JPH08264438A - 珪素膜の作製方法 - Google Patents

珪素膜の作製方法

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JPH08264438A
JPH08264438A JP9125595A JP9125595A JPH08264438A JP H08264438 A JPH08264438 A JP H08264438A JP 9125595 A JP9125595 A JP 9125595A JP 9125595 A JP9125595 A JP 9125595A JP H08264438 A JPH08264438 A JP H08264438A
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舜平 山崎
Shoji Miyanaga
昭治 宮永
Hisashi Otani
久 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結
晶性珪素膜の作製方法において、当該金属元素の影響を
できるだけ抑える技術を提供する。 【構成】 非晶質珪素膜103の表面に珪素の結晶化を
助長する金属元素(例えばニッケル)を接して保持させ
た状態において、紫外光またはXeイオンの照射を行
い、当該金属元素が非晶質珪素膜中に拡散しない状態
で、非晶質珪素膜103の表面に金属シリサイド層を形
成する。そして、シリサイド化していない金属成分を除
去した後に加熱処理を行い、結晶性珪素膜を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本明細書で開示する発明は、絶縁表面を
有する基板上に結晶性を有する珪素薄膜を形成する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板上に形成された珪素膜を用い
て薄膜トランジスタを構成する技術が知られている。こ
のガラス基板上に形成された薄膜トランジスタは、アク
ティブマトリクス型の液晶表示装置やその他薄膜集積回
路に利用される。現状における薄膜トランジスタとして
は、プラズマCVD法でガラス基板上に形成された非晶
質珪素膜(アモルファスシリコン膜)を用いたものが実
用化されている。
【0003】しかし非晶質珪素膜では、得られる薄膜ト
ランジスタの特性が低く、さらに高い特性が求められて
いるのが現状である。また非晶質珪素膜を用いた薄膜ト
ランジスタでは、その特性の低さからPチャネル型の薄
膜トランジスタを作製することができず(Nチャネル型
に比較して著しくその特性が低く実用にならない)、C
MOS回路を構成することが事実上不可能であった。従
って、非晶質珪素膜を用いた場合には、薄膜トランジス
タでCMOS回路を利用した構成を実現することができ
ず、その応用上の大きな制限となっていた。
【0004】単結晶ウエハーや石英基板を用いた場合に
は、1000℃以上の熱アニールが可能となるので、非
晶質珪素膜を熱アニールにより結晶化させて必要とする
特性を有する結晶性珪素膜を得ることが可能である。し
かし、可視光線を透過しない単結晶ウエハーは液晶表示
装置を構成する基板として利用することができない。ま
た石英基板は高価であり、液晶表示装置の大面積化を計
る上でコストの面から都合が悪い。
【0005】このような状況において必要とれる技術
は、ガラス基板上にプラズマCVD法や減圧熱CVD法
で非晶質珪素膜を成膜し、さらに何らかの処理を行うこ
とにより結晶性珪素膜を得る技術である。この何らかの
処理としては、加熱による方法、レーザー光の照射によ
る方法等が知られている。
【0006】加熱による方法としては、600℃以上の
温度で数十時間以上の熱処理を行うことで、非晶質珪素
膜を結晶化させる方法が知られている。しかし一般に液
晶表示装置の基板として、多用されるコーニング705
9ガラス基板の歪点は593℃であり、600℃以上の
温度雰囲気下に数十時間も曝すことは、ガラス基板の変
形や縮が顕著になり、デバイスの作製に大きな影響がで
てしまう。例えば、ガラス基板が変形することでマスク
合わせが困難になってしまう。また液晶表示装置を構成
する場合に、ガラス基板間の間隔を均一にできなくな
り、表示不良が発生してしまう。このような問題は、特
に大面積化を計る場合に顕著になる。そしてこのこは、
他のガラス基板を用いた場合も同様な問題として認めら
れることである。
【0007】一方、レーザー光の照射による方法を採用
した場合、ガラス基板に熱的なダメージを与えることな
く非晶質珪素膜を結晶化させることができる。しかしな
がら、高出力で大面積のレーザー光を利用することが技
術的な点、及びコストの点から困難であり、実用性が低
いという問題がある。
【0008】このような問題を解決する技術手段とし
て、本出願人の出願による特開平6─232059号公
報に記載された技術がある。この公報に記載された技術
は、珪素の結晶化を助長する金属元素(例えばNi)を
プラズマ処理によってガラス基板上に成膜された非晶質
珪素膜の表面に接して保持させ、さらに550℃程度の
加熱処理を数時間施すことにより、結晶性珪素膜を得る
技術である。
【0009】550℃、数時間の加熱処理であれば、コ
ーニング7059ガラス基板を利用した場合であって
も、基板の変形や縮はそれほど問題とならない。従っ
て、結晶性珪素膜を利用した薄膜トランジスタを得る技
術としては、極めて有用な方法といえる。この方法は、
コーニング7059ガラス基板以外のガラス基板を利用
する場合でも非常に有用な方法である。しかしながら、
特開平6─232059号公報に記載された技術では、
プラズマ処理の条件が微妙であり、その実施に当たり、
必要以上の金属元素を珪素膜中に導入してしまうことが
問題となる。
【0010】例えば、最終的に珪素膜中に残留するNi
元素の濃度が1×1019原子cm-3以上となった場合に
は、珪素膜中におけるNiシリサイド成分の影響が目立
ってしまい、半導体としての特性が損なわれてしまう。
この問題を解決するには、金属元素の導入量を正確に制
御する手段が必要とされるが、先にも述べたように特開
昭6─232059号公報に記載された技術では珪素膜
中に導入される金属元素の濃度を制御することは困難で
ある。
【0011】〔発明に至る過程〕上記特開平6─232
059号公報に記載された技術の問題点を解決すべき技
術を鋭意研究した結果、本発明者らは以下のような方法
を採用するに至った。これは、珪素の結晶化を助長する
金属元素(例えばNi)を含んだ溶液(例えば酢酸ニッ
ケル塩溶液)を非晶質珪素膜の表面にスピンコート法等
によって塗布し、しかる後に加熱処理を施すことにより
結晶性珪素膜を得る方法である。
【0012】この方法を採用した場合、溶液中における
金属元素の濃度を調整することで最終的に珪素膜中に残
留する金属元素の濃度を容易に制御することができる。
この方法を実施する場合の1例を以下に示す。
【0013】まず図2(A)に示すように、基板101
として、コーニング7059ガラス基板またはコーニン
グ1737ガラス基板を用意する。そして、その表面に
スパッタ法によって下地膜102として酸化珪素膜を3
000Åの厚さに成膜する。次に非晶質珪素膜103を
プラズマCVD法または減圧熱CVD法で500Åの厚
さに成膜する。
【0014】さらに酸化性雰囲気中においてUV光を照
射し、極薄い酸化膜201を形成する。この酸化膜20
1は、後に塗布される溶液の濡れ性を向上させるための
ものである。この酸化膜201の厚さは数Å程度である
と考えられる。
【0015】そして図2(B)に示すようにスピナー1
00の上に基板を配置し、酢酸ニッケル塩溶液を塗布し
水膜202を形成する。この後スピンドライを行い、非
晶質珪素膜103の表面にニッケル原子が接して保持さ
れた状態を得る。酢酸ニッケル塩溶液中のニッケル原子
