JP3201663U - 包装用フィルム - Google Patents

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【課題】箱形の容器に盛込まれた内容物に被せられ端部が容器に貼着される包装用フィルムについて、手動での包装作業を容易にする包装用フィルムを提供する。【解決手段】容器の外側面に当接される両端縁に粘着材2が帯状に積層されロール状に巻回されている。粘着材2は、内側部分22と外側部分21とに分離されている。粘着材2の内側部分22は、ロールからの引出し方向と直交する幅方向に切断される切断端12付近に両端縁の縁辺11よりも幅方向に6〜8mmの間隔を介して配置されている。粘着材2の外側部分21は、内側部分22の間に両端縁の縁辺11よりも幅方向に1〜2mmの間隔を介して配置されている。【選択図】図1

Description

本考案は、箱形の容器(トレイ)に盛込まれた内容物に被せられ端部が容器に貼着される包装用フィルムに係る技術分野に属する。
最近、包装用フィルムとしては、包装作業の迅速化を図るために、容器の外側面に当接される両端縁に予め粘着材を積層させたものが提供されている。さらに、包装作業の連続化,自動化を図るために、粘着材の積層面の反対側面に剥離剤を積層してロール状に巻回させたものも提供されてきている。
粘着材が積層された包装用フィルムでは、手動,自動のいずれの包装作業においても、粘着材が手指や包装装置の一部に不測に接着してしまうことがある。このため、粘着材の積層領域に改良を加えることが行われている。
従来、粘着材の積層領域に改良を加えた包装用フィルムとしては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1には、容器の外側面に当接される両端縁に粘着材が帯状に積層されるとともに、幅方向に切断される予定領域に粘着材が積層されない非粘着部が設けられた包装用フィルムが記載されている。
特許文献1に係る包装用フィルムは、ロール状に巻回されたものに適用され、ロールから引出され切断刃によってロールからの引出し方向と直交する幅方向に切断される際に、粘着材が包装装置の一部である切断刃に接着するのを防止しようとするものである。
特開2001−301812号公報
特許文献1に係る包装用フィルムでは、切断後に手動で内容物が盛込まれた容器の外側面に貼着する際に、手指に粘着材が付着しないように注意しながら、内容物に被せる作業と容器の外側面に押付ける作業とを連続的に行わなければならないため、包装作業が面倒であるという問題点がある。
本考案は、このような問題点を考慮してなされたもので、手動での包装作業を容易にすることのできる包装用フィルムを提供することを課題とする。
前述の課題を解決するため、本考案に係る包装用フィルムは、実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載の手段を採用する。
即ち、請求項1では、容器の外側面に当接される両端縁に粘着材が帯状に積層されロール状に巻回された包装用フィルムにおいて、粘着材は内側部分と外側部分とに分離され、粘着材の内側部分はロールからの引出し方向と直交する幅方向に切断される切断端付近に両端縁の縁辺よりも幅方向に6〜8mmの間隔を介して配置され、粘着材の外側部分は内側部分の間に両端縁の縁辺よりも幅方向に1〜2mmの間隔を介して配置されていることを特徴とする。
この手段では、粘着材の内側部分に接触しないように端縁を手指で掴んで内容物に被せる作業を行い、そのまま端縁を掴んでいる手指の腹で外側部分(裏面)を容器の外側面に押付ける作業を行うことで、容器の外側面に確実に貼着することができる。
また、請求項2では、請求項1の包装用フィルムにおいて、粘着材は内側部分と外側部分との少なくとも一部が縁辺と平行な共通線上に配置されていることを特徴とする。
この手段では、粘着材の内側部分と外側部分との少なくとも一部が縁辺と平行な共通線上に配置されることで、縁辺からの間隔の異なる内側部分と外側部分とに縁辺と平行な共通の直線状の貼着ラインが形成されることになる。
