JP3200573U - 箱用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的組み立てが容易で隙間が小さくでき、メール便で配送するための包装箱として使用できる箱用シートを提供する。【解決手段】一枚の段ボールシートから形成され、箱体に組み立てられる箱用シートであって、略方形の前板1と、前板の左右両側縁からそれぞれ上下に長い帯状に延出し、上縁及び下縁がそれぞれ凸状に膨出している第1側板2及び第2側板3と、第1側板及び第2側板の延出方向先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で貼り合される第1後板部4及び第2後板部5と、前板の上縁及び下縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で第1側板及び第2側板の膨出部12〜15間に配置される一対の蓋板6、7と、一対の蓋板の延出側先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で第1後板部及び第2後板部の内面側に配置される一対の差込片8、9とを備える。【選択図】図1
Description
本考案は、箱用シートに関する。
輸送時に品物を保護する包装容器として、紙製の箱体が広く使用される。特に、インターネットショッピングの普及により、多種多様な商品を逐次配送するために段ボール製の包装箱が数多く用いられている。
インターネットショップは、激しい価格競争に晒されており、包装箱及び包装箱で商品を包装する作業のコスト低減が要求されている。つまり、より安価でより組み立てが容易な箱体が求められている。
比較的組み立てが容易な箱体としては、前板、後板及び一対の底板を有する四角筒状部と、前板の上下の端縁から延出し、四角筒状部の上下開口を封止する蓋板と、蓋板の延出側先端縁から延出し、組み立て状態で後板の内側に配置される差込片とを有するいわゆるキャラメルタイプのものが知られている。
一般に、キャラメルタイプの箱体は、一対の側板の上下縁から延出し、組み立て状態で蓋板の内側に折り重ねられる内フラップを有し、この内フラップによって、側板と蓋板との間に大きな隙間ができないようにしている。しかしながら、ユーザが手で箱体を組み立てる場合、内フラップの折りこみ作業は比較的煩雑である。
また、インターネットショッピングでは、一般家庭に商品を配送(宅配)する必要があるが、核家族化が進行し、共働き率が上昇した昨今においては、昼間不在率の高さから、郵便受けに投函することで配達を完了できるメール便が重宝されている。
メール便を利用するためには、包装箱の厚さを最大2cm程度に抑えなければならない。上記キャラメルタイプの箱を薄くすると、内フラップを折り込んで差込片を差込むことにより蓋で開口を封止する作業がさらに煩雑となる。
内フラップを省略した箱体も提案されている(例えば特開2003−26239号公報参照)が、上述のように、内フラップを省略すると、側板と蓋板との間の隙間が比較的大きくなる。隙間が大きい箱体は、ユーザに不安感を抱かせ、商品価値を低下させるため、商品配送用の包装容器としては好ましくない。
上記不都合に鑑みて、本考案は、比較的組み立てが容易で、組み立て状態の箱体の隙間を小さくでき、メール便で配送するための包装箱として使用できる箱用シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた考案は、一枚の段ボールシートから形成され、箱体に組み立てられる箱用シートであって、略方形の前板と、この前板の左右両側縁からそれぞれ上下に長い帯状に延出し、上縁及び下縁がそれぞれ凸状に膨出している第1側板及び第2側板と、この第1側板及び第2側板の延出方向先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で貼り合される第1後板部及び第2後板部と、上記前板の上縁及び下縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で上記第1側板及び第2側板の膨出部間に配置される一対の蓋板と、この一対の蓋板の延出側先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で第1後板部及び第2後板部の内面側に配置される一対の差込片とを備えることを特徴とする。
