JP3204330B2 - セメントモルタル成形品の製造法 - Google Patents

セメントモルタル成形品の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメントモルタル成形品
の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来セメント成形品の強度改良及びアス
ベスト代替繊維として多種の有機繊維やガラス繊維また
はその他の無機繊維が試みられてきた。
【0003】セメントモルタル成形品の製造方法として
は、アスベストやガラス繊維等の繊維と、セメントと、
骨材とを混合し型詰めし、その上に水を散布した後、加
圧成形する乾式製造方法と、繊維と、セメントと、骨材
とが分散した水性媒体を抄造した後、加圧成形する湿式
製造方法がある。
【0004】これらのセメントモルタル成形品の代替品
として、繊維と、セメントと、骨材とを混合し型詰め
し、その上に合成樹脂と、水を散布した後、加圧成形す
る乾式法、繊維と、セメントと、骨材とが分散した水性
媒体を抄造した後、加圧成形する湿式法が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし繊維に合成樹脂
を併用する上記の成形品の製造方法では、加圧成形時に
水とともに合成樹脂成分が排出され、成形品の強度が低
くなってしまうという欠点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、鋭意検討したところ、繊維と特定の界面活
性剤を使用した特定のカルボキシル基量を含有するポリ
マーを併用すると、乾式法でも湿式法でも、水とともに
合成樹脂成分が排出されることがなく、水のみが排出さ
れるので、硬化的に合成樹脂成分が強度の向上に作用す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、繊維(A)と、セメント
(B)と、骨材(C)とを混合し型詰めし、その上に合
成樹脂(D)とアニオン系界面活性剤(F)と水(E)
とを散布した後、加圧成形するセメントモルタル成形品
の乾式製造方法であって、前記合成樹脂(D)として、
全単量体を100としたとき、カルボキシル基含有エチ
レン性不飽和単量体4〜16重量%を用いて重合せしめ
た合成樹脂を用いることを特徴とするセメントモルタル
成形品の乾式製造方法を提供するものである。また本発
明は、繊維(A)と、セメント(B)と、骨材(C)
と、合成樹脂(D)とアニオン系界面活性剤(F)とが
分散した水性媒体を抄造した後、加圧成形するセメント
モルタル成形品の湿式製造方法であって、前記合成樹脂
(D)として、全単量体を100としたとき、カルボキ
シル基含有エチレン性不飽和単量体4〜16重量%を用
いて重合せしめた合成樹脂を用いることを特徴とするセ
メントモルタル成形品の湿式製造方法を提供するもので
ある。
【0008】本発明に係る合成樹脂(D)は、全単量体
を100としたとき、カルボキシル基含有エチレン性不
飽和単量体4〜16重量%を用いて重合せしめた合成樹
脂である以外はなんら限定されるものではないが、例え
ばスチレン−共役ジエン共重合体、(メタ)アクリル酸
エステル重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレ
ン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−共役ジエン
共重合体、アクリロニトリル−共役ジエン共重合体、酢
酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エポ
キシ樹脂等の合成樹脂が挙げられる。なかでも成形品を
得る際の合成樹脂の排出量が著しく少なく、最終的に得
られる成形品の強度が充分であり、密着性が良好で、か
つ成形品が低コストで製造できる点で、合成樹脂(D)
としては、ブタジェン等の共役ジエンを必須成分とし、
全単量体を100としたとき、カルボキシル基含有エチ
レン性不飽和単量体4〜16重量%を用いて重合せしめ
