝1aを束ねて結束してなる粗朶1を格子状に組んで形
成した法面緑化用枠3が、該粗朶1を法面4に斜めに配
置させて設置固定されてなるものである。
【0014】上記粗朶1は、図1に示すように、下枝刈
りで切り取られた直径3センチ以下の複数本の枝1aを
長さ2メートル、直径20センチ程度に束ね、番線2で
結束して形成したのもである。かかる粗朶1は、目が粗
く落葉や埃等が堆積しても目詰まりの心配がないため、
該粗朶1の中を水が流れ、法面緑化用枠3内の雨水や雪
解け水などを上手く排水させることができる。かかる粗
朶1には、例えば柳の枝等の如き根付き易い枝を用いる
ことが好ましい。柳の枝等により粗朶1を形成すれば、
該粗朶1自体が根付いて柳の木により法面4が緑化され
る。
【0015】また、上記粗朶1は、上記のように排水の
目的で使用するが、樹木の枝1aを使用しているため適
度な水分を保水することもできる。さらに、上記粗朶1
は、複数本の枝1aを束ねて形成してあることから、法
面緑化用枠3内に植樹された樹木の根が該粗朶1の中に
侵入して来ても該枝1aがしなって、該粗朶1の機能が
損なわれることはない。このため、樹木の根が粗朶1を
貫通し隣の法面緑化用枠3の中まで侵入して根が張り巡
り、法面4が安定する。
【0016】上記法面緑化用枠3は、図4ないし図6に
示すように、上記粗朶1を格子状に組み、該粗朶1を法
面4に斜めに配置させて設置固定して形成される。かか
る法面緑化用枠3を形成するには、法尻と法肩にそれぞ
れ粗朶1を水平に配置すると共に、法面4に粗朶1を斜
めに配置させて格子状とする。
【0017】そして、法面4に配置された粗朶1の連結
部には、該連結部を強固に固定するようにその上部及び
下部にそれぞれ、図2(a)に示す十字形状の連結部材
5を取り付けて、該連結部材5に形成された孔10を介
して図3(a)に示すアンカーピン8を該粗朶1に打ち
込む。
【0018】また、法面4に配置された粗朶1と法尻及
び法肩に配置された粗朶1との連結部には、図2(b)
に示す4つ股形状の連結部材6を取り付けて、該連結部
材6に形成された孔11を介して図3(a)に示すアン
カーピン8を該粗朶1に打ち込む。かかる連結部材6
は、粗朶1を法面4に配置する前に該法面4にセットし
て置く。このように、粗朶1の下に連結部材6をセット
すれば、後述する客土13の流出を防止することができ
る。
【0019】さらに、法尻及び法肩に配置された粗朶1
の連結部には、図2(c)に示す円弧形状の連結部材7
を取り付けて、該連結部材7に形成された孔12を介し
て図3(a)に示すアンカーピン8を該粗朶1に打ち込
む。
【0020】そして、図3(b)に示す、鉄筋棒9aの
上部に半円形状の鉄板9bを溶接してなるアンカーピン
9を、それぞれの粗朶1に打ち込んで該粗朶1を法面4
に固定する。かかるアンカーピン9は、粗朶1の円筒形
状に合わせてその上部が半円形状とされているため、該
粗朶1をしっかりと法面4に固定させることができる。
【0021】なお、連結部材5,6,7及びアンカーピ
ン8,9は、いずれも鉄から形成されており、樹木が育
つまでは安定した法面緑化用枠3を保持し、樹木が育っ
た5〜10年で朽ちて土に戻ることになる。法面4が砂
