JP3203412B2 - グロ−放電プラズマ用電極及びこれを用いたオゾン発生または気体浄化方法 - Google Patents

グロ−放電プラズマ用電極及びこれを用いたオゾン発生または気体浄化方法

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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
    • C01B13/10Preparation of ozone
    • C01B13/11Preparation of ozone by electric discharge

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグロ−放電プラズマ用電
極に関し、特に窒素または空気中においても安定したプ
ラズマを発生することができるグロ−放電プラズマ用電
極及びこれを用いたオゾン発生および気体浄化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、原料物質をグロ−放電により
プラズマ化し、これによって、表面改質が行われている
が、殊に、近時大気圧でグロ−放電が可能になって以来
プラズマ化による表面処理方法が盛んに行われるように
なってきた。そして、グロ−放電に際し、大気圧又は大
気圧に近い真空下で2枚の電極間に高周波電圧を印加し
グロ−放電を起してプラズマ励起させるのであるが、電
極より大きい面積を有する誘電体シ−トを電極の双方も
しくはその一方に貼り合せて高電圧を印加し、一方の電
極から他方の電極へ火花やア−クが廻り込むのを防いで
いる。誘電体シ−トとしてはポリエステル、ポリイミ
ド、アラミド、テフロン、セラミック、ガラス、雲母の
ような耐熱性の絶縁体シ−トが使用されている。
【0003】また、大気圧又は大気圧に近い雰囲気下で
グロ−放電を発生させるには、不活性ガス中で行うのが
通常である。特にヘリウム中では極めて容易にグロ−放
電が起きる。しかし、アルゴン中もしくは窒素中では放
電が起りにくく、起っても無声放電となる。本発明者
は、先にアルゴン中でグロ−放電を起すに際し、ケトン
類や脂肪族炭化水素の微量を添加することによって容易
にグロ−放電を起すことを見出したが(特願平2−18
7215号、特願平3−55701号参照)、窒素中で
の有効な手段がなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
上記の欠点を補う為、研究を重ねた結果、導電性粉末を
含有する層若しくは導電性を有する層を有する誘電体シ
−トを重ね合わせて積層体とし、これを放電電極に貼り
合わせ一体化した電極を使用することによりグロ−放電
が起こりにくかったアルゴン、窒素、空気、酸素等のガ
ス中で極めて容易にグロ−放電を起すことを見出し、本
発明を完成したもので、本発明の目的はヘリウムは勿
論、窒素ガス、酸素ガス或いは空気中でも安定なグロ−
放電を発生し、更に、アルゴン中では、特にケトン類や
脂肪族炭化水素等を添加することなく安定なグロ−放電
を持続させる事ができる電極を提供するものである。
【0005】
【課題を解決すべき手段】本発明の要旨は、少なくとも
2枚以上の大きさの異なる誘電体フイルムの一方の面に
導電性粉末を含有する層若しくは導電性を有する層を構
成し、これらの誘電体フイルムの大きさの小さいものよ
り大きいものの順に、導電性粉末を含有する層若しくは
導電性を有する層の電導度を順次段階的に小さくし、一
方の誘電体フイルムの誘電体の面が他の誘電体フイルム
の導電性粉末を含有する層若しくは導電性を有する層と
接するように重ね合わせて積層体とし、該積層体の大き
さの最も小さく、且つ、電導度の最も大きい層の誘電体
フィルムの誘電体の面が放電用電極と接するようにした
ことを特徴とするグロ−放電プラズマ用電極であり、ま
た、この電極を使用したオゾン発生方法及び気体浄化方
法である。その際、導電性粉末を含有する層としては、
導電性粉末よりなる塗料をもって構成した塗膜よりなる
層が好ましく、導電性の層としては、金属粉末を蒸着し
て構成した金属層であることが好ましい。
【0006】本発明について詳細に述べる。本発明にお
いて使用する誘電体フイルムとしては、従来この種の誘