た合成樹脂であることが好ましい。尚、カルボキシル基
含有エチレン性不飽和単量体が、カルボキシル基を1つ
のみでなく、2以上有するものである場合には、その単
量体の使用量を3〜8重量%として用いるのが好まし
い。
【0009】分子中にカルボキシル基を有する合成樹脂
を得る方法としては、各種の方法があるが、例えばカル
ボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体を必須成分
として、必要に応じて界面活性剤、連鎖移動剤、ラジカ
ル開始剤を用いて水中で乳化重合を行えばよい。エマル
ジョン形態は火災や公害の心配が少ない点で好ましい。
【0010】この際には、アクリル酸、メタアクリル
酸、無水マレイン酸モノメチルエステル、フタル酸モノ
メチルエステル等のカルボキシル基を有するエチレン性
不飽和単量体、アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルフォコハク酸ナトリウム等のアニオ
ン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル等のノニオン系界面活性剤等が、ドデシルメル
カプタン、ラウリルメルカプタン、メルカプトプロピオ
ン酸、チオグリコール酸等の連鎖移動剤、アゾビスイソ
ブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等のラジカル開始剤
等が使用できる。
【0011】合成樹脂(D)としての共役ジエンを必須
成分とする重合体の製造方法は、例えば、次の通りであ
る。耐圧性容器内を窒素置換した後、カルボキシル基を
有するエチレン性不飽和単量体を必須成分として、予め
水に乳化したスチレンに代表される芳香族ビニル単量体
及び/又は(メタ)アクリル酸エステル単量体等をそれ
に仕込み、共役ジエン化合物を充填して、アニオン系界
面活性剤(F)と、連鎖移動剤と、ラジカル開始剤の存
在下、30〜80℃で30〜12時間乳化重合を行う。
【0012】この際の重合に際し、アニオン系界面活性
剤を用いることが、セメントモルタル配合物の硬化性が
より良好で、かつ最終的に得られる成形品の強度がより
高くなる。
【0013】このエマルジョン形態は、合成樹脂(D)
と水(E)とを両方含んだものである。またこの方法と
は別に、例えば粉体の合成樹脂(D)と水(E)とを別
途混合したものを用いることできる。合成樹脂(D)と
水(E)との混合物を直接散布しただけでは、全体的に
水(E)の使用量が不十分であるならば、合成樹脂エマ
ルジョン中の水に加えて、さらに水(E)を追加的に使
用することができる。
【0014】本発明で用いられる繊維(A)としては、
公知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばポリエ
ステル樹脂繊維、アラミド樹脂繊維、フェノール樹脂繊
維等の有機繊維、ガラス繊維、炭化珪素繊維、炭素繊
維、アルミナ繊維、バサルト繊維等の無機繊維等が挙げ
られる。
【0015】バサルト繊維とは、玄武岩に由来する無機
繊維である。このバサルト繊維は、例えば玄武岩を溶融
紡糸すれば得られる。バサルト繊維(A)としては、例
えばSiO2:42〜48重量%、Al23:9〜14
重量%、TiO2:1〜3重量%、Fe23:11〜1
4重量%、MgO:10〜14重量%、CaO:10〜
14重量%、Na2O:2〜4重量%、K2O:1〜3重
量%という組成のものが挙げられる。バサルト繊維
(A)の比重は、通常380〜420g/dm3であ
る。具体的には、SiO2:48重量%、Al23:1
0重量%、TiO2:3重量%、Fe23:11重量
%、MgO:12重量%、CaO:12重量%、Na 2
O:3重量%、K2O:1重量%のものが挙げられる。
【0016】繊維(A)の繊維長は、特に制限されない
が0.1〜10mm、好ましくは1〜5mmである。繊
維(A)は、そのまま用いてもよいが、シランカップリ
ング剤でその表面を被覆したもののほうが、最終的に得
られる成形品の強度がより大きくなるので好ましい。
【0017】この際に用いられるシランカップリング剤