当該箱用シートは、帯状の第1側板及び第2側板を有し、厚さが小さい箱体に組み立てることができるので、メール便で配送するための包装箱として使用できる。また、当該箱用シートは、内フラップに替えて膨出部を設けたので、組み立てが比較的容易である。また、当該箱用シートは、第1側板及び第2側板の上下縁が凸状に膨出し、この膨出部間に蓋板を配置するので、内フラップがなくても膨出部によって、組み立て状態の箱体における第1側板及び第2側板と蓋板との隙間を小さくできる。
上記一対の側板の上縁及び下縁の第1後板部及び第2後板部からの最大膨出高さとしては、上記段ボールシートの平均厚さの0.5倍以上1.5倍以下が好ましい。このように、上記一対の側板の上縁及び下縁の最大膨出高さを上記範囲内とすることによって、第1側板及び第2側板と蓋板との隙間をより確実に小さくすることができ、かつ膨出部が邪魔になり難い。なお、第1後板部及び第2後板部からの「最大膨出高さ」とは、側板の膨出部に隣接する第1後板部又は第2後板部の上縁又は下縁の側端部を基準とする上下方向の高さを意味する。
上記一対の蓋板が、延出側先端縁を部分的に突出させるストッパー部をそれぞれ有するとよい。このようなストッパー部を有することによって、蓋板が当該箱用シートを組み立ててなる箱体の内側に入り込むことを防止し箱体の封函状態を比較的容易に保持することができる。
上記前板が、第1側板側の側縁からの距離が上記第2後板部の延出長さと等しい位置に形成される第1ダミー罫線を有し、かつ上記第1後板部が、基端縁からの距離が上記前板の第2側板側の側縁から第1ダミー罫線までの距離と等しい位置に形成される第2ダミー罫線を有するとよい。このような第1ダミー罫線及び第2ダミー罫線を有することによって、一般的な段ボールシート用フレキソ印刷機で印刷することができる。
上記前板、第1側板、第2側板、第1後板部及び第2後板部の境界に、ミシン目状に配列される複数の切り込みと、この複数の切り込み間を接続する罫線とが形成されているとよい。このように、上記前板、第1側板、第2側板、第1後板部及び第2後板部の境界に、ミシン目状に配列される複数の切り込みと、この複数の切り込み間を接続する罫線とが形成されていることによって、これらの境界線に沿って段ボールシートを折り曲げることが容易となり、第1後板部と第2後板部とを貼り合わせる際にガイドが不要となる。このため、当該箱用シートは、一般的なA式段ボール箱用のグルアーを使用して糊付けすることができ、比較的安価に提供できる。
なお、本発明における「前」及び「後」、「上」及び「下」並びに「左」及び「右」は、当該箱用シートの構成を説明するために便宜上相対的な位置関係を用いるために使用されるものであって、必ずしも当該箱用シートの組み立て時及び当該箱用シートを組み立ててなる箱体の使用時の位置関係を示すものではない。
本考案の箱用シートは、比較的組み立てが容易で組み立て状態の箱体における隙間を小さくでき、メール便で配送するための包装箱として使用できる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本考案の実施の形態を詳説する。
[箱用シート]
図1の箱用シートは、一枚の段ボールシートから形成され、図2に示す箱体に組み立てることができる。なお、図において太い線はシートを切断した切断線を示し、細い線はシート内面側に型押しして形成した罫線を示す。
図1の箱用シートは、一枚の段ボールシートから形成され、図2に示す箱体に組み立てることができる。なお、図において太い線はシートを切断した切断線を示し、細い線はシート内面側に型押しして形成した罫線を示す。
当該箱用シートは、略方形の前板1と、この前板1の左右両側縁からそれぞれ上下に長い帯状に延出する第1側板2及び第2側板3と、この第1側板2及び第2側板3の延出方向先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で貼り合される略方形の第1後板部4及び第2後板部5と、上記前板1の上縁及び下縁からそれぞれ延出する左右方向に長い帯状の一対の蓋板6,7と、この一対の蓋板6,7の延出側先端縁からそれぞれ延出する左右方向に長い帯状の一対の差込片8,9とを備える。
当該箱用シートは、組み立て状態で、第1後板部4の延出側の先端縁近傍領域と第2後板部5の延出側の先端縁近傍領域とが貼り合される。これによって、第1後板部4及び第2後板部5は、平面視で前板1と略同一形状の一枚の後板10を形成する。従って、当該箱用シートは、前板1、第1側板2、第2側板3及び後板10を有する四角筒状部を備える状態となる。