地等のように柔らかい土壌であれば、これら連結部材
5,6,7及びアンカーピン8,9は、竹によって形成
されていても良い。
【0022】上記法面緑化用枠3を組み立てるに際して
は、それぞれの目的に合った連結部材5,6,7を使用
しているので、上記粗朶1の正確な位置を簡単に把握す
ることができ、該粗朶1の接合部を強固に固定できる。
また、アンカーピン8,9を粗朶1に打ち込んで該粗朶
1を法面4に固定しているので、雨水、雪解け水、落ち
葉などによる荷重が該粗朶1にかかっても、法面緑化用
枠3がずれて壊れるようなことがない。
【0023】また、上記のようにして組まれた法面緑化
用枠3は、法面4が緩斜面であっても急斜面であって
も、強固かつ安定して設置固定される。通常、法面4の
傾斜角度θが30度以上であると、雨水や融雪水によっ
て客土が流出してしまい、樹木が育たず、法面緑化が図
れない。しかし、上述の法面緑化用枠3であれば、法面
4の傾斜角度θが30〜60度とかなりきつい急斜面で
あっても、安定した法面4を得ることができる。
【0024】次に、上述のようにして組まれた法面緑化
用枠3を用いた法面緑化工法について説明する。先ず、
図7及び図8に示すように、上記法面緑化用枠3内に客
土13を充填する。上記客土13は、飲料水を作る過程
で発生する浄水ケーキ100容量部、保水性を向上させ
るための椰子繊維又はピートモス20〜60容量部、及
びバーク堆肥5〜15容量部の混合物からなる。本実施
形態では、浄水ケーキ80容量部+ココナッツファイバ
ー10容量部を混合した客土(スミリン農産工業(株)
社製、商品名:東京土太郎)を用いた。
【0025】そして、上記客土13に浸食防止剤として
合成樹脂粉末を混合する。かかる合成樹脂粉末は、客土
13を袋詰めにする時点で混合し、品質のばらつきをな
くすために均等に攪拌する。合成樹脂粉末としては、例
えば酢酸ビニルベオバ共重合樹脂、変性酢酸ビニル樹
脂、酢酸ビニルエチレン共重合樹脂、特殊共重合樹脂、
アクリル共重合樹脂、酢酸ビニルアクリル共重合樹脂等
が挙げられる。合成樹脂粉末は、1〜3kg/m3 とす
るのが好ましい。
【0026】このように、客土13に飲料水を作る過程
で発生した浄水ケーキを利用することで、透水性、保水
性、通気性が良く、N、P、Kを含み、Mg、Caの微
量要素に富み、樹木が早く成長し、法面4の早期安定化
が図れる。また、客土13に合成樹脂粉末が混合されて
いるため、法面4の地盤と客土13、つまり土の粒子同
士が接着され、客土13の流出及び法面緑化用枠3への
荷重を抑えることができる。
【0027】上記法面緑化用枠3内に上記客土13を充
填するには、高層吹き付け機又は圧送機にて、浄水ケー
キ、椰子繊維及び合成樹脂粉末が偏らないように攪拌さ
れた客土13を吹き付ける。客土13の充填量として
は、ポット苗14を植樹するため最低土壌厚が15セン
チ以上が好ましい。
【0028】次に、図9ないし図11に示すように、客
土13が充填された法面緑化用枠3内に樹木のポット苗
14を植樹する。すなわち、ビニールポットで栽培され
た樹木の苗をビニールポットから外し、客土13の植え
穴の中に植え付ける。ポット苗14は、その高さを0.