としては、例えばアミノシラン、アクリルシラン、ビニ
ルシラン、エポキシシラン、メタアクリルシラン、アミ
ルシラン、メルカプトシラン等があるが、用いる合成樹
脂(A)によって適宜選択する必要がある。
【0018】本発明で用いる繊維(A)のシランカップ
リング剤処理は、公知慣用のいずれの処理方法によって
もよいが、例えば繊維を溶融紡糸した直後に、シランカ
ップリング剤をそれに塗布乾燥してやるのがよい。
【0019】この場合0.2〜2重量%シランカップリ
ング剤水溶液を噴霧し、瞬時にして繊維表面の被覆を行
うのが好ましい。本発明に用いられるセメント(B)と
しては、例えばポルトランドセメント、アルミナセメン
ト、スラグセメント、白色セメント、早強セメント、ジ
ェットセメント等があるが、コスト的にポルトランドセ
メントが好ましい。
【0020】本発明に用いられる骨材(C)としては、
公知慣用のものがいずれも使用できるが、例えば川砂、
珪砂、フライアッシュ、バーライト、シラスバルーンの
様な軽量骨材等がある。骨材(C)の粒度は制限されな
いが、通常3〜10号程度のものを単一の粒度のもの単
独で用いたり、或いは単一の粒度のものを複数併用した
りすることができる。珪砂については4号〜8号の粒度
のものを単独またはブレンドして用いても効果的であ
る。
【0021】次に本発明のセメントモルタル成形品の製
造方法について説明する。セメントモルタル成形品の製
造方法としては、 繊維(A)と、セメント(B)と、骨材(C)とを混
合し型詰めし、その上に合成樹脂(D)と水(E)を散
布した後、加圧成形する乾式製造方法(以下、乾式法と
いう)と、 繊維(A)と、セメント(B)と、骨材(C)とを、
合成樹脂を含む水性媒体中に分散した後、これ抄造し加
圧成形する湿式製造方法(以下、湿式法という)の二種
類の方法に大別できる。
【0022】まず、乾式法について説明する。まず最初
に、骨材(C)と、繊維(A)と、セメント(B)とに
対し、見かけ上は合成樹脂(D)と水(E)との混合物
たる合成樹脂エマルジョンを散布する。通常骨材(C)
と、バサルト繊維(A)と、セメント(B)とをプレス
成形機の型枠内に充填した後、その上に合成樹脂エマル
ジョンを散布する。
【0023】これらの(A)〜(E)の混合順序は特に
制限されないが、例えば骨材(C)とセメント(B)と
繊維(A)とを乾燥状態で充分に混合(ドライブレン
ド)した後、その上に上記合成樹脂エマルジョンを散布
する方法が挙げられる。
【0024】ドライブレンド配合物への合成樹脂エマル
ジョンの浸透を良好とするためには、アニオン系界面活
性剤(F)をエマルジョンに添加する。この際にアニオ
ン系界面活性剤を用いることにより、表面張力を低下さ
せることができダンゴになり難く、セメントモルタル配
合物の硬化性がより良好で、かつ最終的に得られる成形
品の強度がより高くなる。
【0025】勿論、公知慣用の減水剤を添加して用いて
もさしつかえない。ドライブレンドした配合物が嵩高く
なる場合や配合物を均一に馴らす場合、合成樹脂エマル
ジョンをドライブレンド配合物に散布する前に予め加圧
圧縮してもよい。この場合の加圧圧縮は、賦型を目的と
するのではないので、通常よりも低圧、例えば5〜15
kg/cm2の圧力で行えばよい。
【0026】各成分(A)〜(E)の混合割合は、特に
制限されないが、セメント(B)30〜70重量部、繊
維(A)15重量部以下、骨材(C)10〜70重量
部、合成樹脂エマルジョン〔合成樹脂(D)固形分換
算〕10重量部以下、水(E)20重量部以下であるこ
とが得られるセメントモルタル成形品の性能及びその製
造が容易である点で好ましい。
【0027】合成樹脂エマルジョン中に含有する水のみ
では、セメント(B)を硬化させるのが不十分である場
合には、合成樹脂エマルジョンにさらに水(E)を余分
に用いればよい。この様にして、ドライブレンド配合物
に上に水で合成樹脂エマルジョンを希釈してそれを均一
に散布するか、或いは必要に応じて合成樹脂エマルジョ
ンとともに水を均一に散布する。
【0028】次に合成樹脂と水が散布された配合物上を