この四角筒状部の上下の開口は、それぞれ蓋板6,7によって封止される。より詳しくは、蓋体6,7を前板1に対して折り曲げつつ蓋板6,7の先端縁から延出する差込片8,9を四角筒状部内に挿し込んで後板10(第1後板部4及び第2後板部5)の内面側に配置することによって、四角筒状部の開口部を蓋体6,7で封止することができる。
また、当該箱用シートは、図示するように、前板1、第1側板2、第2側板3、第1後板部4、第2後板部5、蓋板6,7及び差込片8,9の間の各境界に、ミシン目状に直線状に並んで配列される複数の切り込み(短い切断線)と、この複数の切り込み間を接続する罫線とが形成されていることが好ましい。つまり、前板1、第1側板2、第2側板3、第1後板部4、第2後板部5、蓋板6,7及び差込片8,9の間の境界線が、ミシン目状の複数の切り込みとこの複数の切り込み間を接続する罫線とによって確定され、この境界線に沿って折り曲げることが容易となっている。
一般に、第1乃至第4周面板(前板、一対の側板及び後板)の上下縁からそれぞれフラップが延出するA式(いわゆるミカン箱タイプ)の段ボール箱用のグルアーでは、第2周面板及び第3周面板に対して第1周面板及び第4周面板を折り返すことで、第1周面板と第4周面板とを継しろにより接続する。
これに対し、当該箱用シートは、第1側板2と第1後板部4との境界線に沿って第1後板部4を前板1及び第1側板2の内面側に折り返すと共に、前板1と第2側板3との境界線に沿って第2側板3及び第2後板部5を前板1の内面側に折り返すことによって、図3に示すように、第1後板部4と第2後板部5とを貼り合わせて後板10を形成する。
このように、当該箱用シートは、第1後板部4と第2後板部5とを貼り合わせて後板10を形成するよう構成したことによって、四角筒状部を形成する際、段ボールシートの側板2,3よりも左右方向に長い領域を折り返せばよいので、糊付けの際の作業性又は機械的性を損なうことなく側板2,3の幅を小さくすることができる。これによって、当該箱用シートは、郵便受けに投函可能な形状を有するものとすることができる。
なお、当該箱用シートは、通常、上述のように第1後板部4並びに第2側板3及び第2後板部5を折り返して第1後板部4と第2後板部5とを貼り合わせた折り畳み状態でユーザに提供されることが想定される。
折り畳み状態の当該箱用シートを提供されたユーザは、前板1と第1側板2との境界線及び第2側板3と第2後板部5(後板10)との境界線で段ボールシートを折り曲げることで、前板1、第1側板2、第2側板3及び後板10を断面略長方形の四角筒状に比較的容易に組み立てられる。
また、一般的なA式の段ボール箱用のグルアーでは、第2周面板及び第3周面板から延出するフラップの延出側先端縁と折り返した第1周面板及び第4周面板から延出するフラップの延出側先端縁とを同一線上に重ねるようガイドで案内する直角矯正機構により、第1乃至第4周面板を正確に折り畳んで四角筒状部を形成する。
これに対し、当該箱用シートは、上述のように、前板1、第1側板2、第2側板3、第1後板部4及び第2後板部5間の境界線が、ミシン目状の複数の切り込みとこの複数の切り込み間を接続する罫線とによって確定されることにより、ガイドを用いなくても、境界線に沿って正確に折り曲げることができる。このため、当該箱用シートは、直角矯正機構が使用できないにも関わらず、一般的なA式段ボール箱用のグルアーを使用して比較的正確に糊付けすることができる。このため、当該箱用シートは、広く普及している設備を用いて製造できるので、比較的安価に提供できる。
<段ボールシート>
当該箱用シートを形成する段ボールシートとしては、一枚の中芯の両側を一対のライナーで挟み込んだものだけでなく、3枚のライナーの間にそれぞれ中芯が挟み込まれたいわゆるダブルフルートであってもよく、中芯の片側にのみライナーが貼着されたいわゆる片面段ボールであってもよい。
当該箱用シートを形成する段ボールシートとしては、一枚の中芯の両側を一対のライナーで挟み込んだものだけでなく、3枚のライナーの間にそれぞれ中芯が挟み込まれたいわゆるダブルフルートであってもよく、中芯の片側にのみライナーが貼着されたいわゆる片面段ボールであってもよい。
当該箱用シートにおいて、段ボールシートは、中芯の稜線が上下方向に延在するよう配向されることが、当該箱用シートの四角筒状部の成形性を向上できる点で好ましい。
<前板>
前板1は、好ましくは上下方向の高さよりも左右方向の幅が大きい長方形状に形成される。これにより、四角筒状部の開口を大きくすることができるので、当該箱用シートを組み立ててなる箱体に品物を比較的収容し易くなる。
