JP3205275B2 - 多結晶半導体の水素拡散処理方法 - Google Patents

多結晶半導体の水素拡散処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多結晶半導体の水
素拡散処理方法に関するものであり、特に多結晶半導体
の内部に水素を拡散させることにより欠陥を不活性化す
ることのできる多結晶半導体の水素拡散処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコン膜などの多結晶半導体の
内部には結晶粒界が存在することが知られており、この
結晶粒界部分に欠陥が存在している。このような欠陥を
不活性化させる方法として、水素プラズマ処理が知られ
ている。水素プラズマ処理により、多結晶半導体中の欠
陥を水素と結合させ、再結合サイトとしての働きを抑制
することにより欠陥を不活性化している。
【0003】また、薄膜トランジスタ中の半導体膜の欠
陥を不活性化する方法として、半導体膜の上に水素吸蔵
合金を設け、水素吸蔵合金から拡散する水素により半導
体膜中の欠陥を不活性化する方法が提案されている(特
開平4−236462号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】薄膜トランジスタなど
の薄膜デバイスにおいては、数百から数千Åの多結晶シ
リコン膜が用いられており、このように比較的厚みの薄
い多結晶シリコン膜に対しては、上記の水素プラズマ処
理及び水素吸蔵合金を用いた方法により多結晶シリコン
膜内に水素を拡散させて欠陥を不活性化することができ
る。しかしながら、太陽電池のように数μmから数十μ
mの多結晶シリコン半導体膜を用いるデバイスでは、深
さ方向に均一な水素処理を行うことが困難であった。多
結晶シリコン中の水素の拡散係数は、500℃以下で約
1010cm2 /秒程度と報告されており、このデータに
よるとわずか数分の熱処理で数μmの水素拡散が生じる
ことになる。しかしながら、450℃、30分間の水素
プラズマ処理でも、実際には、1μm程度の深さにしか
水素量の増加が確認されていない。この理由については
明らかではないが、おそらく、水素プラズマ処理では、
膜中に水素が導入されると共に、活性化している膜表面
から水素が再び放出されてしまうものと考えられる。
【0005】また、水素プラズマ処理により高濃度の水
素を膜中に導入しようとすると、過度の水素が膜表面に
含まれ、新たな欠陥が膜表面に形成されるおそれがあ
る。また、水素吸蔵合金を用いる方法においても、半導
体薄膜からの水素の放出が同時に起こるため、十分な深
さで高濃度の水素を導入することができなかった。
【0006】本発明の目的は、膜表面の欠陥を新たに生
じさせることなく、膜内部まで水素を拡散させ欠陥を不
活性化することのできる多結晶半導体の水素拡散処理方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の多結晶半導体の
水素拡散処理方法は、多結晶半導体の少なくとも表面側
に水素吸蔵合金層を形成する工程と、水素吸蔵合金層に
水素を吸蔵させる工程と、水素吸蔵合金層を600℃以
上の温度に加熱し、かつ水素プラズマ処理を施しながら
水素吸蔵合金層から多結晶半導体の内部に水素を拡散さ
せる工程とを備えることを特徴としている。
【0008】本発明に従う好ましい実施例においては、
多結晶半導体の裏面側にも水素吸蔵合金層が形成され、
この水素吸蔵合金層にも水素を吸蔵させた後、プラズマ
処理の間、この水素吸蔵合金層から多結晶半導体の内部
に水素を拡散させる。
【0009】本発明における水素吸蔵合金層に用いる水
素吸蔵合金は、その内部に水素を吸着し、吸着した水素
を放出し得る合金であれば特に限定されるものではない
が、400〜600℃の範囲で水素を吸蔵し、600℃
以上の温度で水素を放出させるような水素吸蔵合金が好
ましい。このような水素吸蔵合金として、具体的には、
LaNi5 、TiZr、MgNi等のTi、Zr、M
g、La、Niを組み合わせた合金などが挙げられる。