電体フイルムとして使用されているものであれば何れで
も良く、例えば、ポリエステル、ポリイミド、アラミ
ド、テフロン等の合成樹脂フイルム、或いは、セラミッ
ク、ガラス、雲母のような耐熱性の絶縁体シ−ト等何れ
でも良い。特に取扱上合成樹脂フイルムが好ましく、そ
の厚さとしては6ミクロン〜200ミクロン程度のもの
が好ましい。
【0007】塗料をもって塗膜を構成する場合、導電性
粉末としては、黒鉛(カ−ボン)、アルミニウム、ブロ
ンズ、その他金属酸化物等、何れでも使用する。また、
その際の塗料としては酢酸ビニル・塩化ビニルコ−ポリ
マ−、アクリル・酢酸ビニルコ−ポリマ−、アクリルエ
ステルコ−ポリマ−等の溶剤又はエマルジョンであり、
無機性のものでは珪酸ソ−ダ−の水溶液等であり乾燥又
は硬化して被膜を形成するものであれば、何れでも良
い。
【0008】導電性粉末の濃度は、電極より離れるにし
たがって低濃度となるようにすることが好ましい。具体
的な濃度としては塗料100部中に粉体として80部か
ら0.0001部、好ましくは60部から0.1部であ
る。導電性粉末、特に黒鉛は吸油量が大きいので粒度に
より添加量を変える。又、三塩化アンチモン、塩化錫の
ような導電性の無機塩の分散又は溶解した樹脂溶液を塗
布し、濃度を変化させてもよい。
【0009】他方、本発明において使用する導電性を有
する層を構成する手段としては、例えば、合成樹脂フイ
ルムに金属、例えば、アルミを蒸着する方法等があり、
金属粉末を使用し、誘電体フイルム表面に蒸着する場合
は、蒸着時間をコントロ−ルすることによって蒸着濃度
を段階的に変化させる。例えば、ポリエステルフイルム
に600オングストロ−ム厚のアルミ蒸着を行えばこの
フィルムを透過して何も見えないが、300オングスト
ロ−ム厚にすれば透過光を見ることができる。したがっ
て蒸着時間を変えることで0から600オングストロ−
ム厚迄アルミの厚みを自由に変化することができる。こ
のようにして蒸着濃度を段階状に変化させた誘電体フイ
ルムを貼り合わせて多層化する。
【0010】本発明において、上記の層が形成された誘
電体フイルムまたはシ−トを積層するに際しては、通常
の接着剤を使用すれば良く、例えば、市販の二液性エポ
キシ接着剤、アクリル樹脂の感圧接着剤又はシリコング
リ−スのような極めて稠度の高いグリ−スを使用しても
良い。また、誘電体フイルムとして塩化ビニルフイル
ム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム等
の熱可塑性フイルムを使用した場合には導電性の層を設
けた後、加熱加圧して熱接着すれば良い。なお、エポキ
シ樹脂のような接着剤を使用する場合には、この接着剤
中に導電体を混合してこれを板状に成形して硬化せし
め、更にこの硬化の上に全く同様の方法によって導電体
を段階的に減らしたエポキシ接着剤を成形視重ね合わせ
てても良い。この場合、エポキシ樹脂自体が絶縁性が高
く、誘電体としてそのまま使用可能である。
【0011】本発明において、濃度を異にした導電性の
層が形成されている誘電体フイルムを積層する積層体の
段数としては、別に制限はないが通常2〜10段、好ま
しくは4〜7段であり、このまま上部電極の上に貼り合
わせてグロ−放電プラズマ電極とする。この電極におい
て、極めて濃厚なものから希薄なもの迄を層状に重ね合
わすことによって無数の放電トリガ−ができることにな
り、放電の開始電圧を下げ且つ容易にグロ−放電が起る
訳である。又、高濃度のものだけを層状に重ね合わせて
もその効果は弱いが、濃度の薄いものを重ね合わせた場
合は上記段階状に濃度を変えて張り合わせたものに略匹
敵する効果が得られる。
【0012】要するにカ−ボンの分散密度が立体的にあ
る間隙をもって無数にあればその各々がトリガ−となっ
て放電が容易になる為に極板が金属単体の場合よりも空
気中窒素中でグロ−放電が発生しやすくなることが判明
した。この電極において大気圧プラズマの放電電極に貼
り合わせる積層体の大きさは段階的に大きくする理由
は、火花放電を起すのを防ぐためで、こうすることによ
って電極と誘電体の両方の作用を行い極めて有効であ
る。
【0013】本発明のグロ−放電プラズマ用電極の使用
方法としては、プラズマ容器中の放電電極に前記積層体