3〜0.8メートルとし、1m2 当たり1pot〜4p
otとして植樹する。
【0029】樹木は、その土地の植生に合った植物を選
択する。選択の目安は、代償植生(一定の人為的要因と
釣り合って存続してきた植生)及び潜在自然植生(人為
的要因が無くなった時どのような自然植生が復帰するか
潜在的な能力を持っているかという理論の植生)及び自
然植生(人間の影響をまったく受けず自然のままに生育
する植生)の中からとする。ただし、急斜面に植栽する
ため、深根型及び中間型の根系樹木を主として選択する
が、浅根型が土の表面を覆う意味で多少(全体の3割ま
で)は植栽する必要がある。また、急斜面地(傾斜角度
45度〜60度)においては、浸食防止を考慮し、松等
の垂下根型の樹木を追加する。植生配分は、風、日射
し、乾燥等の環境に成育を阻害され難い林縁部(ソデ群
落)と、苗木を保護するためのマント群落、高木層の樹
冠を形成する森林植生の構成とする。
【0030】例えば、栃木県芳賀郡松倉山周辺は、代償
植生がクヌギ−コナラ群落であり、潜在自然植生がシラ
カシ群集となっている。図9ないし図11に示すよう
に、クヌギ−コナラ群集としては、ポット苗14として
の高木層にコナラ(深)、クヌギ(深)、クリ(深)、
ヤマザクラ(中)、エゴノキ(浅)、イヌシデ(浅)、
アカシデ(浅)、シラカシ(中)、低木15としてのマ
ント群落にガマズミ(中)、ムラサキシキブ(浅)、カ
マツカ(浅)、下草16としてのソデ群落にジャノヒ
ゲ、ヤブコウジ、ヤブラン等が好ましい。
【0031】シラカシ群集としては、ポット苗14とし
ての高木層にシラカシ(中)、ウラジロガシ(中)、ヤ
ブツバキ(浅)、シロダモ(中)、ヤブニッケイ
(中)、低木15としてのマント群落にヒサカキ
(深)、アオキ(浅)、ネズミモチ(浅)、チャノキ
(深)、ナンテン(中)、ヤツデ(中)、ハナイカダ
(浅)、ガマズミ(中)、下草16としてのソデ群落に
ベニシダ、テイカカズラ、ヤブコウジ等が好ましい。な
お、(深)は深根型、(中)は中間型、(浅)は浅根型
を示す。
【0032】次に、浸食防止、雑草防除、地温の安定及
び土壌の水分蒸散抑制としてホワイトクローバーの種
子、樹木樹皮チップ、藁等により、上記法面4の表面を
マルチングする。その際、これらが風で飛散したり雨水
で流亡しないよう上記ホワイトクローバーの種に合成樹
脂水性エマルジョン(例えばアクリル共重合樹脂、酢酸
ビニル樹脂、酢酸ビニルエチレン共重合樹脂)を混合し
て客土13に吹き付ける。
【0033】また、樹木樹皮チップは、厚さ30mm〜
60mmに敷設し、アクリル酸樹脂、アクリルスチレン
共重合樹脂、アクリル共重合樹脂等のアクリル酸エステ
ル樹脂を1m2 当たり200g〜600gを水で希釈し
て表面に散布する。藁は、客土13の上に1m2 当たり
3kg〜6kgを均等になるよう敷き詰め、藁縄又はし
ゅろ縄を使用して藁を留める。縄の間隔は、40cm〜
50cmとし、長さ50cm〜60cmを半分に折り曲
げた針金を留縄80cm〜100cmにつき1本差して
留める。縄の両端は、末口径5cm程度の木抗或いは竹
串とする。
【0034】上記法面4の表面にいずれかの方法でマル
チングすることにより、初期(3年程度)の法面4の安
定が図れ、3年以降は、地表の大部分が樹木で覆われ、
緑量が確保されるため、雑草の発生が抑制される。
【0035】そして、法面4の法尻付近には、図9ない
し図11に示すように、自然の再現として上述した種類
の低木15や下草16を植える。
【0036】なお、シカ、ウサギによる食害防止、除草
作業の軽減、チューブ内の温室効果による樹木の成長促
進のために、ポリプロピレン、紙又はプラスチック製の
長さ50cm〜200cmのチューブ(円柱又は角柱)
を植栽木に被せ、木製又は鉄製の支柱を立てて倒れない
ようにする。また、チューブには、周囲に5mmから1
0mmの穴を10cm2 から30cm2 に1カ所開けて
蒸れ防止を図っても良い。
【0037】以上のようにして、法面緑化用枠3内にポ
ット苗14を植樹すれば、2〜3年後には、図12に示
すように、樹木17の樹高が1〜2メートルとなる。そ
して、5年後には、図13に示すように、樹木17はそ
の樹高が3〜5メートルにまで育つ。
【0038】このように、本発明によれば、客土の流出
を防止でき且つ水掃けに優れた、樹木により法面の緑化
が図れ、30度以上の急斜面であっても安定した法面を
提供することができる。また、自然素材の粗朶を使用す
ることにより、樹木が生長し客土層が安定した後に腐食
し、該粗朶が土に戻る。このように、本発明によれば、
粗朶には化学物質と違い自然のリサイクル素材を利用し
ているため、土壌に有害物質が溶け込む心配がない。ま
た、本発明の客土は、法面に植樹する樹木の生育に適し