【0010】水素吸蔵合金層の形成は、通常の薄膜形成
法により形成することができ、例えば、RFスパッタリ
ング法、CVD法などにより形成することができる。R
Fスパッタリング法で形成する際の形成条件の一例とし
ては、基板温度:室温〜200℃、圧力:0.5〜5m
torr、RFパワー:30〜150mW/cm2 が挙
げられる。
【0011】本発明における水素吸蔵合金層の膜厚は、
好ましくは、0.2〜6μmであり、さらに好ましくは
0.5〜3μmである。膜厚が薄すぎると、多結晶半導
体の内部に拡散させるのに十分な量の水素を吸蔵させる
ことができなくなる傾向にあり、また水素吸蔵合金層の
膜厚が厚すぎると、必要以上の水素が吸蔵されることに
なり、経済的に不利となる。また、最終的に水素吸蔵合
金層をエッチング等により除去する場合には、除去工程
に時間を要することになり好ましくない。
【0012】本発明において、水素吸蔵合金層に吸蔵す
る水素量としては、水素吸蔵により水素吸蔵合金層の体
積が著しく膨張しないような範囲であることが好まし
い。通常、最大水素吸蔵量の10%程度以下であること
が好ましい。TiZrを水素吸蔵合金層として用いる場
合には、吸蔵される水素量は最大で9×1022Hato
ms/cm3 であるので、吸蔵させる水素量としては、
1021Hatoms/cm3 程度以下であることが好ま
しい。
【0013】水素吸蔵合金層に、水素を吸蔵させるに
は、一般に水素雰囲気中で、アニールを行う。アニール
の温度としては、上述のように400〜600℃程度で
あることが好ましい。水素を吸蔵させた水素吸蔵合金層
から水素を放出させるには、一般にそれ以上の温度に加
熱する。
【0014】本発明においては、水素吸蔵合金層から水
素を放出して、多結晶半導体の内部に水素を拡散させる
際、水素プラズマ処理を同時に施す。このように同時に
水素プラズマ処理を施すことにより、多結晶半導体のよ
り深い部分に、高濃度の水素を拡散させることができ
る。この理由については明らかではないが、おそらく水
素プラズマ処理を同時に行うことにより、水素吸蔵合金
層中の水素が気相中に放出されるのを抑制することがで
きると共に、水素吸蔵合金層中に水素プラズマからの水
素を供給することができるものと考えられる。
【0015】本発明に従い、水素吸蔵合金層を介して多
結晶半導体に水素プラズマ処理を施すことにより、多結
晶半導体の表面に水素プラズマのダメージによって欠陥
が発生するのを防止することができ、多結晶半導体の内
部に、より高濃度の水素を拡散させることができる。
【0016】本発明において水素プラズマ処理の条件
は、特に限定されるものではないが、処理条件の一例と
しては、基板温度:600〜800℃、水素流量:50
〜100sccm、圧力:0.05〜3torr RF
パワー:10〜100mW/cm2 の条件が挙げられ
る。
【0017】本発明における多結晶半導体としては、水
素拡散により欠陥を不活性化できる多結晶半導体であれ
ば特に限定されず、例えば、Si、SiC、SiGe等
の半導体が挙げられる。形態は、薄膜状であってもよい
し、基板状であってもよい。半導体薄膜の場合、その形
成方法は特に限定されるものではなく、プラズマCVD
法、熱CVD法、常圧CVD法など一般的な薄膜形成方
法を採用することができる。例えば、プラズマCVD法
により薄膜多結晶シリコンを形成する条件の一例として
は、SiH4 流量:10〜50sccm、H2 流量:1
0〜100sccm、PH3 流量:0〜20sccm、
圧力:0.05〜0.5torr、RFパワー:10〜
50mW/cm2 、基板温度:250〜580℃が挙げ
られる。また膜厚も特に限定されるものではないが、例
えば4〜18μmの膜厚が挙げられる。
【0018】本発明において、水素吸蔵合金層は、必要
に応じて、その後の工程において除去される。除去方法
は特に限定されるものではないが、例えば酸によりエッ
チング除去することができる。また、水素吸蔵合金層
は、最終的な半導体装置の構造において、例えば電極な
どの金属層として使用してもよい。
