JP3202119B2 - カビ臭除去材 - Google Patents

カビ臭除去材

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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の細孔構造を有す
る繊維状活性炭からなるカビ臭除去材に関する。より詳
細には、飲料水、特に水道水のカビ臭を除去するのに適
するカビ臭除去材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、飲料水、特に水道水の水質に対す
る関心が高まっており、それに伴って水道水の水質に関
する苦情も多く、その大半が水の味覚に大きな影響を及
ぼす臭気に関するものであり、異臭味被害人口は日本全
国で2200万人にも達するといわれている。水道水な
どの飲料水における臭気としては塩素臭、カビ臭、鉄サ
ビなどのサビ臭などが挙げられるが、そのうちでカビ臭
はホルミディウムやオシラトリアなどの藻類から発生す
る2−メチルイソボルネオール(2−MIB)が主な原
因であるとされている。
【0003】飲料水の水質に対する関心が高まるにつれ
て、粒状、粉状、繊維状などの種々の形態の活性炭を充
填した浄水器が広く用いられるようになっており、浄水
用の活性炭に関する特許出願も数多く出されている。し
かしながら、従来の浄水用の活性炭は塩素や発癌性があ
るとされているトリハロメタンの除去を目的として開発
されており、苦情の大きな要因になっているカビ臭の除
去に関しては研究や開発が進んでいないのが現状であ
る。その理由としては、水道水中に含まれる2−MIB
の濃度が数十ppt(parts per trillion)と極めて低
い濃度であるために他の有機化合物に妨げられて活性炭
に吸着されにくいこと、そしてそのような微量の2−M
IBの分析が簡単には行えず手間がかかることなどが挙
げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、飲料
水に含まれる臭気物質、特にカビ臭の原因であるとされ
ている2−MIBなどの有害物質の除去に有効な素材を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが検討を重ねた結果、特定の比表面積および
細孔分布を有する繊維状活性炭を用いると、飲料水中の
臭気物質、特にカビ臭の原因となっている2−MIBの
除去を効果的に行うことができ、2−MIBを含まず、
カビ臭などの異臭のない飲料水を得ることができること
を見出して本発明を完成した。
【0006】 すなわち、本発明は、(a)比表面積が
1500m2/g以上であり、(b)水蒸気吸着法で測
定した細孔半径10Å〜20Åの細孔の占める累積細孔
容積が0.2cc/g以上であり、且つ(c)水蒸気吸
着法で測定した細孔半径10Å〜20Åの細孔の占める
累積細孔容積が細孔半径100Å以下の細孔の占める累
積細孔容積の50%以上である、フェノール系樹脂系の
繊維状活性炭からなることを特徴とするカビ臭除去材で
ある。そして、本発明は、フェノール系樹脂繊維を、6
00〜1400℃の温度下に、窒素気流中で水蒸気およ
び/または炭酸ガスで処理するか、または燃焼ガスで賦
活処理して、フェノール系樹脂系の繊維状活性炭からな
る前記カビ臭除去材を製造する方法であるここで、本
明細書における「フェノール系樹脂系の繊維状活性炭」
とは、フェノール系樹脂繊維を原料繊維として用いて得
られる繊維状活性炭を意味する(なお以下で本発明のカ
ビ臭除去材で用いるフェノール系樹脂系の繊維状活性炭
を単に「繊維状活性炭」ということがある)
【0007】ここで、本発明のカビ臭除去材で用いる繊