また、請求項3では、請求項1または2の包装用フィルムにおいて、粘着材の内側部分はロールからの引出し方向の前方側の切断端寄りに積層が欠除された欠落部分が設けられていることを特徴とする。
この手段では、粘着材の内側部分に欠落部分が設けられることで、内側部分の縁辺からの間隔が拡大された格好となる。
本考案に係る包装用フィルムは、粘着材の内側部分に接触しないように端縁を手指で掴んで内容物に被せる作業を行い、そのまま端縁を掴んでいる手指の腹で外側部分(裏面)を容器の外側面に押付ける作業を行うことで、容器の外側面に確実に貼着することができるため、手動での包装作業が容易になる。
さらに、請求項2として、粘着材の内側部分と外側部分との少なくとも一部が縁辺と平行な共通線上に配置されることで、縁辺からの間隔の異なる内側部分と外側部分とに縁辺と平行な共通の直線状の貼着ラインが形成されることになるため、貼着強度が強化される効果がある。
さらに、請求項3として、粘着材の内側部分に欠落部分が設けられることで、内側部分の縁辺からの間隔が拡大された格好となるため、ロールからの引出し先端がよれていたりしても、ロールからの引出しの際に包装装置の引出し爪の粘着材(内側部分)の接触を回避することができる効果がある。
本考案に係る包装用フィルムを実施するための形態の第1例の切断された状態の平面図である。 図1の全体の斜視図である。 図1の使用状態図である。 図1の他の使用状態図である。 図1の包装状態図である。 本考案に係る包装用フィルムを実施するための形態の第2例の切断された状態の平面図である。
以下、本考案に係る包装用フィルムを実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本考案に係る包装用フィルムを実施するための形態の第1例を示すものである。
第1例では、果物からなる内容物が盛込まれた容器Tに使用するのに好適なものを示してある。
第1例は、図1,図2に示すように、フィルム本体1、粘着材2,剥離材3で構成されている。
フィルム本体1は、長尺状の合成樹脂フィルムからなるもので、コアレスのロール状に巻回されている。このフィルム本体1は、図1に示すように、ロールから引出し方向と直交する幅方向に切断された縁辺11,切断端12で囲まれる方形の形状が使用される一単位となる。なお、切断端12には、ロールからの切断の目印となるマーク13が設けられている。
粘着材2は、外側部分21,内側部分22,欠落部分23からなるもので、果物からなる内容物が盛込まれる容器Tの外側面に当接される両端縁の一面に間欠的な帯状に積層されている。
粘着材2の外側部分21は、帯状の中央部に位置され、フィルム本体1の縁辺11から1〜2mm程度の間隔aを介して長方形の領域を有するように配置されている。この間隔aは、フィルム本体1の縁辺11から粘着材成分が簡単に漏れ出さないようにするために確保されるものである。
粘着材2の内側部分22は、帯状の外側部分21を介した両側に位置され、フィルム本体1の縁辺11から6〜8mm程度の間隔bを介して長方形の領域を有するように配置されている。この間隔bは、フィルム本体1の縁辺11から粘着材2の積層の配置を幅方向に積極的にずらせたものである。
粘着材2の欠落部分23は、ロールからの引出し方向の前方側の内側部分22のフィルム本体1の縁辺11,切断端12寄りのコーナ部をL字形にカットしたように形成されている。このカットは、内側部分22における粘着材2の積層の配置を幅方向にさらに積極的にずらせた格好となる。
粘着材2の外側部分21,内側部分22,欠落部分23は、図1に示すように、帯状(長方形の幅)が異なるものの、外側部分21の幅を広くして、フィルム本体1の縁辺11と平行な共通線Lの上に必ず位置して、共通の直線状の貼着ラインを形成するようになっている。また、外側部分21と内側部分22とは、フィルム本体1が露出している非粘着材部分14が設けられて分離されている。内側部分22とフィルム本体1の切断端12との間の少しの領域についても、フィルム本体1が露出している非粘着材部分15が設けられている。非粘着材部分15については、前述の特許文献1に係る包装用フィルムと同様の作用,効果が奏される。