の濃度は、得られた結晶性珪素膜中のニッケル濃度が1
×1015〜1×1019原子cm-3となるように調整する
必要がある。この調整は、条件出しの為の実験を行って
決定すればよい。
【0016】非晶質珪素膜103の表面にニッケル元素
を接して保持させた状態において、加熱処理を行い結晶
性珪素膜を得る。この加熱処理は、550℃、4時間の
条件で行えば必要とする結晶性を有する結晶性珪素膜を
得ることができる。こうしてガラス基板101上に結晶
性珪素膜106を得ることができる。(図2(C))
【0017】この結晶性珪素膜106を用いて薄膜トラ
ンジスタを作製することで、高い特性を有する薄膜トラ
ンジスタを得ることができる。しかしながら、本発明者
らの実験によれば、得られる薄膜トランジスタは、確か
に高い特性(非晶質珪素膜を用いたものに比較して数十
〜数百倍の速度で動作する)を有しているが、その特性
に大きなバラツキが存在することが判明している。ま
た、その特性の劣化が激しいことも判明している。さら
に作製される薄膜トランジスタのOFF電流特性が極め
て悪いことも判明している。
【0018】OFF電流とは、トランジスタがOFFの
状態において、ソース/ドレイン間に流れてしまう電流
のことをいう。液晶表示装置の画素電極に配置される薄
膜トランジスタは、画素電極に出入りする電荷を制御す
るためのもので、所定の時間の間において電荷を画素電
極に保持する特性が要求される。しかし、OFF電流が
大きい(即ちOFF電流特性が悪い)と、画素電極に保
持されるべき電荷が徐々にOFF電流として流出してし
まい、必要とする時間において表示を行うことが困難に
なってしまう。このような状態では、表示がちらついた
り不鮮明になってしまう。従って、画素電極に配置され
る薄膜トランジスタでは、極力OFF電流が小さいこと
が要求される。
【0019】本発明者らは、このようなトランジスタと
しての特性のバラツキや劣化の問題、さらにはOFF電
流特性の悪さについて鋭意検討した結果、以下のような
知見を得た。上述した図2に示すような工程に従って作
製された結晶性珪素膜を透過型電子顕微鏡(TEM)で
観察すると、局所的にNiシリサイドと認められる部分
の偏析が観察された。そしてこの偏析が大きく、かつジ
ャンクション部分に当たった場合に前述の様な特性の以
上が発生することが判明した。
【0020】Niシリサイドは、珪素の2p軌道とNi
の3d軌道が結合して得られるが、余ったNiの3d電
子が自由電子として振る舞うために金属的な挙動を示
し、そこに電流のパスが発生することが上記異常の原因
であると考えられる。
【0021】しかしながら、偏析現象は結晶化に伴う本
質的な問題であり、それを全くゼロにすることは原理的
に無理がある。そこで偏析の量を最小限にすべく、偏析
しているニッケル量の定量化及びその発生に至る経緯を
詳細に検討した。そして、偏析したNi量と、核発生し
たNiシリサイドとの比較から、これら偏析Niの内の
大部分は直接は結晶化に寄与しなかった余剰分(Niシ
リサイドを形成しなかった分)であることが判明した。
この理由を図3を用いて説明する。
【0022】Ni化合物501を非晶質珪素502に接
して保持させた状態で加熱処理を行うと、その両者から
シリサイドが生成するが、全てがシリサイドとなれる訳
ではなく、非晶質珪素中に単に固溶しているNiの方が
多くなる。シリサイド化したニッケルは効果的に結晶化
を進め、結晶性珪素503を得るが、その際非晶質珪素
膜502に拡散していってしまい結晶化に直接寄与しな
いニッケル504が存在するのである。この拡散したニ
ッケル504も、ニッケルという材料の偏析係数の小さ
さから最終的な結晶性珪素膜中には存在できないため、
シリサイドと同様に偏析することとなる。
【0023】従って、添加したNiを全てシリサイドの
生成に用いることができれば、更に少ないNi量で結晶
化は可能であり、かつOFF電流に悪影響を与える様な
大きな偏析を防ぐことが可能となる。
【0024】そこで偏析を最小として、素子のバラツキ
を最小限とする方法について鋭意努力した結果、以下に
示すような方法を発明するに至った。
【0025】まず、Ni塩、例えば酢酸ニッケルからな
る溶液を用いて非晶質珪素膜上にニッケル化合物を塗布
する。この際、塗れ性改善の為に表面に極薄酸化膜を形
成することは有効であるが、厚過ぎるとシリサイド形成
のバリヤ─となってしまうので注意が必要である。極薄
酸化膜の形成方法としては、紫外線を用いたオゾン酸化
あるいはオゾン水を用いて表面のみに酸化膜を形成する
方法等が制御性に優れていて望ましい。
【0026】また、極薄酸化膜を用いない場合には、イ
ソプロピルアルコ─ル(IPA)あるいは界面活性剤の
如き材料を混合させて、非晶質珪素膜表面との濡れ性を
確保することが重要である。
【0027】そして、この状態で加熱結晶化を行う前
に、熱以外のエネルギ─、代表的には低エネルギ─イオ
ン照射あるいは、紫外線照射によって表面のニッケルと
珪素を反応させ、シリサイドを形成する。
【0028】ここで熱エネルギーを用いないのは、ニッ
ケル元素の珪素膜中への拡散を防ぐためである。このニ
ッケルの拡散を防ぐためには、シリサイドを形成したい
非晶質珪素膜の表面のみにエネルギーを与える手段を利
用すればよい。この手段として、低エネルギ─イオン照
射や紫外線の照射がある。
【0029】そしてその後硝酸等の金属Niをエッチン
グするがシリサイドをエッチングしないエッチャントを
用いて選択的に余剰分のニッケルを除去し、結晶化に寄
与するニッケルのみをシリサイドの形で残存させる。こ
うした処理を行った非晶質珪素膜に加熱結晶化を施すこ
とにより、偏析Ni量の非常に少ない所望の結晶性珪素
薄膜を得ることが可能となる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本明細書で開示する発
明は、珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結晶性
珪素膜の作製において、珪素膜中に当該金属元素が局所
的に集中して存在し、素子特性に悪影響を与えてしまう
状態とならない技術を提供することを課題とする。
【0031】さらに薄膜トランジスタを構成した場合に
特性のバラツキや劣化がなく、またOFF電流特性の良
好なものが得られる結晶性珪素膜の作製技術を提供する
ことを課題とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の一つは、非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結晶
化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせしめる工程
と、前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶
化を助長する金属元素からなる薄膜に熱以外のエネルギ
─を与えて前記2つの膜の界面においてシリサイドを形
成せしめる工程と、未反応の結晶化を助長する金属元素
からなる薄膜をエッチングして除去する工程と、前記非
晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドとを同時
に加熱して結晶化せしめる工程とを有することを特徴と
する。
【0033】上記構成において、熱以外のエネルギ─を
与える方法として、光エネルギーを照射する方法、振動
エネルギーを与える方法、イオンを照射する方法から選
ばれた一種または複数種類の方法を用いることができ
る。
【0034】また、結晶化を行うための加熱と同時にレ
ーザー光または強光の照射を行うことは有効である。ま
た結晶化のための加熱の後にレーザー光または強光の照
射を行うことは有効である。
【0035】他の発明の構成は、非晶質珪素膜に直接、
あるいは間接的に結晶化を助長する金属元素からなる薄