維状活性炭の「比表面積」(以後「SA」という)(m
2/g)とは、液体窒素温度での窒素ガス吸着等温線に
よるBET法で求めた値をいう。また、該繊維状活性炭
の「水蒸気吸着法で測定した細孔半径10Å〜20Åの
細孔の占める累積細孔容積」(以後「V10-20」という)
(cc/g)および同法で測定した「細孔半径100Å以
下の細孔の占める累積細孔容積」(以後「V100」とい
う)(cc/g)は、下記の方法により作成した細孔分
布曲線に基づいて規定される。
【0008】[細孔分布曲線の作成法]一定濃度の硫酸
水溶液の平衡水蒸気圧は一定値をとることから、硫酸水
溶液の硫酸濃度と平衡水蒸気圧との間には一律の関係が
ある。所定濃度の硫酸水溶液を存在させた吸着室の気相
部に繊維状活性炭を入れ、1気圧(絶対圧)、30℃の
条件で水蒸気と接触させた後、該繊維状活性炭における
重量増加分として水の飽和吸着量(重量)を測定した。
一方、この飽和吸着量の測定試験において水の吸着に利
用された繊維状活性炭の細孔は、採用した硫酸水溶液の
硫酸濃度に固有の1気圧(絶対圧)、30℃での平衡水
蒸気圧の値(P)から下記の数式1により表されるKelv
inの式に基づいて求められる細孔半径(r)以下の細孔
半径を有するものである。すなわち、該Kelvinの式に基
づいて求められる細孔半径以下の細孔の累積細孔容積
が、その測定試験での飽和吸着量に相当する30℃の水
の体積である。同様にして、同種の繊維状活性炭を用い
て、硫酸濃度に変化を持たせた13種の硫酸水溶液(す
なわち、1.05から1.30までの0.025の間隔
をあけた比重を有する11種の硫酸水溶液、1.35の
比重を有する硫酸水溶液および1.40の比重を有する
硫酸水溶液)について飽和吸着量の測定試験を行い、各
測定試験において、対応する細孔半径以下の細孔の累積
細孔容積を求めた。このようにして求められた累積細孔
容積のデータに基づいて、累積細孔容積を細孔半径に対
しプロットすることにより、繊維状活性炭の細孔分布曲
線を得ることができる。
【0009】
【数1】Kelvinの式 : r=−[2Vm γ cosθ]/[RT ln(P/P0)] 式中、 r:細孔半径(cm) Vm:水の分子容(cm3/mol)=18.079
(30℃) γ:表面張力(dyn/cm)=71.15(30℃) θ:毛細管壁と水との接触角(°)=55°を用いた R:ガス定数(erg/deg・mol)=8.314
3×107 T:絶対温度(K)=303.15 P:細孔内の水の示す飽和蒸気圧(mmHg) P0:水の1気圧(絶対圧)、30℃における飽和蒸気圧
(mmHg)=31.824
【0010】そして、上記の細孔分布曲線から、本発明
における要件(b)に相当する細孔半径が10Å〜20
Åである細孔の占める累積細孔容積(V10-20)を求
め、さらに該V10-20およびV100の値から、本発明にお
ける要件(c)であるV100に対するV10〜20の割合(%)
を、式:(V10-20/V100)×100から求める。
【0011】本発明のカビ臭除去材で用いる繊維状活性
炭は、上記した(a)〜(c)の3つの要件、すなわ
ち、SAが1500m2/g以上であり、V10-20が0.
2cc/g以上であり、且つ(V10-20/V100)×10
0が50%以上であるという3つの要件のすべての特性
を備えていることが必要である。それらの3つの要件を
備えていることによって、初めて飲料水中、特に水道水
中に含まれる臭気物質、特にカビ臭の原因とされる2−
MIBを効率よく除去することができ、それら(a)〜
(c)の要件のいずれが欠けても臭気物質、特に2−M
IBを効率よく除去することができない。上記した
(a)〜(c)の要件を備える繊維状活性炭のうちで
も、SAが2000m2/g以上であり、V10-20が0.