剥離剤3は、フィルム本体1の反対側面(粘着材2が積層された面の)に帯状に積層され、ロールに巻回されたフィルム本体1と粘着材2との接着を阻止している。
第1例によると、粘着材2の外側部分21,内側部分22,欠落部分23が形状の異なる配列であるものの非粘着材部分13によって分離独立されているため、印刷技術等を利用して粘着材2をフィルム本体1に簡単に積層することができる。
さらに、図3に示すように、包装装置を使用したフィルム本体1のロールからの引出しの際には、コ字形の引出し爪Nがフィルム本体1の縁縁を掴むことになるが、引出し爪Nがフィルム本体1の縁辺11と粘着材2の内側部分22との間に位置されるため、引出し爪Nが粘着材2と接触することはない。従って、フィルム本体1のロールからの引出しの際に、引出し爪Nが粘着材2に接着してしまうことはなくなる。また、手動包装においても、手指でフィルム本体1の縁辺11と粘着材2の内側部分22との間を掴めば、同様の作用,効果が得られる。
さらに、図4に示すように、フィルム本体1のロールからの引出し先端がよれていたりしても、粘着材2の欠落部分23が内側部分22の積層の配置を幅方向にさらに積極的にずらせた格好となっているため、手指や引出し爪Nの粘着材2への接触を確実に防止することができるため、ロールからの引出しの際に粘着材2の手指や引出し爪Nへの接着をより確実に防止することができる。なお、フィルム本体1のロールからの引出し先端がよれることは、自動包装装置においてよく見られる現象である。
第1例でフィルム本体1を容器Tに手動で貼着する際には、手指の先でフィルム本体1の縁辺11と粘着材2の内側部分22との間を掴み、手指の腹で粘着材2の外側部分21(裏面)を容器Tに押付けるようにすると、容器Tの外側面に確実に貼着することができ、手動での包装作業が容易になる。
第1例でフィルム本体1が容器Tに貼着されると、図5に示すように、粘着材2の外側部分21,内側部分22が上下方向において貼着位置A,Bが異なるものの共通線Lで共通の直線状の貼着ラインを構成しているため、フィルム本体1が容器Tから簡単に剥離することはない。また、粘着材2の外側部分21,内側部分22が上下方向において貼着位置A,Bが異なることは、フィルム本体1の容器Tのフランジを超えることによる傾斜に対応した確実な貼着を可能にする。また、粘着材2の外側部分21がフィルム本体1の縁辺11に近接されているため、貼着されたフィルム本体1が容器Tから必要以上にまくれ上がるようなことはない。
図6は、本考案に係る包装用フィルムを実施するための形態の第2例を示すものである。
第2例は、粘着材2の欠落部分23をロールからの引出し方向の後方側の内側部分22にも設けている。
第2例によると、ロールから引出されたフィルム本体1が大きくよれた場合にも対応することがきる。
以上、図示した各例の外に、粘着材2の外側部分21,内側部分22を複数に分離することも可能である。
本考案に係る包装用フィルムは、繊細な電子デバイス等の包装等にも利用が可能である。
1 フィルム本体
11 縁辺
12 切断端
2 粘着材
21 外側部分
22 内側部分
23 欠落部分
T 容器

Claims (3)

  1. 容器の外側面に当接される両端縁に粘着材が帯状に積層されロール状に巻回された包装用フィルムにおいて、粘着材は内側部分と外側部分とに分離され、粘着材の内側部分はロールからの引出し方向と直交する幅方向に切断される切断端付近に両端縁の縁辺よりも幅方向に6〜8mmの間隔を介して配置され、粘着材の外側部分は内側部分の間に両端縁の縁辺よりも幅方向に1〜2mmの間隔を介して配置されていることを特徴とする包装用フィルム。
  2. 請求項1の包装用フィルムにおいて、粘着材は内側部分と外側部分との少なくとも一部が縁辺と平行な共通線上に配置されていることを特徴とする包装用フィルム。
  3. 請求項1または2の包装用フィルムにおいて、粘着材の内側部分はロールからの引出し方向の前方側の切断端寄りに積層が欠除された欠落部分が設けられていることを特徴とする包装用フィルム。
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