膜を接しせしめる工程と、前記非晶質珪素膜及びそれに
接して設けられた結晶化を助長する金属元素からなる薄
膜にイオン照射を行い、前記2つの膜の界面においてシ
リサイドを形成せしめる工程と、未反応の結晶化を助長
する金属元素からなる薄膜をエッチングして除去する工
程と、前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサ
イドとを同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有する
ことを特徴とする。
【0036】上記構成において、イオン照射としては、
XeまたはArをイオン化したものを照射することが好
ましい。特にXeを用いることが望ましい。
【0037】他の発明の構成は、酸化珪素膜上に形成さ
れた結晶性珪素膜の作製方法であって、非晶質珪素膜に
直接、あるいは間接的に結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜を接しせしめる工程と、前記非晶質珪素膜及び
それに接して設けられた結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜に紫外光照射を行い、前記2つの膜の界面にお
いてシリサイドを形成せしめる工程と、未反応の結晶化
を助長する金属元素からなる薄膜をエッチングして除去
する工程と、前記非晶質珪素及びその表面に設けられた
シリサイドとを同時に加熱して結晶化せしめる工程とを
有することを特徴とする。
【0038】上記構成において、紫外光照射として、エ
キシマレーザーの照射を用いることができる。
【0039】他の発明の構成は、非晶質珪素膜に直接、
あるいは間接的に結晶化を助長する金属元素からなる薄
膜を接しせしめる工程と、前記非晶質珪素膜及びそれに
接して設けられた結晶化を助長する金属元素からなる薄
膜に熱以外のエネルギ─を与えて前記2つの膜の界面に
おいてシリサイドを形成せしめる工程と、未反応の結晶
化を助長する金属元素からなる薄膜をエッチングして除
去する工程と、前記非晶質珪素及びその表面に設けられ
たシリサイドとを同時に加熱して結晶化せしめる工程と
を有し、前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を
接しせしめる工程は、前記金属元素を含む溶液を非晶質
珪素膜上に塗布することで行い、かつ前記溶液を塗布す
る際に高周波振動を与えつつ塗布を行うことを特徴とす
る。
【0040】上記構成において、高周波振動を与える方
法として、溶液に直接与える方法を採ることができる。
これは、振動子を内蔵したノズルを用い、この振動子を
振動させながら、ノズルから溶液を散布する方法であ
る。
【0041】また、高周波振動は、非晶質珪素膜が形成
されている基板に直接あたえてもよい。また上記2つの
方法を併用してもよい。
【0042】上記高周波振動の周波数は、100KHz
〜10MHz、好ましくは、500KHz〜2MHzと
すればよい。
【0043】他の発明の構成は、酸化珪素膜上に形成さ
れた結晶性珪素膜の作製方法であって、非晶質珪素膜に
直接、あるいは間接的に結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜を接しせしめる工程と、前記非晶質珪素膜及び
それに接して設けられた結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜にイオン照射を行い、前記2つの膜の界面にお
いてシリサイドを形成せしめる工程と、未反応の結晶化
を助長する金属元素からなる薄膜をエッチングして除去
する工程と、前記非晶質珪素及びその表面に設けられた
シリサイドとを同時に加熱して結晶化せしめる工程とを
有し、前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接
しせしめる工程は、前記金属元素を含む溶液を非晶質珪
素膜上に塗布することで行い、かつ前記溶液を塗布する
際に高周波振動を与えつつ塗布を行うことを特徴とす
る。
【0044】他の発明の構成は、酸化珪素膜上に形成さ
れた結晶性珪素膜の作製方法であって、非晶質珪素膜に
直接、あるいは間接的に結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜を接しせしめる工程と、前記非晶質珪素膜及び
それに接して設けられた結晶化を助長する金属元素から
なる薄膜に紫外光照射を行い、前記2つの膜の界面にお
いてシリサイドを形成せしめる工程と、未反応の結晶化
を助長する金属元素からなる薄膜をエッチングして除去
する工程と、前記非晶質珪素及びその表面に設けられた
シリサイドとを同時に加熱して結晶化せしめる工程とを
有し、前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接
しせしめる工程は、前記金属元素を含む溶液を非晶質珪
素膜上に塗布することで行い、かつ前記溶液を塗布する
際に高周波振動を与えつつ塗布を行うことを特徴とす
る。
【0045】以上の構成において、珪素の結晶化を助長
する金属元素としては、Fe、Co、Ni、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた
一種または複数種類の元素が用いるととができる。特に
ニッケル(Ni)を用いた場合に高い再現性と効果を得
ることができる。
【0046】半導体としての特性を有している結晶性珪
素膜は、例えば薄膜トランジスタの活性層を構成するの
で、その膜中における当該金属元素の濃度は、1×10
15原子cm-3〜1×1019原子cm-3である必要があ
る。これは、この濃度範囲以下では、結晶化の作用が得
られず、この濃度範囲以上では、半導体としての特性が
失われてしまうからである。なお、本明細書中における
濃度というのは、SIMS(2次イオン分析方法)で得
られる最大値として定義される。
【0047】上記構成において、金属元素を含む溶液を
塗布する前に300℃〜500℃の温度で加熱処理を行
い非晶質珪素膜中の水素を脱離させることは有効であ
る。その理由としては、非晶質珪素膜は水素によって安
定化されており、その水素を脱離させることにより自由
エネルギ─の高い状態、即ち活性な状態とすることが可
能で、結果としてシリサイド化反応をおこさせる際の活
性化エネルギ─を低下させることが可能だからである。
この工程によって、非晶質珪素膜中の水素濃度を0.001
〜5原子%とすることが望ましい。
【0048】上記構成において、基板としてガラス基板
を用いた場合には、加熱処理の温度を450℃以上の温
度であって、かつガラス基板の歪点以下の温度で行うこ
とが望ましい。これは、加熱処理に従う結晶化を行う温
度の下限が450℃程度であり、またガラス基板の変形
を防ぐためにその歪点以下の温度で加熱処理を行う必要
があるからである。また、一般には、この加熱処理によ
って、シリサイドからのヘテロエピタキシャルの如き成
長によって非晶質珪素膜は結晶化される。しかし、その
加熱温度が低く(概ね500℃以下)、かつ加熱時間が
短い場合には、結晶化が十分には行われないことにな
る。なお、このような場合は、さらに別工程で加熱を行
ったり、レーザー光や強光を照射して、非晶質珪素膜の
結晶化や結晶化の助長を行う必要がある。
【0049】以下に各種金属元素を導入するために利用
される溶液の種類を示す。
【0050】まず溶媒であるが、基本的には水系の材料
がその後の加熱時等における汚染の観点からは望ましい
と考えられる。また、非水系溶媒では、その後比較的低
温において気化蒸発してしまう材料が望ましく、そのよ
うな溶媒としては低級アルコ─ルあるいはケトン類、ア
ルデヒド類、またはトルエンの如き材料を用いることが
できる。発明者らの実験の結果では、低級アルコ─ル、
中でもイソプロピルアルコ─ル(IPA)が非晶質珪素