4cc/g以上であり、且つ(V10-20/V100)×10
0が75%以上である繊維状活性炭が、カビ臭の除去効
果が大きく、好ましい。
【0012】そして、本発明のカビ臭除去材で用いる繊
維状活性炭は、5〜30μの平均繊維径を有するのが好
ましく、平均繊維径が5〜20μであるのが特に好まし
い。繊維状活性炭の平均繊維径が5μ未満であると、浄
水器などに充填した際に通水抵抗が大きくなり、効率よ
くカビ臭を除去できにくくなり、一方平均繊維径が30
μを超えると繊維自体が脆くなり、浄水器への充填時、
または該繊維状活性炭から浄水器充填用の成形体を製造
する際に砕けて微粉が多く発生してトラブルの原因とな
るので好ましくない。また、繊維状活性炭の長さは特に
限定されず、短繊維状でも長繊維状でもよい。
【0013】 本発明のカビ臭除去材で用いる繊維状活
性炭は、フェノール系樹脂繊維を原料繊維として用いて
得られた、上記した(a)〜(c)の3つの要件のすべ
てを満たす繊維状活性炭である。フェノール系樹脂繊維
を原料繊維として用いて上記した(a)〜(c)の3つ
の要件を満たす繊維状活性炭を製造し得るのであれば、
その製法、製造条件(例えば不融化条件、炭化条件、賦
活化条件等)、製造装置等は特に限定されない。そのう
ちでも、本発明のカビ臭除去材(本発明のカビ臭除去材
で用いる繊維状活性炭)は、フェノール系樹脂繊維から
なる原料繊維を、約600〜1400℃の高温下に、上
記(a)〜(c)の3つの要件を備えた繊維状活性炭が
得られる条件を選択して、窒素気流中で水蒸気および/
または炭酸ガスで処理するか、または燃焼ガスで賦活処
理する方法によって好ましく製造される
【0014】本発明のカビ臭除去材で用いる繊維状活性
炭は、フェルト状、カットファイバー状、フィラメント
状、トウ状等の繊維形態で浄水器に充填することがで
き、また、シート状、円筒状、円柱状、角柱状、板状等
の各種形状に賦形して浄水器に充填することができる。
また、充填を容易にするためにそのような各種形状に賦
形する際に、高分子化合物からなるバインダーを用いて
もよく、したがって、本発明でいう繊維状活性炭からな
るカビ臭除去材には、上記(a)〜(c)の要件を満た
す繊維状活性炭そのもの、およびそれをバインダーを使
用せずにまたは使用して賦形したもののいずれもが包含
される。
【0015】浄水器への充填を容易にし且つ所定量の繊
維状活性炭を浄水器に充填することができるという点か
らは、繊維状活性炭を浄水器の内部形状やサイズ等に合
わせて予め所定の形状に賦形しておくのが便利である。
賦形に当たっては、カビ臭の除去能を喪失しない限り
は、そのまま軽く押圧して賦形する方法、バインダーに
よって繊維同士を接合して賦形する方法等の任意の方法
を採用することができる。
【0016】バインダーを使用して賦形する場合は、繊
維状や粉末状の熱可塑性重合体、高分子化合物の溶液や
分散液等の各種のバインダーを使用することができる。
そのうちでも、繊維状の熱可塑性樹脂からなるバインダ
ーまたはミクロフィブリル化繊維を使用するのが繊維状
活性炭表面の細孔を塞ぐことが少ない点で好ましく、特
に低融点の鞘成分とそれより融点の高い芯成分とからな
る芯鞘型複合繊維からなるバインダーを使用するのが好
ましい。バインダーの使用量は特に限定されないが、通
常、繊維状活性炭の重量に基づいて、約5〜40重量%
程度を使用するのがよい。
【0017】以下に本発明を実施例等により具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、SA、V10-20、V100および(V10-20/V100)×1
00は前記した方法により測定した。
【0018】《実施例 1》 (1) フェノール系樹脂繊維(平均繊維径14μの長
繊維)(日本カイノール株式会社製;カイノールKT2
400)を、縦型スリット炉に導入し、1030℃のL
PG燃焼ガス(プロパン/空気の容積比約1/20の混
合ガスを燃焼させて得られたH2O/CO2/CO/H2
/C38/N2混合ガス)を炉内に供給しながら、炉内
滞留時間14分の条件で賦活化処理して、平均繊維径1
0μ、SA=2380m/g、V10-20=0.81c
c/g、V100=0.93cc/g、(V10-20
100)×100=87%の繊維状活性炭を得た。この
繊維状活性炭を5mmの長さに切断し、その60gを内
径8cm×長さ8cmの浄水用の円筒状容器に充填し
た。
【0019】(2) 全有機炭素(TOC)濃度2.5