を貼着して行う。貼着に際しては、シリコングリ−ス又
はエポキシ接着剤等フィルムを積層する為に使用した接
着剤で良い。又、導電性粉末を混入した接着剤も市販さ
れているがそのようなものを使っても良い。
【0014】プラズマ容器内のプラズマ放電を行う雰囲
気のガスの種類としてはアルゴン、窒素、空気、酸素等
従来グロ−放電しにくいガス中においても容易に放電す
ることができる。勿論、ヘリウム中においても可能であ
る。プラズマ容器中の放電電極における電極間の間隙、
印加する電圧、及び周波数については、プラズマ容器中
の雰囲気ガスの種類或いはその圧等によって種々変わる
が、一般的には間隙0.5〜70mm以上、電圧100
0V〜10000V、周波数は50Hz〜100000
Hzである。しかしこれは流通させるガスの種類により
大きく変化する。最も間隙が狭く電圧の高いものが酸素
であり空気、窒素アルゴン、ヘリウムの順に間隙が広く
なりヘリウム単独では70mm以上でもグロ−放電を起
す。
【0015】周波数は商用周波数から100000Hz
以上でも可能であるが通常発熱の問題があるので好まし
いのは50Hz〜10000Hzである。例えば、プラ
ズマ容器中の上下電極の上部電極に、後述の実施例1の
電極をとりつけて下部電極との間隙を3mmとし、中の
空気を窒素で置換し上下電極間に5000Hz、500
0Vの電圧を印加すれば、窒素特有の濃紫色のグロ−放
電となり、プラズマ励起される。単に黄銅製の電極では
火花放電となり又、金属に誘電体をはっただけではフィ
ラメント状の無声放電となる。本発明にかかる積層体を
電極に貼り着けて初めてグロ−放電を発生する。
【0016】窒素の代わりに空気を入れてもグロ−放電
が起り、紫紅色のグロ−となりプラズマ励起される。通
常、空気中では無声放電となり全くグロ−放電を起さな
いがこの電極を使用することによってグロ−放電が起
り、その間に被処理物を入れることによって処理物表面
をプラズマにより改質することが空気でも可能となる。
但し水分を含んだ空気では不可であり、使用する空気は
市販のボンベ入り混合空気か又は乾燥した水分のない空
気を使用することが必要である。また、アルゴンガスで
プラズマ容器中の空気を完全に置換して上下電極間に高
周波電圧を印加すると、通常の電極では無声放電となる
が、本発明の電極では間隙5mm、3000V、500
0Hzで美しいグロ−となり極めて安定である。
【0017】このようにして導電性の層を有する誘電体
フィルムを順次貼り合わせて一体とし、これを放電電極
に貼りあわせてグロ−放電プラズマ用電極を構成する
が、これに対向する他方の電極は、上記の導電性の層を
有する誘電体フィルムを貼り合わせた物であっても、或
いは単に誘電体フイルムであっても、また、金属放電電
極のままであっても何れでも良い。本発明にかかるグロ
−放電プラズマ用電極を図面をもって具体的に説明す
る。図1はそのグロ−放電プラズマ用電極の構造を具体
的に示した側面図であって、放電電極1に誘電体フィル
ム2の誘電体面を貼り合わせる。該誘電体フィルム2の
他方の面には導電性の層3が形成されている。この導電
性の層3には、誘電体フィルム1より大きい他の誘電体
フィルム4の誘電体面を貼り合わせる。そして、この誘
電体フィルム3の他の面には導電性の層5が形成されて
いる。導電性の層5の電導度は導電性の層3の電導度よ
り小さい。
【0018】本発明にかかるグロ−放電プラズマ用電極
は空気中において安定したグロ−放電を行い、オゾンを
発生させることができるので、該電極を使用して酸素含
有気体を流通させたオゾン発生機用の電極として適して
おり、また、グロ−放電中をNOX,SOXなどのガス
を含む気体もしくは有害物の蒸気を流通させると高効率
で有害物を除去できるので有害物除去する浄化装置用の
グロ−放電プラズマ用電極として有効である。図2にお
いてその概略図を示す。図2において、誘電体面に導電
性の層3を有する誘電体フィルム2を所要枚数積層し、
これを放電電極1に添着してグロ−放電プラズマ用電極
を構成し、これに対向して電極7を配設し、その上に誘
電体フイルム6を載せる。これらの電極をガス入口8及
びガス出口9を有する反応容器に設ける。図3は、他の
プラズマ反応容器を示す。この容器ではガス入口8を反
応容器の上部に、ガス出口9を下部に設ける。そして、