表面への濡れ性及び不純物濃度の観点から優れていた。
【0051】溶質としては基本的に触媒金属の塩であっ
て、上記溶媒に可溶のものであれば用いることが可能で
ある。以下にその例を挙げる。
【0052】触媒金属としてNi(ニッケル)を用いる
場合には、ニッケル化合物として、臭化ニッケル、酢酸
ニッケル、蓚酸ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケ
ル、ヨウ化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、蟻
酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネ─ト、4−シク
ロヘキシル酪酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケ
ルから選ばれたものを用いることができる。
【0053】触媒金属としてFe(鉄)を用いる場合に
は、その化合物として鉄塩として知られている材料、例
えば臭化第1鉄(FeBr2 6H2 O)、臭化第2鉄
(FeBr3 6H2 O)、酢酸第2鉄(Fe(C23
2)3xH2 O)、塩化第1鉄(FeCl2 4H2 O)、
塩化第2鉄(FeCl3 6H2 O)、フッ化第2鉄(F
eF3 3H2 O)、硝酸第2鉄(Fe(NO3)3 9H2
O)、リン酸第1鉄(Fe3 (PO4)2 8H2 O)、リ
ン酸第2鉄(FePO4 2H2 O)から選ばれたものを
用いることができる。
【0054】触媒金属としてCo(コバルト)を用いる
場合には、その化合物としてコバルト塩として知られて
いる材料、例えば臭化コバルト(CoBr6H2 O)、
酢酸コバルト(Co(C232)2 4H2 O)、塩化
コバルト(CoCl2 6H2O)、フッ化コバルト(C
oF2 xH2 O)、硝酸コバルト(Co(No3)2 6H
2 O)から選ばれたものを用いることができる。
【0055】触媒金属としてRu(ルテニウム)を用い
る場合には、その化合物としてルテニウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化ルテニウム(RuCl32
O)を用いることができる。
【0056】触媒金属してRh(ロジウム)を用いる場
合には、その化合物としてロジウム塩として知られてい
る材料、例えば塩化ロジウム(RhCl3 3H2 O)を
用いることができる。
【0057】触媒金属としてPd(パラジウム)を用い
る場合には、その化合物としてパラジウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化パラジウム(PdCl2 2H
2 O)を用いることができる。
【0058】触媒金属としてOs(オスミウム)を用い
る場合には、その化合物としてオスニウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化オスミウム(OsCl3 )を
用いることができる。
【0059】触媒金属としてIr(イリジウム)を用い
る場合には、その化合物としてイリジウム塩として知ら
れている材料、例えば三塩化イリジウム(IrCl3
2O)、四塩化イリジウム(IrCl4 )から選ばれ
た材料を用いることができる。
【0060】触媒金属としてPt(白金)を用いる場合
には、その化合物として白金塩として知られている材
料、例えば塩化第二白金(PtCl4 5H2 O)を用い
ることができる。
【0061】触媒金属としてCu(銅)を用いる場合に
は、その化合物として酢酸第二銅(Cu(CH3 CO
O)2 )、塩化第二銅(CuCl2 2H2 O)、硝酸第
二銅(Cu(NO3)2 3H2 O)から選ばれた材料を用
いることができる。
【0062】触媒金属として金を用いる場合には、その
化合物として三塩化金(AuCl3xH2 O)、塩化金塩
(AuHCl4 4H2 O)、から選ばれた材料を用いる
ことができる。
【0063】また、溶媒として水溶液の如き極性溶媒を
用いた場合、界面活性剤を添加することは有効である。
ただしスピン乾燥後に界面活性剤が残存し、そのまま真
空チャンバ─あるいは拡散炉等に投入された場合、これ
らの材料中の炭素等がコンタミの原因になる恐れがある
ため、これらを取り除く前処理例えばアッシングを行う
か、あるいは比較的低温で気化蒸発する界面活性剤を選
択するかが望ましい。下記の〔表1〕〜〔表3〕に本明
細書で開示する発明において利用することができる界面
活性剤の一例を示す。これらは一般的に界面活性剤と呼
ばれている材料であるが、これ以外にも界面の濡れ性を
改善できる材料、例えば酢酸等も同様に使用できる。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】これら溶媒、溶質及び必要に応じて界面活
性剤を添加した溶液(以下溶液と省略)を用いて、非晶
質珪素膜上に金属を添加する場合、以下の点に注意が必
要である。
【0068】まず、完全に溶解していることが重要であ
る。これが単に分散している場合、非晶質珪素膜表面に
これらが特異吸着し、その部分の特性を劣化させる可能
性があるからである。
【0069】また、非晶質珪素膜表面に異物等が存在す
る場合、そこだけ吸着が増加、あるいは低下し、ばらつ
きの原因となるため、均質な表面を形成しておくことが
重要である。
【0070】また、塗布時に均一な塗布を行わせるため
には、基板に超音波領域の振動を与える、あるいは塗布
液自身に超音波を重ねることは有用であった。また、そ
の振動数は吸着させたいイオン種の大きさを鑑みて決め
られるものであるが、おおよそ100KHz〜10MH
z、一般的には1〜5MHz程度の通常メガソニックと
よばれている領域が望ましい。
【0071】次に、上記材料を用いて金属を非晶質珪素
膜上に塗布、乾燥後に、これら金属の拡散を行わせずに
シリサイドを形成する技術に関し、説明を加える。この
工程においては、金属の拡散を起こさせずにシリサイド
層を形成する技術が重要となる。
【0072】まずは低エネルギ─イオン照射によって行
う例を示す。本発明で使用した装置の模式図を図4に示
す。まず装置は大きく分けて、処理室301とロ─ドア
ンロ─ド室302とからなり、間がゲ─トバルブ303
で仕切られたマルチチャンバ─の構成となっている。ま
た、図示はしていないが、それぞれ高真空まで真空引き
可能な構成となっている。基板304は、真空中で搬送
ロボット(図示せず)により処理室301に枚葉に搬送
される。そして所定の真空度まで到達後、アルゴン(A
r)あるいはキセノン(Xe)を導入し、RF電源30
7からの高周波によりプラズマを発生させる。この際の
圧力は0.1〜100Pa例えば20Paにおいて行
う。この状態で、上部電極305と下部電極308の間
にDCバイアスを印加し、加速したイオンを基板表面に
衝突させ、そのエネルギ─でシリサイドの形成を行う。
また、306がコイルであり、プラズマの拡散を防ぐた
めの磁場を発生する。このシリサイドの形成過程を図5
を用いて説明する。
【0073】まず図5(a)において、金属化合物50
1(ここではニッケル化合物とする)が非晶質珪素膜5
02に接した状態において、低エネルギ─イオン照射
(ここではキセノンを用いた例)を行う。そして有効な
エネルギ─を持ったキセノンイオン505が基板表面に
到達するとそこでイオンのエネルギ─をもらったニッケ
ル化合物が非晶質珪素と反応してニッケルシリサイド5
06を形成する。このでキセノン(Xe)を用いる理由
は、珪素に比較して原子半径が大きく、非晶質珪素膜の
表面において、それだけエネルギーを与えやすいからで
ある。この意味で、ArよりXeを用いた方がより好ま
しい。またKrを用いることも考えられる。(図5
(b))
【0074】このとき全てがシリサイド化できるとは限
らず、ニッケル化合物として残存するもの508も存在