【0019】本発明によれば、太陽電池などで用いる膜
厚の厚い多結晶半導体に対しても、高濃度の水素を膜内
部に拡散させることができ、半導体膜内部の欠陥を不活
性化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図2及び図3は、本発明に従い水
素拡散処理された多結晶シリコンを発電層として有する
太陽電池を製造する工程の一例を示す断面図である。
【0021】図2(a)に示すようなキャスト法により
得られる多結晶シリコン基板1(厚み約300μm)の
両面に、図2(b)に示すように、水素吸蔵合金層2及
び3を形成した。水素吸蔵合金としては、TiZrを用
い、RFスパッタリング法により形成した。形成条件
は、基板温度:170℃、圧力:4mtorr、RFパ
ワー:100mW/cm2 とした。なお、膜厚は、2μ
mとした。
【0022】次に、図2(c)に示すように、基板温度
500℃で、水素雰囲気下でアニールを行うことによ
り、水素吸蔵合金層2及び3に水素を吸蔵させ、TiH
2 とした。この水素吸蔵合金層2及び3に吸蔵される水
素量は、最大で9×1022Hatoms/cm3 である
が、本実施例では、経験的に1021Hatoms/cm
3 程度以下にしている。これは、主に水素吸蔵に伴う体
積膨張を抑制するためであるが、多結晶シリコン基板1
表面への過剰水素による欠陥生成を抑制する意味もあ
る。
【0023】図4は、上記アニールにより、水素吸蔵合
金層2及び3に水素を吸蔵させるための装置を示す断面
図である。真空装置10内には水素ガスが供給されてお
り、水素雰囲気とされている。多結晶シリコン基板1及
び水素吸蔵合金層2及び3は、真空装置10内に配置さ
れたランプヒーター11及び12により所定の温度に加
熱され、アニールされる。
【0024】次に、図5に示すように、同一の真空装置
10内において、ランプヒーター11及び12による加
熱で、基板温度680℃となるように多結晶シリコン基
板1及び水素吸蔵合金層2及び3を加熱し、電極13及
び14にRF電力を供給して、プラズマ15を発生さ
せ、水素プラズマ処理を行った。なお、真空装置10内
の水素ガス流量を100sccmとし、圧力を1tor
rとし、RFパワーを30mW/cm2 として、水素プ
ラズマ処理を行った。なお、この際、水素吸蔵合金層2
及び3には水素プラズマ15からの原子状の水素が供給
され、また水素吸蔵合金層2及び3から気相への水素の
放出が抑制される。
【0025】図3(d)に示すように、上記の水素プラ
ズマ処理を行いながらのアニールにより、水素吸蔵合金
層2及び3中の水素を、多結晶シリコン基板1の内部に
拡散させた。
【0026】次に図3(e)に示すように、多結晶シリ
コン基板1の両側の水素吸蔵合金層2及び3を酸により
エッチングして除去した。次に、図3(f)に示すよう
に、多結晶シリコン基板1の表面側に、100℃の基板
温度で、真性非晶質シリコン層4、及びボロンをドープ
したp型非晶質シリコン層5を順次形成し、ヘテロ接合
を形成した。この上に表面電極として、ITOからなる
透明電極層6を形成し、この上にAgからなる、くし型
電極7を形成した。
【0027】多結晶シリコン基板1の裏面側には、Ag
からなる裏面電極8を形成した。以上のようにして得ら
れた太陽電池の特性を評価し、表1に実施例1として示
した。
【0028】また、比較として、多結晶シリコン基板1
の両面上に水素吸蔵合金層を形成せずに、従来と同様の
水素プラズマ処理を上記と同様の条件で行い、その後、
上記実施例と同様にして太陽電池の構造とし、比較例1
の太陽電池を作製した。その電池特性を表1に示した。
【0029】また、さらに比較として、上記実施例と同
様に水素吸蔵合金層を形成し、水素プラズマ処理を行わ
ず単に加熱処理を施したものを、上記実施例と同様にし
て作製し、比較例2の太陽電池とした。その電池特性を
表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果から明らかなように、本発明に