グロ−放電プラズマ用電極の積層部分に孔を設けガスの
流通を良くする。このような装置は上部の入口より酸素
を供給し、下部の出口よりオゾンを排出しやすいので、
オゾン発生装置として好適である。
【0019】次に、実施例をもって更に本発明を具体的
に説明する。
【実施例】
実施例1 導電体の粉末としては黒鉛(東洋炭素株式会社製B−
1)を使用した。これは粒度が最大0.1ミクロンのカ
−ボンであり導電性も高く塗料に入れるだけで簡単に導
電被膜をつくることができる。塗料としては酢ビ、塩ビ
コ−ポリマ−で一般に使用されているVAGHを用い
た。その配合割合は次の通りである。 VAGH (酢ビ・塩ビコ−ポリマ−) 10部 B−1黒鉛 (東洋炭素株式会社製) 10部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部
【0020】先ず、VAGHをトルエン及びメチルエチ
ルケトンに溶解し、完全な溶液とする。この溶液中にB
−1黒鉛を撹拌しながら添加して分散させ、黒色の粘稠
な液を作る。これを厚み25ミクロンのポリエステルフ
ィルムの片面上に12番バ−コ−タ−で塗布、乾燥す
る。この塗膜の抵抗を測定したところ、80kΩを示し
た。次に、この溶液50部をとり、その中にトルエン2
5部及びメチルエチルケトン25部を加えて撹拌し、2
倍に希釈した。この溶液を同様に25ミクロンのポリエ
ステルフィルムの片面上に1塗布し、乾燥する。この塗
膜の抵抗を測定したところ、1MΩであった。更に、同
様の手段で2倍に希釈して、同じ厚さのポリエステルフ
イルム面上に塗膜を構成、その抵抗は30MΩであっ
た。
【0021】なお、上述のように溶媒で希釈せずに、B
−1黒鉛の量を上記10部より5部、2.5部と順次減
らしても良い。但し、溶媒は減らした分追加する。この
ようにして5枚の導電性ポリエステルフイルムを作成
し、その電気抵抗を測定したところ500KΩ、1M
Ω、30MΩ、1000MΩ、及び1000MΩ以上で
あった。また、500KΩのフイルムから直径100m
mの円を、1MΩのフイルムから直径120mmの円
を、30MΩのフイルムから直径140mmの円を、1
000MΩのフイルムから直径160mmの円を及び1
000MΩ以上のフイルムから直径180mmの円を順
次切り取る。これらの円形フイルムを先に示した図1の
ように導電面を内側にして層状とし各フイルムを2液性
エポキシ樹脂接着剤で貼り合わせ一体とした。このよう
にして得られた積層体をプラズマ容器中の放電電極にシ
リコングリ−スで貼着した。
【0022】プラズマ容器中の放電電極に貼着した状態
を図2に示す。図2において上部電極1に貼着したフイ
ルム2は電導性の最も大きい塗膜を有するフイルムであ
り、フイルム3は電導性の最も小さいフイルムである。
また、この装置においては下部電極4に上に誘電体を付
ける。そして、この容器内にガス入口5より窒素ガスを
導入し、ガス出口6より排出し、容器内の雰囲気を窒素
雰囲気とし、電極間間隙が3mmの上下電極間に400
0V〜5000V、周波数1000Hz〜10000H
zの高電圧を印加したところ、窒素のグロ−放電である
濃い紫色のグロ−放電が発生した。この放電は安定に持
続していた。周波数を更に低下させて商用周波数まで下
げてもグロ−放電が安定に発生した。 また、本実施例
では濃度の最も高いものはVAGH10部に対し、B−
1カ−ボン10部のものを塗布し、これを更に希釈して
VAGH10部に対しB−1カ−ボン2.5部のものを
放電電極に近い所から3番目位のものに当るが、この程
度のものを塗布すると真黒にならずグレ−となり、透過
して物を見ることができる程度である。この程度の濃度
のフィルムを何枚か作りこれを重ね合わせて接着し極板
として使用しても同様にグロ−放電させることができ
る。
【0023】実施例2 厚み50ミクロンのポリイミドフィルムを誘電体フイル
ムとして使用し、これに次のような処方の導電塗料を1
0番のバ−コ−タ−で塗布し乾燥した。 アクリルコ−ポリマ−B−75(ロ−ムアンドハ−ス社製) 10部 ドライアルペ−ストP1900(東洋アルミ) 10部 メチルエチルケトン 80部 メチルエチルケトンにB−72を溶解し、これにドライ
アルペ−ストを加えて銀色の分散液とする。次にこの液