加圧して賦型すればよい。この時の加圧成形の条件は通
常、200〜300kg/cm2である。この様にして
得られた成形体の下面を上側にして前記同様な操作を行
うのが一般的である。
【0029】水(E)の使用量は、合成樹脂エマルジョ
ン中に含まれる水の量及び骨材(C)の吸水量を考慮の
上、適宜使用量を調節すればよい。例えば骨材(C)の
吸水量を予め測定の上、散布した全体の水が(合成樹脂
エマルジョン中の水も含む)著しく型枠外に流れ出ない
様な使用量とするのが好ましい。骨材(C)の吸水量を
ベースに適当な水の使用量を示すとすると、骨材(C)
の吸水量と同量か、その吸水量よりも10重量%少ない
重量が最も好適である。
【0030】次に湿式法について説明する。湿式法は、
繊維(A)と、セメント(B)と、骨材(C)とを、合
成樹脂(D)を含む水性媒体中に分散した後、これ抄造
し加圧成形する方法である。
【0031】まず最初に繊維(A)と、セメント(B)
と、骨材(C)とをミキサー等で充分に混合して、これ
を少しずつ浴中の合成樹脂(D)を含む水性媒体中に分
散させる。
【0032】次いで浴内に所定メッシュの目の荒さを有
する所定形状・大きさの金網を浸漬し、繊維(A)と、
セメント(B)と、骨材(C)と、合成樹脂(D)と
を、紙を漉く要領で板状に抄造する。
【0033】この際の繊維(A)と、セメント(B)
と、骨材(C)と、合成樹脂(D)の使用割合は特に制
限がないが、通常は、上記乾式法とほぼ同様である。こ
の際の条件は、適宜思考錯誤により、最適条件を決定し
てから、実際の抄造を行うことが好ましい。
【0034】さらに、必要に応じて配合物が嵩高くなる
場合や配合物を均一に馴らすために、低圧で加圧圧縮し
た後、高圧で加圧成形を行う。この様にして得られた賦
型体は、乾式法と同様に養生が通常行われる。通常湿式
法は、乾式法に比べて厚みの薄いものを製造するのに適
している。養生は通常条件の条件で行えばよい。
【0035】尚、乾式法及び湿式法いずれにせよ、加圧
成形する際の型枠或いは抄造する際の金網の大きさ・形
状を適宜選択して用いれば各種のセメントモルタル成形
品を得ることができる。
【0036】
【実施例】次に本発明を実施例により詳しく説明する。
以下、特に断りのない限り、部は重量部、%は重量%を
意味するものとする。尚、本発明は実施例に限定される
ものではない。 参考例1〜3(スチレン−ブタジェン共重合体ラテック
スの重合例) ガラスライニングした耐圧反応釜を用いて、以下、表1
組成で通常の乳化重合により行い、3種のラテックスを
得た。尚、参考例1及び2のラテックスが本願発明で用
いるラテックスで、参考例3のラテックスが従来のラテ
ックスである。
【0037】
【表1】 実施例1 バサルト繊維とポルトランドセメントと砂と乾燥状態で
ミキサー混合して、表2に記載のセメントモルタル配合
物を得た。
【0038】シランカップリング剤処理済みのバサルト
繊維としては、繊維長2mm、比重400g/dm3
組成 SiO2:48重量%、Al23:10重量%、
TiO 2:3重量%、Fe23:11重量%、MgO:
12重量%、CaO:12重量%、Na2O:3重量
%、K2O:1重量%の組成のものをシランカップリン
グ剤処理したものを用いた。
【0039】この配合物を型枠に充填して、配合物を圧
縮平坦化するために、10kg/cm2で一次プレスを
行った。この上に上記参考例1で得た特定のカルボキシ
ル基量のスチレン−ブタジェン共重合体ラテックス2部
(固形分換算)と水6.5部(ラテックス中の水も含
む)と10%ネオコールYSK(ジアルキルスルフォコ
ハク酸ナトリウム10%水溶液第一工業製薬製)0.2
部とを混合したものを均一に散布し、250kg/cm
2で二次プレスを行い、賦型を行った。この際、ラテッ
クス(合成樹脂)は排出されず、水のみが排出された。
【0040】次にこの賦型体の下面を上となる様に裏返
して、同様にスチレン−ブタジェン共重合体ラテックス
2部(固形分換算)と水6.5部(ラテックス中の水も
含む)と10%ネオコールYSK(ジアルキルスルフォ
コハク酸ナトリウム10%水溶液第一工業製薬製)0.