前板1は、好ましくは上下方向の高さよりも左右方向の幅が大きい長方形状に形成される。これにより、四角筒状部の開口を大きくすることができるので、当該箱用シートを組み立ててなる箱体に品物を比較的収容し易くなる。
前板1の上下方向の平均高さの下限としては、10cmが好ましく、15cmがより好ましい。一方、前板1の上下方向の平均高さの上限としては、35cmが好ましく、30cmがより好ましい。前板1の上下方向の平均高さが上記下限に満たない場合、配達伝票の貼着が容易でなくなることによってメール便での発送が困難となるおそれや、収容できる品物が限定されるために汎用性が不十分となるおそれがある。前板1の上下方向の平均高さが上記上限を超える場合、郵便受けへの投函が困難となり、メール便での発送が困難となるおそれがある。
前板1の左右方向の平均幅の下限としては、15cmが好ましく、20cmがより好ましい。一方、前板1の左右方向の平均幅の上限としては、40cmが好ましく、35cmがより好ましい。前板1の左右方向の平均幅が上記下限に満たない場合、配達伝票の貼着が容易でなくなることによってメール便での発送が困難となるおそれや、収容できる品物が限定されるために汎用性が不十分となるおそれがある。前板1の左右方向の平均幅が上記上限を超える場合、郵便受けへの投函が困難となり、メール便での発送ができなくなるおそれがある。
また、前板1は、第1側板2側の側縁(境界線)からの距離が第2後板部5の左右方向の延出長さと等しい位置に上下方向に形成される第1ダミー罫線11を有する。この第1ダミー罫線11は、蓋板6,7及び差込片8,9にも延在している。この第1ダミー罫線11は、当該箱用シートを印刷機に通紙するためのローラーが当接するレールとして機能するので、当該箱用シートは、一般的なA式の段ボールシート用フレキソ印刷機で印刷することができる。
<側板>
第1側板2及び第2側板3は、左右方向の幅が互いに等しい。この第1側板2及び第2側板3は、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の厚さを定める。
第1側板2及び第2側板3は、左右方向の幅が互いに等しい。この第1側板2及び第2側板3は、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の厚さを定める。
第1側板2及び第2側板3の左右方向の平均幅の下限としては、5mmが好ましく、10mmがより好ましい。一方、第1側板2及び第2側板3の左右方向の平均幅の上限としては、40mmが好ましく、30mmがより好ましい。第1側板2及び第2側板3の左右方向の平均幅が上記下限に満たない場合、収容できる品物が限定されるために汎用性が不十分となるおそれがある。逆に、第1側板2及び第2側板3の左右方向の平均幅が上記上限を超える場合、郵便受けへの投函が困難となり、メール便での発送ができなくなるおそれがある。
また、第1側板2及び第2側板3は、上縁及び下縁がそれぞれ凸状に膨出することで、上端に膨出部12,13をそれぞれ有し、下端に膨出部14,15をそれぞれ有する。これらの膨出部12,13,14,15は、第1後板部4及び第2後板部5よりも上下方向に突出している。
当該箱用シートは、組み立てた状態で、上側の蓋板6が第1側板2及び第2側板3の上側の膨出部12,13間に配置され、下側の蓋板7が第1側板2及び第2側板3の下側の膨出部14,15間に配置されることで、四角筒状部の上下の開口が封止される。
このように、第1側板2及び第2側板3の膨出部12,13,14,15によって、蓋板6,7の左右方向両側縁を挟み込むことによって、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の隙間を抑制することができる。
膨出部12,13,14,15の先端縁の形状としては、特に限定されないが、例えば円弧状、楕円弧状等の角がない形状が好ましい。
また、各膨出部12,13,14,15の第1後板部4及び第2後板部5からの最大膨出高さの下限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの0.5倍が好ましく、0.8倍がより好ましい。一方、各膨出部12,13,14,15の第1後板部4及び第2後板部5からの最大膨出高さの上限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの1.5倍が好ましく、1.2倍がより好ましい。各膨出部12,13,14,15の第1後板部4及び第2後板部5からの最大膨出高さが上記下限に満たない場合、側板2,3と蓋板6,7との隙間が大きくなるおそれがある。逆に、各膨出部12,13,14,15の第1後板部4及び第2後板部5からの最大膨出高さが上記上限を超える場合、膨出部12,13,14,15が蓋板6,7から突出し、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の取り扱いの際に邪魔になるおそれがある。