の50部をとり、メチルエチルケトン30部を加えて希
釈し、これを実施例1と全く同様にポリイミドフィルム
に塗布した。同様に、この液30部をとり、更にメチル
エチルケトン30部を加えて同様に塗布乾燥した。この
3枚を実施例1と全く同様にして円形に切りエポキシ樹
脂にて張り合わせプラズマ容器中の上部放電電極はシリ
コングリ−スにて接着させた。
【0024】プラズマ反応容器中の空気をアルゴンガス
で置換し、完全にアルゴンで満たされたとき電圧を印加
する。この場合、周波数5000Hz 電圧4000V
で美しいグロ−放電が起こりプラズマ励起される。アル
ゴンガスは本発明の電極を使用せず単に上部電極と下部
電極に誘電体のフィルムを張り合わせただけで放電させ
るとグロ−放電にならず絹糸状又は柱状の放電(無声放
電)となりグロ−になりにくい。従って本発明の電極を
使用することによって極めて効率の良いグロ−放電と成
りプラズマによる表面処理もできるようになる。
【0025】実施例3 厚み50ミクロンのアラミカフィルム(アラミド樹脂)
に実施例1と全く同様な方法でデグサ社のプリンテック
ス140Vカ−ボンを塗布乾燥し、同様に5枚の円形フ
ィルムを作成した。これをエポキシ樹脂にて張りあわ
せ、プラズマ反応容器中の上部電極にシリコングリ−ス
にて張りあわせた。容器中の空気をボンベ入りの乾燥空
気(窒素79%酸素21%の混合気)で置換し、完全に
乾燥混合空気に置きかわった時、極間の間隙1〜2mm
周波数60Hzから300Hz電圧5000V〜600
0Vを印加すると桃色のグロ−放電が起こり、空気を少
量づつ流しながら行うと排出口では著しいオゾンの臭気
がした。
【0026】電圧5000V間隙1mm周波数60Hz
の適用周波数でグロ−放電を起こさせた時、そのオゾン
生成エネルギ−効率を調べた。生成オゾン濃度は沃化カ
リウム法で測定した。オシロスコ−プで電圧をX軸電流
をY軸にとりリサ−ジュ図形を作って放電エネルギ−を
調べた結果、従来の無声放電によるオゾンの生成エネル
ギ−効率に比べて効率が30%近く増大していることが
わかった。その結果この電極を使用して空気中でグロ−
放電を起こさせることにより非常にエネルギ−効率の高
いオゾナイザ−として使用できることが明らかとなっ
た。
【0027】実施例4 実施例1の黒鉛粉末の代わりにアルミや銅を真空蒸着し
てその濃度を段階的に変化させても同様に電極を作るこ
とができる。ポリエステルフィルムの厚み25ミクロン
のものをA−4版の大きさに切り取りこれを真空蒸着機
のガラスベンジャ−中に貼りつけ抵抗加熱でアルミ線を
溶解し10-4の真空中で15秒間アルミ蒸着を行った。
この銀色のフィルムを通して透過したものがかすかに見
える程度であるが厚みは530オングストロ−ムであ
る。次に全く同様にして蒸着時間を7秒、3秒、1秒と
したものを作った。7秒ではやや銀色を呈していたが3
秒、1秒ではややグレイがかったフィルムとなるだけで
透過の度合は元のフィルムと殆ど大差なかった。厚みは
蒸着時間7秒で340オングストロ−ム、3秒では10
0オングストロ−ム以下であり1秒では測定できなかっ
た。このフィルムを実施例1と全く同様にして最も厚い
15秒から1秒までのものを作り段階状にエポキシ樹脂
で接着し蒸着時間15秒ものをプラズマ反応容器中の電
極にアルミ面が外側になるように張り付けた。この反応
容器の空気を窒素40部、アルゴン60部の混合ガスで
完全に置換し、電極間の間隙3mmで高電圧を印加し
た。周波数3000Hz、4300Vで紫色のグロ−放
電が起り30Wの出力で安定に持続した。糸状や柱状放
電は全く発生していない。
【0028】実施例5 ポリイミドフィルムの厚み25ミクロンのものに次のよ
うな処方の導電塗料を10番のバ−コ−タ−で塗布乾燥
する。 ブチラ−ル樹脂(セキスイ化学)BMS 10 銅粉(ブロンズ粉) 10 トルエン 40 エチルアルコ−ル 40 トルエンアルコ−ル混合物にブチラ−ル樹脂を溶解し、
その中にブロンズ粉を混合して銅色の粘稠液とする。次
にこれを実施例1と全く同様に段階的に導電体粉末の濃
度を代えたものを塗布し4枚の円形フィルムを作る。こ
れをエポキシ樹脂にて同心円状に接着し、実施例と全て
同様に電極にシリコングリ−スにて接着する。
【0029】このものを上部電極とし、下部電極には2