ているばかりか、街路樹等を植樹する際にも同様に適し
ている。
【0039】以上、本発明を適用した具体的な実施形態
について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限
されることなく種々の変更が可能である。例えば、上述
の実施形態では、粗朶1を法面4に斜めに配置させて菱
形形状に枠組みしたが、該粗朶1を法面4に対して垂直
及び平行に配置させて井桁形状に枠組みするようにして
も良い。
【0040】また、上述の実施形態では、図2に示す3
種類の連結部材5,6,7を全て使用して粗朶1の連結
部を連結したが、これらを全て使用しなくても、少なく
とも同図(b)に示す四つ股形状の連結部材6によって
連結すれば枠組みを形成することができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、客土の流出を防止でき且つ水掃けに優れ
た、樹木により緑化が図れる法面緑化用枠の設置構造及
び法面緑化工法を簡便な構造及び方法で以て提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶の斜視図
である。
【図2】粗朶同士及び粗朶を法面に固定する連結部材の
斜視図である。
【図3】アンカーピンの正面図である。
【図4】粗朶を格子状に組んで連結部材で連結する状態
を示す斜視図である。
【図5】粗朶を格子状に組んで形成した法面緑化用枠の
斜視図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】法面緑化用枠内に客土を充填した状態を示す斜
視図である。
【図8】図7のB−B線断面図である。
【図9】法面緑化用枠内に樹木を植樹した状態を示す斜
視図である。
【図10】図9の断面図である。
【図11】法面緑化用枠内にポット苗を植樹した状態を
示す法面の全体斜視図である。
【図12】植樹してから2〜3年後の法面を示す全体斜
視図である。
【図13】植樹してから5年後の法面を示す全体斜視図
である。
【符号の説明】
1 粗朶 3 法面緑化用枠 4 法面 5,6,7 連結部材 8,9 アンカーピン 13 客土 14 ポット苗 17 樹木
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 隆昭 東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 住 友林業緑化株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−316885(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/20 103

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶を
    格子状に組んで連結形成した法面緑化用枠を、法面に設
    置固定してなる法面緑化用枠の設置構造であって、 上記粗朶の連結部に、該連結部における複数の粗朶に跨
    るように、一つの連結部材を取り付け、該連結部材に形
    成された孔を介してアンカーピンを該粗朶に打ち込んで
    該連結部を固定したことを特徴とする法面緑化用枠の設
    置構造。
  2. 【請求項2】 複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶を
    格子状に組んで連結形成した法面緑化用枠を、法面に設
    置固定してなる法面緑化用枠の設置構造であって、 上記粗朶における粗朶同士の連結部以外の部分に、アン
    カーピンを打ち込んで該粗朶を上記法面に固定してあ
    り、 上記アンカーピンは、鉄筋棒上部に半円形状の鉄板を溶
    接してなる ことを特徴とする法面緑化用枠の設置構造。
  3. 【請求項3】 上記法面の傾斜角度が30〜60度であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の法面緑化用枠
    の設置構造。
  4. 【請求項4】 複数本の枝を束ねて結束してなる粗朶を
    格子状に組んで形成した法面緑化用枠を、法面に設置固
    定した後、該法面緑化用枠内に客土を充填し、該法面緑
    化用枠内に樹木を植樹する法面緑化工法であって、 上記客土が、浄水ケーキ及び合成樹脂粉末1〜3kg/
    3 の混合物からなることを特徴とする法面緑化工法。
  5. 【請求項5】 ポット苗を植樹することを特徴とする請
    求項記載の法面緑化工法。
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