<後板部>
第1後板部4及び第2後板部5は、上述のように、互いの延出側の先端部が貼り合されることによって、組み立て状態で前板1に対向する略方形の後板10を形成する。より詳しくは、当該箱用シートは、前板1及び第2側板3間の境界線並びに第1側板2及び第1後板部4間の境界線に沿って折り返され、第1後板部4の延出側先端部の外側面に、第2後板部5の延出側先端部の内側面が貼着される。
第1後板部4及び第2後板部5は、上述のように、互いの延出側の先端部が貼り合されることによって、組み立て状態で前板1に対向する略方形の後板10を形成する。より詳しくは、当該箱用シートは、前板1及び第2側板3間の境界線並びに第1側板2及び第1後板部4間の境界線に沿って折り返され、第1後板部4の延出側先端部の外側面に、第2後板部5の延出側先端部の内側面が貼着される。
第1後板部4及び第2後板部5の上下方向の高さは、前板1の上下方向の高さ以下とすることが好ましい。この第1後板部4及び第2後板部5と前板1との上下方向の平均高さの差の下限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの0.2倍が好ましく、0.3倍がより好ましい。一方、第1後板部4及び第2後板部5と前板1との上下方向の平均高さの差の上限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの1倍が好ましく、0.7倍がより好ましい。第1後板部4及び第2後板部5と前板1との上下方向の平均高さの差が上記下限に満たない場合、蓋板6,7が第1後板部4及び第2後板部5の上縁に当接した封函状態で箱体が側面視台形状のいびつな形状となるおそれがある。逆に、第1後板部4及び第2後板部5と前板1との上下方向の平均高さの差が上記上限を超える場合にも、封函状態で箱体が側面視台形状のいびつな形状となるおそれがある。
また、第1後板部4は、基端縁(第1側板2との境界線)からの距離が前板1の第2側板3側の側縁から第1ダミー罫線11までの距離と等しい位置に上下方向に形成される第2ダミー罫線16を有する。第1後板部4の第2ダミー罫線16よりも延出方向先端側の領域が、A式の段ボール箱用グルアーを用いる場合に、A式の段ボール箱において第1周面板と第4周面板とを接続する継しろに相当する部分となる。また、この第2ダミー罫線16は、上述の第1ダミー罫線と同様に、当該箱用シートを印刷機に通紙するためのローラーが当接するレールとして機能するので、当該箱用シートは、一般的なA式の段ボールシート用フレキソ印刷機でより確実に印刷することができる。
<蓋板>
蓋板6,7は、上述のように、当該箱用シートを組み立ててなる箱体において、膨出部12,13間又は膨出部14,15間に配置されることで、前板1、第1側板2、第2側板3及び後板10(第1後板部4及び第2後板部5)を有する四角筒状部の上下の開口を封止する。
蓋板6,7は、上述のように、当該箱用シートを組み立ててなる箱体において、膨出部12,13間又は膨出部14,15間に配置されることで、前板1、第1側板2、第2側板3及び後板10(第1後板部4及び第2後板部5)を有する四角筒状部の上下の開口を封止する。
蓋板6,7の上下方向の高さは、差込片8,9を第1後板部4及び第2後板部5の内側に隙間なく添わせるよう挿入可能とするために、側板2,3の左右方向の幅よりも僅かに小さいことが好ましい。
蓋板6,7の上下方向の平均高さと側板2,3の左右方向の平均幅との差の下限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの0.1倍が好ましく、0.2倍がより好ましい。一方、蓋板6,7の上下方向の平均高さと側板2,3の左右方向の平均幅との差の上限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの1倍が好ましく、0.7倍がより好ましい。蓋板6,7の上下方向の平均高さと側板2,3の左右方向の平均幅との差が上記下限に満たない場合、差込片8,9を第1後板部4及び第2後板部5の内側に挿入することが困難となるおそれがある。逆に、蓋板6,7の上下方向の平均高さと側板2,3の左右方向の平均幅との差が上記上限を超える場合、差込片8,9と第1後板部4及び第2後板部5との間の隙間が不必要に大きくなるおそれがある。