する。また、図にはキセノンイオン505が衝突した場
合、その場でシリサイド化が起こる様に示されている
が、当然表面におけるマイグレ─ションも発生する。
【0075】加速電圧としては1〜1000V、例えば
100V程度を用いる。これは非晶質珪素膜表面に極薄
酸化膜が存在するか等の条件で変化し、絶対的なもので
はない。ただし、必要以上に大きなエネルギ─を与える
ことは、非晶質珪素膜表面にダメ─ジを与えるため注意
が必要である。また上記イオン照射は数分程度の処理で
十分な効果がある。
【0076】図4に示した装置は、発明者らが用いた物
であり、それ以外の構成でも可能であることは言うまで
もない。また、チャンバ─外壁からの金属汚染があった
場合、その濃度が添加している結晶化のための金属濃度
を上回ってしまう。従って、石英ベルジャ─を用いた誘
導結合型のプラズマを用いることは望ましい。
【0077】次に、紫外光照射でシリサイドを形成する
方法について説明する。この方法は、前記低エネルギ─
照射の様な高真空設備を必要としないというメリットを
有する。
【0078】紫外光光源としては、一般的な高圧水銀ラ
ンプ等を用いる方法でも良い。雰囲気は不活性雰囲気、
あるいは設備が許せば真空において行うことが望まし
い。酸化雰囲気において行っても良いが、添加した金属
の酸化が起こる可能性があり、前述の様に不活性雰囲気
あるいは真空中が望ましい。
【0079】照射する波長は、反応を表面だけに限定し
たいという観点から、可能な限り短波長が望ましい(吸
収係数及びエネルギ─の関係より)。これは、金属の拡
散を防ぎ、表面のみにおいて反応を進行させるためであ
る。
【0080】そして、短波長の紫外光を照射できる理想
的なものとして、エキシマレ─ザ─を挙げることができ
る。本発明において、従来の技術でレ─ザ─技術がまだ
未成熟であることを示したが、それは結晶化工程、即ち
エネルギ─密度として凡そ200mJ/cm2 以上必要
とするプロセスにおいての話であり、今回の様に低エネ
ルギ─(200mJ/cm2 以下、条件にもよるが下は
100mJ/cm2 以下でも可能である)の場合には十
分有効である。また、その波長から考えると、最も望ま
しいのは短波長であるArFエキシマレ─ザ─であり、
以下、KrF、XeCl等が続く。
【0081】ここでは、結晶化用に開発したKrFエキ
シマ線状ビ─ムレ─ザ─を用いた例を図6を用いて示
す。
【0082】基板601上には非晶質珪素膜602成膜
されており、その上に図では示していないがニッケル化
合物が塗布されている。ここに低エネルギ─(結晶化に
必要なエネルギ─に比較しての意味)のKrFエキシマ
レ─ザ─光603を照射する。このレーザー光603
は、光学系により線状にビーム加工されており、照射と
同時にステ─ジ604を移動させることによって、非晶
質珪素膜302の表面全体にレーザー光を照射すること
ができる。
【0083】このような構成とすることにより、用意に
全面に表面でのシリサイド化反応を起こさせることが可
能となる。このようにエキシマレ─ザ─を用いた場合の
注意点は2つある。一つは前述の様にレ─ザ─パワ─を
あまり上げないことであり、できるだけ最表面における
反応に留め、内部まで加熱させないことが当該金属元素
の拡散を防ぐ意味で重要である。
【0084】もう一つは、基板加熱を行わないことであ
る。これは、当該金属元素の拡散を防ぐ意味で非常に重
要な技術となる。
【0085】上述のプロセスまでで、非晶質珪素膜の表
面に金属のシリサイドを前記金属の不必要な拡散なしに
形成することが可能となる。次に、図5(C)に示すよ
うに不要な金属部分を選択的にエッチングして、シリサ
イドのみを残す。
【0086】一概にシリサイドといっても、何によって
エッチングされるかは金属の種類によって異なる。例え
ば、最も効果が高いニッケルシリサイドにおいては、H
Fを含む溶液以外ではエッチングされない為、金属ニッ
ケルのみをエッチングするエッチャントとしては塩酸、
硝酸の如きエッチャントが使用できる。これがパラジウ
ムを用いた場合には、シリサイドも硝酸に可溶であるた
め、選択エッチャントとして使用できない。このように
選択する金属によって異なるが、概ね塩酸系あるいは硝
酸系のエッチャントを用いてエッチングすることによ
り、金属成分のみをエッチングすることが可能である。
また、これらの選択エッチャントは、同時にガラスをも
エッチングする傾向が強いため、スピンエッチング(膜
面を上にして回転させながら上部よりエッチング液を塗
出、エッチングする方法)によってガラス基板にエッチ
ャントが触れない構成とすることが望ましい。
【0087】次に表面にシリサイドが形成された非晶質
珪素膜を加熱して結晶化せしめる。これは図5(d)に
対応し、シリサイド506を核として結晶性珪素507
が得られる。ただし、金属部分を選択的にエッチングし
なかったものに比較すると、選択エッチングを施したも
のは若干結晶成長が遅い傾向が観測された。これは、残
存した金属成分がその後ある程度はシリサイド化して結
晶成長に寄与したか、あるいは拡散した金属成分は何ら
かの触媒的な効果をもっているためであると推測され
る。
【0088】しかしながら、本発明のように選択的にエ
ッチングをした場合でも、ガラスの歪点以下、例えばガ
ラスとしてコ─ニングの7059ガラスを用いた場合、
550℃程度の温度であっても、4時間程で十分に結晶
化せしめることが可能である。また、必要に応じてこの
ように結晶化せしめた結晶性珪素膜にレ─ザ─光を照射
して、結晶性を向上させることは有効である。また、レ
ーザー光の照射の後にさらに加熱処理を加えろ、膜中の
欠陥を減少させることができる。
【0089】加熱処理による結晶化の終了後びレーザー
光の照射は、前述の紫外光照射に用いたエキシマレ─ザ
─を用いればよい。この場合、予め結晶化している珪素
膜にレ─ザ─を照射することになるため、レ─ザ─パワ
─の不安定性の影響があまり現れず、均一性の高い結晶
性珪素膜を得ることが可能となる。
【0090】
【作用】珪素の結晶化を助長する金属元素を用いて非晶
質珪素膜を結晶化せしめる方法において、非晶質珪素膜
の表面およびその近傍において、当該金属元素のシリサ
イドを形成し、この際、非晶質珪素膜中に当該金属元素
が拡散しないようにすることによって、添加した金属を
全てを結晶化に寄与せしめることが可能となり、その結
果従来よりも少ない量で同程度の低温結晶化の効果を得
ることができる。
【0091】特に、当該金属元素と非晶質珪素膜とのシ
リサイド層を形成する際に、熱ネネルギーを用いずに、
光エネルギーを利用することにより、当該金属元素の拡
散を抑制することができる。
【0092】そして、素子特性に悪影響を及ぼす偏析し
たシリサイドの頻度及びそのサイズを飛躍的に低下させ
ることが可能となり、基板内のバラツキを激減させるこ
とが可能となる。例を示すと、本発明人による特願平H
05−294633及びそれに付随する技術を用いた場
合に観測される偏析したシリサイドの大きさは概ね〜数
百Å程度の粒径を持つのに対し、それよりも平均して一
桁小さな数Å〜数十Åの偏析に留めることが可能とな
る。この位のサイズの場合、それが仮に薄膜トランジス
タのジャンクション部分にあったとしても、素子サイズ
が数μmル─ルの場合には全く問題とならない。
【0093】
【実施例】
〔実施例1〕ここでは本明細書で開示する発明を用いた
結晶性珪素膜の作製方法の基本的なものを示す。図1を
用いて本実施例の各工程を説明する。まずガラス基板1
01としてコーニング7059ガラス基板またはコーニ
ング1737ガラス基板を用意する。そしてこのガラス
基板101上に下地膜102として酸化珪素膜をスパッ
タ法またはTEOSガスを用いたプラズマCVD法で3
000Åの厚さに成膜する。この下地の酸化珪素膜10
2は、シランガスと酸素ガスを用いた熱CVD法を用い
て成膜してもよい。この酸化珪素膜は、ガラス基板10