2部とを混合したものを均一に散布し、250kg/c
2で二次プレスを行い、賦型を行った。この際、ラテ
ックス(合成樹脂)は排出されず、水のみが排出され
た。
【0041】この両面賦型体を20℃、65%RHで2
8日間養生して、セメントモルタル成形品を得た。この
成形品について日本GRC規格に基づいて曲げ強度を測
定した。成形品の強度は良好であった。 実施例2 参考例1のラテックスの代わりに参考例2のラテックス
を用いる以外は実施例1と同様な操作を行って成形品を
得た。二次プレス賦型の際、ラテックス(合成樹脂)は
排出されず、水のみが排出された。養生したこの成形品
の強度は良好であった。 実施例3 シランカップリング剤処理したバサルト繊維の代わりに
ポリエステル繊維を用いた以外は、実施例2と同様な操
作を行って成形品を得た。二次プレス賦型の際、ラテッ
クス(合成繊維)は排出されず、水のみが排出された。
養生したこの成形品の強度は良好であった。 比較例1 参考例1のラテックスの代わりに参考例3のラテックス
を用いる以外は実施例1と同様な操作を行って成形品を
得た。
【0042】途中、セメントモルタル配合物にスチレン
−ブタジエン共重合体ラテックスと水とを混合したもの
を均一に散布した後の二次プレス賦型の工程において、
折角散布したラテックス(合成繊維)が水とともに排出
されてしまい、全体の一部分しか配合物中に残らなかっ
た。以下、実施例1と同様な操作を行い、セメントモル
タル成形品を得た。この成形品は、実施例1のものに比
べて強度がかなり低かった。
【0043】
【表2】 注:10%ネオコールYSK〔第一工業製薬(株)製ジ
アルキルスルフォコハク酸ナトリウム10%水溶液〕 ポリマー中のカルボキシル基の結合量が、4重量%未満
であるとセメントモルタルからのラテックスの排出が起
こり易いことがわかる(比較例1)。16重量%を越え
るとラテックスがセメントモルタル中で造膜し難くな
り、しかも造膜後でもセメントのアルカリ成分によるポ
リマーの溶出が起こりやすい。
【0044】実施例1〜3についてはセメントモルタル
プレス時(乾式)のラテックスの排出はなく、またポリ
マー造膜性も良好である。 実施例4 参考例2のラテックス4部と、水200部が分散された
水性媒体中に、セメント40部、砂60部、ポリエステ
ル繊維5部の混合粉体を加え、均一になるまで攪拌混合
した後、200メッシュの金網で抄造した。
【0045】得られた抄造物を型枠に入れ、最初7.5
kg/cm2で、次いで150kg/cm2でプレスし、
板状に成形した。これを型枠から脱型し、20℃、65
%RHで28日間養生して、セメントモルタル成形品を
得た。
【0046】成形品を得る際の二次プレス賦型の工程に
おいて、ラテックス(合成樹脂)が水とともに抄造物よ
り排出されることはなかった。このセメントモルタル成
形品の強度は良好であった。
【0047】
【発明の効果】本発明では、セメントモルタル成形品の
乾式・湿式製造方法において、合成樹脂として、全単量
体を100としたとき、カルボキシル基含有エチレン性
不飽和単量体4〜16重量%を用いて重合せしめた合成
樹脂を用いるので、加圧成形時に含浸された合成樹脂が
賦型体から排出されるということがなく強度の良好な成
形品が得られるという格別顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 14:02 24:20)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維(A)と、セメント(B)と、骨材
    (C)とを混合し型詰めし、その上に合成樹脂(D)と
    アニオン系界面活性剤(F)と水(E)とを散布した
    後、加圧成形するセメントモルタル成形品の乾式製造方
    法であって、前記合成樹脂(D)として、全単量体を1
    00としたとき、カルボキシル基含有エチレン性不飽和
    単量体4〜16重量%を用いて重合せしめた合成樹脂を
    用いることを特徴とするセメントモルタル成形品の乾式
    製造方法
  2. 【請求項2】 繊維(A)と、セメント(B)と、骨材
    (C)と、合成樹脂(D)と、アニオン系界面活性剤と
    が分散した水性媒体を抄造した後、加圧成形するセメン
    トモルタル成形品の湿式製造方法であって、前記合成樹
    脂(D)として、全単量体を100としたとき、カルボ
    キシル基含有エチレン性不飽和単量体4〜16重量%を
    用いて重合せしめた合成樹脂を用いることを特徴とする
    セメントモルタル成形品の湿式製造方法
  3. 【請求項3】 繊維(A)が、バサルト繊維である請求
    項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 繊維(A)が、ポリエステル繊維である
    請求項1又は2記載の製造方法。
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