また、蓋板6,7は、延出側先端縁を部分的に突出させるストッパー部17,18を有する。このストッパー部17,18は、差込片8,9の基端縁近傍を切り欠いて形成される。ストッパー部17,18は後板10(第1前板部4)の上縁及び下縁にそれぞれ当接し、蓋板6,7が四角筒状部の内部に落ち込むことを防止する。これにより、は、比較的容易に封函状態とすることができ、この封函状態を比較的容易に保持することができる。ストッパー部17,18は、蓋板6,7の左右方向中央に突出するよう形成されることが好ましい。蓋板6,7は、左右方向に間隔を空けて形成される複数のストッパー部17,18を有してもよい。
ストッパー部17,18の上下方向中央における幅の下限としては、2cmが好ましく、3cmがより好ましい。一方、ストッパー部17,18の上下方向中央における幅の上限としては、10cmが好ましく、7cmがより好ましい。ストッパー部17,18の上下方向中央における幅が上記下限に満たない場合、蓋板6,7が四角筒状部の内部に落ち込むことを十分に防止できないおそれがある。逆に、ストッパー部17,18の上下方向中央における幅が上記上限を超える場合、当該箱用シートを組み立ててなる箱体の強度が不十分となるおそれがある。
ストッパー部17,18の蓋板6,7と差込片8,9との間の折り曲げ線を基準とする平均突出高さの下限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの0.8倍が好ましく、1倍がより好ましい。一方、ストッパー部17,18の上記平均突出高さの上限としては、当該箱用シートを形成する段ボールシートの平均厚さの2倍が好ましく、1.5倍がより好ましい。ストッパー部17,18の上記平均突出高さが上記下限に満たない場合、蓋板6,7が四角筒状部の内部に落ち込むことを十分に防止できないおそれがある。逆に、ストッパー部17,18の上記平均突出高さが上記上限を超える場合、ストッパー部17,18が当該箱用シートを組み立ててなる箱体の裏面に突出して、取り扱いの邪魔になるおそれがある。
<差込片>
差込片8,9は、蓋板6,7の延出側先端縁からさらに延出し、組み立て状態で四角筒状部に挿入され、後板10(第1後板部4及び第2後板部5)の内面に沿うよう配置される。このため、組み立て状態で四角筒状部への挿入を容易にするよう、差込片8,9の左右方向両側の延出側の角が面取りされていることが好ましい。
差込片8,9は、蓋板6,7の延出側先端縁からさらに延出し、組み立て状態で四角筒状部に挿入され、後板10(第1後板部4及び第2後板部5)の内面に沿うよう配置される。このため、組み立て状態で四角筒状部への挿入を容易にするよう、差込片8,9の左右方向両側の延出側の角が面取りされていることが好ましい。
差込片8,9の上記面取り部を除く領域の上下方向の平均延出長さの下限としては、5mmが好ましく、10mmがより好ましい。一方、差込片8,9の上記平均延出長さの上限としては、蓋板6,7の平均高さの1.2倍が好ましく、1倍がより好ましい。差込片8,9の上記平均延出長さが上記下限に満たない場合、差込片8,9を蓋板6,7に対して折り曲げる作業が容易ではなくなるおそれがある。逆に、差込片8,9の上記平均延出長さが上記上限を超える場合、差込片8,9を四角筒状部に挿入することが困難となるおそれがある。
<利点>
当該箱用シートは、帯状の第1側板及び第2側板を有し、厚さが小さい箱体に組み立てることができるので、メール便で配送するための包装箱として使用できる。また、当該箱用シートは、内フラップに替えて膨出部により隙間を小さくするようになっているので、組み立てが比較的容易である。また、当該箱用シートは、第1側板及び第2側板の上下縁が凸状に膨出し、この膨出部間に蓋板を配置するので、内フラップがなくても膨出部によって第1側板及び第2側板と蓋板との隙間を小さくできる。
当該箱用シートは、帯状の第1側板及び第2側板を有し、厚さが小さい箱体に組み立てることができるので、メール便で配送するための包装箱として使用できる。また、当該箱用シートは、内フラップに替えて膨出部により隙間を小さくするようになっているので、組み立てが比較的容易である。また、当該箱用シートは、第1側板及び第2側板の上下縁が凸状に膨出し、この膨出部間に蓋板を配置するので、内フラップがなくても膨出部によって第1側板及び第2側板と蓋板との隙間を小さくできる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該箱用シートにおいて、ダミー罫線はなくてもよい。