1から不純物が拡散しないようにするためのバリア層と
しても機能する。またガラス基板101と珪素膜との間
に働く応力を緩和する機能も有する。
【0094】次にプラズマCVD法または減圧熱CVD
法により、非晶質珪素膜103を必要とする厚さに成膜
する。ここでは、500Åの厚さに成膜する。こうして
図1(A)に示す状態を得る。この状態においては、非
晶質珪素膜103の表面は露出しているので、その表面
には自然酸化膜が形成されている。
【0095】次に、後の工程において均一な結晶化を促
進させるために、非晶質珪素膜の結晶化が顕著になる温
度より、低い温度で加熱処理を加え、膜中の水素を出来
うるだけ脱離させる。この温度は、概ね500℃以下の
温度、好ましくは、300℃〜500℃、さらに好まし
くは450℃〜500℃の温度とする。加熱時間は1時
間程度とすればよい。この加熱処理により、膜中の水素
が離脱し、珪素の不対結合手が多量に存在した状態とす
ることができる。このような状態は、結晶化のための活
性化エネルギーが低くなった状態であり、また均一な結
晶状態が進行し易い状態である。なお、この加熱処理工
程は不活性雰囲気中において行うことが望ましい。
【0096】さらに非晶質珪素膜の表面に形成された自
然酸化膜をバッファーフッ酸によって除去する。
【0097】ここでニッケル酢酸塩溶液に界面活性剤を
加えたものを用意する。この溶液は、ニッケル元素を重
量換算で10ppm含有したニッケル酢酸塩溶液中に界
面活性剤を1wt%添加したものである。
【0098】ここで、図1(A)に示す状態の試料をス
ピナー100に乗せ、上記溶液を塗布する。この状態で
溶液の水膜401が形成される。そしてスピナーを回転
させ、余分な溶液を飛ばす。この際、界面活性剤の作用
により、酸化膜が除去された非晶質珪素膜の表面にニッ
ケル元素が一様に分散される。こうして、ニッケル元素
が非晶質珪素膜103の表面に一様に分散して接した状
態が得られる。
【0099】この後、図4に示された低エネルギ─イオ
ン照射装置を用いて、表面にキセノンイオンを照射し、
ニッケルのシリサイド化を行う。条件は、圧力15P
a、加速電圧150V、プラズマ励起周波数100MH
zとする。処理時間は10分間とする。この上程でNi
シリサイド層109が形成される。
【0100】次に、スピンエッチング装置(図示せず)
を用いて、0.1 N(0.1 mol /l)硝酸溶液で3分間の
スピンエッチングを行う。このスピンエッチングによっ
て、シリサイド化しなかったNi成分を除去する。エッ
チング後は十分に水洗を行い、振り切り乾燥後、縦型炉
による加熱結晶化を行う。
【0101】ここで、ガラス基板101がコーニング7
059ガラスである場合には、結晶化温度は550℃程
度とする。この際の加熱時間は4時間とすればよい。こ
の結果、全面結晶化が可能となる。また、同1737ガ
ラスの場合には、600℃程度で2時間程度の加熱で十
分に結晶化が可能である。この工程においては、シリサ
イド層109から105で示されるような結晶化が進行
する。
【0102】次に、バッファフッ酸を用いたウエットエ
ッチングにより、結晶性珪素膜の表面のシリサイド層1
09を取り除く。この層109は、結晶性珪素膜103
と外部が接する領域という意味で粒界と同様にシリサイ
ドあるいは金属ニッケルの偏析サイトとなる。その為こ
れを取り除くことによって、ニッケルシリサイドの影響
を極力排除した結晶性珪素膜を得ることができる。(図
1(C))
【0103】さらにレーザー光の照射を行い、珪素膜1
03の結晶化を助長させる。この際、試料を450℃〜
基板の歪点以下の温度に加熱することは有効である。こ
の加熱は、赤外線による方法や基板ステージに内蔵され
たヒーターによって行えばよい。
【0104】〔実施例2〕ここでは本明細書で開示する
発明を用いた結晶性珪素膜の作製方法の基本的なももう
一つの方法を示す。ここで、非晶質珪素膜の成膜までは
実施例1と同様であるために割愛する。
【0105】ここでニッケル酢酸塩水溶液とIPAを容
量比で50:50とした溶液を用いてニッケルを表面に
添加する。溶液中のニッケル濃度は、実施例1と同様に
ニッケル元素を重量換算で10ppm含有とする。
【0106】ここで、図1(A)に示す状態の試料をス
ピナー100に乗せ、上記溶液を塗布する。この状態で
溶液の水膜401が形成される。そしてスピナーを回転
させ、余分な溶液を飛ばす。IPAを用いた場合には、
保持時間が長過ぎるとIPA成分の揮発による溶液濃度
の濃縮が起こるため注意が必要である。こうしてニッケ
ル元素が非晶質珪素膜103の表面に一様に分散して接
した状態が得られる。
【0107】この後、図6に示されたエキシマレ─ザ─
アニ─ル装置を用いて、表面にKrFエキシマレ─ザ─
を照射してニッケルのシリサイド化を行う。条件は、大
気雰囲気、レ─ザ─パワ─150mJ/cm2 、基板温
度室温で行った。この際に、KrFの248nmの波長
は非晶質珪素において表面で吸収され、その部分のみの
シリサイド化が起こる。
【0108】次に、スピンエッチング装置(図示せず)
を用いて、0.1N硝酸溶液で3分間のスピンエッチン
グを行う。エッチング後は十分に水洗を行い、振り切り
乾燥後、縦型炉による加熱結晶化を行った。この後の工
程は実施例1とほぼ同様であるが、結晶化の直前に水素
出し工程を入れたところが若干異なる。結果として、実
施例1と同様に偏析の非常に少ない結晶性珪素薄膜を得
ることができる。
【0109】〔実施例3〕実施例3は、実施例2におい
てニッケル溶液の塗布工程においてメガソニックを用い
る例である。周波数としては1.3MHzを用い、塗布
する水溶液/IPAに超音波を重ねることによって、塗
布される溶液に直接高周波振動を与える。
【0110】具体的には、振動子を内蔵したノズルを用
いて溶液を塗布する際に、振動子を高周波で振動させる
ことによって、塗布される溶液に高周波振動を与える。
【0111】得られる珪素薄膜は実施例2と同様に偏析
の少ない(小さい)良質なものとなる。尚、今回の主た
る発明であるシリサイドのみを残して結晶化させるとい
う構成でも、それだけで十分な効果を有するが、本実施
例の方法を併用することにより、特に異常に大きな偏析
(はじめから巨大金属粒であった可能性もある)を防止
することができる。
【0112】〔実施例4〕本実施例は、実施例2に示し
た方法で得られた結晶性珪素膜を用いてNチャネル型の
薄膜トランジスタを作製する例を示す。図7に本実施例
で示す薄膜トランジスタの作製工程を示す。まず、図7
(A)に示すように、実施例2に示した方法により、ガ
ラス基板101上に結晶性珪素膜106を形成する。1
02は下地膜として機能する厚さ3000Åの酸化珪素
膜である。
【0113】図7(A)に示す状態を得たら、結晶性珪
素膜106をパターニングして、薄膜トランジスタの活
性層501を得る。さらにゲイト絶縁膜502をスパッ
タ法により1000Åの厚さに成膜する。さらにアルミ
ニウムを主成分とする膜を6000Åの厚さに電子ビー
ム蒸着法で成膜し、パターニングを施すことにより、ゲ
イト電極503を形成する。ゲイト電極503を形成し
たら、このゲイト電極を陽極として電解溶液中において
陽極酸化を行い、酸化物層504を形成する。この酸化
物層は2000Å程度の厚さに成長させる。こうして図
7(B)に示す状態を得る。
【0114】さらにP(リン)イオンをイオン注入法ま
たはプラズマドーピング法で加速注入する。この工程に
おいては、ゲイト電極503とその周囲の酸化物層50
4とがマスクとなり、Pイオンの注入が行われる。こう
して、ソース領域505、オフセットゲイト領域50
6、チャネル形成領域507、ソース領域508が自己
整合的に形成される。(図7(C))
【0115】図7(C)に示す状態を得たら、層間絶縁
膜509として酸化珪素膜を6000Åの厚さにプラズ
マCVD法で成膜する。さらにコンタクトホールの形成