従い水素吸蔵合金層を設け水素プラズマ処理を行いなが
ら多結晶シリコン中に水素を拡散させた実施例1の太陽
電池は、優れた太陽電池特性を示している。これは発電
層である多結晶シリコン中の欠陥が不活性化されたこと
によるものと考えられる。
【0032】図1は、上記実施例1における多結晶シリ
コン中の深さ方向の水素濃度分布を示す図である。この
実施例1の水素濃度分布については、「水素吸蔵合金+
水素プラズマ」として示している。また、比較例1及び
比較例2における多結晶シリコン中の深さ方向の水素濃
度分布も併せて示している。比較例1については、「水
素プラズマ」として示し、比較例2については「水素吸
蔵合金」として示している。また、水素拡散処理を全く
行っていない多結晶シリコンについても、「未処理」と
して示した。
【0033】図1から明らかなように、水素吸蔵合金層
を設け、これに水素を吸蔵させた後、水素プラズマ処理
を行いながら水素吸蔵合金層からの水素を多結晶シリコ
ン中に拡散させることにより、多結晶シリコン内の深い
部分にまで高い濃度で水素を拡散できることがわかる。
【0034】図6及び図7は、本発明の水素拡散処理方
法を薄膜多結晶シリコン太陽電池の製造に応用した場合
の製造工程の一例を示す断面図である。図6(a)を参
照して、基板21の上に、水素吸蔵合金層22を形成し
た。基板としては、例えば、タングステン、カーボン、
Al2 3 、石英等の各種材料基板を使用することがで
きるが、本実施例では、表面を凹凸加工したAl2 3
基板を用いた。また水素吸蔵合金層22としては、Ti
Zrを上記実施例と同様の条件でRFスパッタリング法
により膜厚1μmとなるように形成した。
【0035】次に、図6(b)に示すように、上記実施
例と同様の条件で水素雰囲気下でアニールすることによ
り、水素吸蔵合金層22に水素を吸蔵させた。次に、図
6(c)に示すように、水素吸蔵合金層22の上に、プ
ラズマCVD法により薄膜多結晶シリコン23を形成し
た。形成条件としては、SiH4 ガス流量:10scc
m、H2 ガス流量:100sccm、PH3 ガス流量:
0〜15sccm、圧力:0.1torr、RFパワ
ー:30mW/cm2 、基板温度:400℃とした。ま
た、膜厚は6μmとなるように形成した。なお、このよ
うなプラズマCVD法に代えて、例えば、Si2 6
用いた低温の熱CVD法により薄膜多結晶シリコンを形
成してもよい。この場合、成膜と同時に水素吸蔵合金層
22から水素が拡散し、水素による欠陥の不活性化処理
が同時に行われる。
【0036】次に、薄膜多結晶シリコン23の上に水素
吸蔵合金層24を形成した。この水素吸蔵合金層24
も、水素吸蔵合金層22と同様にTiZrから形成し、
同様の膜厚とした。水素雰囲気下でアニールすることに
より、この水素吸蔵合金層24にも水素を吸蔵させた。
【0037】次に、上記実施例と同様に水素プラズマを
施しながら、680℃に加熱することにより、図6
(d)に示すように、薄膜多結晶シリコン23の内部
に、水素吸蔵合金層22及び24から放出された水素を
拡散させ、薄膜多結晶シリコン内の欠陥を水素により不
活性化した。
【0038】次に、図7(e)に示すように、表面側の
水素吸蔵合金層24を酸によりエッチング除去した後、
図7(f)に示すように、薄膜多結晶シリコン23の上
に、上記実施例と同様にして、真性非晶質シリコン層2
5及びBをドープしたp型非晶質シリコン層26を形成
し、ヘテロ接合を形成した。次に、ITOからなる透明
電極層27を形成し、この上に素子の端部以外の領域を
覆うレジスト膜28を形成した。このレジスト膜28を
マスクとして、それ以外の領域を水素吸蔵合金層22ま
でエッチング除去することにより、図7(g)に示すよ
うに、水素吸蔵合金層22を露出させた。
【0039】次に、図8に示すように、透明電極層27
の上にAgからなるくし型電極29を作製した。なお、
本実施例では、裏面側の水素吸蔵合金層22を、裏面電
極として用いている。
【0040】以上のようにして得られた太陽電池の特性
を評価し、表2に実施例2として示した。また、比較と