また、当該箱用シートにおいて、蓋板はストッパー部を有しないものであってもよい。
また、当該箱用シートの第1後板部及び第2後板部の上縁及び下縁のストッパー部が当接する領域に、ストッパー部が嵌合する切欠きを形成してもよい。
また、当該箱用シートにおいて、各板の境界線は、ミシン目状の切り込みのみ又は罫線のみで確定されてもよい。
また、当該箱用シートの第1後板部と第2後板部とは、糊付け以外の方法、例えばステープラー等によって貼り合されてもよい。
当該箱用シートは、メール便配送のための包装箱として特に好適に利用することができる。
1 前板
2 第1側板
3 第2側板
4 第1後板部
5 第2後板部
6,7 蓋板
8,9 差込片
10 後板
11 第1ダミー罫線
12,13,14,15 膨出部
16 第2ダミー罫線
17,18 ストッパー部
2 第1側板
3 第2側板
4 第1後板部
5 第2後板部
6,7 蓋板
8,9 差込片
10 後板
11 第1ダミー罫線
12,13,14,15 膨出部
16 第2ダミー罫線
17,18 ストッパー部
Claims (5)
- 一枚の段ボールシートから形成され、箱体に組み立てられる箱用シートであって、
略方形の前板と、
この前板の左右両側縁からそれぞれ上下に長い帯状に延出し、上縁及び下縁がそれぞれ凸状に膨出している第1側板及び第2側板と、
この第1側板及び第2側板の延出方向先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で貼り合される第1後板部及び第2後板部と、
上記前板の上縁及び下縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で上記第1側板及び第2側板の膨出部間に配置される一対の蓋板と、
この一対の蓋板の延出側先端縁からそれぞれ延出し、組み立て状態で第1後板部及び第2後板部の内面側に配置される一対の差込片と
を備えることを特徴とする箱用シート。 - 上記一対の側板の上縁及び下縁の第1後板部及び第2後板部からの最大膨出高さが上記段ボールシートの平均厚さの0.5倍以上1.5倍以下である請求項1に記載の箱用シート。
- 上記一対の蓋板が、延出側先端縁を部分的に突出させるストッパー部をそれぞれ有する請求項1又は請求項2に記載の箱用シート。
- 上記前板が、第1側板側の側縁からの距離が上記第2後板部の延出長さと等しい位置に形成される第1ダミー罫線を有し、かつ上記第1後板部が、基端縁からの距離が上記前板の第2側板側の側縁から第1ダミー罫線までの距離と等しい位置に形成される第2ダミー罫線を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の箱用シート。
- 上記前板、第1側板、第2側板、第1後板部及び第2後板部の境界に、ミシン目状に配列される複数の切り込みと、この複数の切り込み間を接続する罫線とが形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の箱用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015004054U JP3200573U (ja) | 2015-08-10 | 2015-08-10 | 箱用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015004054U JP3200573U (ja) | 2015-08-10 | 2015-08-10 | 箱用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3200573U true JP3200573U (ja) | 2015-10-22 |
Family
ID=54477592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015004054U Active JP3200573U (ja) | 2015-08-10 | 2015-08-10 | 箱用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200573U (ja) |
-
2015
- 2015-08-10 JP JP2015004054U patent/JP3200573U/ja active Active
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