を行った後、チタンとアルミニウムとの積層体でなるソ
ース電極510とドレイン電極511とを形成する。最
後に350℃の水素雰囲気中で加熱処理を施すことによ
り、図7(D)に示すような薄膜トランジスタを完成さ
せる。
【0116】〔実施例5〕本実施例は、Nチャネル型の
薄膜トランジスタにおいて、チャネル形成領域にB(ボ
ロン)イオンをドーピングし、Vth(しきい値電圧)を
制御した薄膜トランジスタの構成に関する。Nチャネル
型の薄膜トランジスタのVthを制御するには、チャネル
形成領域にBイオンをプラズマドーピング法またはイオ
ン注入法により、1×1015〜1×1018原子cm-3
濃度となるように加速注入すればよい。
【0117】
【発明の効果】本明細書に開示する技術を用いること
で、珪素の結晶化を助長する金属元素を用いた結晶性珪
素膜の作製において、珪素膜中に当該金属元素が局所的
に集中して存在してまう問題を解決することができる。
【0118】また、薄膜トランジスタを構成した場合に
特性のバラツキや劣化がなく、またOFF電流特性の良
好なものが得られる結晶性珪素膜を得ることができる。
【0119】また、特性のバラツキや劣化がなく、また
OFF電流特性の良好な薄膜トランジスタを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶化が行われる状態を示す図。
【図2】 ニッケル酢酸塩溶液を用いて非晶質珪素膜を
結晶化させる工程を示す図。
【図3】 結晶化の進行状況を示す図
【図4】 イオン照射を行う装置を示す図。
【図5】 イオン照射を用いてシリサイドを形成する工
程を示す図。
【図6】 レーザー光の照射によりシリサイドを形成す
る工程を示す図。
【図7】 実施例の薄膜トランジスタの作製工程を示す
図。
【符号の説明】
100 スピナー 101 ガラス基板 102 下地膜(酸化珪素膜) 103 珪素膜 401 ニッケル酢酸塩溶液の水
膜 109 ニッケルシリサイド層 201 酸化膜 106 結晶性珪素膜 501 Ni化合物 502 非晶質珪素 503 結晶性珪素503 504 拡散するニッケル元素 301 処理室 302 ロ─ドアンロ─ド室 303 ゲートバルブ 304 基板 305 上部電極 308 下部電極 306 コイル 307 RF電源 505 キセノンイオン 506 ニッケルシリサイド 508 残存したニッケル化合物 507 結晶性珪素 601 基板 602 非晶質珪素膜 603 KrFエキシマレ─ザ─光 604 ステ─ジ 501 活性層 502 ゲイト絶縁膜(酸化珪素
膜) 503 アルミニウムを主成分とす
るゲイト電極 504 陽極酸化物層 505 ソース領域 506 オフセットゲイト領域 507 チャネル形成領域 508 ドレイン領域 509 層間絶縁膜(酸化珪素膜) 510 ソース電極 511 ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/336

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結
    晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせしめる工
    程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜に熱以外のエネルギ─を
    与えて前記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せ
    しめる工程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有することを
    特徴とする珪素膜の作製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、熱以外のエネルギ─を
    与える方法として、光エネルギーを照射する方法、振動
    エネルギーを与える方法、イオンを照射する方法から選
    ばれた一種または複数種類の方法を用いることを特徴と
    する珪素膜の作製方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、加熱と同時にレーザー
    光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の作
    製方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、加熱の後にレーザー光
    または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の作製
    方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、結晶化を助長する金属
    元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  6. 【請求項6】非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結
    晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせしめる工
    程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜にイオン照射を行い、前
    記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せしめる工
    程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有することを
    特徴とする珪素膜の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、イオン照射は、Xeま
    たはArをイオン化したものを照射することを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項6において、結晶化を助長する金属
    元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    が用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  9. 【請求項9】請求項6において、加熱と同時にレーザー
    光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の作
    製方法。
  10. 【請求項10】請求項6において、加熱の後にレーザー
    光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の作
    製方法。
  11. 【請求項11】酸化珪素膜上に形成された結晶性珪素膜
    の作製方法であって、 非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結晶化を助長す
    る金属元素からなる薄膜を接しせしめる工程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜に紫外光照射を行い、前
    記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せしめる工
    程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有することを
    特徴とする珪素膜の作製方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、紫外光照射は、エ