5ミクロンのポリイミドを張り合わせ両電極の間隙を3
mmとし、この中にアンモニアガスを混合した窒素ガス
を導入し、反応容器の空気を置換する。別にネオントラ
ンス入力100V、出力9000Vの60Hzの電圧を
上下電極に印加すると紫色のグロ−放電を起こしプラズ
マ励起される。反応容器入口より入ってアンモニア混合
窒素ガスは放電しない中は著しい臭気と刺激があるがグ
ロ−放電を起こさせた後は出口より排出されるものの臭
気は著しく改善されプラズマ反応によってアンモニアが
分解又は変質されていることが判明した。このように本
電極を使用してグロ−放電を起こしプラズマ励起させる
とその中の有害物が分解していくことが判る。
【0030】実施例6 厚み30ミクロンの雲母板(無色の良質のもの)に実施
例1と全く同様にB−1黒鉛を塗布し同様に4枚の円形
板を作る。これを水硝子(珪酸ソ−ダ)の粘稠液にては
り合わせ層状電極とし上部電極に設置する。下部電極に
も誘電体として雲母板の30ミクロンのものを設け電極
間隙0.5mm〜0.8mmにする。この両電極を設け
た容器中の空気を酸素で置換し完全に酸素で満たされた
時7000Hz5000Vの電圧を印加すると桃色のグ
ロ−を発生し酸素中でもグロ−放電を起す。酸素を入口
から少しずつ入れ出口にて排出すると著しいオゾン臭が
ありその排出ガスを沃化カリ水溶液中に導入すると沃素
がたちまち遊離して茶色く変化する。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、プラズマ
容器の放電電極に導電性の層を有する誘電体フイルムの
積層体を貼り着けることによって、窒素中や空気中にお
いても安定したグロ−放電を行うことができる。また、
アルゴン中では、特にケトン類や脂肪族炭化水素等を添
加することなく窒素中や空気中の場合と同様に安定した
グロ−放電を発生することが出来る。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるグロ−発生プラズマ用電極
【図2】本発明にかかるグロ−発生プラズマ用電極を使
用した方法の説明図
【図3】本発明にかかるグロ−発生プラズマ用電極を使
用したオゾン発生方法の説明図
【符号の説明】 1,7 放電電極 2,4,6 誘電体フイルム 3,5 導電性の層 8 ガス入口 9 ガス出口 10 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小駒 益弘 埼玉県和光市下新倉843−15 (56)参考文献 特開 昭54−56094(JP,A) 特開 昭64−65002(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/08 B01D 53/32 C01B 13/11 H01J 17/04 H05H 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚以上の大きさの異なる誘
    電体フイルムの一方の面に導電性粉末を含有する層若し
    くは導電性を有する層を構成し、これらの誘電体フイル
    ムの大きさの小さいものより大きいものの順に、導電性
    粉末を含有する層若しくは導電性を有する層の電導度を
    順次段階的に小さくし、一方の誘電体フイルムの誘電体
    の面が他の誘電体フイルムの導電性粉末を含有する層若
    しくは導電性を有する層と接するように重ね合わせて積
    層体とし、該積層体の大きさの最も小さく、且つ、電導
    度の最も大きい層の誘電体フィルムの誘電体の面が放電
    用電極と接するようにしたことを特徴とするグロ−放電
    プラズマ用電極。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電極により発生させたグ
    ロ−放電中を酸素含有気体を流通させてオゾンを発生せ
    しめたことを特徴とするオゾン発生方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電極により発生させたグ
    ロ−放電中を有害物含有気体を流通させて有害物を除去
    する気体浄化方法。
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