して、水素吸蔵合金層を設けず、裏面電極層としてタン
グステン層を設けたこと以外は、上記実施例と同様にし
て太陽電池を作製し、その特性を評価した。表2には、
比較例3として示している。
【0041】
【表2】
【0042】表2から明らかなように、本発明に従い水
素を拡散処理した実施例2の太陽電池は、優れた太陽電
池特性を示している。これは、本発明に従う水素拡散処
理により、半導体膜中の深い部分まで高濃度で水素拡散
処理することができ、これによって欠陥の不活性化がよ
り良好に行われたことによるものと考えられる。
【0043】上記実施例においては、多結晶半導体の表
面側及び裏面側の両方に水素吸蔵合金層を設けている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、水素プラ
ズマ処理が行われる表面側に水素吸蔵合金層が設けられ
ていればよい。
【0044】また上記実施例では、水素吸蔵合金として
TiZrを用いたが、これに代えてLaNi5 、MgN
i等のその他の水素吸蔵合金を用いても同様の効果を得
ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、多結晶半導体の内部の
従来より深い部分まで水素を高濃度で拡散させることが
でき、欠陥を不活性化させることができる。また、従来
の水素プラズマのみによる処理のように膜表面に欠陥を
新たに生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素拡散処理方法により処理された多
結晶シリコン内の深さ方向の水素濃度分布を示す図。
【図2】本発明の水素拡散処理方法を用いて太陽電池を
製造する工程の一例を示す断面図。
【図3】本発明の水素拡散処理方法を用いて太陽電池を
製造する工程の一例を示す断面図。
【図4】本発明の実施例において、水素吸蔵合金層に水
素を吸蔵させるためのアニールを行う装置を示す断面
図。
【図5】本発明の実施例において、水素プラズマ処理を
行いながら水素吸蔵合金層から水素を多結晶シリコンに
放出させる工程において用いる装置を示す断面図。
【図6】本発明の水素拡散処理方法を用いて太陽電池を
製造する工程の他の例を示す断面図。
【図7】本発明の水素拡散処理方法を用いて太陽電池を
製造する工程の他の例を示す断面図。
【図8】図6及び図7に示す製造工程により得られる太
陽電池の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…多結晶シリコン基板 2,3…水素吸蔵合金層 4…真性非晶質シリコン層 5…p型非晶質シリコン層 6…透明電極 7…くし型電極 8…裏面電極 10…真空装置 11,12…ランプヒーター 13,14…RF電極 15…プラズマ 21…基板 22,24…水素吸蔵合金層 23…薄膜多結晶シリコン 25…真性非晶質シリコン層 26…p型非晶質シリコン層 27…透明電極 28…レジスト 29…くし型電極

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶半導体の少なくとも表面側に水素
    吸蔵合金層を形成する工程と、 前記水素吸蔵合金層に水素を吸蔵させる工程と、前記水素吸蔵合金層を600℃以上の温度に加熱し、か
    水素プラズマ処理を施しながら前記水素吸蔵合金層か
    ら前記多結晶半導体の内部に水素を拡散させる工程とを
    備える多結晶半導体の水素拡散処理方法。
  2. 【請求項2】 前記多結晶半導体の裏面側にも水素吸蔵
    合金層を形成することを特徴とする請求項1に記載の多
    結晶半導体の水素拡散処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7415070B1 (ja) 2023-06-06 2024-01-16 東芝エレベータ株式会社 エレベータの台車利用防止システム及びエレベータの台車利用防止方法

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