    キシマレーザーの照射によるものであることを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。
  13. 【請求項13】請求項11において、結晶化を助長する
    金属元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  14. 【請求項14】非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に
    結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせしめる
    工程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜に熱以外のエネルギ─を
    与えて前記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せ
    しめる工程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有し、 前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせし
    める工程は、 前記金属元素を含む溶液を非晶質珪素膜上に塗布するこ
    とで行い、 かつ前記溶液を塗布する際に高周波振動を与えつつ塗布
    を行うことを特徴とする珪素膜の作製方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、結晶化を助長する
    金属元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  16. 【請求項16】請求項14において、高周波振動は、溶
    液に与えることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  17. 【請求項17】請求項14において、高周波振動は、非
    晶質珪素膜が形成されている基板に与えられることを特
    徴とする珪素膜の作製方法。
  18. 【請求項18】請求項14において、高周波振動の周波
    数は、100KHz〜10MHzであることを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。することを特徴とする珪素膜の作
    製方法。
  19. 【請求項19】請求項14において、加熱と同時にレー
    ザー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜
    の作製方法。
  20. 【請求項20】請求項14において、加熱の後にレーザ
    ー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の
    作製方法。
  21. 【請求項21】酸化珪素膜上に形成された結晶性珪素膜
    の作製方法であって、 非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結晶化を助長す
    る金属元素からなる薄膜を接しせしめる工程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜にイオン照射を行い、前
    記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せしめる工
    程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有し、 前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせし
    める工程は、 前記金属元素を含む溶液を非晶質珪素膜上に塗布するこ
    とで行い、 かつ前記溶液を塗布する際に高周波振動を与えつつ塗布
    を行うことを特徴とする珪素膜の作製方法。
  22. 【請求項22】請求項21において、結晶化を助長する
    金属元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  23. 【請求項23】請求項21において、高周波振動は、溶
    液に与えることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  24. 【請求項24】請求項21において、高周波振動は、非
    晶質珪素膜が形成されている基板に与えられることを特
    徴とする珪素膜の作製方法。
  25. 【請求項25】請求項21において、高周波振動の周波
    数は、100KHz〜10MHzであることを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。
  26. 【請求項26】請求項21において、イオン照射は、X
    eまたはArをイオン化したものを照射することを特徴
    とする珪素膜の作製方法。
  27. 【請求項27】請求項21において、加熱と同時にレー
    ザー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜
    の作製方法。
  28. 【請求項28】請求項21において、加熱の後にレーザ
    ー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の
    作製方法。
  29. 【請求項29】酸化珪素膜上に形成された結晶性珪素膜
    の作製方法であって、 非晶質珪素膜に直接、あるいは間接的に結晶化を助長す
    る金属元素からなる薄膜を接しせしめる工程と、 前記非晶質珪素膜及びそれに接して設けられた結晶化を
    助長する金属元素からなる薄膜に紫外光照射を行い、前
    記2つの膜の界面においてシリサイドを形成せしめる工
    程と、 未反応の結晶化を助長する金属元素からなる薄膜をエッ
    チングして除去する工程と、 前記非晶質珪素及びその表面に設けられたシリサイドと
    を同時に加熱して結晶化せしめる工程とを有し、 前記結晶化を助長する金属元素からなる薄膜を接しせし
    める工程は、 前記金属元素を含む溶液を非晶質珪素膜上に塗布するこ
    とで行い、 かつ前記溶液を塗布する際に高周波振動を与えつつ塗布
    を行うことを特徴とする珪素膜の作製方法。
  30. 【請求項30】請求項29において、結晶化を助長する
    金属元素として、 Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  31. 【請求項31】請求項29において、高周波振動は、溶
    液に与えることを特徴とする珪素膜の作製方法。
  32. 【請求項32】請求項29において、高周波振動は、非
    晶質珪素膜が形成されている基板に与えられることを特
    徴とする珪素膜の作製方法。
  33. 【請求項33】請求項29において、高周波振動の周波
    数は、100KHz〜10MHzであることを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。
  34. 【請求項34】請求項29において、紫外光照射は、エ
    キシマレーザーの照射によるものであることを特徴とす
    る珪素膜の作製方法。
  35. 【請求項35】請求項29において、加熱と同時にレー
    ザー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜
    の作製方法。
  36. 【請求項36】請求項29において、加熱の後にレーザ
    ー光または強光の照射を行うことを特徴とする珪素膜の
    作製方法。
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