ppmの河川水に次亜塩素酸ソーダを加えて遊離塩素濃
度を2ppmとし、これにトリハロメタンとしてクロロ
ホルムを25ppb、ブロモジクロロメタンを10pp
b、ジブロモクロロメタンを10ppbおよびブロモホ
ルムを5ppbの濃度になるようにそれぞれ加え、さら
に2−MIBを100ppt(parts per trillion)の
濃度になるように加えて試験用の原水を調製した。
【0020】(3) 上記(1)で得られた繊維状活性
炭を充填した円筒状容器に、上記(2)で調製した原水
を4リットル/分(sv600hr-1)の速度で通水し
て処理を行って、容器から流出してきた処理水をTek
mar社のLSC2000(パージアンドトラップ濃縮
導入装置)を用いて濃縮した後、GC−MS(ガスマ
ス)で流出水中の2−MIBを2時間おきに分析し、人
間が感知できる2−MIB濃度の限界であると言われて
いる10pptの濃度を超えるまでの通算通水量を調べ
たところ、下記の表1に示すように179,040リッ
トルであった。
【0021】《実施例 2》繊維状活性炭を製造する際
の炉内滞留時間を10分とした以外は実施例1の(1)
と同様の処理を行って、平均繊維径10μ、SA=20
20m/g、V10-20=0.54cc/g、V100
0.67cc/g、(V10-20/V100)×100=81
%の繊維状活性炭を得た。この繊維状活性炭を5mmの
長さに切断し、その60gを内径8cm×長さ8cmの
浄水用の円筒状容器に充填して、これを用いて実施例1
の(3)と同様の通水試験を行ったところ、流出水中の
2−MIB濃度が10pptを超えるまでの通算通水量
は下記の表1に示すように111,600リットルであ
った。
【0022】《実施例 3》実施例1の(1)と同様に
して得られた繊維状活性炭を5mmの長さに切断した
後、繊維状活性炭100重量部に対してバインダーとし
てポリエステル繊維(単繊維デニール=1デニール、長
さ5mm)20重量部を加え、タピー式抄紙機で抄紙
し、目付150g/mのシートを得た。得られたシー
トを130℃、8kg/cmの条件下に3分間プレス
し、更にこのシートを間隙を制御した熱板の間に入れて
260℃で2分間プレスして、密度0.15g/ccの
成形シートを作製した。このシートを直径約8cmの円
盤状に裁断して、その充填量が約60gになるようにし
て実施例1と同型の円筒状容器に充填した。これを用い
て実施例1の(3)と同様の通水試験を行ったところ、
流出水中の2−MIB濃度が10pptを超えるまでの
通算通水量は下記の表1に示すように124,800リ
ットルであった。
【0023】《比較例 1》LPG燃焼ガスの温度を9
80℃とし、炉内滞留時間を9分とした以外は、実施例
1の(1)と同様の処理を行って、平均繊維径10μ、
SA=1290m/g、V10-20=0.05cc/
g、V100=0.05cc/g、(V10-20/V100)×
100=13%の繊維状活性炭を得た。この繊維状活性
炭を5mmの長さに切断し、その60gを実施例1の
(2)におけるのと同型の円筒状容器に充填した。これ
を用いて実施例1の(3)と同様の通水試験を行ったと
ころ、流出水中の2−MIB濃度が10pptを超える
までの通算通水量は下記の表1に示すように12,72
0リットルであった。
【0024】《比較例2〜4》下記の表1に示したSA
値、V10-20値、V100値および(V10-20/V100)×1
00の値を有する、市販のフェノール樹脂系繊維状活性
炭(比較例2)、石炭ピッチ系繊維状活性炭(比較例
3)およびフェノール樹脂系繊維状活性炭(比較例4)
の各60gを実施例1の(2)におけるのと同型の円筒
状容器に充填し、これを用いて実施例1の(3)と同様
の通水試験を行ったところ、流出水中の2−MIB濃度
が10pptを超えるまでの通算通水量は下記の表1の
とおりであった。
【0025】《比較例 5》比較例3で使用したのと同
じ市販の繊維状活性炭を約5mmの長さに切断した後、
実施例3におけるのと同様にしてバインダーを用いてプ
レスして密度0.15g/ccの成形シートを作製し、
これを直径約8cmの円盤状に裁断して、その充填量が
約60gになるようにして実施例1の(2)と同型の円
筒状容器に充填し、これを用いて実施例1の(3)と同
様の通水試験を行ったところ、流出水中の2−MIB濃
度が10pptを超えるまでの通算通水量は下記の表1
に示すように8,880リットルであった。
【0026】
【表1】 SA V10-20100 (V10-20/V100) 2-MIBが10pptを超え (m2/g) (cc/g) (cc/g) ×100 (%) るまでの通算通水量 (リットル) 実施例1 2380 0.81 0.93 87 179040 実施例2 2020 0.54 0.67 81 111600 比較例1 1290 0.05 0.38 13 12720 比較例2 1620 0.15 0.45 33 30480 比較例3 1340 0.02 0.30 7 1440 比較例4 1980 0.30 0.65 46 64800 実施例3 − − − − 124800 (賦形体) 比較例5 − − − − 8880 (賦形体)
【0027】上記表1の結果から、SA、V10-20およ
び(V10-20/V100)×100のすべてが、上記した本
発明における要件(a)〜(c)を満たしている実施例
1〜2の繊維状活性炭および実施例1の繊維状活性炭か
ら作製された実施例3の賦形体は、カビ臭の原因物質で
ある2−MIBの除去能が極めて高く、繊維状活性炭を
充填した容器からの流出水中の2−MIBの濃度が、人
間の感知可能限界であるとされている10pptを超え
るまでに極めて多量の水を処理でき(通算通水量が極め
て高く)、長期にわたって2−MIBを効果的に除去で
きることがわかる。
【0028】それに対して、SA、V10-20および(V
10-20/V100)×100のすべてが上記した本発明にお
ける要件(a)〜(c)を満たしていない比較例1、比
較例3および比較例5の繊維状活性炭を用いた場合は、
流出水の2−MIBの濃度が10pptを超えるまでの
通算通水量が実施例の約10分の1またはそれ以下と極
めて少量であり、また要件(a)だけを満足する比較例
2の繊維状活性炭を用いた場合は流出水の2−MIBの
濃度が10pptを超えるまでの通算通水量が実施例の
約3分の1またはそれ以下であり、さらに要件(a)お
よび(b)を満足するが要件(c)を満たしていない比
較例4の繊維状活性炭を用いた場合は流出水の2−MI
Bの濃度が10pptを超えるまでの通算通水量が実施
例の約2分の1またはそれ以下であり、いずれの比較例
も実施例1〜3に比べて2−MIBの除去能が大きく劣
っていることがわかる。
【0029】
【発明の効果】SA、V10-20および(V10-20
100)×100のすべてが上記した本発明における要
件(a)、(b)および(c)にそれぞれ合致する、フ
ェノール系樹脂系の繊維状活性炭からなる本発明のカビ
臭除去材を用いた場合には、飲料水、特に水道水におい
て大きな問題になっているカビ臭を効果的に除去するこ
とができる。そのため、本発明のカビ臭除去材は家庭、
工場、店舗、会社等の種々の場所で使用する浄水器用に
有効に使用することができ、飲料水の水質を長期にわた
って良好に保つことができる。そして、本発明で使用す
るカビ臭除去材は、その優れた吸着性能によって、カビ
臭の除去に有効なだけではなく、飲料水中に含まれてい
るカビ臭以外の臭気物質、塩素、トリハロメタンなどの
有害物質も勿論効果的に除去することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−145516(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/20 B01D 53/02 ZAB

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)比表面積が1500m2/g以上
    であり、(b)水蒸気吸着法で測定した細孔半径10Å
    〜20Åの細孔の占める累積細孔容積が0.2cc/g
    以上であり、且つ(c)水蒸気吸着法で測定した細孔半
    径10Å〜20Åの細孔の占める累積細孔容積が細孔半
    径100Å以下の細孔の占める累積細孔容積の50%以
    上である、フェノール系樹脂系の繊維状活性炭からなる
    ことを特徴とするカビ臭除去材。
  2. 【請求項2】 フェノール系樹脂繊維を、600〜14
    00℃の温度下に、窒素気流中で水蒸気および/または
    炭酸ガスで処理するか、または燃焼ガスで賦活処理し
    て、フェノール系樹脂系の繊維状活性炭からなる請求項
    1のカビ臭除去材を製造する方法
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